JPH0322996Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は浴室、詳しくは脱衣物を収納する容器
を浴室本体の内外へ亙つて移動自在に取付けてな
る浴室に関する。

＜従来の技術＞ 従来、此種浴室として実開昭60−91758号に記
載されたものがある。

この浴室は側壁に設けた開口に脱衣物の収納容
器を装備し、この収納容器を浴室の内外へ回動自
在となるように枢着してなり、浴室内側に位置せ
しめた収納容器に脱衣物を投入し、その後この収
納容器を浴室外側に位置せしめることにより、別
途脱衣スペースを設ける必要をなくすものであ
る。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかしながら、上記従来の浴室によれば、浴室
外側に位置せしめた収納容器はその上面開口部を
開放したままの状態なので、例えば浴室を洗濯室
に隣接して設け、前記収納容器を浴室外側に位置
せしめた時に洗濯室内に突出するよう構成した場
合、脱衣物が洗濯室内に露呈する不具合があつ
た。

本考案は上述した従来事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とする処は、脱衣物の収納容
器を浴室外側に位置せしめた時に、脱衣物が露呈
しないようにすることにある。

＜課題を解決するための手段＞ 以上の目的を達成するために、本考案の浴室
は、浴室本体の壁面に隣室に連通する開口部を開
設し、該開口部に脱衣物の収納容器を浴室本体内
から隣室に亙つて移動自在に取付けると共に、上
記隣室内には前記収納容器が収納される収納部を
形成し、且つ該収納部には収納容器内の脱衣物を
取り出すための取出口を設けたことを特徴とす
る。

＜作用＞ 以上の構成によれば、脱衣物の収納容器を浴室
外側、即ち隣室内に位置せしめたときにこの収納
容器を収納部内に収納して、収納容器内の脱衣物
が露呈する虞れを防ぐ。また、収納部に設けた取
出口から収納容器内の脱衣物を取り出して洗濯等
を行う。

＜実施例＞ 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

この実施例は第１図に示す如く、浴室本体をユ
ニツトバスＡで構成し、このユニツトバスＡか
ら、洗濯機B₁が配備される洗濯室Ｂに亙つて脱
衣物の収納容器２を移動自在に取付けた場合を示
すものである。

ユニツトバスＡは従来周知のもので、複数のパ
ネル板により箱型状に組立てられ、前記洗濯室Ｂ
に隣接するように配備される。また、このユニツ
トバスＡの洗濯室Ｂ側の壁面A′にはユニツトバ
スＡ内部と洗濯室Ｂとを連通させる開口部１が開
穿される。

開口部１は本実施例の場合、正面矩形状に形成
されており、この開口内側の側縁に、蝶番４を介
して脱衣物の収納容器２をユニツトバスＡ内から
洗濯室Ｂに亙つて回動自在に取付けると共に、開
口外側の周縁には上記洗濯室Ｂへ突出する収納部
３を連設する。

上記収納容器２は脱衣物を収納するバケツ２ａ
と、このバケツ２ａを着脱自在に支持する支持枠
２ｂとからなる。

支持枠２ｂは上記開口部１より大きく形成した
遮蔽板部２b₁の一側縁を、開口部１内側の側縁に
蝶番４で回動自在に取付けると共に、この遮蔽板
部２b₁に開口部１内を遊嵌状に挿通する横板部２
b₂を突設してなり、該横板部２b₂に開穿した孔２
b₃内に前記バケツ２ａを嵌め込んでその上端外周
縁２a₁を係止する。

収納部３は上記開口部１の外側周縁に連続して
略箱型状に形成され、前記遮蔽板部２b₁で開口部
１を閉じた際、即ち脱衣物の収納容器２を洗濯室
Ｂ側に位置させた際バケツ２ａを収納するよう
に、大部分が洗濯室Ｂ内に突出しており、上面に
は収納されたバケツ２ａの上方に位置するように
取出口３ａを開穿する。

一方、洗濯室ＢのユニツトバスＡ側の壁面B'
には前記開口部１に連通する開口１’を形成する
と共に、複数枚の化粧板５’を枠組みして洗濯室
Ｂ内に突出する収納部３の側周を覆い、且つその
上面をカウンター板５”で閉塞してカウンター部
５を形成する。前記カウンター板５”には上記取
出口３ａに連絡する開口５ａを貫通開穿し、該開
口５ａは蓋板６で開閉自在に被蓋する。

而して斯る浴室は、第１図、第２図に実線で示
す如く脱衣物の収納容器２をユニツトバスＡ側に
位置せしめてバケツ２ａをユニツトバスＡ内部に
突出させ、この状態でユニツトバスＡ内で脱いだ
衣服をバケツ２ａ内に投入する。その後、支持枠
２ｂを洗濯室Ｂ方向へ回動させてバケツ２ａを洗
濯室Ｂ内に位置させると共に、遮蔽板部２b₁で開
口部１を閉塞して入浴する。この時、バケツ２ａ
は収納部３及びカウンター部５によつて覆われて
いるので、脱いだ衣服が洗濯室Ｂ内に露呈するよ
うな不具合を防ぐことができる。

これ以降、洗濯室Ｂにおいて蓋板６を取り開口
５ａを開けば取出口３ａを介していつでもバケツ
２ａ内の脱衣物を取出すことができる。

尚、前示実施例においては脱衣物の収納容器２
をバケツ２ａと支持枠２ｂとで構成したが、本考
案はこれに限定されず脱衣物を収納できればどの
ようなものでも良く、又、支持枠２ｂを開口部１
に蝶番４を介して回動自在に取付けたが、これに
限定されず、例えば開口部１内にスライドレール
を設けて支持枠２ｂを出し入れ自在に取付ける
等、脱衣物の収納容器２を浴室本体の内外へ亙つ
て移動自在に取付けられればどのうよな移動手段
でも良いことは言うまでもない。

＜考案の効果＞ 本考案は以上説明したように構成したので、浴
室内で脱いだ衣服を洗濯室内に一時的に収容して
脱衣スペースを省略できると共に、脱衣物を一々
浴室内から持ち出す必要なく隣室、例えば洗濯室
等に持ち込んで洗濯等を行え、さらにその脱衣物
が洗濯室内に露呈するような不具合を防いで、女
性でも安心して脱衣・入浴できる効果を得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す浴室の一部切
欠平面図、第２図は第１図の−線に沿える拡
大断面図である。 Ａ……浴室本体、１……開口部、２……脱衣物
の収納容器、５……収納部、Ｂ……洗濯室、３ａ
……取出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴室本体の壁面に隣室に連通する開口部を開設
   し、該開口部に脱衣物の収納容器を浴室本体内か
   ら隣室に亙つて移動自在に取付けると共に、上記
   隣室内には前記収納容器が収納される収納部を形
   成し、且つ該収納部には収納容器内の脱衣物を取
   り出すための取出口を設けたことを特徴とする浴
   室。