JPH0322991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は洗い場にカウンターを有する衛生設備
室に関するものである。

（従来技術） 従来衛生設備室には洗い場部の側壁を形状に
膨出させて上面をカウンター板の載せ面、前立面
を水栓器具の取付面とし、その水栓器具から離れ
た前立面部分に収納凹部を凹設したものが知られ
ている（実開昭57−124292号公報）。

この先行技術は水栓器具と、カウンターに載承
した入浴用備品とを同一座り位置から手を伸ばす
ことで使用できるようになつている。

（考案が解決しようとする課題） ところが、水栓器具を洗い場部から垂直に立ち
上がる前立面に装設し、その前立面に足先が突き
当たり、水栓器具、入浴用備品に接近できない
為、水栓器具の使用及び入浴用備品の取り出しが
楽な動作で行なえず、また収納凹部が水栓器具か
ら離れていることからその収納凹部に収納してあ
る入浴用備品の取出しが水栓器具使用中にできな
い勝手上の問題がある。また、洗い場部側の側壁
に形状の膨出部を有する特殊な形状の洗い場付
浴槽を新設する成形型で成形する必要上、成形コ
ストの高騰を招き、単価が高くなる問題もあつ
た。

本考案は上記従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、カウンターと、水栓器
具の取付面とからなる形のカウンターを有して
いながら、水栓器具の使用、カウンター上の入浴
用備品の取出しが頗る簡単な動作で行なえると共
に水栓器具の取付面に収納されている入浴用備品
の取出しも水栓器具使用時に簡単に行なえる衛生
設備室を安価に供することである。

（課題を解決する為の手段） 上記目的を達成する為に講じた技術的手段は洗
い場側の側壁に、カウンターとそのカウンター先
端から垂設した水栓器具取付板とからなるＬ形カ
ウンターを取着し、該水栓器具取付板下端と洗い
場面との間に蹴込用空間を形成すると共に該水栓
器具取付板に水栓器具を装設し、水栓器具サイド
の水栓器具取付板部分にその水栓器具に近接して
収納凹部を凹設していることを要旨とする。

（作用） 水栓器具取付板下端と、洗い場面との間に形成
されている蹴込用空間に足を進入させることで、
水栓器具及びカウンターならびに水栓器具に近接
する収納凹部に身体を接近させることができる。

カウンター及び水栓器具取付板は、Ｌ形カウン
ターを、洗い場側の側壁に取着することで設けら
れる。

（考案の効果） 本考案は以上の様に構成したので下記の利点が
ある。

水栓器具に近接して収納凹部を有するＬ形カ
ウンター下の蹴込用空間に足を進入させること
で水栓器具、収納凹部及びカウンターにより接
近するから、水栓器具の使用及び収納凹部、カ
ウンターに載承され水栓器具と共に使用する多
種類の入浴用備品の出し入れが頗る楽な動作で
行なえる。

Ｌ形カウンターを、側壁に設けるだけで良い
から、形状の膨出部を洗い場部に一体成形し
た特殊な洗い場付浴槽を必要とせず、安価に提
供できる。

（実施例） 次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

衛生設備室本体Ａは、床パンa₃の周縁に形成し
た壁載せ面a₃′に壁パネルa₄′を立設して側壁a₄を
形成し、この側壁a₄の上端を天井壁（図示せず）
で被蓋すると共に一半部a₆に浴槽a₁を載置し、他
半部a₇を洗い場a₂とした周知構造のもので、浴槽
a₁に隣接する洗い場a₂側の側壁一面a₄−１に、洗
い場面a₂′との間に蹴込用空間３を形成するＬ形
カウンター１００を取着している。

Ｌ形カウンター１００はカウンター２と、その
カウンター２先端から垂設した水栓器具取付板１
とからなつており、上記側壁一面a₄−１に突設し
た支持金具５に固定されている。

水栓器具取付板１は、第２図、第３図、第４
図、第５図に示すように浴槽a₁のエプロン面
a₁′からそのエプロン面a₁′が対向する側壁一面a₄
−２間と同一長さで且つ前記のように垂設した際
洗い場面a₂′との間に蹴込用空間３を有するよう
な高さとしたもので、FRP等の所望の材料を用
いて中央上半部の水栓取付対応面１−１左右に収
納凹部４を、その水栓取付対応面１−１直下の部
分に水栓器具６直下の作業スペースを広げる凹部
４ａを夫々一体に凹設している。

水栓取付対応面１−１は洗い場面a₂′に座つた
状態において手を伸ばして操作ができる高さに取
付けられる湯水混合栓や単水栓等の水栓器具６背
後におけるエプロン面部分を指している。

蹴込用空間３は洗体、洗髪時に足を入れること
ができる程度である。

カウンター２は、水栓器具取付板１上端と、前
記側壁一面a₄−１との間のスペースを被蓋できる
程度の幅で且つエプロン面a₁′とそのエプロン面
a₁′が対向する側壁一面a₄−２との間と同一長さ
に形成している。

而して、本実施例においては蹴込用空間３に足
を進入させて水栓器具６に接近した状態でその水
栓器具６を使用すると共に収納凹部４、カウンタ
ー２に載承されているシヤンプー、リンス、石け
ん等の入浴用備品２００を使用できるようにな
り、また、凹部４ａの働きで水栓器具６直下の手
の差し出しスペースが広がり、指先をその凹部４
ａに進入させることができるから、水栓器具使用
時に手、指が、その水栓器具取付板２に衝突する
ことがなくなる。

第５図は、前記カウンター２下の洗い場面
a₂′に排水口７を開穿してその排水口７が、水栓
器具取付板１によつて目視できないように配慮し
た衛生設備室を示したものである。この場合、そ
の排水口７に連なつて排水溝８を凹設形成し、こ
の排水溝８と排水口７を一緒に目皿９で被蓋して
その排水口７を更に使用者から目視できないよう
に構成している。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案衛生設備室の実施例を示し、第１
図は横断平面図で一部切欠する、第２図は２−２
線断面図、第３図は３−３線拡大断面図、第４図
は要旨の部分拡大斜視図で一部切欠する、第５図
は他の実施例の要旨の部分拡大斜視図で一部切欠
する。 尚図中、Ａ：衛生設備室本体、a₁：浴槽、１：
水栓器具取付板、a₂：洗い場、２：カウンター、
a₂′：洗い場面、３：蹴込用空間、４：収納凹部、
１００：Ｌ形カウンター、６：水栓器具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い場側の側壁に、カウンターとそのカウンタ
   ー先端から垂設した水栓器具取付板とからなるＬ
   形カウンターを取着し、該水栓器具取付板下端と
   洗い場面との間に蹴込用空間を形成すると共に該
   水栓器具取付板に水栓器具を装設し、水栓器具サ
   イドの水栓器具取付板部分にその水栓器具に近接
   して収納凹部を凹設していることを特徴とする衛
   生設備室。