JPH032269Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、女性が生理時に着用するいわゆる生
理用シヨーツに関する。

（従来の技術） 従来、この種のシヨーツとしては、素材、構
造、意匠等の各面において種々の改良が提案され
て実用に供されている。とくに、着用者の体型に
適合するように生地をいわゆる立体裁断して縫合
し、かつスパンデデクスを縦横方向に折込んだい
わゆるフオーウエイ（4WAY）生地を使用した
シヨーツは、全体的に体型に対する適合性が良好
であり、生理時に着用するものとして好適であ
る。しかるに、この種のシヨーツとしては、単に
全体的に体型に対する適合性が良好であるばかり
でなく、経血を吸収処理するために着用するいわ
ゆる生理用ナプキンを着用者の陰裂部に正常に密
着保持させ得る機能を有することが必要であり、
その密着保持機能が得られないと、経血が濡れて
下着を汚損し不快感を与えることになる。経血が
漏れる原因は単にシヨーツの機能にあるとは必ず
しもいえないが、その主たる原因はシヨーツによ
るナプキンの密着保持機能に問題があるといえ、
前述した従来のシヨーツにおいては、この問題を
有効に解決し得ていない。

したがつて、本考案者らは、実開昭59−122123
号において、伸縮性テープを股下の特定部位から
左右身頃の中央縦方向に沿つて腰囲り縁に縫合す
るとともに、該中央縦方向の特定部位に伸縮ギヤ
ザー部を設けた生理用シヨーツを提案している。

（考案が解決しようとする問題点） 前記提案にかかるシヨーツによれば、生理用ナ
プキンを着用者の陰裂部に正常に密着保持させう
る機能を有するが、仰臥・横臥した状態でナプキ
ンを着用する夜間の場合には、着用者の股下中央
から臀部近傍の領域においてナプキンを密着保持
させる機能において不充分であることが認められ
る。それは前記提案にかかるシヨーツにおいて
は、前記伸縮性テープによる前記伸縮性ギヤザー
がナプキンの対向側までも肌に密着するように圧
迫作用を及ぼさないからである。

したがつて、本考案の目的は、このような問題
点を有効に解決するための生理用シヨーツを提供
することにある。

（問題点を解決するための手段・実施例） 前記問題点を解決するための本考案手段の要旨
とするところは、左右後身頃の間である縦方向中
央線に沿つて股下部の中央折り返し線から腰囲り
縁へ向う間に伸縮性テープを取り付けるととも
に、前記股下部の中央折り返し線から前記腰囲り
縁へ向う間の前記縦方向中央線の一部に伸縮ギヤ
ザー部を設けてある生理用シヨーツにおいて、前
記縦方向中央線に位置する前記伸縮性テープを中
心とする対向側であつて前記股下部の中央折り返
し線から前記各後身頃を経て左右各前身頃に対称
形をなして達する細幅の伸縮性布片を縫合してあ
ることを特徴とする前記シヨーツに存する。

さらに、本考案を図示の実施例に基づいて説明
すると、以下のとおりである。

第１図に示すように、本考案シヨーツは、左右
後身頃２と、左右前身頃３と、股下部６とからな
り、左右前身頃３の側縁４が互いに、かつ、それ
らの下端縁５と股下部６の前端縁７とを縫合し
て、第２図〜第４図に示すように、シヨーツ型に
形成してある。これらの生地は、好ましくは、縦
横方向に伸縮性を有する公知のいわゆるフオーウ
エイ織布であつて、防水処理してある。なお、図
中符号８は、左右後身頃２の縦方向中央縫合線を
示すが、左右後身頃２がそのように中央で縫合し
てあることを条件とするものではない。

さらに、縦方向中央縫合線８に沿つて股下部６
の中央折り返し線９から腰囲り縁１０へ向う間に
ゴムからなる伸縮性テープ１１を縫合するととと
もに、中央折り返し線９から腰囲り縁１０へ向う
間の縦方向中央縫合線８の一部に伸縮性ギヤザー
部１２を設けてある。この伸縮ギヤザー部１２
は、伸縮性テープ１１を伸長した状態で前記縫合
することにより設けてある。また、縦方向中央縫
合線８に位置する伸縮性テープ１１を中心とする
対向側であつて、中央折り返し線９から左右各後
身頃２を経て左右各前身頃３に達する細幅の伸縮
性布片１３を縫合してある。この伸縮性布片１３
は、いわゆるバイヤスに切断したもので、伸縮性
テープ１１を中心として左右対称形をなすほぼＶ
形に配置してある。

なお、図中符号１４は、生理用ナプキンを示
す。

（考案の作用・効果） 本考案シヨーツにおいては、これを股下部６に
ナプキン１４を当接して着用した状態では、ナプ
キン１４が伸縮ギヤザー１２により着用者の陰裂
部に密着するうえ、伸縮性布片１３により股下部
６、とくにその後半部から臀部が接する部位が腰
囲り縁１０の方向へ吊り上げられ、そのためナプ
キン１４の対向側が肌に密着することになる。し
たがつて、仰臥・横臥した状態で比較的長時間に
わたり用いる夜間においても、従来シヨーツを着
用した場合の、ナプキン１４の後半部が股下部の
後半部と臀部に全体的に均等に密着しないことに
よる経血の漏れを有効に防止することができ、と
くに夜間や運動をするときの生理用シヨーツとし
て実用に供しきわめて有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案シヨーツの実施例を示すもので、
第１図は展開平面図、第２図は完成正面図、第３
図は背面図、第４図は背面斜視図。 ２……左右後身頃、３……左右前身頃、６……
股下部、８……縦方向中央縫合線、９……中央折
り返し線、１０……腰囲り縁、１１……伸縮性テ
ープ、１２……伸縮性ギヤザー、１３……伸縮性
布片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 左右後身頃の間である縦方向中央線に沿つて
   股下部の中央折り返し線から腰囲り縁へ向う間
   に伸縮性テープを取り付けるとともに、前記股
   下部の中央折り返し線から前記腰囲り縁へ向う
   間の前記縦方向中央線の一部に伸縮ギヤザー部
   を設けてある生理用シヨーツにおいて、前記縦
   方向中央線に位置する前記伸縮性テープを中心
   とする対向側であつて前記股下部の中央折り返
   し線から前記各後身頃を経て左右各前身頃に対
   称形をなして達する細幅の伸縮性布片を縫合し
   てあることを特徴とする前記シヨーツ。 (2) 前記伸縮性布片が前記縦方向中央線に位置す
   る前記伸縮性テープを中心としてほぼＶ形に配
   置してある実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のシヨーツ。 (3) 前記左右前後身頃が縦横向伸縮性生地からな
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のシヨー
   ツ。