JPH03226562A - カラーコーティング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、着色しようとする基材、例えば鋼、ステンレ
ス鋼、セラミックス、ガラス、プラスチックスなどの表
面に、普通の真空蒸着法により各種の所望の色の被膜を
容易に形成することができるカラーコーティング方法に
関する。

〔従来の技術〕

イオンブレーティング法により、基材の表面に着色する
技術として特開昭５０−４４９３８号公報が開示されて
いる。イオンブレーティング法は金属などの元素を溶解
した原子にイオン化したＡｒ＋などを衝突させ、蒸発原
子をイオン化して基材に衝突させ、気相冷却によって基
材上に薄膜を形成する方法であって、高周波放電領域を
形成することが必要であり、帯電させた被処理物を要す
るなど複雑な装置と工程を必要とする問題がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は、簡易な装置によって成膜条件に変化を与える
だけで、着色しようとする基材、例えば、ステンレス鋼
の表面に所望の色の薄膜を形成することを目的とする。

従来、例えばステンレス鋼の表面に、イオンブレーティ
ング、ＣＶＤ、真空蒸着などによりＴｉの被膜を形成す
る場合、従来の成膜技術では着色すると不良品とされて
おり、また、その着色は限られた色ではあるが再現性に
乏しいものであった。

本発明者らは、Ｔｉ等の被膜を酸化度の異なるＴｉ酸化
物を形成させることによって、無色、金属光沢、黄色、
青色、ピンク色、褐色など任意の色合いのカラーにコー
ティングする技術を開発したに の技術は、基本的には真空蒸着法によるもので、イオン
ブレーティング法とは異なり、高周波放電領域や被処理
物の帯電などを必要とせず、抵抗加熱又は電子ビーム、
スパッタ等によって蒸発する蒸着材料を用い、発色に関
与する他のガスをある条件に従って雰囲気中に通すだけ
の操作によって実現することができる。

本発明はこのような新規なカラーコーティング方法を提
供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段１ 本発明は、酸化雰囲気中に基材を導入し、この基材表面
に被蒸着物を真空蒸着法により蒸着させる方法であって
、前記基材の表面に着色させたいと考える色に応じて、
雰囲気の酸素分圧を調整することを特徴とするカラーコ
ーティング方法である。

本発明は基材の表面の被覆と被蒸着物の所望の酸化度の
酸化とを一工程で同時に行うものである。すなわち、酸
化物の酸化の程度によって、固有の色を有する薄膜を生
成させるものである。

［作用］ 本発明は、酸化性の減圧雰囲気中においで基材上に薄膜
を生じさせるべき元素の蒸着材料９例えばＴｉを例に挙
げて説明すると、ＴＩを加熱蒸発させると共に、酸化性
ガスを僅か送入し、雰囲気の酸素分圧を調整することに
よって、酸化度の異なるＴｌ＃化物の薄膜を生成させる
。このようなＴｉ酸化物は酸化の程度によって種々の色
を呈する。このことを利用してそれぞれの色に対応する
酸素分圧を調整し、所望の色のコーティングを生成させ
る。

Ｔｉのほかに、Ａｌ１、Ｓｌ、Ｃｒ、Ｚｒ、Ｔａ、Ｍｏ
又はこれらの合金を用いてそれぞれの色を発色させるこ
とができる。合金の場合、蒸着材料は複数を設けるとよ
い。

また、不純物をイオン注入又はドーピングの手法によっ
て薄膜の内部に含ませることによって、’１体の中に準
位を設定し、これを１１１用した色を発色させることも
可能である。この場合、添加不純物としては、Ｃｒ、Ｆ
ｅ、Ｃｏ、Ｃｕ、Ｍｎ、Ｎｉ、Ｕ、Ｓｂ、Ｔｉ、Ｓｅ、
Ｃｄ、Ａｕ１、Ａｇ、Ｐｔ、Ｚｎ、Ｓｎ、ＡＰ、Ｍｇ、
Ｐｂ、Ｖ、Ｚｒ、Ｐｄ又はこれらの酸化物若しくは塩化
物を単一又は複数に用いる。このような不純物は基本成
分となる金属の蒸着材料と同−又は異なる１以上の蒸着
材料を用いる。

また、誘電体、例えば、ガラス質薄膜中に遷移金属、例
えば、Ｃｏ、Ｃｕ、ランタノイドなどを浦捉させ、放射
線を加えて金属をイオン化させ、発光させる技術を応用
することもできる。

このようにして、生成したコーティングは安定であり、
塗装、めっきなどの結合力の弱い比較的厚い被膜ではな
く基材と一体化した強固で極めて１３い目ぐである。

二の方法は従来のイオンブレーティングのよう：こ高周
波放電領域を形成したり被処理物に帯電さブろ必でかな
く、抵抗加熱、電子ビーム又はスパッタにより蒸着材料
を加熱して蒸発させた蒸発粒子を雰囲気中に通すだけで
よく、簡易な装置で簡単に実現することができる。

また、任意の一つの酸素分圧で所定の色を得るのみでな
（、薄膜生成中に酸素分圧を変更することによって各種
の色の多層薄膜を形成することも可能である。また、マ
スキング技術等を利用して、基材上の異なる領域に異な
る色彩を施すこともできる。

本発明のカラーコーティングする基材には鋼、ステンレ
ス鋼等金属のほか、セラミックス、ガラス、プラスチッ
クス等を用いることができ、これらに薄膜を生成させる
。セラミックスでは、くすんだ色となる。これはセラミ
ックスの表面に凹凸があることと薄膜の中に一部セラミ
ックスの微粒子が侵入し、そのために光が散乱するため
と考えられる。

［実施例１ 次に、実施例によって、本発明のカラーコーテング方法
における雰囲気の酸素分圧依存性について具体的に説明
する。

ステンレス鋼を基材とし、第１図に示す真空蒸着装置内
においてカラーコーティングを行った。

反応器ｌ内に基材２を導入し、排気管４から真空ポンプ
で吸引し反応器内を１Ｏ−６Ｔｏｒｒ程度の真空とし、
一方蒸着材料３を電子ビーム加熱して蒸発させ、他方ガ
ス導入管５からガスを導入して、反応器ｌ内の雰囲気の
酸素分圧を調整した。

導入ガス量はガス流量計７で測定することができる。な
お、６は真空計、８は膜厚測定計である。

成膜条件は次の通りである。

基材温度　二室温 蒸着材料　二Ｔｉ ガスの種類：酸素 ガスの流量：０〜１５ＳＣＣＭ 成膜速度　＝５〜ｌＯ人／　ｓ　ｅ　ｃｌｌ草厚　　　
：　２０００人 反応槽内初期圧カニ１Ｏ−６Ｔｏｒｒ ガス圧力　：　０〜４．ＯＸ　Ｉ　Ｏ−’Ｔ　ｏ　ｒ　
ｒ以上の条件の下でガス圧力を変化させて成膜を行った
ところ第１表に示す結果を得た。

第１表に示すように真空蒸着法において雰囲気の酸素分
圧を調整することにより各色彩の美しいカラーコーティ
ングを再現性よく実現することができる。

［発明の効果］ 本発明によれば、基材の表面に所望の色の美麗なカラー
コーティングを再現性よく実現することができる。また
、単色に限らず、模様、連続的に変化する配色、あるい
は干渉色を発色させることができる。

本発明のカラーコーティングは、塗装やめっきとは異な
り、基材表面に強固に生成した薄膜によるもので、剥離
を生じないから、工業的規模における連続的なカラーコ
ーティングが可能となるなどの優れた効果を奏する。

本発明は、イオンブレーティングのような複雑な装置を
要しないから、工業的規模における連続７勺なでラーコ
ティングが可能となるなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施に用いる装置の模式的縦断面図で
ある。 １・・・反応器 ２・・・基材 ３・・・蒸着材料 ４・・・排気管 ５・・・ガス導入管 ６・・・真空計 ７・・・ガス流量計 ８・・・膜厚測定計

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　酸化雰囲気中に基材を導入し、該基材表面に被蒸着
   物を真空蒸着法により蒸着させるに際し、前記基材の表
   面に着色させる色に応じて、雰囲気の酸素分圧を調整す
   ることを特徴とするカラーコーティング方法。