JPH03226511A - 高マンガン溶鉄の脱りん方法 - Google Patents

高マンガン溶鉄の脱りん方法

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JPH03226511A JP2296890A JP2296890A JPH03226511A JP H03226511 A JPH03226511 A JP H03226511A JP 2296890 A JP2296890 A JP 2296890A JP 2296890 A JP2296890 A JP 2296890A JP H03226511 A JPH03226511 A JP H03226511A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、マンガン含有量(Mn)が5重量%以上の
高マンガン溶鉄を安価な脱りん剤を使用し、かつ(Mn
)の酸化損失を抑制しながら効率よく脱りんする方法に
関する。
(従来の技術) 近年、鋼材の使用分野が多様化するなかで、多くの新鋼
種の開発がみられるが、マンガン含有量がおよそ5%(
以下、特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する
)以上の高マンガン鋼もその一つである。
非磁性鋼としての高マンガン鋼は、競合材料であるNi
を含有するオーステナイト系ステンレス鋼に比べて安価
であるだけでなく、高強度、低透磁率であるという利点
を有しており、近年、磁気浮上鉄道用部材1.核融合装
置用部材、消磁装置用部材、電気機器用部材等に非磁性
鋼、構造用鋼、耐摩耗鋼として用途が拡大している。
ところで、一般に高マンガン鋼中のりんは、熱間加工性
および耐熔接割れ性に悪影響を及ぼす有害物質であるか
ら、できるだけ低くすることが望まれる。高マンガン鋼
の溶製に当たって、Mn源として安価なフェロマンガン
を使用すると、それに含まれるPが溶鉄に移り、溶鉄の
P含有量CP)が高くなる。そこで、Mnfiとしてフ
ェロマンガンを(P)規格の許容する限り添加し、残り
のMn分を金属マンガンで補充して、(P)が高くなら
ないように配慮するのが常であった。
しかしながら、この方法では、高価な金属マンガンを多
量に使用するので溶製コストが高くなる。
そこで、より低コストの溶製技術として、大部分のMn
分をフェロマンガンにより配合し、得られるりん含有量
の高い高マンガン溶鉄から低りん高マンガン溶鉄を製造
する技術の確立が不可欠となる。
かかる要請に応えて、高マンガン溶鉄の脱りん方法がこ
れまでにもいくつかIgされているが、実用化には至っ
ていない。
例えば、比較的安価なCaCよ−CaFz系フラックス
による還元膜りん法でさえ、以下の理由によりその実用
化は難しい。
■この還元膜りん法では(11式のような分解反応によ
り(Ca)が生成し、これが溶鉄中〔P〕と(2)式の
ごとく結合することにより脱りんする。
(CaCz) →(Ca) + 2 (C)    −
−−(])3 (Ca) + 2 (P ) →(Ca
3Pz)   −一−−−12)ここで、(1)式に示
す分解反応促進のためには溶鉄中の(C)は低いほど有
利であるため、事前の脱炭処理が不可欠である。
■[Ca)の空気酸化ロスを防ぐため、還元膜りんは非
酸化性雰囲気で行う必要があり、脱りん効率が雰囲気の
影響を受けやすい。
■脱りん処理後、スラグは(3)式のように大気中で容
易に水分と反応して有害なフォスフイン(pHs)を発
生する。
(Ca:+Pz) + 38J →3 (Cab) +
2 PHs −−−−(3)一方、通常の炭素鋼や低合
金鋼の脱りん法として実施されている酸化膜りん法、即
ち、転炉吹錬の際にCaO系スラグを用いて0□吹きす
るような強酸化精錬、を高マンガン溶鉄の脱りん法とし
て適用しても(Mn)が優先的に酸化されるのみで溶鉄
の(P)は除去できない。
しかしながら、特開昭61−272312号公報、特開
昭62−30810号公報、特開昭62−227063
号公報に提案されているように、(Mn)を過剰に酸化
させない程度の弱い酸化力で(4)式に示すように溶鉄
中の(P)を酸化し、そして、(5)式に示すように脱
りん性成物である酸性酸化物P20.を転炉スラグ中の
CaOよりも著しく強い塩基性酸化物であるBaOによ
りスラグ中で安定化させることにより溶鉄中の(P〕を
除去することができる。
2 (Pl +5 (0) = (Pies)   −
−・(4)(P20s) + 3 (Bad) = (
3BaO・PzOs)  ’−’−(5)このBaO系
スラグによる脱りん法は処理が容易で、しかも脱りん処
理後のスラグの問題もないが、BaO系スラグは非常に
高価であるため脱りんのコストが嵩み大量処理には採用
し難い。
更に、高マンガン溶鉄の酸化膜りん法として、「鉄と鋼
」第74年(198B)第9号P、177Bには、Na
as+on(オルトケイ酸ソーダ)、NaaSiOa 
 NaFzフラックスを用いたNazO系スラグによる
脱りん方法が紹介されている。
このNa *0系フラックスによる脱りん法によれば非
常に高い脱りん率が得られるが、■Na4SiO,は高
価である。■脱りん処理中に白煙が発生する。
■溶鉄中(Mn)の酸化ロスが多い(14%Mn−5%
Ci容銑では0.9〜1.6%の(Mn)ロスがある)
などの理由でこの方法も実用化は困難である。
上記のような従来の高マンガン溶鉄の脱りん方法の問題
点を解消すべく、本出願人は安価で入手容易なNa、C
O,と5iftを主成分とするフラックスを用いて、高
マンガン溶鉄を脱りんする方法を開発し、特願平1−3
06136号として出願した。
上記先願発明の高マンガン溶鉄の脱りん方法では、Na
、CO3と5iftを主成分とするフラックスを用いる
。主成分のNa、CO,は、高温下では(6)式のよう
に分解する。
(NazCOs) →(NazO) 十Cot    
  −−−−(61生成した強塩基性酸化物Na2Oは
、溶鉄中の(P)が酸化されて生成する酸性酸化物Pz
Os (前述(4)式の反応)を、下記の(7)式に示
すようにスラグ中に固定するので脱りんが達成される。
(Pies) +3 (Na2O)−(3NazO−P
、Os)  ””’(7)同時に発生するCO□の一部
を(8)式に示す反応により、(P)の酸化剤として働
< MnOを生成させるのに利用することができる。
C(h +(Mn) −Co 十(MnO)   −(
8)他の主成分である5iOzは、高温において蒸発し
ゃすいNazOを高温下でスラグ中に保持するために適
当量を配合しである。NanoとSiO2は、(Nan
o)x・SiO□(X≧l)を形成し、その一部が解離
して(7)式によって脱りん反応に与かると考えられる
上記のとおり、本出願人が先に提案した上記高マンガン
溶鉄の脱りん方法によれば、安価なりん含有フェロマン
ガンを多量に配合しても、低りん高マンガン溶鉄を製造
することができる。
しかしながら、高マンガン溶鉄中のCP)を、上記の諸
反応で酸化膜りんする場合、前記(8)式によって溶鉄
中の(Mn)が同時に酸化する。これは溶鉄のMn歩留
りを低下させることになるので、これを防ぐ対策が必要
になる。即ち、先願発明の方法によって脱りんを行うと
きに、Mnの酸化ロスを抑制することができれば、−層
低いコストで高マンガン溶鉄を製造することができるこ
とになる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、Na、CG、および5iftを主成分
とするフラックスを用いて、高マンガン溶鉄を脱りんす
る方法であって、溶鉄中のF’Inの酸化ロスの少ない
高マンガン溶鉄の脱りん方法を提供することにある。
(!li!を解決するための手段) 本発明者は、NaよCOs  SiO□系フラックスに
よる高マンガン溶鉄の脱りん処理に際し、溶鉄中Mll
の酸化ロスを抑制する手段について種々検討を重ねた。
その結果、Na=COs−5iOg系フランクス中にマ
ンガン酸化物を適当量配合すると、脱りん率は若干低下
するが、溶鉄中Mnの酸化ロスを大幅に低減できること
がわかり、これが脱りん効果を大きく阻害せずに高マン
ガン鋼の製造コストを下げる極めて実用的な方法である
ことを確認した。
本発明は’NazCOs  5iO1系のフラックスに
よる高マンガン溶鉄の脱りん方法であって、主配合成分
であるNazCOsおよびSiO2と共にマンガン酸化
物を配合したフラックスを、マンガン含有量が5重量%
以上の溶鉄に接触させることを特徴とする高マンガン溶
鉄の脱りん方法」を要旨とする。
この方法においては、Na=COs−3iOz系フラツ
クス中にあらかじめマンガン酸化物を配合することによ
り、溶鉄中の(Mn) (以下、溶銑中成分を〔〕記号
で、スラグ中成分を()記号で示す)の酸化ロスを抑制
するのであるが、マンガン酸化物がMn01の場合、そ
の配合量はフラックスに配合したNa=COs中のNa
2Oとフラックス中の配合量に(Si )の酸化生成量
を加えたSiO2との合計100重量部に対し、10〜
25重量部とするのが望ましい。
配合するマンガン酸化物は、MnO*以外の例えばMn
O2MnxOs、Mn5O4等であってもよい。
また、この脱りん方法においては、脱りん処理中に(N
a2O)x HSiO2 (x≧1)を主体とするスラ
グを生成させることにより脱りんを行うのであるが、ス
ラグ中のNa1OとSiO2の比、即ち(Na2O)/
(SiO8)が1.25〜1.5となるようなフラック
スを使用するのが望ましい、 (NazO)/(Sto
w)は、フラックスに配合したNa2CO3中のNa、
0分と、フラックスに配合したSiO2および溶鉄中の
(Si )が酸化して生成するSiO2の和との比とな
る。
なお、溶鉄中の(S2)が酸化して生成する別O1の量
は、(Si )が実質的に全でSiO2となるものとし
て計算すればよいので、処理対象溶鉄の[S2)含有量
から簡単に求めることができる。
(作用) 第1図、第2図および第3図は、本発明方法の開発に当
たっての基礎試験(ルツボ実験)の結果を示すものであ
る。試験は、次の条件で行った。
(a)処理した溶鉄: (Mn)’=13%、(C)t4%、(P)#0.06
%の溶鉄2kg、処理温度=1300″C(b)使用し
たフラックス: Na=COs  5ift  Mn0tフラツクス、た
だし、溶鉄は実質的に(Si )を含有しないものなの
で、ここでは脱りん処理中に性成する5iftを考慮す
る必要がない、そこで、フラックスは(NazO)/(
SiOz)が約1.25になるように、溶鉄lトン当た
りCNaxCO: 95kg) + (SiOt:45
b)の割合、即ち(Nano : 55kg) + (
Shot : 45kg) = 100kgの割合テ1
latCO*とSiJを配合し、ざらにMn酸化ロス防
止のため、20kgのMnO*を配合した。
第1図は、処理時間の経過に伴う溶鉄の[P)および(
MFl)と、スラグ中の(MnO)および(NazO)
/(SiO□)の変化を示したものである。[P]は当
亀0.060%であったものが、30分の処理で0.0
18%まで低下しており、脱りん率は70%に達する。
溶鉄中の[Mn)は、処理中に約0.5%酸化ロスして
いるが、その理由は、前述の(6)式に示したように添
加したNa、CO,中の過剰なC鵠により(8)式に示
すようにMnが酸化されること、およびNazO自身の
酸化力により下記の(9)式に示すように(Mn)が酸
化されること、にあると推定される。
Na、O+Mn−+ MnO+ 2 Na      
−49)従って、脱りん処理後のスラグ中(MnO) 
flA度は、20%から30%近くまで上昇した。(M
n)の酸化ロスが(8)式および(9)式の反応で進行
する場合は、あらかしめフラックス中にMn01MnO
xなどのマンガン酸化物を配合しでおけば(Mn)の酸
化ロスを抑制できると考えられる。また、Nanoは処
理中に蒸発するため、(NazO)/(SiJ)は、処
理前ノフラックスの1.25から時間の経過とともに低
くなっていく。
第2図は、Mn0z添加量を変えて(他の条件は第1図
の場合と同じ、ただし処理時間は30分)脱りん率、(
Mn)酸化ロスおよび処理後の(MnO)濃度を調べた
結果を示すものである。
第2図に示すように、フラックス中にMnO□を配合す
ることにより、(Mn)の酸化ロスは減少する。
しかしながらMn0zの配合量が25kg/Tを超える
と逆に(Mn)の酸化ロスは増加する。これはスラグの
酸化力が大きくなりすぎるため(Mn )を酸化するこ
とによると考えられる。
般りん率は、Mn0t配合量が増加し、スラグ中の(M
nO) 4度が増加すると徐々に低下する。これは、■
スラグ中の(NaJ)濃度がMnO,の配合に伴う希釈
により低下すること、および■MnOがNa、Oに比べ
弱い塩基性酸化物であるため、スラグ全体の塩基性が弱
くなること、による。
したがって、MnO,を添加しない場合と同様の脱りん
率(本実験条件下では65〜70%以上)を得るととも
に(Mn)の酸化ロス量を、MnOz無添加の場合の1
.3%に対して、0.5%以下に抑制するには、Naz
C(1+  5iOz系フラツクス(D ((Mail
) + (Sift) 1100kg/Tに対しMnO
2の配合を10〜25kg/Tとするのが望ましい。
第3図は、フラックスの(Na2O)/(SiOt)の
値を変えて(他の条件は第1図の場合と同じ、ただし処
理時間は30分)、脱りん率、(Mn)酸化ロスを調べ
た結果をMn0tを添加した場合と添加しない場合を対
比して示したものである。
図示のとおり、フラックス中にマンガン酸化物を配合す
ると(第3UjJ中の実線の曲線)、配合しない場合に
比べ、脱りん率は若干低下するが、(Mn)の酸化ロス
量を約0,5〜1.5%の低減できる* Mn01の配
合の有無にかかわらず、(NazO)/ (SiOz)
≧1.0で脱りん反応は進行し、(NazO)/(Si
O□)の値が大きくなるほど脱りん率は対数函数的に向
上し、(Mn〕の酸化ロス量は指数函数的に増加する。
(NazO)/ (Sift) < 1.25では(M
n)の酸化ロス量は低く抑制されているが、脱りん率の
低下が著しい。
(NaxO)/ (Sift)が1.5〜2.0の範囲
では、脱りん率が若干向上し、上限値に到達するのに対
しくMn )の酸化ロス量は急増するがフラックス中に
Mn0tを配合することにより、酸化ロス量を約0.5
〜1.5%低くすることができる。脱りん率を大きく阻
害せずに(Mn)の酸化ロス量を下限値に抑制するとい
う実用的な観点からすると、フラックスは1.25≦(
Na2O) / (SiO2)≦1.5の条件を満足す
るようにNa、CO。
と5iftが配合されたものであるのが望ましいことに
なる。但し前述のとおり、処理前の溶鉄にSiが含有さ
れている場合には(SiO2)はフラックス中の配合量
と溶鉄中(S2)の酸化によるSiO□生成量との合計
量である。
次に、溶鉄成分の条件について述べる。
溶鉄中の(C)は高いほど脱りんには望ましい。
それは次の2つの理由による。その1つは、(C)が高
いほど溶鉄の融点が低いので、低温で脱りん処理ができ
ることである。一般に酸化膜りん反応は発熱反応である
ので、低温であるほど脱りんには有利である。もう1つ
の理由は、(C)が高いはどC−Pの相互作用によりP
の溶鉄中での熱力学的濃度(活量)が上昇するため、脱
りんに有利になることである。
しかしながら、脱りんの後工程である脱炭工程に負担を
かけないという意味では、実操業上の(C)の上限が存
在する。これらの点を総合すれば、2%≦(C)≦4%
が望ましい範囲と言える。
溶鉄中の(Si )は、CaO系、BaO系の塩基性ス
ラグによる酸化膜りんの場合は、スラグ置の増加とスラ
グ塩基度低下の原因になるため、(S2)の上限に制約
を設けるのが一般である。しかしながら、本発明方法に
おいては(Si )の上限に関する厳しい制限はない、
このことも本発明方法の大きな特徴の一つである。すな
わち、本発明方法ではNano源としてNatCOsを
使用しているため、処理中に生成するCO8により(S
2)が酸化され、スラグ層に5iQ1とり、テ除去され
、(Nano)、 ・5iOt(x≧1)として脱りん
スラグとなる。従って、溶鉄中(Si )が高い場合は
、配合する340g量を減らすことにより対処でき、通
常の溶鉄の事前脱珪処理を必須としない0例えば、(N
a冨0) + (SiOz)のフラックスを溶鉄1トン
当たり100kg使用して、(Na2O)/(SiOz
) =1.5となるスラグを生成させる場合、(S2)
は最大的1.8%まで許容できる。
NaxCOz  5ins系フラツクスを用いて高マン
ガン溶鉄の脱りん処理をした場合、溶鉄中の(Mn)が
脱りん率および(Mn)酸化ロス量におよぼす影響を第
4図に示す0図示のとおり、処理前の溶鉄中Mn濃度(
Mn) =1.が18%の方が13%の場合に比べて、
到達脱りん率の値は約5〜30%低い、また、(Mn)
酸化ロス量は、この(Mn) =□のレベルではほぼ同
じ値であった。
本発明方法によれば、フラックス中へのマンガン酸化物
の配合により(Mn)酸化ロスはさらに抑制されるので
、(NazO)/ (SiO□)の値を脱りん率の上限
値が得られる1、5〜2.0とすルNazCO2−Si
O2系のフラックスを用いてもよい。
次に、脱りん処理温度について述べる。
脱りん処理温度は、前述した熱力学的理由から、また、
Nanoの蒸発を抑え、耐火物の溶損を少なくするとい
う理由から、低温であるほどよい。
例えば、溶鉄融点より50〜100℃高い程度がよい、
実操業においては、フラックス添加による温度降下も考
慮して、炉の容量にもよるが脱りん処理前の溶鉄温度は
融点より150〜450℃高い温度としておくのが望ま
しい。
次にフラックスの添加量について述べる。
フラックスの必要添加量は、処理する溶鉄の当初の[P
)量および目的とする脱りん率によって異なるが、概ね
溶鉄のトン当たり20kgから120kgの範囲で必要
な量を選定すればよい。
使用するフラックスの性状は、固体粒状あるいは粉末状
のもので、その添加方法は、上置き法または溶鉄中への
インジェクション法のいずれでもよいが、粉末状フラッ
クスのインジェクション法の場合に最も効果的に脱りん
が進行する。
フラックスを構成するNa、CO,とSiO□は、事前
に混合してから添加する方がよい、それは、Nanoと
SiO!を迅速に反応させ、Na2O分の蒸発を最小限
にすることができるからである。マンガン酸化物も粉末
を事前にフラックスに混合しておくのがよい。
なお、この発明方法を実施するための装置としては、A
OD炉その他の炉底から攪拌ガスを導入できる炉があげ
られる。また、取鍋でArガスなどでのバブリング攪拌
、インペラー攪拌を行って処理することも可能である。
(実施例) 第1表に示す組成(処理前)の3種の高マンガン溶鉄を
それぞれ10トン電気炉で大気溶解し、AOD炉に注銑
後、同じ(第1表に示す所定の温度に調整した。
そして、第2表に示すフラックスを溶鉄上に添加し、A
rガスで約10分間攪拌しながら、脱りん処理を行った
。比較例は第2表に示すフラックスでMn0tを配合し
ないものを用いた。
処理後の化学組成を第1表に併記する。なお、第2表の
(NaxO)/ (SiO2)値は、処理中に(Si 
)が酸化されて生成するSi0g量を考慮したものであ
る。
第1表から明らかなように、(Mn) i++iが約1
1%レベルの実施例1および比較例1では脱りん率はそ
れぞれ76%および79%、(’Mn)酸化ロス量はそ
れぞれ0.5%および1.2%であった。
(Mn) ratが約20%の実施例2および比較例2
では脱りん率はそれぞれ64%および67%、(Mn)
酸化ロス量はそれぞれ1.5%および2.4%であった
(Mn)=。、が約24%の実施例3および比較例3で
は脱りん率はそれぞれ60%および65%、[Mn)酸
化ロス量はそれぞれ1.8%および3.6%であった。
以上の結果から、本発明の方法を実施することにより、
高マンガン溶鉄の脱りんを大きく阻害することなく  
[Mn)酸化ロス量を低減できることは明らかである。
第 2 表 (SjOz)は、フランクス中の配合量と溶鉄中(Si
;からの酸化生成量との合計重量を示す。
(以下、余白) (発明の効果) 本発明方法によれば、安価で入手容易なNaxCOi−
5iO□系フランクスにマンガン酸化物を配合すること
により、溶鉄中のMnの酸化ロス量を低く抑制しながら
高マンガン溶鉄を効率よく脱りんすることができる0本
発明方法は、近年生産量の増加している高マンガン鋼を
低コストで製造するのに掻めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、Na=C0=  Si
Ot−MnO□系フランクスによる高マンガン溶鉄の脱
りん実験結果を示すもので、 第1図は、溶鉄中の(P)および(Mn)、スラグ中の
(MnO)および(Na2O)/(SiOx)の脱りん
処理中の経時変化を示す図、 第2図は、MnOよ添加量と脱りん率、(Mn)酸化ロ
ス量およびスラグ中の(MnO)との関係を示す図、第
3図は、(Maze)/(Sift)の値と脱りん率お
よび(Mn)酸化ロス量との関係を示す図、である。 第4図は、NazCOs  SiO□系フランクスによ
る高マンガン溶鉄の脱りん実験結果を示すもので、(N
azO)/(SiOt)の値と脱りん率および(Mn)
酸化ロス量との関係を(Mn) i*iが13%と18
%の場合を対比して示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マンガン含有量が5重量%以上の溶銑に、Na_
    2CO_3、SiO_2およびマンガン酸化物を主成分
    とするフラックスを接触させることを特徴とする高マン
    ガン溶鉄の脱りん方法。
  2. (2)フラックスに配合したNa_2CO_3中のNa
    _2O分と、フラックス中に配合したSiO_2および
    溶鉄中Siの酸化によって生成するSiO_2の合計量
    100重量部に対して、MnO_2を10〜25重量部
    含有させたフラックスを使用することを特徴とする請求
    項(1)に記載の高マンガン溶鉄の脱りん方法。
  3. (3)フラックスに配合したNa_2CO_3中のNa
    _2O分と、フラックス中の配合したSiO_2および
    溶鉄中Siの酸化によって生成するSiO_2の合計量
    との比、即ち、(Na_2O)/(SiO_2)が1.
    25〜1.5となるようにフラックスの配合比を定める
    ことを特徴とする請求項(1)または(2)に記載の高
    マンガン溶鉄の脱りん方法。
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