JPH03226444A - 包装材料殺菌用殺菌剤ガスの製造方法及びその製造方法の実施に使用する殺菌剤ガス製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は包装材料の殺菌に使用される殺菌剤ガスの製
造方法及び製造装置に関するもので、更に詳細には、例
えば食品を対象とする容器等の包装材料の殺菌に使用さ
れる殺菌剤ガスの製造方法及び製造装置に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

一般に、食品を対象とする紙やプラスチック官の容器等
の包装材料において、特に無菌充填シヌテムでは、その
使用に先立って包装材料に殺菌匁・理を施す必要がある
。そのため、従来では、紙名器やプラスチック容器等の
形成容器の殺菌方法きして、殺菌剤に過酸化水素（Ｈ２
Ｏ２）を使用することが一般的であった。この場合に用
いられる方法として以下のようなものがあった。広く用
しられている方法の一つは、容器が深底容器や凹凸を有
する容器であるときに、常温又は加温した過酸化水素の
水溶液を容器にスプレーするスプレー法である。また、
容器がシート状若しくはそれに近い状態であるときは、
常温又は加温した過酸化水素水溶液に容器を浸漬した後
、ホットエアーを吹き付けて容器を乾燥させるという浸
漬法が広く用いられていた。これらの方法は、主に無菌
充填機における容器の殺菌方法として利用されている（
特開昭５５　１１０５５５号公報、特開昭６２−４０３
８号公報参照）。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、上記スプレー法、浸漬法のいずれの方法におい
ても、液状の殺菌剤（過酸化水素水溶液）がいったん容
器あるいは包装材表面に付着する工程を経て容器等の表
面の殺菌処理が行われる。したがって、その後食品を充
填する前に、容器等の表面に付着した過酸化水素水溶液
を分解、除去するための乾燥工程が必要となる。

この乾燥工程を不要とする方法として、本出願人は過酸
化水素蒸気を含んだ加熱された空気を包装材料に吹きつ
ける方法を既に出願している（特願平１−１９３３８３
号）。そして、上記出願においては、過酸化水素蒸気を
得る手段として加熱した過酸化水素水溶液槽に圧縮空気
をバブリングさせる方法を実施例で挙げているが、この
方法では空気中に含まれる過酸化水素の濃度は最大飽和
蒸気正分であるため、濃度が過酸化水素水溶液の温度に
よって制限されてしまい、それ以上の高濃度の過酸化水
素ガスの生成が望めないという問題がある。

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高温・高濃度
の殺菌剤ガスの生成を可能とする殺菌剤ガスの製造方法
及び製造装置を提供しようとするもである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明の殺菌剤ガスの製造
方法は、液状の殺菌剤を加熱手段によってその沸点以上
に加熱すると共に完全に気化させた後、加熱空気を混合
して殺菌剤ガスを生成し、この殺菌剤のガス状態を維持
しつつ包装材料の表面に接触させて殺菌するようにした
ものである。

また、上記殺菌剤ガスの製造方法において、好ましくは
気化された殺菌剤ガスと加熱空気とを混合して包装材料
に向って吹き出す直前に再度加熱して、さらに高温の殺
菌剤ガスを生成するようにする方がよい。

そして、この高温の殺菌剤ガスを生成する殺菌剤ガス製
造装置として、液状の殺菌剤をその沸点以上に加熱する
加熱手段を有して前記液状の殺菌剤を気化せしめ気化殺
菌剤を発生させる気化手段と、前記気化手段に前記液状
の殺菌剤を供給する殺菌剤供給手段と、前記気化手段に
加熱空気を供給し前記気化殺菌剤に加熱空気を混合して
殺菌剤ガスを生成する加熱空気供給手段と、前記殺菌剤
ガスを包装材料に接触せしめる噴射手段を備え、この噴
射手段は前記殺菌剤ガスをその噴射直前に再度加熱する
再加熱手段を有して構成することができる。

〔作用〕

上記のように構成することにより、液状の殺菌剤を気化
手段内に供給し、気化手段において加熱手段により殺菌
剤をその沸点以上に加熱して完全に気化した後に気化手
段に加熱された空気を供給して混合することにより、高
温・高濃度の殺菌剤ガスを生成することができる。

また、加熱空気と混合された殺菌剤ガスの噴射直前にお
いて再度加熱することにより、さらに高温の殺菌剤ガス
の生成を可能とすることができる。

これらの製造方法及び製造装置により、適当な条件で生
成した殺菌剤ガスは殺菌剤が包装材料の表面への凝結に
よる付着を生じないため、殺菌剤の乾燥工程が不要で、
かつ高温・高濃度の殺菌剤ガスのため殺菌能力の高い殺
菌を行うことができる。

〔実施例〕

以下にこの発明の実施例を添付図面に基いて詳細に説明
する。

◎第一実施例 第１図はこの発明に係る包装材料殺菌用殺菌剤ガス製造
装置の第一実施例の概略断面図を示している。この殺菌
剤ガス製造装置は、液状の殺菌剤である過酸化水素（Ｈ
２０２）の水溶液を供給する殺菌剤供給手段１０と、加
熱手段２２を具備すると共に殺菌剤供給手段１０から供
給される殺菌剤をその沸点以上に加熱して気化させる気
化手段２０と、気化手段２０で生成される気体状の気化
殺菌剤に加熱空気を供給する加熱空気供給手段３０と、
気化手段２０で生成された過酸化水素ガス２６を包装材
料５０に噴射して接触せしめる噴射手段４０とで主要部
が構成されている。

殺菌剤供給手段１０は、過酸化水素水溶液１２を収容す
るタンク１４からポンプ１６によって過酸化水素水溶液
１２を移送し、殺菌剤供給ノズル１８により気化手段２
０の室内に供給する方式のものが使用されている。

なお、殺菌剤供給手段１０は必ずしも上記のような方式
である必要はなく、例えば過酸化水素水溶液を供給する
液体入口と圧縮空気を供給する噴霧用空気入口とを有す
る二流体スプレーを備えて構成するものであってもよい
。

気化手段２０は、気化室２４の底部に加熱手段である気
化用ヒーター２２を設けた構造となっており、この気化
手段２０の気化室２４の上部側方に設けられた加熱空気
導入口３２から加熱空気が供給されて混合されるように
なっている。

なお、気化用ヒーター２２は約３００℃に加熱されるよ
うになっている。また、気化室２４の外表面には結露防
止用の保温ヒーター２８が囲繞されており、この保温ヒ
ーター２８によって気化室２４の温度が１００℃以上に
加温されている。

加熱空気供給手段３０は、気化室２４の加熱空気導入口
３２に接続する供給管路３４に空気を圧送するブロワ−
３６と、供給管路３４中に配設される加熱ヒーター３８
とで構成されており、ブロワ−３６にて圧送される空気
を加熱ヒーター３８で加熱した後、気化室２４内に加熱
空気を供給して混合し得るようになっている。

噴射手段４０は、気化手段２０の気化室２４の上端部に
設けられた過酸化水素ガス吐出口４２に接続される導入
配管４４の先端部に設けらる噴射ノズル４７を備えて形
成されており、この噴射ノズル４７によって気化手段２
０で生成された過酸化水素ガス２６が包装材料５０の表
面に向けて吹き付けられるようになっている。この場合
、導入配管４４の外表面には結露防止用の保温ヒーター
４６が囲繞されて、気化室２４と同様に１００℃以上に
加温されている。

上記のように構成されるこの発明の殺菌剤ガス製造装置
において、気化手段２０の気化室２４を気化用ヒーター
２２及び保温ヒーター２８によって加温した状態で、殺
菌剤供給手段１０から過酸化水素を水滴状あるいはミス
ト状にして気化室２４内に供給すると、気化用ヒーター
２２に接触することにより、又は気化室内の高温の空気
によってその沸点以上に加熱されて完全に気化される。

その後、加熱空気供給手段３０から供給される加熱空気
と混合して過酸化水素ガス２６が生成され、この過酸化
水素ガス２６が噴射ノズル４７から包装材料５０の表面
に吹き付けられるようになっている。

ここで生成する殺菌剤ガス中の過酸化水素濃度は、過酸
化水素水溶液供給量および加熱空気供給量で調節するこ
とができる。

なお、上記実施例では殺菌剤が過酸化水素水溶液１２の
場合について説明したが、殺菌剤は必ずしも過酸化水素
水溶液１２である必要はなく、例えば過酸化水素を含む
もの、過酢酸液、あるいは、過酢酸・過酸化水素混合液
であってもよい。

第２図はこの発明の殺菌剤ガス製造装置の第二実施例を
示す断面図で、更に確実に高温の殺菌剤ガスを製造でき
るようにした場合である。すなわち、第一実施例におけ
る気化手段２０の過酸化水素ガス吐出口４２に接続する
導入配管４４の先端側の噴射ノズル４７近傍位置に再加
熱手段である再加熱ヒーター４８を配設して、導入配管
４４によって搬送される過酸化水素ガス２６を導入配管
先端部で更に加熱して、高温の過酸化水素ガスを包装材
料５０の表面に吹き付けるようにしたものである。

なお、第２図において、その他の部分は上記第一実施例
と同しであるので、同一部分には同一符号を付して、そ
の説明は省略する。

次に、第一実施例と比較例とのテスト結果について説明
する。

テストに当って、 ☆殺菌剤ガス製造装置、第１図に示す装置☆殺菌剤：３
５重量％の過酸化水素水溶液☆本発明 ・気化用ヒーター２２の温度：３００℃・気化室温度　
２００℃ ・殺菌剤の供給速度：　０．　５ｃｃ／＋ｅｃ・混合空
気温度：２００℃ ・混合空気量：　１５００　ｃｃ／＋ｅｃとした。すな
わち、これらの条件は、殺菌剤の供給速度が比較的遅く
、かつ加熱空気量が比較的多く設定されているので、殺
菌剤ガスが包装材料表面に接触しても凝結せずに気体状
態を保持するようになっている。

☆比較例 過酸化水素水溶液の供給を行わずに、搬送用空気のみを
本発明の条件とした。

上記条件の下で、バチルス・ズブチリス胞子を１０．１
０’胞子／枚付着させた短冊状のアルミ箔（ｌ　ａｎ　
Ｘ　３　ａｎ　）に２秒間吹き付けて殺菌テストを行っ
たところ、本発明の方法においては、１０　胞子７枚及
び１０３胞子／枚のアルミ箔共全で殺菌されていたのに
対し、比較例では５枚共殺菌されていなかった。

〔発明の効果〕

以上に説明したように、この発明の包装材料殺菌用殺菌
剤ガスの製造方法及びその製造方法の実施に使用する殺
菌剤ガス製造装置によれば、上記のように構成されてい
るので、以下のような効果か得られる。

１）請求項１記載の殺菌剤ガスの製造方法によれば、気
化された殺菌剤に加熱空気を混合して殺菌剤ガスを生成
することにより、高温・高濃度の殺菌剤ガスを製造する
ことかできる。したがって、殺菌剤が包装材料の表面で
凝結しないため殺菌剤の乾燥工程か不要であり、かつ従
来よりも殺菌能力の高い殺菌を行うことができる。

２）請求項２記載の殺菌剤ガスの製造方法および請求項
３記載の殺菌剤ガ′ス製造装置によれば、気化された殺
菌剤と加熱空気とを混合して包装材料に向って吹き出す
直前に再度加熱して、高温の殺菌剤ガスを生成するため
、上記１）に加えて更に確実に高温の殺菌剤ガスを製造
することができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る殺菌剤ガス製造装置の第一実施
例の概略断面図、第２図はこの発明に係る殺菌剤ガス製
造装置の第二実施例を示す概略断面図である。 １０・・・殺菌剤供給手段、 ２０・・・気化手段、 ２２・・・加熱手段（気化用ヒーター）、３０・・・加
熱空気供給部、 ３８・・・加熱ヒーター ４０・・・噴射手段、 ４７・・・噴射ノズル、 ４８・・・再加熱ヒーター

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、液状の殺菌剤を加熱手段によってその沸点以上に加
   熱すると共に完全に気化させた後、加熱空気を混合して
   殺菌剤ガスを生成し、該殺菌剤のガス状態を維持しつつ
   包装材料の表面に接触させて殺菌することを特徴とする
   包装材料殺菌用殺菌剤ガスの製造方法。 ２、気化された殺菌剤と加熱空気とを混合して包装材料
   に向って吹き出す直前に再度加熱して高温の殺菌剤ガス
   を生成し、該殺菌剤のガス状態を維持しつつ包装材料の
   表面に接触させて殺菌することを特徴とする請求項１記
   載の包装材料殺菌用殺菌剤ガスの製造方法。３、液状の
   殺菌剤をその沸点以上に加熱する加熱手段を有して前記
   液状の殺菌剤を気化せしめ気化殺菌剤を発生させる気化
   手段と、前記気化手段に前記液状の殺菌剤を供給する殺
   菌剤供給手段と、前記気化手段に加熱空気を供給し前記
   気化殺菌剤に加熱空気を混合して殺菌剤ガスを生成する
   加熱空気供給手段と、前記殺菌剤ガスを包装材料に接触
   せしめる噴射手段を備え、該噴射手段は前記殺菌剤ガス
   をその噴射直前に再度加熱するための再加熱手段を有し
   ていることを特徴とする請求項２記載の包装材料殺菌用
   殺菌剤ガスの製造方法の実施に使用する殺菌剤ガス製造
   装置。