JPH03224922A - 便器防汚・脱臭方法 - Google Patents

便器防汚・脱臭方法

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JPH03224922A
JPH03224922A JP1963490A JP1963490A JPH03224922A JP H03224922 A JPH03224922 A JP H03224922A JP 1963490 A JP1963490 A JP 1963490A JP 1963490 A JP1963490 A JP 1963490A JP H03224922 A JPH03224922 A JP H03224922A
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JP
Japan
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water
toilet
toilet bowl
molded body
solid acid
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JP1963490A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Miyakoshi
宮腰 暢章
Eiji Takemura
英二 竹村
Tetsuya Kaneko
哲也 金子
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、便器面および便器トラップの防汚・脱臭方法
に係わり、さらに詳しくは、便器面の金属化合物による
汚染防止、便器トラップのスケール発生防止および便器
から発生する悪臭の脱臭に関する。
本発明の便器防汚・脱臭方法は、水洗式の各種便器に使
用することができる。
〔従来の技術〕
便器面は、洗浄水に微量含まれる鉄、マンガン等の重金
属が徐々に付着し黒色に汚染され、使用者に不快感を与
える。
また便器トラップ、特に小便器のトラップは、尿の分解
により生成するカルシウム系化合物や有機物の混合物が
固着した尿石と称されるスケールが生成し、尿および洗
浄水の流れを悪化させ、甚だしい場合には排水管を閉塞
し、便器は使用不能の状態となる。
さらに便器面および便器トラップに滞留した尿からは、
尿の分解によりアンモニアを発生する。
従来、便器の防汚・脱臭方法として、洗浄水配管に設置
した溶解器中で薬剤を溶解し溶解液で便器面を洗浄する
方法、ロータンク手洗い水で薬剤を溶解し溶解水で便器
面を洗浄する方法などが実用化されている。    ′ これらの方法において使用する薬剤として、界面活性剤
、殺菌剤および香料を含有するものが種々提案されてい
る。
たとえば、界面活性剤、イオン封鎖剤、香料等をポリエ
チレングリコールまたはポリプロピレングリコールと共
に溶融混合し、注入成形してなる水洗式トイレの消臭洗
浄剤が、特公昭45−30706号公報に、常温で固体
のポリエチレングリコール、製水溶性の芳香物質、非イ
オン系界面活性剤および香料等の添加剤からなる混合溶
融物を冷却側化して成形した洗浄防汚芳香剤が、特開昭
57−168668号公報に記載されている。
また、殺菌剤と洗剤を洗浄水配管に設置した溶解器中で
溶解する方法が、英国特許1069213号に、固体酸
を主成分とするスケール防止剤を、便器排水管入口、便
器内壁面および底部の洗浄水流路、手洗部付ロータンク
の蛇口下、便器トラップ部分、洗浄水貯槽部分、排水管
内および洗浄水配管に設置する方法が特開昭62−38
299号に記載されている。
さらに便器面を汚染してしまった黒色の汚染を、研磨剤
を使用して物理的に剥離する方法が、便器トラップに付
着してしまったスケールの除去方法として、塩酸等の無
機強酸を使用して溶解する方法が採用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来採用されている界面活性剤と香料とからなる洗浄消
臭剤の使用は、便器面の有機物質による汚れ防止および
悪臭のマスキングには有効であるが、鉄、マンガン等重
金属付着による黒色汚染の防止や便器トラップのスケー
ル防止効果はない。
界面活性剤、殺菌剤および香料からなる薬剤の使用は、
便器面の有機物質による汚れ防止および悪臭のマスキン
グには有効である。しかしながら便器面の汚染で最も問
題となる鉄、マンガン等重金属付着による黒色汚染の防
止には何ら有効ではなく、さらに便器トラップのスケー
ル防止効果も十分ではない。また殺菌剤の浄化槽への流
入は浄化槽微生物の働きを妨げ、浄化槽の浄化能力を低
下させる。
イオン封鎖剤を尿または洗浄水に添加する方法は、便器
面の鉄、マンガン等重金属付着による黒色汚染の防止や
便器トラップ中のスケール防止にはかなり有効である。
しかしながら、便器面の黒色汚染や便器トラップ中のス
ケールの固着を完全に防止するには、イオン封鎖剤を尿
に対し0.3〜1重量%使用する必要があり、また、悪
臭の脱臭効果は全くない。一般に、イオン封鎖剤は高価
であり、この方法は広く普及しにくい。
固体酸を主成分とするスケール防止剤を、便器排水管入
口、便器内壁面および底部の洗浄水流路、手洗部付ロー
タンクの蛇口下、便器トラップ部分、洗浄水貯槽部分、
排水管内および洗浄水配管に設置する方法は、便器面の
防汚、トラップのスケール防止およびアンモニアの脱臭
にかなり有効である。しかしながら、この方法は、1回
の使用で溶出する薬剤を洗浄水全量で希釈するため、常
に洗浄水中の薬剤濃度を有効濃度以上に維持するために
は多量の薬剤を必要とする。
また、研磨剤による便器面黒色汚染の剥離は、不快かつ
困難な作業であるとともに便器表面を損傷する。また、
強酸によるスケール除去においては、酸による排水管の
腐食や浄化槽に流入した酸による浄化能力の低下が問題
となる。
本発明は、便器面の黒色汚染、便器トラップ中のスケー
ル固着防止、さらに、便器から発生するアンモニヤ脱臭
に適した方法を提供することを、その目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果
、固体酸を主成分とする成形体を、便器洗浄水配管の途
中に設置した溶解器内で溶解し、その溶解水を便器面に
流下することにより、便器面の黒色汚染が防止できるば
かりでなく、便器トラップ中へのスケール固着および悪
臭発生を防止できることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、固体酸70重量%以上を配合した成形体を、
便器洗浄水配管の途中に設置した溶解器中で溶解し、溶
解水を便器面および便器トラップ中に流下することを特
徴とする便器防汚・脱臭方法である。
本発明において、固体酸とは、常温で固体の酸性物質で
あり、1重量%以下の濃度で水に溶解したときの溶解水
のpI(が5以下であれば、特に制限はない。たとえば
、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、硫酸アンモ
ニウム等の強酸と弱塩基の水溶性塩、およびスルファミ
ン酸等を挙げることができる。また、コハク酸、マレイ
ン酸、アジピン酸、安息香酸、酒石酸、イソフタル酸、
オルトフタル酸、フマル酸、サリチル酸などの有機酸類
も使用できる。固体酸の形状は、粉末状、結晶状、顆粒
状、フレーク状等、何れの形状も使用することができ、
特に制限はない。
これら固体酸は、1種の単独または2種以上の混合物と
して使用できる。
成形体は、溶解器中に収納可能な任意の形状、たとえば
、球状、円柱状、円板状、立方体状、直方体状等を有す
る成形体であり、固体酸と結合剤および所望により添加
される添加剤からなる混合物の成形体である。
成形体中の固体酸配合量は、成形体重量、溶解器の大き
さ、便器使用頻度などにより異なるが、成形体中70重
量%以上、好ましくは80重量%以上である。
結合剤は、成形体の成形に際し、固体酸の成形を良好な
ものとし、かつ、使用に際し、固体酸を適当な速度で、
形崩れを起こさずに溶解することを目的として使用され
る。結合剤として、固体酸との混合物の加圧成形が容易
であり、該成形体を水に接触させた場合に崩壊すること
なく溶解するセルロース誘導体類、水溶性高分子、多糖
類、および界面活性剤のうちから選ばれた1種の単独又
は2種類以上の混合系が使用される。結合剤中のセルロ
ース誘導体類として、たとえば、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが
、水溶性高分子として、常温で固体の水溶性高分子、た
とえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリビニルピロリドンなどが、多糖類としては
、アルギン酸ソーダ、グアガム等が、界面活性剤として
は、非イオン系、陽イオン系および陰イオン系の各種界
面活性剤が例示できる。
所望により添加される添加剤として、滑沢剤、溶解速度
調製剤、香料、着色料、腐食防止剤、殺菌剤、イオン封
鎖剤等が挙げられる。
滑沢剤は、成形体の加圧成形時の成形性を向上する目的
で添加される。滑沢剤として、たとえばステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク等が使用
できる。
溶解速度調製剤は、成形体の水への溶解速度を調製する
目的で添加される。溶解速度調製剤として、たとえば、
脂肪酸、高級アルコール類等、または、撥水性物質の粉
末等の難水溶性物質が使用される。
腐食防止剤は、便器排水管の腐食防止を目的として添加
される。腐食防止剤として、酸用の腐食防止剤、たとえ
ばアルキルチオ尿素等が好ましく使用される。
悪臭をマスクし芳香を漂わせることを目的として、各種
調製香料を、また、成形体の残量の検知、洗浄水の着色
等を目的として、着色料を成形体に添加することができ
る。
また、浄化槽へ影響を与えない、または、その影響が無
視し得る種類ならびに量の殺菌剤、および経済的に負担
とならない程度のイオン封鎖剤の添加も可能である。
前記成形体は、固体酸および/又は固体酸と結合剤およ
び所望により添加する添加成分を予め混合した混合物を
金型に入れ加圧成形する方法、固体酸と結合剤および所
望により添加する添加成分を予め混合、造粒した後、金
型に入れ加圧成形する方法、固体酸と添加物の混合物を
加熱溶融し型に注入成形する方法等の公知の成形方法に
より製造することができる。
本発明の便器防汚・脱臭方法は、前記成形体を便器洗浄
水配管途中に設置した溶解器内に入れて使用される。こ
の方法に使用できる溶解器は、水洗式便器洗浄水配管の
途中に設置して使用される。
すなわちハイタンク式の場合は、ハイタンクと便器の間
の配管に、ブツシュボタン式の場合は、■ ブツシュボタンと便器の間の配管に、または、ロータン
ク式の場合は、ロータンクと便器の間の配管に設置して
使用される。
溶解器の構造は、フロートバルブ、逆止弁等を有するも
のであり、洗浄水配管から洗浄水の流れ始めの一部を溶
解器に導入するための、配管取り付は部分、導入配管、
溶解器内に洗浄水が所定量以上流入することを防止する
とともに洗浄水配管を洗浄水が流れている時溶解器から
溶解水の流出を防止し、洗浄水が流れ終わった時に溶解
水を流出するための、フロート部に直結している逆止弁
、および固体酸を有効成分とする成形体を内部に設置し
、導入した溶解水で成形体の一部を溶解するための溶解
室より構成されるものであればよい。
さらに、溶解室の形状は、内部に成形体を設置すること
ができ、上部に空気流通口を有するものであれば、形状
には、特に制限はなく、また、溶解室の大きさは、溶解
水の量が100〜1000d入るものが使用される。
溶解器の機構は、洗浄水配管を洗浄水が流れな■ い時は水の滞留がなく、洗浄水使用時に流れ始めの水が
溶解器に導入され、溶解器内で水量が所定量に達した時
洗浄水の導入が停止し、洗浄水配管を洗浄水が流れ終わ
った時、溶解器内より成形体の一部を溶解した溶解水が
洗浄水配管を通って、便器面に添って流下するものが使
用される。
前記成形体を、既存の便器洗浄水配管系に設置した場合
は、たとえば便器目皿上に設置すると、トイレ使用時の
流れ始めの洗浄水に対する酸濃度は高くなるが、後半の
洗浄水に対する濃度が低くなるため、便器トラップ中で
は、最初の酸濃度の高い洗浄水が酸濃度の低い洗浄水で
希釈されるため、トラップ中での防汚・脱臭効果が十分
でなくなる。さらに、便器目皿上に薬剤を設置する方法
は、便器面の黒色汚染防止の効果は全くない。また、該
成形体をハイタンク、ロータンク等の洗浄水滞留槽内に
設置した場合は、成形体が多量の水と接触するため、溶
解度の大きい固体酸の場合は、水に溶出する成形体量が
多くなり成形体の消耗速度が早くなり、頻繁な成形体の
交換が必要である。
また固体酸の溶解度が少ない場合は、水に溶出する成形
体量が少く、溶解水量が多いため酸濃度が低くなり、防
汚・脱臭効果が悪くなる。
本発明の防汚・脱臭方法は、前記成形体を洗浄水配管の
途中に設置した溶解器内で使用することにより、溶解器
内に導入された少量で、水位の上下動のみの緩慢な流れ
の溶解水で成形体を溶解するため、成形体が過剰に溶解
したり、崩れることなく、成形体が消耗するため、成形
体を既存の便器洗浄水配管系に設置した場合に比べ、成
形体の有効期間を延長することが可能となり、さらに、
洗浄水が流れ終わった後、溶解水を便器に流すことによ
り、洗浄水による希釈が少ないため、少量の溶解水で効
率的に便器を防汚・脱臭できる方法である。
〔作   用〕
便器面の黒色汚染は、便器洗浄水が便器面で乾燥する際
に、洗浄水中に極微量含まれる鉄、マンガンなどの重金
属が酸化し、不溶性の酸化物となり便器面に固着するこ
とにより生成する。これ等の重金属は、pH7以下の酸
性では不溶性の化合物を生成しない。
また便器トラップのスケールは、カルシウムアパタイト
 [Ca1(’PO+)aOH] 40−60重量%、
炭酸カルシウム[CaCO3] 20〜40重量%、お
よび水に不溶の有機物10〜30重量%の混合物であり
、カルシウム系のスケールはp H7,5以下の水では
析出せず、pH7以下では固着したスケールが溶解する
さらに便器から発生する悪臭は、尿または尿と洗浄水と
の混合排水が、便器トラップ中において尿の分解酵素や
細菌の作用により、アンモニアを生成するためであり、
便器トラップ中滞留水のpHを7.5以下にすればアン
モニアの発生は防止される。
洗浄水中には、通常0.1〜0.01ppm程度の水溶
性の鉄、マンガン等の重金属が大部分水酸化物として含
まれている。洗浄水が便器面で蒸発し乾燥状態に近(な
ると、鉄、マンガン等の重金属は濃縮され、鉄、マンガ
ン等の重金属水酸化物が飽和濃度以上となり析出し、さ
らに空気中の酸素との反応により強固な酸化物となり便
器面に固く付着し、これが堆積して一般的に水垢と呼ば
れる濃茶〜黒色汚染となる。通常、黒色汚染は、便器の
洗浄水流出孔から下方向にすし状に発生することが多く
、これは洗浄水の大部分が流出した後、洗浄水配管から
垂れてきた洗浄水によるものである。
したがって、洗浄水中に含まれる鉄、マンガン等の重金
属水酸化物の便器面での濃縮による析出は、洗浄水のp
Hを酸性に保持することにより確実に防止できる。洗浄
水pHは、低い程重金属析出防止には有効であるが、排
水管の腐食を考慮すれば、洗浄水pHは、4〜7、好ま
しくは、5〜7が適当である。さらに、洗浄水からの重
金属の析出が大部分の洗浄水が流出した後の垂れ水より
生成するため、洗浄水の大部分が流出した後に、pHの
低い洗浄水を流す方法がより効果的である。
一方、尿中には、通常水溶性のカルシウムイオンが20
0〜300ppm、リン酸イオンが2000〜2500
ppm含まれている。また、炭酸イオンは洗浄水に含ま
れ、さらに、空気中の炭酸ガスが溶解して補給される。
体内から排出された尿のpHは5.5〜6.5程度であ
るが、空気中に放置するとpHは徐々に上昇し、最終的
には9〜9.5に達する。pHが7.5以上になると濁
りを生じ、pHの上昇に伴い濁度が上がり、pH8,5
以上になるとカルシウムアパタイトの白色沈澱が析出し
、かつ空気との接触面に炭酸カルシウムの結晶が膜状に
生成する。このカルシウムアパタイトと炭酸カルシウム
の結晶が、細菌や酵素の作用で生成した水不溶性のタン
パク質等の有機物とともに便器トラップに固着し、成長
して一般に尿石と呼ばれるスケールとなる。
したがって、便器トラップ中の尿と洗浄水との混合水の
pHを7.5以下に保持することにより、スケールの固
着を防止することができ、さらに、pHが7以下なると
既に固着したスケールの溶解除去作用もある。便器トラ
ップ中のpHが低い程スケール固着防止効果は良好であ
るが、排水管の腐食を考慮すれば、pHは、4〜7.5
、好ましくは5〜7である。
さらに尿中には、多量の尿素がふくまれており、成人で
は1日約30gの尿素を排出する。便器トラップ中に滞
留した尿または尿と洗浄水の混合液は、酵素、細菌の作
用により、尿素が分解されてアンモニアが生成するとと
もに、尿または尿と洗浄水混合液のpHが上昇する。p
Hが7.5以下の中性から酸性液の中にアンモニアが存
在する場合は、アンモニアが液中で固定され、空気中に
発散することがないため、悪臭の原因とならないが、液
のpHが8以上になると空気中に発散するアンモニア量
が多くなり、便所の悪臭源となる。
尿の分解は、便器トラップ中にスケールの付着があると
、スケール中では酵素、細菌が増殖し易いため、スケー
ル付着のない便器に比べて尿分解が加速され、アンモニ
ア発生も多くなる。さらに便器目皿、便器面でも、−旦
スケールが付着すると、スケール部分に付着した尿の分
解によりアンモニアが発生する。
したがって、便器トラップ中の尿と洗浄水との混合水の
pHを7.5以下の中性から酸性に保持することにより
、便器トラップからのアンモニアの発散を防止すること
ができる。便器トラップ中のpHが低い程アンモニア発
散防止効果は良好であるが、排水管の腐食を考慮すれば
、p Hは、4〜7.5、好ましくは5〜7である。ま
た便器面をpH7,5以下の中性から酸性の水で濡らし
ておくことにより便器中で発生したアンモニアを固定し
、空気中への発散を防止する効果がある。さらに、便器
面をpH7以下の酸性の洗浄液を流すことにより、便器
面、便器目皿部でのスケール生成が防止できるため、ア
ンモニア発生源を減らすことができる。
固体酸を主成分とする成形体を溶解器内に設置■ し、洗浄水で成形体の一部を溶解した溶解水を洗浄水が
流れ終わった後、洗浄水配管より便器に流入した場合は
、溶解器内の溶解水を希釈することなく便器面を濡らす
ため、鉄、マンガン等の重金属の析出、および、便器面
、便器目皿部でのスケール生成を効果的に防止し、さら
に、便器から発生したアンモニアの脱臭効果も効率良く
できる。
また、成形体溶解水が便器トラップ中に流入する場合は
、トラップ中に既に洗浄水が滞留しているため、溶解水
は一部希釈されるが、溶解水が便器トラップ中に流入後
の洗浄水の流入がないため、溶解水の希釈が少なく、便
器トラップでのスケール生成、アンモニアの発生を効果
的に防止できる。
本発明においては、前記各作用が相乗的に作用し、効率
的に便器面の汚染防止、便器トラップ中のスケール生成
防止、および便器で発生したアンモニアの脱臭が行われ
る。
〔実 施 例〕
本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。
ただし、本発明の範囲は、下記実施例により同等限定さ
れるものではない。
(1)成形体の製造 (a)  成形体1 (試験試料1) アジピン酸100重量部に、10%ポリビニルピロリド
ン水溶液15重量部を添加しニーダ−で混練後、押出造
粒、90°c5時間乾燥し、直径1mmの顆粒を得た。
この顆粒を加圧成形し直径40mm厚さ30mmの円柱
状成形体を製造した。
(b)成形体2(試験試料2) 粉末スルファミン酸40重量部、粉末安息香酸60重量
部を混合し、この混合物を加圧成形し直径40mm厚さ
20mmの円柱状成形体を製造した。
(C)成形体3(試験試料3) コハク酸30重量部、オルトフタル酸70重量部の混合
物に、10%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を添
加、混練し、成形体lと同様な方法で直径1mmの顆粒
を得た。この顆粒を加圧成形し50X50×20+++
mの直方体状成形体を製造した。
(d)  成形体4(試験試料4) アジピン酸100重量部に、20%ポリビニルピロリド
ン水溶液25重量部を添加しニーダ−で混練後、押出造
粒、90℃5時間乾燥し、直径1mmの顆粒を得た。こ
の顆粒を加圧成形し50×50X20mmの直方体状成
形体を製造した。
(el  成形体5(比較試料1) ポリエチレングリコール#1000:40重量%、エチ
ルオキシド−プロピオンオキシド共重合体(非イオン系
界面活性剤)二60重量%を90℃で加熱溶融し、溶融
スラリーを50X50X20mmの直方体容器中で冷却
側化して、直方体状成形体を製造した。
(f)  成形体6(比較試料2) 市販の殺菌剤および非イオン系界面活性剤を有効成分と
する、消臭、スケール防止剤。
(2)試験溶解器 試験溶解器は、便器洗浄水の流れ始めの水が溶解器内に
導入され、所定量の水が導入されると導入が停止し容器
内に設置した成形体の一部を溶解し、配管内の洗浄水が
流れ終わると、溶解器より溶解水が洗浄水配管を通って
便器面に流れだす構造を有する。
試験に使用した溶解器の、成形体溶解のために溶解器に
導入される溶解水の量は、次の通りである。
溶解器1 溶解水量30〇− 溶解器2 溶解水量70〇− (3)成形体の設置方法 成形体1〜5をハイタンク式男子用小便器の以下に説明
する箇所に設置した。
設置位置1 ハイタンクから便器までの間の洗浄水配管
の一部に溶解器を取り 付け、その中に成形体を設置した。
設置位置2 便器目皿上に直接成形体を設置した。
設置位置3 ハイタンク内に、洗浄水に浸漬する状態で
成形体を設置した。
(4)性能評価 性能評価試験は、5ケ月間実施し、その間1週間毎に成
形体の観察を行い、成形体が目視で70%以上消耗して
いた場合、新酸形体と交換した。
なお、性能評価項目および評価方法は、以下の通りであ
る。
(al  評価項目1 便器トラップ中滞留水のpH:新酸形体を設置し、1週
間後の洗浄水使用直後のpHを測定した。
(bl  評価項目2 便器面付着水のpH:新酸形体を設置し、1週間後の洗
浄水使用直後の便器面に付着している洗浄水のpHを測
定した。
(C)評価項目3 便器面汚染・便器面の汚染状態を肉眼観察により測定し
た。
(d)  評価項目4 便器トラップ中スケール付着量:便器トラップ中に25
mmφX70mmのステンレス製金網を入れておき、5
ケ月後の重量増加を測定した。
(e)  評価項目5 臭気二便器より発生する臭気を感応検査により測定した
げ)評価項目6 成形体の有効期間:成形体交換時期を成形体有効期間と
した。
評価試験結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕
本発明において、有効成分固体酸と結合剤との混合物の
成形体を、便器洗浄水配管途中に設置した溶解器内に設
置する、便器防汚・脱臭方法は、前記評価試験結果の表
に示す如く、便器トラップ中滞留水のpHを酸性に維持
できるため、便器トラップ中でのスケール生成防止およ
び便器からの悪臭発生が防止されると同時に、pHが酸
性の洗浄水が便器面を流れることにより、便器面の汚染
も防止される。
本発明は、便器面の汚染防止、便器トラップ中のスケー
ル生成防止および便器からの悪臭発生を防止する方法を
提供するものであり、その公衆衛生的、また、産業的意
義は極めて大きい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)固体酸70重量%以上を配合した成形体を、便器
    洗浄水配管の途中に設置した溶解器中で溶解し、溶解水
    を便器面および便器トラップ中に流下することを特徴と
    する便器防汚・脱臭する方法。
  2. (2)請求項第(1)項において、固体酸が、常温で固
    体の酸性物質である便器防汚・脱臭方法。
  3. (3)請求項第(1)項において、成形体が、固体酸単
    独および/又は固体酸と結合剤および添加剤との混合物
    を加圧成形した成形体である便器防汚・脱臭方法。
  4. (4)請求項第(1)項において、溶解器が、洗浄水使
    用時に洗浄水の一部が溶解器内に流入して成形体成分を
    溶解し、洗浄水が流れ終わった後、成形体成分を溶解し
    た溶解水が洗浄水配管に流れる構造を有する便器防汚・
    脱臭方法。
JP1963490A 1990-01-30 1990-01-30 便器防汚・脱臭方法 Pending JPH03224922A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000128669A (ja) * 1998-10-21 2000-05-09 Toto Ltd 防汚性衛生陶器
JP4647827B2 (ja) * 2001-05-07 2011-03-09 株式会社アメータ トイレ用スケール固着防止具

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JP2000128669A (ja) * 1998-10-21 2000-05-09 Toto Ltd 防汚性衛生陶器
JP4647827B2 (ja) * 2001-05-07 2011-03-09 株式会社アメータ トイレ用スケール固着防止具

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