JPH0322074Y2 - - Google Patents

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JPH0322074Y2
JPH0322074Y2 JP13714486U JP13714486U JPH0322074Y2 JP H0322074 Y2 JPH0322074 Y2 JP H0322074Y2 JP 13714486 U JP13714486 U JP 13714486U JP 13714486 U JP13714486 U JP 13714486U JP H0322074 Y2 JPH0322074 Y2 JP H0322074Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ベルト駆動式自転車に関し、ベル
トが伸びることに起因して後ギヤのベルト進入部
においてベルトが後ギヤから離間することを回避
し、ベルトの歯飛び現象を防止しうるように改良
されたものに関する。
〔従来の技術およびその問題点〕
最近、チエーン駆動機構にかわつてベルト駆動
機構を備えた自転車が普及しつつある。
この種の自転車は、通常、芯材を内包したゴム
製の歯付き無端ベルトと、このベルトが懸回され
る前ギヤ、および、後ギヤとを有している。この
場合、前後ギヤは、その歯幅がベルト幅に対応し
て設定されており、また、その両側には、ベルト
の脱落を防止するためのフランジが設けられてい
る。上記ベルトの歯の形態は、前後ギヤの歯の形
状に応じて設定され、また、自転車の種類によつ
ては、上記後ギヤとしてフリーホイールが採用さ
れる。
そして、ペダルからの駆動力が前ギヤに伝達さ
れ、ベルトの回転により後ギヤが回転させられ
る。
ところで、上述したように上記自転車における
ベルトはゴム製であるため、ペダルに急激な踏力
が作用し、ベルトに瞬間的に大きな引つ張り力が
かかると、一時的に伸びてしまい、その弛みを生
ずることがある。しかも、自転車の後ギヤ側の歯
数は、前ギヤ側のものに比べて少ないのが普通で
ある。
そのため、上記のようにベルトが伸びて弛んだ
場合には、後ギヤにおけるベルト進入部において
ベルトが後ギヤから離間してしまい、その歯飛び
現象が生じ、後ギヤとの噛み合いが正確に行われ
なくなるという問題があつた。
そうなると、ペダルからの駆動力が正確に後ギ
ヤに伝達されず、走行に支障をきたすだけでな
く、ひいてはベルトの後ギヤからの脱落を誘発す
るおそれがあつた。
この考案は、以上の事情のもとで考え出された
もので、ベルトが伸びることに起因して後ギヤの
ベルト進入部においてベルトが後ギヤから離間す
ることを回避し、ベルトの歯飛び現象を防止しう
る、ベルト駆動式自転車を提供することをその課
題としている。
〔問題を解決するための手段〕
上記の問題を解決するため、この考案では、次
の技術的手段を採用した。
すなわち、この考案は、前ギヤと後ギヤ間に歯
付き無端ベルトを懸回してなるベルト駆動式自転
車であつて、 フレームにおける後ギヤ支持部にハブ軸と平行
な軸を中心として揺動し、かつ一方向に弾性的な
付勢力を与えられた揺動体を設ける一方、この揺
動体に、上記ベルトの後ギヤへの進入部の外面と
対向する部位において後ギヤから外れようとする
ベルトによつて上記付勢力に対抗して押動される
被押動部と、被押動部が押動されることによつて
揺動したとき後ギヤ上を懸回するベルトの外面を
押圧する押圧部とを設けたことを特徴としてい
る。
〔作用および効果〕
ベルト進入部においてベルトの弛みが生じる
と、弛んだベルトの外面が上記揺動体の被押動部
に接触し、この揺動体をその付勢力に対抗して揺
動させる。
そうすると、揺動体の押圧部が後ギヤ上にかか
るベルト外面を押圧し、これにより上記ベルトの
弛みが是正され、ベルトの後ギヤからの離間が阻
止される。
このとき、上記被押動部は、上記揺動体への弾
性付勢力に抗して押動されるようになつているこ
とから、上記ベルトの後ギヤからの離間状態が解
除されると、上記揺動体は自動的に元の状態に復
帰する。
そのため、上記揺動体は、上記ベルトが上記後
ギヤから外れようとするときにおいてのみ、揺動
することになり、ベルトは常に揺動体によりその
弛みを是正されながら回転することになる。
したがつて、ベルトの歯飛び現象の発生が回避
され、前ギヤからの回転力が正確に後ギヤへと伝
達される。
なお、上記被押動部および押圧部をローラなど
で構成すれば、ベルト回転に伴う摩擦力の発生を
抑制することが可能となり、ベルトをスムーズに
回転させることができる。
〔実施例の説明〕
以下、この考案の実施例を図面を参照して具体
的に説明する。
まず、第一の実施例を第1図ないし第3図によ
り詳述する。
この例におけるベルト駆動式自転車1は、前ギ
ヤ2と、後ギヤ3と、これら両ギヤ2,3に懸回
される歯付き無端ベルト4とを備えている。
ペダル5によつて回転させられる上記前ギヤ2
の回転は、ベルト4によつて後ギヤ3に伝達さ
れ、これにより車輪が回転させられる。
一方、フレーム6における後ギヤ支持部6aに
は、ハブ軸7と平行な軸を中心として揺動し、か
つ一方向に弾力付勢された揺動体8がブラケツト
10を介して設けられている。
すなわち、第2図および第3図に詳示するよう
に、上記ブラケツト10は、これに設けられた第
一嵌合穴10aが、上記フレーム6を貫通し、か
つナツト9が螺締されるべき上記ハブ軸7の先端
ねじ部7aに嵌合されることにより、上記フレー
ム6に対して支持される。なお、このブラケツト
10の一端部には、上記フレーム6の下側面6b
に当接してこのブラケツト10が上記ハブ軸7を
中心として時計回り方向に回転するのを阻止する
ストツパ片10bが形成されている。
上記揺動体8は、上記ブラケツト10に枢支ピ
ン11を介して揺動可能に支持されており、上記
ブラケツト10に形成された第二嵌合穴10cに
その一端部が嵌合する枢支ピン11が填まり合う
軸穴8a、および上記ブラケツト10に開けられ
た第三嵌合穴10dにその一端部が嵌合するスト
ツパピン12が填まり合う案内穴8bがそれぞれ
形成され、この案内穴8bは上記揺動体8の揺動
方向に沿つて長穴状に開けられている。上記枢支
ピン11の軸部11aには、つる巻きバネ13が
外装されており、このつる巻きバネ13はその一
端部を上記揺動体8の外面上に突出した上記スト
ツパピン12の端部に係止され、その他端部を上
記揺動体8の端部に形成されたストツパ片8fに
係止されている。また、上記枢支ピン11の軸部
11aには、その軸方向にねじ穴11bが開けら
れており、このねじ穴11bにバネ止めボルト1
4が螺合されることにより、上記つる巻きバネ1
3は上記枢支ピン11からの離脱が阻止される。
さらに、上記揺動体8は、上記ベルト4におけ
る後ギヤ3への進入部3aの外面4aと対向する
部位において、上記後ギヤ3から外れようとする
ベルト4によつて上記弾性付勢力に対抗して押動
される被押動部15と、この被押動部15が押動
されることによつて揺動体8が揺動したとき、上
記後ギヤ3上を懸回するベルト4の外面4a′を押
圧する押圧部16を備えている。
実施例においては、上記揺動体に8は、第3図
に示すように、上記ベルト4をその下側から包囲
するように折曲させられることにより、ローラ支
持部8cが形成されており、このローラ支持部8
cに上記ベルト4の外面4aに対してわずかに離
れて位置する3個の段付き円筒状のローラ17,
18,19が回動可能に設けられている。上記各
ローラ17,18,19は、上記揺動体8の対向
壁8dおよび8e間に上記ベルト4の進行方向に
沿うように所定間隔をおいて設けられたガイドピ
ン20にそれぞれ回動可能に支持されており、上
記後ギヤ3のベルト進入部3a側のローラ17が
上記揺動体8における被押動部15として機能
し、他方、反対側のローラ19が上記押圧部16
を構成する。
この場合、上記各ローラ17,18,19の上
記ベルト外面4aに対する離間間隔は、上記ブラ
ケツト10の長手方向寸法を変化させることによ
り設定されるのであるが、その他に、たとえば、
上記第一嵌合穴10aを上記ブラケツト10の長
手方向においてある程度の遊びを有するように略
長穴状に形成し、その離間間隔を調節できるよう
にしてもよい。
上記の揺動体8は、つる巻きバネ13により、
枢支ピン11を中心として第2図反時計回り方向
に付勢されることとなるが、通常状態において
は、ストツパピン12が案内穴8bの一端に当接
することにより、その揺動端が規定される。本例
では、第2図から分かるように、通常状態におい
て揺動体(8)のすべてのローラ17,18,19が
ベルト4の外面4aに対して接触せず、わずかな
間隔をおいて位置するようになされている。
なお、本例においては、上記後ギヤ3としてフ
リーホイールが採用されており、このフリーホイ
ール21は、上記ハブ軸7に固定される中子22
と、この中子22に複数個の鋼球23を介して相
対回転可能に支持されたスプロケツト24と、上
記中子22と上記スプロケツト24との間に設け
られた一方向クラツチ機構25とを備えている。
この場合、上記中子22に対してスプロケツト
24を相対回転可能とするためのベアリング部2
6は、ハブ寄りの端部において中子22の外周に
形成した球受面22aとスプロケツト24の内周
に形成した球受面24aとの間に上記複数個の鋼
球23を介装してなる第一ベアリング部27と、
その反対側の端部においてねじ蓋28の外周に形
成した球受面28aとスプロケツト24の内周に
形成した球受面24bとの間に同じく複数個の鋼
球23を転動可能に介装してなる第二ベアリング
部29とにより構成される。
また、上記一方向クラツチ機構25は、上記中
子22の中間部外周に起伏揺動可能に半埋設され
たラチエツト爪30と、これに対向するスプロケ
ツト24の内周に形成されたラチエツト歯31と
よつて構成される。
さらに、上記自転車1には、上記ベルト4の張
り具合を調節するためのチエーン引き機構32が
備え付けられており、図示例において、33はチ
エーン引きボルト、34はチエーン引き座金、3
5はチエーン引きナツトをそれぞれ示す。
上記の構成において、その作用を第1図ないし
第3図により詳説する。
後ギヤ3のベルト進入部3aにおいて、弛んだ
ベルト4の外面4aは揺動体8のローラ17、す
なわち、被押動部15に接触する。この被押動部
15が上記ベルト外面4aによつて動かされ、上
記揺動体8がつる巻きバネ13の復元力に抗して
枢支ピン11を中心として第2図時計回り方向に
揺動させられる(第2図仮想線)。このとき、ロ
ーラ19、すなわち、押圧部16がベルト外面4
aを押圧することにより、上記ベルト4の弛みが
是正される。この場合、上記ローラ17および1
9は、上記揺動体(8)のローラ支持部8cに回動可
能に支持されていることから、その外面17a,
19aとベルト外面4aとの間における摩擦力の
発生が極力抑制される。
こうして、ベルト4は、後ギヤ3への進入部3
aにおいて弛みが生じても他の部分において後ギ
ヤ3に強制的に押しつけられるから、歯飛びが発
生することは全てなく、常にスムーズな回転が保
障される。
なお、上記ベルト4の弛みが是正され、上記ロ
ーラ17、すなわち、被押動部15へのベルト外
面4aの接触が解かれると、上記揺動体8は、つ
る巻きバネ13の復元力により、再び元の状態、
すなわち第2図に実線で示す状態に復帰する。
次に、この考案の第二実施例を第4図および第
5図により説明する。
本例においては、上記第一実施例と同様にして
フレーム6に固定されたブラケツト10の下方を
ベルト4の下側を包囲するように延長するととも
に、このブラケツト10に揺動体8が揺動可能に
支持されている。
すなわち、上記揺動体8は、その前後方向略中
央部において、ブラケツト10におけるベルト包
囲部10gの対向壁10h,10i間に架設され
たピン36aを中心として揺動可能に支持されて
おり、前後両端部には、ピン36b,36cに可
回転に支持されたローラ37,38を備えてい
る。そして、この揺動体8は、上記ピン36aに
套挿され、両端がそれぞれ揺動体8の背板40お
よびラケツト10の底板10jに弾支されたつる
巻きバネ39により第4図反時計回りに弾力付勢
されている。ただし、通常状態において、この揺
動体8は、その前方部下縁がブラケツト10のス
トツパ片41に当接させられることにより、揺動
端が規定されている。第4図から分かるように、
通常状態において揺動体8は、前後のローラ3
7,38の双方がベルト4の外面4aからわずか
に離れた位置をとるようになされる。
さらに、本考案では、上記揺動体8に、上記ベ
ルト4における後ギヤ3への進入部3aにおける
外面4aと対向する部位において、上記後ギヤ3
から外れようとするベルト4によつて上記つる巻
きバネ39の弾性付勢力に対抗して押動される被
押動部15と、この被押動部15が押動されるこ
とによつて揺動したとき、上記後ギヤ3上を懸回
するベルト4の外面4aを押圧する押圧部16と
を形成するのであるが、本例では、上記後ギヤ3
のベルト進入部3a側のローラ37が上記揺動体
8における被押動部15として機能し、前方部の
ローラ38が押圧部16として機能することにな
る。上記揺動体8は、ベルト4の弛みによりその
中央のピン36aを中心としてあたかもシーソー
のように揺動することにより、上記ベルト4の弛
みを是正するようになつている。
この場合、後ギヤ3のベルト進入部3aにおい
てベルト4に弛みが生じると、後ギヤ3から外れ
ようとするベルト4の外面4aがローラ37、す
なわち、被押動部15に接触してこれをつる巻き
バネ39の弾性付勢力に抗して押動させ、上記揺
動体8が中央のピン36aを中心として時計回り
方向に揺動する。そしてこのとき、ローラ38、
すなわち、押圧部16が後ギヤ3に掛かつている
ベルト4のベルト外面4aを押圧する(第4図仮
想線)。
なお、後ギヤ3のベルト進入部3aでのベルト
4の弛みがなくなり、上記ローラ37へのベルト
外面4aの接触状態が解除されると、揺動体8
は、上記つる巻きバネ39の復元力により、上記
ピン36aを中心として反時計回り方向へ揺動
し、元の状態に戻る。
もちろん、この考案の範囲は、上記実施例に限
定されない。たとえば、実施例では、揺動体8に
設けるべき被押動部15と押圧部16とをそれぞ
れ回転ローラで構成しているが、これはローラで
ある必然性はとくになく、たとえばすべり板によ
つて構成してもよい。
なお、いうまでもなく、上記の自転車1は、本
考案の範囲内において、その他、種々、設計修正
変更されうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第一実施例を示す正面図、
第2図はその要部の拡大断面図、第3図は第2図
の矢視図、第4図はこの考案の第二実施例を示
す断面図、第5図は第4図の矢視図である。 1……ベルト駆動式自転車、2……前ギヤ、3
……後ギヤ、3a……進入部、4……歯付き無端
ベルト、6……フレーム、6a……後ギヤ支持
部、7……ハブ軸、8……揺動体、15……被押
動部、16……押圧部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 前ギヤと後ギヤ間に歯付き無端ベルトを懸回し
    てなるベルト駆動式自転車であつて、 フレームにおける後ギヤ支持部にハブ軸と平行
    な軸を中心として揺動し、かつ一方向に弾性的な
    付勢力を与えられた揺動体を設ける一方、この揺
    動体に、上記ベルトの後ギヤへの進入部の外面と
    対向する部位において後ギヤから外れようとする
    ベルトによつて上記付勢力に対抗して押動される
    被押動部と、被押動部が押動されることによつて
    揺動したとき後ギヤ上を懸回するベルトの外面を
    押圧する押圧部とを設けたことを特徴とする、ベ
    ルト駆動式自転車。
JP13714486U 1986-09-05 1986-09-05 Expired JPH0322074Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13714486U JPH0322074Y2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13714486U JPH0322074Y2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6343894U JPS6343894U (ja) 1988-03-24
JPH0322074Y2 true JPH0322074Y2 (ja) 1991-05-14

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ID=31040920

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JP13714486U Expired JPH0322074Y2 (ja) 1986-09-05 1986-09-05

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JPS6343894U (ja) 1988-03-24

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