JPH03218456A - 浸炭厚さの測定方法および測定用プローブ - Google Patents

浸炭厚さの測定方法および測定用プローブ

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JPH03218456A
JPH03218456A JP5008790A JP5008790A JPH03218456A JP H03218456 A JPH03218456 A JP H03218456A JP 5008790 A JP5008790 A JP 5008790A JP 5008790 A JP5008790 A JP 5008790A JP H03218456 A JPH03218456 A JP H03218456A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く産業上の利用分野〉 本発明は炭化水素を加熱する炉の輻射管等の内面側に生
じた浸炭厚さを測定する方法に関する。さらに詳しくは
、エチレン工場のナフサ、ブタン、LPGの分解炉また
は水素、アンモニア工場の改質炉等に用いられている輻
射管等の内面側に生じた浸炭の厚みを電磁誘導法を用い
て測定する方法の改良およびそれに用いるプローブに関
する。
く従来の技術〉 炭化水素等を加熱する炉の輻射管または加熱されたガス
を移送する配管部などにおいては、炭化水素中の炭素が
活性な状態で金属表面に吸着し、更に金属内部に拡敗し
てクロム等の炭素との親和性の高い金属構成元素と化合
して炭化物を作り析出してくる。この現象は浸炭と呼ば
れる。
この浸炭が生成した層の機械的性質は著しく劣化するの
で、加熱炉等の安全性を保つためには定期的に浸炭の有
無およびその進捗状況を把握する必要がある。
浸炭の厚さを測定する方法として、管を切り出して金属
組織学的に確認するという確実なオ法があるが、検査に
必要な手間とコストが一入であり、また全ての管を調べ
ることは不可能であり、現実的な方法ではない。そのた
めに管刀面から非破壊的に管内面に生じる浸炭の厚さを
測定する方法が開発され、実用に供されているその代表
的なものは電磁誘導法によるものであり、配管の外面側
から強磁性体である浸炭層までの非磁性体の厚さを測り
、全管厚からこれをひいて浸炭の厚さを求める方法が採
られている一方、配管の外面側は高温の燃焼ガス雰囲気
.下で酸化されてクロム酸化物が管外面側に生成すると
、クロムが管外面に濃縮され、酸化物スケール直下のマ
トリックス層に範囲としては数100μmまでのクロム
量の少い領域ができるこの領域の透磁率は上昇し、磁性
を示すようになってくる。したがって浸炭に伴い誘起さ
れる浸炭誘起磁性を測定する電磁誘導の原理を用いた測
定は大きく乱されることになる。この影響を取り除く方
法かい《つか提案、実施されている。最も簡便で確実な
方法は外面の磁性を有する脱クロム層を研削した後に測
定する方法である。しかし、研削に非常な労力を要する
と共に、保護性を有する酸化スケールを削除することに
なり、また研削時の発熱による熱応力で脆化した基材に
割れを生じるさせる恐れもある。
脱クロム層を研削することなく測定する方法として次の
方法が提案されている。
(l)2個の検出コイルを設け、一方の検出コイルには
高周波数の交流を流すことにより小さい磁界を発し、管
外面側に生じた強磁性体の脱クロム層を検出し、他方の
検出コイルには低周波数の交流を流し、大きい磁界を作
り管外面側に生じた強磁性体の脱クロム層とく管内面側
に発生した強磁性体の浸炭層を同時に検出し、後者の信
号から前者の信号を差し引くことにより浸炭層の厚みを
測定する方法。(#ケット科学研究所浸炭度自動装定装
置 LST−2 2 0 0H型技術資料) (2)ホール素子を用いて浸炭深さの違いによって変化
する磁束密度および磁力線の傾きの変化量をホール起電
力として出力する方法。この方法においては、磁石を中
心として配置した2つのホール素子を組み込んだ検出プ
ローブを間にして、被測定輻射管の脱クロム層と対称的
な位置に脱クロム層に相当するものく実際には実機で使
用した輻射管外面の薄片》を配萱し、2つのホール素子
の出力を相殺することにより管外面側に生成した強磁性
体の脱クロム層の補正を行っている。(特開昭61−1
95351 ,特開昭63−246653) 《発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記の従来の方法は管外面の磁性体の影
響を除くことは不充分であり、実際に精度良く浸炭の厚
みを測定する方法としては満足できるものではない。
かかる事情に鑑み、本発明者は管外面側の強磁性体の脱
クロム層の影響を減少させて浸炭の厚さを精度良く測定
する方法について、鋭意検討した結果、本発明を完成す
るに至った。
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は、電磁誘導法によって配管の内面側に
生じた浸炭厚さを測定する方法において、測定用プロー
ブに組み込んだ磁石によって形成させた磁束によって配
管の外面側に生じた強磁性体の脱クロム層を磁化するこ
とにより、脱クロム層を非磁性体に近づけて配管の外面
側に生じた強磁性体の影響を排除して行うことを特徴と
する浸炭厚さの測定方法右よびこれに用いるプローブで
ある。
中高温度域で最も広く使われる加熱炉軸射管はクロム一
ニッケルー鉄系合金で、その透磁率は低く、常温では磁
性を示さない材料が殆んどである。この材料に浸炭が生
じると、前述の様に炭素と親和性の高い元素、主として
クロムが炭化物を作って密に析出する。これにより金属
マトリックス中のクロムが減少し、マトリックス部の透
磁率は上昇し、磁性を示すようになる。
浸炭層《磁性体》までの非浸炭層(非磁性体)の厚さを
配管外面から電磁誘導法によって測定し、浸炭の厚さを
求める。
米国鋳物協会(ACI)の分類によるHK−40やJI
Sの分類によるSUS310のような25Cr−20N
i系の材料では、クロムの減少量に対して透磁率の上昇
は、特にクロムの減少量が少い範囲ではあまり大きくな
い(学振123委研究報告 第21巻、魔l166頁、
昭和55年3月)、シかし、最近、特にエチレン分解炉
で多く使われているAC1分類のHP(25Cr−35
Ni)や、Incoloy80n (20Cr−30N
i)等の材料では、クロムのわずかな減少で透磁率は大
きく上昇する。
これらの材料を使用した場合、酸化されて管外面側にク
ロム酸化物が僅か生成しても、金属マトリックス中に透
磁率が大きい領域ができる。
このために電磁誘導法によって非浸炭層(非磁性体)の
厚さを配管外面から測定することは難しくなる。
一方、強磁性体は磁化させると非磁性体の性質に近づく
。第1図に強磁性体、非磁性体について磁界の強さH(
A/m)と比透磁率μ,との関係を示す。磁界の強さH
を大きくしてゆくと強磁性体の比透磁率μ7は増加して
ゆくが、更に磁界の強さを大きくしてゆくと次第に減少
して非磁性体の比透磁率lに近づ《。すなわち強磁性体
は強い磁界をかけると非磁性体の性質に近づく。なお非
磁性体のものはもともと比透磁率がlであるので磁界の
強さHを大きくしても比透磁率μ,は変わらない。本発
明はこの性質を利用するものである。すなわち、本発明
は管外面側に生成した脱クロム層(強磁性体》に強い磁
界をかけることにより脱クロム層を非磁性体に近づけ、
管外面から管内面側の浸炭層まではほぼ非磁性体だけに
して、非磁性体の厚さを測定し、金管厚から非磁性体の
厚さをさしひいて浸炭の厚さを求めるものである。
本発明は円筒状の磁石、円筒状の磁心の下部に設けられ
た磁石または円筒状の磁心の下部および上部に設けられ
た磁石、並びにこの磁石体の外周部の下部または下部お
よび上部に周設したコイルからなる浸炭厚さ測定用プロ
ーブを用い、このプローブを被検体である管外面側に接
触または近接して移動させ行われる。
小さい範囲で円形状に生じた浸炭層を感度良く検出する
ためにプローブにはコイルの外周部に円筒状の磁心を設
けても良い。
円筒状の磁石、円筒状の磁心の下部または下部および上
部に設けた磁石によって脱クロム層を非磁性体に近づけ
る。磁石としては永久磁石または電磁石が用いられる。
また磁心としてはニッケル、クロム、モリブデン鋼(S
NCM439)または鉄、ニッケル磁性合金(PC)等
の高透磁率鋼が用いられる。脱クロム層によっても多少
ことなるが、磁界の強さが約5KA/mで磁束密度は飽
和するので、これ以上の磁界の強さを有する磁石を用い
ることにより脱クロム層を非磁性体に近づけることがで
きる。
プローブ内の1または2個のコイルに交流を印加し、コ
イルのインピーダンスを検出する。
コイルは2個プローブ内に設けても良いし、l個を外部
に設けても良い。また、外部に設ける場合はコイルでな
く固有抵抗でもよい。
インピーダンスその位相角と浸炭層までの厚さとの間に
は相関関係があるので、浸炭層までの厚さ、すなわち浸
炭層の厚さは従来の方法と同じように求めることができ
る。
以下、本発明を図面に基いて詳細に説明する。
第2図は被検体である酸化と浸炭が生じた輻射管と輻射
管に接触または近接させた本発明に用いられるプローブ
の一例を示す模式図である。
図中、点線は磁力線の様子を表したものである。
輻射管外面側が高温の燃焼ガス雰囲気にさらされると酸
化されて管外面側には強磁性体の脱クロム層(1)が生
じる。管内面側では高温の炭化水素により強磁性体の浸
炭層(3) が生じる。
これらの層の間に非磁性体の非浸炭層(2) が存在す
る。
プローブ中に組み込まれた磁石(4》 と円筒状磁心(
5a)によって形成される磁束によって管外面側の強磁
性体の脱クロム層(1) を磁化させることにより、こ
の強磁性体の脱クロム層(1)が磁化されて比透磁率が
1の非磁性体に近づく。
磁石(4)は永久磁石または電磁石が用いられる。
円筒状磁心(5b)は小さい範囲で円形状に生じた浸炭
層を検出するのに有効である。
特定の周波数の交流をコイル(6a)、(6b)に印加
し、そのインピーダンスを検出することによって、強磁
性体の脱クロム層(1) の影響を受けることなく、管
外面から強磁性体の浸炭層(3)までの厚さを測定する
ことができる。インピーダンスは通常の電磁誘導法と同
様にして検出される。その位相角と浸炭層〈3)までの
厚さとの間には相関関係がある。求めた位相角と配管を
切断してマクロエッチ法により実測した浸炭層の厚さを
配管の全肉厚からひくことにより求めた非浸炭層厚さと
の関係を予め求めておくと、次に位相角を求めることに
より浸炭層の厚さを求める。この相関関係は配管材料組
成によって異なるので、各材料組成について予め求めて
おく必要がある。
〈実施例〉 以下、本発明を実施例に基いて詳細に説明するが、本発
明はこの実施例に制限されない。
エチレン分解炉に使用され、管外面側には強磁性体の脱
クロム層が約0.3uの厚さで生じていたHP合金輻射
管の管内面側に強磁性体の炭素鋼円筒を焼ばめして模擬
浸炭試験配管を作成した。炭素鋼円筒の内径は一定とし
、厚さを11”% 2ms, 31111と変え、一方
輻射管の内側はそれにあわせて削除し、試験配管として
3種類用意した。
第2図に示したものと同じ構成からなる測定用プローブ
を用い、プローブ内の磁石を取りつけた場合と外した場
合、すなわち脱クロム層を磁化した場合としない場合に
ついて、3種類の模擬浸炭試験配管の非磁性体の厚さの
測定を行った。外径28IIII11内径12+m,厚
さ1. 9 mm+の円板状の永久磁石(住友特殊金!
ii!!■製;^XCORM2000 、残留磁束密度
が0.92テスラー、保磁力が512κ八/m)2枚を
円筒状磁心(5a)の上下に取りつけて磁石として用い
た。
得られた位相角と非浸炭層の厚さの関係を第3図に示し
た。脱クロム層を強く磁化した場合には位相角と非浸炭
層の厚さとの間には、良好な相関関係が成立し、磁化し
ない場合には相関関係は成立していない。
エチレン分解炉で使用され内面側に実際に浸炭が生じ、
また管外面側には約0.3B程の脱クロム層が生じたH
P遠心鋳造管について上記模擬浸炭試験配管の測定と同
様にして測定した。
第4図に配管をを切断してマクロエッチ法により実測し
た浸炭層の厚さを配管の金管厚から差し引くことにより
求めた非浸炭層の厚さと位相角との関係を示す。図中、
●、■、▲印は異なる分解炉からのHP遠心鋳造管につ
いての結果である。非浸炭層の厚さと位相角との間に以
下の通りの良好な相関関係が成立している。
Y = 10. I X O. 985”(式中、Yは
非浸炭層の厚さをXは位相角を表す。
く発明の効果〉 ) 本発明の方法により、管外面に生じる脱クロム層の磁性
の影響を受けることなく、浸炭層の厚さを容易に精度良
く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は強磁性体の磁界の強さと比透磁率との関係を示
す図、第2図は本発明に用いられるプローブの一例の模
式図、第3図は模擬浸炭試験配管を用いて、脱クロム層
の磁化の有無による非浸炭層の厚さ変化を測定した結果
を示す図、第4図はエチレン分解炉で使用中にHP合金
輻射管の内面側に浸炭が生じた材料について非浸炭層の
厚さ変化を測定した結果を示す図である。 1》強磁性体の脱クロム層 2)非磁性体の非浸炭層 3》強磁性体の浸炭層 4》磁石 5a)円筒状磁心 5b)円筒状磁心 6a)コイル 6b)コイル 第 1 図 磁界の強さ H ( A / m ) 第 2 図 非浸炭層の厚さ (mm) 非浸炭層の厚さ (層m》

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、電磁誘導法によって配管の内面側に生じた浸炭厚さ
    を測定する方法において、測定用プローブに組み込んだ
    磁石によって形成される磁束によって配管の外面側に生
    じた強磁性体の脱クロム層を磁化することにより、脱ク
    ロム層を非磁性体に近づけて配管の外面側に生じた強磁
    性体の影響を排除して行うことを特徴とする浸炭厚さの
    測定方法。 2、円筒状の磁石、円筒状の磁心の下部に設けられた磁
    石または円筒状の磁心の下部および上部に設けられた磁
    石、並びにこの磁石体の外周部の下部または下部および
    上部に周設したコイルからなる浸炭厚さ測定用プローブ
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006234535A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 渦流探傷試験用プローブ
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