JPH03218321A - 抗脳浮腫用医薬組成物 - Google Patents

抗脳浮腫用医薬組成物

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JPH03218321A
JPH03218321A JP1297528A JP29752889A JPH03218321A JP H03218321 A JPH03218321 A JP H03218321A JP 1297528 A JP1297528 A JP 1297528A JP 29752889 A JP29752889 A JP 29752889A JP H03218321 A JPH03218321 A JP H03218321A
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ser
peptide
arg
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asn
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JP1297528A
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Takao Kiyota
清田 隆夫
Shuichi Sugawara
州一 菅原
Hiroshi Hayashi
林 紘
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、脳浮腫治療薬、脳浮腫予防薬として有効な医
薬組成物に関する。
〔従来の技術〕
脳浮腫とは種々の脳障害に伴って発生する脳実質内の水
分含量の増加であるが、その原因疾患ないしはその原因
疾患のステージによって、脳浮腫の発生機序も一様でな
い。
KlaLzoは、脳浮腫について、脳血管壁障害が血液
脳関門を破綻させ血清蛋白漏出に伴った水分を脳組織内
へ移行させて発生する血管障害性脳浮腫(Vasoge
nic edema ) 、細胞の代謝障害による脳細
胞膜のイオン出入障害による水分貯溜として発生する細
胞障害性脳浮腫(Cytotoxic edema )
とに区別した(1. Klatzo,  J. Neu
ropath. Exp.Neural. 26. 1
−14 (1967) ) .臨床的には、一般的に血
管障害性脳浮腫が中心と考えられ、細胞障害性脳浮腫は
脳虚血の初期、水中毒・化膿性髄膜炎など限られた疾患
に伴うものとされている。更3 にFishmanは、第3の脳浮腫の発生機序として、
水頭症による脳室周囲の白質内の髄液貯溜によるものを
、間質性脳浮腫(Interstitial edem
a)としてあげているC R. A. Fishman
.  Ne+v Eng. J.Med. 293, 
706 (1975)]。
脳浮腫の治療としては、脳浮腫自体の治療と他の頭蓋内
圧冗進因子を断つことの両面から行うのが一般的である
。その方法として浮腫液の除去および頭蓋内圧軽減のた
めの手術的治療の他に薬剤を用いる療法かある。
薬剤を用いる療法としては、1つは高張溶液療法すなわ
ちグリセロール等の高張溶液を投与することにより浸透
圧の差を利用し、その脱水作用により脳組織内水分およ
び体内組織中水分を血中に吸い出し尿にして体外に排出
し、頭蓋内圧を下降する方法がある。また別の方法とし
ては、ステロイド療法として、ステロイド剤を短期大量
投与することにより頭蓋内圧冗進に伴う、あるいは原因
となっている脳浮腫を抑制する方法がある。さらにまた
、バルビタール療法として、バルビタール4 一 を投与することにより脳代謝を抑制し、あるいはフリー
ラジカル捕捉により脳浮腫を軽減させる方法がある。
〔発明か解決しようとする問題点〕
従来の脳浮腫治療としての高張溶液療法においては、長
期間使用時にみられろ水及び電解質平衡の異常、また使
用を中断した時にみられる反跳現象(re−bound
 phenomeno)として一時、頭蓋内圧が冗進す
る危険がある。またステロイド療法においては、投与に
よる消化管出血や感染症、糖代謝の障害などの副作用が
出現する危険がある。また、バルビタール療法には、呼
吸管理の困難さや大量投与による肝障害などの問題があ
る。そこで、より安全性が高く確実な作用を示す新規薬
剤の開発が臨床現場より強く求められている。
〔問題を解決するための手段〕
近年、心房由来のペプチドであるナトリウム利尿ペプチ
ド( Atrial natriuretic pep
tide:以後ANPと標記する)に関する研究か進み
、このペプチドを用いた利尿剤及び血圧降下剤の開発か
行わ5 れている(例えば、特開昭60−136596号参照)
Mare Cantin等は、ANPと2次メッセンジ
ャーとしてのcyc l ic−GMPとの関係を明確
に示し、かつANPが目の毛様体の種々の部位に結合す
ることから、ANPか眼圧調節に関与している可能性を
示唆した。このANPの眼圧降下作用をもとにして、緑
内障に対する治療剤としての可能性が示唆され、その後
ANPを緑内障治療剤として開発する試みもなされてい
る(Mare Cantin et at., Sci
entificAmerican 254. 62−6
7 (1986))。
さらに、Mare Cantin等は、1251−AN
Pをラット頚動脈より投与しラジオオートグラフイによ
り調べたところ、第3脳室、第4脳室および側脳室脈絡
叢上皮細胞に12J−ANPとの結合部位か存在するこ
とを見出した。髄液は主に脈絡叢で産生されることは公
知であり、この事実から彼らは、ANPが脳脊髄液産生
の調節をする可能性を示唆している[Marc Can
tin et at.,  Neuro−endocr
inology44, 365−372 (1986)
]。
その後、Nathanson等は、分離したウサギ脈絡
6 叢上皮細胞にこのペプチドを加えると、細胞内cyc 
l ic−GMP含量が増加することを見出した。この
事実から脈絡叢上皮がANPの標的器官であると推定し
、ANPが髄液産生ずるこれらの細胞の分泌機能に影響
を与えると考えた。そしてANPを脳室内投与したとこ
ろ髄液産生抑制効果を認め、先のMarc Canti
n等の髄液産生調節に関する仮説を実証し、水頭症に対
する薬剤としてのANPの可能性を示唆した[J. A
. Nathanson et al., Scien
ce235. 470−473 (1987) )。
しかしながら、様々な要因によって発生する脳浮腫に対
して、ANPが効果があるか否かについては、全く知ら
れていない。
本発明者らは、このペプチドの薬理作用について鋭意研
究した結果、抗脳浮腫作用を確認するために最も信頼性
のある動物の脳浮腫モデルにおいて、ANFが脳水分含
量の増加を有意に抑制し著明な抗脳浮腫作用を有するこ
とを実証し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、下記の一般式(I)であらわさ7 れるペプチドのすくなくとも一種のペプチドと、医薬的
に許容し得る担体、賦形剤、希釈剤の少なくとも一種を
含有する、抗脳浮腫作用を有する医薬組成物に係わる。
一般式(I) GIY−Ala−Gln−Ser−Gly−GIY−C
ys−(B)n−OH但し式中、Xはlie又はMet
を、m.nはO又は1を、AはSer,  Ser−S
er,  Arg−Ser−Ser.Arg−Arg−
Ser−SerLeu−Arg−Arg−Ser−Se
r又はSer−Leu−Arz−Arg−Ser−Se
rを、BはAsn, As’n−Ser.  Asn−
Ser−Phe. Asn−Ser−Phe−Arg又
はAsn−Sar−Phe−Arg−Tyrをそれぞれ
表す。
一般式CI)で表されるペプチドとしては、下記の構造
式(I)又は(n)であらわされるペプチドか挙げられ
る。
構造式(■): 8 Leu−G ly−Cys−Asn−Ser−Phe−
Arg−Tyr−OR構造式(■): L.eu−Gly−Cys−Asn−Ser−Phe−
Arg−Tyr−OH但し、これらのペプチドと同等の
生理活性を有するペプチドも、本発明に関するペプチド
に含まれる。例えば、ヒヨコ直腸弛緩活性、ラ・ソト大
動脈弛緩活性およびラットNa利尿活性による生物活性
測定において、渡辺等は、構造式(I)および(II)
で示されるペプチドでは、N末端を除いても比較的活性
に影響はないが、C末端は活性発現9 に重要であり、2個以上除くと大動脈弛緩活性およびN
a利尿活性か急激に低下し、さらに環状構造は活性発現
に重要であることを示している〔蛋白質核酸酵素 33
(14), 2476−2489 (198B))。
本発明に関するペプチドを構成するアミノ酸は、L体、
D体のいずれであってもよい。本発明に関するペプチド
は、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム等の
金属塩、有機塩基による塩の形態であってもよい。また
硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸、あるいは酢酸、マレイン
酸等の有機酸との塩の形態であってもよい。
本発明に関するペプチドは、後述の合成例に基づき、さ
らにペブチド合成において常用されている方法や公知文
献、例えば下記の方法を利用して製造することが出来る
。また、遺伝子工学的手法を用いて製造されたちのでも
よく、特に製造法に限定されるものではない。
■矢島治明,榊原俊平著、日本生化学会編、生化学実験
講座1 タンパク質の化学■、207−495(掬東京
化学同人発行(1977) 1 〇 一 ■泉屋信夫,加藤哲夫,大野素徳,青柳東産著、ペプチ
ド合成、丸善■発行(1980)■木村 俊,榊原俊平
,矢島治明,森原和之著、日本生化学会編、続生化学実
験講座2タンパク質の化学(下) 、641−694 
、@J東京化学同人発行(1987) ■泉屋信夫,加藤哲夫,青柳東産,脇道典著,ペプチド
合成の基礎と実験、丸善■発行(1985)■T. M
aniatis at al., Molecular
 Cloning. ALaboratory Man
ual. Cold Spring Harbor L
aboratory. Cold Spring Ha
rbor, New York.  (1982)更に
は、メリーフィールド(Merrifield)等の固
相合成法によっても製造することかできる。また液相合
成法によっても製造することができる。
どちらの場合でもペプチド合成の常法として、アミノ基
、カルボキシル基、水酸基、グアニジル基等官能基を有
する場合、ペプチド合成化学上慣用される保護基により
、官能基のすべてまたは一部が保護されていてもよい。
保護基による保護方法、保護している保護基の脱離方法
は、ペプチド合成= 1 1 上慣用されている手段を採用すればよい。得られた保護
ペプチドを、フッ化水素もしくはトリフルオ0メタンス
ルホン酸トリメチルシリルエステル等により脱保護し、
酸化処理により分子内の2つのCysのチオール基によ
るジスルフィド結合を形成せしめることにより粗ペプチ
ドか得られる。
得られた粗ペプチドは、イオン交換カラム、ゲルろ過力
ラム、疎水カラム及び逆相HPLC等、ペプチド精製に
常用される手段を単独または組合せることにより精製し
、純粋な形で本発明に関するペプチドを得ることかでき
る。
本発明の医薬組成物は、本発明に関するペプチドを遊離
形としても或いはその薬理学的に許容しうる酸付加塩と
しても投与することができる。
本発明に関するペプチドもしくはその薬理学的に許容し
つる塩は、自体公知の薬理的に許容しうる担体、賦形剤
、希釈剤など、例えば、アルブミン、グロプリン、メチ
ルセルロース、精製ゼラチン、ゼラチン、ポリエチレン
グリコール、シヨ糖、D−ソルビトール、プロタミン、
プロタミン塩、グ1 2 ルコース、ガラクトース、キシロース、フルクトース、
マルトース、グリセリン、マンニトール、グルクロン酸
、トレハロース、デキストラン、ヒドロキシエチルデン
プン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸水素ナ
トリウム、酒石酸、酢酸、酢酸ナトリウム、乳酸、L−
フエニルアラニン、L−ヒスチジン塩酸塩、L−グルタ
ミン酸、フエニルアラニン、アラニン、塩化ナトリウム
、リン酸一水素(二水素ナトリウム)、炭酸水素ナトリ
ウム、非イオン界面活性剤(ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンアル牛ルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフエニルエーテル、ボリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、ボリオキシエチレンヒマシ油、ボリオキシエ
チレンポリオキシブロピレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンボリオキシプロピレンブロツクボリマー、
ソルビタン脂肪酸エステル、シヨ糖脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル)等と混合して、本発l3 明の医薬組成物とすることができる。
投与方法としては、ペプチド医薬に一般に使用されてい
る投与方法、すなわち非経口投与方法、例えば静脈内投
与、筋肉内投与、皮下投与等によって投与するのが好ま
しい。経口投与した場合、本発明の医薬組成物は消化管
内で分解を受けるため、この投与方法は一般的には効果
的てないが、消化管内で分解を受けにくい製剤、例えば
活性成分である本ペプチドをリポゾーム中に抱容したマ
イクロカプセル剤として経口投与することも可能である
。また、直腸、鼻内、舌下などの消化管以外の粘膜から
吸収せしめる投与方法も可能である。
この場合は坐剤、点鼻スプレー、舌下錠といった形態で
投与することができる。
本発明の医薬組成物の投与量は、疾患の種類、患者の年
齢、体重、症状の程度および投与経路などによっても異
なるか0、lμg/kg〜1omg/kgの範囲で投与
することができ、1μg/kg − 1mg/kgの範
囲で投与するのか好ましい。投与間隔については、疾患
の種類、患者の年齢、体重、症状の程度およI4 び投与経路などによっても異なり、特に限定されるもの
ではないが、数時間から数日の間隔が好ましい。
本発明の実施例におけるラット脳浮腫実験においては、
(1)虚血性脳浮腫の実験モデルとして信頼.性の高い
、田村の中大脳動脈本幹結紮によるモデル、および(2
)血液脳関門(blood−brain barrie
rBBB )の傷害か原因とされる血管障害性(血管原
性)脳浮腫の実験モデルとして一般的な凍結損傷(Co
ld injury)モデルを採用した。また方法につ
いては下記に示す文献等を参考に実施した。
■A. Tamura et al.,  J. Ce
reb. Blood Flow &Me.tab. 
l, 53−69 (1981)■I. Klatzo
 et al., J. Neuropath. EX
IT. Neurol.17. 548−564 (1
958)■成瀬昭二,堀川義冶等、脳神経、33巻6号
、569−575 (1981) ■伊藤隆太,高橋良,本田四男編集、新薬開発のための
動物モデル利用集成、R&Dプランニング発行(198
5) l 5 ■中川翼編著、脳虚血一基礎と臨床−、ta+にゆ−ろ
ん社発行(1986) ■山本尚三、鹿取信編集、現代化学 増刊7 プロスタ
グランジン研究法(下)、(株東京化学同人発行(19
87) さらに抗脳浮腫作用の判定については、脳浮腫とは「脳
実質内(細胞内および細胞外)の水分含量の増加」と定
義されることから、脳における浮腫の実体を直接に把握
する為に、組織内の水分含量を定量的に測定することに
より実施した。脳水分含量の定量的測定方法としては、
組織内水分含量の直接的な測定法である乾燥重量法(d
ry−wetmethod )を採用した。
次に.以下の合成例、製剤例及び実施例により本発明を
さらに具体的に説明する。
以下余白 1 6 合成例 構造式(■): 1 Leu−GIy−Cys−Asn−Ser−Phe−A
rg−Tyr−OHで表されるペプチド〔ペプチド(I
)〕の合成次の反応工程式による液相合成法により、保
護ペプチド(5)4gを得た。
一17 Bzl Tos  Tos  Bzl  Bzl  MeBzl
ここで略称、略号は次の通りである。Boc:t−プチ
ルオキシ力ルボニル、MeBzl:4−メチルベンジル
、Bzl:ベンジル、Tos: hシル、C!Jzl:
 2,6−ジクロルベンジル、Me  メチル、Pac
:フエナシル。
次にこの保護ペプチド(5) 4gを、トリフルオロ酢
酸(CF3COOH)処理し、続いてフッ化水素( l
{F)処理することにより脱保護し、次にHF除去のた
めにダウケミカル社製DoweXl−X2樹脂を用いた
イオン交換力ラムを行い、更にフエリシアン化カリウム
[:KaFe(CN) slを用いた分子内ジスルフィ
ド結合形成による環化を行い、粗ペプチド3.2gを得
た。
続いて三菱化成工業製ダイヤイオンr HP−20」を
用いて、15%C83CN水溶液で溶出する疎水クロマ
トグラフィー、つぎにWhatman製樹脂rcM52
Jをl8 用いて、0.05M NH40ACの溶液中でNaCI
濃度を0、IMから0.8Mまで上昇させることにより
溶出するイオン交換クロマトグラフィー、三菱化成工業
製ダイヤイオンr HP−20Jを用いて、10%Me
OH−85%H205%AcOH溶液で溶出する疎水ク
ロマトグラフィーそしてPharmacia製樹脂rS
ephadex G−25 Jを用いて、5%AcOH
で溶出するゲル濾過クロマトグラフィーで精製し、ペプ
チド(I)0.4gを得た。
このものの純度を調べる為にHPLC分析を行い、更に
目的のペプチドであることを確認するためにアミノ酸配
列分析を行った。その結果を第1図及び第2図に示す。
HPLC分析の面積比による純度は約98%であった。
なお、HPLC分析は、島津社製LC−6A ,カラム
はCOSMOSIL Packed column 5
C,s(半井化学薬品製)、溶媒はA)H20:TFA
・100:0.ISB)CH3CN:H20:TFA=
 80:20:0.1、グラジュエントは25%−50
%B/Aで25分間、流速はl.oml/min s 
214nmによる検出によって行った。
アミノ酸配列分析は、アプライドバイオシステ− 1 
9 − ムズ社製モデル470Aを用い、ジスルフィド結合の還
元カルボキシメチル化を行った後に、エドマン分解を行
い測定した。
合成例、2 構造式(■): Leu−Gly−Cys−Asn−Ser−Phe−A
rg−Tyr−OHで表されるペプチド〔ペプチド(I
)〕の合成標題の化合物を、固相合成法によって合成し
た。
すなわち、支持体として4−(ヒドロキシメチル)フェ
ニルアセトアミドメチル(PAM)樹脂を使用し、アプ
ライドバイオシステムズ製モデル430Aペプチドシン
セサイザーと、各アミノ酸用にアプライドバイオシステ
ムズから提供されたプログラムを使用して製造した。
アプライドバイオシステムズ製0. 5mMのBoc−
Tyr20 (2−プロモベンジルオキシカルボニル)−(PAM樹
脂)から出発し、次々とアプライドバイオシステムズ製
の適切な保護アミノ酸を上述のアミノ酸配列における順
序で結合せしめた。このようにして、保護ペブチド−(
PAM樹脂)2.9gを得た。
次に1gの上記保護ペプチドに対し、lmlチオアニソ
ール、0. 5mlメタクレゾール、10ml トリフ
ルオロ酢酸、2.3ml  トリフルオロメタンスルホ
ン酸トリメチルシリルエステルを加え、0℃1時間撹拌
した。この処理により保護ペプチドがPAM樹脂より切
断されると共に、保護基が除去された。次に濾過するこ
とにより樹脂を除去し、濾液を減圧下濃縮した。続いて
エーテルを加え、生じた沈殿を濾取し、LMのフッ化ア
ンモニウムで処理し濾過後、凍結乾燥することにより0
.3gの粗ペプチドを得た。
次に、このペプチドをフエリシアン化カリウムを用いた
分子内ジスルフィド結合形成による環化を行い、この反
応液を三菱化成工業製ダイヤイオンr lp−20Jを
充填したカラム(4cm X 10cm )に吸着−2
1 させ、水で洗浄し、次に60%アセトニトリル水溶液で
ペプチドを溶出し、ペプチド0,2gを得た。続いて、
このペプチドを、半井化学薬品製力ラム(COSMOS
IL 5C+s)を用いたHPLCにより目的画分を採
取することにより、約95%純度の標題のペプチド( 
I ) 70mgを得た。
合成例 3 構造式(n) Leu−GIy−Cys−Asn−Ser−Phe−A
rg−Tyr−OHて表されるペプチド〔ペプチド(■
)〕の合成標題の化合物を、固相合成法によって合成し
た。
すなわち、支持体として4−(ヒドロキシメチル)フエ
ニルアセトアミドメチル(PAM)樹脂を使用し、アプ
ライドバイオシステムズ製モデル430Aペプチドシン
セサイザーと各アミノ酸用にアブラ22 イドバイオシステムズから提供されたプログラムを使用
して製造した。
アプライドバイオシステムズ製0. 5mMのBoc−
Tyr(2−プロモベンジルオキシカルボニル)−(P
 A jut脂)から出発し、次々とアプライドバイオ
システムズ製の適切な保護アミノ酸を上述のアミノ酸配
列における順序で結合せしめた。このようにして、保護
ペプチド−(PAM樹脂)2.5gを得5た。
次に1gの上記保護ペプチドに対し、lmlチオアニソ
ール、0.5mlメタクレゾール、lOmlトリフルオ
ロ酢酸、2.3ml  トリフルオロメタンスルホン酸
トリメチルシリルエステルを加え、0°CI時間撹拌し
た。この処理により保護ペプチドがPAM樹脂より切断
されると共に、保護基が除去された。次に濾過すること
により樹脂を除去し、濾液を減圧下濃縮した。続いてエ
ーテルを加え、生じた沈殿を濾取し、lMのフッ化アン
モニウムで処理し、濾過後凍結乾燥することにより0.
 3gの粗ペプチドを得た。
次に、酸化されたMetの還元のために、50■1の2
 3 − 水に上記粗ペプチドを溶かし、5%水酸化アンモニウム
溶液でpH8、0に調整し、そして0. 8gのジチオ
スレイトールを加えて37°C24時間インキユベート
した。この反応液を、三菱化成工業製ダイヤイオンr 
HP−20Jを充填したカラム(4cm X locm
 )に吸着させ、水で洗浄し、次に60%アセトニトリ
ル水溶液でペプチドを溶出し、ペプチド0. 3gを得
た。
次にこのペプチドをフエリシアン化カリウムを用いた分
子内ジスルフィド結合形成による環化を行い、この反応
液をr HP−20Jを充填したカラム(4cm X 
10cm )に吸着させ、水で洗浄し、次に60%アセ
トニトリル水溶液でペプチドを溶出し、ペプチド0. 
2gを得た。続いて、このペプチドを、半井化学薬品製
力ラム(COSMOSIL 5C+a)を用いたHPL
Cにより目的画分を採取することにより、約95%純度
の標題のペプチド(II)30mgを得た。
製剤例 1 無水クエン酸200mgを、約8mlの注射用蒸留水に
溶解した後、この液に合成例lで得たペプチド(I)を
正確に25mg加えて溶かし、別に調整した24 5N−水酸化ナトリウム溶液を加えてp}15. 0に
調整した後、全量が10mlになるまで注射用蒸留水を
加えた。この溶液を濾過滅菌し、バイアル瓶に2mlづ
つ分注し、−38℃で予備凍結させた後乾燥した。
凍結乾燥は、−39℃で3時間、−19℃で3時間、−
9℃で4時間、25℃で7時間、31℃で5時間(昇温
時間は各1時間、全て0.7Torr以下となるように
、真空度を調節した)となるように実施した。
凍結乾燥終了後、560mmflgになるまで乾燥窒素
ガスを封入し、密封後、ペプチド(I)の凍結乾燥製剤
5本を得た。
製剤例 2 無水クエン酸80mgを、約3mlの注射用蒸留水に溶
解した後、この溶液に合成例3で得たペプチド(n)を
正確に10mg加えて溶かし、別に調整した5N水酸化
ナトリウム溶液を加えてpH5. 0に調整した後、全
量が4mlになるまで注射用蒸留水を加えた。この溶液
を濾過滅菌し、バイアル瓶に2mlづつ分注し、−40
℃で予備凍結させた後乾燥した。
凍結乾燥は、およそ−40℃で3時間、−20℃で32
5 時間、−10℃で4時間、25℃で7時間、30℃で7
時間(昇温時間は各1時間、全て0. 7Torr以下
となるように、真空度を調節する)となるように実施し
た。凍結乾燥終了後、560mmHgになるまで乾燥窒
素ガスを封入し、密封後、ペプチド(II)の凍結乾燥
製剤2本を得た。
製剤例 3 乳酸140mgを、約8mlの注射用蒸留水に溶解した
後、この液に合成例1で得たペプチド(I)を正確に2
5mg加えて溶かし、別に調整した5N水酸化ナトリウ
ム溶液を加えてpH5. 0に調整した後、全量が10
mlになるまで注射用蒸留水を加えた。この溶液を濾過
滅菌し、バイアル瓶に2mlづつ分注し、−40℃で予
備凍結させた後乾燥した。凍結乾燥は、39℃で3時間
、−20℃で3時間、−10℃で4時間、25℃で7時
間、31℃で7時間(昇温時間は各1時間、全て0.7
Torr以下となるように、真空度を調節した)となる
ように実施した。凍結乾燥終了後、560mml{gに
なるまで乾燥窒素ガスを封入し、密封後、ペプチド(I
)の凍結乾燥製剤5本を得26 た。
実施例 1 実験的虚血性脳浮腫に及ぼす効果 雄性ウィスターラット41匹(体重250〜350g)
を用い、田村等の方法を参考に、中大脳動脈(MCA)
 .閉塞による虚血性脳浮腫モデルを作成した。
MCA閉塞を行ったラットは、閉塞後3日目にエーテル
麻酔下で脱血死させ大脳を摘出し、虚血側半球と非虚血
側半球とに分け、各々脳水分含量を測定した。
(試料の投与方法) 被験試料については、合成例1及び合成例3で得られた
べブチド(I)及びペプチド(II)を生理食塩水によ
り希釈し、1回の投与量が100μg/kg体重となる
ように、20分間にわたり尾静脈内に投与した。また比
較対照として高浸透圧剤である10%w/vグリセロー
ル(5%w/v果糖と0、9%w/vNacIを含む)
をIg/kg体重、対照として10ml/kg体重の生
理食塩水を同じ方法で投与した。
投与時期については、MCA閉塞30分後に1回2 7 目、翌日(1日目)午前に2回目、その6B寺間後に3
回目、その翌日(2日目)午前tこ4回目、その6時間
後に5回目、その翌日(3日目)午前(二〇回目の投与
を行った。その1時間後【こ脱血死させた。
(測定方法) 脳水分含量は、試料の湿潤重量をIAI+定し、95〜
100゜Cで3日間乾燥後、乾燥重量測定を行しx組織
内水分含有率を求めた。
組織内水分含有率(%)は 大脳半球湿潤重量 により求めた。得られた結果は、平均{直士標準誤差で
表示した。統計処理は対照群もこ女寸しT−testl
こて有意差検定を行った。その結果Cま第1表の通りで
ある。
以下余白 2 8 第 ■ 表 (“:p<0.05> ペプチド(I)、ペプチド(I[)及びグリセロール投
与群は、虚血側大脳半球の脳水分含量に関して、生理食
塩水投与群に対し、その増加を有意(P<0. 05)
に抑制した。
実施例 2 −29 実験的血管障害性脳浮腫に及ほす効果 雄性SDラッh [Crj:CD(SD)1 42匹(
体重300〜400g>を用い、成瀬等の方法を参考に
、凍結損傷による血管障害性(血管原性)脳浮腫モデル
を作成した。
凍結損傷を作成したラットは、作成後24時間目にエー
テル麻酔下て脱血死させ大脳を摘出し、虚血側半球と非
虚血側半球とに分け、各々脳水分含量を測定した。
(試料の投与方法) 合成例1で得られたべブチド(I)及び合成例3で得ら
れたペプチド(I[)を、生理食塩水により希釈し、凍
結損傷作成の前後にわたり1.5時間で100μg/k
g体重となるように、尾静脈内に投与した。また対照と
して、3ml/kg体重の生理食塩水を同じ方法で投与
した。比較対照として、高浸透圧剤である10%W/V
グリセロール(5%W/V果糖と0.9%w/vNac
lを含む)を臨床投与法と同様な投与方法である凍結損
傷作成23時間後から0.5時間にわたり、10ml/
kg体重となるように、尾静脈内に投与−30 した。
(測定方法) 脳水分含量を実施例lと同様に測定した。
その 結果を第2表に示す。
第 2 表 ( ” : P<0. 01) (3 P<0.05) ペプチド(I) 及びペプチド (II) 投与群は、 3 l 虚血側大脳半球の脳水分含量に関して、生理食塩水投与
群に対しその増加を有意に抑制した。グリセロール投与
群は生理食塩水投与群に対し有意差はなかった。
実施例 3 実験的血管障害性脳浮腫に及ぼす効果(投与時期の検討
) 雄性SDラット[Crj:CD(SD)] 212匹(
体重300〜400g)を用い、成瀬等の方法を参考に
、凍結損傷による血管障害性(血管原性)脳浮腫モデル
を作成した。
凍結損傷を作成したラットは、作成後24時間目にエー
テル麻酔下で脱血死させ大脳を摘出し、虚血側半球と非
虚血側半球とに分け、各々脳水分含量を測定した。
(試料の投与方法) 合成例1で得られたべブチド(I)を生理食塩水により
希釈し、凍結損傷作成前後の各時期に、1.5時間にわ
たり100μg/kg体重となるように、尾静脈内に投
与した。対照として3ml/kg体重の上3 2 記生理食塩水を同し方法で投与し、比較対照として高浸
透圧剤である10%W/Vグリセロール(5%W/V果
糖と0.9%w/vNacIを含む)を10ml/kg
体重となるように同じ方法で投与した。
投与時期は、凍結損傷作成直前、作成中、作成直後、作
成3時間後、作成6時間後、作成22時間後にて行った
(測定方法) 脳水分含量を実施例1と同様に測定した。その結果を第
3表に示す。
以下余白 − 3 3 − 第 3 表 3 4 ペプチド(I)投与群については、損傷側大脳半球の脳
水分含量に関して、生理食塩水投与群に対し、凍結損傷
作成の直前、凍結損傷作成中、凍結損傷作成直後及び凍
結損傷作成3時間後に1.5時間にわたり100μg/
kgのペプチド(I)を投与することにより、脳水分含
量の増加を有意に抑制した。また、凍結損傷作成6時間
後及び凍結損傷作成22時間後に投与した例では、有意
な抑制は見られなかった。
グリセロール投与群については損傷側大脳半球の脳水分
含量に関して、生理食塩水投与群に対し、・凍結損傷作
成直後に1,5時間にわたり10ml/kgのグリセロ
ールを投与した場合に限り、脳水分含量の増加を有意に
抑制した。その他の投与時期では、生理食塩水投与群に
対し有意差はなかった。
以上の結果から、抗脳浮腫剤としてのペプチド(I)の
投与時期としては、凍結損傷作製の前後いずれも可能で
あることが明らかとなった。また後投与においては、凍
結損傷作製後なるべく速い時期に投与する事により、ペ
プチド(I)はより35 有効に作用することが明かとなった。
実施例 4 急性毒性試験 ■ラット急性毒性試験 1)被験物質 合成例1で得られた純度約98%のペプチド(I)を生
理食塩水にて希釈し、O. lmg/ml、0. 3m
g/ml,1. 0mg/mlの3濃度の被験液を調製
した。対照としては生理食塩水を用いた。
2)試験動物、群構成 4週齢、88匹の雌雄両性SPFラットCrjCD (
SD)を入手し、約1週間の検疫馴化期間を設け、この
間に発育順調で健康な状態を示した雌雄各40匹計80
匹(体重:雄116.3〜138,Og,雌114.4
〜130. 2g)を選んで試験に供した。
群構成はペプチド(I)投与の3群を含む4群編成とし
、各群に無作為に 雌雄各lO匹を配分した。
3)投与量の設定及び投与方法 ペブチド(I)投与群については、5. omg/kg
を3 6 高用量とし、中用量を1. smg/kg、低用量を0
. 5mg/kgに設定した。対照群については、生理
食塩水を5. 0ml/kgに設定した。被験液及び対
照液は尾静脈内にlml/minの投与速度で一回行っ
た。
4)観察及び検査項目 (1)一般状態;投与直後より6時間までは毎時、その
後2週間の観察期間中は1日2回、動物の生死並びに一
般状態を観察記録した。
(2)摂餌量:給餌量と残余量を計量器を用いて測定し
、摂餌量を算定した。
(3)体重:1週間に3回測定した。
(4)病理解剖学的検査:2週間の観察期間終了の翌日
にエーテル麻酔下で放血致死後、諸器官及び組織を肉眼
観察した。
(5)器官重量:諸器官を電子天秤を用いて測定した。
5)試験結果 結果を以下の第4表に示す。
以下余白 37 第 4 表 ■サル急性毒性試験 1)被験物質 上記■と同じ。
2)試験動物、 群構成 試験動物は、 米国Charles River Research Pri 3 8 一 mates社において9週間以上の検疫を行った、推定
年齢3〜6才前後のカニクイザルを入手した。
約6カ月間の予備飼育後、1週間の検疫馴化期間を設け
、この間に発育順調で健康な状態を示した雌雄各6匹計
12匹(体重:雄2.31〜4。22kg、雌2.45
〜2. 66kg)を選んで試験に供した。
群構成は3群編成とし、各群に無作為に雌雄各2匹を配
分した。
3)投与量の設定及び投与方法 5, Omg/kgを高用量とし、中用量を1. 5m
g/kg、低用量を0. 5mg/kgに設定した。被
験液は前腕皮静脈内に10ml/minの投与速度で一
回行った。
4)観察及び検査項目 (1)一般状態:投与直後より6時間までは毎時、その
後2週間の観察期間中は1日2回、動物の生死並びに一
般状態を観察記録した。
(2)摂餌量:給餌量と残余量を計量器を用いて測定し
、摂餌量を算定した。
(3)体重:毎日、午後2時〜4時に体重計を用いて測
定した。
3 9 5 (4)病理解剖学的検査.2週間の観察期間終了の翌日
にPentobarbital sodium麻酔下で
放血致死後、諸器官及び組織を肉眼観察した。
(5)器官重量・諸器官を電子天秤を用いて測定した。
)試験結果 結果を以下の第5表に示す。
以下余白 4 0 第 5 表 実施例 5 14日間静脈内投与毒性試験 ■ラット14日間静脈内投与毒性試験 1)被験物質 合成例lで得られた純度約98%のペプチド(I)−4
1 を生理食塩水にて希釈し0. 025ml!/ml、0
. 075mll!/mlO, 25mg/mlの3a
度の被験液を調製した。対照としては生理食塩水を用い
た。
2)試験動物、群構成 4週齢100匹の雌雄両性SPFラソトCrj:CD(
SD)を入手し、約1週間の検疫馴化期間を設け、この
間に発育順調で健康な状態を示した雌雄各40匹計80
匹(体重:雄102..4〜114.6g,雌92,9
〜104. 2g)を選んで試験に供した。
群構成はペプチド(1)投与の3群を含む4群編成とし
、各群に無作為に雌雄各10匹を配分した。
3)投与量の設定及び投与方法 ペプチド(I)投与群については、0. 50mg/k
gを高用量とし、中用量を0.15mg/kg 、低用
量を0.o5mg/kgに設定した。対照群については
、生理食塩水を2.oml/kgに設定した。投与は体
重100g当たり0.2mlの投与容量を0. 5ml
/secの投与速度で、14日間連日静脈内に(7日間
単位で左右交互、投与時刻:13〜15時)おこなった
42 4 )観察及び検査項目 (1)一般状態:投与期間中は1日4回、個体別に死亡
の有無、一般状態を観察記録した。
(2)摂餌量:投与期間中1週間に2回、給餌量と残余
量を計量器を用いて測定し、1日1匹当たりの摂餌量を
算定した。
(3)飲水量:投与期間中1週間に1回測定した。
(4)体重:投与開始日とその後1週間に2回測定した
(5)眼底検査:雌雄対照群と最高投与群の全例の両眼
について検査した。
(6)血液学的検査 (7)血液生化学的検査 (8)尿検査:雌雄全例について投与直後からの24時
間尿量を測定した(雄:投与12〜13日目、雌:投与
13〜14日目)。
(9)臓器重量測定:諸器官を電子天秤を用いて測定し
た。
(10)病理解剖学的検査 投与終了日の翌日にエーテ
ル麻酔下で放血致死後、諸器官及び組織を4 3 − 肉眼観察した。
(11)病理組織学的検査,諸臓器・組織を10%中性
緩衝ホルマリンで固定し、パラフィン切片よりHE染色
標本を作成し、光学顕微鏡を用いて検査した。
5)試験結果 結果を以下の第6表に示す。
4 4 ■サル14日間静脈内投与毒性試験及び14日間回復試
験 l)被験物質 合成例lで得られた純度約98%のペプヂド(I)を生
理食塩水にて希釈し、0.03mg/ml 、0.1m
g/mlの2濃度の被験液を調製した。対照としては生
理食塩水を用いた。
2)試験動物、群構成 試験動物は、米国Charles River Res
earchPrimates社から推定年齢3〜6才前
後のカニクイザルを入手した。約6カ月間の予備飼育後
、2週間の検疫馴化期間を設け、この間に発育順調で健
康な状態を示した雌雄各10匹計20匹(体重:雄2.
15〜3. 03kg,雌2.23〜2. 53kg)
を選んで試験に供した。
群構成は3群編成とし、各群に無作為に雌雄各2匹を配
分した。さらに、1群(対照群)及び3群(高用量群)
には回復試験例として雌雄各2匹を配分した。
3)投与量の設定及び投与方法 =45 ペプチド(I)投与群については、0. 50mg/k
gを高用量として、また低用量を0. 15mg/kg
に設定した。投与は前腕皮静脈内に10ml/minの
投与速度で、1日1回14日間連日投与した。
4)観察及び検査項目 (1)一般状態:毎日、個体別に死亡の有無、般状態を
観察記録した。
(2)摂餌量:毎日、給餌量と残余量を計量器を用いて
測定し、1日1匹当たりの摂餌量を算定した。
(3)体重・毎日、午後2時〜4時に体重計を用いて測
定した。
(4)眼科学的検査,肉眼による諸検査を毎日実施し、
さらに、投与開始前1回、投与2週目及び休薬2週目に
眼底検査を行った。
(5)心電図検査.投与開始2週前、投与2週目及び休
薬2週目に心電計を用いて測定した。
(6)尿検査:投与開始2週前、投与2週目及び休薬2
週目に、18時間蓄尿について検査した。
(7)血液学的検査:投与開始2週前、投与2週4 6
 ー 目及び休薬2週目に測定した。
(8)血液生化学的検査:投与開始2週前、投与2週目
及び休薬2週目に測定した。
(9)病理解剖学的検査:投与期間及び休薬期間終了の
翌日にPentobarbital sodium麻酔
下で放血致死後、諸器官及び組織を肉眼観察した。
(10)器官重量:諸器官を電子天秤を用いて測定した
(11)病理組織学的検査・対照群及び高用屋群の全例
について、諸臓器・組織を10%中性緩衝ホルマリンで
固定し薄切標本を作製し、光学顕微鏡を用いて検査した
5)試験結果 結果を以下の第7表に示す。
以下余白 4 7 第 7 表 〔発明の効果〕 本発明の医薬組成物を静脈内投与することにより、虚血
性脳浮腫並びに血管傷害性(血管原性)脳浮腫に伴う脳
水分含量の増加を有意に減少させたことから、脳浮腫治
療剤並びに脳浮腫予防剤としての本発明の医薬組成物の
効果を示した。
4 8 また、本発明の医薬組成物は安全性が高いと思われるの
で、既存の薬剤に較べて臨床応用上有利に使用されるこ
とが期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の合成例1で得られたペプチドの、H
PLC分析のクロマトグラムである。 第2図は、本発明の合成例1で得られたペプチドの、ア
ミノ酸配列分析の結果である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼ で表されるペプチドの少なくとも一種のペプチドと、医
    薬的に許容し得る担体、賦形剤、希釈剤の少なくとも一
    種を含有する、抗脳浮腫作用を有する医薬組成物。 但し式中、XはIle又はMetを、m、nは0又は1
    を、AはSer、Ser−Ser、Arg−Ser−S
    er、Arg−Arg−Ser−Ser、Leu−Ar
    g−Arg−Ser−Ser又はSer−Leu−Ar
    g−Arg−Ser−Serを、BはAsn、Asn−
    Ser、Asn−Ser−Phe、Asn−Ser−P
    he−Arg又はAsn−Ser−Phe−Arg−T
    yrをそれぞれ表す。 2)構造式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼ で表されるペプチドと、医薬的に許容し得る担体、賦形
    剤、希釈剤の少なくとも一種を含有する、抗脳浮腫作用
    を有する医薬組成物。 3)構造式(II): ▲数式、化学式、表等があります▼ で表されるペプチドと、医薬的に許容し得る担体、賦形
    剤、希釈剤の少なくとも一種を含有する、抗脳浮腫作用
    を有する医薬組成物。
JP1297528A 1988-11-18 1989-11-17 抗脳浮腫用医薬組成物 Pending JPH03218321A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014193910A (ja) * 2009-01-12 2014-10-09 Akebia Therapeutics Inc 血管漏出症候群を治療する方法

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