JP2001151695A - アレルギー疾患処置剤 - Google Patents
アレルギー疾患処置剤Info
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Abstract
な処置剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で表されるレシチン化
スーパーオキシドジスムターゼを有効成分とする、III
型アレルギー反応に起因する疾患の処置剤。 SOD’(Q−B)m (I) (式中、SOD’はスーパーオキシドジスムターゼの残
基を表し、Qは化学的架橋を表し、Bはグリセロールの
2位に水酸基を有するリゾレシチンのその水酸基の水素
原子を除いた残基を表し、mはスーパーオキシドジスム
ターゼ1分子に対するリゾレシチンの平均結合数であっ
て、1以上の正数を表す。)
Description
ーオキシドジスムターゼ(以下、単にPC−SODとも
いう)を有効成分とする、III型アレルギー反応に起因
する疾患の処置剤に関する。
には、スーパーオキシドジスムターゼ(以下、単にSO
Dともいう)が、IgA免疫複合体で惹起したラットの肺
傷害を抑制したことが記載されている。
1日号)には、PC−SODが、II型アレルギー反応に
起因するフォルスマン抗血清によるモルモットの肺傷害
を抑制したことが記載されている。
反応、及びこれに起因する疾患の処置剤として適用する
例は知られていなかった。
ルギー反応、及びこれに起因する疾患の有効な処置剤を
提供することを課題とする。
解決するために鋭意検討を行った結果、PC−SODが
III型アレルギー反応の抑制、及びこれに起因する組織
傷害の予防、進行抑制及び治療に有効であり、さらにこ
の効果はSODにより得られる効果に比して顕著である
ことを見いだし、本発明を完成した。
されるPC−SODを有効成分とする、III型アレルギ
ー反応に起因する疾患の処置剤(以下、本発明処置剤)
を提供する。 SOD’(Q−B)m (I) (式中、SOD’はスーパーオキシドジスムターゼの残
基を表し、Qは化学的架橋を表し、Bはグリセロールの
2位に水酸基を有するリゾレシチンのその水酸基の水素
原子を除いた残基を表し、mはスーパーオキシドジスム
ターゼ1分子に対するリゾレシチンの平均結合数であっ
て、1以上の正数を表す。)
C−SOD 本明細書における「レシチン」とは、フォスファチジル
コリンを意味する通常のレシチンをいい、「リゾレシチ
ン」とは、レシチンのグリセロールの2位に結合してい
る脂肪酸1分子がとれて、2位の炭素原子に水酸基が結
合した化合物をいう。
ゾレシチンの2位の水酸基に化学的架橋剤を結合させた
レシチン誘導体を、SODに1個以上結合させて得るこ
とができる。このPC−SODは一般式(I)で表わさ
れる。 SOD’ (Q−B)m (I) 一般式(I)中、SOD’はスーパーオキシドジスムタ
ーゼの残基を表す。
というその本来の機能を発揮し得る限りにおいて、その
起源等は特に限定されるものではなく、各種の動植物又
は微生物に由来するSOD残基を広く用いることができ
る。しかしながら、医薬品用途においては、生体内での
抗原性をできる限り減らすのが好ましいことから、SO
D’は、本発明処置剤を投与する動物種に応じて、適宜
適切なSOD残基を選択することが好ましい。例えば、
最も本発明処置剤が必要であると考えられるヒトを対象
とする場合のSOD’としては、ヒト体内における抗原
性をできる限り減らすために、ヒト由来のSOD残基を
用いることが好ましい。
u/Zn SOD(活性中心に銅と亜鉛を含むヒト由来
のSOD;以下、ヒトCu/Zn SODと略記するこ
ともある)が、細胞内における発現量が多く、また遺伝
子工学的手法による生産技術が確立しており、大量に調
製することが可能であるため、特に好ましい。
織または培養細胞から製造される天然のヒトCu/Zn
SOD;遺伝子工学的手法により製造されるヒトCu
/Zn SOD;天然のヒトCu/Zn SODと実質上
同一のアミノ酸配列を有する組換えヒトCu/Zn S
OD、これらのヒトCu/Zn SODのアミノ酸配列
中の一部のアミノ酸を化学的に修飾もしくは改変したS
OD等があり、いずれのヒトCu/Zn SODであっ
てもよい。
SODのタンパク質のアミノ酸配列を配列番号1に示
す。なお、実際のヒトCu/Zn SODは、このアミ
ノ酸配列を有するタンパク質が二量体(ダイマー)とな
っている。
すように、天然のヒトCu/ZnSODの111位のア
ミノ酸はシステインであるが、蛋白工学的手法、例えば
部位特異的変異法により、この111位をセリンに変換
したヒトCu/Zn SOD(特開昭62-130684号公報)
や、化学的にこの111位のシステインを修飾したヒト
Cu/Zn SOD(特開平6-199895号公報)であって
もよい。これらのヒトCu/Zn SODの中でも、電
荷的及び分子量的に均一であり、かつSOD活性が安定
している、111位のシステインを化学的に修飾したも
のが好ましい。特に、このシステインをS−(2−ヒド
ロキシエチルチオシステイン)としたヒトCu/Zn
SODが好ましい。これらのヒトCu/Zn SODを
素材として、本発明におけるPC−SODを得ることが
できる。
Cu/Zn SODにおいて部位特異的変異法等により
一部アミノ酸を変換したものや、ヒトCu/Zn SO
Dの一部のアミノ酸を化学的に修飾して得られるものも
含めて、単にヒトCu/ZnSODという。
リセロールの2位に水酸基を有するリゾレシチンの、そ
の水酸基の水素原子を除いた残基」は、次式(II)で表さ
れる。
の脂肪酸残基が好ましく、より好ましくはミリストイル
基、パルミトイル基、ステアロイル基、イコサノイル
基、ドコサノイル基、その他の炭素数が14〜22の飽
和脂肪酸残基であり、特に好ましくは炭素数16の飽和
脂肪酸残基であるパルミトイル基である。
す。化学的架橋は、SODとレシチンとを架橋して化学
的に結合(共有結合)させ得るものであれば特に限定さ
れない。化学的架橋としては、残基−C(O)−(CH
2)n−C(O)−が好ましい。この残基は、 式HO−
C(O)−(CH2)n−C(O)−OHで表される直鎖
状ジカルボン酸、このジカルボン酸の無水物、このジカ
ルボン酸のエステル、このジカルボン酸のハロゲン化物
等(以下、これらをまとめてジカルボン酸等という)の
両端に存在する水酸基(無水物、エステル、ハロゲン化
物等の場合は、このジカルボン酸等の両端に存在する水
酸基に対応する部分)を除いた残基である。
ン酸の残基である場合、Qは、その一端において、前記
式(II)のリゾレシチン残基の水酸基由来の酸素とエス
テル結合により結合している。
ODのアミノ基とアミド結合などにより直接結合してい
ると考えられる。QがSODとアミド結合で結合した場
合のSOD’は、SODの結合に関与するアミノ基から
水素原子を除いた残基を示す。なお前記の化学的架橋に
おいて、基−(CH2)n−におけるnは2以上の整数で
あり、好ましくは2〜10の整数であり、特に好ましく
は3である。
に対するリゾレシチンの平均結合数を表している。mは
1以上の正数であり、1〜12の正数が好ましく、4で
あることが特に好ましい。
すなわち、レシチン誘導体とSODとの結合方法は、特
開平6−54681号公報に記載された公知の方法が採
用できる。PC−SODの製造例については、実施例中
に具体的に記載する。
は、医薬として使用できる程度に精製され、医薬として
使用する場合に混入が許されない物質を実質的に含まな
いものであることが好ましい。
D)以上の比活性を有する精製されたものを用いるのが好
ましく、3,000 U/mg(PC-SOD)以上の比活性を有する精製
されたものがより好ましい。なお、本明細書における1
U(ユニット)とは、pH7.8、30℃下でNBT(ニトロブル
ーテトラゾリウム)を用いてJ. Biol. Chem. Vol. 244,N
o. 22, 6049-6055(1969)に準じた方法により測定された
値をいい、NBTの還元速度を50%阻害するPC−S
ODの酵素量を表す。
剤は、例えば注射(静脈内、腹腔内等)等による非経口
投与、吸入等による経口投与等の投与経路によって投与
できる。すなわち、PC−SODを投与方法に応じて適
宜製剤化して、本発明処置剤とすることができる。剤形
としては、注射剤(溶液、懸濁液、乳濁液、用時溶解用
固形剤等)、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、
リポ化剤、ゲル剤、外用散剤、スプレー剤、吸入散剤等
が挙げられ、注射剤が好ましい。
合、その形態は、溶液状、凍結状、または凍結乾燥状の
いずれであってもよい。これをアンプル、バイアル、注
射用シリンジ等の適当な容器に充填・密封し、そのまま
流通させあるいは保存するのが好ましい。
いることができる。また製剤化にあたり、PC−SOD
に悪影響を与えず、かつ本発明の効果に影響を与えない
限りにおいて、他の医薬活性成分や、慣用の賦形剤、安
定化剤、結合剤、滑沢剤、乳化剤、浸透圧調整剤、緩衝
剤、等張化剤、保存剤、無痛化剤、着色剤、崩壊剤等、
通常医薬に用いられる成分を使用できる。他の医薬活性
成分としては、抗炎症剤(例えばステロイド剤、非ステ
ロイド性抗炎症剤(NSAIDs))、免疫抑制剤等が例示され
る。
処置剤を投与できる動物は、脊椎動物、特に哺乳動物が
好ましく、とりわけヒトが好ましい。本発明処置剤は、
これら動物におけるIII型アレルギー反応、及びこれに
起因する疾患の処置を目的として投与される剤である
が、予防剤、進行抑制(悪化防止)剤、又は治療剤とす
ることができる。特に本発明処置剤は、III型アレルギ
ー反応に起因する疾患の予防剤又は進行抑制剤とするこ
とが好ましい。
当分野においてこの用語により理解される意味を有し、
活性化補体成分が付着して組織に沈着した免疫複合体
(抗原・抗体の集塊)と好中球の反応により組織破壊が起
こる反応である。
てII型アレルギー反応がある。II型アレルギー反応とII
I型アレルギー反応はともにIgG等の抗体により惹起され
るが、II型の場合、関与する抗体がある特定の組織や細
胞の表面に局在する抗原に反応するものであるのに対
し、III型の場合には血中に存在する種々の可溶性抗原
に対する抗体が関与する点で両者は大きく異なる。従っ
て、II型アレルギー反応によって惹起される傷害がある
特定の臓器または細胞に限られるのに対し、III型アレ
ルギー反応による組織傷害は、血流中を流れる抗原-抗
体複合体が沈着しうる臓器ならばどこにでも起こる。
には、呼吸器科領域の疾患があり、例えば自己免疫疾患
に伴う肺傷害、気管支喘息、微生物感染に伴う肺炎、ア
レルギー性気管支肺アスペルギルス症、過敏性肺炎、術
後の肺炎が挙げられる。また、耳鼻咽喉科領域の疾患が
あり、例えばメニエール病、滲出性中耳炎が挙げられ
る。さらに皮膚科領域の疾患もあり、例えば蕁麻疹等が
挙げられる。なかでも、本発明処置剤を適用する疾患と
してはIII型アレルギー反応に起因する呼吸器科領域の
疾患が好ましく、特に自己免疫疾患に伴う肺傷害が好ま
しい。
ではなく、その他のIII型アレルギー反応に起因する疾
患、あるいは各種疾患に伴うIII型アレルギーにも適用
可能である。
量、1回あたりの投与量、投与間隔等は、本発明処置剤
の投与方法、製剤形態、投与目的等、患者の具体的症
状、年齢、性別、体重等に応じて個別に決定され、特に
限定されない。通常、PC−SODの臨床量としては成
人1人1回当り0.5〜500 mg(1,500〜1,500,000U)が
例示される。
でもよく、1日2〜3回に分けて投与することもでき
る。また数日に1回程度投与してもよい。
体的に説明する。しかしながら、これらにより本発明の
技術的範囲は限定されない。
載された方法で製造した。このヒトCu/Zn SOD
の111位のアミノ酸はS−(2−ヒドロキシエチルチ
オ)システインとなっている。
報に記載された方法によって、2−(4−ヒドロキシカ
ルボニルブチロイル)リゾレシチンの活性エステル体を
調製し、これと上記<1>で得たSODとを反応させる
ことによって調製した。該PC−SODを精製・濃縮
後、蛋白質濃度をローリー法(Lowry, O.H.ら、J. Biol.
Chem., 193 巻, 265 頁 (1951年))、SODの残存アミ
ノ基をTNBS(トリニトロベンゼンスルホン酸塩)法
(Goodwin, J. F.ら、Clin. Chem.,16 巻, 24頁 (1970
年))で分析することにより、SOD1分子あたりのレシ
チン誘導体の結合数を求めたところ、平均4.0個であ
った。このPC−SODの水溶液は青緑色〜緑色を呈
し、pHは7〜8であった。また、分子量をSDS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法により測定したとこ
ろ、PC−SODサブユニットのモノマー(PC−SO
Dはサブユニットのホモダイマーである)あたり約18
000であった。
デルに対する効果の検討 (A) 本実施例で用いた物質の調製 (1) 被検物質の調製 ・前記<2>で製造したPC-SODを、5%キシリトール水
溶液で希釈した。 ・PC化していないSOD(以下、rh-SODともいう)とし
て、前記<1>で製造したヒトCu/Zn SODを、
5%キシリトール水溶液で希釈した。
インイソチオシアネート)標識ウシ血清アルブミン(FI
TC-BSA;Sigma製)を6:4の比で混合し、この混合物を
20 mg/mlとなるように生理食塩水に溶解した。
ギ皮下に感作し、これを4週間行った。最終感作より2
週間後に耳動脈より採血を行い、遠心分離(3000 rpm、
20分:KUBOTA 8800、ローター RS-4/6)してウサギ抗BS
A血清を得、これを感作物質として使用した。血清の抗
体価を重層法で測定した結果、抗体価2 8であった。
ルスリバーより入手)
ットの作製 実験動物にケタミン塩酸塩(三共)25 mg/kgを尾静脈内
投与し、その後麻酔下で上記感作物質を0.3 ml経気管内
投与した。感作物質である抗血清投与の15分後に上記惹
起物質を0.5 ml尾静脈内投与し、惹起を行った。これに
より惹起される肺傷害は、III型アレルギー反応に起因
する肺傷害である。
ンニトール水溶液投与群(対照群)、PC-SOD 0.01 mg/kg
投与群(低用量群)、PC-SOD 0.1 mg/kg投与群(中用量
群)、PC-SOD 1.0 mg/kg投与群(高用量群) 、rh-SOD 1.0
mg/kg投与群(比較物質群)に分けた。各群20匹で構成し
た。また正常群として、肺傷害を惹起させていないラッ
トを5匹用いた。
群)、PC-SOD 0.1 mg/kg(中用量群)、PC-SOD 1.0 mg/kg
(高用量群)、rh-SOD 1 mg/kg(比較物質群)、又は5%マ
ンニトール水溶液(対照群)を尾静脈内投与(各群とも、
2.0 ml/kgとなるように投与)した。
性) 以下、特にことわらない限り、統計学的検定はModified
Williams検定により行った。
し、左肺の気管支をクレンメではさみ、生理食塩水を5
ml注入して右肺の気管支肺胞洗浄液(BALF)を回収
した。この操作を3回繰り返した。
中の浸潤細胞数が増加するため、BALF中の浸潤細胞
数をIII型アレルギー反応に起因する肺傷害の程度の指
標にすることができる。
計算板を用いて算定した。PC-SODの低用量群、中用量群
および高用量群の結果を図1Aに示す。なお図中の*は
P<0.05で有意であること、**はP<0.01で有意であるこ
とを示す。
においても、対照群に比して有意に浸潤細胞数が減少し
ていた。このことから、PC-SODがIII型アレルギー反応
に起因する肺傷害を抑制することが示された。また、PC
-SODの投与量に依存して浸潤細胞数が減少することが示
された。
性が亢進するため、血管内からBALFに滲出した物質
の量を、III型アレルギー反応に起因する肺傷害の程度
の指標にすることができる。
後、BALFを遠心分離(1,500rpm、10分:KUBOTA 880
0,ローター RS-4/6)し、上清を回収した。この上清を
0.1% NaCO3で2倍に希釈した後、分光蛍光光度計(FP-7
77,日本分光:励起波長492nm、測定波長520nm)で蛍光
強度を測定し、BALF中のFITC-BSA濃度(血管を透過
したFITC-BSA)を算出した。PC-SODの低用量群、中用量
群および高用量群の結果を図1Bに示す。図中の*は前
記と同義である。
び高用量群において、対照群に比して有意にBALF中
のFITC-BSA濃度が減少していた。このことはPC-SODによ
り血管透過性の亢進が抑制されたことを示している。従
って、PC-SODがIII型アレルギー反応に起因する肺傷害
を抑制することが示された。また、PC-SODの投与量に依
存して血管透過性の亢進が抑制されることが示された。
rh-SOD投与群(比較物質群)および正常群についての結果
を図2に示す。図2Aは浸潤細胞数を、図2Bは血管透
過性の結果を示す。なお図2における統計学的検定は、
Dunnettの多重比較検定により行った。また図2中の*
および**は、いずれも前記と同義である。
対照群およびrh-SOD投与群(比較物質群)に比して浸潤細
胞数の減少が顕著であった。この減少は対照群に対して
統計学的に有意であった(図2A)。
およびrh-SOD投与群(比較物質群)に比してBALF中の
FITC-BSA濃度の減少も顕著であった。この減少も対照群
に対して統計学的に有意であった(図2B)。
抑制効果および血管透過性亢進の抑制効果を有すること
が示され、III型アレルギー反応に起因する肺傷害に対
して有効であることが示された。
て、病理組織学的検討を行った。その結果、対照群では
好中球の浸潤および間質の肥厚(III型アレルギー反応に
起因する肺傷害の典型的な病理組織像)が認められた。
潤および間質の肥厚が抑制されていたが、rh-SOD投与群
ではそれらの効果は全く認められなかった。
ー反応に起因する肺傷害に対して有効であることが確認
され、PC-SODのIII型アレルギー反応に起因する疾患へ
の効果が示された。
分とすることにより、III型アレルギー反応に起因する
疾患に対して顕著な効果を発揮することから、この疾患
の処置剤として有効である。
浸潤細胞数(A)および血管透過性(B)の結果を示す。
群および正常群における浸潤細胞数(A)および血管透過
性(B)の結果を示す。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるレシチン化
スーパーオキシドジスムターゼを有効成分とする、III
型アレルギー反応に起因する疾患の処置剤。 SOD’(Q−B)m (I) (式中、SOD’はスーパーオキシドジスムターゼの残
基を表し、Qは化学的架橋を表し、Bはグリセロールの
2位に水酸基を有するリゾレシチンのその水酸基の水素
原子を除いた残基を表し、mはスーパーオキシドジスム
ターゼ1分子に対するリゾレシチンの平均結合数であっ
て、1以上の正数を表す。) - 【請求項2】 Qが、−C(O)−(CH2)n−C(O)−
である、請求項1に記載の処置剤(nは2以上の整数を
表す)。 - 【請求項3】 SOD’がヒトのスーパーオキシドジス
ムターゼの残基である、請求項1又は2に記載の処置
剤。 - 【請求項4】 SOD’が、ヒトのスーパーオキシドジ
スムターゼのアミノ酸配列111位のアミノ酸がS−
(2−ヒドロキシエチルチオ)システインとなったスー
パーオキシドジスムターゼ修飾体の残基である、請求項
1又は2に記載の処置剤。 - 【請求項5】 スーパーオキシドジスムターゼが、活性
中心に銅と亜鉛を含むスーパーオキシドジスムターゼで
ある、請求項3又は4に記載の処置剤。 - 【請求項6】 nが2〜10の整数である、請求項2〜
5のいずれか1項に記載の処置剤。 - 【請求項7】 mが1〜12の正数である、請求項1〜
6のいずれか1項に記載の処置剤。 - 【請求項8】 自己免疫疾患に伴う肺傷害の処置剤であ
る、請求項1〜7のいずれか1項に記載の処置剤。 - 【請求項9】 処置剤が、予防剤、進行抑制剤又は治療
剤である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の処置
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33584499A JP2001151695A (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | アレルギー疾患処置剤 |
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JP33584499A JP2001151695A (ja) | 1999-11-26 | 1999-11-26 | アレルギー疾患処置剤 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP2001151695A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008075706A1 (ja) | 2006-12-19 | 2008-06-26 | Ltt Bio-Pharma Co., Ltd. | 間質性肺炎治療剤 |
WO2010064522A1 (ja) | 2008-12-03 | 2010-06-10 | 株式会社Lttバイオファーマ | 修飾型スーパーオキサイドジスムターゼ含有吸入剤 |
WO2010103959A1 (ja) | 2009-03-13 | 2010-09-16 | 株式会社Lttバイオファーマ | 慢性閉塞性肺疾患改善剤 |
-
1999
- 1999-11-26 JP JP33584499A patent/JP2001151695A/ja active Pending
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WO2010103959A1 (ja) | 2009-03-13 | 2010-09-16 | 株式会社Lttバイオファーマ | 慢性閉塞性肺疾患改善剤 |
KR20110138372A (ko) | 2009-03-13 | 2011-12-27 | 가부시키가이샤 엘티티 바이오파마 | 만성 폐색성 폐질환 개선제 |
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