JP2001072589A - 制癌剤 - Google Patents
制癌剤Info
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- JP
- Japan
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- vegf
- vpf
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- monoclonal antibody
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- Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 新規な制癌剤の提供。
【解決手段】 抗VEGF/VPFモノクローナル抗体
とタキサン系化合物を有効成分とする。
とタキサン系化合物を有効成分とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血管透過性因子(V
PF)[血管内皮細胞増殖因子(VEGF)とも呼称されており、
本明細書では「VEGF/VPF」と総称する] アンタ
ゴニストとタキサン系化合物とを併用した制癌剤、特
に、癌細胞の増殖を抑える副作用の少ない制癌剤に関す
るものであり、医療、製薬技術に属するものである。
PF)[血管内皮細胞増殖因子(VEGF)とも呼称されており、
本明細書では「VEGF/VPF」と総称する] アンタ
ゴニストとタキサン系化合物とを併用した制癌剤、特
に、癌細胞の増殖を抑える副作用の少ない制癌剤に関す
るものであり、医療、製薬技術に属するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者等は、先に、VEGF/VPF
の機能阻害剤からなる腫瘍抑制剤についての提案を行い
(特開平6−116163号)、さらに、腫瘍血管の新
生を抑制することによって間接的に腫瘍の増殖を阻害す
るという作用機作と従来の腫瘍細胞そのものをターゲッ
トとする抗癌剤との併用により、癌の化学療法がより効
果的に行えることを見出し、VEGF/VPFアンタゴ
ニストとシクロホスファミド、ビンクリスチンまたはミ
ノサイクリンを併用した薬剤がより効果的に腫瘍の増殖
を抑えることが出来ることを見いだし併用薬剤の提案を
おこなった(特開平10−114680、特願平10−
129646)。
の機能阻害剤からなる腫瘍抑制剤についての提案を行い
(特開平6−116163号)、さらに、腫瘍血管の新
生を抑制することによって間接的に腫瘍の増殖を阻害す
るという作用機作と従来の腫瘍細胞そのものをターゲッ
トとする抗癌剤との併用により、癌の化学療法がより効
果的に行えることを見出し、VEGF/VPFアンタゴ
ニストとシクロホスファミド、ビンクリスチンまたはミ
ノサイクリンを併用した薬剤がより効果的に腫瘍の増殖
を抑えることが出来ることを見いだし併用薬剤の提案を
おこなった(特開平10−114680、特願平10−
129646)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先の提
案を行うと共に、ビンクリスチンはチューブリンの微小
管形成を阻害するビンカアルカロイド系抗癌剤であり、
広い概念では、有糸分裂阻害作用を有するものであると
されているため、それらに属する化合物、例えば、スル
ホンアミド系化合物(E7010)、コルヒチン類、ステガナ
シン類、コンプレスタチン類、ストレプトピロン、マク
ベシン類、ポドフィロトキシン類、ベンズイミダゾール
類(Carbendazim)、メイタンシン類、リゾキシン類、ド
ラスタチン類、ホモプシン(Phomopsin)、ウスチロキシ
ン(Ustiloxin)、更には、ミノサイクリンはテトラサイ
クリン系抗菌抗生物質であるが、その作用として、血管
新生阻害活性を有することが報告されていることから、
TNP-470のようなフマギリン誘導体やMMP阻害
剤等の血管新生阻害剤、血管新生阻害活性を有するステ
ロイド剤、サリドマイド、抗インテグリン抗体等の血管
新生阻害活性を有する化合物等とVEGF/VPFの機
能阻害剤との併用について検討を行い、併用により優れ
た抗癌剤が提供できないか研究を行ったのである。
案を行うと共に、ビンクリスチンはチューブリンの微小
管形成を阻害するビンカアルカロイド系抗癌剤であり、
広い概念では、有糸分裂阻害作用を有するものであると
されているため、それらに属する化合物、例えば、スル
ホンアミド系化合物(E7010)、コルヒチン類、ステガナ
シン類、コンプレスタチン類、ストレプトピロン、マク
ベシン類、ポドフィロトキシン類、ベンズイミダゾール
類(Carbendazim)、メイタンシン類、リゾキシン類、ド
ラスタチン類、ホモプシン(Phomopsin)、ウスチロキシ
ン(Ustiloxin)、更には、ミノサイクリンはテトラサイ
クリン系抗菌抗生物質であるが、その作用として、血管
新生阻害活性を有することが報告されていることから、
TNP-470のようなフマギリン誘導体やMMP阻害
剤等の血管新生阻害剤、血管新生阻害活性を有するステ
ロイド剤、サリドマイド、抗インテグリン抗体等の血管
新生阻害活性を有する化合物等とVEGF/VPFの機
能阻害剤との併用について検討を行い、併用により優れ
た抗癌剤が提供できないか研究を行ったのである。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者らは上記の様な各種の
化合物とVEGF/VPFの機能阻害剤との併用につい
て検討し、特定の化合物との併用において、格別に優れ
た効果が奏されることを見出し、本発明を完成したので
ある。すなわち、本発明はVEGF/VPFアンタゴニ
ストとタキサン系化合物を有効成分とすることを特徴と
する制癌剤、該VEGF/VPFアンタゴニストが抗V
EGF/VPFモノクローナル抗体であることを特徴と
する制癌剤および該抗VEGF/VPFモノクローナル
抗体がVEGF/VPFのアミノ酸配列の一部である下
記配列1〜3の少なくとも1つと反応する抗体であるこ
とを特徴とする制癌剤に関するものである。 1.KPSCVPLMR 2.SFLQHNKCECRP 3.KCECRPKKDRAR
化合物とVEGF/VPFの機能阻害剤との併用につい
て検討し、特定の化合物との併用において、格別に優れ
た効果が奏されることを見出し、本発明を完成したので
ある。すなわち、本発明はVEGF/VPFアンタゴニ
ストとタキサン系化合物を有効成分とすることを特徴と
する制癌剤、該VEGF/VPFアンタゴニストが抗V
EGF/VPFモノクローナル抗体であることを特徴と
する制癌剤および該抗VEGF/VPFモノクローナル
抗体がVEGF/VPFのアミノ酸配列の一部である下
記配列1〜3の少なくとも1つと反応する抗体であるこ
とを特徴とする制癌剤に関するものである。 1.KPSCVPLMR 2.SFLQHNKCECRP 3.KCECRPKKDRAR
【0005】
【発明の実施の形態】VEGF/VPF(vascular endo
thelial growth factor / vascular permeability fact
or)は、直接的に血管内皮細胞に作用し、血管新生すな
わち毛細血管内皮細胞の増殖、移動および組織への浸潤
という現象は胎児の生長、創傷治癒、癌細胞の増殖など
の生理的または病理的現象において重要な役割を果たし
ているものである。
thelial growth factor / vascular permeability fact
or)は、直接的に血管内皮細胞に作用し、血管新生すな
わち毛細血管内皮細胞の増殖、移動および組織への浸潤
という現象は胎児の生長、創傷治癒、癌細胞の増殖など
の生理的または病理的現象において重要な役割を果たし
ているものである。
【0006】VEGF/VPFに関しては、マウス、ラ
ット、モルモット、ウシ及びヒトの正常又は腫瘍細胞株
で分泌されており、また組織別では脳、下垂体、腎臓、
卵巣に存在することが明らかにされている[(Ferrara,
N., et.al. Endocrine Reviews13:18(1992)]。ヒトVE
GF/VPF遺伝子についてはそのcDNAがすでに単
離されて塩基配列が決定され、アミノ酸配列も推定され
ている。この遺伝子からアミノ酸残基数の異なる4種類
の蛋白(アミノ酸残基数が121個、165個、189
個、206個の4種類)が作られ、それらの中で121
個のアミノ酸残基数のもの(VEGF/VPF121)と1
65個のアミノ酸残基数のもの(VEGF/VPF165)
が成熟蛋白であると言われている[(Ferrara N., et. a
l. Endocrine Reviews 13:18(1992)]。VEGF/VP
F121はVEGF/VPF165のカルボキシル末端側の4
4個のアミノ酸が欠損したものであるが、 VEGF/
VPF121とVEGF/VPF165の間に、血管内皮細胞
に対する作用の違いがあるかどうかについては明らかに
されてはいない。
ット、モルモット、ウシ及びヒトの正常又は腫瘍細胞株
で分泌されており、また組織別では脳、下垂体、腎臓、
卵巣に存在することが明らかにされている[(Ferrara,
N., et.al. Endocrine Reviews13:18(1992)]。ヒトVE
GF/VPF遺伝子についてはそのcDNAがすでに単
離されて塩基配列が決定され、アミノ酸配列も推定され
ている。この遺伝子からアミノ酸残基数の異なる4種類
の蛋白(アミノ酸残基数が121個、165個、189
個、206個の4種類)が作られ、それらの中で121
個のアミノ酸残基数のもの(VEGF/VPF121)と1
65個のアミノ酸残基数のもの(VEGF/VPF165)
が成熟蛋白であると言われている[(Ferrara N., et. a
l. Endocrine Reviews 13:18(1992)]。VEGF/VP
F121はVEGF/VPF165のカルボキシル末端側の4
4個のアミノ酸が欠損したものであるが、 VEGF/
VPF121とVEGF/VPF165の間に、血管内皮細胞
に対する作用の違いがあるかどうかについては明らかに
されてはいない。
【0007】本発明において、VEGF/VPFアンタ
ゴニストとは、上記のVEGF/VPFの作用を阻害す
る機能を有するものをさし、その機能を有するものであ
れば如何なる形態のものでもよく、従来、血管内皮細胞
培養系を用いたin vitro培養系およびin vivo血管新生
モデルを用いて、血管新生を選択的に阻害する物質がス
クリーニングされており、これまでに、例えば、プロタ
ミン(Taylor, S. etal., Nature, 297, 307, 1982)、
ヘパリンとコーチゾンの併用剤(Folkman, J.et al., S
cience, 221, 71, 1983)、プレドニゾロン・アセテート
(Robin, J. B., Arch. Opthalmol., 103, 284, 198
5)、硫酸化多糖(特開昭63-119500号公報)、ハービマ
イシンA(特開平63-295509号公報)、フマギリン(特
開平1-279828号公報)、インターフェロンβ(国際公開
第WO/29092号公報)等が知られている。
ゴニストとは、上記のVEGF/VPFの作用を阻害す
る機能を有するものをさし、その機能を有するものであ
れば如何なる形態のものでもよく、従来、血管内皮細胞
培養系を用いたin vitro培養系およびin vivo血管新生
モデルを用いて、血管新生を選択的に阻害する物質がス
クリーニングされており、これまでに、例えば、プロタ
ミン(Taylor, S. etal., Nature, 297, 307, 1982)、
ヘパリンとコーチゾンの併用剤(Folkman, J.et al., S
cience, 221, 71, 1983)、プレドニゾロン・アセテート
(Robin, J. B., Arch. Opthalmol., 103, 284, 198
5)、硫酸化多糖(特開昭63-119500号公報)、ハービマ
イシンA(特開平63-295509号公報)、フマギリン(特
開平1-279828号公報)、インターフェロンβ(国際公開
第WO/29092号公報)等が知られている。
【0008】本発明におけるVEGF/VPFアンタゴ
ニストとして好ましいものとしては、VEGF/VPF
に作用する抗体、またはその一部分が挙げられるが、そ
れらに限定されることなく、例えば、VEGF/VPF
の作用を阻害する不活性なVEGF/VPF、またはそ
の一部分、VEGF/VPFの受容体の機能を損なう、
例えば、血管透過性因子受容体に対する抗体、またはそ
の一部分等を挙げることができる。VEGF/VPFに
作用する抗体は、アミノ酸残基数121個、165個、
189個又は206個の4種類のVEGF/VPFサブ
タイプの何れに対する抗体であってもよく、好ましくは
抗VEGF/VPFモノクローナル抗体が挙げられ、特
に、該抗VEGF/VPFモノクローナル抗体が、VE
GF/VPFのアミノ酸配列の一部である下記配列1〜
3: 1.KPSCVPLMR 2.SFLQHNKCECRP 3.KCECRPKKDRAR の少なくとも1つと反応する抗体がであることが好まし
い。
ニストとして好ましいものとしては、VEGF/VPF
に作用する抗体、またはその一部分が挙げられるが、そ
れらに限定されることなく、例えば、VEGF/VPF
の作用を阻害する不活性なVEGF/VPF、またはそ
の一部分、VEGF/VPFの受容体の機能を損なう、
例えば、血管透過性因子受容体に対する抗体、またはそ
の一部分等を挙げることができる。VEGF/VPFに
作用する抗体は、アミノ酸残基数121個、165個、
189個又は206個の4種類のVEGF/VPFサブ
タイプの何れに対する抗体であってもよく、好ましくは
抗VEGF/VPFモノクローナル抗体が挙げられ、特
に、該抗VEGF/VPFモノクローナル抗体が、VE
GF/VPFのアミノ酸配列の一部である下記配列1〜
3: 1.KPSCVPLMR 2.SFLQHNKCECRP 3.KCECRPKKDRAR の少なくとも1つと反応する抗体がであることが好まし
い。
【0009】上記の抗VEGF/VPF抗体としては、
マウス抗体等もあげられるが、ヒトへの投与において副
作用を軽減するための処理を行ったものも使用すること
ができる。例えば、マウスモノクローナル抗体をポリエ
チレングリコールのような物質で化学修飾を行い、抗原
性を軽減させたもの、また、マウスモノクローナル抗体
の可変領域を残して他の部分をヒトの抗体に変換させた
マウス・ヒトキメラ抗体や、マウスモノクローナル抗体
の抗原との結合領域であるCDR領域を残して他の領域
をヒト抗体に抗原との結合力を保持させたまま置き換え
たヒト化抗体も使用することができる。さらに、これら
を酵素的に切断して低分子化した抗体も使用することが
できる。該キメラ抗体またはヒト化抗体としては、Ig
Gタイプ又はIgAタイプ等があげられ、該IgGのイ
ソタイプとしては、IgG1、IgG2、IgG3又は
IgG4があげられる。
マウス抗体等もあげられるが、ヒトへの投与において副
作用を軽減するための処理を行ったものも使用すること
ができる。例えば、マウスモノクローナル抗体をポリエ
チレングリコールのような物質で化学修飾を行い、抗原
性を軽減させたもの、また、マウスモノクローナル抗体
の可変領域を残して他の部分をヒトの抗体に変換させた
マウス・ヒトキメラ抗体や、マウスモノクローナル抗体
の抗原との結合領域であるCDR領域を残して他の領域
をヒト抗体に抗原との結合力を保持させたまま置き換え
たヒト化抗体も使用することができる。さらに、これら
を酵素的に切断して低分子化した抗体も使用することが
できる。該キメラ抗体またはヒト化抗体としては、Ig
Gタイプ又はIgAタイプ等があげられ、該IgGのイ
ソタイプとしては、IgG1、IgG2、IgG3又は
IgG4があげられる。
【0010】ポリクローナル抗体はヒト前骨髄性白血病
細胞HL−60等より単離しVEGF/VPFのcDN
Aを大腸菌の中でグルタチオンS−トランスフェラーゼ
との融合蛋白として発現させ、得られた蛋白質を抗原と
して得ることができる。抗体は、常法に従い、該抗原に
よりウサギを免疫し、抗体価の上昇した血清からクロマ
トグラフィーで分画することにより得られる。また、モ
ノクローナル抗体は動物をVEGF/VPFで免疫し脾
細胞を取り出しこれをミエローマ細胞とを融合して得た
ハイブリドーマ細胞を培養することにより製造すること
ができる。このハイブリドーマの製造は例えばKohlerと
Milsteinの方法[Nature,256:495(1975)]等により行うこ
とができる。
細胞HL−60等より単離しVEGF/VPFのcDN
Aを大腸菌の中でグルタチオンS−トランスフェラーゼ
との融合蛋白として発現させ、得られた蛋白質を抗原と
して得ることができる。抗体は、常法に従い、該抗原に
よりウサギを免疫し、抗体価の上昇した血清からクロマ
トグラフィーで分画することにより得られる。また、モ
ノクローナル抗体は動物をVEGF/VPFで免疫し脾
細胞を取り出しこれをミエローマ細胞とを融合して得た
ハイブリドーマ細胞を培養することにより製造すること
ができる。このハイブリドーマの製造は例えばKohlerと
Milsteinの方法[Nature,256:495(1975)]等により行うこ
とができる。
【0011】タキサン系化合物 タキサン系化合物とは、太平洋イチイや欧州イチイから
抽出される、タキソール(Taxol)およびその誘導体を示
し、下記構造式で示されるものであり、すでにその一種
ドセタキセル(Docetaxel)が制癌剤として市販されてい
るものである。
抽出される、タキソール(Taxol)およびその誘導体を示
し、下記構造式で示されるものであり、すでにその一種
ドセタキセル(Docetaxel)が制癌剤として市販されてい
るものである。
【0012】
【化1】
【0013】上記式においてRがアセチル基、R’がフ
ェニル基のときがタキソールであり、Rが水素原子、
R’がt-ブトキシ基のときがドセタキセルである。
ェニル基のときがタキソールであり、Rが水素原子、
R’がt-ブトキシ基のときがドセタキセルである。
【0014】本発明の制癌剤を投与する場合、投与する
対象は特に限定されない。例えば、個々の血管形成性疾
患の予防或いは治療を特異目的として局所又は全身投与
することができる。投与する方法は経口又は非経口でも
よく、経口投与には舌下投与を包含する。非経口投与に
は注射例えば皮下、筋肉、血管内、腹腔内又は胸腔内な
どへの注射、点滴、座剤等を含む。又、その投与量およ
び有効成分の割合は動物か人間かによって、又年齢、投
与経路、投与回数により異なり、広範囲に変えることが
できる。この場合VEGF/VPFアンタゴニスト及び
タキサン系化合物の有効量と適切な希釈剤および薬学的
に使用し得る担体の組成物として投与される有効量は
0.1〜100mg/kg体重/日であり1日1回から数回に
分けて毎日又は数日に1回又は1〜2週間に1回投与さ
れる。VEGF/VPFアンタゴニストとタキサン系化
合物は、任意の割合で併用することができ、両者は混合
した状態で、又は、別々の状態で併用することも可能で
ある。
対象は特に限定されない。例えば、個々の血管形成性疾
患の予防或いは治療を特異目的として局所又は全身投与
することができる。投与する方法は経口又は非経口でも
よく、経口投与には舌下投与を包含する。非経口投与に
は注射例えば皮下、筋肉、血管内、腹腔内又は胸腔内な
どへの注射、点滴、座剤等を含む。又、その投与量およ
び有効成分の割合は動物か人間かによって、又年齢、投
与経路、投与回数により異なり、広範囲に変えることが
できる。この場合VEGF/VPFアンタゴニスト及び
タキサン系化合物の有効量と適切な希釈剤および薬学的
に使用し得る担体の組成物として投与される有効量は
0.1〜100mg/kg体重/日であり1日1回から数回に
分けて毎日又は数日に1回又は1〜2週間に1回投与さ
れる。VEGF/VPFアンタゴニストとタキサン系化
合物は、任意の割合で併用することができ、両者は混合
した状態で、又は、別々の状態で併用することも可能で
ある。
【0015】本発明の血管新生阻害剤を非経口投与する
場合には、安定剤・緩衝剤・保存剤・膨張化剤等の添加
剤を含有し通常単位投与量アンプル若しくは多投与量容
器又はチューブの状態で提供される。たとえば、注射用
製剤は、精製されたVEGF/VPFアンタゴニスト及
び/又はタキサン系化合物を溶剤、たとえば、生理食塩
水、緩衝液などに溶解し、それに、吸着防止剤、たとえ
ば、Tween80、ゼラチン、ヒト血清アルブミン(HS
A)などを加えたものであり、または、使用前に溶解再
構成するために凍結乾燥したものであってもよい。凍結
乾燥のための賦形剤としては例えばマンニトール、ブド
ウ糖などの糖アルコールや糖類を使用することができ
る。同様に、点眼液、点眼軟膏、乳化剤等の形態とした
り、滞留を延長させるためにリポソームやマイクロスフ
ェアーにして使用することも出来る。
場合には、安定剤・緩衝剤・保存剤・膨張化剤等の添加
剤を含有し通常単位投与量アンプル若しくは多投与量容
器又はチューブの状態で提供される。たとえば、注射用
製剤は、精製されたVEGF/VPFアンタゴニスト及
び/又はタキサン系化合物を溶剤、たとえば、生理食塩
水、緩衝液などに溶解し、それに、吸着防止剤、たとえ
ば、Tween80、ゼラチン、ヒト血清アルブミン(HS
A)などを加えたものであり、または、使用前に溶解再
構成するために凍結乾燥したものであってもよい。凍結
乾燥のための賦形剤としては例えばマンニトール、ブド
ウ糖などの糖アルコールや糖類を使用することができ
る。同様に、点眼液、点眼軟膏、乳化剤等の形態とした
り、滞留を延長させるためにリポソームやマイクロスフ
ェアーにして使用することも出来る。
【0016】また経口投与する場合はそれに適用される
錠剤・顆粒剤・細粒剤・散剤・カプセル剤等は通常それ
らの組成物中に製剤上一般に使用される結合剤・包含剤
・賦形剤・滑沢剤・崩壊剤・湿潤剤のような添加剤を含
有する。又、経口用液体製剤としては内用水剤・懸濁剤
・乳剤・シロップ剤等いずれでの状態であってもよく、
又、使用する際に再溶解させる乾燥生成物であっても良
い。更にその組成物は添加剤・保存剤の何れを含有して
も良い。
錠剤・顆粒剤・細粒剤・散剤・カプセル剤等は通常それ
らの組成物中に製剤上一般に使用される結合剤・包含剤
・賦形剤・滑沢剤・崩壊剤・湿潤剤のような添加剤を含
有する。又、経口用液体製剤としては内用水剤・懸濁剤
・乳剤・シロップ剤等いずれでの状態であってもよく、
又、使用する際に再溶解させる乾燥生成物であっても良
い。更にその組成物は添加剤・保存剤の何れを含有して
も良い。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。但し本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (1)VEGF/VPFモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマの作製単離したヒトVEGF/VPF c
DNAにて形質転換した酵母の培養液よりヒトVEGF
/VPFを精製し(YVPF;特開平7−31496号
参照)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)と
グルタルアルデヒドを用いて複合体を作製し、得られた
蛋白を抗原として常法に従ってマウスモノクローナル抗
体を作製した。即ち、KLH-YVPFで免疫したマウ
スの脾細胞とマウスミエローマ細胞(Sp2/0-Ag14)をポ
リエチレングリコール存在下で細胞融合させた。得られ
たハイブリドーマは限界希釈法によりクローニングし
た。YVPFとクローン化したハイブリドーマの培養上
清の反応性を酵素免疫測定法により調べ、YVPFと反
応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを
選択した。又、このハイブリドーマが産生するモノクロ
ーナル抗体をMV833と命名した。なお得られたモノク
ローナル抗体を産生するハイブリドーマは通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP−5
669として寄託されている。
明する。但し本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 (1)VEGF/VPFモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマの作製単離したヒトVEGF/VPF c
DNAにて形質転換した酵母の培養液よりヒトVEGF
/VPFを精製し(YVPF;特開平7−31496号
参照)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)と
グルタルアルデヒドを用いて複合体を作製し、得られた
蛋白を抗原として常法に従ってマウスモノクローナル抗
体を作製した。即ち、KLH-YVPFで免疫したマウ
スの脾細胞とマウスミエローマ細胞(Sp2/0-Ag14)をポ
リエチレングリコール存在下で細胞融合させた。得られ
たハイブリドーマは限界希釈法によりクローニングし
た。YVPFとクローン化したハイブリドーマの培養上
清の反応性を酵素免疫測定法により調べ、YVPFと反
応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを
選択した。又、このハイブリドーマが産生するモノクロ
ーナル抗体をMV833と命名した。なお得られたモノク
ローナル抗体を産生するハイブリドーマは通商産業省工
業技術院生命工学工業技術研究所にFERM BP−5
669として寄託されている。
【0018】(2)VEGF/VPFモノクローナル抗
体の調製 選択したハイブリドーマをヌードマウスの腹腔内に移植
し、モノクローナル抗体を大量に含む腹水を採取した。
この腹水中からプロテインGアフィニティーカラム(M
AbTrapGII、ファルマシア社製)を用いてモノクロー
ナル抗体を精製した。又、抗体のクラスを抗マウス免疫
グロブリンサブクラス特異的抗体を用いた酵素免疫測定
法により調べた結果、MV833抗体のクラスはIgG1で
あった。又、下記の方法で測定したVEGF/VPF12
1及びVEGF/VPF165に対する解離定数は以下の通
りであり本発明のモノクローナル抗体はVEGF/VP
Fに対して強い親和性を有することがわかる。 ○ 5.7×10-11M±0.35×10-11M(VEGF
/VPF121) ○ 1.10×10-10M±0.11×10-10M(VEG
F/VPF165) 解離定数の測定方法 モノクローナル抗体を0.1M塩化ナトリウムを含む2
5mM炭酸緩衝液(pH=9.0)で2μg/mlに調製し取り外
し可能な有穴プレートに100μlずつ添加し4℃で一
晩放置する。次に穴から溶液を除き1%BSA-PBS
を30μlずつ添加し37℃で4時間放置する。1%B
SA-PBSを取り除いた後0.1%BSA-PBSで調
製したVPFと125I標識VPF(125I標識VPF121は
YVPFをクロラミンT法により標識、125I標識VP
F165はアマシャム社より購入)反応混液を穴あたり20
0μl添加して一晩放置する。この反応混液中のVPF
濃度はVPF121が0〜1ng/穴,VPF165が0〜10n
g/穴、125I標識VPFが1×104cpm/穴(125I標識
VPF121 ; 66.7pg/穴、125I標識VPF165 ;1
16pg/穴)とする。穴から反応混液を取り除き0.1%
BSA-PBSで6回洗浄した後、穴を1個ずつ切り離
して分析用チューブに入れガンマーカウンターにてカウ
ントしその結果から作成した散布図から解離定数を求め
る。又、下記の方法で測定した本発明のモノクローナル
抗体の等電点はpI=5.2〜5.5であった。現時点で
報告のある他のIgG1タイプの抗VPFモノクローナル
抗体の等電点は我々の報告しているMV101が pI=7.
0〜7.5でありジェネンテック社のA4.6.1が pI
=4.2〜5.2[Kim,K.J. et.al. Growth Factors,7:53
(1992)]であり本発明の物質はいずれの物質とも異なる
物質である。 等電点の測定方法 モノクローナル抗体の等電点電気泳動は市販の等電点電
気泳動用アガロースゲル(和科盛社)を使用し同社の等電
点電気泳動層にて泳動した。泳動は等電力出力可能なパ
ワーサプライ(バイオラド社)により3Wで30分間泳動
した。泳動後ゲルは銀染色キット(バイオラド社)にて蛋
白染色した。モノクローナル抗体の等電点は同時に泳動
した等電点マーカー蛋白の泳動度より抗体の等電点を求
めた。
体の調製 選択したハイブリドーマをヌードマウスの腹腔内に移植
し、モノクローナル抗体を大量に含む腹水を採取した。
この腹水中からプロテインGアフィニティーカラム(M
AbTrapGII、ファルマシア社製)を用いてモノクロー
ナル抗体を精製した。又、抗体のクラスを抗マウス免疫
グロブリンサブクラス特異的抗体を用いた酵素免疫測定
法により調べた結果、MV833抗体のクラスはIgG1で
あった。又、下記の方法で測定したVEGF/VPF12
1及びVEGF/VPF165に対する解離定数は以下の通
りであり本発明のモノクローナル抗体はVEGF/VP
Fに対して強い親和性を有することがわかる。 ○ 5.7×10-11M±0.35×10-11M(VEGF
/VPF121) ○ 1.10×10-10M±0.11×10-10M(VEG
F/VPF165) 解離定数の測定方法 モノクローナル抗体を0.1M塩化ナトリウムを含む2
5mM炭酸緩衝液(pH=9.0)で2μg/mlに調製し取り外
し可能な有穴プレートに100μlずつ添加し4℃で一
晩放置する。次に穴から溶液を除き1%BSA-PBS
を30μlずつ添加し37℃で4時間放置する。1%B
SA-PBSを取り除いた後0.1%BSA-PBSで調
製したVPFと125I標識VPF(125I標識VPF121は
YVPFをクロラミンT法により標識、125I標識VP
F165はアマシャム社より購入)反応混液を穴あたり20
0μl添加して一晩放置する。この反応混液中のVPF
濃度はVPF121が0〜1ng/穴,VPF165が0〜10n
g/穴、125I標識VPFが1×104cpm/穴(125I標識
VPF121 ; 66.7pg/穴、125I標識VPF165 ;1
16pg/穴)とする。穴から反応混液を取り除き0.1%
BSA-PBSで6回洗浄した後、穴を1個ずつ切り離
して分析用チューブに入れガンマーカウンターにてカウ
ントしその結果から作成した散布図から解離定数を求め
る。又、下記の方法で測定した本発明のモノクローナル
抗体の等電点はpI=5.2〜5.5であった。現時点で
報告のある他のIgG1タイプの抗VPFモノクローナル
抗体の等電点は我々の報告しているMV101が pI=7.
0〜7.5でありジェネンテック社のA4.6.1が pI
=4.2〜5.2[Kim,K.J. et.al. Growth Factors,7:53
(1992)]であり本発明の物質はいずれの物質とも異なる
物質である。 等電点の測定方法 モノクローナル抗体の等電点電気泳動は市販の等電点電
気泳動用アガロースゲル(和科盛社)を使用し同社の等電
点電気泳動層にて泳動した。泳動は等電力出力可能なパ
ワーサプライ(バイオラド社)により3Wで30分間泳動
した。泳動後ゲルは銀染色キット(バイオラド社)にて蛋
白染色した。モノクローナル抗体の等電点は同時に泳動
した等電点マーカー蛋白の泳動度より抗体の等電点を求
めた。
【0019】(5)VEGF/VPF中のモノクローナ
ル抗体の反応部位の同定 (a)VEGF/VPFのアミノ酸配列の一部分に相当
するペプチドの作製ヒトVEGF/VPF121のアミノ
配列の連続した12個のアミノ酸を1つのペプチドとし
て全配列を網羅する67種のペプチドを考案し、各ペプ
チドをマルチピンペプチド合成法[Maeji,N,J, et.al.
J.Immunol.method,134:23(1990)]により合成した。まず
96穴アッセイプレート用ピンブロックのピンの先端に
導入された9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)-
β-アラニンからピペリジンによりFmoc基を除去した
後、ジシクロヘキシカルボジイミドとヒドロキシベンゾ
トリアゾール存在下でFmoc-アミノ酸を縮合させた。N,
N-ジメチルホルムアミドで洗浄後、再びジシクロヘキシ
カルボジイミドとヒドロキシベンゾトリアゾール存在下
でFmoc-アミノ酸を縮合させ、この操作を繰り返すこと
により目的のペプチドを合成した。縮合反応終了後、無
水酢酸でアセチル化を行い、さらにトリフルオロ酢酸で
側鎖保護基を除去した。ピン上で合成したペプチドはピ
ンを中性溶液中に浸すことにより切り出した。合成した
ペプチドの定量はオルトフタルアルデヒドを用いてアミ
ノ基を定量することにより行った。合成した67種のペ
プチドのアミノ酸配列を表1に示した。数字はペプチド
識別番号を示す。
ル抗体の反応部位の同定 (a)VEGF/VPFのアミノ酸配列の一部分に相当
するペプチドの作製ヒトVEGF/VPF121のアミノ
配列の連続した12個のアミノ酸を1つのペプチドとし
て全配列を網羅する67種のペプチドを考案し、各ペプ
チドをマルチピンペプチド合成法[Maeji,N,J, et.al.
J.Immunol.method,134:23(1990)]により合成した。まず
96穴アッセイプレート用ピンブロックのピンの先端に
導入された9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)-
β-アラニンからピペリジンによりFmoc基を除去した
後、ジシクロヘキシカルボジイミドとヒドロキシベンゾ
トリアゾール存在下でFmoc-アミノ酸を縮合させた。N,
N-ジメチルホルムアミドで洗浄後、再びジシクロヘキシ
カルボジイミドとヒドロキシベンゾトリアゾール存在下
でFmoc-アミノ酸を縮合させ、この操作を繰り返すこと
により目的のペプチドを合成した。縮合反応終了後、無
水酢酸でアセチル化を行い、さらにトリフルオロ酢酸で
側鎖保護基を除去した。ピン上で合成したペプチドはピ
ンを中性溶液中に浸すことにより切り出した。合成した
ペプチドの定量はオルトフタルアルデヒドを用いてアミ
ノ基を定量することにより行った。合成した67種のペ
プチドのアミノ酸配列を表1に示した。数字はペプチド
識別番号を示す。
【0020】
【表1】
【0021】(b)MV833抗体と反応するペプチドの
同定 以上のようにして合成した67種のペプチドはヒトVE
GF/VPF121の全領域に対応するものである。した
がって67種のペプチドとMV833抗体との反応性を調
べることによりMV833抗体がVEGF/VPFのどの
部位に反応しているかを明らかにすることができる。そ
こで酵素免疫測定法により67種のペプチドとMV833
抗体との反応性を調べた。96穴NOSプレート(コー
スター社製)に67種の20μMペプチド溶液を入れ室
温で2時間放置した。0.1%BSA-PBSでプレート
の穴を3回洗浄した後、2%BSA-PBSを入れ室温
で1時間放置した。2%BSA-PBSを除いた後、M
V833(1%BSA-PBS溶液)を入れ室温で1時間放置
した。0.1%BSA-PBSで6回洗浄後ペルオキシダ
ーゼ標識したヒツジ抗マウスIgG(アマシャム社)(0.
1%BSA-PBS溶液)を入れ室温で1時間放置した。
0.1%BSA-PBSで6回洗浄後8.3mg/mlオルトフ
ェニレンジアミン2塩酸塩および0.01%過酸化水素
を含む0.2Mトリス−クエン酸緩衝液(pH=5.2)を入
れて発色させた。反応は2規定硫酸を加えて停止させた
後、吸光度(OD490/650)を測定した。なお、反
応性の測定には、上記のような酵素免疫測定法の他、オ
クタロニー法、ウエスタンブロッティング法等を用いて
もよい。
同定 以上のようにして合成した67種のペプチドはヒトVE
GF/VPF121の全領域に対応するものである。した
がって67種のペプチドとMV833抗体との反応性を調
べることによりMV833抗体がVEGF/VPFのどの
部位に反応しているかを明らかにすることができる。そ
こで酵素免疫測定法により67種のペプチドとMV833
抗体との反応性を調べた。96穴NOSプレート(コー
スター社製)に67種の20μMペプチド溶液を入れ室
温で2時間放置した。0.1%BSA-PBSでプレート
の穴を3回洗浄した後、2%BSA-PBSを入れ室温
で1時間放置した。2%BSA-PBSを除いた後、M
V833(1%BSA-PBS溶液)を入れ室温で1時間放置
した。0.1%BSA-PBSで6回洗浄後ペルオキシダ
ーゼ標識したヒツジ抗マウスIgG(アマシャム社)(0.
1%BSA-PBS溶液)を入れ室温で1時間放置した。
0.1%BSA-PBSで6回洗浄後8.3mg/mlオルトフ
ェニレンジアミン2塩酸塩および0.01%過酸化水素
を含む0.2Mトリス−クエン酸緩衝液(pH=5.2)を入
れて発色させた。反応は2規定硫酸を加えて停止させた
後、吸光度(OD490/650)を測定した。なお、反
応性の測定には、上記のような酵素免疫測定法の他、オ
クタロニー法、ウエスタンブロッティング法等を用いて
もよい。
【0022】MV833抗体は67種類のペプチドの中で
ペプチド識別番号31、32、33、60、63の5つ
のペプチドに強く反応した。ペプチド識別番号31〜3
3のペプチドにはKPSCVPLMRという配列が共通
に含まれていることより、この領域ではMV833抗体は
KPSCVPLMRというアミノ酸配列部分と反応して
いると考えられる。したがって、MV833抗体はVEG
F/VPFのKPSCVPLMR配列とSFLQHNK
CECRP配列とKCECRPKKDRAR配列とに反
応していることが予想される。抗体はタンパク質の表面
に露出している部分を認識すると考えられるため、この
2種類のアミノ酸配列部分はVEGF/VPFの表面に
露出している部分であると言える。又、モノクローナル
抗体は抗原決定基が単一であると言われているが、高次
構造をとっている蛋白質などの高分子物質が抗原の場合
は抗体が立体的に抗原を認識し、蛋白質の一次構造レベ
ルで抗体の反応性を調べた時に二箇所以上の不連続なア
ミノ酸配列に反応することがある。MV833抗体がVP
F中の二箇所のアミノ酸配列部分に反応したことより、
本抗体は二箇所のアミノ酸配列部分を立体的に同時に認
識していると考えられる。
ペプチド識別番号31、32、33、60、63の5つ
のペプチドに強く反応した。ペプチド識別番号31〜3
3のペプチドにはKPSCVPLMRという配列が共通
に含まれていることより、この領域ではMV833抗体は
KPSCVPLMRというアミノ酸配列部分と反応して
いると考えられる。したがって、MV833抗体はVEG
F/VPFのKPSCVPLMR配列とSFLQHNK
CECRP配列とKCECRPKKDRAR配列とに反
応していることが予想される。抗体はタンパク質の表面
に露出している部分を認識すると考えられるため、この
2種類のアミノ酸配列部分はVEGF/VPFの表面に
露出している部分であると言える。又、モノクローナル
抗体は抗原決定基が単一であると言われているが、高次
構造をとっている蛋白質などの高分子物質が抗原の場合
は抗体が立体的に抗原を認識し、蛋白質の一次構造レベ
ルで抗体の反応性を調べた時に二箇所以上の不連続なア
ミノ酸配列に反応することがある。MV833抗体がVP
F中の二箇所のアミノ酸配列部分に反応したことより、
本抗体は二箇所のアミノ酸配列部分を立体的に同時に認
識していると考えられる。
【0023】(6)抗腫瘍試験 抗腫瘍試験ヌードマウス皮下にて継代したヒト線維
肉腫(HT−1080)を2mm角に切り出し、別の1群
6匹のヌードマウス皮下にトロアカールを用いて移植し
た。移植翌日よりおよび5日後にタキソールを10mg/
kg尾静脈より2回投与した。抗体は移植翌日から12.
5μg/マウスを4日毎に尾静脈投与した。経時的に腫
瘍径を測定することで腫瘍体積を算出した。その結果を
図1に示す。 ヌードマウス皮下にて継代したヒト乳癌(MX−
1)を2mm角に切り出し、別の一群6匹のヌードマウス
皮下にトロアカールを用いて移植した。移植20日後お
よび24日後にタキソールを20mg/kg尾静脈より2回
投与した。抗体は、移植20,24,28,32,36
日後に100μg/マウスを5回尾静脈投与した。経時
的に腫瘍径を測定することで腫瘍体積を算出した。その
結果を図2に示す。図1中、□はコントロール(非投
与)、●はタキソール単独、○は抗体単独、▲は抗体と
タキソールを併用したものを示し、横軸は移植後の日
数、縦軸は腫瘍体積(mm3)を示す。図2中、□はコン
トロール(非投与)、●は抗体単独、○はタキソール単
独、▲は、抗体とタキソールを併用したものを示し、横
軸は移植後の日数、縦軸は腫瘍体積(mm3)を示す。図
から明らかなようにタキソールと抗体を併用した群では
それぞれ単独で投与した群より抗腫瘍活性が強く、特に
ヒト乳癌(MX−1)の系においては、抗体最終投与か
ら30日を経過した時点で6例中5例の腫瘍が消失し治
癒と判断された。タキソール単独投与でも腫瘍の退縮は
観察されたが全例再増殖していた。
肉腫(HT−1080)を2mm角に切り出し、別の1群
6匹のヌードマウス皮下にトロアカールを用いて移植し
た。移植翌日よりおよび5日後にタキソールを10mg/
kg尾静脈より2回投与した。抗体は移植翌日から12.
5μg/マウスを4日毎に尾静脈投与した。経時的に腫
瘍径を測定することで腫瘍体積を算出した。その結果を
図1に示す。 ヌードマウス皮下にて継代したヒト乳癌(MX−
1)を2mm角に切り出し、別の一群6匹のヌードマウス
皮下にトロアカールを用いて移植した。移植20日後お
よび24日後にタキソールを20mg/kg尾静脈より2回
投与した。抗体は、移植20,24,28,32,36
日後に100μg/マウスを5回尾静脈投与した。経時
的に腫瘍径を測定することで腫瘍体積を算出した。その
結果を図2に示す。図1中、□はコントロール(非投
与)、●はタキソール単独、○は抗体単独、▲は抗体と
タキソールを併用したものを示し、横軸は移植後の日
数、縦軸は腫瘍体積(mm3)を示す。図2中、□はコン
トロール(非投与)、●は抗体単独、○はタキソール単
独、▲は、抗体とタキソールを併用したものを示し、横
軸は移植後の日数、縦軸は腫瘍体積(mm3)を示す。図
から明らかなようにタキソールと抗体を併用した群では
それぞれ単独で投与した群より抗腫瘍活性が強く、特に
ヒト乳癌(MX−1)の系においては、抗体最終投与か
ら30日を経過した時点で6例中5例の腫瘍が消失し治
癒と判断された。タキソール単独投与でも腫瘍の退縮は
観察されたが全例再増殖していた。
【0024】
【発明の効果】本発明は、VEGF/VPFの機能阻害
剤からなる腫瘍抑制剤の奏する効果をさらに向上するも
のであり、優れた制癌剤を提供できるものである。
剤からなる腫瘍抑制剤の奏する効果をさらに向上するも
のであり、優れた制癌剤を提供できるものである。
【0025】
配列番号:1 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:タンパク質 起源: セルライン: 配列: 配列番号:2 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:タンパク質 起源: セルライン: 配列: Ser Phe Leu Gln His Asn Lys Cys Glu Cys Arg Pro 1 5 10 配列番号:3 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:タンパク質 起源: セルライン: 配列:
【図面の簡単な説明】
【図1】VEGF/VPFモノクローナル抗体とタキソ
ールの併用によるヒト線維肉腫系における腫瘍体積の変
化を示す図である。
ールの併用によるヒト線維肉腫系における腫瘍体積の変
化を示す図である。
【図2】VEGF/VPFモノクローナル抗体とタキソ
ールの併用によるヒト乳癌系における腫瘍体積の変化を
示す図である。
ールの併用によるヒト乳癌系における腫瘍体積の変化を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 4C084 AA02 BA01 BA08 BA17 BA18 BA23 MA02 NA14 ZB261 ZB262 ZC411 ZC412 ZC752 4C085 AA14 CC17 DD33 EE03 GG02 GG03 GG04 GG06 GG08 4C086 AA01 AA02 BA02 MA02 MA04 NA14 ZB26 ZC41 ZC75
Claims (3)
- 【請求項1】 VEGF/VPFアンタゴニストとタキ
サン系化合物を有効成分とすることを特徴とする制癌
剤。 - 【請求項2】 VEGF/VPFアンタゴニストが抗V
EGF/VPFモノクローナル抗体であることを特徴と
する請求項1の制癌剤。 - 【請求項3】 抗VEGF/VPFモノクローナル抗体
がVEGF/VPFのアミノ酸配列の一部である下記配
列1〜3の少なくとも1つと反応する抗体であることを
特徴とする請求項2の制癌剤。 1.KPSCVPLMR 2.SFLQHNKCECRP 3.KCECRPKKDRAR
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34159899A JP2001072589A (ja) | 1999-07-06 | 1999-12-01 | 制癌剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19210699 | 1999-07-06 | ||
JP11-192106 | 1999-07-06 | ||
JP34159899A JP2001072589A (ja) | 1999-07-06 | 1999-12-01 | 制癌剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001072589A true JP2001072589A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=26507112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34159899A Pending JP2001072589A (ja) | 1999-07-06 | 1999-12-01 | 制癌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001072589A (ja) |
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-
1999
- 1999-12-01 JP JP34159899A patent/JP2001072589A/ja active Pending
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