JPH03217500A - コーヒー香気成分の製造法 - Google Patents

コーヒー香気成分の製造法

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JPH03217500A
JPH03217500A JP1263390A JP1263390A JPH03217500A JP H03217500 A JPH03217500 A JP H03217500A JP 1263390 A JP1263390 A JP 1263390A JP 1263390 A JP1263390 A JP 1263390A JP H03217500 A JPH03217500 A JP H03217500A
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coffee
aroma
oil
ethyl alcohol
water
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Tadashi Takano
鷹野 正
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Takasago International Corp
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Takasago International Corp
Takasago Perfumery Industry Co
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、水溶性のコーヒー香気成分の製造法に関し、
更に詳細には、強いコーヒー感とハランスのとれたコー
ヒー香気をもち、コーヒー、コーヒー飲料、食品及び嗜
好品等に添加することにより、これらの香気と品質の改
質及び強化に資する水溶性コーヒー香気成分の製造法に
関する。
[従来の技術およびその課題] 近年、数多くのコーヒー、コーヒー飲料等が上市されて
おり、これらにはコーヒーの風味や香りを与えるため、
コーヒーオイルが配合されている。しかし、従来のコー
ヒーオイルは、これを製品に添加した後の経時的な香味
の変化及び特に香気の減退が指摘され、これに対する対
策が試みられているのが現状である。
一般にコーヒー生豆をばい煎、粉砕したものからコーヒ
ーオイルを得る方法としては、エキスベラー装置等を用
いた圧搾法、超臨界抽出法およびエチルアルコール等に
よる低沸点有機溶剤抽出法等による方法が知られている
しかし、これらの方法で得られたコーヒーオイルはコー
ヒー生豆中に存在する脂肪分等の不揮発性物質を含有し
、水不溶性であるため、コーヒーオイルをコーヒー及び
コーヒー飲料に添加する際には水溶化する必要があった
従来より広く採用されているコーヒーオイルの水溶化方
法としては、各種乳化剤を添加する方法があるが、この
方法により調製された製品は、コーヒー感はあるものの
コーヒー特有のバランスのとれた香気、とりわけソフト
な軽い感じに乏しく、重い感じを与えるものであった。
しかも、乳化剤等を使用するための別途の操作や、品質
チェック等の工程が必要となるといった難点があった。
他方、低沸点有機溶剤を用いて香気成分を抽出する方法
において、植物および動物体を抽出する際、抽出溶媒と
して含水アルコールを利用して得たものは一般にエキス
トラクト(又はインフユージョン)と呼ばれるが、二〇
含水アルコール抽出物をさらに蒸留し、アルコールとと
もに留出してきた精油成分(アロマディストレート又は
エスプリ)を得る方法が古くから行なわれている(「新
版ソフトドリンクスJ  P.94、ソフトドリンクス
編集委員会編、光琳、昭和56年10月25日発行)。
しかし、この方法をそのままコーヒーオイルに適用して
も、良い結果は得られなかった。
すなわち、上述のように単に含水アルコール抽出物を蒸
留する方法では、得られる留出物中に水不溶性物質及び
不揮発性物質も含まれ、さらに留出物中の芳香成分の濃
度が低いため、そのままの形では製品に使用できないと
いう難点があった。
また、特公昭59−43140号公報には圧搾法で得ら
れたコーヒーオイルを減圧蒸留し、芳香成分を捕集する
方法が開示されているが、この方法の蒸留処理において
は、芳香成分の凝縮、捕果の際に特別な凝縮装置及び例
えば−196℃の冷媒温度による芳香成分の固形化が必
要であり、またその固形体からの芳香成分の取り出しも
必要で工業的に不利な方法である。更に、この方法によ
り得られた芳香成分が水溶性であるか明記されていない
以上のことから、コーヒーおよびコーヒー飲料等におい
て有利に利用できる、水溶性かつ揮発性でバランスの良
いコーヒー香気成分およびその製造法が長年にわたって
要望されてきた。
[課題を解決するための手段] このような実情において本発明者は鋭意研究を行なった
結果、ばい煎したコーヒー豆より得たコーヒーオイルに
エチルアルコールを添加し、次いで蒸留すれば、効率良
く、安価に、しかも容易に水溶性かつ揮発性でバランス
の良いコーヒー香気成分が製造できることを見い出し、
本発明を完成した。
すなわち本発明は、ばい煎したコーヒー豆より得たコー
ヒーオイルに、純度90%(w/w)以上のエチルアル
コールをコーヒーオイルに対し0.1〜50%( w/
w )添加し、その混合溶液を蒸留することを特徴とす
る水溶性香気成分の製造法を提供するものである。
本発明に用いるコーヒーオイルとしては、コーヒー生豆
をばい煎後、粉砕し、これをエキスベラー装置等を用い
た圧搾法、超臨界抽出法または純度90%( W/W 
)以上のエチルアルコール等を利用した低沸点有機溶剤
抽出法等に付すことにより得られるコーヒーオイルを用
いることができる。
コーヒー生豆は、これをばい煎することにより種々の有
用なコーヒー香気成分を生成し、また、ばい煎の仕方等
によっても作られるコーヒー香気成分の特徴が異なるの
で、本発明において、ばい煎されたコーヒー豆からのコ
ーヒーオイルを用いることは重要である。
なお、得られたコーヒーオイルは、その用途が食品関係
である場合には衛生上安全であることが必要であるが、
上記の種々の方法で得られたコーヒーオイルはこれらの
条件を満たすものである。
コーヒーオイルに添加するエチルアルコールは、純度9
0%( W/W )以上のものを用いることができ、好
ましくは95%( W/W )以上のものが使用される
。本発明で得られる香気成分はその用途が食品関係であ
り、エチルアルコールとしては、異昧、異臭がなく水分
の少ないものが好ましく、その純度が90%( W/W
 )以上であることは、留出物中に脂肪分を含有させな
いために必要である。
また、エチルアルコールの添加量は、コーヒーオイルに
対し、0.1〜50%(w/w)であり、好ましくは0
.5〜15%( w/w )である。 本発明において
は、コーヒーオイルに対するエチルアルコールの添加量
もまた重要である。すなわち、エチルアルコールの添加
量が多過ぎると、香気成分中に水不溶性の脂肪分を含ん
でしまうことがあり、本発明の目的に合わない。逆にエ
チルアルコールの量が少なすぎると、有用な香気成分が
蒸留装置の壁面や凝縮装置の曲部等に付着し易くなり、
非効率的になってしまう。更に、コーヒーオイルに対し
0.1〜50%( w/w )のエチルアルコールを添
加して蒸留することにより、得られる留出分中の芳香成
分の濃度が高くなり、得られた香気成分をそのままの形
でコーヒー飲料等に用いることができるという利点も生
じる。
なお、前記のようにコーヒーオイル中の脂肪分はエチル
アルコール中に溶け込みやすいので、使用するコーヒー
オイル中の脂肪分量によってエチルアルコールの添加量
を変えると良い結果が得られる。
本発明方法の蒸留操作においては、真空度と加熱温度の
相関関係が重要である。つまり、真空度又は加熱温度の
どちらか一方が高過ぎても水不溶性物質及び不揮発性物
質が留出物に混入する可能性があり、逆に低過ぎると有
用な香気成分を効率的に得ることができないことがある
。 したがって、本発明のコーヒー香気成分を得るため
の蒸留操作は、これに限定されるものではないが、真空
度1 0 −’ 〜1 0−3Torr.、加熱温度1
50℃以下の条件で行なうことが好ましい。
また、本発明方法の実施に用いることのできる蒸留装置
もこれらに限定されるものではないが、以下の2種類挙
げられる。
蒸留装置の1つは、蒸留塔型のもので、水冷却のできる
ように工夫された1〜2段程度の蒸留塔、撹拌装置、到
達温度−50℃が可能な冷却系、熱媒又は蒸気による加
熱源、低真空( 0 . 1 Torr.程度まで)と
高真空( 0.0 0 1Torr.程度)を達成する
ための真空源、及びこれら装置の自動化運転処理又は安
全管理のためのコントローラー等で構成される蒸留装置
が挙げられる。
他の蒸留装置としては、市販の遠心式分子蒸留器が挙げ
られる。
これらの蒸留装置を用いる際、エチルアルコールと共に
蒸発してくる香気成分を真空源の方向に飛散させずに完
全に捕集するために凝縮部分に工夫をすることが必要で
ある。
具体的には、冷却を2段階で行なうことが必要である。
つまり、蒸留塔型のものでは蒸留塔の1部をまず水冷却
し、さらに香気成分を−5 0 ’Cの低温冷却で完全
に捕集するよう工夫することが必要である。 一方、遠
心式分子蒸留器では、香気成分が蒸発する円盤付近の装
置の外側を氷等で冷却し、香気成分をー50℃の低温冷
却で最紡的に捕集するよう工夫することが必要である。
このように工夫した蒸留装置を用いれば冷却温度−50
〜50℃で香気成分を捕集することができる。
叙上の如くして得られたコーヒー香気成分は、水溶性か
つ揮発性で、コーヒー香気としてのバランスに優れ、極
めて香気の強いものである。従ってこの香気成分をコー
ヒー飲料等に添加、使用した場合、そのままの形でも清
澄に溶解する。また、揮発性であることから製品の香り
立ちが良くなり、極めてわずかな景を製品中に添加すれ
ば良く、コーヒー本来の香味が強化され全体として品質
が向上する。その上、製品として熱的変化にも強いこと
がわかった。
本発明方法で得られたコーヒー香気成分はコーヒー、コ
ーヒー飲料、ばい煎コーヒー豆、ばい煎し粉砕したコー
ヒー豆、コーヒー抽出液、インスタントコーヒー、コー
ヒー入り清涼飲料等の各種コーヒー製品の他、パン類、
焼菓子、洋菓子、ケーキ類、スナック、チョコレート、
ココア、チューインガム、ジャム、キャンディー、清涼
飲料水、アイスクリーム、冷菓等の食品もしくは嗜好品
に使用することができる。
本発明で得られたコーヒー香気成分の食品等への添加量
は、一般にはその食品等に対して1〜100ppm、好
ましくは2〜20ppmである。
[実施例] 以下、実施例および応用例により本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれにより制限されるものではない
。なお、実施例において行なう機器分析(ヘッドスペー
スガスクロマトグラフィー;以下rHSGCJと略す)
は以下の条件で行なった。
(1)方法 サンプル1gずつをガスクロマト用バイアル容器に採り
、密閉後、ヘッドスペース・ガスクロマトアナライザー
MS−100へかけた。
(2)測定条件 ガスクロ装置   バーキン・エルマーHS−100/
2000 カラム    PEG  20  M  結合型25m
x0.25min工D スブリット比          1/4注入および検
出温度     250℃カラム温度      50
→200℃4℃/分 昇温 サンプル温度        100℃変換温度   
       150℃自動温度調節時間      
 60分加圧時間          0.5分注入時
間          0.1分撤収時間      
    0.2分サイクル時間         80
分実施例 1. 水冷却できるように工夫された段数1〜2段程度のステ
ンレス製蒸留塔と、強力な撹拌器を有する3¥Z容ガラ
ス製セバラブルフラスコを蒸留器として用意した。この
蒸留器の外部周辺には、投げ込み式電気ヒーターで加熱
できるようにセットされたオイルバス、温度計と温度セ
ンサーを設置した。留出物の受け器には、低真空源(ポ
ンプ側近の測定で最高真空度0.05Torr.)と高
真空源(ボンプ側近の測定で最高真空度0.0 0 1
Torr.)を接続し、受け器と各真空源の間にはそれ
ぞれドライアイスーエチルアルコールトラッブを設置し
た。
ガテマラ産のコーヒー生豆を中程度(メディアム)にば
い煎し、粉砕した後、超臨界抽出法により得られたコー
ヒーオイル2.5kg及び純度99.5%( w/w 
)のエチルアルコール50gをフラスコに仕込み、撹拌
しながら仕込んだ原料の脱気を行なった。その後、まず
低真空側のラインを徐々に開いて真空度を上げつつ外部
からの加熱を始め、フラスコ内部の温度が約50″Cに
達したら低真空側のラインを全開とした。更に高真空側
のラインを徐々に開き、フラスコ内部の温度上昇は20
℃/時とした。操作開始後、約3時間でフラスコ内部の
温度80〜85℃、真空度0.0 2 〜0.0 0 
5 Torr.に達した。
香気成分の捕集は、低真空側のラインを開いて真空度を
上げ、外部より加熱を始めてから7時間で終了した。こ
の時のフラスコ内部の温度は105〜110℃であり、
真空度は0.0 1 5 〜0.0 0 5 Torr
.であった。
得られた香気成分の収車は、コーヒーオイルに対し5.
0重量%であった。 また、得られた香気成分のうち、
低真空側ラインで得られたものは全体の約60%であっ
た。 このようにして得られたコーヒー香気成分は水溶
性であり、1〜2%( W/W )で水に完全溶解する
ことがわかった。また、原料のコーヒーオイルと比較し
たところ、特にヘッドスペースについて分析できる機器
分析の1つであるHSGC法の分析では、保持時間によ
る各香気成分のバランスはほぼ同じであり、蒸留操作の
糾わった残留コーヒーオイル(DR)中にコーヒー香気
成分はほとんど認められなかった。 ここで、実施例1
により得られたコーヒー香気成分、原料のコーヒーオイ
ル及び蒸留操作の終わった残留コーヒーオイルについて
上記機器分析により得られたグラフをそれぞれ第1図、
第2図及び第3図に示した。
これらの分析結果から、蒸留して得られたコーヒー香気
成分は原料のコーヒーオイルと比べ香気のバランスが殆
ど変わらない強い香気であり、かつ原料コーヒーオイル
中の香気成分をほぼ完全に分離、捕果していることがわ
かった。更に専門パネル5名による官能検査を上記機器
分析と同様のサンプル間の比較で行なったところ、上記
機器分析と同結果を得た。これとは別に得られたコーヒ
ー香気成分の香りとしての閾値を専門パネル3人による
比較データーで求めたところ、本発明の水溶性コーヒー
香気成分をコーヒー飲料に0.2〜0.3ppmを添加
するとコーヒーらしき香気が感じられた。また、3〜4
ppmを添加するとコーヒー感があり、強い香気が認め
られた。
実施例 2. 市販の遠心式分子蒸留器(株式会社大阪真空機製作所 
CMS−5A型)の円盤部分に近い装置の外壁側に氷枕
状態で冷却できるようにし、真空源側近のトラップはド
ライアイスーエチルアルコールで冷却状態とできるよう
に工夫をした。
ブラジル産サントスNo.2のコーヒー生豆を深焼き(
フレンチ)にばい煎し、粉砕した壕、圧搾法(エキスベ
ラー装置)により得られたコーヒーオイルlkgに、実
施例1で用いたエチルアルコールを別途調製して得た純
度90%(w/w)Xチルアルコール100gを加え、
この混合溶液を予め鋭気した後、上記蒸留器に仕込んだ
。真空度は0.01Torr .のまま最初のうちは円
盤の表面温度を室温程度に保って蒸留を行ない、1運転
後円盤の温度を30″C/時で昇湿させてさらに蒸留を
続け、3運転時の同温度がほぼ110℃となるように工
夫した。蒸留は4運転時で終了したが、この時の香気成
分の収率は、原料のコーヒーオイルに対し11.5重量
%であった。
このようにして得られたコーヒー香気成分は水溶性で、
1〜2%( W/W )で水に完全溶解することがわか
った。原料のコーヒーオイルとの機器分析と専門パネル
5名による比較を実施例1と同様に行なったところ、実
施例1と同様な結果が得られた。ここで、本実施例2に
おいて得られたコーヒー香気成分、原料のコーヒーオイ
ル及び蒸留操作の終わった残留コーヒーオイルについて
実施例1と同様な機器分析により得られたグラフをそれ
ぞれ第4図、第5図及び第6図に示した。 また、実施
例1と同様な専門パネル3人よる香気成分の香りとして
の閾値は、コーヒー飲料に添加するコーヒー香気成分が
0.5〜0.6ppmでコーヒーらしき香気が感じられ
、10〜15ppmでコーヒー感があり、強い香気が認
められた。
比較例 1. 添加するエチルアルコールの純度50%(w/w)、真
空度I Torr.、3運転時の円盤の表面温度が16
0℃となるようにした他は実施例2に準じて蒸留を行な
った。4運転後の得られた香気成分の収率は原料のコー
ヒーオイルに対し5.0重量%であった。
このようにして得られたコーヒー香気成分は水不溶性の
ものも含み、また実施例2と同様な機器分析及び専門パ
ネル5名の官能検査により実施例2で得られた香気成分
と比較したところ、香気の強さは60%で、香気のバラ
ンスも原料のコーヒーオイルと異なったものであった。
応用例1. アイス用ブラックコーヒーに使用した 場合: 実施例1で使用したコーヒー豆と同じ生豆を常法により
中程度(メディアム)にばい煎した。得られたばい煎コ
ーヒー豆を温度150℃、圧力15kg/cm’で水抽
出し、得られたコーヒー抽出液を水で薄め、飲用レベル
のBrix.1.0とし、アイス用ブラックコーヒーと
した。
このアイス用ブラックコーヒーに実施例1で得られたコ
ーヒー香気成分を4ppmの重量比で加え、瓶詰し、1
20℃で15分間加圧殺菌した後放冷し、7℃で開栓し
た。その直後の香気を専門パネル5名による官能検査で
評価した。尚、比較検討のため香気成 分を添加しないものを上記と同様に殺菌処理し、ブラン
クとした。その結果、ブランクと比較して香気成分を添
加したもののほうが明らかにコーヒーとしての香気に優
れ、かつ強い香気であるとの評価であった。また、この
ようにして試作された瓶詰め飲料2種を37.5℃(虐
待テスト)と7℃(標準品)の恒温槽にそれぞれ保存し
、3週間後の香気を専門パネル5名による官能検査で評
価した。
その結果、3週間の虐待試験のものでは香気成分を加え
たもののほうがブランクより明らかに香気が優れ、かつ
強い香気であるとの評価であった。また、虐待試験のも
のと7℃に保存したものとの比較では、香気成分を加え
たものの場合、虐待品は虐待しないものに比べ香気の質
、強さがやや劣るものの香気上十分飲用でき、コーヒー
飲料として好ましいとの評価であった。
応用例2 コーヒー飲料に使用した場合: 実施例2で使用したコーヒー豆と同じ生豆を常法により
、深焼き(フレンチ)にばい煎し、ついでこれを粉砕し
て粉砕ばい煎コーヒーを得た。この粉砕ばい煎コーヒー
を、常法により多塔抽出してコーヒー抽出液 (B r i x.3 0 )を得た。このコーヒー抽
出液に砂糖、脱脂粉乳、全脂粉乳、カラメル(着色用)
、コーヒー用乳化剤、重曹及び水を加え、コーヒー飲料
基剤を調製した。このコーヒー飲料基剤に実施例2で得
たコーヒー香気成分を最終的に重量比で10ppmとな
るように添加し、最終コーヒー飲料を調製したく本発明
品)。
別に実施例2で使用した原料のコーヒーオイルを常法に
より乳化してこれをエマルジョン状態とし、このものを
香気成分として重量比で10ppmのとなるように上記
コーヒー飲料基剤に添加し、コーヒー飲料を調製した(
比較品)。なお、コーヒーオイルの添加量は、実施例2
における香気成分のコーヒーオイルに対する収車から換
算した。
調製された本発明品と比較品を缶詰、殺菌、冷却した。
これらを応用例1と同様に 37.5℃及び7℃恒温槽にそれぞれ保管し、3週間経
過後にコーヒー飲料としての香気の比較を専門パネル5
名により行なった。その結果、本発明の香気成分を加え
た本発明品の方がコーヒーオイルを加えた比較品よりコ
ーヒー感に富み、香気が強く好ましいとの評価で、この
傾向は虐待テストにおいてより顕著であった。
[発明の効果] 本発明方法によれば、簡単な操作で経済的にコーヒー香
気成分を得ることができる。また、得られたコーヒー香
気成分は、水溶性かつ揮発性であり、コーヒー感に富ん
だバランスの良い、しかも香気の強いものであり、これ
を最終商品に使用した場合、熱に強いという特長も有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第4図はそれぞれ実施例1及び実施外2で得
られたコーヒー香気成分のHSGCのグラフを表す図面
である。 第2図及び第5図はそれぞれ実施例1及び実施例2にお
ける原料のコーヒーオイルのHSGCのグラフを表す図
面である。 第3図及び第6図はそれぞれ実施例1及び実施例2にお
ける蒸留操作の絆わった残留コーヒーオイルのHSGC
のグラフを表す図面である。 図中の各記号は以下の成分を示す。 5・・・ビリジン、6・・・ビラジン、7・・・メチル
ビラジン、8・・・不詳、9・・・2,5−ジメチルピ
ラジン、 10・・・2,6−ジメチルビラジン、11・・・酢酸
、12・・・フルフラール、13・・・2−アセチルフ
ラン、 15・・・5−メチルフルフラール、 16・・・不詳、 17・・・フルフリルアルコール 以  上 出 願 人 高砂香料工業株式会社 第 1 図 17 30 40 第 5 図 17 3o 40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ばい煎したコーヒー豆より得たコーヒーオイルに
    、純度90%(w/w)以上のエチルアルコールを0.
    1〜50%(w/w)添加し、その混合溶液を蒸留する
    ことを特徴とする水溶性コーヒー香気成分の製造法。
  2. (2)蒸留を真空度10^−^1〜10^−^3Tor
    r.、加熱温度150℃以下で行なうことを特徴とする
    請求項第1項記載の水溶性コーヒー香気成分の製造法。
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