JPH0321436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、二枚のパネルを所要の対面間隔を存
して接合してなるスラツト材をフレキシブルな防
虫網状体を介して上下方向に連結して構成した防
虫網付シヤツターカーテンに関するものである。

従来の技術 従来、二枚のパネルを所要の対面間隔を存して
接合してなるスラツト材を利用して構成したシヤ
ツターカーテンには、上記スラツト材をそれぞれ
連結金具を介して上下方向に連結して構成したシ
ヤツターカーテンと、上記スラツト材の上端側に
形成した巻辺部の先端に設けた係合部と、下端側
に設けた係合受部とを上下のスラツト材相互間で
インターロツク状に上下方向に連結して構成した
シヤツターカーテンとの二種類がある。

ところが、これらのシヤツターカーテンは、建
物の開口部を閉鎖した際、前者のものは上位のス
ラツト材と下位のスラツト材との間に形成し得る
上下間隔を利用して通風、採光が得られるように
し、また後者のものは巻辺部に開設したスリツト
穴を利用して通風、採光が得られるようにしたも
のであつて、いずれも防虫機能は全く有していな
いものであつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は、上記のような実状に鑑み創案された
ものであつて、その目的とするところは、二枚の
パネルを所要の対面間隔を存して接合してなるス
ラツト材を利用して構成したシヤツターカーテン
でありながら、建物の開口部を閉鎖したままの状
態で通風、採光の機能を妨げることなく防虫機能
をも有するようにした全く新規な防虫網付シヤツ
ターカーテンを提供しようとするにある。

問題を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本考案が採用し
た技術的手段は、二枚のパネルを所要の対面間隔
を存して接合してなるスラツト材を上下方向に連
結して構成したシヤツターカーテンにおいて、上
位のスラツト材と下位のスラツト材との連結対向
部位を嵌合可能に構成すると共に、これらのスラ
ツト材を、スラツト材に対して昇降自在に係合し
たフレキシブルな防虫網状体を介して上下方向に
連結してシヤツターカーテンを構成した点にあ
る。

本考案の作用 フレキシブルな防虫網状体でスラツト材を上下
方向に連結してシヤツターカーテンを構成したの
で、防虫網状体が上下方向に連結したスラツト材
に対してヒンジの役目を果すと共に、シヤツター
カーテンの巻上げ、巻戻し時に作用する外力も吸
収緩和させて無理な力が加わらないから、円滑的
確にシヤツターカーテンの開閉ができる許りでな
く、防虫網状体がスラツト材に対して昇降自在で
あるから、シヤツターカーテンの座板が着床した
半閉状態において、シヤツターカーテンを閉鎖し
たままの状態でも、防虫網状体によつて通風、採
光が得られ、更に通風、採光量を調整でき、かつ
パネル間に防虫機能が得られるうえ、上位のスラ
ツト材と下位のスラツト材との連結対向部位を嵌
合させることによつて、間隔が０の全閉状態とす
ることができる。

考案の効果 スラツト材を上下方向に連結してシヤツターカ
ーテンを構成するにあたり、フレキシブルな防虫
網状体を連結部材に兼用したから、殊更別個に連
結部材を必要とすることなくシヤツターカーテン
を構成することができ、しかも、この種従来のシ
ヤツターカーテンが全く奏し得なかつた防虫効果
を奏することができ、通風、採光の機能と相俟つ
て屋内の自然環境を最良の状態に保持することが
できる。

実施例 以下、本考案の実施例を添附の図面を参照して
詳細に説明する。

第１図ないし第４図において、１は二枚のパネ
ル２，２を所要の対面間隔を存して接合してなる
スラツト材であつて、該スラツト材１の上端部に
形成した連結用吊下上部支持部３の対面間隔は、
パネル２，２の面域部の対面間隔より狭く設定さ
れている。そして、上記連結用吊下上部支持部３
の上面３ａには、その長手方向にフレキシブルな
防虫網状体４の網状部５の通過を許容するが、網
状部５の下端全域に亘つて取着された杆状の下部
枠部材６の通過を阻止するスリツト穴７が開設さ
れている。

一方、上記スラツト材１の下端部近傍にはパネ
ル２，２の対向空間に位置してその長手方向に下
部補強板８，８が水平状に対向して突設されてお
り、この下部補強板８の長手方向中間には、フレ
キシブルな防虫網状体４の網状部５の通過を許容
するが、網状部５の上端全域に亘つて取着された
杆状の上部枠部材９の通過を阻止するスリツト穴
７が開設されていて、該部に連結用吊下下部支持
部１０が形成されている。

１１はパネル２，２の対面空間内で、上記下部
補強板８の上方に位置して、その長手方向に水平
状に跨設された上部補強板であつて、この上部補
強板１１は、スラツト材１の補強機能と相俟つ
て、シヤツターカーテンの全閉時に、上位のスラ
ツト材１の下端部が下位のスラツト材１の上端部
に重合する際、防虫網状体４の下部枠部材６の支
承座１２の役目をも果すものである。

叙上のような構成において、いま、スラツト材
１と防虫網状体４とによりスラツト材１を上下方
向に連結してシヤツターカーテンを構成するに
は、上位となるスラツト材１と下位となるスラツ
ト材１の長手方向一側方から他側方へ向けて、上
位となるスラツト材１の下部補強板８に形成され
た連結用吊下下部支持部１０と下位となるスラツ
ト材１の上端部に形成された連結用吊下上部支持
部３との間に、防虫網状体４の網状部５をスリツ
ト穴７，７を介して挿通すれば、上位となるスラ
ツト材１と下位となるスラツト材１は防虫網状体
４によつて上下に連結されると共に、網状部５が
スリツト７を通過可能であることによつて、防虫
網状体４は対向重合部内において、上下のスラツ
ト２に対して昇降自在である。以下、この操作を
繰返せばスラツト材１は防虫網状体４により上下
方向に連結されてシヤツターカーテンが構成され
る。そして、このようにして構成されたシヤツタ
ーカーテンは、最上位のスラツト材１の連結用吊
下上部支持部３の上面３ａに開設したスリツト穴
７から突出した防虫網状体４を適宜の吊り元を介
してシヤツターカーテンの左右ブラケツト間に軸
架した巻取軸に連結することにより開閉される
が、この場合、スラツト材１，１，……を上下方
向に連結したフレキシブルな防虫網状体４はスラ
ツト２，２間のヒンジの機能を果たすと共に、シ
ヤツターカーテンの巻上げ、巻戻し時に作用する
外力も吸収緩和させて無理な力が加わらないか
ら、シヤツターカーテンは円滑的確に開閉され
る。また、シヤツターカーテンを閉鎖したままの
状態でも、シヤツターカーテンの座板が着床した
半閉状態において、防虫網状体によつて通風、採
光が得られるうえ、防虫機能も得られる。

以上の実施例から明らかなように、本考案によ
れば、スラツト材を上下方向に連結してシヤツタ
ーカーテンを構成するにあたり、フレキシブルな
防虫網状体を連結部材に兼用してシヤツターカー
テンを構成したから、殊更別個に連結部材を必要
とすることなくシヤツターカーテンを構成するこ
とができる許りでなく、防虫網状体にヒンジの機
能を付与させてシヤツターカーテンを無理なく円
滑的確に開閉させることができ、しかも、シヤツ
ターカーテンを閉鎖したままの状態でも通風、採
光を妨げることなく防虫効果を奏することがで
き、更に各スラツトが嵌合して重合した状態で
は、風雨の吹き込みや夜間の冷気を遮断して完全
に通風、採光のない状態に全閉することができ、
屋内の自然環境を最良の状態に保持することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る防虫網付シヤツターカーテ
ンの実施例を示すものであつて、第１図はシヤツ
ターカーテンの半閉状態の正面図、第２図は同上
Ａ−Ａ線断面図、第３図はシヤツターカーテンの
全閉状態の正面図、第４図は同上Ｂ−Ｂ線断面図
である。 １……スラツト材、２……パネル、３……連結
用吊下上部支持部、３ａ……上面、４……防虫網
状体、５……網状部、６……下部枠部材、７……
スリツト穴、８……下部補強板、９……上部枠部
材、１０……連結用吊下下部支持部、１１……上
部補強板、１２……支承座。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二枚のパネルを所要の対面間隔を存して接合し
   てなるスラツト材を上下方向に連結して構成した
   シヤツターカーテンにおいて、上位のスラツト材
   と下位のスラツト材との連結対向部位を嵌合可能
   に構成すると共に、これらのスラツト材を、スラ
   ツト材に対して昇降自在に係合したフレキシブル
   な防虫網状体を介して上下方向に連結してシヤツ
   ターカーテンを構成したことを特徴とする防虫網
   付シヤツターカーテン。