JPH03210902A - 溶接性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法 - Google Patents

溶接性に優れた表面処理鋼板およびその製造方法

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JPH03210902A
JPH03210902A JP690990A JP690990A JPH03210902A JP H03210902 A JPH03210902 A JP H03210902A JP 690990 A JP690990 A JP 690990A JP 690990 A JP690990 A JP 690990A JP H03210902 A JPH03210902 A JP H03210902A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は表面処理鋼板およびその製造方法に関し、特に
防錆性、直接塗装性および溶接性に優れ、缶用素材とし
て好適な表面処理鋼板およびその製造方法に関する。
〈従来の技術〉 従来、シーム溶接により扱胴される美術缶、飲料缶、食
缶等の缶用の素材として、ぶりき、TFS (ティンフ
リースチール)、薄Snめっぎ鋼板、Niめフき鋼板が
広く使用されている。 特にTFS、薄Snめっき鋼板
、Niめっき鋼板は、ぶりきに代わる低コストの缶用素
材として主に飲料缶に使用されている。
薄Snめっき鋼板は下地としてSnめっきを施こし、さ
らに、その上にNiめっきを施こすことによって、緻密
なNi−Fe−Sn合金層を形成し耐食性を向上させて
いる。 ざらにこ(D fil S nめっき鋼板は溶
接性を向上させるため、その表面に金属Sn層を溶接に
必要な最小量形成させている。 しかし、金属Snはそ
の表面にSn酸化物を形成するため、塗料密着性が著し
く悪い。 そこで、塗料密着性を改善し塗装後耐食性を
向上させるために、さらにクロメート処理を施こすこと
となり、結局、何層ものめっき層からなる構造を呈する
。 従って、薄Snめっき鋼板においては、施こす各め
っきに使用するめっき金属材のコストだけでなく、めっ
き付着量のコントロールが必要となるなど、コスト上昇
の原因となる要因が多い。
Niめっき鋼板については、耐食性を向上させるために
、現在、市場において高値が続いているNiを現行のめ
っき量の0.5g/m”を超える量を使用したのでは、
コスト的なメリットが望めない。
またTFSは、一般に接触抵抗の高い(r oxが厚く
存在するものであるため、溶接性が悪い。
ところで、この数年の急激な円高により、低価格の輸入
缶、さらには低価格の輸入空缶が国内市場に急激に出回
った。 そこで、この低価格の輸入缶に対抗するため、
従来よりもさらに低コストの缶用素材への要求が急速に
強まってきている。
低コストの缶用素材として、特開昭59−145076
号公報には、防錆性、直接塗装性に優れた調質圧延油を
使用してなる缶用鋼板が提案されている。 この缶用鋼
板は、調質圧延油の成分としてF D A (Food
 and DrugAdministration)で
認可された物質を用いているため、飲食物用の缶用素材
として使用できるものである。
しかしながら溶接缶として使用する場合には、表面の鉄
酸化膜の接触抵抗が高いため、酸化膜を除去しながら溶
接する方法がとられている。 また飲食用缶の中でも美
術缶としては使用できるが中に液体の入る飲料缶として
用いた場合の耐食性は不十分なものであり缶用鋼板とし
ての用途が限られていた。
そこで本発明者らは、低コストの缶用素材としてNiめ
っき鋼板、Niめっき拡散処理鋼板について検討してみ
た。
ところで、食缶、飲料缶用溶接缶の素材として十分な性
能であるためには、耐錆性、塗装後耐食性、塗料密着性
、溶接性が良いことが要求される。
低コストのN1めっき鋼板の場合には、市場において高
値が続いているNiの使用量をなるべく少量で耐食性を
満足するようにしなければならない。 特に、連続焼鈍
ラインにめっき設備を付設する場合には、通常、連続焼
鈍のラインスピードは400mpm以上と高速であるた
め同じめっき量でも必要なメツキタンク数が多くなるの
で、省スペース、省ラインコントロールシステムを考え
ると、Niめつき量はこれまでのNiめっき鋼板の17
5〜1/10程度の少量にする必要がある。
これまで、薄Niめっき鋼板としては、例えば、特公昭
57−61829号公報に記載のものがある。 しかし
、薄Niめっきはめっき欠陥部が多く、例えばピンホー
ルが存在する場合には、電気化学的に責なNiと卑なF
eの間で電池が形成されるため、優先的にFeの溶出が
進み、ピッティング状の腐食が生起される。
このため、Niめっきの耐食性を十分にするためには、
Niめっき量を多くするか、ピンホールをクロメート処
理によって被覆する方法が深川される。 従フて薄Ni
めっき鋼板は、缶用素材として不十分なものであった。
またNiめつき拡散処理鋼板は、Niめつきを施した後
、焼鈍を行い、Niを拡散させることによってNiとF
eが完全に合金化し、耐食性に優れたFe−Ni合金層
を形成することができる。 そのため、このNiめつき
拡散処理鋼板は、Feの優先的なアノード溶出が生起さ
れず、優れた耐食性を得ることができる。 しかし、こ
のNiめっき拡散処理鋼板を低コストで得るためには、
やはりNiめっき量を少量とする必要がある。 このた
めNi量にむらが生じ、その後の焼鈍処理によって形成
されるFe−Ni合金層におけるNi含有率にむらがで
きる。 そのため、−時的な保管では、Fe酸化物は形
成されにくいが、塗装焼付時にはFe酸化物が形成され
る。 従って、このNiめっき拡散処理鋼板を低コスト
で製造しようとすると、得られた鋼板を溶接缶として使
用する場合には、塗装焼付時にFe酸化物が生じること
によって、その溶接性が低下する。 これは、Fe酸化
物が、前記のTFSにおける水和酸化クロム(Cr O
X )層と同様に、接触抵抗が高いためである(例えば
、朝野他:金属表面技術(1982)33 (10)5
09〜515参q6)。 従って、Niめっき拡散処理
鋼板も、耐食性は優れているものの、溶接性に劣るもの
であった。
〈発明が解決しようとする課題〉 そこで本発明の目的は、防錆性、耐食性、直接塗装性、
塗装後耐食性、塗料密着性、溶接性に優れ、しかも低コ
ストで得ることができるため、食缶、飲料缶等の溶接缶
の素材として好適な表面処理鋼板およびその製造方法を
提供することにある。
〈課題を解決するための手段〉 以下、本発明について詳細に説明する。
本発明者らは、ブラックプレート、Ni拡散処理鋼板、
TFS等が、その表面の不働態皮膜を削りながら溶接す
るフッウェルド法を用いれば、溶接可能であることから
、鋼板を構成する金属としてのFeそのものは決して溶
接性に劣るものではなく、経時的、あるいは塗装焼付時
に表面に形成されるFe酸化物が溶接性を劣下させる原
因であることを知見した。
そこで、まず、耐食性に優れるとともに、Fe酸化物が
形成されないめっきとして、前記のNi拡散めっきが良
いことがわかった。
また、低コストにするためには、めっき金属の使用量を
節約するためにめっき量を少くしなければならない。 
特に焼鈍ライン内で最終製品を仕上げるためには、めっ
き金属の節約だけでなく、通常のめっきにくらべてライ
ン速度の速い焼鈍ラインにめっき設備を付設する場合に
は、メツキタンクが多く必要となり、設備投置が大きく
なるので、めフき量を少なくする必要がある。 単層め
っきの場合、めっき量が少いとピンホールが存在し、耐
食性を満足することができない。 またピンホール部に
鉄酸化物が形成され、溶接性が悪くなる。 そこでNi
めつき後に焼鈍を行ってNi層を鋼中に完全に拡散浸透
させることにより、Niめっき直後には存在するピンホ
ールもNiの拡散によってピンホールのないFe−Ni
合金層を形成せしめることができる。 形成されるFe
−Ni合金層はそれ自体非常に耐食性に優れているが、
Niに比べFeに電位が近いため、仮に素地鉄まで達す
るキズなどが入った場合にも、Feの溶出がおこりにく
いため耐食性に優れている。
さらにこのNiめっき拡散処理鋼板も仕上った直後には
Fe酸化物が存在せず溶接性も良いと考えられる。  
しかし実際には溶接が困難で溶接缶用の素材としては好
適なものではなかった。 そこで、本発明者らが行った
実験によるとNiめっき拡散処理鋼板も、塗装焼付を行
わない場合には、溶接可能であるが、塗装焼付を行った
場合には溶接が困難となった。 従って塗装焼付時にF
e酸化物が形成され、前述のごとく溶接性が低下すると
考えられた。
そこで特に塗装焼付後にFe酸化物を形成させない方法
として、ざらにめフきすることが考えられるが、低コス
トで製造することができないだけでなく、さらに異種め
っきを行うことは、そのめっき量が少い場合には、この
新たなめっき金属とFe−Ni合金の間で電池を形成し
、耐食性を低下させる原因となる。 そこで本発明者ら
は、Niめっき後焼鈍によってNi拡散処理を施した鋼
板に、次いで防錆性に優れた圧延油を用いたウェットス
キンバスを行うことによって、Fe酸化物の形成を少な
くできることを見出した。
また、缶用鋼板は焼鈍後必ず調質圧延処理が施こされる
が、この調質圧延後に防錆油を塗布するのは一般的なこ
とである。 しかし調質圧延後に防錆油を塗布した場合
には、溶接性が未だ十分得られなかった。 そこで本発
明者らは調質圧延時には鋼板表面に多数の歪が入るが、
この歪部にFe酸化物が形成されやすいのではないかと
考え、調質圧延を防錆性に優れた圧延油を塗布しながら
行ったところ、塗装焼付後も十分な溶接性を有する表面
処理鋼板を得ることができた。
すなわち、本発明は鋼板表層にNi層(Fe十Ni)の
重量比が0.02〜0.5で厚さが10〜5000人の
Fe−Ni合金層を有し、該Fe−Ni合金層上に防錆
油膜を乾燥重量で1〜100 mg/m2形成してなる
溶接性に優れた表面処理鋼板を提供するものである。
前記防錆油膜が (a ) F D A (Food and Drug
 Administra−tionの略称)パラグラフ
NO,178−3910に規定される石油ワックスおよ
び/または合成ワックスおよび/またはラノリンを10
〜60重量%、 (b)FDAパラグラフNO,178−3910に規定
される脂肪酸を5〜40重量%、 (c)FDAパラグラフNO. 178−3910に規
定されるトリエタノールアミンを5〜30重量%、 (d)FDAパラグラフNO. 178−3910に規
定される鉱物油を10〜40重量%、 (e)非イオン系活性剤のポリエチレングリコールモノ
ステアレートおよび/またはFDAパラグラフNO. 
178−3400に規定される非イオン系活性剤を1〜
20重量% を含む防錆油からなるものであると好ましい。
また本発明は前記表面処理鋼板を好適に得ることかでき
る方法として、鋼板表面に0.02〜0.5 g7m2
のNiめっきを施し、ひきつづき還元性雰囲気中で連続
焼鈍してNiを素地鋼板中へ拡散浸透させて鋼板表層に
Ni/(Fe+Ni)の重量比が0.02〜0.5で厚
さ10〜5000人のFe−Ni合金層を形成した後、
連続して防錆圧延油を用いて調質圧延を施し、該鋼板表
面に乾燥重量で1〜100 mg/m2の防錆油膜を形
成することを特徴とする、溶接性に優れた表面処理鋼板
の製造方法を提供するものである。
本発明の表面処理鋼板の表層に形成されるFe−Ni合
金層におけるN i / (F e +Ni)の重量比
は0.02〜0.5、好ましくは0.05〜0,20で
ある。 Ni 拡散層におけるNi/(Fe+Ni)の
重量比が0.02未満であると、Fe−Ni合金層自体
の耐食性が不十分となり、また0、5を超えると素地鋼
板までに達するようなすりキズ等の欠損を生じた場合、
この欠損から素地鋼板の溶解が著しくなる。
またこのFe−Ni合金層の厚さは10〜5000人、
好ましくは200〜5000人である。 Fe−Ni合
金層の厚さが10人未満であると、耐食性が不十分とな
り、5000人を超えると、通常、Fe−Ni合金は硬
く脆いため、得られる鋼板を用いて溶接缶を製造する場
合、缶胴のフランジ加工等の成形加工時に欠陥が多数発
生し、耐食性が低下する。
上記Fe−Ni合金層上に形成される防錆油膜に用いら
れる防錆油としては、鋼板の調質圧延工程において、通
常用いられる直接塗装可能な防錆油であればよく、特に
限定されない。
特に、防錆油として、 (a )  F D A (Food and Dru
g Administra−tionの略称)パラグラ
フNO,178−3910に規定される石油ワックスお
よび/または合成ワックスおよび/またはラノリンを1
0〜60重量%、 (b)FDAパラグラフNO. 178−3910に規
定される脂肪酸を5〜40重量%、 (c)FDAパラグラフNO. 178−3910に規
定されるトリエタノールアミンを5〜30重量%、 (d)FDAパラグラフNO,178−3910に規定
される鉱物油を10〜40重量%、 (e)非イオン系活性剤のポリエチレングリコールモノ
ステアレートおよび/またはFDAパラグラフNO,1
78−3400に規定される非イオン系活性剤を1〜2
0重量% を水溶溶媒に分散乳化させた組成油、具体的には、特開
昭59−145076号公報に記載された組成油を用い
れば、非常に衛生的で、飲食用缶材として好適な表面処
理鋼板を得ることができる。
この防錆油膜は、前記Fe−Ni合金層の上に乾燥重量
で1〜100 mg/m2  好ましくは1〜23 m
g/m’形設される。 防錆油膜を1〜00 mg/+
n2の範囲に形成すれば、防錆性、溶接性、さらには直
接塗装性に優れた表面処理鋼板を得ることができる。 
また、防錆油として前記組成物を用いて飲食缶用の表面
処理鋼板とする場合には、飲食用缶材に対してはその塗
布量の上限も制限されているため、乾燥重量で1〜23
 mg/+2の範囲にするのが好ましい。
本発明は、以上の構成を有する表面処理鋼板を製造する
好ましい方法として、鋼板表面に0 、 02〜0 、
 5g/m2のNiめっきを施し、ひきつづき還元性雰
囲気中で連続焼鈍してNiを素地鋼板中へ拡散浸透させ
て鋼板表層にNi/(Fe+Ni)の重量比が0.02
〜0.5で厚さ10〜5000人のFe−Ni合金層を
形成した後、連続して防錆圧延油を用いて調質圧延を施
し、該鋼板表面に乾燥重量で1〜100mg/m2の防
錆油膜を形成することを特徴とする、溶接性に優れた表
面処理鋼板の製造方法を提供するものである。
この方法においては、まず、素地の鋼板表面に0.02
〜0 、 5 g/m2.好ましくは0.05〜0.2
g/m”のNiめっきを施す。  Niめフき量が0.
02g/m”未満であると、耐食性が低下し、0.5を
超えるとそれ以上の耐食性の向上効果が得られず、コス
ト的に不利となる。
次に、鋼板を還元性雰囲気中で連続焼鈍し、Niを素地
鋼板中へ拡散浸透させて、Fe−Ni合金層を形成させ
る。
用いる還元性雰囲気としては、特に制限されず、例えば
、N2とN3の混合雰囲気等が挙げられる。
また連続焼鈍は、通常、650℃〜750℃で30秒〜
10分間行われる。
このようにして、焼鈍により、鋼板表層に前記のFe−
Ni合金層を形成した後、連続して前記の防錆油を用い
て調質圧延処理を施こし、該表層の上に前記の防錆油膜
を形成する。
調質圧延処理は常法に従って行うことができ、特に制限
されない、 例えば、1.5〜2%の条件で行えばよい
、 この調質圧延工程において前記防錆油を用いて圧延
を行うことによって製缶前に脱脂する必要なく、また塗
油工程を備える必要ないため経済的であるだけでなく溶
接性に優れた表面処理鋼板を得ることができる。 さら
に本発明を最も効果的に行なうために、Niめつき設備
を連続焼鈍ラインの前に設け、焼鈍ラインの出側に調質
圧延設備を設けるのがよい。 めっき焼鈍調質圧延を1
つのラインとしてつなぎ一挙に最終製品を仕上げること
によって、連続化による大幅なコストダウンが可能とな
る。 また各設備がつながっているために、めっき−焼
鈍−調質圧延の工程を時間をおくことがなく連続して行
うことができ、Fe酸化物の形成を防止することができ
、溶接性向上効果がさらに大となる。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。
(実施例1〜3、比較例1〜8) 各側において、めっき用鋼板(Aiキルド鋼)を厚さ0
.2mmに冷間圧延し、電解クリーニングを施した後、
表1に示す製造工程に従って、表面処理鋼板の試料を作
製した。 なお、使用したNiめっき浴および焼鈍条件
は下記の通りである。
Niめっき浴 組成: 硫酸ニッケル     250 g/It塩化ニッケル
      45 g/lホウ@          
  30 g/It浴温度           60
℃ 電流密度          5^/dll”焼鈍条件 雰囲気: NHXガス雰囲気(10%H2+90%N2
) 焼鈍温度ニ ア 00 ℃ 防錆圧延油は、 下記の組成のものを用いた。
この試料のNiめフき量、表層に招けるNi/(Ni+
Fe)比、並びに防錆性、耐食性、Tピール試験による
塗料密着性、および高速溶接性を下記の方法に従って測
定または評価した。 また比較のためにぶりき(比較例
6)、TFS (比較例7)および薄Snめっき鋼板(
比較例8)についても、同様の測定および評価を行なっ
た。
蛍光X線を用いて測定した。
Ni/(N i+Fe) 比 GDSを用いて重量比で深さ方向に調べた。
防錆性 乾湿サイクル試験機を用い、温度25℃相対温度50%
の乾燥状態と温度50℃相対温度98℃の湿潤状態を3
0分ごとに繰返す条件下に、試料を暴露し、1週間後の
試料表面における錆の発生個数を測定して、下記の基準
で防錆性を評価した。
耐食性 試料の表面にエポキシフェノール系塗料を5μmの厚さ
に塗装後、これを用いて90℃のトマトジュース70m
J2をホットパックした。
このホットバックを55℃で10日日間時した後、取り
出して、腐食状態を観察し、下記の基準で耐食性を評価
した。
線径が約1.5mmφの銅ワイヤーを溶接電極として用
い、2枚の試料を定加圧下に重ね合わせ、溶接電極を移
動しながら溶接速度50m/分で電気抵抗溶接を施した
。 このとき、溶接部が十分の強度を有し、かつスプラ
ッシュの発生がないという条件から決められる溶接電流
と加圧力の適正な範囲の大きさより溶接性を評価した。
塗料密着性 2枚の試料の表面に、それぞれエポキシフェノール系塗
料を5μmの厚さに塗装した後、塗装面同士を厚さ40
μmのナイロン12フィルムを挟んで加圧して接着し、
引張試験片を作成した。 この試験片について、引張試
験機を用いてTピール試験に供し接着強度を測定し、塗
料密着性の指標とした。
以上の結果において、比較例1〜3で得られた鋼板はコ
スト的には本発明と同等あるいはそれ以下であるが、耐
食性、溶接性がともに悪く、溶接缶用鋼板としての実用
性がない。 比較例4および5の鋼板は本発明と類似し
たものであるが、比較例4では調質圧延時に防錆圧延油
を用いていないため、やや防錆性が劣るだけでなく溶接
性も悪い。 また比較例5はNi/(Ni+Fe)比が
鋼板表面で0.8と高いため、塗料密着性および耐食性
が悪くピッティング状の腐食が発生した。
実施例1〜3は本発明を満足するもので、溶接缶用鋼板
として必要な防錆性、耐食性、塗料密着性および高速溶
接性を有し、従来のぶりき、薄Snめっき鋼板に代わる
低コストの缶用素材を提供することができることがわか
った。
〈発明の効果〉 本発明の表面処理鋼板は、耐食性、防錆性、直接塗装性
、塗装後耐食性、塗料密着性および溶接性に優れ、また
低コストで製造できるものである。 そのため、本発明
は、省資源、省エネルギーに寄与するところ大であり、
経済的価値は極めて高い。
また、本発明の方法は、以上の表面処理鋼板の製造方法
として好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼板表層にNi/(Fe+Ni)の重量比が0.
    02〜0.5で厚さが10〜5000ÅのFe−Ni合
    金層を有し、該Fe−Ni合金層上に防錆油膜を乾燥重
    量で1〜100mg/m^2形成してなる溶接性に優れ
    た表面処理鋼板。
  2. (2)前記防錆油膜が、 (a)FDA(FoodandDrugAdminis
    tra−tionの略称)パラグラフNO.178−3
    910に規定される石油ワックスおよび/または合成ワ
    ックスおよび/またはラノリンを10〜60重量%、 (b)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    される脂肪酸を5〜40重量%、 (c)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    されるトリエタノールアミンを5〜30重量%、 (d)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    される鉱物油を10〜40重量%、 (e)非イオン系活性剤のポリエチレングリコールモノ
    ステアレートおよび/またはFDAパラグラフNO.1
    78−3400に規定される非イオン系活性剤を1〜2
    0重量% を含む防錆油からなることを特徴とする請求項1記載の
    表面処理鋼板。
  3. (3)鋼板表面に0.02〜0.5g/m^2のNiめ
    っきを施し、ひきつづき還元性雰囲気中で連続焼鈍して
    Niを素地鋼板中へ拡散浸透させて鋼板表層にNi/(
    Fe+Ni)の重量比が0.02〜0.5で厚さ10〜
    5000ÅのFe−Ni合金層を形成した後、連続して
    防錆圧延油を用いて調質圧延を施し、該鋼板表面に乾燥
    重量で1〜100mg/m^2の防錆油膜を形成するこ
    とを特徴とする、溶接性に優れた表面処理鋼板の製造方
    法。
  4. (4)前記調質圧延に用いる防錆圧延油が、(a)FD
    A(FoodandDrugAdministra−t
    ionの略称)パラグラフNO.178−3910に規
    定される石油ワックスおよび/または合成ワックスおよ
    び/またはラノリンを10〜60重量%、 (b)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    される脂肪酸を5〜40重量%、 (c)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    されるトリエタノールアミンを5〜30重量%、 (d)FDAパラグラフNO.178−3910に規定
    される鉱物油を10〜40重量%、 (e)非イオン系活性剤のポリエチレングリコールモノ
    ステアレートおよび/またはFDAパラグラフNO.1
    78−3400に規定される非イオン系活性剤を1〜2
    0重量% を含む防錆油である請求項3記載の表面処理鋼板の製造
    方法。
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