JPH0321057B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リムに取付けられる圧力開閉器が、
振動回路の一部として、空隙を介して、車輪保持
体に取付けられかつ電子評価装置を出力側に接続
されている高周波発生器を減衰させ、圧力開閉器
が保持本体を含み、この保持本体に設けられて基
準圧力をもつダイヤフラム圧力箱が充填通路をも
ち、圧力箱のダイヤフラムが、一方では基準圧力
をまた他方ではタイヤ圧力を受け、ダイヤフラム
が同様に保持本体に設けられて振動回路にある接
点開閉器に連動している、タイヤ圧力監視装置に
関する。

公知のこのようなタイヤ圧力監視装置（テーウ
ーフアウ・ラインラント・ゲー・エム・ベー・ハ
ー社発行“自動車技術および道路交通における開
発方針−1979年の研究成果−タイヤ性質および走
行の完全性−車輪タイヤの空気圧力監視装置の開
発、走行動特性およびタイヤ特性データ”の１な
いし８ページ、ドイツ連邦共和国特許出願公開第
3004493号明細書）は、タイヤ圧力の監視用目標
値として、ダイヤフラム圧力箱内に区画されてあ
らかじめ設定された固定基準圧力をもつ基準空間
を使用している。

これらの装置において不利なことは、予想され
る走行速度または積載状態に関係して目標値をタ
イヤ圧力にしか設定できないことである。しかし
積載状態および速度範囲の異なる種々の形式の車
両に対して種々の目標値が必要なので、公知の装
置ではそれぞれの目標値（基準圧力）をもつ多層
の圧力開閉器を準備せねばならない。

したがつて本発明の課題は、種々の荷重状態お
よび速度範囲に合わせて万能に使用できるよう
に、タイヤ圧力監視装置を構成することである。

この課題は特許請求の範囲第１項の特徴によつ
て解決される。

タイヤ圧力監視装置のこの構成によつて基準圧
力を変化できるように設定でき、タイヤの空気充
填過程においてタイヤ圧力を同時に新しい基準圧
力として保持できる。

タイヤの空気充填後場合によつてはおこるタイ
ヤ圧力と基準圧力とのわずかな圧力差もなくすこ
とができるようにするため、特許請求の範囲第２
項の特徴が本発明の対象を有利に構成する。

本発明の実施例が図面に示されており、これに
ついて以下詳細に説明する。

第１図に示すように、タイヤ２をもつ車輪３の
リム１には圧力開閉器４が取付けられ、車輪３の
車輪保持体５には高周波発生器６が取付けられ、
この発生器６の出力端には電子評価装置が接続さ
れている。圧力開閉器４と高周波発生器６の配置
は、これら両部分の間に空隙７があるように選ば
れている。

圧力開閉器４は密封片８′によりリム１の開口
へ取付けられる保持本体８を含み、保持本体８の
受け片９にはダイヤフラム１０が取付けられて、
受け片９の凹所を覆つてダイヤフラム圧力箱１２
を形成している。さらに受け片９には、一方では
ダイヤフラム１０に接し他方では接点開閉器１３
に接する可動接触ピン１４がはまつて、振動回路
に属して同様に受け片９に設けられる印刷コイル
１５の接点開閉器１３を開閉させる。ダイヤフラ
ム圧力箱１２の凹所１１は、充填通路１６（第２
図）を介して、なるべく保持本体８に取付けられ
る弁１７に後述するように接続されている。ダイ
ヤフラム圧力箱１２のダイヤフラム１０には、一
方ではタイヤにより包囲されるタイヤ空間１９の
タイヤ圧力１８が作用し、他方ではダイヤフラム
圧力箱１２に区画される基準空間２１の基準圧力
２０が作用する。両方の圧力１８および２０が平
衡状態にあると、接点開閉器１３が閉じられてい
るので、車輪の１回転ごとに高周波発生器６のそ
ばを通過する圧力開閉器４の振動回路（並列共振
回路）が、高周波発生器６にパルスを発生する。
高周波発生器６の出力側に接続される電子評価装
置は例えば車軸でのパルス比較で動作する。すな
わちシフトレジスタに、監査される車輪自体がそ
のパルスによりレジスタをリセツトする間、反対
側車輪のパルスによつては、“欠陥”（タイヤの圧
力低下）の情報をシフトさせることはできない。
しかし低すぎる圧力１８のためダイヤフラム１０
が離れて接点開閉器１３を開くことにより、これ
らのパルスがなくなると、シフトレジスタはもは
や消去されない。この欠陥は表示される。

前述したようにダイヤフラム圧力箱１２は充填
通路１６を経て弁１７に接続されている。この弁
１７はなるべく圧力開閉器４の保持本体８に一体
化されている（第２図参照）。弁１７への充填通
路１６の連通とその構成は第３図からわかる。弁
１７は肩部２４および２５をもつ軸線方向内孔２
３のあるハウジング２２を含んでいる。これらの
肩部２４および２５には上部密封円錐環２６と下
部密封円錐環２７がそれぞれ当つている。内孔２
３内には中間ピストン２８が移動可能に支持され
て、密封円錐環２６および２７に対応する円錐肩
部２９および３０をもち、それぞれ弁素子２６，
２９および２７，３０を形成している。中間ピス
トンばね３１により中間ピストン２８が上方へ向
く荷重を受けると、円錐肩部２９が密封円錐環２
６から離れ（第３の弁素子）、これに反し内孔２
３より小さい外径をもつ円錐肩部３０が密封円錐
環２７に接して（第２の弁素子）、密封円錐環２
７を通つて弁１７の内孔２３へ連通する充填通路
１６の開口１６′を閉じる。

中間ピストン２８は軸線方向ピストン孔３２を
もつており、このピストン孔３２の一端が広がつ
てばね空間３３になり、その他端が広がつて円錐
肩部３４になつている。このピストン孔３２には
ピストン孔３２より小さい直径をもつ空気充填ピ
ストン３５がはまつており、ばね空間３３に設け
られた空気充填ピストンばね３６の力により軸線
方向に予荷重をかけられて、その一端に設けられ
た密封円錐環３７が中間ピストン２８の円錐肩部
３４に接し（第１の弁素子）、したがつてピスト
ン孔３２と空気充填ピストン３５との間に形成さ
れる空気入口開口３８を閉じるようになつてい
る。さらに上部密封円錘環２６は中間ピストン２
８に接する絞り唇片２６′（第２の弁素子２７，
３０の防塵唇片でもある）をもつており、この絞
り唇片２６′が中間ピストン２８の運動を妨げる
ように作用する。２つのばね３１および３６に関
して指摘しておくべきこととして、中間ピストン
ばね３１は空気充填ピストンばね３６より軟らか
いばね特性をもつている。

さて第３図についてタイヤ圧力監視装置の動作
を説明する。

空気充填装置の空気ホースキヤツプが弁１７の
ハウジング２２上へはめられると、空気充填ピス
トン３５が下方へ動く。中間ピストンばね３１の
方が軟らかいため、ばね空間３３内において一方
では空気充填ピストン３５に支えられ他方では中
間ピストン２８に支えられるこわい空気充填ピス
トンばね３６を介して、中間ピストン２８も下方
へ押されて、その円錐肩部２９が上部密封円錐環
２６へ接する。しかし同時に円錐肩部３０が下部
密封円錐環２７から離れ、それによりダイヤフラ
ム箱１２へ通ずる開口１６′が開かれる。しかし
空気充填装置の空気ホースキヤツプが完全にハウ
ジング２２へはまるまで、空気充填ピストン３５
がさらに下方へ動く。空気充填ピストン３５がさ
らに下方へ動くと、密封円錐環３７が中間ピスト
ン２８にある円錐肩部３４から離れ、それにより
空気入口開口３８が開かれ、空気充填装置の操作
により今や空気がタイヤへ流入することができ
る。しかし同時に空気は開口１６′から充填通路
１６を通つてダイヤフラム圧力箱１２へ流入し、
そのつどタイヤ圧力１８に対応して基準圧力２０
がこのダイヤフラム圧力箱１２内に連続的に形成
される。所望のタイヤ圧力に達した後、空気充填
装置の空気ホースキヤツプを通常のように弁１７
のハウジング２２から外すことができる。空気ホ
ースキヤツプを外すと、こわい方の空気充填ピス
トンばね３６を介して空気充填ピストン３５が急
激に上方へ押され、密封円錐環３７が再び円錐肩
部３４へ接して、空気入口開口３８を閉じる。し
かしタイヤ圧力と基準圧力との間の圧力差が生じ
ても、これをなくすことができる。なぜならば開
口１６′はまだ開いてあり、軟らかい中間ピスト
ンばね３１および中間ピストン２８にその運動を
妨げるように作用する密封円錐環２６の絞り唇片
２６′のため、中間ピストン２８は徐々に上方へ
押されるので、開口１６′は時間遅れをもつて中
間ピストン２８の円錐肩部３０により閉じられる
からである。しかし開口１６′が閉じることによ
り、ダイヤフラム圧力箱１２内の基準空間２１も
再び閉じられる。今や基準空間２１内の基準圧力
２０はタイヤの空気圧力（タイヤ圧力１８）に等
しい。したがつて空気充填と共に設定されるタイ
ヤ圧力は、同時にタイヤ圧力監視装置の新しい目
標値（基準圧力）として保持される。

【図面の簡単な説明】

第１図はリムに設けられる圧力開閉器と車輪保
持体に設けられる高周波発生器とをもつタイヤ圧
力監視装置の断面図、第２図は第１図の切断線
−に沿う圧力開閉器の断面図、第３図は第２図
のの範囲における弁の拡大図である。 １……リム、２……タイヤ、３……車輪、４…
…圧力開閉器、５……車輪保持体、６……高周波
発生器、７……空隙、８……保持本体、１０……
ダイヤフラム、１２……ダイヤフラム圧力箱、１
３……接点開閉器、１６……充填通路、１７……
弁、１８……タイヤ圧力、１９……タイヤ空間、
２０……基準圧力、２１……基準空間、２７，３
０，３４，３７……弁素子、３８……空気入口開
口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ リムに取付けられる圧力開閉器が、振動回路
   の一部として、空隙を介して車輪保持体に取付け
   られかつ電子評価装置を出力側に接続されている
   高周波発生器を減衰させ、圧力開閉器が保持本体
   を含み、この保持本体に設けられて基準圧力をも
   つダイヤフラム圧力箱が充填通路をもち、圧力箱
   のダイヤフラムが、一方では基準圧力をまた他方
   ではタイヤ圧力を受け、ダイヤフラムが同様に保
   持本体に設けられて振動回路にある接点開閉器に
   連動しているものにおいて、圧力開閉器４の保持
   本体８に空気入口開口３８をもつ弁１７が設けら
   れ、この空気入口開口３８が、タイヤの空気重填
   の際第１の弁素子３４，３７を介してタイヤ空間
   １９に接続されると共に、第１の弁素子３４，３
   ７と第２の弁素子２７，３０と充填通路１６とを
   介して、ダイヤフラム圧力箱１２の基準空間２１
   に接続されていることを特徴とする、タイヤ圧力
   監視装置。 ２ タイヤの空気充填後弁１７の第１の弁素子３
   ４，３７が空気入口開口３８を閉じ、一方弁１７
   の第２の弁素子２７，３０はなお基準空間２１と
   タイヤ空間１９との接続を維持し、それから遅れ
   てこの接続を断つことを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項に記載のタイヤ圧力監視装置。 ３ 第２の弁素子２７，３０が、弁１７へ通ずる
   ダイヤフラム圧力箱１２の充填通路１６の開口１
   ６′を開閉することを特徴とする、特許請求の範
   囲第２項に記載のタイヤ圧力監視装置。 ４ 圧力開閉器４の保持本体８に設けられる弁１
   ７が、内孔２３をもつハウジング２２をもち、こ
   の内孔２３内に中間ピストン２８が中間ピストン
   ばね３１の力に抗して案内され、中間ピストン２
   ８がハウジング２２に対し第２の弁素子２７，３
   ０および第３の弁素子２６，２９を形成し、中間
   ピストン２８内に空気充填ピストンばね３６の力
   に抗して空気充填ピストン３５が同軸的に案内さ
   れて、中間ピストン２８に対し第１の弁素子３
   ４，３７を形成していることを特徴とする、特許
   請求の範囲第１項に記載のタイヤ圧力監視装置。 ５ 第２および第３の弁素子が、中間ピストン２
   ８にある円錐肩部２９，３０とハウジング２２の
   内孔２３にはまる密封円錐環２６，２７とにより
   形成され、第１の弁素子が、中間ピストン２８に
   ある円錐肩部３４と空気充填ピストン３５の密封
   円錐環３７とにより形成されていることを特徴と
   する、特許請求の範囲第４項に記載のタイヤ圧力
   監視装置。 ６ 空気入口開口３８が中間ピストン２８のピス
   トン孔３２と空気充填ピストン３５との間で軸線
   方向に延びていることを特徴とする、特許請求の
   範囲第１項または第２項に記載のタイヤ圧力監視
   装置。 ７ 空気充填ピストンばね３６が中間ピストンば
   ね３１より急峻なばね特性をもつていることを特
   徴とする、特許請求の範囲第４項に記載のタイヤ
   圧力監視装置。 ８ 第１の弁素子３４，３７に対する第２の弁素
   子２７，３０の閉鎖時間遅れが、中間ピストン２
   ８に接する密封円錐環２６の絞り唇片２６′また
   は空気充填ピストンばね３６とは異なる中間ピス
   トンばね３１の特性により得られることを特徴と
   する、特許請求の範囲第２項に記載のタイヤ圧力
   監視装置。