JPH0320721B2 - - Google Patents

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JPH0320721B2
JPH0320721B2 JP58176691A JP17669183A JPH0320721B2 JP H0320721 B2 JPH0320721 B2 JP H0320721B2 JP 58176691 A JP58176691 A JP 58176691A JP 17669183 A JP17669183 A JP 17669183A JP H0320721 B2 JPH0320721 B2 JP H0320721B2
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JP
Japan
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weight
monomer
copolymer
lens
polymerization
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JP58176691A
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JPS6069114A (ja
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Teruo Sakagami
Yasufumi Fujii
Naohiro Murayama
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
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Priority to CA000463328A priority patent/CA1252249A/en
Priority to EP84306448A priority patent/EP0142921B1/en
Priority to DE8484306448T priority patent/DE3465598D1/de
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Priority to US06/823,832 priority patent/US4704006A/en
Publication of JPH0320721B2 publication Critical patent/JPH0320721B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はハロゲン含有樹脂レンズに、更に詳し
く言えば高屈折率かつ低分散を有するハロゲン含
有樹脂レンズに、関するものである。
従来、光学機器には種々の無機ガラスレンズが
使用されてきたが、合成樹脂レンズがその軽量
性、加工性、安定性、染色性、大量生産性、低コ
ストの可能性などから無機ガラスレンズと共に広
く使用され始めている。
レンズに求められる様々な物性の中で、高屈折
率であることおよび低分散であることは極めて重
要なものである。高屈折率を有することは、例え
ば、顕微鏡、写真機、望遠鏡等の光学機器や眼鏡
レンズ等において重要な位置を占めるレンズ系を
コンパクトにし、また軽量化するだけでなく、球
面等の収差を小さく抑える利点を有する。一方、
低分散であることが色収差を小さくできる点で極
めて重要であることは言うまでもない。
しかし、一般に合成樹脂レンズにおいても、無
機ガラスレンズと同様に高屈折率レンズは高分
散、低屈折率レンズは低分散という傾向がある。
例えば、現在眼鏡用有機レンズとして最も普及し
ているレンズ材料にジエチレングリコールビスア
リルカーボネート(以下CR−39という)がある
が、CR−39はアツベ数がν=60と高い(即ち分
散は低い)けれども屈折率はnD=1.50と極めて低
いものである。レンズ材料として一部使用されて
いるポリメチルメタクリレートも、CR−39と同
様にアツベ数がν=60と高いが、屈折率はnD
1.49と低い。比較的高屈折率かつ低分散と言われ
るポリスチレン(nD=1.59、ν=30.4)およびポ
リカーボネート(nD=1.59、ν=29.5)は、レン
ズとして必要とされる他の物性、例えば表面硬
度、耐溶剤性等に欠けることが指摘されている。
高屈折率であるポリナフチルメタクリレート(nD
=1.64)およびポリビニルナフタレン(nD=1.68)
は、アツベ数がそれぞれν=24およびν=20と低
いものになつており、いずれの材料にも問題が多
い。
近時、高屈折率を目的としてハロゲン置換ビス
フエノールA誘導体をプラスチツクに使用するこ
とが提案されており、例えば特開昭58−28117号、
特開昭57−54901号各公報等が知られている。し
かし、そこで開示されている共重合体は高屈折率
であることを特徴とするものの、アツベ数につい
ては何等の言及もない。
従つて、高屈折率、低分散、透明性、耐溶剤性
等にすぐれたプラスチツクレンズが要望されてい
た。
発明の概要 要 旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、特定の共重合体によつてこの目的を達成しよ
うとするものである。
すなわち、本発明による合成樹脂レンズは、下
式()で表わされる単量体()20〜70重量%
および下式()で表わされる単量前()20〜
50重量%からなり、かつ両単量体の合計が70重量
%以上である共重合体(%は、いずれも共重合体
重量基準)からなること、を特徴とするものであ
る。
(式中、R1は水素またはC1〜C2アルキル基、
X1はフツ素を除くハロゲン原子、mは0〜4か
ら選ばれる整数。それぞれ複数個存在するR1
X1およびmは、同一でも異なつてもよい。) (式中、R2は水素またはC1〜C2のアルキル基、
X2はフツ素を除くハロゲン原子、pはハロゲン
置換数を表わし、1〜5より選ばれる整数、nは
1〜4より選ばれる整数。複数個存在する場合の
X2は、同一でも異なつてもよい。) 効 果 単量体()単独では固体状のため重合時の取
扱いが困難であるが、単量体()は室温下で液
状であるため、両者の混合物は重合時の取扱いが
容易である。また単量体()と単量体()の
合計量が70重量%以上であるため単量体()お
よび()の有する固有の高屈折率および低分散
の特徴が損なわれることなく、表面硬度、耐溶剤
性、高屈折率(望ましくはn20 D=1.56以上)およ
び低分散(望ましくはν=30以上)のバランスの
とれたすぐれたレンズを提供するものである。
発明の具体的説明 共重合体 単量体() 本発明における合成樹脂レンズを構成する共重
合体の一方の成分である単量体()は、上述の
()で示される常温で白色の結晶状の単量体で
ある。
ハロゲン原子(X1)としては塩素、臭素また
はヨウ素が用いられるが、生成共重合体の経時的
な安定性の点で臭素もしくは塩素が好ましい。
R1は水素またはC1〜C2のアルキル基である。R1
がC3以上のアルキル基となる生成共重合体の屈
折率が低下する。mは0〜4の整数である。mの
値が小さいほど表面硬度の大きい共重合体が得ら
れる反面衝撃性が低下する傾向があるので、使用
目的に応じて0〜4の中から適当な整数が選択さ
れる。mが5以上になると生成共重合体は表面硬
度が低下するので、合成樹脂レンズとして好まし
くない。式()中にR1、mおよびX1がそれぞ
れ複数存在するが、各々同一であつても異つてい
てもよい。
単量体()としては2,2−ビス−(4−メ
タクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフエニ
ル)プロパン、2,2−ビス−(4−メタクリロ
キシジエトキシ−3,5−ジブロモフエニル)プ
ロパン、2,2−ビス−(4−アクリロキシエト
キシ−3,5−ジブロモフエニル)プロパン、
2,2−ビス−(4−アクリロキシジエトキシ−
3,5−ジブロモフエニル)プロパン、2,2−
ビス−(4−メタクリロキシエトキシ−3,5−
ジクロロフエニル)プロパン、2,2−ビス(4
−アクリロキシエトキシ−3,5−ジクロロフエ
ニル)プロパン、2,2−ビス−(4−アクリロ
キシジエトキシ−3,5−ジクロロフエニル)プ
ロパンもしくはこれらの混合物が挙げられる。
単量体() 共重合体の他の成分を構成する単量体()
は、上述の式()により示される単量体であ
る。
ハロゲン原子(X2)としては塩素、臭素また
はヨウ素が一般的であるが、生成共重合体の屈折
率が高いことならびに経時的な安定性の意味か
ら、塩素または臭素がより好ましく用いられる。
nの数は生成共重合体のレンズ特性に重要な意味
を持つており、5以上の値では生成共重合体の表
面硬度が乏しくかつ屈折率が低下する傾向があ
る。従つて、本発明では1〜4より選ばれる整数
が用いられる。勿論、1〜4の範囲で混合された
ものも用いられ得る。特にn=2〜4(単独であ
つても混合物の平均値であつてもよい)のものが
融点が低くて粘性の低い液体であるため、取扱い
が容易であり、また耐衝撃性のすぐれた共重合体
を与えるので好ましい。pの値は屈折率に一番大
きな影響を与える。この値を1より5まで変化さ
せることによつて、目的に合つた屈折率のレンズ
を設計することができる。
式()で示される単量体としては、例えば、
(メタ)アクリロキシエトキシジブロムベンゼン、
(メタ)アクリロキシエトキシ−2,4,6−ト
リブロムベンゼン、(メタ)アクリロキシジエト
キシ−2,4,6−トリブロムベンゼン、(メタ)
アクリロキシエトキシ−4−ブロムベンゼン、
(メタ)アクリロキシエトキシトリクロルベンゼ
ン、(メタ)アクリロキシエトキシペンタブロム
ベンゼンもしくはこれらの混合物等を挙げること
ができる。こゝで「(メタ)アクリロキシ」とは
アクリル酸およびメタクリル酸から誘導された基
ないし構造のいずれをも包含するものである。
共単量体 本発明による共重合体は、0〜30重量%の範囲
内で上記両単量体と共重合体可能な単量体を共単
量体として含むものであつてもよい。単量体
()および()と共重合し得る単量体の一例
をあげると、イソブチルアクリレート、n−ブチ
ルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル
(アルキル基のC数1〜6)、イソブチルメタクリ
レート、n−ブチルメタクリレート等のメタクリ
ル酸アルキルエステル(アルキル基のC数1〜
6)、エチレングリコールジアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート等の多官能アクリルもしくはメタクリ
ル酸エステル、スチレン、ジビニルベンゼン、ビ
ニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物、アリル
シンナメート、ジアリルフタレート、トリアリル
イソシアヌレート等のアリル化合物等があげられ
る。これらの単量体は使用レンズの目的に応じて
その量、種類を変化させることが可能である。し
かし、共重合体が芳香環を有する場合は、生成共
重合体の屈折率を上げる効果はあるが、疎水性が
増加するので、単量体()が有する染色性を弱
める傾向があり、またレンズの耐衝撃性も低下さ
せる。従つて、芳香環を有する共単量体は、目的
に応じて使用する注意が必要である。一方、芳香
環を有しない共単量体は、その様な弊害はないけ
れども、屈折率を低下させる。しかし、特にアク
リル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル単
量体の使用は、単量体混合物の粘度を低下させて
注型重合が容易になるだけでなく気泡を全く含ま
ないレンズを作り易く、またアツベ数の向上も期
待できるので、好ましいものである。また、多官
能性アクリルもしくはメタクリル酸エステルの場
合は、アツベ数の向上とともに、単量体()の
架橋効果を助長して耐溶剤性を向上させる点で、
これ等の単量体の使用も好ましい。
共重合体組成 本発明の共重合体は、単量体()20〜70重量
%、単量体()20〜50重量%、好ましくは30〜
50重量%、からなり、かつ両者の和が70重量%以
上(すなわち、共単量体は0〜30重量%)である
ことを特徴とするものである。
本発明において単量体()と単量体()の
両方が必要な理由は、下記の通りである。すなわ
ち単量体()のみでは、単独重合が起りにくい
と共にこれは一官能性なのでその単独重合体は有
機溶剤に浸され易くかつ表面硬度も低いものしか
得られない。このため、単量体()と各種架橋
剤単量体とを組合わせることにより耐溶剤性およ
び表面硬度を向上させることが必要となるが、一
般の架橋剤単量体では単量体()の高屈折率か
つ低分散の特徴が失われてしまう。本発明は、高
屈折率かつ低分散共重合体を与える架橋剤単量体
を探索した結果、単量体()が単量体()と
共重合性に富みかつその共重合体が高屈折率を有
しながら低分散性を維持することを見出してなさ
れたものである。しかも、単量体()は染色性
に富むので、これを含む共重合体は染色性がすぐ
れているという利点を持つ。
単量体()の量が余りに多いと系が極めて粘
稠となつて重合時の取扱いが困難となるおそれが
あるので単量体()の量は20〜70重量%であ
り、常温で液体である単量体()の使用量も余
りに大にすぎると生成共重合体の重合性および表
面硬度等の点で好ましくない。また、両者の和が
70重量%未満であると生成共重合体は高屈折率お
よび低分散をもつことができない。
重 合 上記の単量体の重合は、通常のラジカル重合開
始剤で進行する。しかし、パーオキシジカーボネ
ートやアゾ化合物等は重合温度や開始剤の量を調
節しないと重合時に着色を生じるおそれがあるの
で、重合時の着色および生成共重合体の高温時の
着色が無視できて透明性のすぐれた共重合体が容
易に得られるジアシルパーオキサイドを使用する
ことが望ましい。ジアシルパーオキサイドとして
は、たとえば、ラウロイルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド
が用いられ、その中でも特に脂肪族のものが好ま
しい。
重合方式も、通常のラジカル重合に慣用される
ものであろうる。しかし、生成共重合体が架橋し
ていて溶融ないし溶解を伴なう処理が事実上不可
能であるから、プラスチツクレンズに利用の観点
から注型重合が一般的に好ましい。
注型重合法は周知の技術である。注型重合容器
としては、板状、レンズ状、円筒状、角柱状、円
錐状、球状、その他用途に応じて設計された鋳型
または枠型その他が使用される。そ材質は、無機
ガラス、プラスチツク、金属など合目的的な任意
なものでありうる。重合は、このような容器内に
投入した単量体と重合開始剤との混合物を必要に
応じて加熱することによつて行なう場合の外に、
別の容器である程度の重合を行なわせて得たプレ
ポリマーないしシロツプを重合容器に投入して重
合を完結させる態様によつて行なうこともでき
る。所要単量体および重合開始剤は、その全量を
一時に混合しても、段階的に混合してもよい。ま
た、この混合物は、生成共重合体に期待する用途
に応じて、帯電防止剤、着色料、充填剤、紫外線
吸収剤、熱安定剤、酸化防止剤、その他の補助資
材を含んでいてもよい。
本発明重合法の具体例の他の一つは、所要単量
体および重合開始剤の混合物またはプレポリマー
を水中に懸濁させて重合を行なわせる方法、すな
わち懸濁重合、である。この方法は、各種粒径の
球状のレンズを得るのに適している。懸濁重合法
も周知の技術であり、本発明でも周知の知見に従
つて適宜実施すればよい。
得られた共重合体は、完結していないかも知れ
ない重合を完結させるためないし硬度をあげるた
めに加熱し、あるいは注型重合によつて内包され
た歪を除去するためアニーリングを行なう等の後
処理を行なうことができることはいうまでもな
い。
レンズ 本発明の共重合体から得られるレンズは、レン
ズ材料が本発明の特定単量体からなる架橋共重合
体であるという点を除けば、従来の合成樹脂レン
ズと本質的には変らない。従つて、注型重合法に
よつて本共重合体を直接にレンズとして得るか、
あるいは板材その他から削り出すかし、必要に応
じて表面研磨、帯電防止処理その他の後処理を行
なえば、本発明共重合体生得の諸特性を有するレ
ンズが得られる。更に表面硬度を上げるべく無機
質材料を表面蒸着等により塗被したり有機系コー
ト剤をデイツピング等により塗被することも勿論
可能である。
実験例 実施例 1 2,2−ビス−(4−メタクリロキシエトキシ
−3,5−ジブロモフエニル)プロパン60重量
部、1−アクリロキシエトキシ−2,4,6−ト
リブロモベンゼン40重量部、および重合開始剤と
してのラウロイルパーオキサイド1重量部に紫外
線吸収剤(チバガイギー社製商品名「チヌビン
328」)0.5重量部を添加して、混合物を作つた。
これをガラス容器中に入れ、充分に脱気窒素置
換後、50℃で1時間、60℃で15時間、80℃で2時
間および110℃で1時間加熱して、重合を完結さ
せた。
この様にして得られた共重合体は、ほぼ無色で
あり、三次元的架橋構造を有していてアセトン、
トルエン等の有機溶剤に溶解することはなかつ
た。この共重合体は表面硬度にも優れていて、
JIS(K−5400)に基づく鉛筆硬度で2Hから3Hを
示した。この共重合体のアツベ屈折計で測定した
20℃における屈折率およびアツベ数は、次の通り
である。
屈折率 n20 D=1.603 アツベ数 ν=34.1 この様に本実施例からなる共重合体は、光学物
性にすぐれていて極めて良好なレンズを提供する
ものである。
実施例 2 2,2−ビス−(4−メタクリロキシエトキシ
−3,5−ジブロモフエニル)プロパン40重量
部、1−アクリロキシジエトキシ−2,4,6−
トリブロモベンゼン(エトキシ、トリエトキシ化
合物を含む)40重量部、およびイソブチルメタク
リレート20重量部の混合物に、計1重量部の紫外
線吸収剤(チバガイギー社製商品名「チヌビン
328」)0.5重量部と抗酸化剤(チバガイギー社製
商品名「イルガノツクス245」)0.5重量部とを添
加し、これに重合開始剤としてラウロイルパーオ
キサイド1重量部を加えて実施例1に準じて重合
を行なつて、共重合体を得た。
このようにして得られた共重合体は、ほぼ無色
であり、耐溶剤性がすぐれていた。鉛筆硬度は
2Hであつた。20℃における屈折率、アツベ数は、
以下の通りである。
屈折率 n20 D=1.57 アツベ数 ν=37.7 実施例 3 2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシ−
3,5−ジブロモフエニル)プロパン50重量部お
よび1−メタクリロキシジエトキシ−2,4,6
−トリブロモベンゼン50重量部を混合した。この
単量体混合物の粘度は30℃で約2200センチポイズ
(cp)であつた(粘度は、東京計器製造所製B型
粘度計により測定した)。この混合物を実施例1
に準じた方法で重合に付した。得られた共重合体
はほゞ無色であり、耐溶剤性にすぐれていた。20
℃における屈折率およびアツベ数は以下の通りで
ある。
屈折率n20 D=1.608 アツベ数ν=33.8 また、この単量体混合物をガラスモールド中で
の注型重合に付して、中心厚さが2mm、度数−
2.5のレンズを試作した。得られたレンズはふち
(コバ)に微小の気泡を含むものが若干みられた
が、全体としてひずものない透明性の良好なもの
であつた。このレンズについて落球テスト〔アメ
リカFDA規格(ASTM F−659)、16gの鋼球
を高さ1.27mから自然落下させてレンズの破損割
合を測定する。〕を行つた結果、ひび割れを生じ
たものは30%以下であつた(一般のガラスレンズ
では100%が破損する)。また、このレンズを「ス
ミカロンブルー−E−FBL〔住友化学(株)製〕1.5
g/H2O1リツトルの水溶液中に80℃で20分間浸
漬したところ、鮮やかなブルーの染色が認めら
れ、本レンズは染色性にすぐれたものであること
が判る。なお、本実施例で1−メタクリロキシジ
エトキシ−2,4,6−トリブロモベンゼンの代
りにスチレン50重量部を用いた共重合体から作製
したレンズは、同様の染色性テストの結果、染色
性を全く示さなかつた。
実施例 4 2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシ−
3,5−ジブロモフエニル)プロパン50重量部お
よび0℃で液状を呈する1−メタクリロキシポリ
エトキシ−2,4,6−トリブロモベンゼン
(こゝで、ポリエトキシとは単量体()でn=
2およびn=3が90%程度の主成分であり、他に
n=1およびn=4が10%程度混合された平均n
=2.2の混合物をさす)50重量部を混合した。こ
の混合物は、液状であつた(30℃で2000cp)。
実施例1に準じた重合方法により得られた共重
合体は、屈折率n20 D=1.606、アツベ数ν=33.5を
有するものであつた。
注型重合によつて得られた中心厚さ2mm、度数
−2.5のレンズは、そのコバに微小な気泡を有す
るものが若干みられたが、全体としてひずみのな
い透明性の良好なものであつた。落球テストの結
果、ひび割れを生じたものは全く無く、すぐれた
耐衝撃性を示した。また、実施例3に準じて染色
テストを行つたところ、充分な染色性を示した。
実施例 5 2,2−ビス−(4−メタクリロキシエトキシ
−3,5−ジブロモフエニル)プロパン60重量
部、およびnの数が平均2.2の1−アクリロキシ
ポリエトキシ−2,4,6−トリブロモベンゼン
40重量部を混合した。この混合物は液状であり
(30℃で2000cp)、注型重合が可能であつた。
実施例1に準じて重合を行つて得た共重合体
は、屈折率n20 D=1.605、アツベ数ν=33.4であつ
た。また、染色性も良好であつた。この単量体混
合物から注型重合により実施例3と同様のレンズ
を作製して、落球テストを行つた。ひび割れを生
じるものは皆無であつた。
比較例 1 実施例4で1−メタクリロキシポリエトキシ−
2,4,6−トリブロモベンゼンの代りにメタク
リロキシ−2,4−6−トリブロモベンゼン50重
量部を使用した。単量体混合物は固体状であり、
モールド中で容易に注型重合することができなか
つた。ステンレス鋼製容器中で高温で溶融させて
重合を行つた。厚さ3mmの板について実施例3に
準じた落球テストを行つたところは、100%破砕
した。また、染色性も認められず、エトキシ基を
有する本発明の単量体()がすぐれていること
が判る。
実施例6および7 実施例4で用いたものと同じ1−メタクリロキ
シポリエトキシ−2,4−6−トリブロモベンゼ
ン45重量部、2,2−ビス−(4−メタクリロキ
シエトキシ−3,5−ジブロモフエニル)プロパ
ン45重量部およびエチレングリコールジメタクリ
レート10重量部を添加混合した。
この混合物の粘度は、30℃で300cpと極めて低
いものであつた(実施例6)。また、同様の組成
物で50重量部、45重量部および5重量部の混合物
の粘度は、約1100cpであつた(実施例7)。いず
れの組成も実施例4に比べ粘度が低くて、注型重
合に極めて適したものであつた。
これ等の混合物について実施例4に準じてラウ
ロイルパーオキサイド1重量部を用いて注型重合
を行つて、中心厚さ約2mm、度数約−2.25のレン
ズを試作した。得られたレンズはひずみのない透
明性の良好なものであつた。また、レンズには気
泡が全く認められなかつた。このことは、単量体
粘度がレンズ製造上重要な因子であることを示す
ものである。それぞれの組成物のレンズの屈折率
およびアツベ数は次に示す通りである。
nD ν 実施例6 1.596 34.2 実施例7 1.599 34.2 これ等のレンズについて実施例3に準じて落球
テストを行つたところ、両者とも全くヒビ割れを
生ぜず、耐衝撃性に優れていた。また、実施例3
に準じてレンズの染色テストを行つたところ、充
分な染色性を有していた。
比較例 2 実施例7で1−メタクリロキシポリエトキシ−
2,4,6−トリブロモベンゼンの代りにメタク
リロキシ−2,4,6−トリブロモベンゼンを50
重量部使用したものは、固体状であつて常温でガ
ラスモールド中で全く注型重合ができず、レンズ
は得られなかつた。従つて、ステンレス鋼製容器
中で高温で溶融させて重合を行つて厚さ3mmの板
を作り、実施例3に準じて落球テストを行つたと
ころ、100%破砕した。また、染色性もほとんど
認められなかつた。これにより、1−メタクリロ
キシポリエトキシ−2,4,6−トリブロモベン
ゼンの有用性が判る。
実施例 8 実施例4で用いた1−メタクリロキシ−ポリエ
トキシ−2,4,6−トリブロモベンゼン50重量
部、2,2−ビス−(4−メタクリロキシエトキ
シ−3,5−ジブロモフエニル)プロパン40重量
部およびイソブチルメタクリレート10重量部を混
合した。この混合物の粘度は、約250cpであつ
た。
注型重合は容易に行なわれた。実施例4に準じ
てラウロイルパーオキサイド1重量部を用いて注
型重合を行つて、中心厚さ約2mm、度数約−2.25
のレンズを作製した。得られたレンズはひずみが
なく、透明で気泡の全くない良好なものであつ
た。このレンズの屈折率n20 D=1.598、アツベ数ν
=34.2であつた。これ等のレンズは落球テストの
結果、100%ひび割れがなく、また染色性も良好
であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下式()で表わされる単量体()20〜70
    重量%および下式()で表わされる単量体
    ()20〜50重量%からなり、かつ両単量体の合
    計が70重量%以上である共重合体(%はいずれも
    共重合体重量基準)からなることを特徴とする、
    合成樹脂レンズ。 (式中、R1は水素またはC1〜C2のアルキル基、
    X1はフツ素を除くハロゲン原子、mは0〜4か
    ら選ばれた整数。それぞれ複数存在するR1,X1
    およびmは、同一でも異なつてもよい) (式中、R2は水素またはC1〜C2のアルキル基、
    X2はフツ素を除くハロゲン原子、pはハロゲン
    置換数を表し、1〜5より選ばれた整数、nは1
    〜4より選ばれた整数。それぞれ複数存在する
    X2は、同一でも異なつてもよい)
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JPS5818601A (ja) * 1981-07-27 1983-02-03 Seiko Epson Corp 合成樹脂レンズ

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