JPH03204353A - 能動型騒音制御装置 - Google Patents

能動型騒音制御装置

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JPH03204353A
JPH03204353A JP1341904A JP34190489A JPH03204353A JP H03204353 A JPH03204353 A JP H03204353A JP 1341904 A JP1341904 A JP 1341904A JP 34190489 A JP34190489 A JP 34190489A JP H03204353 A JPH03204353 A JP H03204353A
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JP
Japan
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noise
vibration
gear
reference signal
signal
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JP1341904A
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English (en)
Inventor
Akio Kinoshita
木下 明生
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願発明は、車両等の室内に伝達される騒音を制御音と
の干渉により低減させる能動型騒音制御装置に係り、と
くに、車両などに搭載されて噛み合うギヤから発生され
る、所謂ギヤ・ノイズを低減させるようにした能動型騒
音制御装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種の能動型騒音制御装置としては、例えば、
公表特許公報、平1−501344号記載の装置が知ら
れている。この従来装置は、車両の客室、運転室やこれ
に類する音響空間に適用されるもので、第1振動音源(
騒音源)の振動、具体的にはエンジン回転に伴う振動の
少なくとも1つの選択された高調波を含む基準信号の内
、少なくとも1つを駆動手段に供給し、この駆動手段が
複数個の第2振動音源を駆動するように構成して、第1
.第2振動音源によって形成される振動音場の振動エネ
ルギをセンサで感知し、その感知される振動エネルギを
低減させる手段を設けるとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した従来装置にあっては、エンジン
回転に同期したパルス信号のみを検出し、これを基準信
号として例えば適応フィルタを使って処理し、第2振動
音源を駆動するようにしていたため、車室内騒音がエン
ジン回転の基本振動数及びその高調波振動数に依存して
いるときは有効であったが、これ以外の周波数が含まれ
ているときは、騒音低減に何ら有効性を発揮しないもの
であった。
つまり、エンジン回転に付勢されて発生ずる、周期的振
動に係る騒音としては、駆動系(パワートレイン)のギ
ヤ・ノイズ等があるが、従来装置ではそのようなギヤ・
ノイズには対処できない。
とくに、エンジン駆動力を伝達するトランスミッション
、ディファレンシャルギヤなどの駆動系では、エンジン
回転に付勢されて各種のギヤが噛み合って周期性のある
ギヤ・ノイズを発生させる。
しかし、その際、ギヤ振動数は例えば第4図(a)に示
す如く噛み合い周波数のみの場合もあれば、第4図(b
)に示す如く噛み合い周波数にギヤ軸の回転周波数を加
算又は減算した周波数となり、周波数が移動する、所謂
、ゴースト現象が不定期且つ突発的に発生することが知
られている。これに対して、従来装置のような回転パル
スを検出するような手法では、検出周波数が移動してし
まうためもはや、かかるゴースト現象に追従できないと
いう問題があった。
本願発明は、このような従来装置の有する問題に着目し
てなされたもので、その解決しよ・うとする課題は、ギ
ヤの噛み合いに依って発生するギヤ・ノイズを、そのギ
ヤ振動数が変動する場合でも、的確に低減させることで
ある。
〔課題を解決するだめの手段〕
上記課題を解決するため、請求項(1)記載の発明では
、第1図に示す如く、動力伝達装置のギヤ・ケースから
騒音が伝達される音響空間に、当該騒音と干渉する制御
音を発生可能な制御音源と、前記音響空間の観測位置に
おける残留騒音を検出する騒音センサと、前記ギヤ・ケ
ースの振動を検出する振動検出手段と、この振動検出手
段の検出値から周期的成分のみの基準信号を抽出する基
準信号抽出手段と、この基準信号抽出手段が抽出した基
準信号と騒音センサの検出信号とに基づき、前記騒音セ
ンサの検出値が最小になるように前記制御音源を作動さ
せる騒音制御手段とを備えている。
また請求項(2)記載の発明では、請求項(1)記載の
構成要素の内、ギヤ・ケースは、エンジンとトランスミ
ッションとが一体に収容されたパワー・プラントのケー
スであり、振動検出手段は、前記パワー・プラントのケ
ースの外面に配設するという構成にしている。
〔作用〕
本願発明では、車両の駆動系などの動力伝達装置が作動
して動力が伝達される際、ギヤの回転に因ってギヤ・ケ
ース(例えばエンジンとトランスミッションとが一体に
収容されたパワー・プラントのケース)が振動し、ギヤ
・ノイズを車室に伝達する。このギヤ・ノイズは周期性
を有しているものの、そのギヤ振動数はギヤの噛み合い
周波数のみの場合もあれば、噛み合い周波数に軸の回転
周波数がプラス、マイナスされた周波数となる場合もあ
る等、その周波数が安定しない。しかし、このギヤ振動
に起因したギヤ・ケースの振動は、例えばケース外面に
設置された振動検出手段により検出され、基準信号抽出
手段からは振動検出波形の内の周期的成分のみを基準信
号として抽出する。そして、騒音制御手段は、抽出され
た基準信号と騒音センサの検出値とを用いて、騒音セン
サの検出値、即ち音響空間(車室など)の観測位置の音
圧が最小になるように制御音源を作動させる。
このため、ギヤ・ノイズの周波数が所謂、ゴースト現象
によって移動する場合でも、騒音の原因となる移動周波
数に的確に追従でき、ギヤ・ノイズを減らすことができ
る。
このとき、例えば振動検出手段の検出値にエンジン振動
成分が含まれる場合は、この成分も周期性を有していて
、基準信号抽出手段の抽出値に含まれるから、エンジン
騒音も合わせて低減させることができる。
〔実施例] 以下、本願発明の一実施例を第2回乃至第4図に基づき
説明する。
第2図において、2は動力発生装置としてフロント・エ
ンジン、フロント・ドライブ(FF)駆動の車両を、4
は騒音源としての車両2のパワープラントを、6は音響
空間としての車室を夫々示す。パワープラント4には、
エンジン及び動力伝達装置としてのトランスミッション
、ディファレンシャル・ギヤを一体に収容している。ま
た車両2には、能動型騒音制御装置8が搭載されている
能動型騒音制御装置8ば、振動を検出する振動検出手段
としての加速度ピックアップ10と、車室6に設置され
る騒音センサとしてのマイクロホン14a〜14c、車
両2の所定位置に設置されるコントローラ16.及び車
室6に設置される制御音源としてのラウドスピーカ18
a、18bにより構成される。
この内、加速度ピックアップ10はパワープラント4の
デフ・ケース外面に設置され、パワープラント4で発生
する振動(即ち加速度量)をアナログ電圧でなる振動信
号gとして検出するものである。マイクロフォン14a
−14cは車室6の天井部の前方、中央、後方の位置に
夫々設置され、各設置位置(観測位置)における残留騒
音(音圧)に応じたアナログ電圧のノイズ信号e1〜e
3を夫々出力するようになっている。そして、加速度ピ
ックアップ10及びマイクロフォン14a〜14cの検
出信号は、コントローラ16に個別に供給される。
また、ラウド・スピーカ18a、18bは、夫々、車室
6の前側のインスツルメントパネルの下側及び後側のシ
ート後方に設置され、コントローラ16から出力される
駆動信号を受けて、車室6に音響信号(制御音)を出力
するようになっている。
コントローラ16は第2図に示すように、入力する振動
信号gを電圧増幅するアンプ22と、このアンプ22の
出力信号をディジタル変換するA/D変換器23と、こ
の変換器23の変換出力を入力して騒音周波数に相関の
ある周期的成分のみを基準信号Xとして抽出する基準信
号抽出手段24と、入力するノイズ信号01〜C3を電
圧増幅するアンプ26a〜26cと、このアンプ26a
〜26cの出力信号と基準信号抽出手段24からの基準
信号XをD/A変換器27を通した信号とに基づき騒音
制御用の駆動信号3/1.V2を生成する騒音制御手段
としてのスピーカ制御部28と、このスピーカ制御部2
8からの駆動信号y1.3’2を電力増幅してラウド・
スピーカ18a、18bに夫々供給するアンプ30a、
30bとを備えている。
基準信号抽出手段24は、第2図に示す如く、入力する
振動信号gを遅延させる遅延回路32と、この遅延回路
32の出力信号を入力とし、フィルタ係数を更新可能な
ディジタルフィルタ36とを有するとともに、前述した
振動信号gを分岐させて入力し、この入力波形gから前
記フィルタ36の出力波形Xを差し引いて残差信号Rを
演算する減算器40と、この減算器40からの残差信号
Rを用いて前記ディジタルフィルタ36のフィルタ係数
を更新する適応プロセッサ44とを有している。この内
、適応プロセッサ44は本実施例では、後述するLMS
アルゴリズムを用いて残差信号Rの二乗値が最小になる
ようにディジタルフィルタ36のフィルタ係数を変更す
るものである。
一方、スピーカ制御部28は第3図に示すように、基準
(8号抽出手段24から出力される基準信号Xを入力す
るディジタルフィルタ48及び適応フィルタ50と、マ
イクロホン14a〜14cからのノイス信号e、〜e3
を入力するA/D変換器52a 〜52cと、このA/
D変換器52a〜52cによる変換信号及び前記ディジ
タルフィルタ48の出力信号r、。を人力するマイクロ
プロセッサ54と、前記適応フィルタ50の処理信号y
をD/A変換してアンプ30a、30bに出力するD/
A変換器56a、56bとを有している。
この内、ディジタルフィルタ48は、基準信号Xを入力
し、マイクロホン148〜14c及びスピーカ18a、
18b間の組合せに係る伝達関数に応じて、フィルタ処
理された基準信号rtm(後述する第(4L (5)式
参照)を生成する。適応フィルタ50はスピーカ18a
、18bへの出力チャンネルに対応して個別のフィルタ
を有し、基準信号Xを入力して、その時点で設定されて
いるフィルタ係数に基づき適応信号処理を行ってスピー
カ駆動信号y、を各々出力するものである。マイクロプ
ロセッサ54は、ノイズ信号e1〜e3及びフィルタ処
理された基準信号ramを入力し、適応フィルタ50の
フィルタ係数をLMSアルゴリズムを用いて変更する。
ここで、本実施例における騒音制御の手法及び基準信号
の生成手法を説明する。
最初に、騒音制御部28で実施される制御手法を説明す
る。いま、i番目のマイクロホン14a(〜14c)が
検出したノイズ信号をet(n)、ラウド・スピーカ1
8a、18bからの制御音(二次台)が無いときの1番
目のマイクロホン14a(〜14C)が検出したノイズ
信号をept (n)、m番目のラウドスピーカ18a
 (18b)とi番目のマイクロホン14a(〜14C
)との間の伝達関数(FIR(有限インパルス応答)関
数)のj番目(j=o、1,2.・・・、IC−1)の
項をディジタルフィルタで表したときのフィルタ係数を
C01、基準信号x(n)、基準信号x (n)を入力
しm番目のラウドスピーカ18a  (18b)を駆動
する適応フィルタ50における出力チャンネル毎の各フ
ィルタのi番目(i=o、1,2.・・1k−1)の係
数をWmiとすると、 et (n)  −ept(n)  +・・・ (1) が成立する。ここで、(n)が付く項は、何れもサンプ
リング時刻nのサンプル値であり、また、Lはマイクロ
ホン14a〜14cの数(本実施例では3個)、Mはラ
ウドスピーカ18a、18bの数(本実施例では2)、
Icl!FIRデイジタルフイ1 ルクで表現された伝達関数C−の夕・ンプ数(フィルタ
次数)、Ikは適応フィルタ50のタップ数(フィルタ
次数)である。
上式(1)中、右辺の「Σ W、%、・x  (n−j
−4)  J(−y、)の項は適応フィルタ50におけ
る出力チャンネル毎のフィルタ(係数W、、)に信号X
を入力したときの出力を表し、「Σ Ct−・ (Σw
、、 Hx  (n−j−4)  ) Jの項はm番目
のスピーカ13a(18b)に入力された信号エネルギ
が該スピーカ1.8a(18b)から音響エネルギとし
て出力され、車室6内の伝達関数C1ff1を経てi番
目のマイクロホン14a(〜14C)に到達したときの
信号を表し、さらに、「Σ Σ CL m j(Σ W
mi・x  (n−j−i)  l Jの右辺全体は、
ffi番目のマイクロホン14a(〜14C)へノ到達
信号を全スピーカについて足し合わせているから、i番
目のマイクロホン14(〜14c)に到達する二次台の
総和を表す。
次いで、評価関数(最小にすべき変数)Jeを、Je−
Σ  (e、(n)) 2      ・・・ (2)
2 とおく。
そして、評価関数Jeを最小にするフィルタ係数W□を
求めるために、本実施例ではLMSアルゴリズムを採用
する。つまり、評価関数Jeを各フィルタ係数W。、に
ついて偏微分した値で当該フィルり係数W m +を更
新する。
そこで、(2)式より、 となるが、(1)式より となるから、この(4)式の右辺をr t+n(n−1
) とおけば、フィルタ係数の書換え式は以下の(5)
式により得られる。
Wmt(n   −11)=  WIIt  (n) 
 十α・ Σ  e、(n) ・ r、□(n−i) ・・・ (5) ここで、αは収束係数であり、フィルタが最適に収束す
る速度や、その際の安定性に関与する。
また、基準信号抽出手段24で実施される基準信号の生
成手法に対しては、上述の説明において、x=g、eh
 =x−g、W、:ディジタルフィルタのi番目のフィ
ルタ係数、として同様に適用できる。
次に、本第実施例の動作を説明する。
エンジンを始動させてシフトレバ−をドライフレンジに
入れると、エンジン回転力はトランスミッション、ディ
ジタル・ギヤなどを介して前輪に伝達され、走行状態に
移行する。この走行状態では、パワープラント4に伝わ
るギヤ振動やエンジン振動に因って、そのケース外面が
振動する。この振動は、加速度ピックアップ10によっ
て該振動に応じた振動信号gとして取り出され、コント
ローラ16に供給される。
コントローラ16において、振動信号gはアンプ22.
A/D変換器23を介して電圧増幅された後、基準信号
抽出手段24の遅延回路32及び減算器40の子端子に
供給される。この内、遅延回路32は、人力する振動信
号gを所定時間遅延させ、ディジタルフィルタ36に供
給する。ディジタルフィルタ36は、その時点で設定さ
れているフィルタ次数毎の係数を用いてフィルタ処理を
行って出力する。
このため、減算器40では、元の振動波形gから遅延・
フィルタリング処理に係るフィルタ出力波形Xが減算さ
れ、残差信号Rが演算される。この残差信号Rは適応プ
ロセッサ44に入力されるから、適応プロセッサ44は
前述した係数更新の手法を用いてディジタルフィルタ3
6の各フィルタ次数の係数をサンプリング時間n毎に更
新する。
これにより、(残差信号R)2が徐々に最小となり、こ
の係数更新が収束した後には、フィルタ出力Xは周期的
波形のみとなる。つまり、元の振動波形gとフィルタ出
力波形Xとが、遅延回路32デイジタルフイルタ36の
演算に夫々必要な時間を足した時間だけ離れていても、
元の振動波形gから予測できる成分、即ち相関のある成
分だけがフィルタ出力Xとして残り、相関のない種々の
ランダムなノイズは残らないことになる。
5 そこで、パワープラント4内のギヤが前述したゴースト
現象を発生しない1つまり振動周波数が噛み合い周波数
で安定している(第4図(a)参照)場合は勿論、その
振動は周期的である。したがって、ギヤの噛み合いに伴
ってケース外面に伝達される振動信号gから、この振動
波形に対応した基準信号Xが確実に抽出される。しかし
、ゴースト現象が発生して、発生振動の周波数が前述し
た第4図(b)に示した如く噛み合い周波数から移動し
た場合でも、その振動はギヤの回転に起因しているので
周期的である。このため、従来のように単に回転パルス
を検出するような場合とは異なり、周期的であるがしか
し不安定な振動周波数に確実に追従でき、その制御対象
周波数に応じた基準信号Xを得ることができる。
また、本実施例のパワープラント4にはエンジンも収容
しているため、このエンジン振動も加速度ピックアップ
10の検出成分に含まれる。そして、エンジン振動も周
期性を有しているため、基準信号抽出手段24からの基
準信号Xに含まれる1に とになる。
そして、上述のようにして生成された基準信号Xばスピ
ーカ制御部28に送られる。スピーカ制御部28では、
入力した基準信号XがA/D変換器46を介してディジ
タルフィルタ48及び適応フィルタ50に夫々供給され
る。この内、ディジタルフィルタ48は、入力した基準
信号Xを用いて、前記(4)式に係るフィルタ処理され
た基準信号rLmをマイクロホン、スピーカ間の伝達関
数01□に対応して演算し、その信号rLmをマイクロ
プロセッサ54に出力する。
一方、マイクロホン14a〜14cはその設置位置(観
測位置)に残留している音を検知し、その音圧に応した
ノイズ信号e、〜C3をコントローラ16に夫々出力す
る。コントローラ16では、入力したノイズ信号e、”
−e3がアンプ26a〜26cにより電圧増幅されてス
ピーカ制御部28に送られる。スピーカ制御部28に入
力したノイズ信号e、〜e3はA/D変換器52a 〜
52cを個別に通ってマイクロプロセッサ54に出力さ
れる。
マイクロプロセッサ54では、各入力信号を用いて前記
(5)式に基づくフィルタ係数の更新演算が行われる。
つまり、現時点のサンプリング時刻nにおけるフィルタ
係数W。、(n)に、評価関数、即ち各マイクロホン1
4a〜14cからの残留音圧に相当するノイズ信号e、
(n)の二乗の総和が最小になる方向のフィルタ係数が
フィルタ毎に演算され、サンプリング時刻(n+1)に
おいて設定されるべきフィルタ係数W、+(n+1)が
得られる。
そこで、マイクロプロセッサ54は演算値W、□(n+
1)に応じた制御信号を適応フィルタ50に出力する。
このため、適応フィルタ50における各フィルタのフィ
ルタ係数は、サンプリング時刻(n+1)では、新しく
演算されたフィルタ係数W0、に更新される。このよう
にマイクロプロセッサ54によって、評価関数Jeを最
小にするように、所定サンプリング時間毎にフィルタ係
数の更新指令が繰り返される。
そこで、適応フィルタ50内の各フィルタは、その時点
で設定されているフィルタ係数によって、入力する基準
信号Xと係数W 11 iとのベクトル演算を行って出
力値y、を求め、この値を駆動信号としてD/A変換器
56a、56bを介してラウドスピーカ18a、18b
に夫々出力する。
これにより、各スピーカ18a、18dは、入力信号y
、に応じた制御音(二次台)を発生するから、この発生
した音響出力は予め推定しである伝達関数C1+nに対
応した車掌空間をスピーカの指向性に基づき伝搬して音
場を形成する。このため、制御収束後においては、3箇
所の観測点(マイクロボン設置位置)及びその近傍に伝
達されるギヤ・ノイズ及びエンジン騒音と制御音とが干
渉して殆ど相殺され、残留騒音が著しく低減することと
なる。このとき、前述したようにゴースト現象によって
ギヤ振動数の移動が起こっても、この移動を基準信号X
が確実に追跡して検出しているので、ギヤ・ノイズが確
実に低減される。
このように本実施例では1つの基準信号Xによって、周
期的ではあるが振動数の不安定なギヤ・9 ノイズを低減できると共に、エンジン振動による車室6
内のこもり音も合わせて同時に低減でき、センサの数を
減らすことができる利点がある。
なお、本願発明は前述した実施例のように、ギヤ・ケー
スをFF車のエンジン及びトランスミッション等を一体
に収容したパワープラントとする場合に限定されるもの
ではなく、例えば、フロントエンジン、リヤドライブ(
FR)車の同様のパワープラントに適用して同等の作用
効果を得ることもできるし、ギヤ・ケースを車両のトル
クチューブとしその外周面に加速度ピックアップを取り
つけて、プロペラシャフトまでも含めた駆動系のギヤ・
ノイズ及びその他の周期的ノイズを合わせて低減すると
してもよいし、さらに、4輪駆動(4WD)車にあって
はギヤ・ケースを例えばトランスミッション2駆動力分
配装置、前輪側ディファレンシャルギヤ等が一体に収容
されたトランスファーとすることもでき、前述と同様に
トランスファー各部のギヤ及びエンジンから伝わる周期
的なノイズ成分のみを抽出して、それらを総括的0 に且つ周波数移動に追従して低減でき、振動検出手段を
一層節約できるという効果がある。
また、前記実施例では制御音源としてのラウド・スピー
カ及び騒音センサとしてのマイクロホンを夫々複数個設
けた場合を説明したが、必ずしもこれに限定されること
なく、例えばラウド・スピーカ1個及びマイクロホン1
個の構成も採り得る。
さらに、本願発明の能動型騒音制御装置は前述した実施
例のように車室に適用する装置に限定されることなく、
例えば航空機のキャビンに適用する装置であってもよい
し、空調用室外機の回転に起因した室内騒音を低減させ
るように構成した装置とすることもできる。一方、前述
した実施例では騒音源が車室という一種の閉じられた空
間の外部に在る場合を説明したが、本願発明は騒音源が
そのような閉空間の内部に設置されている場合にも通用
できる。
さらにまた、本願発明の騒音制御手段に係るフィルタ係
数更新のアルゴリズムは、前述した実施例記載のような
時間領域のLMSアルゴリズムのほか、例えば周波数頭
域におけるその他のLMSアルゴリズムであってもよい
〔発明の効果〕
以上説明したように本願発明によれば、例えば車両など
の動力伝達装置のギヤ・ケースの振動を検出し、その検
出値から周期的成分のみの基準信号を抽出し、その抽出
した基準信号と騒音センサの検出信号とに基づき、騒音
センサの検出値が最小になるように制御音源を作動させ
るとしたため、騒音振動数に相関のある基準信号が加振
源に近い部位のケース振動を基にして得られることから
、ギヤ振動の振動周波数がその噛み合い周波数のみに依
存している場合は勿論のこと、噛み合い周波数から軸回
転周波数分だけ移動するという不安定な状態が発生した
場合でも、発生振動が周期的である限り、その周波数移
動に確実に追従した基準信号が得られ、音響空間に伝達
されるギヤ・ノイズを確実に低減させることができると
いう優れた効果がある。
また、ギヤ・ケースが、例えばエンジンとトランスミッ
ションが一体に収容されたパワープラントのケースであ
って、エンジン振動など、ギヤ・ノイズ以外の周期的振
動が混入して伝達されている場合には、そのような周期
的振動も重畳した基準信号が抽出され、ギヤ・ノイズ及
びエンジン振動によるこもり音等も同時に低減でき、振
動検出手段の数を節約できるなど、構成が簡単化され、
且つ、駆動系の騒音を総括的に低減できるという利点も
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明のクレーム対応図、第2図は本願発明
の一実施例を示す概略構成図、第3図は実施例記載のコ
ントローラのスピーカ制御部の構成を示すブロック図、
第4図はギヤ振動の周波数スペクトルを、振動周波数が
移動する場合と移動しない場合とで示す説明図である。 8:能動型騒音制御装置、10:加速度ピックアップ、
14a〜14c:マイクロホン、16:コントローラ、
18a、18bニラウド・スピーカ、24:基準信号抽
出手段、28:スピーカ制3 扉部(騒音制御手段) 4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)動力伝達装置のギヤ・ケースから騒音が伝達され
    る音響空間に、当該騒音と干渉する制御音を発生可能な
    制御音源と、前記音響空間の観測位置における残留騒音
    を検出する騒音センサと、前記ギヤ・ケースの振動を検
    出する振動検出手段と、この振動検出手段の検出値から
    周期的成分のみの基準信号を抽出する基準信号抽出手段
    と、この基準信号抽出手段が抽出した基準信号と騒音セ
    ンサの検出信号とに基づき、前記騒音センサの検出値が
    最小になるように前記制御音源を作動させる騒音制御手
    段とを備えたことを特徴とする能動型騒音制御装置。
  2. (2)前記ギヤ・ケースは、エンジンとトランスミッシ
    ョンとが一体に収容されたパワー・プラントのケースで
    あり、前記振動検出手段は、前記パワー・プラントのケ
    ースの外面に配設されていることを特徴とする請求項(
    1)記載の能動型騒音制御装置。
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