JPH03203614A - インモールドコーティング成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、インモールドコーティング成形方法、より
詳しく言えば、成形品を一次成形した後、金型を一旦微
関させて金型内で上記−次成形品の表面に塗装を施すイ
ンモールドコーティング成形方法に関する。

［従来の技術］ 周知のように、シート状に予備成形された繊維強化合成
樹脂（ＦＲＰ）等の合成樹脂を素材とするシートモール
デイングコンパウンド（ＳＭＣ）成形品は、例えば、ボ
ンネットやトランクリッドなど、自動車の外板部材に適
用した場合、従来の鋼板製のものに比べて、車体の軽量
化を図ることができるとともに、見映えの向上等商品性
を高めることができるなど、実用上の大きなメリットを
有している。

ところが、このＳＭＣ成形品の表面に塗装を施す場合、
成形品の表面及び表面近傍に存在する気孔内のエアが、
塗装後の乾燥工程で塗膜を破って外部に放出されるため
、通常の塗装方法では塗膜にピンホールが生じ、良好な
塗装品質を得ることができないという問題がある。

この問題に対する対策として、従来より、ＳＭＣ素材を
一次成形した後、金型を若干開くとともに、−次成形品
を金型内に載置したままの状態で、該−次成形品の表面
側に塗料を注入し、その後、再度金型を閉じて成形品及
び注入塗料を加圧することによって該成形品の表面及び
表面近傍の気孔部に塗料を充填し、塗膜上のピンホール
の発生を防止するようにした、いわゆる、インモールド
コーティング（ＩＭＣ）ｌｆｆｌｆｆｌ形動法れている
。

しかしながら、この１ＭＣ成形方法では、金型を微開さ
せた際に、金型と上記−次成形品との間に形成された二
次空間部にエアが侵入し、この二次空間部に塗料を吐出
して１ＭＣ成形を行うときには、上記エアが二次空間内
に残留した状態で成形が行なわれることになる。このた
め、−次成形品の表面全体に塗料を均一に行き渡らせる
ことが難しく、また、塗装表面にエアの残留跡か残り良
好な塗装品質を得ることができないという問題がある。

かかる問題に対して、例えば、特開昭６１−２４８７０
９号公報では、ｒＭｃａ形に先立って、上記二次空間部
を予め真空引きしてエアを排除しておき、その後に、該
二次空間部に塗料を吐出して１ＭＣ成形を行う方法が提
案されている。

［発明か解決しようとする課題］ ところが、通常、金型の成形空間の外周部には、可動型
が固定型に対して相対的に摺動する摺動部（ツヤ−エツ
ジ部）が形成され、金型の開閉動作によってこのシャー
エツジ部でＳＭＣ素材の不要部が切り落とされるように
なっており、上記シャーエツジ部の外側の金型空間部に
は、ＳＭＣ素材の切り落とされた不要部分がパリとして
残留している。そして、二次空間部が真空引きされた際
には、これらのパリ及びエアがシャーエツジ部から上記
二次空間部内に吸い込まれて混入し、成形品の塗装品質
に悪影響を及ぼすという問題があった。

この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、上記
ツヤ−エツジ部から二次空間部へのエアあるいはパリの
混入を防止して、塗装品質の良好な成形品を得ることが
できる１ＭＣ成形方法を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ このため、この発明は、成形品を載置するコア型と該コ
ア型に対して接離可能に設けられたキャビ型とを備え、
これら両金型を組み合わせて形成される成形空間内で成
形品を一次成形した後に、上記両金型を相対的に離間さ
せてキャビ型と一次成形品との間に二次空間部を形成さ
せ、次に、上記成形空間の外周部に位置するシャーエツ
ジの外側の金型空間部を予め減圧し、その後、上記キャ
ビ型と一次成形品との間に形成された二次空間部を減圧
し、次いで、該二次空間部に塗料を注入して成形品の表
面にインモールドコーティングを施すようにしたもので
ある。

［発明の効果］ この発明によれば、上記両金型を相対的に離間させてキ
ャビ型と一次成形品との間に二次空間部を形成させた後
、ノヤーエツノの外側の金型空間部を予め減圧し、その
後に、上記二次空間部を減圧ｊるようにしたので、該二
次空間部を減圧する際に、ンヤーエッノ側からエアある
いはパリが混入することを確実に防止することができ、
その後に１ＭＣ成形を行うことにより、塗装品質の良好
な成形品を得ることができる。

［実施例］ 以下、この発明の実施例を、添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図乃至第４図は、本実施例に係る１ＭＣ成形方法を
説明するための一連の工程説明図であるが、これらの図
に示すように、本実施例に係る０ＭＣ成形装置１は、シ
ート状に予備成形されたＳＭＣ素材を載置するコア型２
と、該コア型２に対して上下動可能に設けられるととも
にコア型２と組み合わされて成形空間ｌＯを形成するキ
ャビ型３とで構成される成形金型を備え、上記キャビ型
３をプレス（不図示）で上下動させて金型を開閉するこ
とができるとともに、成形空間１０内でＳＭＣ素材を圧
縮成形して成形品Ｗが得られる。

また、上記キャビ型３の外周下部には、金型外部からの
エア及びゴミ等の侵入を防止するためのスカート部材７
が取り付けられる一方、コア型２側には、該コア型２の
外周部と上記スカート部材７の内周部との間を気密にシ
ールするシール部材８が装着されている。

上記キャビ型３の内部には成形品Ｗの表面に１ＭＣ塗料
を注入するための１ＭＣインジェクタ４が配設され、該
インジェクタ４には、塗料供給管２５を介して、金型外
部に設置された１ＭＣ吐出ポンプ５により、塗料タンク
６に貯えられた１ＭＣ塗料が供給されるようになってい
る。上記１ＭＣインジェクタ４には、成形空間１０に開
口する塗料注入孔４ｂ（第３図参照）が設けられ、該注
入孔４ｂには、シリンダ４Ｃで上下方向に駆動されるシ
ャットオフピン４ａか摺動自在に嵌挿されており、該シ
ャットオフピン４ａが上端位置まで上昇させられること
により、上記塗料注入孔４ｂと塗料供給管２５とが連通
して成形空間１０内に塗料が注入され、上記シャットオ
フピン４ａが上端位置から下降させられることにより、
上記塗料注入孔４ｂと塗料供給管２５との連通状態が遮
断される。そして、シャットオフピン４ａが下端位置ま
で下降させられた状態では、その下端面がキャビ型３の
成形面の一部を構成するようになっている。

また、上記キャビ型３の内部には、シリンダ１１ｃで上
下方向に駆動され、上記ＩＭＣインノエクタ４のシャッ
トオフピン４ａと同様の作動を行うシャットオフピンｌ
ｌａを備えた真空エア弁ｌｌが配設されている。該真空
エア弁２は、真空エア供給管２６を介して三方切換弁１
２に接続されており、該切換弁１２の一方の接続口には
エア供給管路２３を介してコンプレッサ１３が接続され
、他方の接続口には真空引き管路２４（第１真空引き管
路）を介して真空ポンプ１４（第１真空ポンプ）が接続
されている。そして、上記切換弁１２を切換操作するこ
とにより、真空エア弁１２が上記コンプレッサ１３また
は第１真空ポンプ１４のいずれか一方に接続されるよう
に構成されている。

上記金型成形空間ＩＯの外周部には、キャビ型３がコア
型２に対して上下動する際の摺動部が位置しており、キ
ャビ型３を上昇させて金型を開いた状態で、コア型２の
成形而上にＳＭＣ素材を載置し、その後にキャビ型３を
下降させて金型を閉じる際には、上記摺動部が、ＳＭＣ
素材の不要部を切り落とすンヤーエッノ部２１を構成す
る。そして、この切り落とされたＳＭＣ素材の不要部は
、上記ンヤーエッノ部２Ｉの外側の空間部２０（金型外
周空間部）内にパリとして残留することになる。

本実施例では、上記金型外周空間部２０内のパリ及びエ
アが成形空間ＩＯ側に混入することを防止するために、
該金型外周空間部２０に開口する第２真空引き管路２７
が設けられるとともに、該第２真空引き管路２７を介し
て上記金型外周空間２０を真空引きする第２真空ポンプ
１７が配設されている。

上記各シャットオフピン４ａ及びＩｌａの駆動用シリン
ダ４Ｃ及びＩＩｃ、１ＭＣ吐出ポンプ５、切換弁１２、
コンプレッサ１３、及び各真空ポンプ１４及び１７は、
いずれも、例えばマイクロコンピュータを主要部として
構成されたコントロールユニットＣＵに電気的に接続さ
れており、該コントロールユニットＣＵからの制御信号
により、それぞれの作動タイミングが制御されるように
なっている。

次に、以上のように構成された成形装置１によるインモ
ールドコーティング成形方法について、第１図乃至第４
図に示す一連のの工程説明図、及び第５図の成形工程フ
ローチャートを参照しながら説明する。

成形サイクルがスタートすると、まず、キャビ型３が上
昇させられて金型が開かれた初期状態において、コア型
２の成形而上にＳＭＣ素材を載置した後、キャビ型３を
下降させてプレス圧を上昇させ、上記ＳＭＣ素材を一次
成形する（ステップ＃ｌ）。この−次成形時には、第１
真空ポンプ１４で成形空間１０を真空引きしながら成形
が行なわれ（第１図参照）、プレス圧力上昇後、この真
空状態が解除される。

次に、ステップ＃２で、プレス圧を除圧するとともに真
空エア弁＋１を開き、コンプレッサ１３から成形空間１
０内に所定圧力の圧縮エアを供給する。

そして、ステップ＃３で、キャビ型３を所定の若干量だ
けリフトアップさせる。このとき、第２図において破線
矢印で示されるように、−次成形品Ｗとキャビ型３との
間に形成された二次空間部１０ａ内には、引き続いて圧
縮エアが供給され、このエア圧によって一次成形品Ｗは
コア型２に押圧される。従って、キャビ型リフトアップ
時に、−次成形品Ｗが、キャビ型３につれて持ち上げら
れることを防止できる。

上記リフトアップ終了後、ステップ＃４で、第２真空ポ
ンプ１７を駆動して、予め金型外周空間部２０を真空引
きする。該金型外周空間部２０が所定の真空状態に達す
ると、ステップ＃５で、切換弁１２を第２真空ポンプ１
４側に切り換え、二次空間部１０ａを真空引きする（第
２図の実線矢印参照）。このとき、上記金型外周空間部
２０が予め真空引きされているので、該空間部２０内の
パリ及びエアが、ンヤーエッジ部２１を介して上記二次
空間部１０ａ側に混入することはない。そして、上記二
次空間部１０ａが所定の真空状態に達すると、真空エア
弁１１のシャットオフピン１１ａが閉じられ、真空エア
供給管２６と真空エア弁１１のバルブ孔１１ｂとの連通
が遮断される。

次に、ステップ＃６で、１ＭＣインジェクタ４のシャッ
トオフピン４ａを開放して、ＩＭＣ塗料Ｗａを上記二次
空間１０ａ内に吐出し、吐出終了後、真空エア弁１１の
シャットオフピンｌｌａを閉じる（第３図参照）。この
とき、第２真空ポンプ１７は引き続いて駆動され、上記
金型外周空間２０内の真空度が維持される。

そして、１ＭＣインジェクタ４のシャットオフピン４ａ
を下端位置まで下降させた後、プレスを再加圧させる（
ステップ＃７）。この再加圧により、ＩＭＣ塗料Ｗａが
一次成形品Ｗの表面全体に均一に広げられ、加圧状態を
所定時間保持することにより、１ＭＣ塗料が硬化して成
形品Ｗの表面に塗膜Ｗａが形成される。

次いで、ステップ＃８で、プレス圧を除圧するとともに
真空エア弁１１のンヤットオフピン１１ａを開き、第４
図に示すように、コンプレッサ１３からエアを供給しな
からキャビ型３を上昇させて脱型しくステップ＃９）、
金型内から成形品Ｗを取り出すようになっている。

以上、説明したように、本実施例によれば、キャビ型３
をリフトアップさせた後、シャーエツジ２１の外側の金
型空間部（金型外周空間部２０）を予め減圧し、その後
に、上記二次空間部１０ａを減圧するようにしたので、
該二次空間部１０ａを減圧する際に、ツヤ−エツジ２Ｉ
側から（上記金型外周空間部２０側から）エアあるいは
パリが混入することを確実に防止することができ、その
後に１ＭＣ成形を行うことにより、塗装品質の良好な成
形品を得ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図＃、第２図、第３図及び第４図は、本発明の実施
例に係るインモールドコーティング成形方性の一連の工
程を説明するための金型全体の縦断面説明図、第５図は
上記インモールドコーティング成形方法の一連の工程を
説明するためのフローチャートである。 １・・・インモールドコーティング成形装置、２・・・
コア型、３・・・キャビ型、４・・・１ＭＣインジェク
タ、５・・・ＩＭＣ吐出ポンプ、６・・・塗料タンク、
１０・・・成形空間、１１・・・真空エア弁、１４・・
・第１真空ポンプ、１７・・・第２真空ポンプ、２０・
・・金型外周空間、２１・・・シャーエツジ部、Ｗ・・
成形品、Ｗａ・１ＭＣ塗膜。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）成形品を載置するコア型と該コア型に対して接離
   可能に設けられたキャビ型とを備え、これら両金型を組
   み合わせて形成される成形空間内で成形品を一次成形し
   た後に、上記両金型を相対的に離間させてキャビ型と一
   次成形品との間に二次空間部を形成させ、次に、上記成
   形空間の外周部に位置するシャーエッジの外側の金型空
   間部を予め減圧し、その後、上記キャビ型と一次成形品
   との間に形成された二次空間部を減圧し、次いで、該二
   次空間部に塗料を注入して成形品の表面にインモールド
   コーティングを施すことを特徴とするインモールドコー
   ティング成形方法。