JPH0319973Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、ガソリンスタンド・自動車修理工
場等において設置され、自動車に取り付けられる
灰皿等の洗浄を行う装置に関する。

［従来例］ 従来知られているこの種の装置の一例を第１図
を用いて説明する。１は洗浄装置本体で、上部に
洗浄室２を形成し、下方には水道等の水源３より
給水を受ける貯水タンク４を形成している。５は
洗浄ノズルで、貯水タンク４と電磁弁６を介して
連通する給水口７を説けると共に、該給水口７の
外周に電磁弁８を介してコンプレツサー等の空気
圧源９より圧縮空気を導入し、この圧縮空気をノ
ズル口１０より噴出させることにより給水口７部
が負圧となりタンク４内の水を吸い上げる方式の
一種のジエツトポンプを形成している。１１は上
記電磁弁６，８を開閉操作するスイツチで、電磁
弁６，８の双方を開弁することにより、洗浄室内
に挿入された灰皿に対し圧縮空気により付勢され
た洗浄水を吹き付けて洗浄し、電磁弁８のみを開
くことにより、洗浄後の灰皿に圧縮空気を吹き付
けて乾燥をしている。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、このような従来の装置では、吐出さ
れる洗浄水の量がかなり少量であるため、洗い落
とした灰皿の汚れの多くが、洗浄水と共に排水さ
れることなく洗浄室２内の各壁面に付着し、洗浄
室内を著しく汚損し、しかもこれが高じて洗浄室
の金属面を腐蝕させると云つた不都合がある。

また、乾燥工程の際、電磁弁６を閉じても洗浄
ノズル５内に残つた水が圧縮空気とともに吹きあ
げられ、乾燥効果を低下させる欠点がある。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、こうした点に対処して成され、灰
皿挿入口を備えた洗浄室と、該洗浄室に臨み水道
等の水源より圧送される洗浄水を上方へ放出させ
る放水ノズルと、該放水ノズル内に配設され放水
ノズルの放水口より上方に突出して開口させた圧
縮空気噴射用のエアーノズルと、放水ノズルの周
壁に穿設され洗浄室底面に沿つて開口させた室内
洗浄用の放水口とを設けて構成し、問題点の解決
をはかつたものである。

［作用］ これにより、洗浄水は、放水ノズルの放水口よ
り上方へ向けて放出されると共に、その周壁に穿
設された室内洗浄用放水口より洗浄室底面に沿つ
て放出され、洗浄室に挿入された灰皿を洗浄する
と同時に、洗浄室内の汚れを洗い流す。また、乾
燥工程時には、放水ノズル内に残つた水が室内洗
浄用放水口から排出され、しかもエアーノズルが
放水口より上方に突出されているから、放水ノズ
ル内の水を巻き込むことなく圧縮空気のみが吹き
あげられて、効果的な乾燥を行う。

［実施例］ 以下、その実施例を第２〜６図を用いて説明す
る。

第２図は実施例の基体構成を示す説明図、第
３・４図は要部説明図である。２０は洗浄室で、
底面に洗浄ノズル２１及び排水口２２、前面に扉
２３を有する灰皿挿入口２４をそれぞれ備えてい
る。洗浄ノズル２１は、上方に放水口２５を備
え、給水ホース２６・電磁弁２７を介して水道等
の給水圧を有する水源２８と連通する放水ノズル
２９と、該放水ノズル２９内を貫通し放水口２５
より所定寸法上方へ突出して開口すると共にエア
ホース３１・電磁弁３２を介してコンプレツサー
等の空圧源３３と連通するエアーノズル３４とか
ら構成されている。上記放水ノズル２９には、放
水口２５の他に、該放水口２５の周部に複数の室
内洗浄用の放水口３５が洗浄室２０の底面に沿つ
た位置に穿設されている。扉２３には、扉２３が
一定角度以上の開閉動作するのを検知してスイツ
チングする開閉スイツチ３６と、扉２３を開閉操
作するエアシリンダー３７とが取り付けられてい
る。このエアシリンダー３７は扉２３の閉成方向
へ付勢するスプリングを備えた単動形シリンダー
から成り、電磁弁３２により前記エアーノズル３
４と同時に圧縮空気の供給を受ける。３８はタイ
マーコントローラーで、前記開閉スイツチ３６に
より起動され、電磁弁２７，３２への通電を断通
する。３９は洗浄室２０の底部に設けられる敷網
である。

以上の構成から成る実施例の動作を以下に説明
する。

使用者が洗浄する灰皿を下向きにして扉２３を
押す。これに伴い、扉２３が一定以上開かれると
開閉スイツチ３６がONされ、コントローラー３
８ではまず電磁弁２７，３２の双方を開弁させ
る。この開弁によりエアシリンダー３７が動作し
て扉２３を所定位置まではね上げて、灰皿を洗浄
室２内部へ導き入れると同時に、洗浄ノズル２１
では放水口２５，３５及びエアーノズル３４から
一斎に洗浄水及び圧縮空気を放水する。放水口２
５より放出される水は、エアーノズル３４から放
出する圧縮空気と混合し付勢され、灰皿に勢い良
く吹き付けられてその汚れを洗い落とす。一方放
水口３５より放出される水は、洗浄室２０の底面
に沿つて拡開し上記の灰皿洗浄により下方に飛散
した汚水を洗い流し排水口２２より排出する。

この電磁弁２７，３２の開弁後、タイマーコン
トローラー３８で一定時間T₁（１〜５秒程度）経
過したのを検知して電磁弁２７のみを開弁する。
これに伴い、放水口２５，３５からの放水が停止
し、エアーノズル３４からの空気放出のみが継続
される。このノズル３４から放出される圧縮空気
は上記洗浄により灰皿に付着した水滴を飛散さ
せ、灰皿の乾燥を促進する。

この後更に一定時間T₂（２〜８秒程度）経過し
たのをコントローラー３８で検知すると電磁弁３
２を閉弁する。これに伴い、圧縮空気の供給が停
止され、エアーノズル３４における空気放出が止
まると共にエアシリンダー３７に与えられていた
空気圧はエアホース３１を介してエアーノズル３
４より外へ抜けてシリンダー３７に具備されるス
プリングにより扉２３が閉じられる。

以上の一連の動作をフローチヤートにまとめて
第５図に示した。尚、上記のタイマー設定時間
T₁・T₂はコントローラーに具備する調節手段に
より変えることができる。

第６図は他の実施例を示し、本体５０内に搬送
ロール５１・ブラシロール５２・絞りロール５
３・散水ノズル５４等を備えた公知のカーマツト
洗浄機内に一体に組み込んだものを表している。
水源２８からの給水管５５は本体５０内で分岐さ
れて散水ノズル５４・洗浄ノズル２１へそれぞれ
連通している。一方排水は本体５０底部より延出
する排水ホース５６の途中へ、前記排水口２２か
らの排水を合流させている。従つて、この例の如
く構成すれば、マツト洗浄機と灰皿洗浄機を同一
の給水及び排水設備で兼用できると共に、別体と
して設置する場合に比べ大幅な省スペースが可能
である。特に、これらの装置はガソリンスタンド
等の引火性燃料を扱う場所で使用されることが多
く、地上より一定の高さ位置に保持することが、
消防法により義務づけられており、機能上は十分
小形に形成できるものでもかなりの高さを有した
大形の本体に構成する必要があり、一体化による
省スペース効果は極めて高い。

［考案の効果］ この考案は、以上のように構成され、次のよう
な優れた効果を奏する。

エアーノズルを放水ノズル内に配設し放水ノズ
ルの放水口と略同心状に開口させ、放水ノズルに
おいて水源から圧送される洗浄水を放出させると
共に、この洗浄水を内側から直接附勢するように
圧縮空気を放出させるので、充分な量の洗浄水を
効果的に作用させ、効果の高い洗浄を行うことが
できる。

室内洗浄用の放水口を設けて、灰皿の洗浄を行
うと同時に、洗浄室内に飛散した汚水を洗い流す
ことができ、常に清潔に使用できると共に、汚れ
が洗浄室内に蓄積して金属部の腐蝕を招いたり、
悪臭を発する等の不都合を解消できる。

洗浄後放水ノズルの上部に残つた洗浄水は室内
洗浄用の放水口より排出されるから、従来のよう
に乾燥工程時にエアーノズルより水を吹きあげる
ことがなく、効果の高い乾燥を行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の構成を示す説明図。第２図は
本案実施例の洗浄室部の構成を示す説明図。第３
図は実施例の洗浄ノズル部を示す断面説明図。第
４図は実施例の各部配管・接続を示す説明図。第
５図は実施例のシーケンス動作を説明するフロー
チヤート図。第６図は他の実施例を示す断面説明
図。 ２０は洗浄室、２１は放水ノズルとエアーノズ
ルとを備えた洗浄ノズル、２５は放水口、２４は
灰皿挿入口、２８は水源、２９は放水ノズル、３
４はエアーノズル、３５は室内洗浄用の放水口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 灰皿挿入口を備えた洗浄室と、該洗浄室に臨み
   水道等の水源より圧送される洗浄水を上方へ放出
   させる放水ノズルと、該放水ノズル内に配設され
   放水ノズルの放水口より該放水口と略同心状に開
   口させた圧縮空気噴射用のエアーノズルと、放水
   ノズルの周壁に穿設され洗浄室底面に沿つて開口
   させた室内洗浄用の放水口とを設けたことを特徴
   とする灰皿洗浄装置。