JPH03199677A - 可変容量式斜板型圧縮機 - Google Patents

可変容量式斜板型圧縮機

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JPH03199677A
JPH03199677A JP1338234A JP33823489A JPH03199677A JP H03199677 A JPH03199677 A JP H03199677A JP 1338234 A JP1338234 A JP 1338234A JP 33823489 A JP33823489 A JP 33823489A JP H03199677 A JPH03199677 A JP H03199677A
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JP
Japan
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pressure
control
compressor
swash plate
chamber
Prior art date
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Application number
JP1338234A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Morimoto
勉 森本
Yoshio Kurokawa
黒川 喜生
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は斜板型圧縮機の容量制御に関し、例えば自動車
用空調装置用の冷媒圧縮機として使用して有効である。
[発明の背景コ 本発明者らは、先にシャフトに斜板を揺動可能に取り付
け、この斜板の傾斜角をスプールの変位に応じて変動さ
せ、かつ斜板の中心位置も同時に変位させるようにした
可変容量式斜板型圧縮機を提案した。
この斜板型圧縮機は、スプール背面に形成された制御圧
室内の圧力に応じてスプールを変位させ、このスプール
の変位に対応して斜板の傾斜角と斜板の中心位置を同時
に変位させるようにしたちのである。
このような可変容量式斜板型圧縮機では、上記制御圧室
に導かれる制御圧力を制御弁にて調整するようにしであ
る。
すなわち、通常、圧縮機の吸入側圧力は冷凍サイクルの
負荷に応じて変位するものであるから上記制御弁はこの
吸入側圧力の変化に基づいて、スプール背面の制御圧室
に供給される信号圧力を調整するようになっている。
しかしながら、上記のように吸入側圧力の変化に応じて
スプールを変位させ、これにより圧縮機の吐出容量を制
御しようとすると、結果として吸入側圧力が常に一定圧
力となるように圧縮機の容量を制御することになる。こ
こで、吸入側圧力が常に一定になるというのは、冷凍サ
イクルにおける蒸発器の蒸発温度が常に一定に保持され
ることを意味する。
しかしながら、冷凍サイクルの場合は、負荷が急変した
時に蒸発器の蒸発温度を一定に制御するよりも、むしろ
積極的に蒸発温度を可変させるようにしたほうがより良
好な制御が行なえる。
そこで、本発明者等は、圧縮機の吐出容量すなわちスプ
ールの変位を、基本的には圧縮機吸入側低圧力の変化に
基づいて制御するようにするとともに、圧縮機吸入側低
圧力以外の信号に基づいても制御できるようにした可変
容量式斜板型圧縮機を提案した。
すなわち、後者の圧縮機は、スプールの背面に形成され
た制御圧室に導かれる信号圧力を制御する制御弁として
、低圧導入通路を介して導入される低圧と高圧導入通路
を介して導入される高圧との間で信号圧力を調節する制
御弁体を設け、圧縮機の低圧側圧力の変化に応じて変動
するダイヤフラムの変位によりこの制御弁体を駆動する
ようにするとともに、さらに上記ダイヤフラムの背面に
ソレノイドを配置し、このソレノイドの磁力に基づいて
ダイヤプラムの位置を制御するようにしている。
このような圧縮機であれば、制御弁体の制御を基本的に
は圧縮機吸入側低圧の変動に基づき行なうことになるが
、更に上記ソレノイドの磁力によっても制御弁体を制御
することができ、前述した冷凍サイクルの負荷が急変し
たような場合には、スプール背面の制御圧室に供給され
る制御圧を速やかに調整し、斜板の傾斜角と斜板の中心
位置を同時に変位させて蒸発器の蒸発温度を積極的に可
変させることができる。
[発明が解決しようとする課題] ところで、スプール背面の制御圧室に供給される信号圧
力を上記ソレノイドにより制御する場合、例えば冷凍サ
イクルのエバポレータ吹出口に設定した目標温度と実際
に利足した温度との偏差に応じて、この偏差を縮める方
向に圧縮機容量を制御するものであり、上記ソレノイド
は上記倫理に応じて制御圧室に供給される制御圧を制御
する必要がある。
ソレノイドにより上記制御圧室に供給される制御圧を制
御するには、従来ソレノイドに付与される電力のデユー
ティ比(オン時間/(オン時量子オフ時間))を変える
ことによりソレノイドの吸引力を制御していた。
この場合、従来はソレノイドに付与する周波数を比較的
低く設定(約5Hz程度)してあり、このためデユーテ
ィ比の変化に対して制御圧は比較的緩やかでかつリニア
な変化をしく第7図の特性f1参照)、シたがってこの
場合は制御が容易で応答性に優れている。
しかしながら、址本周波数を低い状態で制御する場合は
、最大および最小デユーティ比(0,9以上および0.
1以下)を得ようとすると不安定で、確実な制御が期待
できない不具合がある。
本発明はこのような事情にもとづきなされたもので、ソ
レノイドを制御する場合に、デユーティ比の可変領域で
は制御が容易で応答性に優れ、また最大および最小デユ
ーティ比(0,9以上および0.1以下)の場合は確実
な制御が得られるようにした可変容量式斜板型圧縮機を
提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明は、ソレノイドをデユ
ーティ比および周波数を制御可能なコントローラに接続
し、このコントローラは、デユーティ比が最大および最
小領域では周波数を高くし、デユーティ比が上記最大お
よび最小領域以外の可変領域では周波数を低くしてソレ
ノイドを制御するようにしたことを特徴とする。
[作用コ 本発明によれば、デユーティ比の可変領域では低周波数
を使用するので制御が容易で応答性に優れ、また最大お
よび最小デユーティ比(0,9以上および0.1以下)
の場合は高周波数で制御するので安定した制御が得られ
る。
[実施例] 以下本発明の一実施例を図面にもとづき説明する。
第1図は可変容量式斜板型圧縮機の縦断面図であり、1
00は圧縮機の外殻を示す。
圧縮機の外殻100は、アルミニウム合金製のフロント
ハウジング4、フロントサイドプレート8、吸入弁9、
フロントシリンダブロック5、リアシリンダブロック6
、吸入弁12、リアサイドプレート11およびリアハウ
ジング13を図示しないスルーボルトによって一体的に
固定して構威しである。
上記フロントシリンダブロック5およびリアシリンダブ
ロック6には、第2図に示すようにシリンダ64(64
1〜645)が夫々5ケ所形成され、これらシリンダ6
4は互いに平行となるように形成されている。
図示しない自動車走行用エンシジンの駆動力を受けて回
転するシャフト1はベアリング2および3を介してそれ
ぞれフロントハウジング4およびフロントシリンダブロ
ック5に回転自在に軸支されている。また、シャフト1
に加わるスラスト力に対し、図中左方向へ働く力はスラ
スト軸受15を介してフロントシリンダブロック5で受
け、かつ止め輪16によりシャフト1の図中右方向への
動きを規制している。
リアシャフト40はベアリング14を介してスプール3
0に回転自在に軸支されている。リアシャフト40に働
く図中右方向へのスラスト力はスラスト軸受116を介
してスプール30で受け、止め輪17によりリアシャフ
ト40がスプール30から外れるのを防いでいる。
スプール30はリアシリンダブロック6の円筒部65お
よびリアハウジング13の円筒部135内に軸方向へ摺
動可能に配されている。
斜板10の中央部には球面支持部107が形成され、こ
の球面支持部107にはリアシャフト40の端部に固定
された球面部108が配され、斜板10は揺動可能な状
態で球面部108に支持されている。
斜板10のシャフト1側面にはスリット105が形成さ
れており、シャフト1の斜板10側端面には平板部16
5が形成されている。そして、平板部165がスリット
105内壁に面接触するようにして配されることにより
、シャフト1に与えられた回転駆動力を斜板10に伝え
るものである。
また、斜板10両面側にはシュー18および19が摺動
自在に配設されている。
フロントシリンダブロック5のシリンダ64およびリア
シリンダブロック6のシリンダ64内にはピストン7が
摺動可能に配されている。上述のようにシュー18およ
び19は斜板10に対し、摺動自在に取り付けられてい
る。またシュー18および19はピストン7の内面に対
し回転可能に係合している。したがって、斜板10の回
転を伴う揺動運動は、このシュー18および19を介し
ピストンに往復運動として伝達される。
前記シャフト1の平板部165には長溝166が形成さ
れており、また、斜板10にはビン通し孔が形成されて
いる。シャフト1の平板部165は斜板10のスリット
105に配された後、ビン80および止め輪によりビン
通し孔とシャフト1の長溝166とに係止される。この
長溝166内のビン80の位置により斜板10の傾きが
変わるものであるが、斜板10の傾きが変わると同時に
斜板中心(球面支持部107と球面部108)の軸方向
位置も変わるようになっている。
すなわち、第1図中右側の第2作動室60においては、
斜板10の傾きが変わってピストン7のストロークが変
化しても、ピストン7の作動室60側の上死点は殆ど変
わらず、よってデッドボリュームの増加が実質的に生じ
ないように長溝166が設けられている。これに対し、
図中左方向の作動室50では斜板の傾きが変わると共に
ピストン7の上死点も変化するため、デッドボリューム
が変化する。
本例では上述したように斜板10の傾斜角が変動しても
、ピストン7の作動室60側の上死点位置が変動しない
ような形状に長溝166が形成されている。したがって
この長溝166は厳密には曲線状となるが、はぼ直線の
長溝でも近似できる。
図中符号21は軸封装置であり、シャフト1を伝って冷
媒ガスや潤滑オイルが外部へ洩れるのを防いでいる。
図中符号24は第1および第2の作動室50゜60に開
口し、吐出室90.93と連通ずる吐出口であり、この
吐出口24は吐出弁22によって開閉される。吐出弁2
2は弁押さえ23と共に図示しないボルトによりフロン
トサイドプレート8およびリアサイドプレート11に固
定されている。
図中符号25は第1および第2作動室50゜60と吸入
室72.74とを通達する吸入口であり、吸入弁9およ
び吸入弁12によって開閉される。
フロント側の吐出室90は、シリンダブロック5に形成
された吐出通路91を介して吐出ボート92に導かれ、
また、リア側の吐出室93はシリンダブロック6に形成
された吐出通路94により吐出ポート95に導かれてい
る。吐出ボート92および吐出ポート95は外部配管に
より連結されるため、吐出室90と吐出室93の内部圧
力は同一圧力である。またフロント側の吸入室72は吸
入通路71によりハウジング中央部に形成された吸入空
間70に導かれ、同様にリア側の吸入室74も吸入通路
73により吸入空間70に導かれている。
なお、図中符号51.52,53,54.55゜56は
Oソングである。
図中符号400は制御圧空間200内の圧力を制御する
ための制御弁であり、制御回路500により制御される
この制御弁400は第3図に詳細が示されており、以下
これについて説明する。
第3図中、401は制御弁ハウジングである。
制御弁ハウジング401はリヤハウジング13のリヤ側
に取りつけられており、またこの制御弁ハウジング40
1内には吐出室93に連通ずる高圧導入通路96、吸入
室74に連通する低圧導入通路97および制御圧室20
0に通達する信号圧迫路98が形成されている。
制御弁ハウジング401内には弁座部材402が挿入さ
れている。この弁座部材402と対向する位置に制御弁
体403が配置される。弁座部材402は信号圧通路9
8と高圧導入通路96との間に介在し、制御弁体403
がこの弁座部材402の第1弁座面404に着座した状
態では信号圧通路98と高圧導入通路96との間が遮断
される。一方、制御弁ハウジング401には第2弁座面
405も形成されており、制御弁体403がこの第2弁
座面405に着座した状態では信号圧通路98と低圧導
入通路97との間の導通が遮断される。
弁座部材402の内部には保持部材406が摺動自在に
配置されている。この保持部材406は保持スプリング
407の付勢力を受けて、常時制御弁体403に当接し
ており、これにより制御弁体403の固持を行う。保持
スプリング407はその一端が保持部材406に当接す
るとともに、他端はアジャスタスクリュー408に保持
される。
アジャスタスクリュー408は制御弁ハウジング401
にネジ止めされる。更にこのアジャスタスクリュー40
8と制御弁ハウジング401との間のシールはOリング
409によってなされる。
上述の弁座部材402および保持部材406には高圧導
入通路96と連通する通路411が形成されており、更
にその通路411路中に絞り99゜81が形成されてい
る。
制御弁体403の第2弁座面405側にはダイヤフラム
412が配置され、このダイヤフラム412の変位は連
結部413を介して制御弁体403に伝達されるように
なっている。ダイヤフラム412は制御弁ハウジング4
01とソレノイドハウジング414とによってその周辺
が挟持される。また、ダイヤフラム412の中心部は上
述の連結部413とスプール415とにより挟持される
。ダイヤフラム412の一面側には吸入圧室416が形
成され、この吸入圧室416には低圧導入通路97を介
して吸入空間74内の冷媒圧力が導入される。
スプール415の背面には付勢スプリング417が配置
されており、この付勢スプリング417の付勢力とダイ
ヤプラム412両面間の差圧により生じる力との大小に
より連結部413が図中左右方向に変位することになる
。付勢スプリング417はバネ受け418により保持さ
れており、このバネ受けの位置はアジャストスクリュー
419によって調整される。
付勢スプリング417を囲むようにソレノイドコイル4
20が配置されている。ソレノイドコイル420は磁性
材料製の円筒部材421上に配置され、更にその外周に
はヨーク422が配置される。上述のスプール415も
磁性材料でできており、このスプール415の端面は円
筒状部材421およびヨーク422の端面と対向するよ
うに位置している。したがって、ソレノイドコイル42
0が励磁した状態では円筒状部材421、スプール41
5およびヨーク422によって磁器回路が形成され、こ
の磁力によりスプール415は図中右方向に変位する。
制御回路500は第4図に示すように、アクセルセンサ
501、エバポレータ吹出口温度センサ502および室
内温度センサ503からの信号に応じてコントローラ(
CPU)504が制御信号を算出して、この信号を上記
制御弁400のソレノイドコイル420に印加するよう
になっている。
この場合、制御回路500のコントローラ504は、ソ
レノイドコイル420へ供給する電力の周波数およびデ
ユーティ比を算出してソレノイドコイル420へ指令信
号を出す。この制御については後述する作用により説明
する。
上記のような構成による圧縮機の作動について述べる。
図示しない電磁クラッチが接続され、シャフト1にエン
ジンからの駆動力が伝えられると圧縮機は起動する。シ
ャフト1の回転は斜板10を一体に回転させ、このため
ピストン7を往復駆動する。
このピストン7の往復移動に伴い作動室5060内で冷
媒の吸入、圧縮、吐出が行われる。
この場合、リア側の第2作動室60とフロント側の第1
作動室50との圧力差に基づく力がピストン7およびシ
ュー18.19を介して斜板10に加わることになる。
特に斜板lOは球面部108によって揺動自在に支持さ
れており、かつスリット105と平板部165との嵌合
によりシャフト1の回転力を受けるようになっているた
め、ピストン7に加わる力が斜板10の傾斜角を減少さ
せる方向にモーメントとして作動することになる。この
回転モーメントは、ビン80の周りに生じるモーメント
によって受けられることになる。
またこのピストン7により発生する回転モーメントは、
球面部108に対して図中右方向の押圧力を加えること
になる。
すなわち、制御弁400が制御圧室200に吸入側の低
圧を導入する状態では、球面部108およびスプール3
0が図中右方向に変位する。その結果、斜板10はその
傾斜角を小さくする。ただし、斜板10はシャフト1の
長溝166にビン80によって規制されているため、斜
板10は傾きを減少すると同時に斜板10の中心にある
球面部108に対し図中も方向に力を与え、球面部10
8を右方向へ移動させる。球面部108を介してリアシ
ャフト40に働く図中右方向の力はスラスト軸受16を
介してスプール30に伝えられ、スプール30はリアハ
ウジング13の底部に当たるまで移動する。この状態が
圧縮機の吐出容量が最小となる状態で、ある。
そして、図示されない吸入ポート(冷凍サイクルの蒸発
器につながる)より吸入される冷媒ガスは、中央部の吸
入空間70へ入り、次いで吸入通路71.73を通り、
フロント側およびリア側の吸入室72.74へ入る。そ
の後、ピストン7の吸入行程において、吸入弁12を介
して吸入口25より作動室50.60内へ吸入される。
吸入された冷媒ガスは圧縮行程で圧縮され、所定圧まで
圧縮されれば吐出口24より吐出弁22を押し開いて吐
出室90.93へ吐出される。高圧の冷媒ガスは吐出通
路91.94を通り、吐出ポート9295より冷凍サイ
クルの図示しない凝縮器へ吐出される。
この際、フロント側の第1の作動室50はデ・ソドボリ
ュームが大きいため、リア側の第2作動室60よりも圧
縮比が小さく、第1作動室50内の冷媒ガスの圧力が吐
出空間90内の圧力(リア側第2作動室60の吐出圧力
が導かれている)よりも低く、フロント側の第1作動室
50での冷媒ガスの吸入、吐出作用は行われない。
吸入側が低圧の時には、上述したように圧縮機吐出容量
を最小容量とする。
しかし冷凍サイクル側から要求される圧縮機の能力が高
い場合には、制御圧室200に高圧側圧力が導入される
ようになる。
ここで、圧縮機に要求される負荷、すなわち冷凍サイク
ル側の負荷は圧縮機吸入側圧力に影響を与えることが知
られている。冷房負荷が大きい状態ではエバポレータで
のスパーヒートが大きくなり、圧縮機吸入側圧力が上昇
する。また、逆に冷房負荷が小さい時には圧縮機吸入側
圧力は低下することが知られている。
そのため、このように圧縮機に要求される能力か高い場
合には吸入側冷媒圧力が高くなり、この圧力が低圧導入
通路97を介して吸入圧室416に導入されることにな
る。
このため、ダイヤフラム412に加わる付勢力が大きく
なり、付勢スプリング417の付勢力に打ち勝ってスプ
ール415を第3図中右方向に変位させることになる。
この変位を受けて連結部413も第3図中右側方向に変
位する。
この結果、制御弁体403は保持部材406のt’l+
圧力を受けて第2弁座面405に当接する。このため低
圧導入通路97と信号圧通路98との間の導通が遮断さ
れ、これに代り第1弁座面404が開き、高圧導入通路
96と信号圧通路98との間が導通される。
したがって、信号圧通路98には高圧導入通路96側か
らの高圧が導入されることになり、制御圧室200内の
圧力が上昇する。よって、スプール30に対し、11す
排圧室200と吸入空間74との圧力差による左方向へ
働く力は圧縮機の回転に伴い次第に上昇する。そして、
この力が前述した球面部108を図中右方向へ押す力に
打ち勝つと、スプール30は次第に図中左方向へ移動し
始める。
そしてシャフト1の長溝166とビン8,0の作用によ
り斜板10はその回転中心(球面部108)を図中左方
向へ移動しつつその傾きを大きくしてゆく。
更に制御圧室200内の圧力が上がってゆくと、スプー
ル30はその肩部305がリアサイドプレート11に当
たるまで図中左方向へ移動し、最大容量状態を実現する
これが第1図の状態である。第1図の状態では、図示さ
れない吸入ポートより吸入される冷媒ガスは中央の吸入
空間70に入り、吸入通路71および73を通ってそれ
ぞれ吸入室72および74へ流入する。そして、吸入行
程では吸入口25より吸入弁9および12を介して、そ
れぞれ作動室50および60へ入り、次いでピストン7
の変位と共に圧縮され、吐出口24より吐出弁22を介
して、それぞれ吐出空間90および93へ入り、吐出通
路91および94を通り、吐出ポート92および95よ
り吐出され、外部配管で合流する。
この状態では作動室50および作動室60は共に冷媒ガ
スの吸入、吐出作用を行っている。
このようにして、本例の圧縮機では、吸入側圧力が高い
時には信号圧路通98を高圧導入通路96と連通させて
制御圧室200内の圧力をす曽大させ、それにより圧縮
機の吐出容量を最大容量まで高める。
その結果、圧縮機の吐出容量が要求される容量以上のも
のとなれば、そのことはひいては冷房負荷が相対的に小
さくなることとなり、その結果として、吸入側圧力が低
下する。
そして、吸入側圧力が低下すれば、低圧導入通路97を
介して吸入圧室416に導入される圧力が低くなり、ダ
イヤフラム412は付勢スプリング417の付勢力によ
り第3図中左方向に変位する。このダイヤフラム412
の変位は連結部413を介して、制御弁体403に伝達
され、制御弁体403は第2弁座而405から離脱する
そのため信号圧通路98が低圧導入通路97と導通ずる
ことになり、結果として制御圧室200内の圧力が低圧
導入通路97側に逃げることになる。このようにして、
制御圧室内に導入される圧力が減少すれば、それに応じ
てスプール30も変位する。
上述したように、スプールの変位に応じて圧縮機容量は
制御されるため、吸入側圧力が低くなった状態では圧縮
機の吐出容量が減少して、その結果として冷凍サイクル
の負荷に応じた吐出容量となる。
以上の作動を繰り返すことにより、本例の圧縮機では吸
入側圧力が常に一定となるように圧縮機の吐出容量が制
御されることになる。
しかしながら、本例の圧縮機では、吸入圧力を一定とす
るような制御のみでなく、圧縮機に要求される能力に応
じて更に吸入圧力を積極的に変化させるような制御も行
うことができる。
すなわち、前述の説明では付勢スプリング417の付勢
力を一定としていたが、ソレノイドコイル420の励磁
力を調節することにより、付勢スプリング417の付勢
力を可変制御することができる。
たとえば、冷凍サイクルの蒸発器に流入される空気の流
量が増大した場合や、蒸発器に吸入される空気の温度が
上昇したような場合には、その負荷変動は吸入圧の変化
として吸入圧室416内の圧力を変化させることになる
が、更にそれのみでなく、エバポレータ吹出口温度セン
サ502からの信号に応じて制御回路500の出力も変
化させることかできる。
制御回路500からの信号に応じてソレノイドコイル4
20が励磁されるとスプール415は第3図中右方向に
変位することになる。このことは、付勢スプリング41
7の付勢力を弱めることとなり、結果として制御弁体4
03を均衡させる吸入圧室416内の圧力を低くするこ
とになる。付勢スプリング417の付勢力が相対的に弱
くなった状態で、吸入側圧力に基づいて圧縮機の吐出容
量が可変制御されれば、均衡する位置における吸入側圧
力は低くなることになる。
ここで、圧縮機の吸入側圧力は冷凍サイクルにおける蒸
発器の蒸発圧力とほぼ一致するため、吸入側圧力が低下
することは蒸発器における冷媒の蒸発温度を下げること
になる。そのため、均衡する吸入圧力が低下することに
より、結果として、蒸発器の吹出空気温度を下げること
ができる。
このように、本例の圧縮機では吸入圧力の変化にともな
う圧縮機容量の自己調節機能と、ソレノイドコイル42
0の励磁力により調節される付勢スプリング417の付
勢力変化とがあいまって、蒸発器の吹出空気温度を制御
し得ることになる。
ソレノイドコイル420の励磁力を調整するにルテュー
ティ比(オン時間/(オン時量子オフロ、r間))の例
を示す。
しかしながら、ソレノイドコイル420のデユーティ比
1i1J IHに際しては、応答性が周波数により異な
る。
つまり、第7図において一点鎖線で示す特性f1は低い
周波数(5Hz程度)の場合のデユーティ比制御であり
、デユーティ比の変化に応じて制御圧は相対的にリニア
になだらかに変化する。
これに対し、第7図における実線で示す特性f2は高い
周波数(30Hz程度)の場合のデユーティ比制御であ
り、デユーティ比がOおよび1. 0の状態を安定して
確保することができる。
したがって、第8図に示すように、デユーティ比の発生
周波数を通常の可変域(デユーティ比0.1〜0.9)
では制御が容易で応答性に優れた低い周波数f+(5H
z程度)とし、最小域(デユーティ比0.1以下)およ
び最大域(デユーティ比0.9以上)では高い周波数f
2 (301(z程度)に切り換えることにより確実な
最小容量および最大容量を得られるようにしである。
第5図は制御回路500における制御状態の一例を示す
フローチャートである。
この第5図の図示例では、ステップ520においてエン
ジンの加速状態を判別する。この加速状態はアクセルセ
ンサ501からの信号によるもので、エンジンが急加速
時では圧縮機の容量を増大する方向に動かす制御は行わ
ない。すなわち、ステップ521で出力する周波数fは
低周波数f。
(5Hz程度が適当)でも高周波数f2  (30Hz
程度が適当)でもよく、容量制御信号DtをDto  
(初期値)からDt−0にし、ステップ522に示す加
速終了時まで容量制御信号Dt−Oを維持する。
ステップ520にてエンジンの加速状態でないことを検
知すれば、ステップ523にて室内温度偏差eTを算出
する。この温度偏差e。は室内温度設定値T1.1と室
内温度Tとの差である。
次にステップ524にて吹出口温度設定値を計算する。
この吹出口温度設定値T11.は、吹出口温度設定値T
 @Illに上述の室内温度偏差e7を加えたものであ
る。
更に、ステップ525にて吹出口温度偏差を計算する。
この吹出口温度偏差e7.は上記吹出口温度設定値T1
.1と蒸発器吹出口温度T、の差である。このようにエ
バポレータ吹出口温度センサ502からの実際の温度T
、と室内温度センサ503から検出される室内温度Tお
よび設定温度T6..との差異より偏差eTeを計算し
、ステップ526にて出力を決定する。
ステップ526においては、偏差eTeが例えば5°C
より大きい場合はステップ528にて周波数を高い周波
数f2 (30Hz程度が適当)にしてデユーティ比を
1,0に決定し、これに対し偏差e7.が5°Cより小
さい場合はステップ527にて周波数を低い周波数f+
(5Hz程度が適当)に設定するとともにデユーティ比
を0.1〜0. 9の範囲で制御するように決定する。
このような演算によりソレノイドコイル420を作動さ
せ制御圧を制御する。
すなわち、本例では、アクセルペダルを踏み込んだ急加
速時には、ソレノイドコイル420による制御を行わず
、急加速による冷凍サイクルの変化を抑止している。
そして、偏差eTsが5°Cより大きい場合には、周波
数を高い周波数f2に切り換えてデユーティ比を1.0
に固定してしまい、これにより制御圧を最大容量に安定
して得ることができ、m制御庄室200に素早く高圧を
導入し、スプール30を移動させて圧縮機容量を増し、
上記偏差e□、を速やかに縮小させるように制御するこ
とができる。
なお、上述の例では、ソレノイドコイル420の励磁力
により付勢スプリング417の付勢力を減少させるよう
にしていたが、ソレノイドコイル420の付勢力の方向
と付勢スプリング417の付勢力の方向とを一致させる
ようにしてもよい。
この場合は、ソレノイドコイル420を励磁すれば付勢
スプリング417の設定圧力を高めることになる。
また、上述の実施例ではソレノイドコイル420の励磁
力により付勢スプリング417の付勢力を可変するよう
にしたが、ソレノイドコイル420の励磁力により直接
スプール415を駆動するようにしてもよい。
さらに、本発明は、制御弁400にダイヤフラム412
を用いたものに制約されるものではなく、制御弁体40
3をソレノイドコイル420の励磁力のみで作動させる
ものであっても実施可能である。
[発明の効果コ 以上説明したように本発明の圧縮機によれば、スプール
の変位により圧縮機吐出容量を連続的に可変制御すると
ともに、スプールの移動量を制御弁にて制御し、かつ制
御弁は圧縮機の吸入側圧力の変動に基づいて信号圧力を
出力する。したがって、常に圧縮機の吸入側圧力が一定
となるように圧縮機の吐出容量を制御することができ、
ひいては冷凍サイクルの蒸発器の蒸発温度を一定に保こ
とかできる。しかも、本発明の圧縮機は、制御弁にソレ
ノイドを付加し、このソレノイドの励磁力により制御弁
体に加わる付勢力を調整するようにしたため、上記圧縮
機吸入側圧力を変化させるようにも制御することができ
る。この場合、ソレノイドの制御を、通常の可変域(デ
ユーティ比0.1〜0.9)ではデユーティ比の発生周
波数を低い周波数11に制御するので制御が容易で応答
性に優れ、また最小および最大デユーティ比領域では高
い周波数f2に切り換えて制御するようにしたので、確
実な最小容量および最大容量を得ることができ、安定し
た制御が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の圧縮機の一実施例を示し第2図中1−
1線に沿う断面図、第2図は第1図の■−■線に沿う断
面図、第3図は第1図に示す制御弁の詳細を示す断面図
、第4図は第1図に示す制御回路の構成図、第5図は第
4図に示した制御回路の制御状態を示すフローチャート
、第6図はデユーティ比を説明する特性図、第7図はデ
ユーティ比と制御圧と周波数の関係を示す特性図、第8
図は本発明の実施例におけるデユーティ比と制御圧と周
波数の制御関係を示す特性図である。 1・・・シャフト、5.6・・・ハウジング、7・・・
ピストン、10・・・斜板、30・・・スプール、96
・・・高圧導入通路、97・・・低圧導入通路、98・
・・信号圧通路、200・・・制御圧室、400・・・
制御弁、403・・・制御弁体、412・・・ダイヤフ
ラム、415・・・スプール、420・・・ソレノイド
コイル、500・・・制御回路。 1コ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)内部にシリンダ室を有するシリンダブロックと、 このシリンダブロック内に回転自在に支持されたシャフ
    トと、 このシャフトに揺動可能に連結されてこのシャフトと一
    体的に回転する斜板と、 前記シリンダ室内に摺動自在に配設され上記斜板の揺動
    運動を受けて前記シリンダ室内を往復移動するピストン
    と、 このピストンの両側の端部と前記シリンダ室内面との間
    に形成され、流体の吸入、圧縮、吐出を行う作動室と、 前記シャフトと同軸上に配設され前記斜板の中心点位置
    を揺動可能に支持する支持部と、この支持部を前記シャ
    フトの軸方向に変位させるスプールと、 このスプールの端部に形成され内部の圧力に応じてこの
    スプールを前記シャフトの軸方向に変位させる制御圧室
    と、 この制御圧室に供給される信号圧力を制御する制御弁と
    を備え、 前記制御弁は、 前記圧縮機の低圧部位に連通する低圧導入通路と、圧縮
    機の高圧部位に連通する高圧導入通路と、前記制御圧室
    に連通する信号圧通路と、前記低圧導入通路を介して導
    入される低圧および前記高圧導入通路を介して導入され
    る高圧を選択的に信号圧通路に導いて制御圧室の圧力調
    整を行う制御弁体と、この制御弁体を作動させるソレノ
    イドとを有し、 上記ソレノイドは、デューティ比の最大および最小領域
    で周波数を高く設定するとともに、デューティ比が上記
    最大および最小領域以外の可変領域では周波数を低く設
    定するように制御されるコントローラに接続されている ことを特徴とする可変容量式斜板式圧縮機。
  2. (2)前記コントローラは、冷凍サイクルの負荷を検出
    するセンサからの信号に応じて、前記ソレノイドへの電
    気信号を制御するものであることを特徴とする第1の請
    求項に記載の可変容量式斜板型圧縮機。
JP1338234A 1989-12-28 1989-12-28 可変容量式斜板型圧縮機 Pending JPH03199677A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002267279A (ja) * 2001-03-06 2002-09-18 Zexel Valeo Climate Control Corp 冷凍サイクル制御装置
JP2008274756A (ja) * 2007-04-25 2008-11-13 Sanden Corp 可変容量圧縮機の制御装置
US8157538B2 (en) 2007-07-23 2012-04-17 Emerson Climate Technologies, Inc. Capacity modulation system for compressor and method
US8308455B2 (en) 2009-01-27 2012-11-13 Emerson Climate Technologies, Inc. Unloader system and method for a compressor
US10378533B2 (en) 2011-12-06 2019-08-13 Bitzer Us, Inc. Control for compressor unloading system

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