JPH03193959A - 耐熱性繊維集合体 - Google Patents

耐熱性繊維集合体

Info

Publication number
JPH03193959A
JPH03193959A JP33011289A JP33011289A JPH03193959A JP H03193959 A JPH03193959 A JP H03193959A JP 33011289 A JP33011289 A JP 33011289A JP 33011289 A JP33011289 A JP 33011289A JP H03193959 A JPH03193959 A JP H03193959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
fiber aggregate
fibers
heat
web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP33011289A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2879111B2 (ja
Inventor
Masato Kato
正人 加藤
Hiroyuki Oda
浩之 小田
Naoyuki Oikawa
及川 直行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikawa Woolen Textile Co Ltd
Original Assignee
Ichikawa Woolen Textile Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=18228932&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH03193959(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Ichikawa Woolen Textile Co Ltd filed Critical Ichikawa Woolen Textile Co Ltd
Priority to JP33011289A priority Critical patent/JP2879111B2/ja
Publication of JPH03193959A publication Critical patent/JPH03193959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2879111B2 publication Critical patent/JP2879111B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/06Platens or press rams
    • B30B15/061Cushion plates

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、高分子物質の軟化、溶融、重合などを伴う
平板状物質の成型工程に利用される耐熱性繊維集合体に
関するものである。
〔従来の技術〕
高分子物質の軟化、溶融、重合などを伴う平板状物質の
成型は、ベニヤ合板、塩化ビニル板、プリント配線基板
、メラミン化粧板等をはじめとするラミネート板、合成
樹脂板、強化樹脂板などの成形加工に広く普及している
一般に、高分子物質の成型は、 ■樹脂分の加熱・可塑化 ■樹脂分の流動・賦形 ■樹脂分の固化(熱硬化性樹脂を成型する場合には硬化
) という3段階を順に経て初めて可能となる。これは平板
状の成型体を得る場合も同様である。
ところで、平板状成型体を工業的に製造する場合、オー
プン式や真空減圧式の平板プレス機が常用されている。
例えば、オーブン式平板プレス機は、加熱・冷却機能を
持つ上下一対、ないしは多段の平板を備え、一方の平板
を油圧などにより上下させるとともに圧縮力を制御する
機能を備えた機械装置である。加熱・冷却機能は、上記
した、樹脂分の熱による可塑化(■)と固化・硬化(■
)を制御する。そして、平板を上下動させ、機械的圧力
を与えることにより樹脂分の流動・賦形(■)を制御す
ることができる。これらの機能により熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂を含む平板状製品の成型が行われている。
前述の成型における3段階は密接な関わり合いを持ち、
製品品質に大きく影響する′。即ち、樹脂分の加熱が不
適切あるいは不均一であると、良好な樹脂の可塑化(粘
度低下)を得ることができない。また、樹脂の可塑化が
不良であったり、成型機に与える圧力が不適切・不均一
であったりしても、所望の樹脂流動や賦形を得ることが
できず、例えば寸法不良、成型材間の空隙の残留(いわ
ゆるボイド)による機械的強度の低下などさまざまな成
型不良が発生する。
また、成型物の加熱、冷却が不適切・不均一であれば、
成型材の望ましい細化、硬化は得られない。これは、成
型材の熱履歴が不適切となって、成型材の結晶化や硬化
反応が不適当となるためで、その結果、成型体は引っ張
り強度などにおいて所望の物性を実現することができず
、成型不良となる。
従って、良質の成型体を得るには、成型材に与える熱と
圧力の十分な管理を行うよう、適切な成型条件にプログ
ラム設定することが重要である。
しかしながら、今日の平板プレス機では、良質の平板状
成型体が得られないことも多い。これは、プレス機の平
板の精度が不十分であったり、加圧状態でのプレス機の
平板の撓み発生、成型材の厚みのバラツキに起因する不
均一な加圧などが原因となっている。さらに、温度制御
の精度不足による不均一な加熱や冷却も、成型不良の原
因となる。
だが、現在の技術では、平板プレス機側からの対応だけ
でこれらの問題を解決することは不可能である。
そこで、この問題を解決するために、プレス機の平板と
成型材の間に繊維集合体からなる耐熱材を介装し、熱や
圧力の緩衝材とする方法が用いられる。この耐熱性繊維
集合体を利用すると、次のような重要効果が生じる。
(a)成型材に与える圧力の均一化 これは、繊維集合体の圧縮弾性率が小さいこと、即ち、
繊維集合体が圧縮された場合、比較的小さな力で変形す
る性質から得られる効果である。これにより、先に示し
た平板の凹凸、撓み、成型材の厚みのばらつきによる圧
力のばらつきを均一化し、成型不良の発生を抑える効果
が得られる。
(b)成型材に与える熱の制御と均一化これは、繊維集
合体が空隙を多く含み、断熱性が高いことによる効果で
あり、プレス機からの熱を制御し、プレス機側平板内部
の熱源からの距離の差による温度の不均一な分布などを
均一化し、成型不良の発生を抑える効果が得られる。
従来、こうした目的の平板体成型用の緩衝材として各種
の繊維集合体が利用されてきたが、特に、クラフトペー
パーは歴史的に長い実績がある。クラフトペーパーの長
所は、比較的安価で、空隙を多く含み、上記(a)、(
b)の効果が十分得られることにある。
しかしながら、紙を構成する繊維は非常に短く、繊維相
互の結束が弱いため、一部繊維が作業中に結束が解かれ
、空気中を浮遊することがある。この浮遊繊維は、作業
環境を悪化するだけでなく、成型品を汚染して品質を低
下させる恐れがある。
そして、紙を構成する繊維の長さが非常に短いという特
徴は、その製造技術面から見て不可避であり、特に紙の
地合い(重量分布)を良好にするには、比較的短い繊維
で抄紙することが必要であるといわれている。このため
、湿式抄紙法を利用して形成された繊維集合体を平板成
型に利用する限り、粉塵発生は本質的に避けられない。
また、クラフト紙の原料である木材パルプは、安価で大
量に入手できる点で優れている。しかし、木材パルプを
構成するセルロース分は、熱に対する安定性が悪く、1
40 ”C以上で分解を始め、水分の存在する条件下で
はさらに低い温度で分解が開始する。すなわち、クラフ
ト紙を利用して平板プレス機で平板体を成型すると、多
かれ少なかれ紙は熱による分解を受ける。このため、ク
ラフト紙は反復使用するに従い晩化し、粉塵を発生しや
すくなる欠点があり、繰り返し利用に不向きである。
従って、平板体を工業的に大量生産するには、大量の紙
を在庫する必要があり、そのためのスペース確保が必要
となる。また、原料のセルロースは親水性が強く、紙の
保管条件により、その含水量が大きく変化する。
このため、紙の昇温特性も変化し′やすく、場合によっ
ては、樹脂分の加熱・可塑化(前述■)の再現性に影響
を与える。これを避けるため、紙の保管場所の空気調和
を図る必要がある。さらに、この用途に利用される紙は
坪量が190g/rrf程度と低く、単独では十分な緩
衝効果を得ることができない。このため通常、クラフト
紙を十数枚重ねて平板プレス機に積載せねばならず、こ
の作業に大きな手間がかかる。
このように、クラフト紙を平板成型に利用する場合は管
理面や作業性の面で難点があり、決して満足できるもの
ではなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記クラスフト祇のほかに、無機繊維混抄合成紙積層体
が利用される場合がある。これは、無機繊維を多く利用
しているため熱安定性に優れ、反復使用が可能である。
また、無機繊維は吸湿量が低いため、保管時に空気調和
する必要もない。さらに、一体物であるため作業性も良
いという長所を持っている。
しかしながら、この無機繊維混抄合成紙積層体も抄造法
で製造されるため、繊維長を短くせざるを得す、繊維相
互の拘束力が弱いという特性を持つことは避けられない
。このため、粉塵が発生しやすい本質的な欠点を有する
。また、無機物質が主原料であるため柔軟性に欠ける。
これは、繊維長が短い点と相まって繊維集合体としては
脆いものとなる。
こうした無機繊維混抄合成紙積層体を平板プレス機に積
載する際、該積層体とプレス機の衝突が頻繁に発生する
。無機繊維混抄合成紙積層体は脆いためひび割れや欠け
が発生し、熱と圧力の均一化が得られないなどの不具合
を引き起こす。これらの傾向は使用回数が増えるにつれ
顕著となり、耐久性に劣る。これらの問題のうち、粉塵
の発生を抑える考案(実開昭6l−61839)も見ら
れるが、未だ充分とは言えない。
また、強化ゴムと不織布の積層体も平板体の成型に利用
されている。しかしながら、ゴム部が空隙を含まないた
めに重く、平板プレス機に積載する際の作業性に難があ
る。また、熱と圧力によるゴム部の劣化が激しく、成型
に高い温度を必要とする場合には、使用されていない。
さらに、その構造が複雑であるため、製造工程も複雑に
なる。
不織布製造工程、強化ゴムシート成型工程、不織布と強
化ゴムシートの一体化工程が必要となり、生産性に劣る
ばかりか多くの製造設備を必要とする。
これに対し、不織布単独でこの用途に対応できる繊維集
合体を得ようとする考案(実開昭53−263861号
)が見られる。しかしながら、この考案の請求の範囲に
基づく繊維集合体ではこの用途に耐えるものは得られな
い。繊維集合体の素材と機能の関係が具体的に示されて
おらず、あらゆる無機および有機繊維をその素材として
いる。
しかし、通常、無機繊維には捲縮がないため、この考案
のなかの不織布製造方法に関する記述に示されたような
無機繊維からなるシート状の繊維塊を作成する事は、甚
だ困難である。さらに、ニードリングによりウェッブ同
士を一体化する場合、繊維間の拘束力が弱く、充分な形
態保持性を備えた繊維集合体は得られない。また、この
考案で望ましい素材として挙げられている有機繊維から
は、この用途に耐える繊維集合体は得られない。これは
、この考案中に示された有機繊維のガラス転移温度や分
解開始温度が低いためで、これらの素材から成る繊維集
合体は、実際の平板成型のための熱と圧力を受けた場合
、永久圧縮変形を受け、繊維集合体に含まれる空隙が減
少し、圧縮変形する際の弾性率が著しく向上し、成型体
にボイド等の成型不良が発生する。また、繊維が熱分解
を受けるため脆化して反復使用できない。これらの問題
点から、この考案に基づく繊維集合体は実際には利用さ
れていない。
実開昭57−121526 、同57−121527に
は、平板成型用に繊維集合体の表面層に芳香族ポリアミ
ド繊維を用いた考案が見られる。芳香族ポリアミド繊維
は熱安定性に優れており、この用途に通した素材である
。しかし、これら考案の内容を見ると、芳香族ポリアミ
ド繊維と芳香族ポリアミド繊維より溶融温度の低い熱可
塑性繊維(デイロン、ポリエステル等)を一体化した後
、低融点繊維を熱溶融させるとともに機械的に圧縮する
ことにより、芳香族ポリアミド繊維層と低融点繊維層を
より強固に固着し、両者の剥離、脱毛等の問題を解決で
きると述べている。しかしながら、本願発明者らがこの
点について検討したところ、耐剥離性等の耐久性は確か
に向上するものの、これとは別の問題が発生することが
判明した。
これらの考案では、低融点繊維にもある程度の耐熱性が
必要なため、その望ましい素材として66ナイロンやポ
リエステルを挙げている。これら素材の融点は250〜
260℃であり、熱溶融させるには最低でもこれ以上の
温度を必要とする。事実、この考案の説明でも375〜
415℃の温度で圧力を加える必要があると述べている
。しかしながら、このような高温条件で処理された場合
、実際には低融点繊維分のみならず、芳香族ポリアミド
繊維層も永久変形を発生し、さらに熱分解をも受けてし
まう。このように、永久的な圧縮変形が発生すると、繊
維集合体に含まれる空隙が減少し、圧縮変形する際の弾
性率も極端に高いものとなり、繊維集合体の耐久性より
も重要な要素である加圧や加熱の均一化の効果が得られ
ない。こうした重大欠陥を持つため、これらの考案にも
とづく繊維集合体では良好な平板状成型体を得ることは
できず、実際に平板成型に利用された例も見られない。
また、実開昭58−7648にも、芳香族ポリアミド繊
維を利用した平板体成型用シート状物質に関する考案が
見られる。この考案は、繊維集合体の表面に、四フッ化
エチレンーエチレン共重合体または、六フッ化プロピレ
ンーエチレン共重合体からなるフィルムを熱融着させ、
耐久性のある被覆層を形成し、平板体を成型する際、成
型体との離型性を向上させる事を特徴とする考案である
。ところが、この場合、以下の問題点が発生する。
四フッ化エチレンーエチレン共重合体の融点は約270
℃1六フツ化プロピレン−エチレン共重合体の融点は約
295℃である。従って、フッ素樹脂からなるフィルム
を他者に熱融着させるには最低でもフッ素フィルムの融
点以上の温度条件下で加圧する必要がある。しかし、こ
のような高温域、あるいはこの温度域のやや下で加圧し
た場合も、基材である芳香族ポリアミド繊維からなる不
織布に影響が現れる。
即ち、実施例に見られるように、四フッ化エチレンーエ
チレン共重合体フィルム(商品名アフレックス)と芳香
族ポリアミド繊維(商品名コーネックス)からなる不織
布を重ね、 ・温度= 280 ”C ・圧力=10kg/c111 ・時間=2分間 の条件で圧縮すると、不織布層は熱による可塑性によっ
て永久変形を生じ、平板体を成型する場合、圧縮変形す
る際の弾性率が極端に高くなって、成型圧力の均一化効
果を充分に得ることができなくなる。このため、このシ
ート状物質を利用して平板体の成型を試みても、ボイド
等の成型不良が発生する。
また、この考案(実開昭58−7648)に別に示され
ている「成型直後のフッ素フィルムと芳香族ポリアミド
繊維からなる不織布をラミネートする」方法でも不織布
側に永久変形が生じるばかりか、フィルム成型直後にラ
ミネート加工しなければならないという製造上の制約の
ため、生産性、製造設備面での問題も生じるゆこうした
問題からこの考案にもとづくシート状物質も実際には利
用されていない。
この発明は上記の点に鑑み、高分子物質の軟化、溶融、
硬化を伴う平板体の成型において、加圧力の均一化と加
熱の均一化を実現して良好な成型体を与えることができ
、しかも優れた耐久性を備えた耐熱性繊維集合体及びそ
の複合体を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明は、溶融温度と分
解開始温度が200℃以上の繊維からなるウェッブ及び
基布を、所定のかさ高性を実現する密度にて積層一体化
し、かつ前記基布が重量分率で全体の35%以下であり
、前記ウェッブの60%以上を、130℃以上でガラス
転移現象を呈する繊維状物質で構成し、シかも該繊維状
物質の主要繊維成分を、所定の外部構造特性、捲縮特性
、及び強伸度特性を有する繊維で構成し、適度なりッシ
ョン性、熱・圧力の均一化、耐へたり性の向上などを実
現できるようにしたものである。
また、前記主要繊維成分が、 繊度=1.0〜13.5d 引張切断強度=3〜10 g f/d 引張弾性率=400〜1800 k g/mm”であり
、かつ 捲縮数=5〜20ケ/寥ン 捲縮率=5〜25% 捲縮残留率=5〜25% のいずれかを満たすようにして、その強度とクツション
性をより望ましいものにできる。
さらに、前記かさ高性を実現する密度は、0.1〜0.
5g/cm3 の範囲がより望ましい。
尚、この耐熱繊維集合体に、高分子フィルム、ゴムシー
ト等のシート状体を積層一体化し複合体としてもよい。
また、上記耐熱性繊維集合体及びその複合体を、前記主
要繊維成分や混合繊維成分のガラス転移温度以下で機械
的圧力を加え、圧縮してもよい。
このような構成の耐熱性繊維集合体により、前述した、
圧力の均一化(a)と熱の制御と均一化(b)を実現し
、かつ耐久性に優れた繊維集合体及び複合体を提供でき
るようにしたものである。
〈繊維集合体が備えるべき特性〉 前述のように、平板体成型用繊維集合体の基本的な役割
は、平板プレス機から成型材へ与えられる熱の制御及び
熱と圧力の均一化(前述a、b)である。この基本的役
割を果たすため、繊維集合体が備えるべき特性として以
下の14項目を挙げることができる。
(ア)適度な熱移動特性 この性質は平板プレス機からの熱を制御し、均一化する
ために必要な性質である。熱移動速度が大きすぎると、
熱を均一化する能力が不十分となる。逆に小さすぎると
熱源からの熱による樹脂の可塑化、硬化の応答が鈍くな
り、その制御が困難となる。また、繊維集合体自身が熱
による分解、発熱、吸熱現象を発生しても、樹脂の可塑
化、硬化の制御が困難となる。
(イ)圧縮変形する際の弾性率が低いことこの性質は平
板からの圧力を均一化するために必要な性質である。平
板の撓み、成型材の厚みむらを、繊維集合体が、圧縮歪
みのむらとして受は入れる。その際、繊維集合体に圧縮
歪みに反発する応力が発生する。
ここで、繊維集合体の弾性率が高ければ、歪み量の変化
による応力の変化は敏感となり、歪みのむらは大きな応
力のむらを発生する。逆に、弾性率が低ければ、歪み量
の変化による応力の変化が鈍くなり、歪みむらはより小
さな応力のむらとなる。つまり、平板からの圧力のむら
をより均一化することができる。即ち、変形しにくいプ
レス機の平板に代わり、繊維集合体が変形し、圧力を均
一化させる働きをする。
く副次的特性〉 以下、このほかの副次的な特性を列挙する。
(つ)耐へたり性 この性質は、繊維集合体を反復利用する際、前述の(ア
)、(イ)の性質を維持するために必要な性質である。
平板プレス機からの圧力により発生した繊維集合体の圧
縮歪みを回復することにより、再び圧力を受ける時に圧
力むらを均一化する十分な変形量が確保できるからであ
る。反復圧縮を受けた後にも、繊維集合体が初期のかさ
を密度を維持する性質(耐へたり性)を備えて、初めて
反復使用が可能となる。クラフトペーパーのような使い
捨て型の繊維集合体には、耐へたり性は必要ない。しか
し、この場合、大量のクラフトペーパーを在庫せねばな
らず、実用上の大きな欠点となる。
(1)非汚染性、疎水性 非汚染性とは、平板体を成型する際、粉塵等で成型体を
汚染しない性質のことである。前述したように湿式抄紙
法で製造される繊維集合体は、その繊維長が短いため粉
塵を発生しやすく、成型体を汚染しやすいなどの欠点を
持つ。また、繊維集合体が帯電して空気中の粉塵を吸着
し、その一部が成型体を汚染する場合もある。
また、クラフトペーパーのように親水性の強い繊維集合
体は、含水率が変動しやすい。これを避けるため、 ・疎水性の強い素材を多く利用する。
・繊維集合体にフィルムを貼る。
・シリコン樹脂などで繊維集合体を撥水加工する。
などの対策が必要となる。
(オ)形態保持性 この性質は、繊維集合体を反復利用する上で、割れ、欠
け、剥離、伸び縮みを抑え、より長期の使用を可能とす
る性質である。前述のように無機繊維混抄合成紙は脆く
、割れ・欠けが発生しやすい。また、繊維集合体が熱分
解により脆化しない事も必要である。さらに、平板体の
成型を終了し、平板プレス機から成型体をとり出す時、
成型体と繊維集合体との離型性が悪いと、これを無理に
はがすことにより、繊維集合体の繊維の一部が脱毛剥離
し、繊維集合体の再利用が不可能となることがある。
(力)良好な作業性 繊維集合体からなる耐熱クツション材は、平板プレス機
への積載が容易であることが望ましい。
即ち、繊維集合体は軽く、一体物である事が望ましい。
理想的な平板体成型用耐熱性繊維集合体は、(つ)〜(
力)の特性を全て備える必要がある。
く素材面の条件〉 次に、望ましい平板体成型用耐熱性繊維集合体を得るた
めの素材面の条件を挙げる。
(キ)熱による分解、溶融などを起こしにくいこと 反復使用につれて、繊維集合体の素材が分解・溶融する
と、その熱移動特性(分解、溶融などによる発熱や吸熱
)や力学的特性(加圧時の変形量等)が変化し、成型体
の品質がばらつくことになる。また、繊維集合体の熱分
解による有毒ガスや粉塵の発生等による作業環境の悪化
、成型体の品質低下などきたす。
本願発明者らの研究では、こうした問題の発生を防ぐに
は、繊維集合体の製造工程で受ける熱、及び平板体成型
の際に繰り返し受ける熱に安定であるべきであり、具体
的には、溶融温度と分解開始温度が最低でも200″C
以上である事が必要である。ウェッブ(シート状繊維塊
)と基布の固着を強化するために樹脂加工する場合・(
あるいは制電性、撥水性など種々の機能を付与する場合
も)、樹脂の溶融・分解開始温度は200℃以上でなげ
ればならない。
(り)ガラス転移温度が高い繊維を主体とすること この条件は、前述の耐へたり性(つ)、を得るうえで必
要な条件である。ガラス転移温度の高い素材を利用する
ことにより、繊維集合体の可塑化による永久変形や、圧
縮変形する際の弾性率の著しい上昇を防ぐことができる
。この用途に使用される繊維集合体を構成する素材の条
件として、平板成型時の最高温度よりも高い温度でガラ
ス転移現象を示す繊維状物質を含むことが必要である。
平板成型の温度条件は成型材の材質などにより異なるが
、最低でも130℃以上の温度で成型される。
硬化温度が130℃以下の樹脂は、硬化するに必要な時
間が長く、生産性が悪いため、平板プレス機で工業的に
大量製造する場合には、成型材として採用されることは
ない。このため、この用途に利用される繊維集合体は、
130℃以上の高温域でガラス転移現象を示す繊維状物
質を含む事が必要である。繊維状物質のガラス転移温度
が高いほど、より高い温度で繊維集合体を利用できる。
本願発明者らの研究では、この用途に利用される繊維集
合体は、そのウェッブ部分に130℃以上でガラス転移
現象を示す繊維状物質を含むことが望ましく、より具体
的には、重量分率にして、全体の60%以上含む事が望
ましいという結果を得た。ウェッブ部分に130℃未満
の低い温度でガラス転移現象を示す繊維状物質が含まれ
、この成分が塑性変形した場合でも、共存する高いガラ
ス転移点を持つ繊維成分が圧縮歪みを回復するため、繊
維集合体全体としては大きなへたりを生じない。
また、ガラス転移温度の低い繊維を混紡することにより
、ガラス転移温度の高い繊維のみでは得られない機能を
備えることができる。例えば、導電性を付与したナイロ
ン系、ポリエステル系、アクリル系繊維などを混紡し、
繊維集合体が帯電しにくい性質(制電性)を与え、大気
中の粉塵が帯電して繊維集合体や成型材に付着し、成型
体を汚染する現象を抑止することもできる。
また、複合紡糸された繊維を混紡し、その中の低融点成
分(但し融点は200℃以上)を溶融し、繊維間の凝縮
力を向上させ、繊維集合体の形態保持性等を向上する効
果も得ることができる。しかし、ガラス転移温度の低い
成分の割合が増大すると、良好な圧縮歪みの回復は得ら
れない。また、成型を終了し、成型体を平板プレス機か
ら降ろす際、繊維集合体と成型体の離型性が悪化すると
いう問題も生じる。これは、ガラス転移温度の低い繊維
が熱と圧力により断面形状が変化し、成型体等と接触す
る面積が増加するためと考えられる。
この意味からも、ガラス転移温度の低い繊維の割合が過
大となることは好ましくない。
(ケ)かさ高いこと この条件は、繊維集合体がかさ高ければ、圧縮変形を受
けた後も歪みをよ(回復し、空隙を多く含むことにより
、前述(イ)の性質である圧縮変形時の低い弾性率を得
るための条件であり、重要である。ところで、繊維のか
さ高性・歪み回復性は、繊維の曲げモーメントと捲縮特
性が影響する。
試料断面が円形の場合、曲げモーメントは次式で表され
る。
4 γ M:曲げモーメント(試料を曲率半径Tに曲げた特発生
するもの) E:引っ張り弾性率 d:試料断面の半径 γ:曲率半径 上式からもわかる通り、繊維を一定の曲率半径に変形さ
せた場合、曲げモーメントは、繊維径と繊維の引っ張り
弾性率に依存する。・そこで、本願発明者らは、平板体
成型用繊維集合体の素材として望ましい繊維径と引っ張
り弾性率について検討した(繊維の径を表記する場合、
繊度を用いる場合が多いので、以下の記述ではこれに従
った)。
この結果、 ・繊度=1.0〜13.5(d) ・引っ張り弾性率= 400〜1.800 (kg/n
+m2〕の範囲内にある場合、良好ながさ高性、及び歪
み回復性を示すことが明らかとなった。これは次の理由
による。
一定の曲率で繊維を変形した場合、繊維径が増大すれば
、繊維の外層に与えられる歪みが増大し、変形に反発す
る力も当然増大して歪みが回復しやすくなる。しかし、
繊維径が過度に大きいと、繊維の外層に与えられる歪み
が繊維の弾性限界を超えて塑性変形し、歪みを回復する
性質が減退してしまう、また引っ張り弾性率の増加に伴
い、変形に反発する力も増大する。しかし、引っ張り弾
性率の高い繊維は、内部構造として、高結晶化度、高配
向性の構造をとる。高結晶、高配向性の繊維は繰り返し
変形を受けると疲労しやすく、繊維集合体として反復圧
縮を受けた場合、徐々に歪みの回復性が弱くなる。この
結果、前述の熱移動特性(ア)と圧縮変形する際の弾性
率(イ)の変化も大きく、得られた成型体の品質もばら
つきが大きいものとなる。このため繊維の引っ張り弾性
率が過度に大きい事も望ましくない。
また、本願発明者らは、捲縮特性とかさ高性の関連につ
いても研究・検討した(一般に、繊維の捲縮特性は、捲
縮数、捲縮率、捲縮残留率などの値から総合的に評価す
る場合が多いため、これに従う)。その結果、平板成型
用繊維集合体の素材として望ましい繊維は、 ・捲縮数=5〜20ケ/ずゝ ・捲縮率=5〜25% ・捲縮残留率=5〜25% のいずれかの範囲にあることが好適であることが分かっ
た。
本願発明者らの実験では、捲縮特性が上記条件の下限に
満たない場合、所定のかき高さを有する繊維集合体を得
ることが著しく困難となる。一方、繊維に捲縮を付与す
る際、上記条件の上限を越えるような過度に強い捲縮を
与えてしまうと、繊維の強伸度特性を損なう場合が多く
、これも望ましくない。
(コ)適当な強伸度特性を持つ繊維であることこの条件
は、前出条件「かさ高いこと」 (ケ)が持つ意味と重
なる部分もあるが、繊維集合体を製造する際の加工性に
与える影響に鑑み、130℃以上でガラス転移現象を示
す繊維の強度が3gf/d以上であることが望ましい。
特に、基布部分とウェッブ部分を一体化する手法として
ニードリングを利用する場合、強度が小さい繊維の損傷
が多くなり、脱毛を生じやすい。一方、強度が大きいと
、繊維の内部構造が高結晶、高配向となり疲労しやすい
。このため、130℃以上でガラス転移現象を示す繊維
は、3〜10gf/dの強度を持つことが望ましい。
即ち、130℃以上でガラス転移現象を示す繊維のうち
主要繊維成分が、 繊度=1.0〜13.5d 引張切断強度=3〜10 g f / d引張弾性率=
400〜1800kg/mm”なる外部構造特性と強伸
度特性を備え、かつ14!縮数=5〜20ケ/インチ 捲縮率−5〜25% 捲縮残留率=5〜25% のいずれかを満たすようであれば、上に示した理由でか
さ高く、歪みの回復にも優れることが明らかである。
この繊維成分は、単独の繊維で構成される必要はなく、
複数の繊維、または外部構造構造特性、強伸度特性、捲
縮特性などの異なる繊維成分を複合してウェッブを構成
してもよい。
だが、本願発明者らがさらに検討したところ、ガラス転
移温度が高く、かさ高い繊維からなる繊維集合体は、変
形に反発する性質が強いがゆえに毛羽を発生しやすい欠
点があることが明らかとなった。繊維集合体の表面に毛
羽が多いと、他の物体との摩擦による毛羽の切断・滑脱
を誘発し、成型体を汚染してその品質を低下させる。
本願発明者らは、二〇毛羽発生を避ける効果的方法とし
て、130℃以上でガラス転移現象を示し、かつ前記外
部構造構造特性、強伸度特性、捲縮特性の範囲外にある
ような特性を有する繊維成分を繊維集合体の内部または
表面に一部混合する方法を見いだした。
即ち、該繊維成分をウェッブに混入するか、あるいは繊
維集合体の表面層に集Φ的に配置し、体化するのである
。これにより、繊維集合体表面の毛羽を抑えることがで
きる。また、ガラス転移温度の高い繊維成分をウェッブ
に混合することにより、繊維集合体と成型体の離型性の
悪化防止を図ることもできる。
また、繊維集合体表面の毛羽を抑えるために、繊維集合
体の表面を毛焼きしてもよい。ただし、この場合、ウェ
ッブの主要繊維成分及び混合繊維成分のガラス転移温度
以上の温度にさらされる部位が生じるため、この部分に
機械的圧力を加えると繊維集合体が永久変形してしまう
恐れがある。
このため、毛焼きする際にローラなどで機械的圧力を与
えることは避けねばならない。
従来の考案(実開昭57−121526、実開昭57−
121527)では、この点に関する検討がなされてお
らず、ガラス転移温度、分解開始温度以上の温度にて繊
維集合体に機械的圧力を与えるため、繊維集合体が永久
変形、熱分解を生じる。この結果、平板体を成型する際
、熱板の歪みなどを緩衝する作用が十分得られず、成型
体にボイドが発生する等の成型不良が生じる。
(す)適当な繊維長を持つ繊維であることこの条件は、
前出の湿式抄造法による繊維集合体のように、繊維長の
短い繊維で構成された繊維集合体の場合、繊維間の拘束
力が弱いために粉塵が発生し、成型体を汚染する恐れを
避ける意味がある。また、繊維集合体を製造する際の加
工性の面、例えばカーデイングマシン°などを利用して
ウェッブを作成する際に繊維長が極端に短いか、極端に
長い繊維は不適当である。この場合は、ウェッブ部分を
構成する繊維の繊維長は30〜160閣の範囲内にある
事が望ましい。但し、長繊維からウェッブを作成する装
置を利用する場合にはこの限りでない。
本願平板体成型用耐熱繊維集合体として望ましい素材は
、例えば、前述のウェッブの主要繊維成分及び混合繊維
成分として、芳香族ポリアミド、芳香族ポリアミドイミ
ド、芳香族ポリイミド、芳香族ポリエステルなどからな
る繊維を、単独もしくは複数の種類を合わせて利用する
場合を挙げることができる。また、前述の溶融または分
解開始温度が200℃以上で、ガラス転移温度が130
℃以下の繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート、ナイロン6、ナイロン66等からなる繊維を挙
げることがきる。さらに前述した通り、制電性を付与し
た繊維、複合紡糸した繊維などを利用してもよい。繊維
集合体を樹脂加工する場合、望ましい素材として、エポ
キシ樹脂、シリコン樹脂などを挙げることができる。
く構造的条件〉 以下、望ましい平板体成型用耐熱繊維集合体の構造面の
条件を次に示す。
(シ)基布部分の重量分率が35%以下であること この条件は、平板成型用繊維集合体は縦横の寸法変化が
小さい事が望ましいことと関係する。
繊維集合体を繰り返し利用する際、繊維集合体が縦横の
寸法変化を生じると、繊維集合体の厚み、密度等が変化
し、前述した ・適度な熱移動特性(ア) ・圧縮変形する際の弾性率が低いこと(イ)の性質が変
化し、得られる成型体の品質が安定しない。この問題を
避けるため繊維集合体に基布を利用し、形態保持性を向
上(寸法変化減少)させる必要がある。基布は、繊維が
縦横に強く配向しているため、この方向の強度、弾性率
が非常に大きい。このため、基布も強度および弾性率が
高く、熱に対して安定で、繊維集合体の製造工程や平板
体成型の際に受ける熱により、溶融、分解しないことが
必要である。ガラス転移温度が高く、熱と力を同時に受
けても伸び、縮みの量が小さい事が望ましい。
本願発明者らが検討した結果、 ・標準状態での基布の縦方向と横方向の強力が、50 
kg/ 5 cm。
・5%伸度時強力10 kg/ 5 cm以上で、さら
に、200°以下では溶融も分解も起こさない素材のみ
から構成されていることが必要で、加えて、130℃以
上でガラス転移現象を示す繊維状物質を素材とすること
が望ましい、しかし、基布は、空隙が少ないため圧縮変
形し難く、成型圧力を均一化する効果は少ない、逆に織
目マークにより圧力を不均一化する傾向がある。また基
布は、原綿に比べ加工度が高いため、繊維集合体に基布
を多く利用すると製造コストが高くなる。この点からも
基布を多く利用する事は好ましくない。このため、基布
部分の重量比率は繊維集合体全体に対し35%以下であ
る事が望ましく、さらに好ましくは2〜20%の範囲内
とすべきである。尚、この範囲内であれば、繊維集合体
に含まれる基布層の数は任意である(第2.4.5図)
(ス)基布とウェッブの一体化を終了した段階での繊維
集合体のかさ密度が0.1〜0.5g/cyllである
こと この条件について述べる。本願発明の繊維集合体のウェ
ッブ部分の素材は、ガラス転移温度が高く、かさ高い繊
維状物質を主体とするため、圧縮変形を受けても歪みを
良く回復する性質を持つ。
この素材の性質を保持したまま繊維集合体へと加工する
事が次の問題となる。ウェッブと基布から繊維集合体を
得るためには、両者を一体化する必要がある。
この一体化の方法は、ニードリング、樹脂加工、または
ニードリングと樹脂加工の併用のいずれかの方法が望ま
しい。これは、これらの方法が比較的坪量の大きい繊維
集合体を加工でき、一体化した後の繊維集合体の物性を
制御する事が容易なためである。これらの手法を活用し
て繊維集合体を製造する際、注意しなければならない点
は、先述のように、素材の持つかさ高性や歪み回復性を
損なう事なく、強い繊維間拘束力を与える点にある。
このため、ウェッブと基布を一体化する際、得られる繊
維集合体のかさ密度に注目する必要がある。即ち、ニー
ドリングによりウェッブと基布を一体化する場合、基布
の上に重ねられたシート状のウェッブは、各々の繊維が
多くの他の繊維と接触し、その摩擦力による弱い繊維間
の拘束力(凝集力)で結ばれている。この状態のウェッ
ブに、上方から下方に配向した多数の針を鉛直に下降さ
せて、ウェッブ、基布層を刺し貫く。この時、針に設け
られた下向きの爪(バーブ)がウェッブの上層の繊維の
一部をくわえ、下方にひきずりこむ。
この作用により、表層部と内層部の繊維や基布が交絡し
、これらの間により強い拘束力が発生する。
この時、爪にくわえられた繊維は周囲の他の繊維との摩
擦力により、下方にひきずり込まれる力に抵抗しつつ、
周囲の繊維とともに、ウェッブ部分の占める体積が減少
する。つまり、繊維間の交絡の増加と、ウェッブの体積
の減少が同時に発生するのである。そして、このウェッ
ブが占める体積の減少は、永久に回復されることがない
。また、爪(バーブ)にくわえられた繊維は、下方へひ
きずり込む力と、それに対する周囲からの摩擦力により
伸長され塑性変形を生じ、持っていたp&縮を消失して
しまう。
これらの現象は現在の技術では避けることができない。
つまり、繊維間の交絡が増加するに従い、ウェッブの本
来のかさ高性や歪み回復性を失うことになる。このため
、ニードリングによってウェッブと基布を一体化する場
合は、繊維間の拘束力と、かさ高性、歪み回復性を妥協
する範囲内にとどめる必要がある。また樹脂加工による
一体化、針刺しと樹脂加工を併用した方法による一体化
の場合でも同様で、樹脂の付着量が少なければ繊維間の
拘束力が不足し、逆に、樹脂の付着量が多ければ繊維間
の空隙を樹脂が埋めることにより、繊維集合体に含まれ
る空隙が減少し、繊維集合体が圧縮変形する際の弾性率
が増大するという問題が発生する。このほか、制電性な
ど種々の機能を付与するための樹脂加工についても同様
なことがいえる。
本願発明者らの研究では、ウェッブと基布の一体化を終
了した段階での繊維集合体のかさ密度は、0、 1〜0
. 5 (g/cffl)なる範囲内にあることが望ま
しい。この範囲未満の場合は、繊維間の拘束力が弱いた
め脱毛が多く、成型体を汚染する。また、上記の範囲を
上回る場合は、成型体に対する圧力の均一化効果が得ら
れない。これは前述の通りである。
(セ)繊維集合体が一体品であり、目付けが500〜5
.000 g/ポであること この条件は、前述のように、クラフトペーパーのような
薄い繊維集合体を数枚から数十枚重ねて使用する場合、
また繊維集合体があまりに多い場合、繊維集合体を平板
プレス機に積載する際の作業性が良くない。この種の問
題を避けるため、繊維集合体は軽い一体品とすべきであ
る。しかし、繊維集合体の目付け(平方メートル当たり
の重量)があまりに軽いと、前述の ・成型材に与える圧力の均一化(a) ・成型材に与える熱の制御と均一化 (b)の効果が十
分に得られない。このため、繊維集合体の目付けは 500〜5000g/m” の範囲内にあることが望ましい。
これまでに挙げた条件を全て満たして得られた繊維集合
体を利用した場合、良好な平板状成型体を得ることがで
きる。
また上記の条件以外に、以下のような条件を備えてもよ
い。
例えば、上記(キ)〜(セ)の条件を全て満たす繊維集
合体の表面にフィルム、ゴムシート、酸化ゴムシート、
樹脂板、強化樹脂板、金属板などのシート状物質を積層
接着し、成型体との離型性を改良してもよい。シート状
物質の材質は、成型時の最高温度より高い温度でガラス
転移現象を示す。または、フッ素系樹脂からなるフィル
ムを固着すると離型性の改善に効果がある。固着の方法
は、前述主要繊維及び副次繊維成分のガラス転移温度以
上で、加圧する方法(熱融着など)は避けるべきで、ガ
ラス転移温度以下の温度で加圧し、熱融着する方法や、
接着剤層を介してシート状物質と繊維集合体を接着する
方法が望ましい。加熱、加圧する方法は、平板プレスあ
るいは熱ロールプレスによる方法でよい。
ニードリングのみによる繊維集合体の高密度化は、一部
の繊維に負荷が集中し、その捲縮が消失するため、得ら
れる繊維集合体の圧縮歪みの回復性は良くない。しかし
、平板プレス、熱ロールプレス等による繊維集合体の高
密度化では、負荷が繊維集合体または複合体全体に分散
するため繊維の捲縮が消失せず、得られる繊維集合体ま
たは複合体の圧縮歪みの回復性は良好である。ただし、
ニードリングなしで平板プレス、熱ロールプレスのみに
よって高密度化すると、繊維間の交絡は発生しないため
、繊維集合体または複合体の一体化はできない。このよ
うな方法で繊維集合体または複合体を高密度化すること
により、繊維集合体または複合体を平板成型に反復利用
する際の初期の繊維集合体または複合体の厚み変化(へ
たり)の絶対量をより小さいものにすることができる。
(実施例) 上記のような条件を満たす耐熱性繊維集合体と、上記条
件を満たさない耐熱性繊維集合体を各々2種類型作し、
その性能比較を行った。
以下、この発明を添付図面に示す一実施例に基づいて説
明する。
第1図は本願耐熱性繊維集合体の構成を示す断面図、第
2図は表面にシート状物質を設け、離型性を改善した複
合体の断面図、第3図は2層の織布層を含む繊維集合体
の断面図、第4図は基布と一体化された繊維層が、複数
種の繊維が混合されてなる繊維集合体の断面図、第5図
は実験例2と同様に、繊維集合体に内層のウェッブ部分
とは異なる物性を持つ繊維からなる表面層を設けた例の
断面図、第6図は本願耐熱性繊維集合体の2つの実施例
と2つの比較例における、繰り返し荷重に対する圧縮率
の変化を示す図である。
図において、lは織布からなる基布、Wは該基布1にニ
ードリング接結するウェッブ、2.2′は該ウェッブW
の表面に形成した表面層(ないしはフィルム)である。
(実施例1) 基布1は、 材質=芳香族ポリアミド繊維(商品名コーネックス) 組織=平織 目イ寸け一100g/m” なる条件の織布で構成する。
一方、ウェッブWは、130℃以上のガラス転移点を有
する繊維で、 材質=芳香族ポリアミド短繊維(商品名コーネクス) 繊度−5d 繊維長−76mm 強度−5gf/d 引っ張り弾性率= 800 k g/mm”なる特性に
加え、 捲縮数=10〜12ケ/インチ 捲縮率=10〜15% 捲縮残留率=10〜15% のいずれかのH[性を持つ繊維をカーデイングマシン及
びクロスラッパにより、 14寸け=150g/m” なるシート状ウェッブを構成する。
次に前記基布1上に、該ウェッブWを、密度=220本
/平方インチ にてニードリングで一体化し、さらに反転して、別のウ
ェッブWをニードリングして繊維集合体を構成する。そ
して、この操作を繰り返すことにより、 14寸け=3000g/m” かさ密度−0,18g/cm’ 厚み=16.5mm なる実施例1の耐熱性繊維集合体を構成した。
しかして、この耐熱性繊維集合体を、塩化ビニル板の製
造工程において反復使用した結果を第6図に示す。
但し、塩化ビニル板の成形条件は、 温度=180℃ 圧力=80kg/cm” 加熱時間=40分間 冷却時間=20分間 であった。
(実施例2) 芳香族ポリアミドからなる基布1は、 材質−芳香族ボリアミド短繊維(商品名コーネックス 組織=平織り 14寸け=100g/m” にて構成し、ウェッブWは、 材質=芳香族ポリアミド繊維(商品名コーネックス 繊度−5d 繊維長=76mm 強度=5g/d 引っ張り弾性率= 800 k g/mm”なる特性に
加え、 捲縮数10〜12ケ/インチ 捲縮度10〜15% 捲縮残留率10〜15% のいずれかの捲縮特性を有する繊維からなり、実施例1
と同様な方法で、 14寸け=2700g/m” かさ密度=0.18g/cm” 厚み=15.0mm なる繊維集合体を構成する。
さらに、 材質=芳香族ポリイ短繊維(商品名P−84)繊度=3
d 繊維長=60mm 強度=4gf/d 引っ張り弾性率=310kg/mm” 捲縮数=6〜14ケ/インチ 捲縮率=10〜20% 捲縮残留率=10〜20% なる条件の繊維をカーデイングマシン及びクロスラッパ
により、 14寸け=150g/m” なるシート状ウェッブを構成し、これを前記繊維集合体
の上面(2′)と下面(2)・に重ねて、それぞれ、。
密度=220本/平方インチ なる条件でニードリング接結して一体化する。
このようにして得られた繊維集合体を 温度=250℃ 圧力= 30 k g / c m ”時間−5分 なる条件で、平板プレス機にて圧縮し、実施例2の繊維
集合体を構成した。
そして、実施例1と同じ方法で評価した結果を第6図に
示す。
(比較例1) 実施例1と同じ基布上に、 材質=芳香族ポリアミド繊維(商品名コーネックス) 織度−3d 繊維長−38mm 強度=1.0gf/d 引っ張り弾性率=200 k g/mm”捲縮数=10
ケ/インチ 捲縮率=13% 捲縮残留率=5% なる条件の繊維で構成した状ウェッブをニードリングし
、 目イ寸け=3000g/m” 厚み”’10mm 密度=0.3g/cm” なる耐熱性繊維集合体を構成した(第4図)。ウェッブ
構成条件とニードリング条件は実施例1と同じである。
この繊維集合体を比較例1として実施例1.2の評価に
用いた(第6図)。
(比較例2) 実施例1と同じ基布上に、 材質=芳香族ポリアミド繊維(商品名コーネクス) 繊度=5d 繊維長=76mm 強度=5 g f/d 引っ張り弾性率= 800 k g/mm2捲縮数=1
0〜12ケ/インチ 捲縮率=15〜20% 捲縮残留率=15〜20% なる条件の繊維と 材質=ポリアミド繊維(商品名レオナ66)織度=6d 繊維長=83mm 強度=9.0gf/d 引っ張り弾性率=400 k g/mm”であり、しか
も 捲縮数=15ケ/インチ 捲縮率=15% 捲縮残留率=15% のいずれかの条件を満たす繊維を 重量比−5:5 にて混合したウェッブを、前記基布にニードリングして
一体化し、 かさ密度=0.18g/cm” 厚み〜16.5mm 目イ寸け=3000g/m” なる耐熱性繊維集合体を得た。
この繊維集合体を比較例2として実施例1で示した方法
で評価した。
この結果、第6図示のように、本願繊維集合体の実施例
1.2は、比較例1.2に比して、圧縮率が7〜8%の
範囲内で持続され、その反復安定性が格段に優れている
ことが分かった。
実施例1.2の繊維集合体を利用した場合は、緩衝作用
が良好で、得られた成型体は成型不良がなく、反復数4
00を越えても初期とほぼ同一の品質の成型体が得られ
た。これに対し、比較例1の繊維集合体では2回目から
緩衝作用の不足が認められ、成型体にボイド残留などの
成型不良が発生して使用に耐えなかった。また、比較例
2の繊維集合体を利用した場合は、反復数30回頃から
成型体にボイド残留が認められるようになり、使用に耐
えなかった。
〔発明の効果〕
上記のようにこの発明の耐熱性繊維集合体は、溶融温度
と分解開始温度が200℃以上の繊維からなるウェッブ
及び基布を、所定のかさ真性を実現する密度にて積層一
体化し、かつ前記基布が重量分率で全体の35%以下で
あり、前記ウェッブの60%以上を、130″C以上で
ガラス転移現象を呈する繊維状物質で構成し、しかも該
繊維状物質の主要繊維成分を、所定の外部構造特性、捲
縮特性、及び強伸度特性を有する繊維で構成したことを
特徴としているので、適度な熱移動特性と圧縮時の低弾
性を有しながら、へたりが無く、良好な耐久性とクツシ
ョン性を呈する耐熱性繊維集合体を実現することができ
る。
また、前記所定の捲縮と強度を有する繊維が、繊度=1
.0〜13.5d 引張切断強度=3〜10 g f/d 引張弾性率=400〜1800 k g/mm”なる特
性を備え、かつ 捲縮数−5〜20ケ/ず′ 捲縮率=5〜25% 捲縮残留率=5〜25% のいずれかを満たすようにすることで、耐久性とクツシ
ョン性をより確かなものにすることができる。
さらに、前記かさ真性を実現する密度が、0.1〜0.
5g/cm” とすることにより、へたりが無く、より安定したクツシ
ョン性を実現することができる。
この結果、平板体成型工程における品質向上と作業性の
改善に寄与するところ大であり、ひいては生産性向上を
もたらすという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願耐熱性繊維集合体の構成を示す断面図、第
2図は表面にシート状物質を設け、離型性を改善した複
合体の断面図、第3図は2層の織布層を含む繊維集合体
の断面図、第4図ば基布と一体化された繊維層が、複数
種の繊維が混合されてなる繊維集合体の断面図、第5図
は実験例2と同様に、繊維集合体に内層のウェッブ部分
とは異なる物性を持つ繊維からなる表面層を設けた例の
断面図、第6図は本願耐熱性繊維集合体の2つの実施例
と2つの比較例における、繰り返し荷重に対する圧縮率
の変化を示す図である。 1・・・基布 2・−・表面層(下面) 2′・・・表面層(上面) W−ウエップ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)溶融温度と分解開始温度が200℃以上の繊維か
    らなるウエッブ及び基布を、所定のかさ高性を実現する
    密度にて積層一体化し、かつ前記基布が重量分率で全体
    の35%以下であり、前記ウエッブの60%以上を、1
    30℃以上でガラス転移現象を呈する繊維状物質で構成
    し、しかも該繊維状物質の主要繊維成分を、所定の外部
    構造特性、捲縮特性、及び強伸度特性を有する繊維で構
    成したことを特徴とする耐熱性繊維集合体。 (2)前記主要繊維成分が、 繊度=1.0〜13.5d 引張切断強度=3〜10gf/d 引張弾性率=400〜1800kg/mm^2なる外部
    構造特性と強伸度特性を備え、かつ捲縮数=5〜20ヶ
    /インチ 捲縮率=5〜25% 捲縮残留率=5〜25% のいずれかを満たすものであり、しかも前記130℃以
    上でガラス転移現象を呈する繊維状物質のうち60%以
    上を占めるものである耐熱性繊維集合体。 (3)前記かさ高性を実現する密度が、 0.1〜0.5g/cm^3 である特許請求の範囲第1項または2項記載の耐熱性繊
    維集合体。
JP33011289A 1989-12-20 1989-12-20 耐熱性繊維集合体 Expired - Lifetime JP2879111B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011289A JP2879111B2 (ja) 1989-12-20 1989-12-20 耐熱性繊維集合体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33011289A JP2879111B2 (ja) 1989-12-20 1989-12-20 耐熱性繊維集合体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03193959A true JPH03193959A (ja) 1991-08-23
JP2879111B2 JP2879111B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=18228932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33011289A Expired - Lifetime JP2879111B2 (ja) 1989-12-20 1989-12-20 耐熱性繊維集合体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2879111B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000263577A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Kuraray Co Ltd 金属箔積層板の製造方法および金属箔積層板
WO2006075573A1 (ja) * 2005-01-14 2006-07-20 Yamauchi Corporation 熱プレス用クッション材およびその製造方法ならびに積層板の製造方法
JP4820920B2 (ja) * 2008-07-15 2011-11-24 イチカワ株式会社 成形プレス用耐熱クッション材

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000263577A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Kuraray Co Ltd 金属箔積層板の製造方法および金属箔積層板
WO2006075573A1 (ja) * 2005-01-14 2006-07-20 Yamauchi Corporation 熱プレス用クッション材およびその製造方法ならびに積層板の製造方法
JP2006192786A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Yamauchi Corp 熱プレス用クッション材およびその製造方法ならびに積層板の製造方法
JP4597685B2 (ja) * 2005-01-14 2010-12-15 ヤマウチ株式会社 熱プレス用クッション材およびその製造方法ならびに積層板の製造方法
JP4820920B2 (ja) * 2008-07-15 2011-11-24 イチカワ株式会社 成形プレス用耐熱クッション材

Also Published As

Publication number Publication date
JP2879111B2 (ja) 1999-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5215841B2 (ja) 熱可塑的変形繊維により強化された半製品の製造方法
KR920003060B1 (ko) 섬유 강화 플라스틱 성형품 및 그의 제조방법
US20100218890A1 (en) Methods for preparing nanoparticle-containing thermoplastic composite laminates
KR100230025B1 (ko) 섬유 강화 다공성 시이트
JP6700049B2 (ja) 炭素繊維シート材、プリプレグ、積層体、成形体及びそれらの製造方法
KR101417245B1 (ko) 함침성이 우수한 고강도 복합시트 제조 장치 및 이를 이용한 고강도 복합시트 제조 방법
JP5841780B2 (ja) プリプレグの製造方法と繊維強化熱硬化性樹脂成型体の製造方法
WO1996040477A1 (fr) Mat de fibres de verre pour feuille a estamper, procede de production de ce mat, feuille a estamper fabriquee a partir de ce mat, procede de fabrication de la feuille et equipement de production correspondant
US7482048B2 (en) Composite thermoplastic sheets including an integral hinge
WO2005070664A1 (en) Multilayer product made out of a substrate and on either side at least one cover layer; process for the manufacture of a multilayer product and paiinted multilayer product and process for painting a multilayer product
WO2020040287A1 (ja) 炭素繊維シート材、プリプレグ、成形体、炭素繊維シート材の製造方法、プリプレグの製造方法および成形体の製造方法
US7772143B2 (en) Multilayer, composite, fleece material and a method for manufacturing a multilayer, composite, fleece material
JP6000497B1 (ja) 繊維強化複合材料及びその製造方法
JPH04249152A (ja) 熱可塑性複合体及びその製造方法
JPH03193959A (ja) 耐熱性繊維集合体
JP3032584B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形品の外観改良方法
JP6131779B2 (ja) 熱可塑性プリプレグ及び熱可塑性プリプレグの製造方法
JP3336566B2 (ja) スピーカー振動板及びその製造方法
WO2005033390A3 (en) Composite fabric product and method of manufacturing the same
JP2006001035A (ja) ポリプロピレン系樹脂積層成形材及びその積層体
JPH11285094A (ja) スピ―カ―振動板
JP3110162B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂多孔質成形品の成形方法
JP3560576B2 (ja) ポリエステル繊維製ボード及びその製造方法
JPH06320670A (ja) 積層成形品およびその成形方法
KR102280425B1 (ko) 다공성 섬유강화 복합재 및 이를 제조하는 방법