JPH03193867A - スルホールを有した無機質基板のメタライゼーションの方法およびスルホールを有した導電膜積層無機質基板 - Google Patents

スルホールを有した無機質基板のメタライゼーションの方法およびスルホールを有した導電膜積層無機質基板

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JPH03193867A
JPH03193867A JP33547389A JP33547389A JPH03193867A JP H03193867 A JPH03193867 A JP H03193867A JP 33547389 A JP33547389 A JP 33547389A JP 33547389 A JP33547389 A JP 33547389A JP H03193867 A JPH03193867 A JP H03193867A
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JP
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substrate
hole
metal layer
holes
ion bombardment
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Application number
JP33547389A
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English (en)
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Atsuhiro Nakamoto
中本 篤宏
Toru Nobetani
延谷 徹
Hideo Izumi
泉 秀雄
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、スバタリング等の気相メッキにより無機質基
板に金属層を形成するスルホールを有した無機質基板の
メタライゼーションの方法およびスルホールを有した導
電膜積層無機質基板に関するものである。
【従来の技術】
セラミックス等の無機質の基板に薄膜状の金属層を形成
する方法として気相メッキを利用することが提案されて
いる。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スルホールを有した基板において、基板の表
面だけでなくスルホールの内周面にも金属層を形成しよ
うとすると、次のような問題がある。すなわち、基板の
表面に成膜金属の原子がよく付着するように基板の向き
を設定している場合に、金属原子の飛行方向は基板に対
してほぼ直交する方向となるが、スルホールの内周面は
基板の表面に対して直交しているものであるから、基板
に飛来してスルホールの内周面に回り込む金属原子の数
は、基板の表面に衝突する金属原子の数に比較すると非
常に少なく、スルホールの内周面では基板の表面に比較
すると単位面積当たりの付着原子の数が少なくなるとい
う問題がある。また、スルホールの内周面では基板の表
面に比較して金属層の付着強度が小さいという問題もあ
る。 上述のような問題を解決する目的で、気相メッキの際に
、基板の表面が金属原子の飛行方向に対して斜交するよ
うに基板を傾斜させるとともに、基板を回転させること
により、スルホールの内周面に対する金属原子の衝突機
会を増大させることが考えられている(特開平1−14
7057号公報参照)。 しかしながら、この方法を用いても、上述した問題は十
分には解決されず、依然としてスルホールの内周面では
基板の表面に比較すると、金属層の厚みが小さく、付着
強度も小さいという問題が残る。 一方、金属層の基板に対する付着強度を高める目的で、
気相メッキを行う前処理として、放電ガスを導入した雰
囲気中で基板の表面に放電ガスのイオンを照射するイオ
ンボンバードという処理方法が提案されている。イオン
ボンバードを行うと、基板表面に付着している異物がイ
オンによって叩き出されるとともに、基板の表面に微細
な凹凸が形成される結果、基板への金属層の付着強度を
向上させることができるのである。 しかしながら、イオンボンバードは真空容器内で行うも
のであるから、前に気相メッキを行ったときに真空容器
の壁面等に付着した金属等の汚染物も叩き出され、これ
らの汚染物が基板表面に飛来して基板表面に付着するこ
とがある。このような汚染物が基板の表面で化学結合す
ると、気相メッキによる金属層とは異なる性状の層が形
成されることになり、しかも、この層は容易に除去でき
ないものとなる。金属層に回路パターンを形成した場合
に汚染物の層が除去できないと、回路パターン間の絶縁
性が不十分になるという問題が生じる。 このような問題を解決するには、イオンボンバードの時
間を最小限にとどめることが必要である。 しかしながら、スルホールを有する基板の場合には、ス
ルホールの内周面に十分な凹凸が形成される程度にイオ
ンボンバードを施すには時間がかかるから、スルホール
の内周面に十分にイオンボンバードを施したのでは、基
板の表面に除去できない汚染物の層が形成されることに
なるというジレンマがある。 本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、ス
ルホールの内周面に比較的短時間でイオンボンバードを
施すことができるようにしたスルホールを有した無機質
基板のメタライゼーションの方法およびスルホールを有
した導電膜積層無機質基板を提供しようとするものであ
る。
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、請求項1では
、スルホールが穿孔された無機質の基板の表面およびス
ルホールの内周面に気相メッキにより薄膜状の金属層を
形成するスルホールを有した無機質基板のメタライゼー
ションの方法において、放電ガスを導入した雰囲気中に
上記基板と電極とを対置し、基板の厚みをt、スルホー
ルの直径をd、上記基板の表面と上記電極の表面とのな
す角度をθとするときに、 なる条件を満たす所定の角度を保った状態で基板の表面
の法線と略平行な一つの軸の回りに基板を回転させると
ともに、上記基板と上記電極との間に高周波を印加する
ことにより基板をターゲットとするイオンボンバードを
施して基板表面に放電ガスのイオンを照射し、イオンボ
ンバードの終了後に、気相メッキにより基板の表面およ
びスルホールの内周面に金属層を形成するようにしてい
るのである。 また、請求項1の方法を用いて基板の表面およびスルホ
ールの内周面に金属層を形成することができる。 さらに、スルホールの両端付近において基板の表面に近
い部位ほど開口径が広がる湾曲面を介してスルホールの
内周面と基板の表面とを滑らかに連続させるのが望まし
い。
【作用】
請求項1の方法によれば、放電ガスのイオンの飛来する
方向に対して基板を上記条件で傾斜させた状態で、基板
を回転させながらイオンボンバードを行うから、スルホ
ールの内周面にも効率よくイオンを照射することができ
るのである。すなわち、基板の表面の単位面積当たりに
衝突するイオン数と、スルホールの内周面の単位面積当
たりに衝突するイオン数とをほぼ等しく設定することが
でき、比較的短時間で基板の表面とスルホールの内周面
とに同程度のイオンボンバードを施すことができる。そ
の結果、気相メッキを行う際の金属層の付着強度を、基
板の表面とスルホールの内周面とでほぼ等しくすること
ができるのである。 その結果、請求項2の構成では、基板の表面およびスル
ホールの内周面における金属層の基板に対する付着強度
が高く、しかも、汚染物がほとんど付着していない導電
膜積層無機質基板を得ることができるのである。 さらに、請求項3の構成では、スルホールの両端付近に
おいて基板の表面に近い部位ほど開口径が広がる湾曲面
を介してスルホールの内周面と基板の表面とを滑らかに
連続させているので、スルホールの内周面へのイオンの
導入が容易になり、イオンボンバードを一層短時間で行
えるようになる。しかも、基板の表面とスルホールの内
周面とが滑らかに連続することにより、金属層の結晶成
長に連続性をもたせることができ、金属層(こ亀裂など
が生じにくくなるのである。
【実施例] セラミックスのような無機質の基板にメタライゼーショ
ンを施す気相メッキには、大きく分けて物理蒸着法(P
 V D )と化学メッキ法とがある。物理蒸着法とし
ては、真空蒸着、スバタリング、イオンブレーティング
などが知られている0本発明では、メタライゼーション
を施すための望ましい気相メッキとしてスバタリングを
採用しているが、他の方法によるメタライゼーションで
も本発明の技術思想の適用を妨げるものではない。 スバタリングは、通常のスバタリング装置で行うことが
できる。スバタリング装置10は、第1図に示すように
、真空ポンプに接続される排気管11と、放電ガスを導
入する給気管12とが接続された真空容器13を備えて
いる。排気管11および吸気管12には、それぞれバル
ブ14.15が配設されている。真空容器13内の下部
には蒸発源としての金属板5を保持したカソード16が
配設され、カソード16の上方には基板ホルダ17に保
持された基板1が配設される。基板ホルダ17には、基
板1に電源を接続する電極18が設けられている。 真空容器13内において、基板1と金属板5との間には
、シャッタ19が配設されている。シャッタ19は、基
板1に対してイオンボンバードを行うときには閉じられ
(基板1と金属板5との間にシャッタ19が配置され)
、基板1との間に高周波電力が与えられる。これによっ
て、基板1とシャッタ19との間で放電が生じ、放電ガ
スのイオンが基板1に照射され、イオンボンバードが施
されることになる。一方、スバタリングを行うときには
、シャッタ19は開かれ(基板1と金属板5との間から
シャッタ19が取り除かれ)、基板lが正極、金属板5
が負極に接続される。このとき、基板1と金属板5との
間に高周波バイアスを付与してもよい。なお、スバタリ
ングに先立って、シャッタ19を閉じている状態で、金
属板5を負極に接続し、シャッタ19を正極に接続すれ
ば、金属板5がイオンボンバードを受け、金属板5の表
面の酸化層が除去されてシャッタ19に付着するから、
金属板5の表面を清浄化することができる。さらに、こ
のスバタリング装置10では、金属板5をターゲットと
してスバタリングを行うときに、金属原子が上方に向か
って飛ぶことになるから、下方に向かって飛ぶ場合に比
較して不純物の混入する機会が少なくなる。 ところで、基板ホルダ17に保持された基板1は、基板
1の厚みをt1スルホールの直径をd1基板1の表面と
カソード16の表面とのなす角度をθとするときに、 なる条件を満たす所定の角度を保つように配設されてい
る。また、この角度を保った状態で基板1の表面の法線
と略平行な一つの軸の回りに基板ホルダ17を回転させ
るようにしである。したがつて、後述するイオンボンバ
ードの際に、放電ガスのイオンは基板1の表面に対して
斜め方向から照射されることになり、基板1の表面とス
ルホールの内周面とにイオンが衝突する機会がほぼ均等
になるのである。 本発明に用いることができる基板1としては、^120
3.5iOz 、MgO,CaO,ZnO,S+C,S
i:tL等の単体または混合体を焼成したセラミックス
、パイレックス(商標名)やコージェライト等のガラス
がある。 基板の表面は、望ましくは、表面粗度が0.005〜0
.1μになるように研磨される0表面粗度がこの範囲の
上限を越えると、金属層を付着した後、回路パターンを
形成したときに高周波伝送損失が大きくなる。また、下
限を下回ると、精密な研磨が必要になって生産性が低下
する。 基板は、真空容器内に配置される前の前処理として、空
気雰囲気中において900〜1200゜Cで2時間以上
加熱され、基板の汚れが焼き尽くされて、基板の表面が
清浄化される(以下、この処理をバーニングと呼称する
)、その結果、基板への金属層の付着強度が大きくなる
。とくに、有機物等による比較的大きな粒子の汚れを除
去するのに役立つのである。この温度範囲の下限未満で
あると有機物が残留することがあり、一方、上限を越え
ると基板の組成が変化し、基板の強度が低下することが
ある。 基板は、3X10−’Pa以下の高真空中に配置される
のであって、水分子、酸素、窒素、酸素イオン、水酸イ
オン等を含む残留ガスの総圧力を3XIO−’Pa以下
とするように真空容器内を減圧することにより、基板か
ら不純物を排出するのである。なお、この場合、ごく微
量の酸素分子(Ol)が存在するほうが好ましい、また
、このとき同時に、140°C以上、望ましくは180
°C以上に加熱され、さらに望ましくは300°C以下
の温度に加熱される。このように、基板を加熱すると同
時に減圧することにより、基板に吸着されている水分や
、基板の表面に吸着されている酸素ガス、窒素ガス等の
気体が除去されるのである。 残留ガスの総圧力が上記上限値よりも大きいときには、
基板の表面に形成される金属層に不純物が混入し、金属
層により回路パターンを形成した場合に、直流抵抗およ
び高周波損失が増加することになる。また、基板に対す
る金属層の付着強度も低下する。一方、基板の加熱温度
が140″C以下の場合には、基板の内部や表面の不純
物が十分に除去されないから、基板への金属層の付着強
度が不十分になる。また、300°C以上にしても付着
強度にはほとんど変化がないから、経済条件から300
°Cより高くするのは無駄になる。 基板を真空中で加熱した後には、基板を加熱し続けた状
態で基板をターゲットとするイオンボンバードを行うの
であって、このときの雰囲気は、放電ガスの圧力が2〜
20Paとなるように設定される。放電ガスの圧力は、
望ましくは5〜10Paに設定される。放電ガスとして
は、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン等の希ガ
スが用いられる0本実施例ではアルゴンを用いている。 このようなイオンボンバードにより、基板表面に放電ガ
スのイオンを照射するから、加熱によって基板の表面で
の基板と汚れとの間の分子凝集力が弱まり基板の表面に
吸着されている物質が基板から離れやすくなっている状
態で、基板の表面に放電ガスのイオンが衝突して基板の
表面に吸着されている物質が容易に叩き出され、基板の
表面が清浄化されるのである。さらに、基板に放電ガス
のイオンを照射することによって、基板の表面に吸着さ
れている物質が除去されると同時に、基板の表面も叩か
れ、微視的にみて、基板の組成上、強度が小さい部分は
破壊され、強度の大きい部分は残ることになる。すなわ
ち、いわゆるマイクロエツチングが施され、基板の表面
の組成のうち強度の小さい部分が除去され、直流スバタ
リングによって形成される金属層が基板に付着しやすく
なり、しかも、基板と金属層との接触面積が大きくなる
から、金属層の付着強度が大きくなる。結局、基板を加
熱した状態でイオンボンバードを行うことにより、基板
の内部および表面が清浄化され、しかも、微視的にみて
、基板と金属層との接合面では強度の小さい部分が除去
されて基板の表面に微細な凹凸が形成され、金属層の基
板に対する付着強度が、常温、高温にかかわらず大きく
なるのである。ここにおいて、イオンボンバードによっ
て基板の表面に形成される凹凸は微細であって、表面粗
度計でも測定できない程度であるから、回路基板を形成
しても高周波伝送損失を増加させることはない、また、
上述したように、イオンボンバードを基板の表面に対し
て斜め方向からイオンが入射するような配置で行うとと
もに、基板を回転させているから、基板の表面とスルホ
ールの内周面とにほぼ均等にイオンボンバードが施され
、比較的短時間で微細な凹凸を形成することができるの
である。 放電ガスの圧力範囲は、上記範囲の下限未満であると放
電効率が悪くなり生成されるイオンの数が少なくなるか
ら、基板に対して照射されるイオン量が十分でなく、イ
オンボンバードの効果が十分に得られないことになる。 また、上記範囲の上限を越えると局所的に異常放電が生
じ、基板に損傷を与えたり、放電が不安定になったりす
る。 イオンボンバードの時間は1〜10分であり、電力密度
は0.1〜1.6W/cm”である、この範囲であれば
、基板表面に過不足なくイオンボンバードを行うことが
でき、基板の表面を清浄化するとともにマイクロエツチ
ングを十分に施すことができる。時間および電力密度は
、上記範囲の下限未満であると、イオンボンバードの効
果が不十分になり、逆に上限を越えると5基板の表面に
損傷が生じたり、表面粗度が大きくなり過ぎることにな
る。イオンボンバードの周波数は、法定周波数である1
3.56MHzに設定されているが、これに限定される
ものではない。 イオンボンバードが終了した後、放電ガスの圧力を0.
2〜2Paに調整し、金属板をターゲットとして基板に
直流スバタリングを施す、ターゲットとなる金属として
は、金、銀、銅、白金、ニッケル、アルミニウム等が使
用できる。回路基板を製造するために、一般には銅を用
いることが多い。望ましくは、純度が99.9%以上の
無酸素銅をターゲットとするのであり、これによって、
金属層への不純物の混入が少なくなり、金属層の直流抵
抗および高周波損失を小さくすることができる。放電ガ
スの圧力は、0.2Pa未満であると放電が困難になっ
たり異常放電が生じたりする。 極端な場合には、基板上に付着した金属層が局所的なア
ーク放電によって溶融する場合もある。また、こうして
形成された金属層は不均一になる。 一方、直流スバタリングにおいて、放電ガスの圧力が2
Paを越えると、放電ガスの圧力が小さい場合と同様に
異常放電を生じることになる。また、放電ガスが金属層
に混入することにより、結晶構造が粗くなり、金属層の
導電率が低下し、付着強度も小さくなる。さらには、金
属分子の平均自由行程が短くなり、供給電力に対する成
膜速度も遅くなる。 直流スパタリングにおける金属層の成膜速度は、毎分1
.41以上となるように設定されている。 成膜速度は、望ましくは毎分1.4〜61mの範囲に設
定される。この範囲の下限未満では、金属層への放電ガ
スの混入率が大きくなって結晶構造が粗くなり、直流抵
抗や高周波損失の増加につながるとともに、付着強度も
小さくなる。また、上記範囲の上限を越えると、基板に
付着した金属層が溶融することがある。成膜速度の調節
には、直流電力密度を調節する方法が用いられる。成膜
速度を上記範囲に設定するために、電力密度は、10〜
50W/cm”の範囲に設定される。ここに、電力密度
を比較的大きく設定しているから、成膜速度が大きくな
り生産性が向上するとともに、基板に到達する金属原子
の数が多くなる。すなわち、基板上で金属原子の運動エ
ネルギが熱エネルギに変換されることによる基板の温度
の上昇が大きくなり、基板の表面温度を高く保った状態
で、金属層を形成することができるのである。このよう
に、基板の表面温度を高温に保った状態で金属層を形成
すれば、金属層は多結晶に近い構造で成長し、機械的強
度に優れた金属層が形成される。 また、金属層の線膨張係数は、一般に基板よりも大きい
から、常温では金属層の方が基板よりも縮むことになっ
て、金属層の内部応力は引張応力になり、基板の内部応
力は圧縮応力になる。一般に、金属は引張応力に強く、
基板を形成する無機質は圧縮応力に強いから、内部応力
に伴う変形を抑制することができ、金属層に気泡、膨れ
、剥離が発生することが防止でき、結果的に金属層の基
板に対する付着強度を大きくすることができるのである
。 直流スバタリングの際に基板に高周波バイアスを付与す
れば、不純物が金属層(基板との界面および金属層中)
に混入しないから、付着強度を大きくとることができ、
直流抵抗や高周波伝送損失が小さくなるのである。ここ
において、高周波バイアスは法定周波数である13.5
6MHzに設定されるが、とくに限定されるものではな
い。 ところで、金属層の基板に対する付着強度は、実用レベ
ルでは、常温で4 kgf/ 2 myr口以上(2z
a+口は一辺211とした正方形の面積を表す)、高温
に加熱した後には2 kgf/ 2 iv口口上上必要
である。 しかるに、イオンボンバードの前からイオンボンバード
を行っている間における基板の加熱温度に対する金属層
の付着強度、直流スバタリングの際の成膜速度に対する
金属層の付着強度、基板の表面を研磨したときの表面粗
度に対する金属層の付着強度について、実験を行った結
果を第2図ないし第4図に示す。 第2図ないし第4図について、スパタリング装置は、共
通のものを用いている(日電アネルバ社製5PF−21
08)、第2図については、基板の表面粗度を0.5u
z、初期真空度を2X10−’Paとし、イオンボンバ
ードの際には放電ガスの圧力を10Pa、電力を200
 W/cm”<電力密度では0 、64 W/am”)
とし、直流スバタリング時には放電ガスの圧力を0.5
Pa、電力を4kW(電力密度では12 、7 W/a
m”)、成膜速度を毎分1゜4μ厘とした。この図より
、基板を140°C以上に加熱すれば、基板と金属層と
の付着強度が実用レベルに達することがわかる。 第3図については、イオンボンバードの際には基板の温
度を200°C1放電ガスの圧力を2Pa、電力密度を
0 、64 W/ci+”、時間を5分とし、直流スバ
タリング時には放電ガスの圧力を0.5Paとした。ま
た、直流スバタリングの際の基板の温度を200°C1
150°C1室温として付着強度を測定した。その結果
、成膜速度が毎分1゜4B付近に臨界点を有することが
わかった。 第4図については、基板に純度99.5%のアルミナを
用い、金属層は銅であって10μlの厚みとした。Oは
バーニングにより基板の汚れを焼き尽くした場合の付着
強度、・は基板にバーニングを施さなかった場合の付着
強度を示す。第4図によれば、表面粗度が0.005μ
1以上では実用になる付着強度が得られることがわかる
。また、表面粗度が0 、1 IJzを越えても付着強
度は保たれるから、高周波伝送の用途以外では0.1u
を越えてもよいことがわかる。また、バーニングを行っ
たほうが行わない場合よりも付着強度が増すこともわか
る。したがって、表面粗度を0.005〜0.11の範
囲とするとともに、900〜1200°Cの温度で2時
間以上加熱すると付着強度が大きくなることがわかる。 以上のようにして、基板に対する付着強度が大きく、不
純物の混入が少なく、ピンホールがほとんどない緻密な
組織を有した金属層を形成することができるのである。 また、金属層の組織が緻密であるから導電率も高くなる
。 以下に各種実施例および比較例での条件を示す。 なお、以下の実施例と比較例とにおいて、金属層は以下
の条件で形成した。 すなわち、スバタリング装置には日曜アネルバ社製のマ
グネトロン方式のもの(SPF−313H)を使用し、
直流スバタリングの際のターゲットには、直径200m
1+の円板状に形成された純度99.99%の無酸素銅
を使用した。基板には松下電工社製の4インチ角のアル
ミナ基板(CM 7000)を用い、レーザ光により9
00個のスルホールを穿孔した。イオンボンバードの前
に、2XIO−’Paの真空中で基板温度を200°C
に加熱して水分等を除去し、ついで、放電ガスとして1
0Paのアルゴンを導入し、13MHzの高周波を電力
200W(tカ密度0.64 W/Cl2)で供給する
ことにより、イオンボンバードを行った。 その後、放電ガスとしてのアルゴンを0.5Paとし、
4kW(成膜速度は毎分1.4μl)の直流電力により
最終的に膜厚が10μ履になるまで通常のスバタリング
を行った。 基板の厚み、スルホールの直径、イオンボンバードの条
件は以下の条件とした。 上記各実施例および各比較例に対して、以下の4種類の
試験を行った。試験結果は、表に示す通りである。 [試験法1(表面抵抗の測定)] JIS C2141の11に基づいて表面抵抗を測定し
た。 [試験法2(耐電圧の測定)] JIS C2110に基づき、試験片を恒温室中で24
時間放置し、その後、常温油中で測定した。 [試験法3(スルホール以外での基板と金属層との付着
強度試験)] 周知のエツチング法により2X2mmの正方形の金属層
のパターンを形成し、直径が0.711でL字状に折曲
されたすずメッキ銅線を上記パターンに半田付けした後
、基板を固定し、引張試験機(島津製作所製、オートグ
ラフ)により銅線を垂直方向に引張って剥離強度を測定
し、18点の平均値を求めた。 〔試験法4(スルホールにおける基板と金属層との付着
強度試験)コ JIS C5012の8.3「メッキスルホールの引抜
き強さ」に基づき、金属層が剥離するかどうかを調べ、
金属層の剥離が生じなかったスルホールが100個中何
個あるかを求めた。 表中において、※は、初めから金属層が基板に付着して
いない部分があったことを示す。 以上の結果が示すように、基板を傾斜させてイオンボン
バードを行った結果、スルホールの内周面でも金属層の
付着強度が高まり、試験法4によっても金属層がほとん
ど剥離しなかったのである。 また、基板の表面抵抗、耐電圧、表面での付着強度は、
イオンボンバードの際に基板を傾斜させなかった場合と
比較してほとんど変化がないことがわかった。 上述した各実施例および各比較例は、スルホールの内周
面と基板の表面とがほぼ直交した状態であるが、スルホ
ールの端部に研磨を施すことによって、スルホールの内
周面と基板の表面とを滑らかに連続する曲面とするとさ
らに良い結果が得られる。以下に、このような研磨を施
した場合について評価を行った結果を説明する。基板と
しては、4インチ角、0.8am厚のアルミナ(松下電
工社製CM7000)を用い、直径0.2瀧lのスルホ
ールを900個形成しな、また、グリーンシートの状態
で金型によって打ち抜きによりスルホールを形成した後
、焼成してスルホール付きのセラミックス基板としたも
のと、スルホールの無いセラミックス基板にレーザ光に
よりスルホールを穿孔したものとの2種類を用いた。こ
れらの各セラミックス基板に対して、それぞれ自動回転
やすりを用いて、スルホールの端部に0.04i+z程
度の深さで曲面を形成したものと、曲面を形成しないも
のとについて評価を行った。 評価方法としては、スルホール内の金属層の電気抵抗を
初めに測定し、次に、−65”Cで30分→室温で5分
→125°Cで30分→室温で5分→−65°Cで30
分という液中での熱衝撃サイクルを2000サイクル行
った後のスルホール内の金属層の電気抵抗を測定した。 ここに、電気抵抗は900個のスルホールを直列接続し
た状態で測定した。 グリーンシートで穿孔し、スルホールの端部に曲面を形
成したものを実施例6、レーザ光で穿孔し、スルホール
の端部に曲面を形成したものを実施例7、グリーンシー
トで穿孔し、曲面を形成しないものを比較例6、レーザ
光で穿孔し、曲面を形成しないものを比較例7とする。 結果は、以下のようになった。 上表の結果から明らかなように、スルホールの端部に曲
面を形成した場合には、熱衝撃を加えても抵抗値にほと
んど変化がなかった。これは、基板の表面とスルホール
内とで金属層の結晶構造の連続性が向上した結果と考え
られる。 【発明の効果】 上述のように、請求項1の方法では、スルホールが穿孔
された無機質の基板の表面およびスルホールの内周面に
気相メッキにより薄膜状の金属層を形成するスルホール
を有した無機質基板のメタライゼーションの方法におい
て、放電ガスを導入した雰囲気中に上記基板と電極とを
対置し、基板の厚みをt、スルホールの直径をd %を
上記基板の表面と上記電極の表面とのなす角度をθとす
るときに、 d             d <tanθく□ 2t           t なる条件を満たす所定の角度を保った状態で基板の表面
の法線と略平行な一つの軸の回りに基板を回転させると
ともに、上記基板と上記電極との間に高周波を印加する
ことにより基板をターゲットとするイオンボンバードを
施して基板表面に放電ガスのイオンを照射し、イオンボ
ンバードの終了後に、気相メッキにより基板の表面およ
びスルホールの内周面に金属層を形成するようにしてい
るものであり、放電ガスのイオンの飛来する方向に対し
て基板を上記条件で傾斜させた状態で、基板を回転させ
ながらイオンボンバードを行うから、スルホールの内周
面にも効率よくイオンを照射することができるのである
。すなわち、基板の表面の単位面積当たりに衝突するイ
オン数と、スルホールの内周面の単位面積当たりに衝突
するイオン数とをほぼ等しく設定することができ、比較
的短時間で基板の表面とスルホールの内周面とに同程度
の凹凸を形成することができるのである。その結果、気
相メッキを行う際の金属層の付着強度を、基板の表面と
スルホールの内周面とでほぼ等しくすることができると
いう利点がある。 また、請求項2の構成では、基板の表面およびスルホー
ルの内周面における金属層の基板に対する付着強度が高
く、しかも、汚染物がほとんど付着していない導電膜積
層無機質基板を得ることができるのである。 さらに、請求項3の構成では、スルホールの両端付近に
おいて基板の表面に近い部位ほど開口径が広がる湾曲面
を介してスルホールの内周面と基板の表面とを滑らかに
連続させているので、スルホールの内周面へのイオンの
導入が容易になり、イオンボンバードを一層短時間で行
えるようになる。しかも、基板の表面とスルホールの内
周面とが滑らかに連続することにより、金属層の結晶成
長に連続性をもたせることができ、金属層に亀裂などが
生じにくくなるという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いるスバタリング装置の一例を示す
概略構成図、第2図は同上における基板の初期加熱温度
と銅膜の付着強度との関係を示す説明図、第3図は同上
における基板の表面粗度と銅膜の付着強度との関係を示
す説明図、第4図は同上における銅膜の成膜速度と銅膜
の付着強度との関係を示す説明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スルホールが穿孔された無機質の基板の表面およ
    びスルホールの内周面に気相メッキにより薄膜状の金属
    層を形成するスルホールを有した無機質基板のメタライ
    ゼーションの方法において、放電ガスを導入した雰囲気
    中に上記基板と電極とを対置し、基板の厚みをt、スル
    ホールの直径をd、上記基板の表面と上記電極の表面と
    のなす角度をθとするときに、 d/2t<tanθ<d/t なる条件を満たす所定の角度を保った状態で基板の表面
    の法線と略平行な一つの軸の回りに基板を回転させると
    ともに、上記基板と上記電極との間に高周波を印加する
    ことにより基板をターゲットとするイオンボンバードを
    施して基板表面に放電ガスのイオンを照射し、イオンボ
    ンバードの終了後に、気相メッキにより基板の表面およ
    びスルホールの内周面に金属層を形成することを特徴と
    するスルホールを有した無機質基板のメタライゼーショ
    ンの方法。
  2. (2)請求項1の方法を用いて基板の表面およびスルホ
    ールの内周面に金属層が形成されたことを特徴とするス
    ルホールを有した導電膜積層無機質基板。
  3. (3)上記スルホールの両端付近において基板の表面に
    近い部位ほど開口径が広がる湾曲面を介してスルホール
    の内周面と基板の表面とが滑らかに連続することを特徴
    とする請求項2記載のスルホールを有した導電膜積層無
    機質基板。
JP33547389A 1989-12-25 1989-12-25 スルホールを有した無機質基板のメタライゼーションの方法およびスルホールを有した導電膜積層無機質基板 Pending JPH03193867A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110042209A1 (en) * 2008-06-25 2011-02-24 Canon Anelva Corporation Sputtering apparatus and recording medium for recording control program thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20110042209A1 (en) * 2008-06-25 2011-02-24 Canon Anelva Corporation Sputtering apparatus and recording medium for recording control program thereof
US10378100B2 (en) 2008-06-25 2019-08-13 Canon Anelva Corporation Sputtering apparatus and recording medium for recording control program thereof

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