JPH03193866A - スルホールを有した無機質基板への銅膜の形成方法およびスルホールを有した銅膜積層無機質基板 - Google Patents

スルホールを有した無機質基板への銅膜の形成方法およびスルホールを有した銅膜積層無機質基板

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JPH03193866A
JPH03193866A JP33547289A JP33547289A JPH03193866A JP H03193866 A JPH03193866 A JP H03193866A JP 33547289 A JP33547289 A JP 33547289A JP 33547289 A JP33547289 A JP 33547289A JP H03193866 A JPH03193866 A JP H03193866A
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JP
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copper film
film
copper
hole
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JP33547289A
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Atsuhiro Nakamoto
中本 篤宏
Toru Nobetani
延谷 徹
Hideo Izumi
泉 秀雄
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、スバタリング等の気相メッキにより銅膜を形
成するスルホールを有した無機質基板への銅膜の形成方
法およびスルホールを有した銅膜積層無機質基板に関す
るものである。
【従来の技術】
セラミックス等の無機質の基板に銅膜を形成する方法と
して気相メッキを利用することが提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スルホールを有した基板において、基板の表
面だけでなくスルホールの内周面にも銅膜を形成しよう
とすると、次のような問題がある。 すなわち、基板の表面に銅原子がよく付着するように基
板の向きを設定している場合に、銅原子の飛行方向は基
板に対してほぼ直交する方向となるが、スルホールの内
周面は基板の表面に対して直交しているものであるから
、基板に飛来してスルホールの内周面に衝突する銅原子
の数は、基板の表面に比較すると非常に少なく、スルホ
ールの内周面では基板の表面に比較すると単位面積当た
りの付着原子の数が少なくなるという問題がある。 また、基板の表面では望ましい方向に結晶が成長するが
、スルホールの内周面では望ましい結晶成長ができない
、その結果、スルホールの内周面に形成される銅膜は、
基板の表面に形成される銅膜に比較して、膜厚が小さく
、電気抵抗が高くなる傾向がある。また、膜厚が小さく
結晶構造も緻密ではないから、熱衝撃などが加わると銅
膜にクラック等が生じ、スルホールの部分で非導通にな
ることもある。 上述のような問題を解決する目的で、気相メッキの際に
、基板の表面が銅原子の飛行方向に対して斜交するよう
に基板を傾斜させるとともに、基板を回転させることに
より、スルホールの内周面に対する銅原子の衝突機会を
増大させることが考えられている(特開平1−1470
57号公報参照)。 しかしながら、この方法を用いても、スルボールの内周
面と基板の表面とでは銅原子の衝突確率が異なるから、
上述した問題は十分には解決されず、依然としてスルホ
ールの内周面では他の部分に比較して電気抵抗がかなり
高くなるという問題が残される。 本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、ス
ルホールの内周面に形成されている銅膜の電気抵抗を小
さくするとともに、熱衝撃などに対する信頼性を高めな
スルホールを有した無機質基板への銅膜の形成方法およ
びスルホールを有した銅膜積層無機質基板を提供しよう
とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、請求項1の方
法として、スルホールを有した無機質の基板の表面およ
びスルホールの内周面に気相メッキにより銅膜を形成し
た後、非酸化雰囲気において基板を400〜950 ”
Cで5〜30分間加熱するのである。 また、請求項1の方法によりスルホールを有した銅膜積
層無機質基板を形成できる。
【作用】
請求項1の方法によれば、無機質の基板の表面およびス
ルホールの内周面に気相メッキにより形成された銅層を
、400〜950℃で5〜30分間熱処理することによ
り、銅膜の結晶を半溶融させて再結晶させることができ
るのである。その結果、基板と銅膜との密着力を低下さ
せることなく、銅膜の内部組織を緻密にし、スルホール
の内周面における銅膜の膜厚を均一化することができる
のである。 したがって、請求項2の構成では、スルホールの内周面
における銅膜の電気抵抗が小さくなり、熱衝撃に対して
もクラック等の発生がなく、スルホールの内周面の銅膜
が非導通になるのを防止できるのである。
【実施例】
セラミックスのような無機質の基板に銅膜を付着させる
気相メッキには、大きく分けて物理蒸着法(PVD)と
化学メッキ法とがある。物理蒸着法としては、真空蒸着
、スパタリング、イオンブレーティングなどが知られて
いる0本発明では、銅膜を形成するための望ましい気相
メッキとしてスバタリングを採用しているが、他の方法
により形成された銅膜に対する本発明の技術思想の適用
を妨げるものではない。 スパタリングは、通常のスバタリング装置で行うことが
できる。スバタリング装置10は、第1図に示すように
、真空ポンプに接続される排気管11と、放電ガスを導
入する給気管12とが接続された真空容器13を備えて
いる。真空容器13の上面板14には、基板ホルダ15
が上面板14との気密を保った状態で上下に移動自在に
なるように挿通され、基板ホルダ15の下端には基板1
が保持される。また、基板ホルダ15には、熱電対16
、ヒータ17、水冷管18が挿通され、基板1の温度を
所望温度に制御するとともに、基板1の近傍の温度を測
定できるようにしである。基板ホルダ15には、基板1
に電源を接続する電極19が挿通されている。 真空容器13内で、基板1に対向する部位には、銅板5
が配置される。ここにおいて、基板1と銅板5との距離
は、基板ホルダ15の上下移動によって40〜801m
の範囲で調節できるように設定しである。銅板5は、銅
板5に電源を接続する銅板よりなるバッキングプレート
21の上に載置される。真空容器13の底板22とバッ
キングプレート21との間には空間が形成されていて、
この空間には銅板5を冷却する冷却水が循環するように
水冷管23が接続されている。 真空容器13内において、基板1と銅板5との間には、
シャッタ24が配設されている。シャッタ24は、基板
1に対してイオンボンバードを行うときには閉じられ(
基板1と銅板5との間にシャッタ24が配置され)、基
板1との間に高周波電力が与えられる。これによって、
基板1とシャッタ24との間で放電が生じ、放電ガスの
イオンが基板1に照射され、イオンボンバードが施され
ることになる。一方、スバタリングを行うときには、シ
ャッタ24は開かれく基板1と銅板5との間からシャッ
タ24が取り除かれ)、基板1が正極、銅板5が負極に
接続される。このとき、基板1と銅板5との間に高周波
バイアスを付与してもよい。なお、スバタリングに先立
って、シャッタ24を閉じている状態で、銅板5を負極
に接続し、シャッタ24を正極に接続すれば、銅板5が
イオンの照射を受け、銅板5の表面の酸化層が除去され
てシャッタ24に付着するから、銅板5の表面を清浄化
することができる。 さらに、このスバタリング装置10では、銅板5をター
ゲットとしてスバタリングを行うときに、銅原子が上方
に向かって飛ぶことになるから、下方に向かって飛ぶ場
合に比較して不純物の混入する機会が少なくなる。 本発明に用いることができる基板1としては、^120
3.5i82.860.CaO,ZnO,SiC,Si
3N<等の単体または混合体を焼成したセラミックス、
パイレックス(商標名)やコージェライト等のガラスが
ある。 基板の表面は、望ましくは、表面粗度が0.005〜0
.1μ履になるように研磨されている。表面粗度がこの
範囲の上限を越えると、銅膜を付着した後、回路パター
ンを形成したときに高周波伝送損失が大きくなる。また
、下限を下回ると、精密な研磨が必要になって生産性が
低下する。 基板は、空気雰囲気中において900〜1200℃で2
時間以上加熱され、基板の汚れが焼き尽くされて、基板
の表面が清浄化されている(以下、この処理をバーニン
グと呼称する)、その結果、基板への銅膜の付着強度が
大きくなる。この処理は、とくに有機物等による比較的
大きな粒子の汚れを除去するのに役立つ。この温度範囲
の下限未満であると有機物が残留することがあり、−方
、上限を越えると基板の組成が変化し、基板の強度が低
下することがある。 基板は、3X10−’Pa以下の高真空中に配置される
のであって、水分子、酸素、窒素、酸素イオン、水酸イ
オン等を含む残留ガスの総圧力を3XIO−’Pa以下
とするように真空容器内を減圧することにより、基板か
ら不純物を排出するのである。なお、この場合、ごく微
量の酸素分子(o2)が存在するほうが好ましい、また
、このとき同時に、140℃以上、望ましくは180℃
以上に加熱され、さらに望ましくは300′″C以下の
温度に加熱される。このように、基板を加熱すると同時
に減圧することにより、基板に吸着されている水分や、
基板の表面に吸着されている酸素ガス、窒素ガス等の気
体が除去されるのである。 残留ガスの総圧力が上記上限値よりも大きいときには、
基板の表面に形成される銅膜に不純物が混入し、銅膜に
より回路パターンを形成した場合に、直流抵抗および高
周波損失が増加することになる。また、基板に対する銅
膜の付着強度も低下する。一方、基板の加熱温度が14
0℃以下の場合には、基板の内部や表面の不純物が十分
に除去されないから、基板への銅膜の付着強度が不十分
になる。また、300℃以上にしても付着強度にはほと
んど変化がないから、経済条件から300℃より高くす
るのは無駄になる。 基板を真空中で加熱した後には、基板を加熱し続けた状
態で基板をターゲットとするイオンボンバードを行うの
であって、このときの雰囲気は、放電ガスの圧力が2〜
20Paとなるように設定される。放電ガスの圧力は、
望ましくは5〜10Paに設定される。放電ガスとして
は、アルゴン、キセノン、クリプトン、ネオン等の希ガ
スが用いられる0本実施例ではアルゴンを用いている。 このようなイオンボンバードにより、基板表面に放電ガ
スのイオンを照射するから、加熱によって基板の表面で
の基板と汚れとの間の分子凝集力が弱まり基板の表面に
吸着されている物質が基板から離れやすくなっている状
態で、基板の表面に放電ガスのイオンが衝突して基板の
表面に吸着されている物質が容易に叩き出され、基板の
表面が清浄化されるのである。さらに、基板に放電ガス
のイオンを照射することによって、基板の表面に吸着さ
れている物質が除去されると同時に、基板の表面も叩か
れ、微視的にみて、基板の組成上、強度が小さい部分は
破壊され、強度の大きい部分は残ることになる。すなわ
ち、いわゆるマイクロエツチングが施され、基板の表面
の組成のうち強度の小さい部分が除去され、直流スバタ
リングによって形成される銅膜が基板に付着しやすくな
り、しかも、基板と銅膜との接触面積が大きくなるから
、銅膜の付着強度が大きくなる。結局、基板を加熱した
状態でイオンボンバードを行うことにより、基板の内部
および表面が清浄化され、しかも、微視的にみて、基板
と銅膜との接合面では強度の小さい部分が除去されて基
板の表面に微細な凹凸が形成され、銅膜の基板に対する
付着強度が、常温、高温にかかわらず大きくなるのであ
る。ここにおいて、イオンボンバードによって基板の表
面に形成される凹凸は微細であって、表面粗度計でも測
定できない程度であるから、回路基板を形成しても高周
波伝送損失を増加させることはない。 放電ガスの圧力範囲は、上記範囲の下限未満であると放
電効率が悪くなり生成されるイオンの数が少なくなるか
ら、基板に対して照射されるイオン量が十分でなく、イ
オンボンバードの効果が十分に得られないことになる。 また、上記範囲の上限を越えると局所的に異常放電が生
じ、基板に損傷を与えたり、放電が不安定になったりす
る。 イオンボンバードの時間は1〜10分であり、電力密度
は0.1〜1 、6 w7cxzである。この範囲であ
れば、基板表面に過不足なくイオンボンバードを行うこ
とができ、基板の表面を清浄化するとともにマイクロエ
ツチングを十分に施すことができる。時間および電力密
度は、上記範囲の下限未満であると、イオンボンバード
の効果が不十分になり、逆に上限を越えると、基板の表
面に損傷が生じたり、表面粗度が大きくなり過ぎること
になる。イオンボンバードの周波数は、法定周波数であ
る13.56MHzに設定されているが、これに限定さ
れるものではない。 イオンボンバードが終了した後、放電ガスの圧力を0.
2〜2Paに調整し、銅板をターゲットとして基板に直
流スバタリングを施す、ターゲットには、純度が99.
9%以上の無酸素鋼を用いる。これによって、銅膜への
不純物の混入が少なくなり、銅膜の直流抵抗および高周
波損失を小さくすることができる。放電ガスの圧力は、
0.2Pa未満であると放電が困難になったり異常放電
が生じたりする。極端な場合には、基板上に付着した銅
膜が局所的なアーク放電によって溶融する場合もある。 また、こうして形成された銅膜は不均一になる。一方、
直流スバタリングにおいて、放電ガスの圧力が2Paを
越えると、放電ガスの圧力が小さい場合と同様に異常放
電を生じることになる。また、放電ガスが銅膜に混入す
ることにより、結晶構造が粗くなり、銅膜の導電率が低
下し、付着強度も小さくなる。さらには、銅分子の平均
自由行程が短くなり、供給電力に対する成膜速度も遅く
なる。 直流スバタリングにおける銅膜め成膜速度は、毎分1.
4μ!以上となるように設定されている。 成膜速度は、望ましくは毎分1.4〜6μの範囲に設定
される。この範囲の下限未満では、銅膜への放電ガスの
混入率が大きくなって結晶構造が粗くなり、直流抵抗や
高周波損失の増加につながるとともに、付着強度も小さ
くなる。また、上記範囲の上限を越えると、基板に付着
した銅膜が溶融することがある。成膜速度の調節には、
直流電力密度を調節する方法が用いられる。成膜速度を
上記範囲に設定するために、電力密度は、10〜50W
7cm”の範囲に設定される。ここに、電力密度を比較
的大きく設定しているから、成膜速度が大きくなり生産
性が向上するとともに、基板に到達する銅原子の数が多
くなる。すなわち、基板上で銅原子の運動エネルギが熱
エネルギに変換されることによる基板の温度の上昇が大
きくなり、基板の表面温度を高く保った状態で、銅膜を
形成することができるのである。このように、基板の表
面温度を高温に保った状態で銅膜を形成すれば、銅膜は
多結晶に近い構造で成長し、機械的強度に優れた銅膜が
形成される。 また、銅膜の線膨張係数(1,8X 10−’に−1)
は、一般に基板よりも大きいから、常温では銅膜の方が
基板よりも縮むことになって、銅膜の内部応力は引張応
力になり、基板の内部応力は圧縮応力になる。一般に、
金属は引張応力に強く、基板を形成する無機質は圧縮応
力に強いから、内部応力に伴う変形を抑制することがで
き、銅膜に気泡、膨れ、剥離が発生することが防止でき
、結果的に銅膜の基板に対する付着強度を大きくするこ
とができるのである。 直流スバタリングの際に基板に高周波バイアスを付与す
れば、不純物が銅膜(基板との界面および銅膜中)に混
入しないから、付着強度を大きくとることができ、直流
抵抗や高周波伝送損失が小さくなるのである。ここにお
いて、高周波バイアスは法定周波数である13.56M
Hzに設定されるが、とくに限定されるものではない。 ところで、銅膜の基板に対する付着強度は、実用レベル
では、常温で4 kgf/ 2 amm口上上2a+g
口は一辺2!履とした正方形の面積を表す)、高温に加
熱した後には2 kgf72 amm口上上必要である
。 しかるに、イオンボンバードの前からイオンボンバード
を行っている間における基板の加熱温度に対する銅膜の
付着強度、直流スバタリングの際の成膜速度に対する銅
膜の付着強度、基板の表面を研磨したときの表面粗度に
対する銅膜の付着強度について、実験を行った結果を第
2図ないし第4図に示す。 第2図ないし第4図について、スバタリング装置は、共
通のものを用いている(日型アネルバ社製5PF−21
08)、第2図については、基板の表面粗度を0.5u
i+、初期真空度を2XIQ−4Paとし、イオンボン
バードの際には放電ガスの圧力を10Pa、電力を20
0 W/cm”(電力密度では0 、64 W/cm”
)とし、直流スバタリング時には放電ガスの圧力を0.
5Pa、電力を4kW(電力密度では12 、7 W/
cm”)、成膜速度を毎分1゜4μlとした。この図よ
り、基板を140″C以上に加熱すれば、基板と銅膜と
の付着強度が実用レベルに達することがわかる。 第3図については、イオンボンバードの際には基板の温
度を200℃1放電ガスの圧力を2Pa、電力密度を0
 、64 W/cm2、時間を5分とし、直流スバタリ
ング時には放電ガスの圧力を0.5Paとした。また、
直流スバタリングの際の基板の温度を200″C115
0℃1室温として付着強度を測定した。その結果、成膜
速度が毎分1゜4pm付近に臨界点を有することがわか
った。 第4図については、基板に純度99.5%のアルミナを
用い、銅膜は銅であってiopmの厚みとした。Oはバ
ーニングにより基板の汚れを焼き尽くした場合の付着強
度、・は基板にバーニングを施さなかった場合の付着強
度を示す、第4図によれば、表面粗度が0.O05ug
以上では実用になる付着強度が得られることがわかる。 また、表面粗度が0.11を越えても付着強度は保たれ
るから、高周波伝送の用途以外では0.1uaを越えて
もよいことがわかる。また、バーニングを行ったほうが
行わない場合よりも付着強度が増すこともわかる。した
がって、表面粗度を0.005〜0゜1μlの範囲とす
るとともに、900〜1200”Cの温度で2時間以上
加熱すると付着強度が大きくなることがわかる。 以上のようにして、基板に対する付着強度が大きく、不
純物の混入が少なく、ピンホールがほとんどない緻密な
組織を有した銅膜を形成することができるのである。ま
た、銅膜の組織が緻密であるから導電率も高くなる。 スルホールを有する基板に対し、上述のような方法によ
って銅膜を形成した後、基板を窒素等の非酸化雰囲気中
において、400〜950″Cで5〜30分間加熱する
。この熱処理によって銅膜が半溶融状態から再結晶し、
銅膜の組織が均一化されるのである。 以下に各種実施例および比較例での条件を示す。 なお、以下の実施例と比較例とにおいて、銅膜は以下の
条件で形成した。 すなわち、スバタリング装置には日電アネルバ社製のマ
グネトロン方式のもの(SPF−313H)を使用し、
直流スバタリングの際のターゲットには、直径200J
IJIの円板状に形成された純度99.99%の無酸素
銅を使用した。イオンボンバードの前に、1.5X10
−’Paの真空中でスルホールを形成した基板を200
℃に加熱して水分等を除去し、ついで、放電ガスとして
l0Paのアルゴンをスバタリング装置内に導入し、基
板をターゲットとして13MHzの高周波を電力200
Wで10分間供給し、イオンボンバードを行った。その
後、放電ガスとしてのアルゴンを0゜5Paとし、4k
W(成膜速度は1.4111)の直流電力により最終的
に膜厚が101JIになるまで通常のスバタリングを行
った。 このようにして形成された銅膜積層無機質基板に対して
、窒素雰囲気中において次表の各条件で加熱した。 比較例5は、銅膜を形成した後に加熱処理を行わなかっ
た例を示している。上記各実施例および各比較例に対し
て、以下の3種類の試験を行った。 試験結果は、表に示す通りである。 [試験法1(電気抵抗値の測定)] 900個のスルホールについて、それぞれJIS C5
012の7「内層接続の抵抗測定法」に基づいて抵抗値
を測定し、スルホール1個当たりの平均値を求めた。 [試験法2(スルホールにおける基板と#4JIIIと
の付着強度試験)コ JIS C5012の8.3「メッキスルホールの引抜
き強さ」に基づいて銅膜が剥離するかどうかを調べ、銅
膜の剥離が生じなかったスルホールが100個中何個あ
るかを求めた。 [試験法3(スルホール以外での基板と銅膜との付着強
度試験)] 周知のエツチング法により2X2mmの正方形の銅膜の
パターンを形成し、直径が0.7ms+″′C″L字状
に折曲されたすずメッキ銅線を上記パターンに半田付け
した後、基板を固定し、引張試験機(島津製作所製、オ
ートグラフ)により銅線を垂直方向に引張って剥離強度
を測定した。この試験による実用強度は2履屓平方あた
り4 kgf以上である。 表中において、※は、スルホールの部分での銅膜が測定
作業によって容易に剥がれてしまい、測定が不能であっ
たことを示す。 以上の結果が示すように、気相メッキにより基板に形成
されたf14膜が、熱処理によって、半溶融状態となり
再結晶した結果、結晶粒子が比較的大きく緻密になると
ともに、膜厚も均一化され、抵抗値が全体として下がっ
たと考えられるのである。 また、銅膜が緻密になった結果、熱衝撃にも強くなり、
クラック等が生じにくくなるのである。比較例に示すよ
うに、温度が400〜950″Cの範囲を逸脱したり、
時間が5〜30分間の範囲を逸脱した場合では、加熱が
不十分であれば、銅膜の組織に変化がなく、加熱が過剰
であれば、銅膜が完全に溶融して銅膜の基板に対する付
着強度が大きく低下した。
【発明の効果】
上述のように、請求項1の方法では、スルホールを有し
た無機質の基板の表面およびスルホールの内周面に気相
メッキにより銅膜を形成した後、非酸化雰囲気において
基板を400〜950”Cで5〜30分間加熱している
ので、気相メッキにより形成された銅膜に熱処理を施す
ことにより、銅膜の結晶を半溶融させて再結晶させるこ
とができるのである。その結果、基板と銅膜との密着力
を低下させることなく、銅膜の内部組織を緻密にし、ス
ルホールの内周面における銅膜の膜厚を均一化すること
ができるという利点を有するのである。 また、請求項2の構成では、スルホールの内周面におけ
る銅膜の電気抵抗が小さくなり、熱衝撃に対してもクラ
ック等の発生がなく、スルホールの内周面における銅膜
が非導通になるのを防止でき、信頼性の高いスルホール
を有した銅膜積層無機質基板を提供できるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いるスバタリング装置の一例を示す
概略構成図、第2図は同上における基板の初期加熱温度
と銅膜の付着強度との関係を示す説明図、第3図は同上
における基板の表面粗度と銅膜の付着強度との関係を示
す説明図、第4図は同上における銅膜の成膜速度と銅膜
の付着強度との関係を示す説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スルホールを有した無機質の基板の表面およびス
    ルホールの内周面に気相メッキにより銅膜を形成した後
    、非酸化雰囲気において基板を400〜950℃で5〜
    30分間加熱することを特徴とするスルホールを有した
    無機質基板への銅膜の形成方法。
  2. (2)請求項1の方法により形成されたことを特徴とす
    るスルホールを有した銅膜積層無機質基板。
JP33547289A 1989-12-25 1989-12-25 スルホールを有した無機質基板への銅膜の形成方法およびスルホールを有した銅膜積層無機質基板 Pending JPH03193866A (ja)

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