JPH03193813A

JPH03193813A - ガス吹き込み用ポーラスプラグ

Info

Publication number: JPH03193813A
Application number: JP1332856A
Authority: JP
Inventors: Seiji Aso; 誠二麻生; Tomio Harada; 原田　十三夫; Toshiaki Komiya; 小宮　敏明; Akihiro Tsuchinari; 昭弘土成; Osamu Shimobayashi; 下林　修; Takashi Taji; 田路　孝
Original assignee: Harima Ceramic Co Ltd; Nippon Steel Corp
Current assignee: Harima Ceramic Co Ltd; Nippon Steel Corp
Priority date: 1989-12-25
Filing date: 1989-12-25
Publication date: 1991-08-23
Anticipated expiration: 2010-04-19
Also published as: KR910012268A; JPH0735291B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、耐用性に優れたガス吹き込み用ポーラスプラ
グに関するものである。

〔従来の技術〕

溶融金属の温度調整・成分の均一化・非金属介在物の除
去などを目的として、溶融金属に不活性ガスを吹き込む
ことが行われている。これに使用されるガス吹き込み用
ポーラスプラグは、図に示すとおりガス透過性のポーラ
ス質耐火物１と、緻密質耐大物よりなる外周耐火物２か
ら構成される。

例えば、特開昭４９−９７７０５号公報、実開昭５２−
１２７０１０号公報、実開昭５７−１２２７５１号公報
、実開昭５９−４７６４７号公報などに見られるとおり
である。

その材質は、ポーラス質耐火物１、外周の緻密質耐火物
２ともに、アルミナ質、ムライト質、マグネシア質、ス
ピネル質などが一般的である。また、特開昭５５−１８
５５６号公報には、カーボン含有耐火物が提案されてい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

ポーラス質耐火物は、ガス噴出で溶鋼・スラグの浸透が
防止されることに加え、材質改善によって、ポーラス質
にもかかわらず、最近では外周耐火物より耐食性が優れ
るようになった。外周耐火物は、ポーラス質耐火物を包
囲して周囲からのガス漏れを防止する役割と、ポーラス
耐火物および羽口れんがの保護的役割を持つが、ポーラ
ス耐火物より先に溶損されることで、その効果が十分に
発揮されていない。

そこで、外周耐火物の組織の緻密化が図られている。し
かし、組織の緻密化は耐久ポーリング性を低下させ、へ
クリによる損耗やキレッ発生により、羽口れんがおよび
ポーラス耐火物の損傷をきたすだけでなく、ガス漏れを
招く。

また、ポーラスプラグを溶融金属容器にセットした場合
、従来のポーラスプラグはその周囲れんがと融着しやす
い欠点がある。このため、ポーラスプラグの交換作業に
時間を要し、溶鋼容器の稼働率低下の一因となっていた
。

本発明は、以上の欠点を解決したポーラスプラグを提供
すること目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は１重量割合で、カーボン１〜４０％、残部が耐
火性骨材を主材とした配合物よりなる焼成または不焼成
のカーボン含有耐火物を外周耐火物とし、その内部にガ
ス透過性のポーラス質耐火物を設けたガス吹き込み用ポ
ーラスプラグである。

本発明において、ポーラスプラグの中央部分に設けるポ
ーラス質耐火物は従来材質と特に変わりない０本発明は
このポーラス質耐火物と、外周耐火物として使用するカ
ーボン含有耐火物との組合せに特徴がある。

カーボン含有耐火物は、カーボンによる作用によって耐
食性および耐スポーリング性が向上し、外周耐火物とし
てガス漏れ防止の効果をいかんなく発揮することができ
る。

前記のとおり、ポーラスプラグの材質として、カーボン
含有耐火物が特開昭４９−９７７０５号公報によって既
に公知である。しかし、同公報でのカーボン含有耐火物
は本発明のように外周耐火物ではなく、ポーラス質耐火
物としての材質である。

ポーラス質耐火物はカーボンの含有によって耐食性が向
上する反面、ガス透過性に劣る。これは、カーボンの粒
子表面の摩擦係数が小さいために成形物の充填性が増し
、耐火物組織が緻密化するためである。また、カーボン
原料には純度の高いりん状黒鉛が使用されることが多い
が、りん状黒鉛は偏平状であり、ガス透過阻止の遮断壁
として作用する。また、カーボンの酸化防止にＳｉなど
の金属粉が添加されることがあるが、これが金属炭化物
を生成して耐火物組織を緻密化し、ガス透過性をさらに
低下させる。

これに対し本発明は、ポーラス質耐火物にカーボンを含
有させず、外周耐火物にカーボン含有耐火物を使用した
もので、ポーラスプラグとしてのガス透過性を低下させ
ることがない。また、外周耐火物に含有されるカーボン
が溶鋼・スラグに濡れ難く、シかも反応性がきわめて低
いことで、ポーラスプラグはその周囲れんがとの融着が
防止され、ポーラスプラグの交換が容易となる。

さらに、外周耐火物にカーボン含有耐火物を使用したこ
とで、ガス漏れ防止にきわめて効果的なものとなる。こ
れはカーボン含有耐火物が耐食性、耐スポール性に優れ
ているだけではなく、カーボン含有によって耐火組織が
緻密化すること、およびカーボン含有耐火物の熱膨張が
小さいためにその内部に位置するポーラス質耐火物の膨
張を受けとめて、その両者間の接合部に隙間が生じ難い
ことにある。

外周耐火物としてのカーボン含有耐火物は、重量割合で
カーボン１〜４０％、残部が耐火性骨材を主材とした配
合物より製造される。カーボンの具体例は、りん状黒鉛
、土状黒鉛、ピッチコークス、カーボンブラック、キッ
シュグラファイトなどから選ばれる一種または二種以上
とする。中でも黒鉛度が高く、高耐食性のりん状黒鉛が
好ましい。

カーボンの割合は、１％未満では耐食性、耐久ポーリン
グ性および融着防止に効果がなく、４０％を超えると耐
酸化性の面から好ましくない。

残部を占める耐火性骨材は、焼結または電融のマグネシ
ア、アルミナ、スピネル（ＭｇＯ−Ａ１．Ｏ，）などか
ら選ばれる一種または二種以上が好ましい。

また、必要により、酸化防止、焼結促進などを目的とし
て、クロム鉱、炭化物、珪化物、はう化物、粘土、金属
粉などから選ばれる一種または二種以上を適当量添加し
てもよい。

外周耐火物の製造は１以上の配合物にピッチ、樹脂など
の結合剤を外掛けで２〜５％程度添加し、混線後、外周
耐火物の形状である筒状に成形する。

外周耐火物を不焼成品にする場合、例えば５００℃以下
の温度で乾燥する。焼成品にする場合は、例えば８００
〜１２００℃程度の温度で焼成する。この焼成には、酸
化防止のためにコークスプリーズを用いたサヤ詰め、あ
るいは炉内へ不活性ガスを導入するなどの還元雰囲気下
で行うのが好ましい。

ポーラス質耐火物の製造において、ガス流通路の形成は
従来方法と変わりない。例えば、耐火性骨材の中間粒径
の粒子を除いて粒子間の空隙をガス流通路にする方法、
有機質繊維を混入しておき。

耐火物の焼成時の加熱で有機質繊維を焼失させてガス流
通路を形成する方法あるいは可燃物の消失によるスリッ
ト状のガス流通路を形成する方法などがある。なお、耐
火性骨材の中間粒径の粒子を除いて製造する場合は、球
状の耐火性骨材を用いるとガス透過性がより大きなもの
となる。

ポーラス質耐火物は、材質的には耐食性と耐久ポーリン
グ性を兼ね備えたアルミナ質の焼成品が最も好ましいが
、他にもマグネシア質、スピネル質、ムライト質、ジル
コン質、ジルコニア質などがある。

本発明では、カーボン含有耐火物よりなる外周耐火物の
内部に前記ポーラス質耐火物を設けたことで、仮りにポ
ーラス質耐火物にキレンが生じても、そのキレンが外周
耐火物に伝播せず、ガス漏れ防止により優れた効果があ
る。

外周耐火物とポーラス質耐火物との間にはモルタルを介
在することが好ましい。また、外周耐火物の側面は、溶
融金属容器ヘセットしやすくするために図のようにテー
パーを設け、ポーラスプラグ全体の形状を截円錐形にす
る。ポーラス耐火物の形状は限定されないが、ポーラス
プラグを溶融金属容器に実際にセットする場合には、図
のように側面および下面をメタルケース３で覆うと共に
、メタルケース３の下面にガス導入管４を接続する。

ポーラス耐火物１とメタルケース３との間には、不活性
ガスがポーラス質耐火物１の下面全体から導入するよう
に、空隙５を設けておくことが好ましい。また、外周耐
火物とメタルケースを同時に成形すると両者の密着性が
増し、ガス漏れ防止に効果的である。

〔実施例〕

耐火物部分を底面φ２２０ｍｍ、上面φ１６５＋ａｍ、
高さ２００１１Ｉ１１の截円錐台形とし、そのうち外周
耐火物の厚さを３５ｍｍにしたポーラスプラグにおいて
、本発明実施例とその比較例を第１表に示す。ポーラス
質耐火物は、アルミナ質（通気率１．０ｃｃ−ｃｍ／ａ
＃・ＳｅＣ’Ｃｍ’ＨｚＯ）またはマグネシア質（通気
率０．９６ｃｃ・ｃ＋ｌ／ａ（−ｓａｃ−ｃｍ−ＨｚＯ
）の焼成品とした。

また、実機試験では図に示すようにメタルケースおよび
ガス導入管を取り付けた後、３００屯の溶鋼取鍋に装着
して試験した。試験結果を第２表に示す。

実施例１〜１２および比較例１３．１４不焼成品の外周
耐火物は、第１表に示す配合物をミキサーで２５分間混
練した後、３００屯フリクシヨンプレスにて成形し、つ
いで１５０℃×１６時間の加熱乾燥を行った。

焼成品は、さらにこれを還元雰囲気下で１０００℃×６
時間の焼成を行った。

比較例１５ポーラス質耐火物の外周に第１表に示す配合物組織のキ
ャスタブル耐火物を鋳込み成形した。乾燥は、２５０℃
×ｌＯ時間で行った。

本発明の実施例より得られたポーラスプラグは、いずれ
も耐食性、耐スポーリング性に優れている。

また、実機試験においてはガス漏れがまったく見られな
かった。したがって、その耐用回数は、従来タイプ比較
例１５に比べて１．５倍以上であった。

さらに、溶鋼取鍋からの取り外しは、融着かないために
極めて容易であった。

これに対し比較例１４は、外周耐火物の炭素含有量が多
すぎるために耐酸化性に劣り、ポーラス質耐火物に比べ
て外周耐火物の溶損速度が大きくなった。

従来品に相当する比較例１５は外周耐火物の鋳込み成形
により、ポーラス質耐火物と外周耐火物を一体化したも
のである。ポーラス質耐火物に発生したキレンが外周耐
火物に伝播し、ガス漏れが生じた。

比較例１３は、外周耐火物が耐食性、耐スポーリング性
に劣り、ガス漏れが著しかった。また、融着によって溶
鋼取鍋からの取り外しが容易でなかった。

〔発明の効果〕

本発明により得られるポーラスプラグの効果を列挙すれ
ばつぎのとおりである。

（１）外周耐火物がカーボン含有耐火物であることで耐
食性および耐スポーリング性が向上し、ガス漏れ防止の
効果が大きい。

（２）耐火物はカーボンの含有によって耐食性が向上す
る反面、ガス透過性に劣るが、本発明ではカーボン含有
耐火物を外周耐火物に使用したので、ポーラスプラグと
してのガス透過性を低下させることがない。

（３）外周耐火物がカーボン含有耐火物であることによ
り、ポーラスプラグはその周囲れんがとの融着が防止さ
れ、ポーラスプラグの交換が容易となる。

（４）外周耐火物は熱膨張が小さいカーボン含有耐火物
であり、ポーラス質耐大物の膨張を受けとめ、両者間の
接合部が密着し、その接合部からのガス漏れが防止され
る。

【図面の簡単な説明】

図は、実機試験器を示す。１：ポーラス耐火物２：外周耐火物３：メタルケース４：ガス導入管

Claims

【特許請求の範囲】

（１）重量割合で、カーボン１〜４０％、残部が耐火性
骨材を主材とした配合物よりなる焼成または不焼成のカ
ーボン含有耐火物を外周耐火物とし、その内部にガス透
過性のポーラス質耐火物を設けたガス吹き込み用ポーラ
スプラグ。
（２）耐火性骨材がアルミナ、マグネシア、スピネルよ
り選ばれる一種または二種以上である請求項１記載のガ
ス吹き込み用ポーラスプラグ。