JPH0319297Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は化粧用のコンパクト容器に係る。

「従来の技術」 化粧用コンパクト容器内へは化粧品充填皿を嵌
合するが、一般にその交換は困難であつた。

このような欠点を除去するコンパクト容器とし
て、例えば実開昭58−117205号の考案が知られて
いる。該コンパクト容器は、蓋体付きのその容器
体内へ、後端面開口でかつ上面に窓口を有する箱
体を、該箱体前部両側から突出するピンを容器体
左右両側壁内前部へ前後に長く穿設した溝内へ前
後摺動自在に係合させて、かつ箱体後面に付設し
た係合突条を容器体後壁内面の凹部内へ係合させ
て収納し、又容器体底壁と箱体後部下面との間に
はバネを介装して、箱体後退により上記ピンを有
する箱体前部を中心に箱体後部がバネにより押上
げられるよう設け、上記箱体内へは化粧品充填皿
を、その化粧品が上記箱体上面の窓口内に露出す
るよう収納しておき、上記のように箱体後部が押
上げられたとき、その化粧品充填皿を箱体後端面
の開口から取出し出来るよう設けたものである。

「考案が解決しようとする課題」 上記コンパクト容器は後面開口で上面に窓口を
有する箱体を、容器体内へその前部を中心に起伏
自在に、かつ前後への摺動が自在に収納し、又そ
の箱体の後部押上げ用バネを装着させなければな
らない等構造が複雑となるものであつた。

本案は、前後方向中間に肉薄ヒンジを有する箱
状台を容器体内へ嵌合させ、その後半を化粧用具
収納部とすると共にその箱状台前半を化粧品用充
填皿収納用の棚状部となし、該棚状部内へ嵌合さ
せた充填皿前部の押上げによりその棚状部の前部
が共に上昇して該上昇状態で上記充填皿を棚状部
に対して抜出し、又差込み嵌合可能としたもので
あり、その充填皿交換のための機構を簡易化する
と共に、化粧用収納部付きとして使用上便利なコ
ンパクト容器を提案するものである。

「課題を解決するための手段」 容器体１後部に該容器体上面を開閉する蓋体２
を開閉自在に枢着させたコンパクト本体と、上記
容器体１の全体内部へ嵌合させた、複数の化粧用
具等収納部３付きの箱状台４と、該箱状台後半の
収納部内へ収納させた化粧用具と、箱状台前半内
へ嵌合させた化粧品用充填皿８とからなり、上記
箱状台を、該箱状台後半部の上壁前部と前半部の
上壁後端部とを肉薄ヒンジ５を介して連結するこ
とで前半部の起伏が自在に形成すると共に、その
前半部を前面開放でかつ左右側壁を有する、単数
或いは左右方向に区分された複数の棚状部６とし
て、その左右両側壁内面に凹凸いずれかの第１係
合条６ｄ，６ｄを横設しておき、上記充填皿８の
左右側壁外面に、上記第１係合条へ摺動自在に係
合させた凸凹いずれかの第２係合条１０，１０を
付設し、かつ充填皿８の前壁１１上端に付設した
指掛け突部１２を、容器体前壁１ａの上端面上へ
載置させた。

「作用」 第１図が示すように、化粧用の充填皿８収納状
態からその皿前部上端の指掛け突部１２を押上げ
ることで、該皿を嵌合させた棚状部６前部も肉薄
ヒンジ５を中心として押上げられる。充填皿の前
壁１１が容器体前壁１ａよりも高く上昇した状態
からその皿８を前上方へ抜出し出来、又他の同一
大きさの充填皿８を棚状部内へ差込み出来、該差
込み後、その皿上面を押下げ、棚状部６と共に充
填皿８を容器体内へ収納出来る。棚状部６と充填
皿とは、棚状部左右両側壁内面と充填皿８の左右
側壁外面とにそれぞれ横設された第１、第２係合
条６ｄ，１０が係合するため、棚状部６が容器体
内にある状態では充填皿８が外れることはない。

「実施例」 本案は、コンパクト本体と箱状台４と化粧用具
類と化粧品用充填皿８とからなる。

コンパクト本体は、容器体１と、該容器体後部
へ、該容器体上面を開閉自在に枢着された蓋体２
とからなる。

箱状台４は上記容器体の全体内部へ嵌合させる
もので、その上面に化粧用具等収納部３を複数有
する。その後半部と前半部とは第２図が示すよう
に、後半部上壁の前部と前半部上壁の後端部とを
肉薄ヒンジ５を介して連結することでその前半部
の起伏が自在に形成している。又その前半部は前
面開放でかつ左右両側壁を有する、単数或いは左
右方向に区分された複数の棚状部６として、各棚
状部の左右両側壁６ｃ，６ｃの内面に凸形の第１
係合条６ｄを横設している。尚６ａはその後壁で
ある。

上記後半部の凹部内へは化粧用ヘラ１３、棒状
化粧品収納容器１４、ハケ１５、パフ１６等を収
納させる。

化粧品用充填皿８は上記棚状部６内へ収納させ
るもので、その左右両側壁外面に既述第１係合条
と係合させる凹状の第２係合条１０を有し、棚状
部６の前部を容器体前壁１ａの上方へ押上げた状
態でそれ等両係合条６ｄ，１０の係合により、棚
状部内へ充填皿８を差込みでき、又抜出し可能に
形成している。又充填皿前壁１１の上端には指掛
け突部１２を付設しており、棚状部内へ収納させ
た状態で、充填皿８を容器体１内へ入れたとき、
その指掛け突部１２が容器体前壁１ａの上面へ係
合するよう設けてある。容器体前壁１ａ上端に
は、その指掛け突部１２押上げのための切欠き７
を設けるとよい。尚既述棚状部６は単数でもよ
い。９は化粧品である。

「考案の効果」 本案は既述構成とするものであり、容器体１
は、その内部へ箱状台４を嵌合させるだけである
から、底壁周縁から周壁を起立するだけの構造で
よく、又その容器体内へ嵌合させる箱状台４は、
その上面に化粧用具等収納部３を設けると共に、
その後半部上壁の前部と前半部上壁の後端部とを
肉薄ヒンジ５を介して連結し、又その前半部はそ
の前面を開放して左右両側壁を有する単数又は複
数の棚状部６となし、その左右両側壁内面に凹凸
いずれかの第１係合条６ｄ，１０を横設するだけ
であるから、その構造も極めて簡易であり、更に
充填皿８もその左右両側壁外面に第１係合条６ｄ
と係合する凸凹いずれかの第２係合条１０を横設
すると共にその前壁上端に容器体前壁１ａの上端
面上へ載置させる指掛け突部１２を付設するだけ
であるから、その構造も又極めて簡易とすること
が出来る。そして、その指掛け突部１２押上げに
より棚状部６の前部も共に引上げられるよう設け
たから、又その棚状部前面は開放してあつて棚状
部左右側壁の内面と、充填皿左右側壁の外面とに
設けた第１、第２係合条を摺動自在に係合させた
から、充填皿の前部押上げ状態から、直ちに該充
填皿を取外し、又その棚状部内へ充填皿を装着す
ることが出来、その充填皿の交換を極めて容易に
行うことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の分解斜視図、第２図はその
一部を切断して示す斜視図である。 ４……台板、５……薄肉ヒンジ、６……箱状
部、８……皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体１後部に該容器体上面を開閉する蓋体２
   を開閉自在に枢着させたコンパクト本体と、上記
   容器体１の全体内部へ嵌合させた、複数の化粧用
   具等収納部３付きの箱状台４と、該箱状台後半の
   収納部内へ収納させた化粧用具と、箱状台前半内
   へ嵌合させた化粧品用充填皿８とからなり、上記
   箱状台を、該箱状台後半部の上壁前部と前半部の
   上壁後端部とを肉薄ヒンジ５を介して連結するこ
   とで前半部の起伏が自在に形成すると共に、その
   前半部を前面開放でかつ左右側壁を有する、単数
   或いは左右方向に区分された複数の棚状部６とし
   て、その左右両側壁内面に凹凸いずれかの第１係
   合条６ｄ，６ｄを横設しておき、上記充填皿８の
   左右側壁外面に、上記第１係合条へ摺動自在に係
   合させた凸凹いずれかの第２係合条１０，１０を
   付設し、かつ充填皿８の前壁１１上端に付設した
   指掛け突部１２を、容器体前壁１ａの上端面上へ
   載置させたことを特徴とする化粧用コンパクト容
   器。