JPH0319253Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は二重蓋に関するものである。

近来小型の時計などにおいて、リチウム電池の
ようなボタン形状の電池が用いられることが多
く、この場合電池小蓋も薄型となり、この小蓋の
外面に細幅の溝を設けている。電池小蓋を開ける
には、この溝に挿入できるコイン状の部品あるい
は山形状の部品を別に備えておき、この部品を用
いて開閉していた。このために電池小蓋開閉用の
別部品が手許にないときは、電池小蓋が開けられ
ない不都合があつた。

本考案においては、従来のように別部品に頼る
ことなく常に開閉できるようにし、同時に外観を
その周囲に合わせて一体感をもたせることのでき
るものとすることを目的とするものである。

本考案の特徴は、外面に細幅の溝を穿設してあ
る内蓋と、この内蓋を覆い、角部が上記溝に挿入
可能でかつ上記内蓋を回転可能の形状をなす外蓋
とにより構成したところにある。内蓋の溝の底面
は船底形、Ｕ字状などであり、外蓋の角部はこの
底面形状に対応して円弧状、台形状などとしてい
る。

本考案の一実施例について説明する。図面は置
時計に実施した例であつて、前枠１と後枠２とを
ねじ２ａにより結合した時計枠内に中枠３がねじ
３ａにより取付けられ、中枠３内に液晶表示装置
４および回路基板５が取付けられている。回路基
板５の後方にリチウム電池などのボタン型の電池
６が位置しており、これを中枠３に着脱可能の電
池小蓋７にて覆つている。時計枠は側面が三角形
状をなし、電池６は回路基板５に沿つて位置し、
電池小蓋７も電池６に平行であるので、電池小蓋
７が後枠２の背面から引込んで位置し、凹部８が
形成されている。凹部８内には電池小蓋７の他に
時刻セツトなどを行なう操作ボタン９，１０を設
けてある。凹部８を覆うと同時に、後枠２の背面
と同一平面的に裏蓋１１が後枠２に着脱自在に取
付けてある。本実施例では裏蓋１１が外蓋を構成
し、前述の電池小蓋７が内蓋を構成している。裏
蓋１１の少なくとも一つの角部１１ａは、電池小
蓋７の面に穿設した細幅の溝７ａに挿入可能な円
弧形状をなしており、円弧の大きさは角部１１ａ
を溝７ａに挿入して回転した際、電池小蓋７が追
従して回転する大きさに設定してある。

このような構造であるので、第３図示のように
裏蓋１１を時計枠から取り外ずし、角部１１ａを
電池小蓋７の溝７ａに挿入し、裏蓋１１を回転す
る。これにより電池小蓋７も追従して回転し、小
蓋を開けることができる。電池小蓋７を閉めると
きも同様であり、閉めた後裏蓋１１を時計枠に係
止すれば、凹部８は覆われて時計枠の背面と同一
平面になり、外観が美しくまとまる。

このように本考案によれば、外観の一部を用い
て内蓋を開閉するので、何らの別部品を必要とせ
ず、いつでも開閉が可能であり、外蓋をその周囲
に合うように形成すれば外観が統一され美しく見
せることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部の正面図、第２図は第１図−線断面
図、第３図は取り付け操作を説明する斜視図であ
る。 ７……電池小蓋、７ａ……溝、１１……裏蓋、
１１ａ……角部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 外面に細幅の溝を穿設してある内蓋と、 この内蓋を覆い、角部が上記溝に挿入可能でか
   つ上記内蓋を回転可能の形状をなす外蓋と からなる二重蓋