JPH0319157A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、書換え可能な光ディスクなどに用いられ、磁
気カー回転効果あるいはファラデー効果などの磁気光学
効果を用いて読み出すことのできる光磁気記録媒体に関
するものである。

（従来の技術） 従来、情報を熱磁気的に記録し磁気光学的に再生する光
磁気記録媒体は、透明な樹脂基板上あるいはガラス基板
上に誘電体からなる中間層、垂直磁化膜の記録層、金属
膜からなる反射膜を種々の組合せで、スバッタ法あるい
は蒸着法により成膜したものである。このうち垂直磁化
膜としてはＧｄＴｂＦｅ，　ＤｙＦｅ，　ＧｄＣｏ，　
ＴｂＣｏ，　ＴｂＦｅＣｏなどの希土類一鉄族遷移金属
の非品質合金薄膜が量産に適し、がつ読み出しノイズが
少ないこと等から有望とされている。特にＴｂＦｅＣｏ
はその優れた記録再生特性から実用化媒体として用いら
れている。

基板と記録層の間の中間層は、記録層である垂直磁化膜
の酸化防止と、カーエンハンス効果の双方を目的として
形威されＡＩＮ，　ＳｉＮ等の窒化物、Ｓｉｎ，８１０
２などの酸化物の他、ＺｎＳ，　ＭｇＦ２，　ＳｉＣな
どの誘電体が用いられる。

反射膜は、記録膜を透過したレーザー光の反射を目的と
して形成され、反射率の大きなＡＩなどが用いられてい
る。

（発明が解決しようとする課題） 記録層に用いられる垂直磁化膜は、酸化によってその垂
直磁気異方性を失うことが多い。特に、希土類一鉄族遷
移金属系の垂直磁化膜の場合、希土類金属が酸化し易い
ために、空気中に数日放置するだけでその垂直磁気異方
性に劣化が認められる。

この酸化を防ぐことを目的として、記録層を誘電体から
なる保護層で挟み込むことが行われており、効果をあげ
ている。しかしながら、保護層に存在するピンホール、
基板の傷、ゴミ等の欠陥から発生する記録層の酸化を完
全に防止することは困難である。このため記録層自体の
耐候性の向上が必要とされており、希土類一鉄族遷移金
属に非磁性元素の添加が行われている。しかし、いずれ
の元素の場合も十分な長期信頼性を得ることはできない
。

特に、反射膜を含むディスク構成の場合、反射層と記録
層の間の保護層にピンホール等の欠陥が存在し、反射層
と記録層との接触が起こりやすい。反射層が金属からな
る場合、各層を構戊する金属間の自然電位の差から、腐
食電流が流れ電気化学的に卑な金属のみ選択的に腐食さ
れる。記録層は一般的に反射膜に用いられるＡ１等に比
べて卑であるため、記録層の腐食は起こりやすい。

また、光磁気ディスクの高性能化として記録の感度の向
上が必要とされている。光磁気ディスクの記録感度を規
定する要因としては、記録膜のキュリー温度、保護膜及
び反射膜の熱伝導率、各層の膜厚構戒等が考えられる。

特に反射膜としてＡＩ等の金属を用いた場合、その熱伝
導率は保護膜等に用いられる誘電体膜と比較して１桁以
上大きいため記録感度を低下させる要因となっている。

本発明は前述したような電食作用により腐食を抑えるこ
とができ、かつ記録感度を向上させることのできる光磁
気記録媒体を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は、光磁気記録層と反射層の２層を有している光
磁気記録媒体において、前記反射層が２種類以上の誘電
体層から成ることを特徴とする光磁気記録媒体である。

ここで、誘電体層は各々異なった屈折率であり、光磁気
記録層と接する誘電体の屈折率が他よりも小さいことを
特徴とする。反射膜の戒膜は、スバッタ法、イオンプレ
ーティング法、プラズマＣＶＤ法のいずれでもよい。

（作用） 屈折率差の大きな誘電体を２層以上適当な膜厚で積層す
ることにより反射率、吸収率を所定の値にすることがで
き反射層として使用可能である。このような構或の反射
層は、金属膜を含んでいないため導ｔ率が非常に低く腐
食電流が流れないため電食作用は起こらない。また、熱
伝導率も金属膜を含んだ反射層よりも小さいため記録感
度の向上が計れる。

光磁気記録層と接する誘電体は、保護膜としての機能も
必要なため、膜中に遊離酸素を含まず緻密な誘電体とし
てＳｉＮが適当である。ＳｉＮの屈折率は２．０と大き
いため、これと組み合わせる誘電体は屈折率の大きなＴ
ｉＯ２、もしくはＳｉＣが適当である。

（実施例） 以下に、図面を参照して本発明を詳細に説明する。

第１図は本発明の光磁気記録媒体の一実施例を示す部分
断面図である。ここで、ボリカーボネート基板１上に、
中間層（スパッタによる窒化ケイ素膜）２を８０ｎｍの
厚さに、光磁気記録層（スパッタによるＴｂＦｅＣｏ）
３を２０ｎｍの厚さに、反射膜としてスパッタによる窒
化ケイ素膜４を５０ｎｍの厚さに、スパッタによるＴｌ
０２５を８０ｎｍの厚さに順次形成する。

上記構戒の試料を温度８０°Ｃ湿度９０％ＲＨの条件化
に１０００時間保持したところの腐食の発生はみられな
かった。一方上記構戒で反射膜にＡＩを用いたものにつ
いて同様の環境試験をしたところ全面に腐食が発生して
いた。また、記録感度もＩＭＨｚ，線速５．６ｍ／ｓの
条件で１ｍＷの向上がみられた。

同様の効果は、５層目を同様の膜厚のＳｉＣにしたとき
にも得られた。

（発明の効果） 以上のように、本発明にしたがって作成した光磁気記録
媒体はＡ１反射膜に用いた従来品よりはるかに信頼性と
記録感度を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の光磁気記録媒体の一実施例を示す部
分断面図である。 図において、１・・・基板、２・・・中間層、３・・・
光磁気記録層、４・・・反射層、５・・・反射膜。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）光磁気記録層と反射層の２層を有している光磁気
   記録媒体において、前記反射層が２種類以上の誘電体層
   から成ることを特徴とする光磁気記録媒体。
2. （２）前記反射層を形成する誘電体の屈折率が互いに異
   なり、光磁気記録層と接する誘電体の屈折率が、他より
   も小さいことを特徴とする請求項１記載の光磁気記録媒
   体。
3. （３）光磁気記録層と接する誘電体がＳｉＮ、２層目の
   誘電体がＴｉＯ＿２、もしくはＳｉＣからなる反射層を
   有することを特徴とする請求項１記載の光磁気記録媒体
   。