JPH03191085A - 耐摩耗性に優れた金めっき材 - Google Patents
耐摩耗性に優れた金めっき材Info
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- JPH03191085A JPH03191085A JP32742689A JP32742689A JPH03191085A JP H03191085 A JPH03191085 A JP H03191085A JP 32742689 A JP32742689 A JP 32742689A JP 32742689 A JP32742689 A JP 32742689A JP H03191085 A JPH03191085 A JP H03191085A
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
〔産業上の利用分野J
本発明は、挿抜回数の多いコネクタのコンタクトとして
重要な特性である耐摩耗性、耐食性を改善した金めつき
鋼又は銅合金材料に関するものである。 [従来の技術] 金は非常に安定した金属で優れた耐食性を示し、また、
接触圧力が小さくても安定した接触が得られるため、回
路電圧及び電流が小さい場合のコネクタのコンタクトに
は一般に金めつきが施されている。 銅又は銅合金素材に金めつきを施す場合、下地めっきと
してニッケルめっきを行う例が多い、これはニッケル下
地めっきにより、CuとAuの拡散を防止する効果があ
り、またニッケルめっき皮膜が硬いためコネクタの挿抜
寿命特性も向上するからである。 〔発明が解決しようとする閏題点l OA機器の普及に伴い、その外部メモリーとして種々の
カードが使用されるようになってきた。 従来、外部メモリーとしてフロッピィディスクが使用さ
れていたが、IC技術の著しい向上によりOA機器の小
型化やメモリ容量の増加がなされ、フロッピィディスク
の代わりとしてROMカードやバックアップバッテリー
内臓RAMカードなどが使用される例が増えてきた。こ
の理由は、これらのカードはフロッピィディスクと比べ
ると容量は小さいが、サイズが小さく、かつ磁気や埃に
強いため持ち運び及び、保管が容易であるという利点が
あるためと考えられる。 これらのカードとOA機器本体とは、コネクタにより接
触、導通が行われている。これらのカードはフロッピィ
ディスクと同様に用いられるため挿抜回数が多く、摩耗
によりコネクタの接触不良が起こり、故障を起こす大き
な原因となることはよく知られている。そのためOA種
機器本体とカードの接触に用いられるコネクタには優れ
た耐摩耗性が要求されるようになってきた。 従来のキャッシュカード、クレジットカードに代わるカ
ードとしてISO規格のICカードが注目されており、
今後、更に普及するものと考えられる。その使用頻度は
、11回7日として約4゜OO回/年となる。このよう
な情況ではそのカードと端末との接触部(コネクタ)に
も当然耐摩耗性が要求される。ところが、従来の技術で
はこれらの要求を満足するものは得られていないのが現
状である。また、腐食環境でこれらのカードを使用する
場合、耐食性も問題となる。 〔問題点を解決するための手段) 本発明者は上記問題点を解決するため鋭意検討した結果
、金めつきの下地の表面粗さが金めつきコンタクトの摩
耗特性に与える影響が大きいことを知見し、本発明に至
った。 コネクタのコンタクト用バネ材として使用される銅合金
としては、ベリリウム銅、チタン銅、りん青銅、黄銅、
洋白等多種あるが、本発明はこれ′らの銅合金の中でも
ビッカース硬さが230以下であり、かつ素材表面の十
点平均粗さ(Rz)が0.8μm以下である銅又は銅合
金素材に下地めっきとして3.0μm以下の光沢ニッケ
ルめっきを施し、次に中間めっきとして1.5μm以下
の半光沢若しくは無光沢パラジウム又は半光沢若しくは
無光沢パラジウム・ニッケル合金めっきを施し、その後
、上地めっきとして金又は金合金めっきを施すことを特
徴とする耐摩耗性および耐食性に優れた金めつき材に関
する。 金めつきの耐摩耗性は表面の金めつきが厚い程良好であ
り、下地が硬い程良好である。また、金めつきを厚くす
るより下地を硬くする方が、耐摩耗性向上の効果が大き
い、そこで、耐摩耗性が必要なコンタクトには高硬度の
材料を用いれば良いのであるが、電気伝導度や曲げ性等
の特性値が悪く、コンタクトを小型化した場合など適当
でないことがある。コンタクトの素材を選択の際、耐摩
耗性よりも電気伝導度や曲げ性等の特性が優先するので
、ビッカース硬さが230以下の銅合金を使用する。 ニッケル下地めっきは、CuとAuの拡散防止および下
地の高硬度化による耐摩耗性の向上に有効である。これ
について、本発明者は拡散防止の観点からではなく、耐
摩耗性および耐食性向上の観点から試験を行った。耐摩
耗性向上のためには、Auめっきの下地表面粗さが重要
であり、その下地表面は滑らかな程耐摩耗性が良いこと
を知見した。また、耐食性向上のためには下地の種類が
重要であり、その下地の種類としては金と自然電位が小
さい方が良いことを知見した。下地めっきとして光沢ニ
ッケルめっきを用いる。また中間めっきとして半光沢若
しくは無光沢パラジウム又は半光沢若しくは無光沢パラ
ジウム・ニッケル合金めっきを施す場合、パラジウム又
はパラジウム・ニッケル合金めっき表面は素材表面が滑
らかな程滑らかになるが、本発明では、下地めっきとし
て光沢ニッケルめっきを行うことによって金めつきの下
地を平滑にしている。光沢ニッケルめっき厚さを3.0
μm以下とするのは、ニッケルめっき厚さが3.0μm
より厚い場合、加工時にクラックが発生し易いからであ
る。また、半光沢若しくは無光沢パラジウム又は半光沢
若しくは無光沢パラジウム・ニッケル合金めっき厚さを
1.5μm以下とする゛には、パラジウム又はパラジウ
ム・ニッケル合金めっき厚さが1.5μmより厚い場合
、加工時にクラックが発生し易いからである6本発明に
おいて素材表面の十点平均粗さ(Rz)をO08μm以
下とするのは、素材表面のRzが0.8μmより大きい
場合、下地めっきである光沢ニッケルめっき3.0μm
では十分に平滑となら°ないため、十分な耐摩耗性が得
られないからである。 光沢めっきを施すことによりめっき後、機械的研摩を行
わなくても、めっき操作だけで平滑な光沢面を得ること
ができる。 また半光沢若しくは無光沢めっきとは、表面粗さがめつ
き前後でほとんど変わらないめっきのことであり非光沢
めっきを意味する。 また、十点平均粗さ(Rz)とは、JIS規格の定義に
よる「断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分におい
て、平均線に平行、かつ、断面曲線を横切らない直線か
ら縦倍率の方向に測定した最高から5番目までの山頂の
標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標高の平均
値との差の値をマイクロメートル(μm)で表わしたち
の」をいう。 金めつき又は金合金めっきの厚さは特に要件としないが
、実用上から又経済的にも一般産業機器用のコネクタと
しては0.1〜0.5μm程度で良い。 本発明の下地めっきで特に光沢ニッケルめっきを施す理
由は、薄いニッケルめっきでめっき材の耐摩耗性を著し
く向上させることができるからである。すなわち無光沢
又は半光沢ニッケルめっきに比べて加工性は劣るが、本
発明の光沢ニッケルめっきは強度と耐摩耗性を一段と向
上させるという特徴を有している。 なお、光沢ニッケル、半光沢又は無光沢パラジウム、半
光沢又は無光沢パラジウム・ニッケル合金、金又は金合
金めっき浴およびめっき条件は特に限定されるものでは
ないが、−例をあげると下記の通りである。 (1)光沢ニッケルめっき 硫酸ニッケル 350g/A塩化
ニッケル 45g/Aはう酸
40 g/Q Y二・ンケルR1−1−1(1鉱メタルブレーティング
[1) Ig/QYニッケルRH−2([1鉱メ
タルブレーテイング[1)log/Q(2) (3) pH4 温度 50℃ 陰極電流密度 10A/dnf撹 伴
スターラー撹伴半光沢・無光沢パラジウム
めっき HS−Pd−1(日本鉱業■製) パラジウム濃度 25 g/Q pH8,5 温度 70℃ 陰極電流密度 20A/dnf撹 伴
スターラー撹伴半光沢・無光沢パラジウム
・ニッケル合金めっきパラデックス82GV (8本エレクトロブレーティング・エンジニャーズte
lりパラジウム濃度 20 g/Q ニッケル濃度 log/Q pH7,5 温度 70℃ 陰極電流密度 20A/drrT撹 伴
スターラー撹伴(4)金めつき テンペレックス702 (8本エレクトロブレーティング・エンジニャーズ@I
)金属金 16g/Q pH6,7 比重 18Be 温度 60℃ 陰極電流密度 3A/drrl撹 伴
スターラー撹伴(5)金合金(Au−G
o)めっき E−Au、−9(1鉱メタルブレーティング■り金属金
14g/Q コバルト 0.2g/Q pH4 比重 11Be 温度 60℃ 陰極電流密度 3A/d%撹 伴
スターラー撹伴
重要な特性である耐摩耗性、耐食性を改善した金めつき
鋼又は銅合金材料に関するものである。 [従来の技術] 金は非常に安定した金属で優れた耐食性を示し、また、
接触圧力が小さくても安定した接触が得られるため、回
路電圧及び電流が小さい場合のコネクタのコンタクトに
は一般に金めつきが施されている。 銅又は銅合金素材に金めつきを施す場合、下地めっきと
してニッケルめっきを行う例が多い、これはニッケル下
地めっきにより、CuとAuの拡散を防止する効果があ
り、またニッケルめっき皮膜が硬いためコネクタの挿抜
寿命特性も向上するからである。 〔発明が解決しようとする閏題点l OA機器の普及に伴い、その外部メモリーとして種々の
カードが使用されるようになってきた。 従来、外部メモリーとしてフロッピィディスクが使用さ
れていたが、IC技術の著しい向上によりOA機器の小
型化やメモリ容量の増加がなされ、フロッピィディスク
の代わりとしてROMカードやバックアップバッテリー
内臓RAMカードなどが使用される例が増えてきた。こ
の理由は、これらのカードはフロッピィディスクと比べ
ると容量は小さいが、サイズが小さく、かつ磁気や埃に
強いため持ち運び及び、保管が容易であるという利点が
あるためと考えられる。 これらのカードとOA機器本体とは、コネクタにより接
触、導通が行われている。これらのカードはフロッピィ
ディスクと同様に用いられるため挿抜回数が多く、摩耗
によりコネクタの接触不良が起こり、故障を起こす大き
な原因となることはよく知られている。そのためOA種
機器本体とカードの接触に用いられるコネクタには優れ
た耐摩耗性が要求されるようになってきた。 従来のキャッシュカード、クレジットカードに代わるカ
ードとしてISO規格のICカードが注目されており、
今後、更に普及するものと考えられる。その使用頻度は
、11回7日として約4゜OO回/年となる。このよう
な情況ではそのカードと端末との接触部(コネクタ)に
も当然耐摩耗性が要求される。ところが、従来の技術で
はこれらの要求を満足するものは得られていないのが現
状である。また、腐食環境でこれらのカードを使用する
場合、耐食性も問題となる。 〔問題点を解決するための手段) 本発明者は上記問題点を解決するため鋭意検討した結果
、金めつきの下地の表面粗さが金めつきコンタクトの摩
耗特性に与える影響が大きいことを知見し、本発明に至
った。 コネクタのコンタクト用バネ材として使用される銅合金
としては、ベリリウム銅、チタン銅、りん青銅、黄銅、
洋白等多種あるが、本発明はこれ′らの銅合金の中でも
ビッカース硬さが230以下であり、かつ素材表面の十
点平均粗さ(Rz)が0.8μm以下である銅又は銅合
金素材に下地めっきとして3.0μm以下の光沢ニッケ
ルめっきを施し、次に中間めっきとして1.5μm以下
の半光沢若しくは無光沢パラジウム又は半光沢若しくは
無光沢パラジウム・ニッケル合金めっきを施し、その後
、上地めっきとして金又は金合金めっきを施すことを特
徴とする耐摩耗性および耐食性に優れた金めつき材に関
する。 金めつきの耐摩耗性は表面の金めつきが厚い程良好であ
り、下地が硬い程良好である。また、金めつきを厚くす
るより下地を硬くする方が、耐摩耗性向上の効果が大き
い、そこで、耐摩耗性が必要なコンタクトには高硬度の
材料を用いれば良いのであるが、電気伝導度や曲げ性等
の特性値が悪く、コンタクトを小型化した場合など適当
でないことがある。コンタクトの素材を選択の際、耐摩
耗性よりも電気伝導度や曲げ性等の特性が優先するので
、ビッカース硬さが230以下の銅合金を使用する。 ニッケル下地めっきは、CuとAuの拡散防止および下
地の高硬度化による耐摩耗性の向上に有効である。これ
について、本発明者は拡散防止の観点からではなく、耐
摩耗性および耐食性向上の観点から試験を行った。耐摩
耗性向上のためには、Auめっきの下地表面粗さが重要
であり、その下地表面は滑らかな程耐摩耗性が良いこと
を知見した。また、耐食性向上のためには下地の種類が
重要であり、その下地の種類としては金と自然電位が小
さい方が良いことを知見した。下地めっきとして光沢ニ
ッケルめっきを用いる。また中間めっきとして半光沢若
しくは無光沢パラジウム又は半光沢若しくは無光沢パラ
ジウム・ニッケル合金めっきを施す場合、パラジウム又
はパラジウム・ニッケル合金めっき表面は素材表面が滑
らかな程滑らかになるが、本発明では、下地めっきとし
て光沢ニッケルめっきを行うことによって金めつきの下
地を平滑にしている。光沢ニッケルめっき厚さを3.0
μm以下とするのは、ニッケルめっき厚さが3.0μm
より厚い場合、加工時にクラックが発生し易いからであ
る。また、半光沢若しくは無光沢パラジウム又は半光沢
若しくは無光沢パラジウム・ニッケル合金めっき厚さを
1.5μm以下とする゛には、パラジウム又はパラジウ
ム・ニッケル合金めっき厚さが1.5μmより厚い場合
、加工時にクラックが発生し易いからである6本発明に
おいて素材表面の十点平均粗さ(Rz)をO08μm以
下とするのは、素材表面のRzが0.8μmより大きい
場合、下地めっきである光沢ニッケルめっき3.0μm
では十分に平滑となら°ないため、十分な耐摩耗性が得
られないからである。 光沢めっきを施すことによりめっき後、機械的研摩を行
わなくても、めっき操作だけで平滑な光沢面を得ること
ができる。 また半光沢若しくは無光沢めっきとは、表面粗さがめつ
き前後でほとんど変わらないめっきのことであり非光沢
めっきを意味する。 また、十点平均粗さ(Rz)とは、JIS規格の定義に
よる「断面曲線から基準長さだけ抜き取った部分におい
て、平均線に平行、かつ、断面曲線を横切らない直線か
ら縦倍率の方向に測定した最高から5番目までの山頂の
標高の平均値と最深から5番目までの谷底の標高の平均
値との差の値をマイクロメートル(μm)で表わしたち
の」をいう。 金めつき又は金合金めっきの厚さは特に要件としないが
、実用上から又経済的にも一般産業機器用のコネクタと
しては0.1〜0.5μm程度で良い。 本発明の下地めっきで特に光沢ニッケルめっきを施す理
由は、薄いニッケルめっきでめっき材の耐摩耗性を著し
く向上させることができるからである。すなわち無光沢
又は半光沢ニッケルめっきに比べて加工性は劣るが、本
発明の光沢ニッケルめっきは強度と耐摩耗性を一段と向
上させるという特徴を有している。 なお、光沢ニッケル、半光沢又は無光沢パラジウム、半
光沢又は無光沢パラジウム・ニッケル合金、金又は金合
金めっき浴およびめっき条件は特に限定されるものでは
ないが、−例をあげると下記の通りである。 (1)光沢ニッケルめっき 硫酸ニッケル 350g/A塩化
ニッケル 45g/Aはう酸
40 g/Q Y二・ンケルR1−1−1(1鉱メタルブレーティング
[1) Ig/QYニッケルRH−2([1鉱メ
タルブレーテイング[1)log/Q(2) (3) pH4 温度 50℃ 陰極電流密度 10A/dnf撹 伴
スターラー撹伴半光沢・無光沢パラジウム
めっき HS−Pd−1(日本鉱業■製) パラジウム濃度 25 g/Q pH8,5 温度 70℃ 陰極電流密度 20A/dnf撹 伴
スターラー撹伴半光沢・無光沢パラジウム
・ニッケル合金めっきパラデックス82GV (8本エレクトロブレーティング・エンジニャーズte
lりパラジウム濃度 20 g/Q ニッケル濃度 log/Q pH7,5 温度 70℃ 陰極電流密度 20A/drrT撹 伴
スターラー撹伴(4)金めつき テンペレックス702 (8本エレクトロブレーティング・エンジニャーズ@I
)金属金 16g/Q pH6,7 比重 18Be 温度 60℃ 陰極電流密度 3A/drrl撹 伴
スターラー撹伴(5)金合金(Au−G
o)めっき E−Au、−9(1鉱メタルブレーティング■り金属金
14g/Q コバルト 0.2g/Q pH4 比重 11Be 温度 60℃ 陰極電流密度 3A/d%撹 伴
スターラー撹伴
【実施例]
次に実施例について具体的に祝用する。
表面粗さの異なる厚さ0,15膿のりん青銅(C521
0)を通常の脱脂、酸洗した後、前記(1)の光沢ニッ
ケルめっき浴にて所定の厚さ(第2表)の光沢ニッケル
めっきを施した後、その上に前記(2)の半光沢若しく
は無光沢パラジウム又は(3)の半光沢若しくは無光沢
パラジウム・ニッケル合金めっき浴にて所定の厚さ(第
2表)のパラジウム又はパラジウム・ニッケル合金めっ
きを施した後、その上に(4)の金又は(5)の金合金
めっき浴にて所定の厚さ(第2表)の金又は金合金めっ
きを施した。 摩耗試験はJIS H8503−1989(往復運動
摩耗試験法)にほぼ準拠して行った。JIS H85
03−1989(往復運動摩耗試験法)では試料(本試
験ではC5210にめっきしたもの)を研摩紙で摩耗す
るようになっているが、本実施例では実際に近い試験を
行うために研摩紙の代わりに、銅箔にりん青銅(C52
10)と同一のめっきを施したものを使用した。耐摩耗
性の評価はJIS H8503−1989(往復運動摩
耗試験法)と同様にした。 WR= − 1、−1゜ ここに、WR:耐摩耗性(DS/μm)N :試験DS
数(DS) Ll:予備摩耗後の試料の金めつきの厚さ(μm)し、
:摩耗試験後の試料の金めつきの厚さ(μm)耐食性の
評価は、上記摩耗試験後のサンプルをH,Sガスで腐食
させた後の接触抵抗最大値(n=200、荷重10g)
で評価した。腐食条件を第1表に示す。 第1表 試料のめっき仕様および試験結果を第2表に示す。 第2表から、本発明例N[Ll〜4は、耐摩耗性(WR
)が26,000〜40,000 (DS/μm)と大
きく、特にAu−Go金合金っきした磁3.4は特に耐
摩耗性が優れている。また、接触抵抗値も9.6〜16
.3(mΩ)と小さいことがわかる。 一方、l1h5は素材表面粗さ(Rz)を1.10μm
と粗くした例であるが、耐摩耗性(WR)は10.00
0 (DS//Am)と小さく、また、接触抵抗値が大
きくなっている。磁6は素材表面粗さ(Rz)を1.1
5μmと粗くした例であるが、耐摩耗性(WR)は24
,000 (DS/μm)であるが、接触抵抗値が大き
くなっている。 【発明の効果】 以上示したように、本発明により耐摩耗性および耐食性
に優れた金めつき材が得られ、コネクタのコンタクト等
の用途に好適に用いられる。 以下余白
0)を通常の脱脂、酸洗した後、前記(1)の光沢ニッ
ケルめっき浴にて所定の厚さ(第2表)の光沢ニッケル
めっきを施した後、その上に前記(2)の半光沢若しく
は無光沢パラジウム又は(3)の半光沢若しくは無光沢
パラジウム・ニッケル合金めっき浴にて所定の厚さ(第
2表)のパラジウム又はパラジウム・ニッケル合金めっ
きを施した後、その上に(4)の金又は(5)の金合金
めっき浴にて所定の厚さ(第2表)の金又は金合金めっ
きを施した。 摩耗試験はJIS H8503−1989(往復運動
摩耗試験法)にほぼ準拠して行った。JIS H85
03−1989(往復運動摩耗試験法)では試料(本試
験ではC5210にめっきしたもの)を研摩紙で摩耗す
るようになっているが、本実施例では実際に近い試験を
行うために研摩紙の代わりに、銅箔にりん青銅(C52
10)と同一のめっきを施したものを使用した。耐摩耗
性の評価はJIS H8503−1989(往復運動摩
耗試験法)と同様にした。 WR= − 1、−1゜ ここに、WR:耐摩耗性(DS/μm)N :試験DS
数(DS) Ll:予備摩耗後の試料の金めつきの厚さ(μm)し、
:摩耗試験後の試料の金めつきの厚さ(μm)耐食性の
評価は、上記摩耗試験後のサンプルをH,Sガスで腐食
させた後の接触抵抗最大値(n=200、荷重10g)
で評価した。腐食条件を第1表に示す。 第1表 試料のめっき仕様および試験結果を第2表に示す。 第2表から、本発明例N[Ll〜4は、耐摩耗性(WR
)が26,000〜40,000 (DS/μm)と大
きく、特にAu−Go金合金っきした磁3.4は特に耐
摩耗性が優れている。また、接触抵抗値も9.6〜16
.3(mΩ)と小さいことがわかる。 一方、l1h5は素材表面粗さ(Rz)を1.10μm
と粗くした例であるが、耐摩耗性(WR)は10.00
0 (DS//Am)と小さく、また、接触抵抗値が大
きくなっている。磁6は素材表面粗さ(Rz)を1.1
5μmと粗くした例であるが、耐摩耗性(WR)は24
,000 (DS/μm)であるが、接触抵抗値が大き
くなっている。 【発明の効果】 以上示したように、本発明により耐摩耗性および耐食性
に優れた金めつき材が得られ、コネクタのコンタクト等
の用途に好適に用いられる。 以下余白
Claims (1)
- ビッカース硬さが230以下であり、かつ素材表面の十
点平均粗さ(Rz)が0.8μm以下である銅又は銅合
金素材に下地めっきとして3.0μm以下の光沢ニッケ
ルめっきを施し、次に中間めっきとして1.5μm以下
の半光沢若しくは無光沢パラジウム又は半光沢若しくは
無光沢パラジウム・ニッケル合金めっきを施し、その後
、上地めっきとして金又は金合金めっきを施すことを特
徴とする耐摩耗性および耐食性に優れた金めっき材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32742689A JPH03191085A (ja) | 1989-12-19 | 1989-12-19 | 耐摩耗性に優れた金めっき材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32742689A JPH03191085A (ja) | 1989-12-19 | 1989-12-19 | 耐摩耗性に優れた金めっき材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03191085A true JPH03191085A (ja) | 1991-08-21 |
Family
ID=18199035
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32742689A Pending JPH03191085A (ja) | 1989-12-19 | 1989-12-19 | 耐摩耗性に優れた金めっき材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03191085A (ja) |
-
1989
- 1989-12-19 JP JP32742689A patent/JPH03191085A/ja active Pending
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