JPH0318273Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、リヤシートをフロア内に収納して荷
物室のスペースを拡大し得る自動車のリヤシート
に関する。

ｂ 従来の技術 ワンボツクスタイプの車両では、後部に荷物を
載置するために、たとえば、リヤシートのシート
バツクを後方に倒して後部空間を広げる等の対策
が施されている。

ｃ 考案が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような方法では、リヤシ
ートの下部空間が使えず、スペースの有効利用が
図れなかつた。

本考案は、上記問題点を解決し、リヤシートを
フロアにコンパクトに収納して荷物を載置する場
合等に後部空間の拡大を図ることができる自動車
のリヤシートに関する。

ｄ 問題点を解決するための手段 以下、図示の実施例を参照しながら本考案を詳
細に説明する。

第１図において、１は、第２図のようなワンボ
ツクスタイプの車両の車体フロアであり、この種
の車両の車体フロア１では、エンジン等の装備の
関係上フロントシート２部分が高くなるため、フ
ロントシート２の後部側では、凹部３が形成され
ている。４は、該凹部３に配設されるリヤシート
であり、該リヤシート４の後部側車体フロア１ａ
は、ホイルハウス部分（図示せず）の突出を避け
るため、均一に高く形成されている。

上記リヤシート４は、シートバツク（背もた
れ）５を一体に支持するステー６と、このステー
６に溶着されたブラケツト７に軸８を介して回動
可能に支持されたリヤシートクツシヨン９と、こ
のリヤシートクツシヨン９の先端部を支持する折
り畳み可能なシートレツグ１０とで構成されてい
る。

上記ステー６は、シートバツク５の両側フレー
ムを延長したもので、その下端部を軸１１によつ
て車体フロア１ａの側面に回動可能に支持されて
おり、上記シートレツグ１０を折り畳んだとき、
上記リヤシートクツシヨン９が上記凹部３内に収
納されるように、その長さおよび取り付け位置を
設定している。

上記シートレツグ１０は上端部をリヤシートク
ツシヨン９のフレーム９ａに回動可能に支持され
ると共に、下端部を前後方向に移動可能に形成し
ている。

１２は、上記凹部３内に設けられたストツパー
であり、これはシートレツグ１０が、所定角度以
上前方に開かないように規制するものである。

上記シートバツク５の側面には、鉤状の係止具
１３が装着されており、車体内側面に装着された
ピン等の係合手段１４に引つ掛けることで、シー
トバツク５を保持し、リヤシートクツシヨン９を
固定するものである。

１５は、シートバツク５の下端部に延設された
プレートであり、これは、ステー６を倒したとき
に、シートバツク５と車体フロア１ａとの隙間Ａ
を閉塞するものである。１６は、プレート１５の
背面を補強するフレームである。

ｅ 作用 次に上記構成による自動車のリヤシートの動作
を説明する。

通常リヤシート４を使用する場合は、第１図の
ように、係止具１３を係合手段１４に引つ掛け
る。これによつて、シートバツク５が固定される
ことによりリヤシートクツシヨン９が固定され
る。このとき、シートレツグ１０の下端部は、垂
直線よりも前方に位置してストツパー１２により
係止されているので、シートレツグ１０が前方に
倒れることはない。

次に、リヤシート４を折り畳むときは、リヤシ
ートクツシヨン９を持ち上げることにより、シー
トレツグ１０がストツパー１２から外れる。そし
て、リヤシートクツシヨン９を軸８を中心に回動
して、シートバツク５と重ね、シートレツグ１０
を内側に折り曲げる（第３図参照）。

そして、係止具１３を係合手段１４から外して
リヤシートクツシヨン９をシートバツク５と共に
軸１１を中心に回動し、凹部３内に収納する。こ
のとき、シートバツク５と車体フロア１ａとの隙
間Ａはプレート１５によつて閉塞される。

ｆ 考案の効果 以上述べたように、本考案による自動車のリヤ
シートによれば、シートバツクを支持すると共に
リヤシートクツシヨンの後端部を支持するステー
を回動可能に車体に軸支し、かつ上記リヤシート
クツシヨンの先端部に折り畳み可能なシートレツ
グを設け、該シートレツグを折り畳んだとき、上
記リヤシートクツシヨンがフロントシートの後部
側の車体フロアに形成された凹部内に収納される
ように上記ステーの長さおよび取り付け位置を設
定したので、リヤシートをコンパクトに収納する
ことができ、かつ荷物室のスペースの拡大を図る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例による自動車のリ
ヤシートを示す概念図、第２図は、ワンボツクス
タイプの車両を示す概念図、第３図および第４図
は、リヤシートの収納順序を示す概念図である。 １，１ａ……車体フロア、３……凹部、４……
リヤシート、５……シートバツク、６……ステ
ー、７……ブラケツト、９……リヤシートクツシ
ヨン、１０……シートレツグ、１２……ストツパ
ー、１３……係止具、１４……係合手段、１５…
…プレート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フロントシートの後部フロアに凹部を有する
   自動車のリヤシートにおいて、シートバツクを
   支持すると共にリヤシートクツシヨンの後端部
   を支持するステーを回動可能に車体に軸支し、
   かつ上記リヤシートクツシヨンの先端部に折り
   畳み可能なシートレツグを設け、該シートレツ
   グを折り畳んだとき、上記リヤシートクツシヨ
   ンが上記凹部内に収納されるように上記ステー
   の長さおよび取り付け位置を設定したことを特
   徴とする自動車のリヤシート。 (2) 上記シートレツグは、上端部を回動可能にリ
   ヤシートクツシヨンに支持されるとともに、下
   端部を自由端に形成され、該自由端の前方への
   動きを規制するストツパーを上記凹部内に設け
   たことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   (1)項記載の自動車のリヤシート。 (3) 上記シートバツクに係止具を設け、該係止具
   に対応する係合手段を車体側面に装着したこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項ま
   たは第(2)項記載の自動車のリヤシート。 (4) 上記シートバツクの下端部に、上記リヤシー
   トクツシヨンを凹部内に収納したときの車体フ
   ロアとの間隔を閉塞するプレートを設けたこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第(3)項記
   載の自動車のリヤシート。