JPH03179343A - フォトクロミック記録層の改質方法及び情報記録方法 - Google Patents

フォトクロミック記録層の改質方法及び情報記録方法

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JPH03179343A
JPH03179343A JP1318588A JP31858889A JPH03179343A JP H03179343 A JPH03179343 A JP H03179343A JP 1318588 A JP1318588 A JP 1318588A JP 31858889 A JP31858889 A JP 31858889A JP H03179343 A JPH03179343 A JP H03179343A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、フォトクロミック記録層の改質方法と、該フ
ォトクロミック記録層に文字、記号、図形等の情報を繰
返し記録・消去する方法の改良に関するものである。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題]紫外線
又は短波長可視光線の照射により発色し、加熱又は可視
光線の照射により消色する可逆性発消色を繰返すフォト
クロミック物質が、これまでに種々知られている。そし
て、その重要な使用方法の一つとして、該フォトクロミ
ック物質を適当なバインダとともに適当な溶媒に溶解し
、この溶液を適当な支持体上に塗布したり、支持体のな
いフィルム状にしたりしてフォトクロミック記録層を形
成し、該フォトクロミック記録層に文字、記号、図形等
(以下、文字等という。)の情報を何回も繰返し記録・
消去して使用する方法があり、色々な用途への応用が期
待されている。
ところが、上記のフォトクロミック記録層自体について
発色濃度、発色寿命、保存性、繰返し使用可能回数等の
性能改良が遅れていることや、さらにフォトクロミック
記録層への情報記録方法については実質的に改良がなさ
れていないこと等のため、未だにほとんど実用化に至っ
ていないのが実状である。例えば、従来においては次の
ようなフォトクロミック記録層及びその情報記録方法を
採用していたため、色々な問題を抱えていた。
(1〉前記のように形成した未記録のフォトクロミック
記録層に対して、格別の処理をすることなくいきなり、
紫外線発生源から文字等が透明に抜かれたネガ原図(又
は文字等が着色されたポジ原図)を通して紫外線を照射
し、該紫外線の当った文字等に対応する部分(ポジ原図
のときは文字等以外の部分〉を発色させてポジ像(ポジ
原図のときはネガ像)を記録する方法(特開昭50−7
3626号公報、特開昭51−21819号公報、特開
昭58−37078号公報等〉。
この情報記録方法は最も一般的なものであるが、次のよ
うな問題があった。
■ フォトクロミック記録層の発色濃度が一般的に薄く
、文字等のとそれ以外の部分との明度差が小さかったた
め、文字等が読み取りにくかった。
■ フォトクロミック記録層の発色寿命が一般的に数分
〜数時間と短いため、文字等が直ぐに読み取れなくなっ
てしまう。
■ フォトクロミック記録層の保存性が悪く、例えば、
発色後に太陽や強い蛍光灯等の紫外線発生源に当てた場
合には、それまで未発色だった部分も発色して既発色部
分との明度差がほとんど無くなってしまい、文字等を読
み取れなくなる。従って、発色後の保存法に相当注意す
る必要があった。
■ 既存のプリンタ等の情報記録手段を利用することが
できず、記録内容が異なる毎に、いちいち異なるネガ原
図又はポジ原図を用意しなければならなかった。
(2〉未記録のフォトクロミック記録層に対して格別の
処理をすることなくいきなり、印字ヘッドに設けた螢光
体セグメントから文字等を槽底する紫外線を照射し、該
文字等を発色させてポジ像を記録する方法(特開昭50
−16434号公報、特開昭50−16435号公報〉
(3)未記録のフォトクロミック記録層に対して、格別
の処理をすることなくいきなり、紫外線を全面的に照射
して発色させた後、レーザー光を文字等の形に走査し、
該文字等を消色してネガ像を記録する方法(特開昭58
−37078号公報、特開昭59−122577号公報
等)。
これらの記録方法(2)(3)によれば、前記記録方法
(1)における問題点■は改善されるが、問題点■〜■
については何等改善されるところがなかった。
本発明の目的は、上記問題点を一掃し、情報の発色濃度
が濃く、発色寿命が長く、発色後の保存性も良く、また
、既存のサーマルプリンタ等を利用して簡単に情報記録
装置を構成することも可能にする画期的なフォトクロミ
ック記録層の改質方法と情報記録方法を提供することに
ある。
[課題を解決するための手段及びその作用]上記目的を
遠戚するため、本発明者はフォトクロミック記録層とそ
の情報記録方法の改良について鋭意研究した結果、未記
録のフォトクロミック記録層を適当な温度に加熱して改
質するということと、フォトクロミック記録層にいきな
り紫外線を当てるのではなく、まず情報を加熱印字し、
その後に紫外線を照射するという手順を踏むことにより
、上記問題点が著しく改善されることを見い出し、本発
明を完成するに至った。
これまで、フォトクロミック記録層を「加熱」するとい
うことはもっばら発色後における消色のための手段と考
えられていたのであるが、この「加熱」を発色前におい
て加熱改質又は加熱印字という態様で行うことによって
、逆に発色性を高め□ることになるというのは画期的な
結果であり、本発明はこの逆転的な思想に基づくもので
ある。
すなわち、請求項1のフォトクロミック記録層の改質方
法は、未記録のフォトクロミック記録層を90〜150
℃に加熱することを要旨とするものである。
また、請求項2のフォトクロミック記録層への情報記録
方法は、フォトクロミック記録層に情報を加熱印字する
工程と、その後、前記フォトクロミック記録層の少なく
とも加熱印字部分に紫外線又は短波長可視光線(以下、
紫外線等という。〉を照射して前記情報を発色させる工
程と、その後、前記フォトクロミック記録層を加熱して
前記情報を消色する工程とからなることを要旨とするも
のである。
これらのフォトクロミック記録層の改質方法又は情報記
録方法は、勿論それぞれ単独で行っても効果を奏するが
、両方法を併用することによりその効果がさらに相乗的
に高められる。
まず、本発明に使用するフォトクロミック記録層につい
て簡単に説明しておく。このフォトクロミック記録層は
特定の成分・製法に限定されないが、最も一般的に使用
されるのは、フォトクロミック物質をバインダとともに
溶媒に溶解又は微分散させ、この溶液又は微分散液を支
持体に塗布して乾燥させることにより形成したものであ
る。また、支持体をもたないフィルム状のものも含む。
前記フォトクロミック物質としては、1.33−1ヘリ
メチルインドリノ−6゛−ニトロベンゾビリロスビラン
、1.3.3−トリメチルインドリノ−8゛−メトキシ
ベンゾビリロスビラン、1、.3.3−トリメチルイン
ドリノ−ベンゾビリロスビラン、6−−ヒドロキシスピ
ロベンゾピラン、2−(2,4−ジニトロベンジル〉ピ
リジン等を挙げることができる。このフォトクロミック
物質の使用割合は、バインダに対して2〜50重量%が
適当で、好ましくは5〜20重量%である。
2重量%未満では発色性及び繰返し使用可能回数が劣る
からであり、50重量%を越えると後述する文字等は勿
論のことその周囲部分も強く発色するようになって両者
間の明度差が小さくなり、かえって文字等が読み収り難
くなるとともに、コスト高となるからである。
前記バインダとしては、光透過性の良いポリマーが適当
で、さらに好ましくは本発明の特徴である加熱印字時の
熱によって溶融しにくく押圧力によって凹みにくいポリ
マーが良い。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ウレ
タン、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、
ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニル
ブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、酢
酸セルロース、ニトロセルロース、フェノール、゛エポ
キシ、さらにはこれらの共重合体等を挙げることができ
る。これらのポリマーのうちで、光透過性が良く溶融点
が高い点ではポリエステル共重合体が特に適しており、
光透過性が良く硬い点ではポリアミド共重合体が特に適
している。
前記溶媒としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、テトラヒドロフラン、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール、エチルエーテル
、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、トルエン
、キシレン、エチルベンゼン、アセトン、n−ヘキサン
、シクロヘキサン、クロロホルム、メチルセルソルブ、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができ
る。
前記フォトクロミック物質−バインダー溶媒の溶液又は
微分散液を作成する方法としては、フォトクロミック物
質とバインダとをその両者が溶解し得る共通の溶媒に溶
解させる方法や、フォトクロミック物質を専用溶媒に溶
解させる一方、バインダを別の専用溶媒に溶解させ、両
者を混合して互いに微分散させる方法等を挙げることが
できる。
前記支持体としては、プラスチック、金属、ガラス、セ
ラミックス、紙、これらの複合材等を挙げることができ
、さらに前記プラスチックとしては、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリメタク
リル酸メチル、塩化ビニル、ポリアセタール、ポリエチ
レンテレフタレート、セルロースアセテート等を例示す
ることができる。
前記溶液又は微分散液を支持体に塗布する方法としては
、へケ、ローラ、スプレー、ディッピング、スピンコー
ティング、フローコーティングを挙げることができる。
さて、上記のようなフォトクロミック記録層に対する本
発明の改質方法と情報記録方法について、より詳細に説
明する。
(1〉まず、未記録のフォトクロミック記録層を90〜
150℃に加熱して改質する方法について説明する。
この改質方法は、これ自体でフォトクロミック記録層を
発色させるものではなく、後で紫外線を照射したときの
発色性を改善するためのものである。
前記加熱温度は、フォトクロミック記録層の種類により
異なるが、はとんどの種類において90〜150℃の範
囲が適当である。90℃未満では加熱しない場合に比べ
て後述する発色性がほとんど改善されず、150℃を越
えるとフォトクロミック物質が酸化・分解して劣化した
り、バインダの溶融点に対する要求が厳しくなったりす
るからである。例えば、スピロピラン化合物とポリエス
テル共重合体を使用した記録層においては100〜13
0℃が好ましい。
また、加熱時間はフォトクロミック記録層の種類と上記
加熱温度により異なる。例えば、スピロピラン化合物と
ポリエステル共重合体を使用した記録層においては、加
熱温度が100℃のときは60〜180秒が適当であり
、加熱温度が130℃のときは10〜60秒が適当であ
る。
また、加熱手段としては、恒温槽、熱風乾燥器、赤外線
乾燥炉等を例示することができる。
さて、この事前加熱によるフォトクロミック記録層の改
質方法は、次の通り発色性を多面的に改善する作用を奏
する。
(A)フォトクロミック記録層が紫外線等照射により発
色したときの色相を変化させる。
例えば、1.3.・3−トリメチルインドリノ6−m:
トロベンゾピリロスビランとポリエステル共重合体とメ
チルエチルケトンの溶液を使用して形成したフォトクロ
ミック記録層において、その紫外線等照射時の発色色相
は、改質方法を経ない場合に赤色であったのが、改質方
法を経た場合には青紫色になる。
(B)フォトクロミック記録層の発色濃度を高める。
例えば、上記(A)に挙げた例において、その紫外線等
照射時の発色濃度は、改質方法を経ない場合に薄かった
のに比べて、改質方法を経た場合には目視による官能検
査で5割以上濃くなる。
(C)フォトクロミック記録層の発色寿命を延ばす。
例・えば、上記(A)に挙げた例において、その発色寿
命は、改質方法を経ない場合に比べて、改質方法を経た
場合には同一条件下で少なくとも2割以上延びる。
上記改質の機構の詳細は不明であるが、一つには加熱に
よりフォトクロミック物質とバインダとの相溶状態が変
化し、両者間の作用関係に影響を与えるためと考えられ
る。
この改質方法は、はとんどの種類のフォトクロミック記
録層において有効であるが、その効果の程度は、フォト
クロミック記録層とバインダの種類により異なる。また
、この改質方法を経ることなく、次に詳述する本発明の
情報記録方法のみを行うことも可能である。
(2〉次に、上記の改質方法を経た又は経ないフォトク
ロミック記録層に対する情報記録方法について工程順に
説明する。
■ まず、フォトクロミック記録層に文字等で槽底され
た情報を加熱印字する(加熱印字工程〉。
この加熱印字工程は、これ自体でフォトクロミック記録
層を発色させるものではなく、後述する紫外線等照射時
に加熱印字部分を特に強く発色させることにより文字等
を鮮明に浮き上がらせるためのものである。丁度、あぶ
り出しにおける下絵のようなものである。
加熱印字の方法としては、公知のサーマルプリンタを使
用してそのサーマルヘッドにより直接フォトクロミック
記録層に加熱印字したり、フォトクロミック記録層上に
熱ビームを走査したりする方法等を挙げることができる
加熱印字の温度は90〜150℃が適当であり、好まし
くは105℃前後である。90℃未満では加熱印字しな
い場合に比べて後述する発色性の改善の程度が小さく、
150℃を越えるとバインダの溶融点に対する要求が厳
しくなるからである。
この加熱印字工程は、次の通り文字等の発色性を多面的
に改善する作用を奏する。
(a)フォトクロミック記録層が紫外線等照射により発
色したときの加熱印字部分の発色濃度を高め、従来のよ
うなネガ原図等を使用しなくても文字等を鮮明に浮かび
上がらせる。
例えば、1,3.3−)−ツメチルインドリノ6一一二
トロベンゾピリロスピランとポリエステル共重合体とメ
チルエチルケトンの溶液を使用して形成したフォトクロ
ミック記録層において、その紫外線等照射時における加
熱印字部分の発色濃度は、加熱印字していない部分に比
べて、目視による官能検査で3倍以上濃くなる。
(b)フォトクロミック記録層の加熱印字部分の発色寿
命を延ばす。
例えば、上記(a)に挙げた例において、その紫外線等
照射後における加熱印字部分の発色寿命は、加熱印字し
ていない部分に比べて、同一条件下で50倍以上長くな
る。
(C)フォトクロミック記録層の保存性を改善する。
例えば、上記(a)に挙げた例において、発色後のフォ
トクロミック記録層をさらに太陽や強い蛍光灯等の紫外
線等源に当てたとき、加熱印字していない部分の発色も
濃くなるが、加熱印字部分の発色はさらに濃くなるため
、両者間の明度差はそのまま維持され、文字等を容易に
読み取ることができる。従って、フォトクロミック記録
層の保存法について従来はどの注意は要らなくなる。
上記発色性改善の機構の詳細は不明であるが、一つには
加熱によりフォトクロミック物質とバインダとの相溶状
態が変化し、両者間の作用関係に影響を与えるためと考
えられる。
■ その後、前記フォトクロミック記録層の少なくとも
加熱印字部分に紫外線等を照射して前記情報を発色させ
る(発色工程〉。
照射光源としては、太陽、水銀灯等の定常光源、フラッ
シュ、キセノン放電管ストロボ等のパルス光源を挙げる
ことができる。
照射方法は、加熱印字部分とその周囲とに亘って面照射
し、前記の通り文字等を濃く発色させるとともにその周
囲を薄く発色させるのが一般的であるが、光ビームを前
記文字等に合わせて走査することにより加熱印字部分の
みを照射し、文字等のみを濃く発色させることもできる
照射光強度と照射時間は、加熱印字部分の文字等が十分
濃く発色する一方、その周囲の発色があまり濃くならな
い程度が好ましい。具体的な値はフォトクロミック記録
層の種類や照射光源により異なり、後述する実施例中に
例示する。
■ 前記情報が不要になったとき、フォトクロミンク記
録層を加熱して前記情報を消色する(消色工程〉。
加熱温度は50〜150℃が適当であり、好ましくは6
0〜130’Cである。50℃未満では消色できないか
又は消色に時間がかかり過ぎ、150℃を越えるとフォ
トクロミック色素が酸化・分解して劣化する傾向が強ま
るからである。
また、加熱時間はフォトクロミック記録層の種類により
異なり、例えば、上記1,3.3−トリメチルインドリ
ノ−6°−二トロベンゾビリ口スビランとポリエステル
共重合体とメチルエチルケトンの溶液を使用して形成し
たフォトクロミック記録層においては、温水浴で60℃
に加熱する場合は3〜10分程度、熱風乾燥器で130
℃に加熱する場合は工0〜60秒程度が適当である。
また、加熱手段としては、恒温槽、熱風乾燥器、赤外線
乾燥炉、温水浴等を例示することができる。
特に、温水浴を用いればフォトクロミック物質の酸化劣
化を防止することができる利点がある。
■ 上記工程■〜■を繰返すことにより、情報を何回も
書き換えることができる。
ただし、この繰返しによりフォトクロミック記録層の発
色性が徐々に低下していく。最大の繰返し使用可能回数
はフォトクロミック記録層の種類、発消色条件、保存法
等により異なるが、本発明においては前記改質方法及び
/又は加熱印字工程によりフォトクロミック記録層の発
色性が改善されており、これらを経ない従来例より多く
の回数を繰返しても文字等を明瞭に読み取ることができ
るため、実質的な繰返し使用可能回数を増加させること
ができる。
[実施例] (実施例LA) 1.3.3− トリメチルインドリノ−6−一二トロベ
ンゾビリロスビランをメチルエチルケトンに・溶解する
とともに、ポリエステル共重合体(東洋紡社製:商品名
バイロン−200>をメチルエチルケトンに溶解し、両
者を混合して記録層形成用溶液を調整した。ポリエステ
ル共重合体に対する1、3.3−トリメチルインドリノ
−6−−二トロペンゾビリロスビランの使用割合は5重
量%である。
第1図に示すように、この記録層形成用溶液をポリエス
テル樹脂製の基板lの表面にバーコーターNo、20で
塗布し、自然乾燥させて厚さ約lOμmのフォトクロミ
ック記録層2を形成し、さらに2日置いてメチルエチル
ケトンを略完全に揮発させた。該フォトクロミック記録
層2の地色は淡黄色であった。
次に、第2図に示すように上記基板1を熱風乾燥器3に
入れ、フォトクロミック記録層2を100℃で60秒加
熱して改質したく改質工程〉。
次に、第3図に示すように上記基板1を市販の一般的な
サーマルプリンタにセットし、約100℃に設定したサ
ーマルヘッド4により文字等5をフォトクロミック記録
層2に直接加熱印字した(加熱印字工程)。この加熱印
字部分はサーマルヘッド4の押圧力により物理的にわず
かに凹んだが、発色や変色は掻く僅かであった。
次に、第4図に示すようにフォトクロミック記録層2の
加熱印字部分とその周囲部分とに、市販のEP−ROM
消去器6を使用して紫外線等を面照射した(発色工程)
。このEP−ROM消去器6は、紫外線を断続パルスと
して発光するものであって、パルス発光間隔は約062
秒、照射時間は約2秒、紫外線光量(波長2537A)
は1.2W−sec/cJであった。すると、フォトク
ロミック層の加熱印字部分の文字等5は濃い青紫色に発
色し、その周囲部分7は薄い青紫色に発色した。両者間
の明度差は高く、該文字等5は鮮明で容易に読み取るこ
とができた。
この発色したフォトクロミック記録層2付きの基板1を
、次の二通りの方法で保存したく保存工程)。
■;他の光線に当てることなく室温・暗所で保存したと
ころ、周囲部分7の発色は約10時間でほぼ完全に消色
したが、文字等5の発色は非常にゆっくり消色してゆき
、960時間以上経過してもまだ読み取ることができた
■;発色後に太陽光に3分当てたところ、周囲部分7の
発色はより青味の強い色に変色してしかもも濃くなった
が、文字等5の発色は変色しないでさらに濃くなったた
め、両者間の明度差はほとんど維持されており、文字等
5を容易に読み取ることができた。その後、室温・暗所
で保存したところ、周囲部分7の発色は960時間以上
経過してもやや残っていたが、文字等5の発色は960
時間以上経過してもまだ鮮明であり容易に読み取ること
ができた。
その後、第5図に示すように、上記基板1を60℃の温
水浴8に約5分浸漬したところ、前記フォトクロミック
記録層2の文字等5の発色はきれいに消色した(消色工
程)。
その後、上記加熱印字工程、発色工程、保存工程及び消
色工程を繰返したところ、次第にフォトクロミック記録
層2の地色が黄変して発色濃度や発色寿命も低下したが
、前記保存法■をとったときには15回、保存法■をと
ったときは10回繰返し使用することができた。
上記試験結果を第1表に示す。
第1表 (実施例IB) この実施例IBは、実施例IAのうちの改質工程を行わ
ないで、それ以外の加熱印字工程、発色工程、保存工程
及び消色工程は実施例1と同様に行ったものである。そ
の試験結果も第■表に示す。
(実施例2A) この実施例2Aは、フォトクロミック記録層の種類にお
いてのみ実施例IAと相違し、改質工程、発色工程、保
存工程及び消色工程は実施例LAと同様に行ったもので
ある。
本実施例では1.3.3−トリメチルインドリノ−6−
ニトロベンゾビリロスピランをメチルエチルケトンに溶
解し、ポリアミド共重合体くBASF社製:商品名ウル
トラミドIC>をエチルアルコールに溶解し、両者を混
合して記録層形成用微分散液を調整した。ポリアミド共
重合体に対する1、3.3−トリメチルインドリノ−6
−ニトロベンゾビリロスピランの使用割合は5重量%で
ある。この記録層形成用微分散液を基板の表面にバーコ
ーターNo、20で塗布し、自然乾燥させて厚さ約10
μmのフォトクロミック記録層を形成し、さらに2日置
いてメチルエチルケトン及びエチルアルコールを略完全
に揮発させた。
本実施例2Aの試験結果も第1表に示す。
(実施例2B> この実施例2Bは、実施例2Aのうちの改質工程を行わ
ないで、それ以外の加熱印字工程、発色工程、保存工程
及び消色工程は実施例2Aと同様に行ったものである。
その試験結果も第1表に示す。
〈実施例3A) この実施例3Aは、フォトクロミック記録層の種類と発
色工程における紫外線の照射時間においてのみ実施例I
Aと相違し、それ以外の改質工程、発色工程、保存工程
及び消色工程は実施例IAと同様に行ったものである。
本実施例では1,3.3−トリメチルインドリノ−8−
一メトキシベンゾピリロスピランをメチルエチルケトン
に溶解し、ポリエステル共重合体(東洋紡社製:商品名
バイロン−2O0)をメチルエチルケトンに溶解し、両
者を混合して記録層形成用溶液を調整した。ポリエステ
ル共重合体に対する1、3.3−トリメチルインドリノ
−8゛−メトキシベンゾピリロスビランの使用割合は2
0重量%である。この記録層形成用溶液を基板の表面に
バーコーターNo、20で塗布し、自然乾燥させて厚さ
約10μmのフォトクロミック記録層を形成し、さらに
2日置いてメチルエチルケトンを略完全に揮発させた。
また、このフォトクロミック記録層は紫外線感受性が実
施例IA等より低いため、発色工程における紫外線の照
射時間は約5秒とした。
本実施例3〜Aの試験結果も第1表に示す。
(実施例3B> この実施例3Bは、実施例3Aのうちの改質工程を行わ
ないで、それ以外の加熱印字工程、発色工程、保存工程
及び消色工程は実施例3Aと同様に行ったものである。
その試験結果も第1表に示す。
(比較例工〜3〉 この比較例1,2.3は、各々実施例IA、2A、3A
と同様のフォトクロミック記録層に対して改質工程と加
熱印字工程を行うことなく、従来の記録方法により直接
情報を記録したものである。
すなわち、未記録のフォトクロミック記録層に対して、
前記EP−ROM消去器から、文字等が透明に抜かれ他
の部分が紫外線を通さないように着色されたネガ原図を
通して紫外線を照射し、文字等を発色させた。その後の
保存工程及び消色工程は実施例IA等と同様である。
この比較例1〜3の試験結果も第1表に併せて示す。同
表から明らかなように、いずれの実施例も各々が対応す
る比較例に比べて発色濃度が濃く、発色寿命が長いため
文字等の読み取り可能時間が長く、保存法■のように苛
酷な保存法に対しても強いことが分る。さらに、これら
の性質のほとんどは、改質工程を経た実施例IA、2A
、3Aの方が、改質工程を経ていない実施例IB、2B
3Bより優れていることが分る。
[発明の効果] 本発明は、上記の通り構成されているので、次のような
優れた効果を奏する。
請求項1のフォトクロミック記録層の改質方法によれば
、情報の発色発色濃度を高め、発色寿命を延ばすことも
できる。
請求項2のフォトクロミック記録層への情報記録方法に
よれば、情報の発色濃度を高め、発色寿命を延ばし、発
色後の保存性を高めることができるとともに、既存のサ
ーマルプリンタ等を利用して簡単に情報記録装置を構成
することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に使用したフォトクロミック記
録層付きの基板を示す斜視図、第2図は同実施例の改質
工程の斜視図、第3図は同じく加熱印字工程の斜視図、
第4図は同じく発色工程の斜視図、第5図は同じく消色
工程の斜視図である。 1・・・基板、2・・・フォトクロミック記録層、3・
・・熱風乾燥器、4・・・サーマルヘッド、5・・・文
字等、6・・・EP−ROM消去器、7・・・周囲部分

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、未記録のフォトクロミック記録層を90〜150℃
    に加熱することを内容とするフォトクロミック記録層の
    改質方法。 2、フォトクロミック記録層に情報を加熱印字する工程
    と、その後、前記フォトクロミック記録層の少なくとも
    加熱印字部分に紫外線又は短波長可視光線を照射して前
    記情報を発色させる工程と、その後、前記フォトクロミ
    ック記録層を加熱して前記情報を消色する工程とからな
    るフォトクロミック記録層への情報記録方法。
JP1318588A 1989-12-07 1989-12-07 フォトクロミック記録層の改質方法及び情報記録方法 Expired - Lifetime JPH065368B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06155858A (ja) * 1992-11-27 1994-06-03 Tohoku Ricoh Co Ltd 印字装置
JP2011022580A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Xerox Corp デュアルモードプリンタ
JP2011039517A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Xerox Corp 消去可能媒体画像形成装置

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