JPH03177372A - SiC基多孔質焼結体及びSiC基多孔質焼結体の製造方法 - Google Patents

SiC基多孔質焼結体及びSiC基多孔質焼結体の製造方法

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JPH03177372A
JPH03177372A JP31644289A JP31644289A JPH03177372A JP H03177372 A JPH03177372 A JP H03177372A JP 31644289 A JP31644289 A JP 31644289A JP 31644289 A JP31644289 A JP 31644289A JP H03177372 A JPH03177372 A JP H03177372A
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JP
Japan
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sic
phase component
sintered body
closed pores
sintering
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Application number
JP31644289A
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Inventor
Toshiaki Mizutani
水谷 敏昭
Akihiko Tsuge
柘植 章彦
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、高靭性値及び高強度を有するSiC基多孔質
焼結体及びその製造方法に関する。
(従来の技術〉 SiC基焼結体は耐酸化性、耐食性、耐熱衝撃性等にお
いて優れた特性を示し、ガスタービン部品、高温用熱交
換器等に用いられる高温構造材料としての期待が大きい
。係るSiC基焼結体の研究が以前より活発に進められ
た結果、B−C系の焼結助剤が特に有効であることが見
出され、このような焼結助剤を用いて各種の高密度SI
C基焼結体が実現されつつある。このように、SiC基
焼結体の実用化に向は種々の特性の改善・改良が重ねら
れてきているが、靭性の向上という問題については未だ
に解決がなされていない。
このような問題を解決するための方法としては、これま
で数多くの報告がなされている。
例えば特開昭64−87562号、特開昭64−875
63号等には、SiCに遷移金属炭化物、遷移金属硼化
物等の第2相成分を複合化せしめてなる非酸化物系複合
焼結体が開示されている。しかしながらこのような複合
焼結体では、靭性の向上は達成されているが、破壊強度
が小さいうえ高温下での強度低下が大きく、また形状に
制限のあるホットプレス体であり、実用化を満足するま
でには至っていない。またこれ以外にも、SiC基焼結
体の靭性向上のため種々の試みが行なわれたが、いずれ
も一長一短があり、決定的な解決を見ぬまま現在に至っ
ている。
(発明が解決しようとする課8) 上述したように、従来のSiC基焼結体では靭性が低い
という問題が実用化の妨げとなっていた。このため靭性
を向上するための方法が数多く示されたが、靭性は向上
するものの強度が低下する等の問題を生じ、SiC基焼
結体の各種特性を損わない形での高靭性化は未だ達成さ
れていない。
本発明ではこのような問題に鑑みて、高靭性・高強度の
SiC基焼結体及びその製造方法を提供することを目的
としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用)本発明は、Si
Cマトリックスの平均粒径以下の径の有する閉気孔が均
一に分散されてなり、前記閉気孔を合計したときの体積
比が007〜27.5%であるSiC基多基質孔質焼結
体り、さらには、閉気孔中にSiCより大きなハ膨張係
数を有する第2ト11威分が含有されてなるSiC基多
基質孔質焼結体る。すなわち本発明のSiC基多基質孔
質焼結体、微細な閉気孔が独立して均一に分散されてい
ることを特徴としている。
本発明における破壊靭性値Klcの改善は、均一に分散
する微細な閉気孔により破壊亀裂の進展が妨げられるこ
とに基づ(。すなわち、SiC基焼結体における破壊亀
裂は通常粒内破壊モードで直進するが、破壊亀裂が上述
したような閉気孔に到達すると、そこで破壊亀裂が止ま
り新たな破壊起点がないとそれ以上進まない。
さらに本発明者らは、このような閉気孔がSiC基焼結
体の破壊強度に及ぼす影響を研究した結果、次のような
知見を得た。
一般に焼結体の破壊強度σfは、焼結体の靭性値K 1
マトリックス粒子の粒成長の程度、焼結c 体中の最大欠陥に依存する。すなわちマトリックス粒子
の粒成長の程度を微細組織係数gで表し、焼結体中の最
大欠陥サイズをCO1最大欠陥の形状係数をYで表すな
らば、破壊強度σfは次式%式% 上式においてCo<<Hの理想的な場合においては最大
欠陥サイズCoは無視できるため、強度低下は微細組織
係数gによるところが大きい。仮にこのとき、焼結体焼
結時に異常粒成長が発生して巨大な粒子が形成されたな
らば、微細組織係数gの値は大きくなり破壊強度σfの
低下を招く。しかしながらSiC基焼結体では、焼結時
に通常の制御を行なえば、平均粒径を約10μm以下に
抑制することができ、特に慎重に制御すれば平均粒径5
μm程度で、かつアスペクト比が小さく等方性を有する
粒子とすることができる。従って、微細組織係数gの増
大を抑えることができ、理想的にCo<<gであればS
iC基焼結体における大きな強度低下は発生しない。し
かしながら、現在実用化されているSiC基焼結体では
通常Co>gであり、焼結体の強度は最大欠陥サイズC
oに影響されるところが大きい。
一般に焼結体中の欠陥は、焼結体中の分散成分や不純物
、気孔等に起因し、最大欠陥サイズC。
はこれらの各欠陥因子が重ね合わされたものである。本
発明のような多孔質の焼結体においては、特に気孔が最
も重大な欠陥因子として働く。すなわち本発明では、均
一に分散された閉気孔が大きいほど、前記閉気孔に起因
する付随欠陥サイズC1は大きくなり、それに連れて最
大欠陥サイズcoも増大して焼結体の強度が低下してし
まう。
従って、閉気孔を微細化すれば付随欠陥サイズC1が低
減され、閉気孔に起因する焼結体の強度低下を抑止する
ことができる。このように強度低下が抑止できるのは、
理想的にはC1<<gとみなせる程度に付随欠陥サイズ
C1が微細組織係数gと比較して小さいときであると予
想される。
本発明者らは、焼結体中の閉気孔の大きさと強度との相
関関係を調べたところ、閉気孔の径がマトリックスの平
均粒径以下であるときは、上式(*)において(:、<
<gとみなせる程度に付随欠陥サイズC1が小さく、閉
気孔に起因する焼結体の強度低下が発生しないことを見
出した。
なお、焼結体中にマトリックスの平均粒径を超えた径を
有する閉気孔が存在すれば、前述したように最大欠陥サ
イズCoが増大するので、理想的には焼結体中にこのよ
うな閉気孔が全く存在しないことが望まれる。しかしな
がら係る閉気孔が少量であれば、閉気孔の破壊亀裂を止
める作用に基づく上式(*)における破壊靭性値に1c
の向上が大きいので、焼結体の強度低下は実用上問題と
ならない程度に抑制される。従って本発明においては、
マトリックスの平均粒径を越えた径を有する閉気孔が合
計して6 vol)%以下、好ましくは3voj7%以
下程度存在することは許容される。
また上述したような閉気孔の形状は、できるだけ球状に
近く等方性を有していることが望ましい。
この理由は、閉気孔が角張った形状を有していると、こ
れが新たな破壊起点となって破壊亀裂が発生し易く、強
度の向上が不充分となるからである。
従って、本発明における閉気孔はアスペクト比が5以下
、さらに好ましくは3以下であることが望ましい。
さらに上式(*)において、微細組織係数gが小さいほ
ど焼結体の強度は向上する。SiC基焼結体において微
細組織係数gを小さくするためには、SiCマトリック
スの平均粒径及び粒子のアスペクト比を小さくすればよ
い。従って本発明ではSiCマトリックスの平均粒径は
5μm以下、より好ましくは2μm以下、SiC粒子の
アスペクト比は5以下、より好ましくは3以下であるこ
とが望ましい。ただし、上述したようにSiCマトリッ
クスの平均粒径を微細化するときには、それに合わせて
閉気孔の径が前記SiCマトリックスの平均粒径を越え
ないように制御することは言うまでもない。
焼結体においては、上式(*)より明らかなように微細
組織係数g1最大欠陥サイズCo s形状係数Yが一定
のときは、靭性値Klcが大きい程、破壊強度のσfも
大きくなる。すなわち、前述したような方法で異常粒成
長、付随欠陥サイズC1等に由来する強度低下を抑止し
た場合は、焼結体の靭性値を向上をせしめることにより
強度の向上が同時に達成される。
また本発明において、SiCマトリックスの平均粒径以
下の径を有する閉気孔を合計したときの体積比は0.0
7〜27.5voj7%、より好ましくは0.70〜2
7.5%である。これは、体積比が0.07voN%未
満のときは前述したような靭性の向上が得られず、27
.5voj7%を越えると耐酸化性が低下するおそれが
あり、また隣接した閉気孔が合体して閉気孔の径及びア
スペクト比が増大するおそれがあるからである。
さらに本発明者らは、焼結体中の閉気孔中にSiCより
大きな熱膨張係数を有する第2相成分が含有されてなる
SiC基多基質孔質焼結体容易に得ることのできる製造
方法を見出した。
すなわち、上述したような微細な閉気孔が均一に分散さ
れてなる焼結体を、焼結過程での制御によって実現する
ことは極めて困難である。通常の制御のもとて焼結を行
なったときには、焼結過程での微細気孔の消滅や閉気孔
の合体による巨大閉気孔の形成を防止することは不可能
に近いからである。本発明者は、前記SiC基多基質孔
質焼結体!A遣方法について詳細に検討した結果、以下
に示す方法により係る焼結体を容易に得ることができる
という知見を得た。
本発明のSiC基多基質孔質非加圧焼結体造方法では、
まず添加成分としてSiCより大きい熱膨張係数を有す
る第2相成分を用い、前記第2相成分の粒子が分散され
た焼成物を加圧または非加圧状態で焼結する。この焼結
の際には、焼成物中に閉気孔が残留しないようにできる
だけ緻密化することが望まれる。好ましくは焼成物が複
合体の理論密度の90%以上、さらには95%以上に緻
密化されることが望ましい。なんとなれば、このような
焼結過程において形成される閉気孔は前述したように制
御が非常に難しく、所望の径、アスペクト比を有する閉
気孔を得ることが極めて困難だからである。
次いでこの焼成物を急冷し、SiCマトリックスと第2
相成分の粒子との界面に発生する引張り応力により前記
界面を剥離せしめることにより、11られる焼結体中に
閉気孔が形成され、本発明のSiC基多基質孔質焼結体
ることができる。このとき形成される閉気孔は、出発材
料ζして用いられる第2相成分の粒子の粒径及びアスペ
クト比を選択することにより制御でき、極めて簡便に所
望の径及びアスペクト比を有する閉気孔を得ることが可
能である。係る製造方法における第2相成分としては、
前述したようにSiCよりも大きな熱膨張係数を有する
ことは言うまでもないが、さらには2000℃の高温で
もSiCと反応せず、前記焼成物の緻密化を阻害するこ
とのないことが要求される。またこのような製造方法に
より得られる焼結体中の閉気孔は、必ずしもすべてが第
2相成分を含有するものである必要はない。すなわち゛
、SiCマトリックスの平均粒径以下の径を有する閉気
孔の中には、焼結時に緻密化されずに焼成物中に残留し
た閉気孔が含まれていても一層に構わない。
さらに、SiCマトリックスの平均粒径を超えた径をq
する閉気孔が残留していても、前述したように係る閉気
孔を合計したときの体積比が6%以下であれば、焼結体
の強度を損なうことはない。
また本発明者らは、係る多孔質のSiC基焼結体におい
て強度の向上を達成するためには、非加圧焼結の方が加
圧焼結より有利であることを見出した。特に高温下での
強度は、非加圧焼結により製造したときの方が際だって
優れていた。この理由を解明するため、非加圧焼結及び
加圧焼結で得られたSiC基焼結体の破壊面の微細組織
をそれぞれ電子顕微鏡で解析検討したところ、次のよう
な知見を得た。
すなわち、加圧焼結を行なうときには一軸方向に沿った
押圧が行なわれるため、焼結時に第2相成分の粒子が非
等方化され易く、そのため最終的に得られる焼結体中に
おいて閉気孔のアスペクト比が土曽大する傾向にある。
一方弁加圧焼結では、焼結時にこのような非等方性が付
与されることはなく焼結体中の閉気孔が等方化され、よ
りアスペクト比を抑えることができる。従って本発明の
製造方法においては、非加圧焼結を行なったときに靭性
2強度の向上が一層顕著となる。
上述したような本発明のSiC基多基質孔質焼結体造方
法において、焼結時に得られる焼成物を緻密化するため
には、適当な焼結助剤を用いればよく、例えばB成分及
びC成分からなる公知の焼結助剤をそのまま適用するこ
とができる。このような焼結助剤としてのB成分及びC
成分は、それぞれ次のような機能を有することが知られ
ている。
すなわちB成分は焼結初期にはSiC粉末の表面に拡散
し、SiC粉末の表面エネルギーを低下させてSiCの
蒸発、凝縮及び表面拡散を抑制し、物質移動を促進させ
ることにより緻密化を向上させる。さらに焼結後期には
、SiC中に固溶して焼結をさらに進行させる作用を有
する。またC成分は、SiC粉末の酸化被膜SiO、さ
らに第2相成分粉末が非酸化物のときにはその酸化被膜
等を還元除去し粉末表面を清浄化して粒子間の原子拡散
を増長させることで、前記焼成物の緻密化を向−■−さ
せる。このときB成分については、前述したようにB成
分がSiC中に固溶することでより緻密化を促進させる
ので、B成分が焼成物中に残留することが望まれる。こ
のとき好ましい含有量はSiC及び第2柑戊分より形成
される複合焼結体に対し、B原子に換算してo、oe〜
5.Oa t m%、より好ましくは0.06〜1.O
a t m%、さらには0.06〜(1,6atm%で
ある。これは次のような理由による。B成分が多過ぎる
と、焼結体のSiC粒界におけるB4Cの析出が多くな
る。析出したB4Cは、脆い成分であるため焼結体の強
度を低下させるおそれがあり、多量の析出は好ましくな
い。また、B4Cの室温〜200o℃での熱膨張係数は
4.5 X 10−8/’CとSiCの値より小さく、
焼結体の靭性の向上は少ない。従って好ましいB成分の
含有量は5.Oa t m%以下、より好ましくは1.
Oa t m%以下、さらには0.6atm%以下であ
る。逆にB成分の含有量が0.06atm%未満のとき
は、B成分がSiC中に固溶することによる緻密化の効
果が得れない。
一方C成分は、焼結時焼結体主成分の出発材料中に含有
される酸素を還元した後、過剰のC成分がSiCマトリ
ックスの異常粒成長を抑制する作用を有する。しかしな
がらC成分が焼結体中に残留すると、高温下での耐酸化
性が低下するおそれがあり、得られる焼結体中の含有量
は5.Oa t m%以下であることが望まれる。また
上述したC成分の作用にもかかわらず、焼結体中に酸素
が残留することがあるが、このような残留酸素の含有量
は焼結体主成分に対して0.2 a t m%以下とす
ることが望ましい。何となれば焼結体中に残留する酸素
量が多いと、焼結体中にS iO2が形成されて耐薬品
性が低下するおそれがあるからである。
以下に、第2相成分としてvB2を用い、本発明に係る
SiC基多基質孔質焼結体加圧焼結により製造する方法
について詳述する。
出発材料のSiC粉末としては、非等軸品系のα−5i
C,等軸品系のβ−5iC,あるいはこれらの混合物の
いずれを使用することもできる。
緻密な焼成物を得るためには、平均粒径が1,5μm以
下好ましくは1.0μm以下であることが望ましく、ま
た比表面積が5 rrr / g以上好ましくは10m
/g以上であることが望ましい。さらにはSiC粉末中
に通常含まれる遊離Si、if!離SiO、遊離C,F
e、Ag、Ca、Mg等の不純物の量が少ないほど良い
一方、第2相成分として添加されるV B 2粉末末と
しては、得られる焼結体において形成される閉気孔の径
をSiCマトリックスの平均粒径以下とするために、使
用前に粗大粒を除去して、粒度分布の狭い微粉とする必
要がある。さらにVB2粉末は、SiC基非加圧焼結体
の製造条件まで考慮して、適当な最大粒径を有するもの
を適宜選択する必要がある。通常SiC基非加圧焼結体
では、適当な焼結助剤を用いて慎重な制御を行なえば、
SiCマトリックスの平均粒径を5μm程度まで抑える
ことができる。
本発明に係る焼結体では、焼結体中に形成される閉気孔
の径、アスペクト比は、添加されたV B 2粉末の粒
径、アスペクト比とほぼ一致するので、V B 2粉末
の粒径は5μm以下、より好ましくは3μm以下が望ま
しい。このためには通常、平均粒径2μm以下、好まし
くは1.5μm以下のVB2粉末が用いられる。而るに
、SiCマトリックスの平均粒径が2μm以下の特別に
微細な焼結体を製造する場合には、それに合わせて最大
粒径2μm以下のVB2粉末を用いることは言うまでも
ない。さらにVB2粒子の含有量が20 ttro1%
を越えて多くなると、粒子の偏平化、合体の機会が多く
なり形成される閉気孔も大きくなるので、それに合わせ
て相対的により細かい粉末を使用することが好ましい。
また、より高強度のSiC基非加圧焼結体を得るために
は、前述した如く閉気孔のアスペクト比が小さいほど良
いので、アスペクト比が5以下、好ましくは3以下のV
B2粉末を用いることが望ましい。このようなV B 
2粉末中に含有されるv O1遊離C,Fe等の不純5 物の量が少ないほど良い。さらに本発明に係るSiC基
多基質孔質焼結体造する際のVB2粉末の添加量は、S
iC粉末及びV B 2粉末をあわせた出発材料巾約0
.06〜25mofi%である。VB2粉末の添加量が
前記範囲内である場合に、SiCマトリックスの平均粒
径以下の径を有する閉気孔が0507〜27.5voρ
%分散されてなる焼結体を得ることができる。
焼結助剤のB成分としては、非晶質B。
B4C,BN、B2O3等の微細粉末や液状のBloH
12C2等を用いることができる。またC成分としては
、C粉末、非晶質C等を用いることができるが、レゾー
ル、ノボラック等に代表されるフェノール系樹脂等の加
熱により分解して遊MCを生じる物質を用いる方が、均
一な分散が得られやすくより好ましい。このようなC成
分は、前述したように非酸化性雰囲気での焼結特に、S
iC及びV B 2に表面酸化被膜等として含有されて
いる酸素をCO及びCO2として還元除去する。而して
C成分の添加量は、重量比で上述した不純物の酸素の1
.5〜3.0倍であることが望ましい。
出発材料及び焼結助剤の調合は湿式あるいは乾式ボール
・ミルの長時間混合で良いが、VB2(5,059g 
/ cc)とS i C(3,217g/cc)の比重
差が大きくて分離し易いので高濃度スラリーが好ましい
。乾燥・造粒はスプレー ドライで多量に処理する小も
可能である。成形方法はスラリーからの鋳込み法、押出
し法、射出法が可能であり、単純形状ならばスプレー・
ドライ粉を金型成形すれば良く、望むならばCIP(冷
間静水圧)成形も可能である。成形性を良くするための
バインダーを望む場合はエチレン・グリコール、パラフ
ィン、適当な樹脂等を先のスラリーに最適量混合溶解し
ておけば良い。
次に、成形体を非酸化性雰囲気中で緩やかに700〜9
00℃まで加熱してバインダー等の樹脂分を分解放出し
く脱脂工程)、脱脂体にする。
脱脂体を焼結する時には加熱の均一性を良くするために
、予めカーボン容器に入れてカーボン・ヒタの真空・雰
囲気焼結炉内にセットする。
加熱時には、SiC及びVB2粉末の表面酸化波膜や遊
離Si等の含有不純物がガス化し放出されるので、12
00〜1450℃の範囲では特に緩やかに昇温するか、
ガス放出による真空度低下か回復するまで途中で温度保
持することが必要である。なぜならば、急昇温すると前
述のガス放出て試料にワレ、ツクラミが発生するだけで
なく、焼結体中の酸素不純物量増加とSiCマトリック
スの異常粒成長が発生する。最終的には1800〜22
00 ’Cの真空中あるいは不活性ガス雰囲気中での1
〜3時間の温度保持により緻密化させる。
焼結温度での不活性ガス雰囲気は多少なりともSiCの
分解を抑制するので好ましく、通常は大気圧のAr、H
e、Ne等のガス雰囲気を使用する。1800〜220
0℃での緻密化過程で保持温度を時間に連れて2〜3段
階に上下させ、Arガスの炉内導入時期を変える事によ
り、またカーボン容器内の脱脂体占積率の違いにより、
焼結密度及び微細組織は多少変化する。そのため180
0〜2200℃でのプログラムは使用焼結炉毎に最適条
件となる様にチエツクする必要かある。このようにして
、微細なVB2粒子が均一に分散されてなる焼成物が焼
結される。このとき第2相成分として用いられるV B
 2は、焼成物中のSiCマトリックスの異常粒成長を
防止し、さらに焼成物中に閉気孔が残留したとしても、
該閉気孔は微細化する作用を有している。
この後得られた焼成物は、例えば焼結炉内の冷却ゾーン
に保持せしめることによって急冷される。
この際にSiCマトリックスとVB2粒子との界面に発
生する引張り応力に基づき、SiCマトリックスとVB
  粒子とが剥離され、V B 2粒子の周囲に隙間が
発生する。従って、VB2粒子が存在する箇所全てにお
いて、内部にVB2粒子を含有する閉気孔が形成され、
SiC基多基質孔質非加圧焼結体現される。なお、冷却
を緩やかに行なっだ場合、前述した引張り応力が緩和さ
れてSiCマトリックスとV B 2粒子との剥離が生
じないおそれがあるため、冷却はできるだけ速やかに行
なう必要がある。
また本発明では、上述したような製造方法により得られ
た焼結体について、さらに約2000℃109PaのA
r雰囲気でHIP (熱間静水圧)処理をして、気孔率
の低減、閉気孔の微細化等を行なうこともできる。
このように本発明の製造方法では、SiCへの第2相成
分の添加を利用して、微細な閉気孔が均一に分散されて
なる多孔質の焼結体を簡便な制御で信頼性高く得ること
ができる。さらには前記閉気孔の径、アスペクト比や体
積比等についても、第2相成分の粒子の最大粒径、アス
ペクト比や組成比等を制御することにより、容易に所望
の値に調整することができる。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示す。
実施例−1 平均粒径口、8μm、比表面fil 15 rrr/ 
gの市販α−5iC粉末[LONZA社製α−3iC。
UP−151(酸素含有W1.28vt%) 150.
2 gと平均粒径1.258m1最大粒径2.9μmの
市販vB2粉末(日本新金属製] (酸素含有ffi 
O,78シt%) 17.4gを混合し、SiC94m
oρ%、VB26 ttroD%の組成からなる出発材
料を調製した。さらに前記出発材料に対して約0.6 
a t m%に相当する非晶質B粉末o、e g及びC
成分としてのノボラック樹脂8.1 g (C含有量4
.8g)を焼結助剤成分として添加し、これらの混合物
をバインダーとしてのエチレングリコール20ccと共
に溶剤のアセトン200 ccに加えてスラリー形成し
、ポットミルで72時間混合した。次いでアセトンを室
温乾燥し、60メツシユのフルイを通過させて造粒し、
33 X 43 X 6 mmの板状に金型成形後に3
ton/cdでCIP(ラノ、く−・プレス)した。こ
れを窒素雰囲気中で800℃まで半日かけて加熱昇瓜し
て、バインダーとノボラック樹脂を分解放出せしめて脱
脂体を得た。カーボン容器に入れた脱脂体を真空焼結炉
で約1000℃まで加熱後、250℃/Hで1300℃
に昇温し約1時間ガス放出による真空度低下の回復を待
ったのち、125℃/Hで1450℃まで昇温した。さ
らに1000℃/Hで2000℃まで昇温後、炉内にA
rガスを導入して常圧で2時間保持して焼結を終了した
。この後、焼成物を焼結炉内の冷却ゾーンで急冷して密
度3.26g/ccの焼結体を得た。
次いで得られた焼結体を切出し、その切断面を電子顕微
鏡で観察したところ、SiCマトリックスは通常(平均
粒径約(10μm)の172程度の平均粒径4,6μm
にまで微細化されていた。さらに焼結体中には、合計し
て8.8 voρ%のV B 2粒子を含有する閉気孔
が均一に分散され、その最大径は2,9μmでSiCマ
トリックスの平均粒径以下であった。また一部、SiC
マトリックスの平均粒径を越えた径を有するVB2粒子
を含有しない閉気孔が残留していたが、このような閉気
孔は合計して1.8 voj7%程度と少量であった。
さらにこの焼結体よりJIS規洛の抗折試験片(3X4
X33關)を切出し、3点曲げによる強度試験をしたと
ころ室温では70kg/am21500℃では68 k
g / mm  、 1500℃−100Hの静止大気
中酸化試験後の室温でも67kg/lll112と充分
な値を有していた。またIndentation Ml
crof’racture法に従い、新涼らの実験式を
用いて算出した靭性値は3.8MPaJmと優れた値を
有していた。また、1500℃−100Hの静止大気中
酸化試験における酸化増量は0.18■/ cjと少な
く、耐酸化性にも優れていた。なおこれらの測定結果を
第1表に示した。
実施例2〜5 実施例1と同様のα−5iC粉末に対し、それぞれ第1
表に示した最大粒径を有するvB2粉末を第1表に示し
た組成比で混合して、出発材料を調製した。以下実施例
1と同様の方法で、本発明に係るSiC基多孔質非加圧
焼結体を製造した。得られた焼結体ではいずれも、VB
2粒子を含有する閉気孔が焼結体中に均一に分散されて
おり、係る閉気孔の径はSiCマトリックスの平均以下
であった。一方SiCマトリックスは、平均粒径4.7
〜4.8μmにまで微細化されていた。また焼結体中に
はSiCマトリックスの平均粒径より大きくVB2粒子
を含有しない閉気孔が残留していたが、このような閉気
孔は2 voj1%程度の少量であった。さらに、実施
例1と同様の解析を行なった結果を第1表に示す。第1
表に示したように、本実施例で得られた焼結体はいずれ
も3.OMaJm以上の靭性値を有しており、強度も室
温下で55kg/開2以上であり、1500℃−100
Hの静止大気中酸化試験後においても特性はほとんど低
下せず、酸化増量も0.5■/C−未満とわずかであっ
た。
比較例1〜5 実施例1と同様のα−5iC粉末に対し、それぞれ第1
表に示した最大粒径を有するV B 2粉末を第1表に
示した組成比で混合して、出発材料を調製した。以下実
施例1と同様の方法でSiC基多孔質非加圧焼結体を製
造した。得られた焼結体について、実施例1と同様の解
析を行なった結果を第1表に示す。第1表に示したよう
に、本発明に係る閉気孔の少ない比較例1及び2の焼結
体では、強度及び靭性値が不充分である。また比較例1
の焼結体では、V B 2が添加されていないためSi
Cマトリックスの平均粒径が大きく、さらにこれより大
きな最大径9.2μmの巨大閉気孔が形成されていた。
一方、本発明に係る閉気孔の体積比が30.0VoR%
を越えた比較例3の焼結体では、1500℃−100H
の静止大気中酸化試験後の強度39 kg / mu 
 、酸化増m 2 、10mg/ cjと特性が低下し
ており、耐酸化性か劣っている。さらに、出発材料とし
て最大粒径7.6μmのVB2粉末を用いた比較例4の
焼結体では、実施例4と比較して、VB2粒子を含有す
る閉気孔の最大径も7.6μmと大きいため強度が劣り
、また1500°C100Hの静止大気中酸化試験後は
、強度49kg/ mm 2と顕著な低下を示した。
(以下余白) [発明の効果] 以上詳述してきたように、本発明によれば高靭性値かつ
高強度を有し、さらには耐酸化性に優れた緻密なSiC
基多基質孔質焼結体その製造方法を堤供することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)SiCマトリックスの平均粒径以下の径を有する
    閉気孔が均一に分散されてなり、前記閉気孔を合計した
    ときの体積比が0.07〜27.5%であることを特徴
    とするSiC基多孔質焼結体。
  2. (2)閉気孔中にSiCより大きな熱膨張係数を有する
    第2相成分が含有されていることを特徴とする請求項1
    記載のSiC基多孔質焼結体。
  3. (3)出発材料のSiC粉末及び第2相成分粉末と焼結
    助剤とを混合した後焼結する第一の工程と、得られた焼
    成物を急冷して、SiCと第2相成分との熱膨張係数の
    差に起因しSiCと第2相成分との粒界面に発生する引
    張り応力により、SiCと第2相成分とを剥離せしめ閉
    気孔を形成する第二の工程とを具備したことを特徴とす
    るSiC基多孔質焼結体の製造方法。
JP31644289A 1989-12-07 1989-12-07 SiC基多孔質焼結体及びSiC基多孔質焼結体の製造方法 Pending JPH03177372A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6800360B2 (en) 2001-02-08 2004-10-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Porous ceramics and method of preparing the same as well as microstrip substrate
US7041366B2 (en) 2001-09-04 2006-05-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Porous silicon nitride ceramics and method for producing the same
JP2009269763A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Tokyo Yogyo Co Ltd ハニカム構造体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6800360B2 (en) 2001-02-08 2004-10-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Porous ceramics and method of preparing the same as well as microstrip substrate
US7041366B2 (en) 2001-09-04 2006-05-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Porous silicon nitride ceramics and method for producing the same
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