JPH0315920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は布量を判定してその判定布量に対する
適正水位まで自動給水する洗濯機に係り、特に注
水すすぎ時の制御装置に関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来より、布量を判定してその判定布量に対す
る適正水位まで自動給水する洗濯機は例えば特公
昭58−30078号公報、特公昭59−23239号公報等に
見られるように種々提案されているが、その提案
の何れにあつても洗濯或いはためすすぎを効果的
に行なうためのものであつて、水槽内に給水し水
槽内の洗剤分を含む汚水をオーバーフローさせな
がらすすぎを行なう、所謂注水すすぎについては
何ら改善されておらないものであつた。

一般に、洗濯機におけるオーバーフロー水位は
洗濯時或いはためすすぎ時の最高水位よりも高い
位置にあるオーバーフロー用排水口の高さに固定
されている為、適正水位に達した時点でモータが
ONされてすすぎが開始されるが、そのすすぎは
適正水位からオーバーフロー水位に達するまでの
間、ためすすぎとなり、所期の目的とする注水す
すぎが実行されないという不都合があり、特に布
量が少なく適正水位が低い場合にはオーバーフロ
ー水位に達するまでにかなりの時間を費やし、注
水すすぎによる効果を得られないことになるもの
であつた。

（発明の目的） 本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、オ
ーバーフロー水位を切換えられる構造となし、判
定布量に対する適正オーバーフロー水位を自動的
に設定することにより、従来の如き不都合を解消
し、注水すすぎによる効果を充分に発揮できるよ
うにしたものである。

（実施例） 以下図面に示した本発明の実施例について詳細
に説明する。

第１図は本発明の実施例における洗濯機の制御
系を示すブロツク図である。１は水槽、２はパル
セーター、３はモータ、４は水槽１に給水するた
めの給水弁、５は給水弁制御部、６は水槽１内の
水位に応じた空気圧に変換するエアトラツプ、７
はエアトラツプ６の空気圧変化により水位を検知
する水位検出装置、８はモータ３の電流検出部、
９はモータ３をON、OFF制御するモータ制御
部、１０は電流検出部８により検出した電流値を
基に布量を判定する布量判定部、１１ａ〜１１ｃ
は水槽１の側壁に縦方向に配列して設けたオーバ
ーフロー用排水口、１１a′〜１１c′は各排水口１
１ａ〜１１ｃに対応して設けたオーバーフロー
弁、１２はオーバーフロー弁１１a′〜１１c′を制
御するオーバーフロー弁制御部、１３はオーバー
フローパイプ、１４は水面、１５はシーケンス制
御部である。

上記構成において、注水すすぎ工程の制御を第
２図のフローチヤートに従つて説明する。注水す
すぎ工程に移行すると、シーケンス制御部１５か
ら給水弁制御部５に指示して給水弁４を開き、水
槽１への給水を開始する。そして、水位検出装置
７により洗濯最低水位Ｃまで水位が上昇したこと
を検知すると、シーケンス制御部１５は給水弁制
御部５に指示して給水弁４を閉じ給水を停止する
一方、モータ制御部９に指示してモータ３を一定
時間駆動し、この間のモータ電流を電流検出部８
により検出し、そのモータ３の電流レベルを基に
布量判定部１０で布量を判定する。

上記モータ３の電流は布量が水量に対して多い
と布がパルセータ２に触れて抵抗となりモータ負
荷が大きくなる為に高くなり、逆に布量が少ない
とモータ負荷も小さくなる為に低くなる。このよ
うに、モータ３の電流は布量と相関関係にあり、
モータ３の電流レベルによつて布量を判定するこ
とができる。

而して、本実施例では布量を「多」「中」「少」
の三段階に分けており、布量判定部１０により布
量を判定すると、その判定結果に基づいてシーケ
ンス制御部１５は適正オーバーフロー水位を判定
する。今仮に、布量判定部１０にて布量を「中」
と判定すると、これに基づきシーケンス制御部１
５は布量「中」に対する適正オーバーフロー水位
を中水位と判定し、給水弁制御部５に指示して給
水弁４を開き、水槽１への給水を再開する。給水
の再開により、水槽１内の水面１４が上昇して適
正オーバーフロー水位である中水位Ｂに達する
と、シーケンス制御部１５は水位検出装置７によ
り中水位に達したことを判定し、オーバーフロー
弁制御部１２に指示して判定水位（中水位）に対
応するオーバーフロー弁１１b′を開放すると共に
モータ制御部９に指示してモータ３の駆動を開始
する。すると、モータ３の駆動開始に伴つて、給
水弁４から給水しながら洗剤分を含む汚水をオー
バーフロー用排水口１１ｂより排出する注水すす
ぎ作業を直ちに実行することになる。

従つて、例えばモータ３の駆動開始より一定時
間すすぎ作業を行なうような場合、その時間全て
に渡つて注水すすぎ作業を実行でき、充分な注水
すすぎによる効果を発揮できるものである。

以上、布量が「中」と判定された時の制御につ
いて説明したが、布量が「多」或いは「少」と判
定した時にも上述と同様の制御されるものであ
り、布量が「多」の時には適正オーバーフロー水
位を高水位Ａと判定し、高水位Ａに達した時点で
オーバーフロー１１a′を開き、モータ３を駆動
し、又布量が「少」の時には適正オーバーフロー
水位を低水位（洗濯最低水位と一致）Ｃと判定し
て、オーバーフロー弁１１c′を開き、モータ３を
駆動する。

尚、上記実施例ではオーバーフロー用排水口１
１ａ〜１１ｃ、オーバーフロー弁１１a′〜１１
c′及びオーバーフロー弁制御部１２によりオーバ
ーフロー水位切換機構を構成しているが、この切
換機構は上記構成に限られるものではなく、要は
オーバーフロー水位を切換えられる構成であれば
よい。

又、布量の判定方法は特公昭59−23239号公報
に見られるような、パルセータの回転動作変化を
検出して判定する方法でもよく、特に実施例の方
法に限定されるものではない。

（発明の効果） 以上の如く本発明によれば、注水すすぎ時にお
いては判定布量に対する適正水位に対応する所定
のオーバーフロー水位が自動的に設定されるの
で、すすぎのためにモータが駆動開始すると直ち
に注水すすぎ作業を実行することが出来、布量に
拘わらず注水すすぎによる効果を充分に発揮する
ことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における洗濯機の制御
系を示すブロツク図、第２図は同上注水すすぎ工
程時のフローチヤートである。 １：水槽、２：パルセータ、３：モータ、４：
給水弁、７：水位検出装置、８：電流検出部、１
０：布量判定部、１１ａ〜１１ｃ：オーバーフロ
ー用排水口、１１a′〜１１c′：オーバーフロー
弁、１２：オーバーフロー弁制御部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 布量を判定してその判定布量に対する適正水
   位まで自動給水することにより洗濯等を行う洗濯
   機において、 オーバーフロー水位を切り換えるオーバーフロ
   ー水位切換機構を設け、注水すすぎ時上記オーバ
   ーフロー水位切換機構を制御して、上記適正水位
   に対応する所定のオーバーフロー水位を自動的に
   設定すべく構成した 洗濯機の注水すすぎ制御装置。