JPH03157411A - 変性エチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

変性エチレン系重合体の製造方法

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JPH03157411A
JPH03157411A JP29841089A JP29841089A JPH03157411A JP H03157411 A JPH03157411 A JP H03157411A JP 29841089 A JP29841089 A JP 29841089A JP 29841089 A JP29841089 A JP 29841089A JP H03157411 A JPH03157411 A JP H03157411A
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ethylene
vinyl acetate
weight
acetate copolymer
polyurethane
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JP29841089A
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Takaaki Aoki
隆明 青木
Tsutomu Suda
勉 須田
Koichi Tajima
田島 功一
Hiroshi Kobayashi
博 小林
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリウレタンとの密着性のすぐれた変性エチレ
ン系重合体の製造方法に関する。さらにくわしくは、ポ
リウレタンとの密着性が良好である変性エチレン−酢酸
ビニル共重合体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂、ポリエ
チレン系樹脂)は周知のごとく、成形性がすぐれている
ばかりでなく、機械的特性、耐熱性、耐溶剤性、耐油性
および耐薬品性のごとき特性が良好であるため、広く工
業的に製造され、自動車、電機器具、電子機器などの部
品および包装材、各種容器、その他の日用品として多方
面にわたって利用されている。しかし、分子内に極性基
を有さない(いわゆる不活性である)ために各種の物質
との密着性がよくない。なかでも、ポリウレタン樹脂と
の密着性について説明します。
現在、自動車のバンパー、バンパーコーナーなどの外装
部品は近年、自動車の軽量化、コストダウンの志向のた
めにプロピレンを主成分とするプロピレン系重合体にエ
チレン−プロピレン共重合ゴムや無機充填剤(主として
、タルク)を配合した組成物を成形し、成形物を電気的
処理(たとえば、コロナ放電処理、プラズマ処理)、機
械的粗固化、火炎処理、酸素またはオゾン処理のごとき
表面処理を施し、プロピレン系重合体と接着性が良好な
ブライマーを下塗りし、ポリウレタン系塗料を塗布して
いる。しかし、このブライマーを塗布する工程において
、一般にはブライマーを塗布した後、ブライマーを完全
に密着(焼付け)させている。この工程に長時間(通常
、約40〜80分)必要としている。しかも二度塗布す
る工程を施すためにそれだけ多くのブライマーの溶媒で
ある有機溶媒(たとえば、トルエン)を用いなければな
らず、作業環境および大気汚染の点に問題がある。
また、ポリウレタンフォームが有する断熱性、クツショ
ン性などをいかして、インストルメントパネル、アーム
レスト、シートバックなどの自動車の内装部品のクツシ
ョン材として、さらに電気冷蔵庫やクーラーなどの家庭
電機製品や冷凍トラックなどの断熱材として使用されて
いる。このような分野にポリウレタンフォームを使用す
る場合、製品の基材または表面材とポリウレタンフォー
ムとが強固に密着していることが必要である場合が多い
。ところで、基材や表面材が金属、木材およびABS樹
脂(アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン三元共重
合樹脂)のごとく表面活性が高いものである場合には、
ポリウレタンフォームとの密着性がすぐれているため、
ポリウレタンフォームの製造に行なわれているような注
入発泡のごとき方式で基材上などでウレタンポリマーの
生成反応と発泡とを同時に行なえば、強固に密着した製
品(81層物)を得ることができる。しかし、前記のご
とく不活性であるポリオレフィン系樹脂を基材または表
面材として使用してポリウレタンフォームとの積層物を
製造することは、密着性が極めて低いために不可能であ
る。
そのためにポリオレフィン系樹脂とポリウレタンフォー
ムとを密着させる場合、ポリオレフィン系樹脂の成形物
の表面に前記のごとくあらかじめブライマーを塗布しな
ければならない。
これらのことから、ポリオレフィン系樹脂に分子中に少
なくとも一個の不飽和結合を有し、かつヒドロキシル基
を含有する有機化合物(以下「ヒドロキシル系化合物」
と云う)に少なくとも有機過酸化物を処理させることに
より、ポリウレタン系塗料やポリウレタンフォームとの
密着性の改良について提案されている(たとえば、特開
昭58−154712号、同58−19170Ii号、
同58−185344号、同61−272417号)。
また、ポリオレフィン系樹脂のうち、プロピレン系重合
体(ポリプロピレン系樹脂)に前記と同様に処理するこ
とによって得られる変性物と結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体、無定形エチレン−プロピレン共重
合体、無機充填剤などとの組成物はブライマーを塗布し
なくてもポリウレタンとの密着性がすぐれているばかり
でなく、曲げ弾性率および低温における耐衝撃性につい
ても良好であり、しかも加工性および成形性についても
すぐれているため、成形加工されてバンパーなどの自動
車の外装品として適合することにより、以前に提案され
ている(たとえば、特開昭62−119243号、同6
2−209150号、同62−207344号、同62
−257945号)。
さらに、前記変性物と結晶性エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などとの
組成物は、ブライマーを塗布しなくてもクロロプレン系
二液混合タイプ溶剤接着剤との室温における接着性が良
好であるばかりでなく、80℃の温度においても接着性
もすぐれており、しかも曲げ弾性率や耐衝撃性にも良好
であるために自動車の内装品(たとえば、ドアーライナ
ー)に適合することにより、以前に提案した(特開昭6
4−29448号、同84−38638号、同84−4
5448号、同84−48842号、同64−7294
6号)。
また、オレフィン系重合体(低密度ポリエチレン樹脂、
エチレンを主成分とするα−オレフィンとの共重合体、
高密度ポリエチレン樹脂、プロピレン単独重合体、プロ
ピレンを主成分とする少量のエチレンおよび/もしくは
他のα−オレフィンとのブロックまたはランダム共重合
体とヒドロキシル系化合物および有機過酸化物からなる
混合物の成形物の表面上でウレタンポリマーの生酸反応
と発泡とを同時に行なうことによって得られるポリウレ
タンフォームとオレフィン系重合体(ポリオレフィン系
樹脂)混合物の成形物とからなる積層物が相互の密着性
について改良されていることにより、以前に提案した(
たとえば、特開昭58−185244号、同5g−19
4834号、同58−194835号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記ポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂
に少なくともヒドロキシル系化合物と有機過酸化物を処
理することによって得られる変性物は、ポリウレタン系
塗料やポリウレタンフォームとの密告性を改良すること
ができる。しかし、実用上該密着性はかならずしも充分
とはいえない。とりわけ、該変性物を前記のごときポリ
プロピレン系樹脂(たとえば、プロピレン単独重合体、
結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体)などと
の組成物を前記したごとく、自動車の外装品や内装品に
成形し、ブライマーを塗布せずにポリウレタン系塗料や
ポリクロロプレン系接着剤を塗布すると、これらとの密
着性はかならずしも充分でなく、使用上問題がある。
これらのことから、本発明は、ブライマーを使用しなく
てもポリウレタン系塗料やポリウレタンフォームとの密
着性が極めて良好であり、かりにエチレン−プロピレン
ブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂または該
ポリプロピレン系樹脂と無定形エチレン−プロピレン共
重合ゴムなどを配合した場合、ブライマーを使用しなく
てもポリウレタン系塗料やポリウレタンフォームとの密
着性が極めてすぐれているのみならず、曲げ弾性率(剛
性)および耐衝撃性のごとき機械的特性が良好であり、
しかも成形性や加工性がすぐれているために前記の自動
車の外装品や内装品に適合する組成物を得ることができ
る変性エチレン系重合体を製造することが目的である。
〔課題を解決するための手段および作用〕本発明にした
がえば、これらの課題は、(^)酢酸ビニルの共重合割
合が3.0〜40重量%であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体 100重量部、 (B)  一個の二重結合を有し、かつ一個のヒドロキ
シル基を有する有機化合物(すなわち「ヒドロキシル系
化合物J)0.1〜20重量部および (C)  有機過酸化物 を60〜250℃において処理することを特徴とする変
性エチレン系重合体の製造方法、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)  エチレン−酢酸ビニル共重合体本発明におい
て使われるエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル
の共重合割合は3.0〜40重量%であり、3.0〜3
5重量%が好ましく、特に5.0〜35ffijt%が
好適である。エチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニ
ルの共重合割合が3.0重量%未満では、ポリウレタン
系塗料やポリウレタンフォームとの密着性が低い。一方
、40を超えたエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた
場合、変性物や前記組成物を製造したさいの組成物の機
械的強度などの物性が低下する。
該エチレンー酢酸ビニル共重合体のメルトフローインデ
ックス(JIS K7210にしたがい、第1表の条件
が4で測定、以下rMFRJと云う〕は、一般には0.
1〜200g/10分であり、0.1−150g/10
分が望ましく、とりわけ0.5〜100g/ 10分が
好適である。MFRが0.1g/10分未満のエチレン
−酢酸ビニル共重合体を用いた場合、後記の処理を溶融
混線によって製造するさい、混練性が悪いばかりでなく
、得られる変性物をポリプロピレン系樹脂などとの組成
物を製造するさい、混練性や組成物の成形性がよくない
。一方、200g/10分を超えると、機械的強度が低
い。
(B)  ヒドロキシル系化合物 また、本発明において用いられるヒドロキシル系化合物
は一個の二重結合を有し、かつヒドロキシル基を有する
有機化合物である。該ヒドロキシル系化合物の一般式は
通常下式〔(I)式〕で示されるものである。
(1)式において、R1は水素原子または炭素数が1〜
6個のアルキル越である。また、R2は炭素数が1〜2
0個のアルキレン基である。(1)式において、R1が
水素原子または炭素数が1〜3個のアルキルが好ましく
、特に水素原子、メチル基またはエチル基が好適である
。また、R2が炭素数が1〜6個のアルキレン基が望ま
しく、とりわけ炭素数が1〜4個のものが好適である。
好適なヒドロキシル系化合物としては、2−ヒドロキシ
−エチル−メタクリレート、2−ヒドロキシ−エチル−
アクリレート、2−ヒドロキシ−プロピル−メタクリレ
ートおよび2−ヒドロキシ−メチル−メタクリレートが
あげられる。
(C)  有機過酸化物 さらに、本発明において使用される有機過酸化物は一般
にラジカル重合における開始剤および重合体の架橋剤と
して使われているものであり、1分間の半減期が100
℃以上のものが好ましく、とりわけ110℃以上のもの
が好適である。上記の温度が100℃未満のものでは、
その取り扱いが難しいばかりでなく、使用した効果もあ
まり認められないから望ましくない。好ましい有機過酸
化物の代表例としては、1.1−ビス−第三級−ブチル
パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの
ごときケトンパーオキシド、ジクミルパーオキシドのご
ときジアルキルバーオキンド、2.5−ジメチルヘキサ
ン−2,5−ハイドロパーオキシドのごときハイドロパ
ーオキシド、ベンゾイルパーオキシドのごときジアシル
パーオキシドおよび2.5−ジメチル−2,5−ジベン
ゾイルパーオキシヘキサンのごときパーオキシエステル
があげられる。
(D)使用割合 本発明の変性エチレン系重合体を製造するにあたり、1
00重量部の前記エチレン−酢酸ビニル共重合体に対す
る前記ヒドロキシル系化合物および有機過酸化物の使用
割合は下記の通りである。
ヒドロキシル系化合物の使用割合は0.1〜20重量部
であり、0,1〜15重量部が好ましく、特に0.2〜
10重量部が好適である。ヒドロキシル系化合物の使用
割合が0.1重量部未満では、密着性の改良効果が不充
分である。一方、20重量部を超えると、使用量に応じ
た密着性の改良効果が認められず、むしろエチレン−酢
酸ビニル共重合体が有する本来の特性をそこなったり、
未反応のヒドロキシル系化合物が得られる変性エチレン
系重合体に残存することなどによって好ましくない。
また、有機過酸化物の使用割合は0,01〜10重量部
であり、0.02〜10重量部が望ましく、とりわけ0
.05〜7.0ffI量部が好適である。有機過酸化物
の使用割合が0.01重量部未満では、密着性の改良効
果が低い。一方、10重量部を超えて使用したとしても
、さらに密着性を向上することができないばかりか、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体自体が架橋などを生じるこ
ともあって好ましくない。
(E)処理方法 本発明の変性エチレン系重合体を製造するには前記のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシル系化合物お
よび有機過酸化物を前記の使用割合で通常の変性オレフ
ィン系重合体を製造するさい、一般に実施されている公
知の方法(たとえば、溶液法、懸濁法、溶融法)による
いずれの方法を採用して処理することによっても達成す
ることができる。
溶液法によって変性エチレン系重合体を製造する場合、
不活性の有機溶媒中にエチレン−酢酸ビニル共重合体お
よびヒドロキシル系化合物を添加し、さらに有機過酸化
物を添加し、下記の温度範囲にて充分に撹拌することに
よって製造することができる。該不活性の有機溶媒とし
ては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼンなどがあげられる。この溶液法において、処
理温度は、有機過酸化物の種類およびエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の種類によって異なるが、一般には60〜
120℃であり、特に70〜110℃が好ましい。
また、懸濁法で変性エチレン系重合体を製造する場合、
水性懸濁液中に前記エチレン−酢酸ビニル共重合体とヒ
ドロキシル系化合物を添加し、ついで有機過酸化物を添
加し、充分に撹拌することによって製造することができ
る。この場合も有機過酸化物およびエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の種類によって異なるが、処理温度は通常6
0〜100℃である。溶液法でも、懸濁法でも、いずれ
も処理温度が下限未満では、処理に長時間を要し、工業
的に問題がある。一方、上限を超えると、処理時間は短
縮されるけれども、急激な反応が発生し、処理を実施す
ることが難しく、良好な変性物を得ることが難しい。
以上のいず、れの場合でも、処理時間が長いばかりでな
く、処理後において使用した6機溶媒や水を得られる変
性エチレン系重合体に実質的に完全に除去するための乾
燥などの後処理が必要である。
そのためにコスト的に問題がある。これらの方法に対し
、処理時間が短く、しかも後処理が不必要な溶融法が工
業的に望ましい。
溶融法で変性エチレン系重合体を製造する場合、一般の
合成樹脂の分野において一般に使われているバンバIJ
−ミキサー、ニーダ−、ロールミルおよびスクリュー式
押出機のごとき混合機(とりわけ、スクリュー式押出機
が簡易なため好ましい)を用いて溶融混練することによ
って製造することができる。このさい、ヘンシェルミキ
サーのごとき混合機を用いてあらかじめトライブレンド
し、得られる混合物をさらに溶融混練する方法および溶
融混練を二回以上実施する方法によって一層均一な変性
エチレン系重合体を製造することができる。溶融混練す
るさい、使われる有機過酸化物が分解する温度で実施し
なければならない。しかし、用いられるエチレン−酢酸
ビニル共重合体が劣化せず、しかも処理がコントロール
し得る温度で実施しなければならないことはもちろんの
ことである。これらのことから、処理温度は一般には1
00〜250℃であり、特に120〜230℃が好まし
い。
(F)成形方法 このようにして得られる変形エチレン系重合体はそのま
ま後記のような成形法で目的物である成形物を製造する
さい、このさい、使用目的に応じてポリオレフィン系樹
脂の分野において一般に用いられている酸素、熱および
紫外線に対する安定剤、金属劣化防止剤、難燃化剤、着
色剤、電気的特性改良剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、
加工性改良剤および粘着制改良剤のごとき添加剤を本発
明の変性エチレン系重合体が有する特性をそこなわない
範囲であるならば混合してもよい。
さらに、変性エチレン系重合体の機械的強度、成形性、
加工性を改良することができ、しかも該変性エチレン系
重合体と相溶性がある合成樹脂やゴムを配合してもよい
。このさい、得られる組成物が変性エチレン系重合体が
有するポリウレタンとの密着性を実用上そこなわない範
囲で配合してもよい。この合成樹脂としては、低密度ポ
リエチレン樹脂、中ないし高密度ポリエチレン樹脂、線
状低密度ポリエチレン樹脂、プロピレン単独重合体、プ
ロピレンを主成分とするエチレンおよび/または炭素数
が4〜12個のα−オレフィンとのランダム共重合体、
プロピレンが主成分であり、少量のエチレンとをブロッ
ク共重合することによって得られる重合体、エチレンを
主成分とする少量のオレフィン以外のモノマー(たとえ
ば、モノ不飽和カルボン酸、ジカルボン酸、その誘導体
、ビニルエステル、不飽和カルボン酸エステル)との共
重合体があげられる。また、ゴムとしては、無定形エチ
レン−プロピレン系共重合ゴム、低結晶性エチレン−プ
ロピレン共重合体、ブタジェンを主成分とするゴムがあ
げられる。
また、一般に合成樹脂やゴムに配合されている充填剤を
添加することにより剛性を向上することができる。
本発明の変性エチレン系重合体または前記の合成樹脂、
ゴム、添加剤などを配合した組成物はオレフィン系樹脂
の分野において一般に行なわれている成形法で所望の成
形体を製造することができる。成形法としては射出成形
法、押出成形法、中空成形法、スタンピング成形法、圧
縮成形法、真空成形法があげられる。
このようにして得られる成形体に一般に行なわれている
方法でポリウレタン系塗料を塗布することによって表面
にポリウレタンが塗布された成形体を得ることができる
。また、ポリウレタンフォームと密着するには、前記の
ようにして得られた成形物の表面上でウレタンポリマー
の生成反応と発泡とを同時に行なえばよい。
密着するあたり、特殊な装置を必要とせず、また特殊な
方法で行なわなくてもよい。すなわち、ポリウレタンフ
ォームの製造分野において通常行なわれている注入発泡
法、モールド発泡法および吹付発泡法のごとき発泡法を
適用すればよい。さらに、ポリウレタンフォームの原料
として使われるポリオール、イソシアネート系化合物、
発泡剤などは特別なものではなくてもよく、いずれも−
般に用いられているものであればどのようなものでもよ
く、なんら限定されない。
〔作  用〕
本発明方法によって得られる変性エチレン系重合体とポ
リウレタンとの密着性の発現のメカニズムについては明
らかでないが、以下のような作用機構によるものと推定
される。
本発明方法によって得られる変性エチレン系重合体はエ
チレン−酢酸ビニル共重合体に前記の処理によってヒド
ロキシル系化合物が結合し、その化合物が有するヒドロ
キシル& (−OH)とポリウレタンのイソシアネート
基が結合することにより、たとえばポリウレタン系塗料
と変性エチレン系重合体の成形物との間に強力な密着力
が発現する。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、たとえばポリ
エチレン樹脂やポリプロピレン樹脂のごとく極性基を有
さないポリオレフィン系樹脂に比較し、ぬれ性がすぐれ
ているため、たとえばポリウレタン系塗料中のイソシア
ナート基を持つ化合物が共重合体の表面に近ずきやすく
、イソシアナート基とヒドロキシル基との反応する割合
が増大するためにより強力な密着力が発現する。
〔実施例および比較例〕 以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明する
なお、実施例および比較例において、塗膜密着強度は成
形した平板に1cm幅の筋を入れ、引張り速度が50m
m/分の条件下で塗膜の180度剥離強度を測定するこ
とによって求めた。
なお、実施例および比較例において使用したエチレン−
酢酸ビニル共重合体、ヒドロキシル系に示す。
〔(A)エチレン−酢酸ビニル共重合体〕エチレンー酢
酸ビニル共重合体として、酢酸ビニルの共重合割合が6
.2ffiffi%であり、かつMFRが19g/10
分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(rEVA(1
)Jと云う〕、酢酸ビニルの共重合割合が11重量%で
あり、かつMFRが21g:710分であるエチレン−
酢酸ビニル共重合体〔以下rEVA(2)Jと云う〕、
酢酸ビニルの共重合割合が24重量%であり、かつMF
Rが20g1lO分であるエチレン−酢酸ビニル共重合
体c以下r E V A (3)Jと云う〕および酢酸
ビニルの共重合割合が32重量%であり、かつMFRが
21g710分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体〔
以下rEVA(4)Jと云う〕を使った。
〔(B)ヒドロキシル系化合物〕
また、ヒドロキシル系化合物として、2−ヒドロキシル
−エチル−メタクリレート〔以下rHEMAJと云う〕
を使用した。
【(C)有機過酸化物〕
さらに、有機過酸化物として、ジクミルパーオキサイド
〔以下rDcPJと云う〕を使った。
〔(D)低密度ポリエチレン樹脂〕
比較のために、低密度ポリエチレン樹脂として、いわゆ
る高圧法で製造し、密度が0.917g/cJであり、
かつMFRが7.2に710分である低密度エチレン単
独重合体〔以下「LDPEJと云う〕およびポリプロピ
レン樹脂として、メルトフローインデックス(JIS 
K7210にしたがい、第1表の条件が14で測定)が
8.0g/10分であるプロピレン単独重合体〔以下r
PPJと云う〕を用いた。
実施例 1〜7.比較例 1〜6 第1表に樹脂分として種類が示されているエチレン−酢
酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE
)、プロピレン中独重合体(P P)のそれぞれ100
重量部に第1表に配合量が示されるHEMA (2−ヒ
ドロキシル−エチル−メタクリレート、ヒドロキシル系
化合物として)およびDCP (ジクミルパーオキサイ
ド、有機過酸化物として)をそれぞれスーパーミキサー
トを使ってそれぞれ10分間トライブレンドを行なった
。得られた各混合物をベント付二軸押出機(径 40m
m)を用いて180℃において混練しながらベレットを
製造した。得られたそれぞれのベレットを樹脂温度が1
60〜170℃(ただし、PPの場合は210℃)にお
いて射出成形し、平板状の試片(厚さ 2+s。
120X120龍)を作成した。
このようにして得られた各試験バに二液型のポリウレタ
ン系塗料(日本ビーケミカル社製、商品名 R271,
ピュアホワイト)をスプレーガンを使用して均一になる
ように吹きつけた。ついで、60℃の温度で90分間加
熱・乾燥を行なった。このようにして得られた各試片の
塗膜密着強度を測定した。それらの結果を第1表に示す
第 表 〔発明の効果〕 本発明方法によって得られる変性エチレン系重合体はブ
ライマーを使用しなくてもポリウレタン系塗料との密着
性がすぐれており、そのほかにポリウレタン系接着剤や
ポリウレタンフォームとの密着性についても良好である
。さらに、これらと密着性が悪い各種ポリオレフィン系
重合体に配合産性を向上させ、これらのポリウレタン系
の塗料、接着剤およびフオームと密着性を著しく向上す
ることが考えられる。
本発明方法によって得られる変性エチレン系重合体およ
び該変性エチレン系重合体を配合した組成物は以上のご
とき効果を発揮するために多方面にわたって利用するこ
とができる。代表的な用途として、自動車のバンパー、
バンパーコーナーなどの外装部品およびインストルメン
トパネル、ドアーライナーなどの内装部品ならびにフェ
ンダ−のごとき二輪車部品などがあげられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (A)酢酸ビニルの共重合割合が3.0〜40重量%で
    あるエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部、 (B)一個の二重結合を有し、かつ一個のヒドロキシル
    基を有する有機化合物0.1〜20重量部および (C)有機過酸化物0.01〜10重量部 を60〜250℃において処理することを特徴とする変
    性エチレン系重合体の製造方法。
JP29841089A 1989-11-15 1989-11-15 変性エチレン系重合体の製造方法 Pending JPH03157411A (ja)

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