JPH0315597Y2 - - Google Patents
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- JPH0315597Y2 JPH0315597Y2 JP1984100687U JP10068784U JPH0315597Y2 JP H0315597 Y2 JPH0315597 Y2 JP H0315597Y2 JP 1984100687 U JP1984100687 U JP 1984100687U JP 10068784 U JP10068784 U JP 10068784U JP H0315597 Y2 JPH0315597 Y2 JP H0315597Y2
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Treatment Of Fiber Materials (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
〔考案の技術分野〕
本考案は、縫代や縫目を省略することができ、
防水衣料や肌着、防塵衣、競技用スキー服等に好
適な布帛の継ぎ目構造に関する。
防水衣料や肌着、防塵衣、競技用スキー服等に好
適な布帛の継ぎ目構造に関する。
近時、合成繊維製布帛に合成ゴム、合成樹脂等
(例えば、クロリネーテツドポリオレフインゴム
或いはポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、
ポリ塩化ビニールなどの合成樹脂等)をコーテイ
ングした合羽用素材、サバイバルスーツ用素材、
或いは透湿製防水布帛のようなスポーツ雨衣、登
山用雨衣、つり服用素材等の製品開発が盛んに行
なわれている。これらの素材は、それぞれの機能
に応じて縫製方法は検討されてきたが、縫目から
の漏水を完全に防止する方法や縫目の構造は未だ
完成していない。特に、従来の目止め方法では、
第7図に示すように、防水コーテイング1を施し
た布帛A,Bの端部を重ね合せてミシン糸2で縫
製した部分に接着テープ10を貼り合せた場合、
縫い合せた布帛の間のすき間aや、縫い合せ部分
の凹凸によつて接着テープ10が接着されないた
めに発生するすき間b等に水が浸入しやすく、こ
れらすき間a,bに滞留する水によりバクテリア
の繁殖等があり、未だ完全な防水衣料が得られる
までに至つていない。
(例えば、クロリネーテツドポリオレフインゴム
或いはポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、
ポリ塩化ビニールなどの合成樹脂等)をコーテイ
ングした合羽用素材、サバイバルスーツ用素材、
或いは透湿製防水布帛のようなスポーツ雨衣、登
山用雨衣、つり服用素材等の製品開発が盛んに行
なわれている。これらの素材は、それぞれの機能
に応じて縫製方法は検討されてきたが、縫目から
の漏水を完全に防止する方法や縫目の構造は未だ
完成していない。特に、従来の目止め方法では、
第7図に示すように、防水コーテイング1を施し
た布帛A,Bの端部を重ね合せてミシン糸2で縫
製した部分に接着テープ10を貼り合せた場合、
縫い合せた布帛の間のすき間aや、縫い合せ部分
の凹凸によつて接着テープ10が接着されないた
めに発生するすき間b等に水が浸入しやすく、こ
れらすき間a,bに滞留する水によりバクテリア
の繁殖等があり、未だ完全な防水衣料が得られる
までに至つていない。
また、肌着、防塵衣、競技用スキー服等は、以
下の理由により、縫代がない方がよい。
下の理由により、縫代がない方がよい。
即ち、肌着については、縫代があると、肌との
摩擦ですり切れたり、また異物感を与えるという
欠点がある。また、防塵衣については、裁断端の
糸がほつれて、そのほつれ糸が塵埃になり易く、
オーバロツクミシン等でかがり処理しても完全な
ほつれ防止効果は得られないという欠点がある。
更に、競技用スキー服については、一般に生地が
厚手であり、縫代のごろつきおよび空気抵抗の増
大の原因となるという欠点がある。
摩擦ですり切れたり、また異物感を与えるという
欠点がある。また、防塵衣については、裁断端の
糸がほつれて、そのほつれ糸が塵埃になり易く、
オーバロツクミシン等でかがり処理しても完全な
ほつれ防止効果は得られないという欠点がある。
更に、競技用スキー服については、一般に生地が
厚手であり、縫代のごろつきおよび空気抵抗の増
大の原因となるという欠点がある。
一方、前記縫糸による縫製手段に代えて接着縫
製という手段が用いられることがある。即ち、第
8図に示すように、布帛A,Bの夫々の表面の縫
代4の相当部を接着剤処理もしくは高周波加工或
いは超音波加工等で接着することが知られてい
る。しかし、この方式では、矢印方向の荷重に対
する剥離応力は、一般的に0.5〜2.0Kg/5cm程度
で、衣服の継ぎ目の接着力としては極めて弱く、
接着部5が剥離し易いほか、衣服のように複雑な
形状の布帛パーツのすべてにわたつて重ね代を確
保するのは困難であるという欠点がある。
製という手段が用いられることがある。即ち、第
8図に示すように、布帛A,Bの夫々の表面の縫
代4の相当部を接着剤処理もしくは高周波加工或
いは超音波加工等で接着することが知られてい
る。しかし、この方式では、矢印方向の荷重に対
する剥離応力は、一般的に0.5〜2.0Kg/5cm程度
で、衣服の継ぎ目の接着力としては極めて弱く、
接着部5が剥離し易いほか、衣服のように複雑な
形状の布帛パーツのすべてにわたつて重ね代を確
保するのは困難であるという欠点がある。
また、もう一つの接着方式として、第9図に示
すように、布帛A,Bの端部の表裏を重ね合せて
接着部5することが知られている。この方式で
は、矢印方向に荷重がかかつたとき、接着部に加
わる応力は剪断応力であり、20〜40Kg/5cmとい
う極めて強い接着力が得られる。しかし、この方
式も、衣服のように複雑な形状の布帛パーツのす
べてにわたつて重ね代を確保するのは困難であ
り、また接着端部が他の物に引掛つたとき、接着
部に働く力は剥離応力であり、この場合前記第8
図の場合と同様の原理で容易に剥離するという欠
点がある。
すように、布帛A,Bの端部の表裏を重ね合せて
接着部5することが知られている。この方式で
は、矢印方向に荷重がかかつたとき、接着部に加
わる応力は剪断応力であり、20〜40Kg/5cmとい
う極めて強い接着力が得られる。しかし、この方
式も、衣服のように複雑な形状の布帛パーツのす
べてにわたつて重ね代を確保するのは困難であ
り、また接着端部が他の物に引掛つたとき、接着
部に働く力は剥離応力であり、この場合前記第8
図の場合と同様の原理で容易に剥離するという欠
点がある。
さらに、上記高周波加工、超音波加工などで一
定の幅をもつて融着するとその接着部が硬くな
り、かつエツジ部の引裂き強力が著しく低下する
という欠点もある。
定の幅をもつて融着するとその接着部が硬くな
り、かつエツジ部の引裂き強力が著しく低下する
という欠点もある。
本考案は、上述のような従来の欠点を解消し、
縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要な基材の
面積を少なくすると共に接着部材を貼着したとき
の接着部のすき間の発生を完全に防止し得るよう
にし、かつ接着部に加わる応力が剪断応力である
ような構造にして強い接着力が得られるようにし
た布帛の継ぎ目構造を提供することを目的とする
ものである。
縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要な基材の
面積を少なくすると共に接着部材を貼着したとき
の接着部のすき間の発生を完全に防止し得るよう
にし、かつ接着部に加わる応力が剪断応力である
ような構造にして強い接着力が得られるようにし
た布帛の継ぎ目構造を提供することを目的とする
ものである。
上記目的を達成する本考案の布帛の継ぎ目構造
は、少なくとも2枚の布帛端同志が重なり合うこ
となく突き合せ状態で溶着しており、かつ該突き
合せ部分を覆う接着部材が、該布帛の表裏いずれ
かの面に貼着されていることを特徴とするもので
ある。
は、少なくとも2枚の布帛端同志が重なり合うこ
となく突き合せ状態で溶着しており、かつ該突き
合せ部分を覆う接着部材が、該布帛の表裏いずれ
かの面に貼着されていることを特徴とするもので
ある。
以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。
説明する。
本考案において、布帛としては、防水衣料や肌
着、防塵衣、競技用スキー服等を対象とすること
ができる。
着、防塵衣、競技用スキー服等を対象とすること
ができる。
まず、防水衣料としての防水加工布帛として
は、主として合成樹脂製編織物の片面又は両面
に、合成ゴム、例えばクロロプレン、ニトリルブ
タジエンゴム、クロリネーテツドポリエチレンの
有機溶剤溶液を塗布して乾燥するか又は練り上り
ゴムをカレンダートツピングせしめた後加硫せし
めて製造するか、或いは合成樹脂、例えばポリウ
レタン、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ール、ポリオレフイン等のような合成樹脂の有機
溶剤溶液またはプラスチゾル等を塗布するか、或
いは又熔融可塑化した合成樹脂の押出しフイル
ム、或いはカレンダーシート出しフイルム等をラ
ミネートして製造されたものなどを用いることが
できる。
は、主として合成樹脂製編織物の片面又は両面
に、合成ゴム、例えばクロロプレン、ニトリルブ
タジエンゴム、クロリネーテツドポリエチレンの
有機溶剤溶液を塗布して乾燥するか又は練り上り
ゴムをカレンダートツピングせしめた後加硫せし
めて製造するか、或いは合成樹脂、例えばポリウ
レタン、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ール、ポリオレフイン等のような合成樹脂の有機
溶剤溶液またはプラスチゾル等を塗布するか、或
いは又熔融可塑化した合成樹脂の押出しフイル
ム、或いはカレンダーシート出しフイルム等をラ
ミネートして製造されたものなどを用いることが
できる。
なお、これら防水加工布帛のうち、特にラミネ
ート加工したものは、基材(編織物)とラミネー
トフイルムとの接着剥離強力が少なくとも
800g/cmあることが望ましい。これより接着剥
離強力が低いと、後述する接着テープとラミネー
トフイルムとの接着力が強くても、ラミネートフ
イルムが基材から剥離するトラブルが発生し易く
なる。
ート加工したものは、基材(編織物)とラミネー
トフイルムとの接着剥離強力が少なくとも
800g/cmあることが望ましい。これより接着剥
離強力が低いと、後述する接着テープとラミネー
トフイルムとの接着力が強くても、ラミネートフ
イルムが基材から剥離するトラブルが発生し易く
なる。
一方、防水衣料以外の肌着、防塵衣、競技用ス
キー服等は、各用途に応じた布帛でよいが、後述
するように、高周波加工や超音波加工等で溶断、
溶着する場合は、熱可塑性合成繊維を主体とする
布帛がよい。
キー服等は、各用途に応じた布帛でよいが、後述
するように、高周波加工や超音波加工等で溶断、
溶着する場合は、熱可塑性合成繊維を主体とする
布帛がよい。
第1図は本考案に係る布帛の継ぎ目構造の一例
を示し、第2図乃至第4図は溶断、溶着手段を併
用して前記第1図の継ぎ目構造を得る工程を段階
的に示すものである。
を示し、第2図乃至第4図は溶断、溶着手段を併
用して前記第1図の継ぎ目構造を得る工程を段階
的に示すものである。
まず、第2図に示すように、2枚の布帛もしく
は防水加工布帛A,Bを重ねて、これをブレード
の付いた高周波ウエルダー電極6(第2図A)、
もしくは超音波ウエルダーホイール7(第2図
B)などで加熱、加圧して溶断、溶着せしめるこ
とにより、第3図に示すように、2枚の布帛A,
Bをその端部で融着部9のごとく接着させる。こ
の場合、融着部9は、基材(編織物)8およびコ
ーテイング部1のわずかな部分が融着しているに
すぎないので、その接着強力は3〜10Kg/5cm程
度にすぎず、このままでは衣料として不充分であ
る。また、基材(編織物)に合成ゴム、合成樹脂
をコーテイングせしめた合羽用、サバイバルスー
ツ用、スポーツ雨衣、登山用、つり服用等の素材
には、多くの場合弗素系、又はシリコン系撥水剤
が用いられているが、これらの撥水剤は融点部9
の破断強度を減少させる傾向があつて、実用に耐
えるものは製造できていない。上記のごとく、そ
の端部を融着せしめた布帛A,Bを、次いで第4
図に示すように、融着部9を中心として拡開し、
さらに第1図に示すように、融着部9を覆うよう
に接着テープ10を貼り合せる。
は防水加工布帛A,Bを重ねて、これをブレード
の付いた高周波ウエルダー電極6(第2図A)、
もしくは超音波ウエルダーホイール7(第2図
B)などで加熱、加圧して溶断、溶着せしめるこ
とにより、第3図に示すように、2枚の布帛A,
Bをその端部で融着部9のごとく接着させる。こ
の場合、融着部9は、基材(編織物)8およびコ
ーテイング部1のわずかな部分が融着しているに
すぎないので、その接着強力は3〜10Kg/5cm程
度にすぎず、このままでは衣料として不充分であ
る。また、基材(編織物)に合成ゴム、合成樹脂
をコーテイングせしめた合羽用、サバイバルスー
ツ用、スポーツ雨衣、登山用、つり服用等の素材
には、多くの場合弗素系、又はシリコン系撥水剤
が用いられているが、これらの撥水剤は融点部9
の破断強度を減少させる傾向があつて、実用に耐
えるものは製造できていない。上記のごとく、そ
の端部を融着せしめた布帛A,Bを、次いで第4
図に示すように、融着部9を中心として拡開し、
さらに第1図に示すように、融着部9を覆うよう
に接着テープ10を貼り合せる。
従つて、このようにして得られた布帛の継ぎ目
構造は、縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要
な基材の面積を少なくすることができ、また接着
テープを貼着したときの接着部のすき間の発生を
なくして漏水を防止し得ると共に、すき間に滞留
する水を完全になくすことができ、また接着部に
加わる応力は剪断応力が主体で、剥離応力のかか
ることが殆どないため、極めて大きな接着力が得
られ、さらにミシン針の針穴等によつて外観が損
われることがない。
構造は、縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要
な基材の面積を少なくすることができ、また接着
テープを貼着したときの接着部のすき間の発生を
なくして漏水を防止し得ると共に、すき間に滞留
する水を完全になくすことができ、また接着部に
加わる応力は剪断応力が主体で、剥離応力のかか
ることが殆どないため、極めて大きな接着力が得
られ、さらにミシン針の針穴等によつて外観が損
われることがない。
本実施例では、溶断、溶着手段により融着部9
を形成した2枚の布帛A,Bを拡開してその融着
部9を覆うように接着テープ10を貼着してい
る。なお、防水衣料の場合、水漏れ防止を完全に
するためには、前記第1図乃至第4図の実施例の
方式が望ましい。
を形成した2枚の布帛A,Bを拡開してその融着
部9を覆うように接着テープ10を貼着してい
る。なお、防水衣料の場合、水漏れ防止を完全に
するためには、前記第1図乃至第4図の実施例の
方式が望ましい。
前記布帛端同志の突き合せ部分を覆う接着部材
としては、第5図Aに示すように、基材(編織
物)11の片面に140℃以下の低融点融着可能樹
脂層12を有する接着テープ、または第5図Bに
示すように、基材11の表面に高融点樹脂層13
を有し、他面に低融点融着可能樹脂層12を有す
る接着テープ、或いは第5図Cに示すように、高
融点樹脂層14及び低融点融着可能樹脂12の2
層構造の接着テープ等を用いることができるが、
巾方向に伸びにくいことが望ましい。これは、溶
断、溶着せしめた融着部9の剥離強力が不充分な
ために補助している接着テープが巾方向に伸び易
いと融着部9が破損する恐れがあるからであり、
2Kg/cm荷重時の伸びが10%以下のものが適当で
ある。また、この接着テープは更に接着テープの
上に貼り合せても(例えば、テープのつなぎ等の
部分に接着テープを重ね合せて貼り合せることが
必要となつた場合でも)、その剥離強度は1.0Kg/
cm以上であることが望ましい。
としては、第5図Aに示すように、基材(編織
物)11の片面に140℃以下の低融点融着可能樹
脂層12を有する接着テープ、または第5図Bに
示すように、基材11の表面に高融点樹脂層13
を有し、他面に低融点融着可能樹脂層12を有す
る接着テープ、或いは第5図Cに示すように、高
融点樹脂層14及び低融点融着可能樹脂12の2
層構造の接着テープ等を用いることができるが、
巾方向に伸びにくいことが望ましい。これは、溶
断、溶着せしめた融着部9の剥離強力が不充分な
ために補助している接着テープが巾方向に伸び易
いと融着部9が破損する恐れがあるからであり、
2Kg/cm荷重時の伸びが10%以下のものが適当で
ある。また、この接着テープは更に接着テープの
上に貼り合せても(例えば、テープのつなぎ等の
部分に接着テープを重ね合せて貼り合せることが
必要となつた場合でも)、その剥離強度は1.0Kg/
cm以上であることが望ましい。
また、接着テープの融着に用いられる低融点融
着可能樹脂層12は融点140℃以下であつて
10000000ポイズ以下が望ましく、また高融点樹脂
層14は融点140℃以上のもので、望ましくは200
℃位がよい。なお、これらの樹脂としては、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアク
リル酸エステル等を用いることができる。また、
接着テープの低融点融着可能樹脂12の厚さは、
50〜300ミクロンが好ましい。
着可能樹脂層12は融点140℃以下であつて
10000000ポイズ以下が望ましく、また高融点樹脂
層14は融点140℃以上のもので、望ましくは200
℃位がよい。なお、これらの樹脂としては、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアク
リル酸エステル等を用いることができる。また、
接着テープの低融点融着可能樹脂12の厚さは、
50〜300ミクロンが好ましい。
前記接着テープと布帛との接着は、高周波加
工、超音波加工或いは接着剤等で行なうことがで
きる。
工、超音波加工或いは接着剤等で行なうことがで
きる。
なお、前記超音波ウエルダーホイール7として
は、第6図に示す型のものが、接着部の引張強度
について、布帛の種類に特に関係なく、ほぼ均一
の強度が安定して得られ、好ましい型であること
が実験の結果判明している。
は、第6図に示す型のものが、接着部の引張強度
について、布帛の種類に特に関係なく、ほぼ均一
の強度が安定して得られ、好ましい型であること
が実験の結果判明している。
次に、本考案を実施例によつて具体的に説明す
る。
る。
実施例
経糸及び緯糸に420デニールのナイロンフイラ
メント糸を用いて織成した経糸密度65本/2.54
cm、緯糸密度56本/2.54cmのオツクスフオードを
弗素系撥水剤で撥水処理をせしめた後幅出しセツ
トし、2液型ポリウレタン樹脂からなる塗布液を
50g/m2になるように塗布して乾燥した後、さら
に1液型ポリウレタン樹脂からなる塗布液を
230g/m2塗布して乾燥し160℃で幅出しセツトし
てウレタンコーテツドフアブリツクを得た。つい
でこれをつなぎ型サバイバルスーツに型入れ、裁
断した後それぞれ縫製順序にしたがつて超音波溶
着機BU3−111〔ブラザー工業(株)の製品〕に第7
図に示すごとき超音波ウエルダーホイールの
N0970〔ブラザー工業(株)の製品〕を用いて超音波
発振出力300Wで2.5m/分の速度で溶断融着縫製
をほどこした。縫製部は第4図の9に示すごとく
織物およびコーテイングした樹脂が完全に融着さ
れたものとなつた。更にその縫製部のコーテイン
グ樹脂面に接着テープ(ナイロンフイラメント糸
30デニール使いタフタの片面に180℃の高融点樹
脂のポリウレタン層を有し他面に105℃の低融点
融着可能なポリウレタン層を有する2cm巾の防水
性テープ)を用いてテープ接着機クインライト
QHS−771型〔クインライト電子精工(株)の製品〕
を用いて熱風温度200℃、上部ローラー温度150
℃、接着速度5m/分で接着した。
メント糸を用いて織成した経糸密度65本/2.54
cm、緯糸密度56本/2.54cmのオツクスフオードを
弗素系撥水剤で撥水処理をせしめた後幅出しセツ
トし、2液型ポリウレタン樹脂からなる塗布液を
50g/m2になるように塗布して乾燥した後、さら
に1液型ポリウレタン樹脂からなる塗布液を
230g/m2塗布して乾燥し160℃で幅出しセツトし
てウレタンコーテツドフアブリツクを得た。つい
でこれをつなぎ型サバイバルスーツに型入れ、裁
断した後それぞれ縫製順序にしたがつて超音波溶
着機BU3−111〔ブラザー工業(株)の製品〕に第7
図に示すごとき超音波ウエルダーホイールの
N0970〔ブラザー工業(株)の製品〕を用いて超音波
発振出力300Wで2.5m/分の速度で溶断融着縫製
をほどこした。縫製部は第4図の9に示すごとく
織物およびコーテイングした樹脂が完全に融着さ
れたものとなつた。更にその縫製部のコーテイン
グ樹脂面に接着テープ(ナイロンフイラメント糸
30デニール使いタフタの片面に180℃の高融点樹
脂のポリウレタン層を有し他面に105℃の低融点
融着可能なポリウレタン層を有する2cm巾の防水
性テープ)を用いてテープ接着機クインライト
QHS−771型〔クインライト電子精工(株)の製品〕
を用いて熱風温度200℃、上部ローラー温度150
℃、接着速度5m/分で接着した。
これにより得られた接着布の継ぎ目強度は35
Kg/5cmであつた。また、この継ぎ目の耐水圧は
2.0Kg/cm2以上で、完全に漏水防止が可能であつ
た。
Kg/5cmであつた。また、この継ぎ目の耐水圧は
2.0Kg/cm2以上で、完全に漏水防止が可能であつ
た。
比較例
実施例と同一のウレタンコーテツドフアブリツ
クを下記条件で縫製したところ、その継目強力は
31Kg/5cmであつた。また、ミシン針の針穴によ
り漏水防止性能が不完全で、外観も損われてい
た。
クを下記条件で縫製したところ、その継目強力は
31Kg/5cmであつた。また、ミシン針の針穴によ
り漏水防止性能が不完全で、外観も損われてい
た。
ミシン :1本針本縫いミシン
ミシン針 :#14
ミシン糸 :#50ポリエステルフイラメント糸
縫い目長さ:13〜15針/3cm
縫代幅 :1cm
〔考案の効果〕
上述したように、本考案の布帛の継ぎ目構造
は、少なくとも2枚の布帛端同志が重なり合うこ
となく突き合せ状態で当接もしくは溶着してお
り、かつその突き合せ部分を覆う接着部材が、布
帛の表裏いずれかの面に貼着されている構成とし
たので、縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要
な布帛の面積を少なくすることができ、またどの
ように複雑な形状の布帛パーツ同志を継ぎ合わせ
る場合であつても、接着部材を貼着したときの接
着部のすき間の発生を完全になくすことができ
る。従つて、布帛が防水衣料としての防水加工布
帛の場合、漏水を完全に防止し得ると共に、すき
間に滞留する水を完全になくすことができる。ま
た、本考案では、布帛と接着部材との接着部に加
わる応力は剪断応力が主体で、剥離応力のかかる
ことが殆どないため、極めて大きな接着力が得ら
れる。また、従来のようにミシン針を使用する必
要がなく針穴等のすき間が生じることがないの
で、外観が損われることがない等の効果が得られ
る。
は、少なくとも2枚の布帛端同志が重なり合うこ
となく突き合せ状態で当接もしくは溶着してお
り、かつその突き合せ部分を覆う接着部材が、布
帛の表裏いずれかの面に貼着されている構成とし
たので、縫代や縫目をなくして衣料の縫製に必要
な布帛の面積を少なくすることができ、またどの
ように複雑な形状の布帛パーツ同志を継ぎ合わせ
る場合であつても、接着部材を貼着したときの接
着部のすき間の発生を完全になくすことができ
る。従つて、布帛が防水衣料としての防水加工布
帛の場合、漏水を完全に防止し得ると共に、すき
間に滞留する水を完全になくすことができる。ま
た、本考案では、布帛と接着部材との接着部に加
わる応力は剪断応力が主体で、剥離応力のかかる
ことが殆どないため、極めて大きな接着力が得ら
れる。また、従来のようにミシン針を使用する必
要がなく針穴等のすき間が生じることがないの
で、外観が損われることがない等の効果が得られ
る。
第1図は本考案に係る布帛の継ぎ目構造の実施
例を示す斜視図、第2図A,Bは布帛の溶断、溶
着手段を説明するもので、Aは高周波ウエルダー
ブレードを用いた場合の斜視図、Bは超音波ウエ
ルダーホイールを用いた場合の斜視図、第3図は
溶断、溶着した布帛の斜視図、第4図は第3図の
布帛を拡開した状態の斜視図、第5図A,B,C
は接着テープの斜視図、第6図は超音波ウエルダ
ーホイールの側面図、第7図は従来の縫い目シー
ル構造を説明する斜視図、第8図および第9図は
従来の接着縫製を説明する断面図である。 1……コーテイング部、5……接着部、8……
基材、9……融着部、10……接着部材(接着テ
ープ)、A,B……布帛。
例を示す斜視図、第2図A,Bは布帛の溶断、溶
着手段を説明するもので、Aは高周波ウエルダー
ブレードを用いた場合の斜視図、Bは超音波ウエ
ルダーホイールを用いた場合の斜視図、第3図は
溶断、溶着した布帛の斜視図、第4図は第3図の
布帛を拡開した状態の斜視図、第5図A,B,C
は接着テープの斜視図、第6図は超音波ウエルダ
ーホイールの側面図、第7図は従来の縫い目シー
ル構造を説明する斜視図、第8図および第9図は
従来の接着縫製を説明する断面図である。 1……コーテイング部、5……接着部、8……
基材、9……融着部、10……接着部材(接着テ
ープ)、A,B……布帛。
Claims (1)
- 少なくとも2枚の布帛端同志が重なり合うこと
なく突き合せ状態で溶着しており、かつ該突き合
せ部分を覆う接着部材が、該布帛の表裏いずれか
の面に貼着されていることを特徴とする布帛の継
ぎ目構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10068784U JPS6116396U (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 布帛の継ぎ目構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10068784U JPS6116396U (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 布帛の継ぎ目構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6116396U JPS6116396U (ja) | 1986-01-30 |
JPH0315597Y2 true JPH0315597Y2 (ja) | 1991-04-04 |
Family
ID=30660134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10068784U Granted JPS6116396U (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 布帛の継ぎ目構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6116396U (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6130098U (ja) * | 1984-07-25 | 1986-02-22 | 東興化繊工業株式会社 | 防水性等生地素材の連結構造 |
JPH0768665B2 (ja) * | 1990-10-15 | 1995-07-26 | 常盤商事株式会社 | 生地の接続方法及び装置 |
JP2005226173A (ja) * | 2004-02-10 | 2005-08-25 | Phoenix:Kk | 衣料品および衣料品の製造方法 |
JP2007197843A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-09 | Goldwin Technical Center:Kk | 被服とその製造方法 |
JP4678517B2 (ja) * | 2006-01-23 | 2011-04-27 | 日東紡績株式会社 | 接着テープ |
US8435617B2 (en) * | 2006-08-17 | 2013-05-07 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Stitchless seam system for joining laminates |
JP2008101304A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Morito Co Ltd | 無縫製衣服 |
JP5367353B2 (ja) * | 2008-12-04 | 2013-12-11 | モリト株式会社 | 洋傘 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS459146Y1 (ja) * | 1966-11-11 | 1970-04-28 | ||
JPS5035596A (ja) * | 1972-08-24 | 1975-04-04 | ||
JPS56107067A (en) * | 1980-01-29 | 1981-08-25 | Toyo Tire & Rubber Co | Joining method of tire fabric for rubber coated ply |
-
1984
- 1984-07-05 JP JP10068784U patent/JPS6116396U/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS459146Y1 (ja) * | 1966-11-11 | 1970-04-28 | ||
JPS5035596A (ja) * | 1972-08-24 | 1975-04-04 | ||
JPS56107067A (en) * | 1980-01-29 | 1981-08-25 | Toyo Tire & Rubber Co | Joining method of tire fabric for rubber coated ply |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6116396U (ja) | 1986-01-30 |
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