JPH03155409A - 冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

冷延鋼板の製造方法

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JPH03155409A
JPH03155409A JP3278790A JP3278790A JPH03155409A JP H03155409 A JPH03155409 A JP H03155409A JP 3278790 A JP3278790 A JP 3278790A JP 3278790 A JP3278790 A JP 3278790A JP H03155409 A JPH03155409 A JP H03155409A
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steel sheet
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scale
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JP3278790A
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Seiki Hori
堀 清貴
Yukio Matsuda
行雄 松田
Hikari Okada
光 岡田
Hisashi Yoshinaga
善永 悠
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Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B45/00Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills

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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、熱延鋼板のスケールを還元することによって
、酸洗を行うことなく、あるいは簡易な酸洗を行った後
、冷間圧延を行い、冷延鋼板を製造する方法に関する。
(従来の技術) 一般に、熱延鋼板は、スラブの加熱、粗圧延、仕上圧延
、冷却、巻取りの各工程を経て製造されているが、通常
、仕上圧延された鋼板は750°C〜950°C程度の
温度であるのでそのまま巻取ることはできず、従来の熱
間圧延仕上ラインの概略説明図である第5図に示すよう
に、仕上圧延ミル1の後方に配置した複数の水スプレー
装置(図示せず)を備えた冷却設備2で巻取り温度(通
常は700°C以下)にまで水冷してからコイラー3で
巻取りを行い、その後空冷または水冷により常温まで冷
却している。なお、第5図において、符号4は熱延鋼板
を示している。
ところが、このようにして製造された熱延鋼板は、その
表面を“黒皮”と呼ばれる5〜20−の厚いスケールで
覆われるのを免れることができなかだ。このスケールは
酸化鉄(Fetu3、Fe50. 、Fed)を主体に
した酸化生成物から成り、水冷時あるいはコイル状態で
の大気中冷却時に周囲の酸素と鋼板表面との酸化反応に
よって生じる。このような酸化スケールの生成は不可避
と考えられている。
熱延綱板を冷間圧延する場合、表面にそのようなスケー
ルが付いていると、キズの原因となり、板の表面性状を
悪くする他、ロールの摩耗を速めるため、かかるスケー
ルは冷間圧延に先立って除去する必要がある。
したがって、従来にあっては、冷間圧延する前に酸洗に
よって熱延鋼板表面のスケールの除去を行っている。こ
こに、「酸洗」は塩酸、硫酸などの酸浴に鋼板を連続的
に浸漬して鋼板表面の酸化スケールの還元・除去を行う
操作であり、これに機械的予備処理(圧延加工、曲げ加
工、ブラシによる研磨等)、電解処理などを組み合わせ
て酸洗による脱スケール反応を促進させているが、通常
操作としても2分程度の処理時間を要する。しかも、長
大な酸洗槽や廃液処理設備等の大規模な設備を多数必要
とするため、広大な敷地を占め、かつ設備費がかさみ、
またスケール厚みが増大するにつれて処理時間が一層長
くなり、さらに酸を大量に使用するため廃液処理にも問
題があり、作業環境が悪いというように、酸洗には様々
な問題があった。
また、酸洗槽が長大であるために、酸洗設備にトラブル
が発生してラインが長時間停止した時などに、酸によっ
て鋼板の板厚が減少する、いわゆる「酸減りJといった
現象も大きくなるという問題もあった。
(発明が解決しようとする課題) このように、従来の冷延母材用の熱延鋼板では、酸洗工
程によって表面のスケールを除去しているが、酸洗には
高い製造コストがかかる他、その工程が長くかかり、作
業能率が低下する等の種々の問題があった。
このため、酸洗効率を上げて酸洗時間、ライン長を短縮
しようとする提案もなされている0例えば、 (1)特公昭57−51469号公報には、酸洗槽内で
バックアップロールを用いてスケール層にクラックを発
生させ、引き続きブラシによって研磨することを特徴と
するストリップの酸洗方法が、また(2)特開昭60−
199516号公報には、鋼板が酸洗層内でくり返し曲
げを受けるロール配置を有する綱帯の連続酸洗装置 がそれぞれ提案されている。さらに、酸洗そのものを省
略しようとする提案もなされている0例えば、 (3)特公昭57−61094号公報には、熱間圧延鋼
板を酸洗除去することなく圧下率40%以上95%以下
の冷間圧延を施し、更に、水素濃度4%以上15%以下
の還元雰囲気ガス炉で30秒以上保持することによる冷
延鋼板の製造方法 が提案されている。
しかし、酸洗効率を上げようとする、前記(1)および
(2)に示した手段は、従来の前処理と酸浸漬とを同時
に実施しようとするものであるが、いずれも、酸液中に
浸漬するロール、ブラシ等の機械部品の耐酸腐食性に問
題があり、実際のラインに適用することにはメンテナン
ス上困難がある。
また、−気に酸洗を省略しようとする(3)に示した手
段では、ます熱延鋼板を酸洗除去することなく冷間圧延
した場合、スケールが鋼板表面に食い込んでしまうとい
う問題がある。本発明者らの検討によれば、軽圧下時は
スケール層にクラックが発生し粉々に割れるが、圧下率
20%以上の圧下時は、そのスケールが鋼板に押し込ま
れてしまい、その後に還元性雰囲気ガス中に該鋼板を保
持して、前記スケールを除去したとしてもスケール押込
疵が問題となってしまう。
さらに、この手段において用いられる、還元性雰囲気ガ
ス内にて前記鋼板を500°C以上で30秒間以上保持
する焼鈍炉は、連続ミルという観点から連続炉が望まし
いが、それでは大規模な設備となり、設備費、ランニン
グコストともに著しく増加してしまう。
よって、本発明の一つの目的は、筒便且つ安価な手段に
よって脱スケールを行ない、酸洗工程を経ずに熱間圧延
材から冷間圧延材を効率的に製造する冷延鋼板の製造方
法を提供することである。
また、別の目的は、従来タイプの酸洗工程を省略するこ
とによって、設備コストが安くかつ処理時間を大幅に短
縮可能とする生産性の高い冷延鋼板の製造方法を提供す
ることである。
さらに、別の目的は、酸洗工程を必要とする場合にあっ
ても酸洗時間が掻く短く、効率良く熱間圧延鋼板の脱ス
ケールを行いつつ、冷延鋼板を安価に製造する方法を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、かかる課題解決のため、種々検討を重ね
、溶融メツキラインの無酸化加熱法として知られている
、コークス炉ガスと空気とをガス富化状態で燃焼させた
炎を鋼板表面に直接衝突させて鋼板表面を還元加熱する
“直火還元加熱法”に着目した。
まず、この直火還元加熱がどの程度有効であるか検討し
たところ、予想外にもこの“直火還元加熱法”は単に鋼
板表面の酸化を防ぐだけでなく、熱間圧延ラインで発生
する厚いスケールの還元にも有効であることが判明した
そこで、本発明者らはさらに検討を重ねた結果、熱延鋼
板を直火還元バーナで加熱した後、該熱延鋼板を冷間圧
延温度にまで非酸化性雰囲気下、好ましくは水素濃度2
%以上の還元ガス雰囲気下で保持、冷却することにより
スケール層を還元し、その後必要に応じて酸洗を簡易に
実施し、さらに該鋼板を冷間圧延ミルに装入することに
より、酸洗を必要とせずあるいは処理時間を大幅に短縮
した簡易な酸洗を行うだけで、効率良(脱スケールがで
きることを見い出した。
また、熱延鋼板の表面の還元前に圧下率が5〜20%の
圧延を行うことにより、スケール層にクラックを発生さ
せ還元に供する表面積を増加させることにより、さらに
効率良く短時間で脱スケールを行うことができることを
も知見して、本発明を完成した。
したがって、本発明は、最も広義には、この直火還元加
熱設備を冷間圧延ミル入側に設置し、連続的に装入され
るスケール付熱延鋼板を加熱還元し、その還元された熱
延鋼板をそのまま冷間圧延することを特徴とする冷延鋼
板の製造方法である。
上記「直火還元加熱設備」としては、例えば直火無酸化
炉のように通板時に鋼板表面の還元を、続いて冷間圧延
できる程度にまで、行うものであれば特に制限はないが
、鋼板表面の還元を短時間で確実に行うためには、炉内
に設けた複数のバーナ火炎の還元部を鋼板表面に当てる
ことにより、鋼板温度600℃以上として鋼板表面を還
元できる構造とするのが好ましい。
このように、本発明によって、冷間圧延ミル入側に、具
体的には直火無酸化炉を配設し、いわゆる乾式で脱スケ
ールを行うことによって、熱間圧延および冷間圧延の各
ラインが統合され、省力、コスト低減に大きく貢献し、
また作業能率が大幅に向上する。
また、従来の酸洗工程の代わりに、直火無酸化炉によっ
て脱スケールを行うことによって、省力、省スペース、
および設備コスト低減を図ることができる。
また、上記の本発明においては、前記表面が還元された
鋼板を酸洗する場合にあっても、酸洗時間が短く、効率
良く熱間圧延鋼板の脱スケールを行うことができ、その
後前記冷間圧延ミルに装入することにより、冷延鋼板を
製造することができる。
また、これらの本発明においては、鋼板表面の還元終了
後、該鋼板を冷間圧延温度にまで非酸化性雰囲気下、望
ましくは水素濃度2%以上の還元ガス雰囲気下で冷却す
ることが好適である。
さらに、上記の本発明においては、必要に応じてスケー
ル還元前に、咳綱板に圧下率が5〜20%の圧延を行う
ことにより還元効率を増大することができ、好適である
(作用) 次に、添付図面を参照しながら、本発明についてさらに
具体的に説明する。なお、本明細書において、特にこと
わりがない限り、「%」は「重量%」を意味するものと
する。
第1図は、本発明にかかる冷延鋼板の製造方法を実施す
るための冷間圧延ラインの概略説明図であり、熱間仕上
げ圧延を経た熱延鋼板4は直火無酸化炉5に至り、表面
の酸化スケールが除去され、次いで冷却帯6において冷
間圧延温度まで冷却されてから慣用の冷間圧延ミル7に
送られ、冷間圧延を受ける。従来法にあっては冷間圧延
ミル7に先行して長大な酸洗設備が設けられていたが、
本発明によれば、還元用の加熱炉5と冷却帯6の二処理
帯域を設けるだけでよく、設備コスト、処理時間短縮の
効果が著しいことが分かる。
冷間圧延ミル7の入側に設置する直火無酸化炉5の炉長
は、例えば冷間圧延ミル7の入側の通板速度を100m
/分とすると50m程度で良い。従来の酸洗槽を設ける
場合と比較して大幅な省スペースが可能である。
本発明において、直火無酸化炉5における鋼板温度を6
00°C以上とするのは、バーナの直火還元作用を高め
るためである。鋼板温度が750〜900″Cの間でバ
ーナ炎を当てたときに最も還元能率が高くなる。
また、このときスケール還元に要する時間は30秒以下
で良く、従来の酸洗を行う場合に比べて非常に効率的で
ある。
このように、本発明において、直火還元バーナを用いる
のは、以下に示すとおりである。すなわち、薄銅帯の溶
融メツキラインの無酸化加熱法として、コークス炉ガス
と空気とをガスリッチ状態で燃焼させた炎を銅帯表面に
直接衝突させて還元加熱する直火還元加熱法が知られて
いるが、熱間圧延ラインで発生する厚いスケールの還元
にもこの無酸化加熱法は適用可能であり、スケールが生
成した熱延鋼板の表面を直火還元バーナを用いて加熱す
れば該銅帯表面のスケール層、すなわちウスタイト(F
ed) 、マグネタイト(Feig4) 、ヘマタイ)
 (FeJs)等の鉄酸化層が効果的に還元され、スケ
ール厚が速やかに減少するからである。
したがって、本発明において使用する直火還元バーナは
、上記のような熔融メツキラインの無酸化加熱に用いら
れるところのコークス炉ガスと空気とをガスリッチ状態
で焼鈍させた炎を噴出するもので十分であるが、還元性
の燃焼炎を銅帯表面に直接的に接触させ得るものであれ
ば格別に制限されるものではない。
このようにして、熱延鋼板4を直火無酸化炉5により加
熱還元後、高温のまま大気と接触させると、再び酸化し
てしまう。よって、熱延鋼板4は酸化速度が非常に遅(
なる表面温度400″C以下まで非酸化性雰囲気中(例
えば窒素100%雰囲気または水素濃度2%以上の還元
ガス雰囲気)において冷却するのが好ましい。しかし、
直火無酸化炉5における熱延鋼板4の表面温度が低い場
合、(600〜650℃)大気中において冷却を行って
も、冷間圧延に支障が起こるほどのスケールは生成せず
(スケール厚0.5 ts以下)、この場合には、この
非酸化雰囲気中での冷却は必ずしも必要としない。
本発明において冷間圧延それ自体は特に制限されない、
慣用のものを利用すればよい。
第2図は、本発明の製造ラインの別の配置例を示す概略
説明図である。この方式は第1図のそれを横型とした場
合、竪型ともいうべきラインの配置列である。
直火無酸化炉5の前後にそれぞれ排ガス予熱帯8および
冷却帯9を一体化して設け、炉内の不活性ガスの流れを
図面向かって右手側から冷却帯9、直火無酸化炉5、そ
して排ガス予熱帯8に順次通過させることにより、熱の
有効利用を図ることができる。
スケールが除去されて冷却帯9を出た熱延鋼板4は第1
図の場合と同様に下流の冷間圧延ミル7に供給されて、
通常の冷間圧延が行われる。
なお、炉内のバーナ配置など、還元加熱の具体的操作は
すでに前述の溶融メンキラインのそれによって公知であ
り、それをそのまま流用することができる。また、バー
ナ炎の還元領域は、−数的にはバーナ炎の先端部よりわ
ずかに内側に入った領域と考えることができる。
第3図は、直火無酸化炉5におけるバーナ10の配置お
よび鋼板の加熱還元の様子の略式説明図である。
バーナ10を熱延鋼板4の幅方向に複数個(本例では6
個)配置し、熱延綱板4の両面から加熱するようになっ
ている。熱延鋼板4はバーナ炎の先端より内側を通るこ
とによりその表面が還元される。なお、バーナlOは加
熱ムラによる平坦不良を防ぐため、上下両面のバーナ位
置がずらされて配置されている。
本発明における加熱バーナによる還元操作は前述のよう
にすでに溶融亜鉛メツキ鋼板の製造に際して用いられて
いるものをそのまま流用することで、本発明の所期の効
果は実現される。
さらに、このような本発明において、さらに熱延鋼板4
のスケール除去効果を高めるには、直火無酸化炉5にお
ける加熱により該熱延鋼板4の表面を還元した後に該熱
延鋼板4を節単に(短時間)酸洗して、この後に冷間圧
延ミル7に装入してもよい。第4図は、このような本発
明を実施するための冷間圧延ラインの概略説明図であり
、図中符号は第2図で用いた符号と同様である。第4図
の第2図に対する主な相違点は、直火無酸化炉5と冷間
圧延ミル7との間に、短時間の酸洗を行う酸洗槽12が
設けられている点である。
すなわち、この第4図に示す本発明においては、酸洗前
処理として前記直火無酸化炉5の還元バーナで加熱した
後、必要に応じて非酸化性雰囲気下、望ましくは水素濃
度2%以上の還元ガス雰囲気下で冷却することにより、
熱延鋼板4の表面の酸化を防止しつつ、熱延鋼板4のス
ケール層を還元する。そして、このようにして直火無酸
化炉5における加熱を終了した熱延鋼板4を、酸洗槽1
2を用いて一旦短時間に酸洗を行ってスケールを完全に
除去してから、前記冷間圧延ミル7に装入するのである
このように、本発明においては冷間圧延ミルへの熱延鋼
板4の装入前に行う酸洗を、従来行われていた酸洗(第
5図中の酸洗槽2により行われていた酸洗)に比較して
、著しく短時間化して行うことができる。したがって、
熱間圧延および冷間圧延の各ラインが統合され、省力、
コスト低減に大きく貢献し、また作業能率が大幅に向上
するとともに、省力、省スペース、および設備コスト低
減を図ることができる。
また、さらに第1図、第2図および第4図を例にとって
説明してきた本発明においては、熱延鋼板のスケール還
元前に圧下率が5%以上20%以下の圧延を行ってスケ
ール層にクラックを発生させることにより還元に供する
表面積を増加させて、さらに効率良くスケール除去を行
うこともできる。
第4図には、この圧下を行うために、スケールブレーキ
ングミル13が熱延鋼板4の還元工程の前工程に設置さ
れている。なお、第1図および第2図中にはスケールブ
レーキングミル13は示されていないが、これらの場合
にも直火無酸化炉の前に第4図に示す態様と同様に設置
してもよいことはいうまでもない。
このスケールブレーキングミル■3による圧延において
は、圧下率が5%未満であるとスケール層に発生させる
クラック量が少ないため、還元に供する表面積の増加も
少なく脱スケール時間の短縮効果が小さい。一方、圧下
率が20%を越えるとスケールにはクランクが発生する
が該スケールが粉々に割れて鋼板表面に食い込んでしま
うため、成品品質に悪影響を及ぼしてしまう。そこで、
熱延鋼板のスケール還元前に圧延加工を施す場合には、
圧下率は5%以上20%以下とすることが望ましい。
この圧延加工により、熱延鋼板のスケール層は還元され
てポーラス状となる。この結果、スケール槽の還元はさ
らに容易となり、本発明における酸洗をより一層短時間
にすることが可能となる。
次に本発明をその実施例によってさらに具体的に説明す
る。
実施例1 本実施例では、冷間圧延ラインにスケール付熱延鋼板を
使用し、第2図に示すように、冷間圧延ミル7の直前に
直火無酸化炉5を配設することによって、冷間圧延イン
ラインでの脱スケールの効果を評価した。
試験方法は、スケール付熱延鋼板4(輻30011+1
、厚さ1.2mm)を用い、第3図に示す直火無酸化炉
内の直火還元バーナの火炎還元域で該熱延鋼板4を65
0 ℃〜900°Cまで加熱し、その後、非酸化性雰囲
気(Nz 100%)中で400°Cまで冷却し、脱ス
ケール状態を調べるという方法で行った。
本実施例の場合、直火無酸化炉5の炉長は2mであり、
直火無酸化炉5までの排ガス予熱帯8において、熱延鋼
板4を約400℃まで加熱した0本実施例における直火
無酸化炉5では、熱延鋼板4とバーナ8先端との間の距
Qdは30抛m、各バーナ間の距離りは220 ms+
であった。またライン速度は、5〜10s+/分であり
、バーナ8が熱延鋼板4に当たっている時間は約10〜
20秒であった。
ここで供試材として用いた熱延鋼板4のスケール厚は6
〜9pであり、エツジ部の方が厚かった。
試験の結果は第1表にまとめて示すが、鋼板温度650
°C加熱の場合は、スケール厚は減少するものの表面全
体はスケールに覆われたままであった。
しかし、700℃以上の場合には、一部白色化してスケ
ールが除去された部分が現われ初め、800°C以上の
場合には、完全に白色化して、スケールは全くなくなっ
た状態となった。
なお、上記例ではスケール厚は6〜9−であったが、4
〜5p厚のスケールのときは600 ’C以上の加熱で
十分な脱スケールを行うことができた。
ここでスケールが完全に除去された鋼板を用いて、冷間
圧延試験を行った結果、酸洗板を圧延したときと得られ
た冷延鋼板は全く変わらず、直火還元バーナを用いた脱
スケール法によっても、従来と同等の製品が製作可能な
ことが証明された。
第1表 実施例2 第4図に示す構成の冷延鋼板の製造工程により、普通鋼
の熱間圧延コイルを母材として、冷延鋼板を製造した。
第4図で示す脱スケールラインは、入側よりスケールブ
レーキングミル13に続いて直火還元加熱設備5、保持
帯11、冷却段(19、酸洗槽12および冷間圧延ミル
7が配列されている。
直火還元加熱設備5は、第3図に示す構成の装置を用い
た。
まず、本発明例として熱間仕上圧延ミルで仕上圧延を行
って得た低炭素鋼帯(板厚2.6 mm、板幅148抛
m)をスケールブレーキングミル13により圧下率10
%の圧延加工を施した。
引き続き、直火還元加熱設備5の直火還元バーナによっ
て90℃/Sの加熱速度で650℃に加熱した後、保持
帯11の還元ガス雰囲気中で3秒間保持した。その後、
冷却帯設備9のガスジェット装置を用い60°C/sの
冷却速度で銅帯を冷却した。還元ガス(ガスジェットの
噴出ガス含)としては、水素5%、窒素95%の還元ガ
スを用いた。
この後、酸洗槽12にて10%塩酸を用いて酸洗を実施
した。なお、酸洗時間を変化させてスケールが完全に除
去される最小時間を測定した。
また、比較例として ■熱間圧延後、10%塩酸による酸洗を行ったもの、■
熱間圧延後、熱延鋼板にテンションレベラを用い曲げに
より1%の塑性歪を与え、さらに10%塩酸による酸洗
を行ったもの、 ■熱間圧延後、熱延鋼板にテンションレベラを用い曲げ
により10%の塑性歪を与え、さらに10%塩酸による
酸洗を行っkもの のそれぞれについて、前記と同様に酸洗時間を変化させ
て、スケールが完全に除去される最小時間を測定した。
これらの処理を実施した後、スケール層の有無について
は鋼帯断面のSEM写真および表面層のX線分析にて評
価した。
結果を第6図にグラフで示す。第6図に示す結果からも
明らかなように、完全にスケール層を除去するのに従来
法では酸洗に25秒以上要したのに対し、本発明例では
約5秒程で除去することができ、酸洗時間を大幅に短縮
し、効率良←脱スケールできることが確認された。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明により、冷間圧延ミル入側
に直火無酸化炉を設置することによって脱スケールを効
率よく行うことができ、また、酸洗工程の省略が可能で
ある。
また、冷間圧延ミル入側に直火無酸化炉および酸洗装置
を設置することにより、さらに脱スケールを確実に効率
よく行うことができる。
したがって、本発明によれば、次のような効果が見られ
る。
■酸洗工程の省略によって省スペース、短時間処理がで
きる。
■熱間圧延と冷間圧延とを直結して鋼板製造能率をさら
に高めることができる。
■酸化スケールの性状変化に速やかに対応でき、冷延鋼
板の性能および歩留向上が可能となる。
■湿式処理がなくなり、すべて乾式で行われるため、作
業環境の改善が図られる。
■酸洗を行う場合にも、酸洗時間を大幅に短縮化して効
率的に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷間圧延ライン中に直火無酸化炉を設けた本
発明にかかる冷延鋼板の製造方法を実施するための装置
の概略説明図; 第2図は、冷間圧延ライン中に直火無酸化炉を設けた本
発明にかかる冷延鋼板の製造方法を実施するための別の
装置の概略説明図: 第3図は、直火無酸化炉におけるバーナ配置および鋼板
表面の還元の様子を模式的に示す略式説明図; 第4図は、冷間圧延ライン中に直火無酸化炉および酸洗
槽、さらにはスケールブレーキングミルを設けた本発明
にかかる冷延鋼板の製造方法を実施するための装置の概
略説明図; 第5図は、従来の熱間圧延仕上ラインの概略説明図;お
よび 第6図は、本発明の実施例における結果を示すグラフで
ある。 l:仕上げ圧延ミル  2:冷却設備 3:コイラー      4:鋼板 5:直火無酸化炉   6:冷却帯 7:冷間圧延ミル   8:排ガス予熱帯9:冷却帯 
     10;バーナ 11:保持帯      12:酸洗槽13: スケー
ルブレーキングミル 5:直火無酸化r 9:冷却帯 第1図 第2図 第3図 第4図 3 第5図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)冷間圧延ミル入側に直火無酸化炉を配設した冷間
    圧延ラインにおいて、スケール付熱延鋼板を冷延母材と
    して通板すること、前記直火無酸化炉にあって該熱延鋼
    板にバーナ火炎の還元部を当てることにより、鋼板温度
    を600℃以上として鋼板表面の還元を行うこと、およ
    びこの表面が還元された鋼板を前記冷間圧延ミルに装入
    することを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  2. (2)前記表面が還元された鋼板を酸洗した後、前記冷
    間圧延ミルに装入する、請求項1記載の冷延鋼板の製造
    方法。
  3. (3)鋼板表面の還元終了後、該鋼板を冷間圧延温度に
    まで非酸化性雰囲気下で冷却する、請求項1または請求
    項2記載の冷延鋼板の製造方法。
  4. (4)前記非酸化性雰囲気が、水素濃度2%以上の還元
    ガス雰囲気である請求項3記載の冷延鋼板の製造方法。
  5. (5)鋼板表面の還元前に、前記熱延鋼板に圧下率が5
    〜20%の圧延を行うことを特徴とする請求項1ないし
    請求項4のいずれかに記載の冷延鋼板の製造方法。
JP3278790A 1989-08-03 1990-02-14 冷延鋼板の製造方法 Pending JPH03155409A (ja)

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