JPH0315368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、ドアパネルの上部に取付けられた
ドアサツシユがドアガラスより車内側に位置し、
ドアガラスを上昇した際、このドアガラスとドア
パネルの外板との面を面一にして、車両走行時の
空気抵抗を少なくしたフラツシユサーフエイスド
アに関する。

（従来技術） 従来、上述例のフラツシユサーフエイスドアと
しては、例えば、特開昭58−122223号公報に記載
の構造がある。

すなわち、第１図に示すようにドアサツシユ１
をドアガラス２に対して車内側に配設し、このド
アサツシユ１にフランジ３を一体形成して、この
フランジ３に、窓シール４とガイドレール５とを
一体的に形成した部材６を嵌着する一方、上述の
ドアガラス２の端部内面に接着剤８を介して取付
けた断面コ字状のガイドブロツク７を、上述のガ
イドレール５に揺動自在に外嵌したフラツシユサ
ーフエイスドアである。

この従来構造では、上述の窓シール４はガイド
レール５およびガイドブロツク７よりも内側に配
設されている関係上、ガーニツシユにより上記両
者５，７を隠蔽するという必要性は生じない。

しかし、上述の従来構造では、ガイドレール５
およびガイドブロツク７は窓シール４よりも外側
に配設され、仮りに、これら両者７，５を金属材
で構成した場合には、摺動により金属材表面が傷
付き、この部位への雨水の侵入等により錆が発生
する問題点がある。

このような問題点を解決するために、ガイドレ
ール５およびガイドブロツク７を内側に、窓シー
ル４を外側に配設すると、ガイドレール５および
ガイドブロツク７が車室内から見えるため、これ
ら両者５，７を装飾的に隠蔽するガーニツシユが
必要となり、このガーニツシユの取付けが問題と
なる。

（考案の目的） この考案は、ドアサツシユにガイドレールを取
付けた状態で、ガーニツシユの取付けが簡単とな
るフラツシユサーフエイスドアの提供を目的とす
る。

（考案の構成） この考案は、ドアパネルの上部に取付けられた
ドアサツシユがドアガラス対して車内側に位置す
るフラツシユサーフエイスドアであつて、上記ド
アサツシユは、ドアガラスと平行な内周フランジ
部と外周フランジ部とをドアガラス側に位置させ
て一直線状に形成し、これら各フランジ部中間に
ドアガラスと直交して車室側に延びる中間リブを
設けて、ドアサツシユ断面を略Ｔ字状に構成し、
上記内周フランジ部には断面がコ字状のガイドレ
ールを挟着する一方、このガイドレールと対応す
るドアガラスの車内側の面には、上記ガイドレー
ルに摺動自在に外嵌するガイドブロツクを固定し
上記外周フランジ部には、ドアガラスと車体側と
の間をシールするウエザストリツプを取付け、さ
らに上記ガイドブロツクとガイドレールとを車室
内から見えないように隠蔽するガーニツシユを設
け、このガーニツシユは車室側に位置する隠蔽部
と、ドアサツシユの車室側端部と係合される係合
部と、ドアサツシユの中間リブおよびガイドレー
ル間に挟持される挟持片とを一体形成したフラツ
シユサーフエイスドアであることを特徴とする。

（考案の効果） この考案によれば、ドアガラスと車体側との間
をシールするウエザストリツプは、ガイドレール
とガイドブロツクとの係合部よりも外側に位置
し、かつ上述のガイドレールとガイドブロツクと
を覆うガーニツシユを、これら両者（ガイドレー
ルおよびガイドブロツク）に対して車室内側に配
設したので、このガーニツシユにより上述のガイ
ドレールとガイドブロツクとの両者を車室内側か
ら見えないように覆うことができる効果がある。

しかも、ドアサツシユの内周フランジ部にガイ
ドレールを挾着することで、ガイドレールの組込
みが極めて簡単となり、このガイドレールが挾着
される時、ガーニツシユの係合部をドアサツシユ
の車室側端部に係止すると共に、他方の挟持片を
ガイドレールの端縁とドアサツシユの中間リブと
で挾着することにより、ガーニツシユの取付けを
簡単に行なうことができ、しかも構造が簡単とな
る。

（実施例） この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面はフラツシユサーフエイスドアを示し、第
２図において、このフラツシユサーフエイスドア
１０は、ドアパネル１１の上縁部に昇降されるド
アガラス１２が上昇した際、ドアガラス１２の車
内側に位置して、ドアガラス１２の周縁を囲繞す
るドアサツシユ１３が取付けられ、このドアサツ
シユ１３のドアガラス１２の昇降方向と平行な昇
降ガイド部１４，１４は前述のドアパネル１１の
内部まで延設され、さらにドアサツシユ１３の上
部周縁の一部には、ドアガラス１２の吸出し防止
用の係止部１５が設けられている。

一方、ドアガラス１２には、上述の昇降ガイド
部１４，１４にガイドされるガイドブロツク１６
……が固定され、このガイドブロツク１６……
は、車体前部側に一個、車体後部側の上下位置に
二個がそれぞれ設けられ、また前述の吸出し防止
用の係止部１５と対向するドアガラス１２の上縁
部には、上述の係止部１５と係合するフツクブロ
ツク１７が固定されている。

第３図は、車体後部側の上部位置のガイドブロ
ツク１６部分のドアサツシユ１３の断面を示し、
このドアサツシユ１３は、略枠形の閉断面の支柱
部１８と、この支柱部１８より二枚の板材が重合
して、車外側に延設される中間リブ１９と、この
中間リブ１９のドアガラス１２側（内周側）の板
材を、ドアガラス１２の面と平行になるように屈
曲して形成した端縁リブ２０とによつて構成さ
れ、また中間リブ１９の車体４５側（外周側）の
面には、断面Ｌ字形のチヤンネル２１が固定さ
れ、このチヤンネル２１の車外側は前述の端縁リ
ブ２０の外側面と面一になるように設けられてい
る。

上述の端縁リブ２０と、チヤンネル２１との車
外側の外側面には、これらの幅と同じ幅のプレー
ト２２がスポツト溶接等で固定され、このプレー
ト２２の面はドアガラス１２の面と平行に形成さ
れ、中間リブ１９と、プレート２２の部分とによ
つて断面Ｔ字形を形成し、フラツシユサーフエイ
スドア１０の周縁での内外に対して、内周フラン
ジ部２３と、外周フランジ部３４とを形成してい
る。

換言すれば、上述のドアサツシユ１３は、ドア
ガラス１２と平行な内周フランジ部２３と外周フ
ランジ部３４とをドアガラス１２側に位置させて
一直線状に形成し、これら各フランジ部２３，３
４中間にドアガラス１２と直交して車室側に延び
る中間リブ１９を設けて、ドアサツシユ断面を略
Ｔ字状に構成したものである。

上述のプレート２２と端縁リブ２０とが重合す
る内周フランジ部２３には、上下方向に延びたガ
イドレール２４が挾着されている。

このガイドレール２４は、断面コ字状であつ
て、芯材２５の外周面に樹脂材２６を被覆して形
成され、開口部の対向一側面には、弾性変形し得
る突起２７，２７が連設されて挾着部２８が形成
され、この挾着部２８が前述の内周フランジ部２
３に挾着されたとき、突起２７，２７が弾性変形
して、充分な挾着力を得ることができる。

また、上述のガイドレール２４の外側面の端縁
部には、ドアガラス１２の内面を外方に付勢する
リツプ２９が樹脂材２６で一体形成されている。

前述のドアサツシユ１３の内周面に装着される
ガーニツシユ３０は、ガイドブロツク１６および
ガイドレール２４を隠蔽する隠蔽部３０ａを凹状
に形成した断面コ字状の部材であつて、このガー
ニツシユ３０基部の車内側に凹状の係止凹部３１
が、車外側に挟持片３２がそれぞれ一体形成さ
れ、上述の係止凹部３１はドアサツシユ１３の支
柱部１８に形成された係止突部３３と係合し、ま
た挟持片３２はガイドレール２４が挾着されたと
き、同ガイドレール２４の車内側の端縁と中間リ
ブ１９との間で挾着されて、ドアサツシユ１３の
内周面に固定される。

ここで、上述のガーニツシユ３０は、ガイドレ
ール２４とガイドブロツク１６よりも車室内側に
配設されて、このガーニツシユ３０で上述のガイ
ドレール２４およびガイドブロツク１６を車室内
から見えないように覆つている。

前述のプレート２２と、チヤンネル２１の外端
側とが重合する外周フランジ部３４には、ウエザ
ストリツプ３５が挾着されている。

このウエザストリツプ３５はガイドレール２４
とガイドブロツク１６との係合部よりも外側に配
設され、ドアガラス１２と車体４５側との間をシ
ールする。

また、上述のウエザストリツプ３５は、その基
部３６が断面コ字状に形成され、芯材３７の外周
面を樹脂材３８で被覆して構成され、開口部の対
向一側面には、弾性変形する突起３９，３９が連
設されて挾着部４０が形成され、この挾着部４０
が前述の外周フランジ部３４に挾着されたとき、
突起３９，３９が弾性変形して、充分な挾着力を
得ることができる。

前述のウエザストリツプ３５は、その基部３６
の樹脂材３８より連設されて形成され、ドアガラ
ス１２の端面と対向する部分は、薄肉部４１と、
厚肉部４２との二重構造に形成され、外端辺は薄
肉部４１と、厚肉部４２との接続部分の肉厚を薄
肉にして、屈曲可能な屈曲部４３を形成し、薄肉
部４１より遊端側は厚肉にして、ドアガラス１２
の外側面と当接する当接部４４を形成し、さらに
厚肉部４２の車体４５側にはリツプ４６が連設さ
れ、このリツプ４６は車体４５間のシールを行な
う。

このため、薄肉部４１がドアガラス１２の端縁
で押圧されると、薄肉部４１が湾曲変形し、同時
に屈曲部４３が内側に屈曲して、当接部４４がド
アガラス１２の外側面と当接して、このドアガラ
ス１２を内側に押圧して、この当接部４４でもシ
ールすることができる。

前述のウエザストリツプ３５の基部３６の内側
には、車体４５と、ドア１０との間をシールする
ドアシール部材４７が接着等の手段によつて固定
され、このドアシール部材４７の内端側には、係
止片４８が連設形成されて、チヤンネル２１の内
端に屈曲形成された係止部４９に係止されてい
る。

一方、ドアガラス１２に固定されたガイドブロ
ツク１６は、断面コ字状に形成され、その開口部
はガイドレール２４の表裏面（内外面）でドアガ
ラス１２の昇降がガイドされるガイド部５０が形
成され、このガイド部５０がガイドレール２４に
摺接される。

第４図は、ドアガラス１２の上端部のフツクブ
ロツク１７の位置に対応するドアサツシユ１３の
係止部１５の断面を示し、この部分におけるドア
サツシユ１３、プレート２２、ガイドレール２
４、ガーニツシユ３０、ウエザストリツプ３５、
ドアシール部材４７の各構成は、第３図に基づい
て説明した前述の昇降ガイド部１４部分の構成と
同様に構成されている。

そしてドアガラス１２の上縁に固定されたフツ
クブロツク１７は、断面コ字状に形成されて、開
口部を係止部５１に形成され、その遊端部は外方
に若干開くように折曲されて、ドアガラス１２が
最上部に上昇した際、係止部５１がガイドレール
２４と係合するように設けられている。

なお、上述のフツクブロツク１７が上下動する
部分と対向する部分のガーニツシユ３０は、フツ
クブロツク１７が上下動できるように切欠かれて
いる。

このように構成したフラツシユサーフエイスド
ア１０は、ガイドレール２４を内周フランジ部２
３に挾着する前に、ガーニツシユ３０の係止凹部
３１をドアサツシユ１３の係止突部３３に係止し
て、中間リブ１９の内側に装着し、その後、ガイ
ドレール２４を内周フランジ部２３に挾着するこ
とで、このガイドレール２４の端縁でガーニツシ
ユ３０の挟持片３２を中間リブ１９に押圧して、
ガーニツシユ３０は固定される。

またウエザストリツプ３５およびドアシール部
材４７は、その基部３６が外周フランジ部３４に
挾着され、かつドアシール部材４７の係止片４８
がチヤンネル２１の係止部４９に係止されること
で、ドアサツシユ１３に固定される。

前述のドアガラス１２が昇降された場合、ドア
ガラス１２の内側面はガイドレール２４のリツプ
２９で外側に押圧されるので、ガイドブロツク１
６のガイド部５０の車内側が、ガイドレール２４
の裏面側（内面側）に押圧されて、がた付きのな
い状態で昇降される。

またドアガラス１２の端縁がウエザストリツプ
３５の薄肉部４１を押圧することで、その当接部
４４がドアガラス１２の外周面を押圧して、これ
をシールする。

そしてドアガラス１２が最上部に上昇すると、
フツクブロツク１７がガイドレール２４と係合し
て、ドアガラス１２の吸出しを防止する。

このように、ドアガラス１２と車体４５側との
間をシールするウエザストリツプ３５は、ガイド
レール２４とガイドブロツク１６との係合部より
も外側に配設され、かつ上述のガイドレール２４
とガイドブロツク１６とを覆うガーニツシユ３０
をこれら両者２４，２６に対して車室内側に配設
したので、このガーニツシユ３０によりガイドレ
ール２４とガイドブロツク１６との両者を車室内
側から見えないように覆うことができる効果があ
る。

しかも、上述の内周フランジ部２３にはガイド
レール２４を挾着することで、ガイドレール２４
の組込みが極めて簡単となり、このガイドレール
２４が挾着される時、ガーニツシユ３０の係合部
としての係止凹部３１がドアサツシユ１３の係止
部としての係止突起３３に係止すると共に、他方
の挟持片３２をガイドレール２４の端縁とドアサ
ツシユ１３とで挾着することで、ガーニツシユ３
０の取付けが簡単となり、その構造の簡略化を図
ることができる効果がある。

この考案の構成と、上述の実施例との対応にお
いて、 この考案の係合部は、実施例の係止凹部３１に
対応するも、 この考案は、上述の実施例の構成のみに限定さ
れるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のドアサツシユの断面図、以下は
この考案の一実施例を示し、第２図はフラツシユ
サーフエイスドアの側面図、第３図は第２図のＡ
−Ａ線矢視断面図、第４図は第２図のＢ−Ｂ線矢
視断面図である。 １０……フラツシユサーフエイスドア、１１…
…ドアパネル、１２……ドアガラス、１３……ド
アサツシユ、１６……ガイドブロツク、１９……
中間リブ、２３……内周フランジ部、２４……ガ
イドレール、３０……ガーニツシユ、３０ａ……
隠蔽部、３１……係止凹部、３２……挟持片、３
４……外周フランジ部、３５……ウエザストリツ
プ、４５……車体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ドアパネル１１の上部に取付けられたドアサツ
   シユ１３がドアガラス１２に対して車内側に位置
   するフラツシユサーフエイスドアであつて、 上記ドアサツシユ１３は、ドアガラス１２と平
   行な内周フランジ部２３と外周フランジ部３４と
   をドアガラス１２側に位置させて一直線状に形成
   し、これら各フランジ部２３，３４中間にドアガ
   ラス１２と直交して車室側に延びる中間リブ１９
   を設けて、ドアサツシユ断面を略Ｔ字状に構成
   し、 上記内周フランジ部２３には断面がコ字状のガ
   イドレール２４を挟着する一方、 このガイドレール２４と対応するドアガラス１
   ２の車内側の面には、上記ガイドレール２４に摺
   動自在に外嵌するガイドブロツク１６を固定し、 上記外周フランジ部３４には、ドアガラス１２
   と車体４５側との間をシールするウエザストリツ
   プ３５を取付け、 さらに上記ガイドブロツク１６とガイドレール
   ２４とを車室内から見えないように隠蔽するガー
   ニツシユ３０を設け、 このガーニツシユ３０は車室側に位置する隠蔽
   部３０ａと、ドアサツシユ１３の車室側端部と係
   合される係合部３１と、ドアサツシユ１３の中間
   リブ１９およびガイドレール２４間に挟持される
   挟持片３２とを一体形成した フラツシユサーフエイスドア。