JPH0315054A - ハロゲン化銀写真感光材料用小型自動現像機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラーフィルム等のハロゲン化銀写真感光材料
の処理に使用される自動現像機に関し、例えば写真撮影
の現場まで携帯して、撮影した報道用写真のフィルムを
その現場で処理し、そのフィルム画像を新聞社本社等に
迅速に電送するのに利用される報道用として、或いは、
家庭内でホビー用として利用するのに最適な小型・簡易
型の自動現像機に関する。更に詳しくは結露による感光
材料の汚れや、処理液より発生するガスによる感光材料
のカブリへの悪影響等がなく、また処理槽の温度がコン
トロールされ、安定した処理が可能なハロゲン化銀写真
感光材料用小型自動現像機に関する。

［従来の技術］ 迅速を尊ふ報道用写真では、撮影現場が新聞社の本社や
支局などから比較的近い場所である場合は、未現像のフ
ィルム自体を現場から本社などに急送して処理している
。

しかし、撮影現場が遠隔地の場合は、撮影したフィルム
を現場で現像してから、その画像を本社などに電送する
ことが一般的に行われている。

このような報道用写真フィルムの現像は、現場近くの現
像サービス施設（いわゆる「案ニラボコなど）を利用す
ることもできるが、こうした施設は緊急の処理をいつで
も受け付けてくれるとは限らず、また夜間などは利用す
ることができない。

このため現実には、手現像ないしは皿現像と称される千
作業で現像処理を行っているのが一般的である。

また、ごく一部では、報道用として市販されている自動
現像機や、マニュアル現像タイプのホビー用小型現像機
も利用されてはいる。

従来、いわゆるシ不式の連続フィルム自動現像機では、
連続的に配置された複数の処理槽中に処理液が溜められ
ている。また、各処理槽には、フィルム搬送ランクが配
備され、フィルムは該瞳送ラ・ンクの１般送ローラ群の
回転により殿送され、各処理槽で順次浸漬処理され、最
後に乾燥ユニン１・で乾燥され外部に俳出される構造に
なっている。

多くの自動現像機では、■処理部の遮光性の保障、■ｌ
？１述の搬送ランクの固定、■処理槽上部から萬発する
処理液成分が未現像フィルム乙こ及ぼす悪影響の防止、
■装置内の温められた空気を循環させて乾燥風として利
用する温度管理システムの採用、等々の目的のため、処
理槽上部は密閉されている。また、処理液の蒸発や空気
酸化を防止するために、処理液液面に浮き蓋を配置した
り、或いは処理ｌ夜液面の近くに遮蔽部材を配置するな
どしている。さらに、搬送ラックを正しい位置に配置し
、搬送時に駆動力が加わっても位置移動や謡動が発生し
ないよう、搬送ラ，クの上部は特別な部材で固定されて
いる。この部材は、後続する処理槽の搬送ラックへとフ
ィルムを移設するための渡り機構が設けられているのが
普通である。

以上の、遮光・密閉・蒸発防止・搬送ラノクの上部固定
・渡り機構の配置、等などを目的とする部材は、それぞ
れ独立しつつも相互に配置上の関連を持つ複雑なＩａ．
械的構造になっている。

〔発明が解決しようとする課題］ 市販されている従来の報道用自動現像機は比較的大型で
あり、撮影現場ま↑運ふには専用のトランク、ハン等の
自動車が必要な上、手操作の部分が依然として多く、ま
た、処理時間も長くかかるなど理由により普及には至っ
ていない。一方、ホビー用の小型現像機は、ほとんどが
手操作であるためフィルムにキズがつく恐れがあり、い
わゆる皿現像などの手現像と同様なツ｝練を要するため
、ほとんど利用されていない。

そこで報道関係者の間では、 ■　小型軽量であって携４１Ｆに便利。好ましくは、小
型乗用車を使用するまでもなく、一人で持ら運びできる
。

■　フィルム政送、処理ｌ夜の取り扱い、処理温度の調
整、乾燥などの各工程が自動制御で行われ、操作に熟練
技術を要しない。

■　処理性能が良好で安定。

■　処理時間が早い。

■　誤動作が少なく、メンテナンスが楽。

などの要請を満足する小型自動現像機の出現が待ち望ま
れていた。

本発明は、上記の要請を満足する報道用ないしホビー用
として屋通な小型自動現像機に関する研究により完威し
たものであり、特に、小型自動現像機内部に滞留する熱
を効率良く最小限の電力で排出でき、かつ、ポンプ、モ
ーター等の電装品の加熱を防止でき、これによって処理
槽の温度コントロールが可能となり、さらに、結露によ
る感光材料の汚れや電装部の故障を解決し、さらには処
理液から発生する有害ガス（アンモニアガスや亜硫酸ガ
ス等）を効率良く外部に排出して、感光材料への悪影響
をも解決できる小型自動現像機を提供することを目的と
するものである。

即ち、通常の大型自動現像機においては循環ポンプ、駆
動モーター、補充ポンプ等が外気と直接接するよう配設
されており、これら部品の発熱を特に問題とする必要は
なかったが、近年の「ミニラボ」に代表される比較的小
型の自動現像機においては、該自動現像機が店頭に置か
れるため、これらの発熱体は周囲を化粧板で覆われる。

さらに、これらポンプやモーター等の発熱体は、処理槽
下部に配設され熱が内部にこもってしまうため、発熱部
近傍に排気ファンを配設して強制排気できるようになっ
ている。さらに、この排気ファンで、使用される処理液
から発生する有害ガス（アンモニアガスや亜硫酸ガス等
）も同時に外部に排出している。

しかしながら前記の如く、近年、報道用写真やホビー用
としては簡易かつ小型の自動現像機が要求されてきてい
る。このため、発熱部となるポンプやモーターとして小
型仕様の装置を使用してもおのずから限界があり、自動
現像機の容積の割には大きな発熱体を内部に持つことに
なる。また、現像処理を迅速に行うために比較的高温で
処理するが、これにともない処理液から発生する有害ガ
スも多くなり、写真性にカブリを発生する等の悪影響が
促進され、さらに蒸発量も多くなるので、自動現像機内
部に結露を生し、該結露が感光材料の汚れや電気系統の
故障の原因となるなど、一層大きな問題となってきてい
る。

本発明者らは、これら小型自動現像機に固有の欠点を解
決すべく種々検討した結果、通気部の開口面積比率（自
動現像機の底部を含む外装板の全面積に対する通気部の
開口面積の割合）が前記目的に対し大きな意味を持つこ
とを見出し、本発明に到達したものである。

本発明は上記した課題を解決した報道用ないしホビー用
の小型自動現像機を明らかにすることを主目的とするも
のであり、本発明の他の目的ないし利益は、以下の記述
ないし添付の図面から門白となるであろう。

（ｙＡ題を解央するための手段〕 上記した課題を解失する本発明のハロゲン化銀写真感光
材料用小型自動現像機の特徴は、■　本願自動現像機本
体の外装板に開口面積比率が０．０２〜０．５である通
気部を有することである。

■　通気部が複数の小孔よりなる。

■　自動現像機内の各処理槽の容量がそれぞれ３ｌ以下
である。

■　処理槽に於ける処理時間が総計１０分以内である。

■　通気部の主要部分が実質的に自動現像機側面下部に
ある。

■　通気部の開口面積比率が０．０３〜０．４の範囲で
ある。

■　処理される感光材料がハロゲン化銀カラー写真感光
材料である。

■　自動現像機の内部電装部の空気を強制的に排出する
強制電動ファンを持たない。

などにある。

以下、この発明の詳細な説明を行う。

通常のミニラボ等で用いられる小型自動現像機の開口面
積比率は、大きいものでも０．０１程度、普通はこれ以
下の値が当業界の常識になっている。

本発明においては、通気部開口面積比率が０．０２〜０
．５の範囲で用いられる。この比率が０．０２より小さ
い場合、前記のような効果を達或できず、また０．５よ
り大きい場合、構造上の強度が不足するため実用に供す
ることができない。本発明の効果をより良好に奏するに
は通気部開口面積比率が０．０３〜０．４の範囲が好ま
しく、より好ましくは０．０５〜０．３の範囲が用いら
れる。

また、本発明の通気部には、電動ファンによる強制排気
を行ってもよいが、本発明の範囲の通気部開口面積比率
を使用するならば、これら排気ファンを配設しなくても
前述の効果を得ることができ、本発明の好ましい態様の
一つを構戒する。但し、該排気ファンは処理部の蒸気や
ガスの換気に用いるものとは区別され、これら換気ファ
ンは使用してもよい。

また、本発明においては、処理槽の容量が３１より大で
あれば（熱容量も大であるから）、前記したモーターや
ポンプ等の発熱体による影響を受けにくいが、３１以下
の場合はこれら発熱体の影響を受けやすくなり、本発明
の通気孔の効果が顕著となる。とりわけ、２．５ｌ以下
の際にその効果を発揮し、さらに２．Ｏ　Ｉ！．以下の
際に、特にその効果が顕著である。

また、上記のような発熱体による処理温度の上昇は、処
理時間が短時間になるほど写真性能に与える影響が大き
くなり、各処理槽に於ける処理時間の総計がｌＯ分以内
の迅速処理の場合、本発明の通気部の効果が顕著となる
。とりわけ８分以内の迅速処理では、その効果がより顕
著となる。

また、本発明の通気部は自動現像機の底部を含む外装部
のいかなる部分に配設されてもよいが、排気効率の点か
らは、発熱体が設置される部分の近傍に配設されるのが
好ましく、より好ましくは自動現像機側面下部に配設さ
れることである。

さらに、この通気部は脱着可能とし、ビス等で固定され
ていることが好ましい。これは、通気部を取り外した後
の開口を自動現像機内部のメンテナンス用窓として用い
ることが可能となるからである。

さらにまた、本発明の小型自動現像機に用いられるハロ
ゲン化銀写真感光材料としては、白黒用（Ｘ−レイ用、
リス用、白黒ペーパー、白黒フィルム等）及びカラー用
（カラーネガフィルム用、カラーネガペーパー用、カラ
ーリバーサルフィルム用、カラーリハーサルペーパー用
等）等、いかなる感光材料も用いることができるが、と
りわけ、温度や有害ガス等の影響を受けやすいハロゲン
化銀カラー写真感光材料に適用する際に、その効果が顕
著となる。これは、白黒写真の場合、その階調は一つの
銀像によって決まり、写真性能上の問題は比較的生しに
くいのに対し、カラー写真の場合、ブルー、グリーン、
レンドの３層のバランスが問題となり、より厳しいコン
トロールが要求されるためである。

そして、カラー写真感光材料の中でも、特に、やり直し
が不可能な撮影用感光材料に本発明が好適に適用される
。

〔実施例〕

次に、上記した特徴を持つ本発明を、添付の図面に示す
具体的な自動現像機として説明する。

第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）は本発明を適用した自動
現像機を示す斜視図、第２図（Ａ），（Ｂ）は同じく分
解斜視図、第３図は搬送ラックの斜視図、第４図〜第７
図は本発明の通気部の他の実施例を示す概略図である。

第１図〜第３図の自動現像機の外枠体には運搬のための
肩掛け紐、もしくはハンドル等が用意されている（図示
せず）。

図において、符号１０は後述する処理槽等を収納すると
ともに、その一部は処理槽側壁となっている本体フレー
ムを指示し、この本体フレームＩＯの上部は処理槽蓋で
あり、かつフィルムセント部、力冫夕・フィルム取込部
、電装操作部の基板（底板）で遮光状態に維持され、さ
らに、蓋体１１、１２によって遮光状態に維持されてい
る。

本体フレーム１０及び蓋体１１、ｌ２は軽量化を計るた
めに合戒樹脂材ないし、軽金属材ないし塗装薄板鉄板で
形威される。なお、図示の自動現像機にあっては、より
軽量化を計るために、本体フレーム１０自体が処理槽枠
体を形威しているので、本体フレーム１０は、耐薬品性
で不透明な遮光性合成樹脂材で形威される。

蓋体１１は後述するフィルムセット部Ａを密閉するもの
であり、蓋体１２はフィルム取り込み部Ｂを密閉するも
のである。

なお、フィルム七ノ１・本数は第２図に示すように１本
処理の他、第２図（Ｂ）に示す様に２本同時処理とする
こともできる。

なお、蓋体ｌ１と１２とは、単一の蓋に構威することが
できる。

蓋体１１は、その基部がヒンジ機構によってフィルムセ
ット部Ａが配置される基板に取り付けられており、この
ヒンジ機構を介して、一定の角度で上方に開くことがで
きるものであり、閉した状態の維持のために緊締手段１
３によって本体フレーム１０の上端に固定される。

第１図の自動現像機側板部には通気部１４が配設されて
おり、同様に裏面部にも通気部が配設されている。本発
明の通気部１４の通気孔は１つの大きな穴でもよいが、
外装板の強度及び安全性の観点から複数の小孔より構或
されることが好ましく、この小孔Ｓは長方形のスリソト
状、星形状、網目状、十字形等各種の形状が可能である
（第４図〜第７図）。

第２図に示すように、処理しようとするフィルム３０は
、パトローネ３１に収納されたままの状態で、基板（中
Ｍ）２０の上部に配置されているフィルムセット部Ａに
セットされる。

通常、撮影済みのフィルム３０は、その先端部の若干量
がパトローネ３ｌのフィルム引き出し口の外側に残って
いるので、その先端にフィルムリーダ３ｌを取り付けて
からフィルムセット部Ａにセントする。

このとき、フィルムリーダ３ｌの先端が後述すフィルム
取り込み部Ｂの取り込みローラに係合するように、若干
押し込むようにする。

フィルム３０のセントが完了し、蓋体ｌ１を閉して内部
を遮光状態にした上で、図示しないスタートスイッチを
押せば、まずフィルムリーダ３ｌがフィルム搬送系のフ
ィルム取り込み部Ｂに取り込まれる。

フィルム３０の一定量が取り込まれて、フィルム３０の
終端が検知されると、力冫夕４０が作動してフィルム３
０の終端近くが切断され、フィルム３０はパトローネ３
ｌから分離され処理槽へ搬送される。

カッタ４０は、上側の可動刃と下側の固定刃から戒り、
基端部を中心にして回動する可動刃をモ一夕或いはソレ
イド等の駆動力で作動させるように構或されているが、
他の種類ないし形状のカッタを利用してもよい。

フィルム取り込み部Ｂから搬送系に取り込まれたフィル
ム３０は、搬送系のピニオン等に係合するフィルムリー
ダー３ｌに引っ張られて、所定の搬送順路に従って処理
部Ｃ中を殿送されながら現像処理され、本体フレーム１
０の外部に配置されている乾燥部Ｄに導入されて自動的
に乾燥される。

なお、処理部Ｃから排出されるフィルム３０を乾燥する
ための乾燥部Ｄを設けずに、乾燥部Ｄの設置位置を単な
る出口として、未乾燥のフィルム３０を受け取るための
部材を用意しておき、フィルム３０の乾燥は、例えばい
わゆるハンガー乾燥あるいは、ドライヤー等でマニュア
ル的に乾燥する態様も本発明に包含される。

フィルムセット部Ａ及びフィルム取り込み部Ｂが配置さ
れる基板（処理槽蓋）２０は、本体フレームＩＯの上部
に載置され、その基部はヒンジ機構を介して本体フレー
ム１０に固定されており、上述のように、本体フレーム
１０自体が処理槽を形戒しているので、この基板２０を
ヒンジ機構を介して開けば、処理部Ｃの上部が解放され
る。なお、ヒンジ機構を設けず基板２０の全体を本体フ
レーム１０から取り外せるように構成してもよい。

次に、本発明の自動現像機に通用される処理部Ｃの具体
的構戒を説明するが、処理部Ｃにおける処理槽や搬送系
の具体的な構成、処理液組成、処理温度や時間の設定、
等々は、以下に説明するものに限定されるものではなく
、処理性能の向上や処理時間の短縮を目的として、また
、処理液の組戒なととも関連して、様々なバリエーショ
ンがあり、これらの内どれを選択するかは、本発明が通
用可能な自動現像機として絶対的な限定的要素ではない
。

本発明の自動現像機で使用される処理液の組戒、処理槽
の構戒、処理時間及び処理温度一例は下記のとおりであ
る。

■．処理液の組成例 ■　発色現像液（ＣＤ） 炭酸カリウム　　　　　　　　　　３０　　ｇ炭酸水素
ナトリウム　　　　　　　２．５ｇ亜硫酸カリウム　　
　　　　　　　５．０ｇ臭化ナトリウム　　　　　　　
　　１．３ｇ沃化カリウム　　　　　　　　　　１．２
ｍｇヒドロキシルアξン硫Ｈ　ｋＭｒ　　　　　２　．
５　ｇ塩化ナトリウム　　　　　　　　　０．６ｇ４−
アミノー３−メチルーＮ一 エチルーＮ−（β一竪ドロキシルエチル）アニリン硫酸
塩　　　　　　　　　４．８ｇエチレンジアξンテトラ
メチレンホスホン酸ナトリウム　　　　　　　　　　　
３．０ｇ水酸化カリウム　　　　　　　　　１．２ｇ水
を加えて１ｌとし、水酸化カリウムまたは２０％硫酸を
用いてｐｌｌｌｏ．０６に調整する。

■　漂白液（ＢＬ） １．３−プロピレンジアミンテトラ酢酸第２鉄アンモニ
ウム塩　　　　　　０．３モルエチレンジアミンテトラ
酢酸２ ナトリウム　　　　　　　　　　　１０　　ｇ臭化アン
モニウム　　　　　　　１５０ｇ氷酢酸　　　　　　　
　　　　　５０　　ｇ水を加えて１ｌとし、アンモニア
水または氷酢酸を用いてｐｌ１４．４に調整する。

■　定着液（Ｆｉｘ） チオ硫酸アンモニア チオシアン酸アンモニウム 無水重亜硫酸ナトリウム メタ重亜硫酸ナトリウム エチレンジアミンテトラ酢酸２ ナトリウム　　　　　　　　　　　　１．０ｇ炭酸ナト
リウム　　　　　　　　　１０　　ｇチオ尿素　　　　
　　　　　　　　１０　　ｇ水を加えて１４２とし、酢
酸アンモニア水を用いてｐｌ１７．０に調整する。

■　安定化液（ＳＴ） ヘキサメチレンテトラミン　　　　２ｇ１．２−ペンツ
ーイソチアゾリン−３−オン０．０５ｇ Ｃｑ　｝ｌＩ９＋○（ＣＨ２ＣＨ．○）　，ｙＨ２００
　ｇ １５０　ｇ １２　　ｇ ２．５ｇ １　　ｍａｌ 水を加えて１ｌとし、アンモニウム水及び５０％酢酸を
用いてｐＨ７．０に調整する。

■．処理部（槽）の構戒例 ■　発色現像（ＣＤ）　　２ランク１槽■　漂白（ＢＬ
） ■　定着（Ｆｉｘ） ■　水洗（Ｗ） ■　安定（ＳＴ） ■．処理時間及び処理温度例 時　間　　温度（゛Ｃ）タンク容量 の発色現像　１’　３７″ｘ２　　３８±０．３　　　
　２．１！（ＣＤ） ■漂白処理　　　５５”　　　　３８±５　　　　　０
．８Ｑ（ＢＬ） ■定　　　着　　　　５５”　　　　　　３８±５　　
　　　０．８２（Ｆｉｘ） ■水　　　洗　　　　５５”　　　　　３８±５　　　
　　　０．６　１！．（Ｗ） ■安　　定　　　５５″　　　　室　温　　　０．６１
（ＳＴ） ただし、水洗層には、水道水を満たし使用した。

処理部Ｃを形成するための基本的な枠体となる本体フレ
ーム１０は、第２図に示すように、不透明な遮光性のあ
る合戒樹脂材により有底の分割された槽として形威され
る。図面上、各槽の両側に形成されている空隙部は、フ
ィルム躍送系の駆動歯車等を配置する部分と、温調様ヒ
ータ、液面センサ、温度センサ等が配置される部分であ
る。

各処理槽には、第２図に示すように、上方向から搬送ラ
ック５０が差し込まれ、その鞠に用意されている切欠部
に係合されて、その下部が固定されると同時に、搬送ラ
ック上部にある位置決めのビンを各処理槽上部に設けら
れた切欠に係合することで、搬送ラックを正しく処理槽
内に設置する。

搬送ラック５０の大きさは処理槽の深さに対応している
。別の言い方をすれば、処理時間の長さに対応して搬送
路の長さが規定され、搬送路の長さは、搬送ラック５０
の大きさ、ないし処理槽の深さに規定される。

第３図に示すように、搬送ラック５０は、対向状態に位
置する一対の支持部材５１、５ｌと、この支持部材５ｌ
、５■の中間部に配置される搬送ローラ群５２と、この
搬送ローラ群５４を駆動する駆動系と、支持部材５ｌ、
５ｌの中間域に配置されている攪拌部材５３及びこれを
駆動する駆動系５４とから或る攪拌手段とを持っている
。

撹拌部材５３は、支持部材５ｌ、５１に設けられている
長孔５５に係合する基板５３Ａと、この基板５３Ａに固
定されており、側面方向に突出しているカム機構円板５
４Ｂで構成されている。

撹拌手段の駆動系５４は殿送ラック５０の支持部材５１
、５１の内の一方５ｌの外側面に配置されており、他方
の支持部材５１の外側面に配置されている駆動伝達手段
に連携されている。

フィルム３０は、第２図及び第３図に矢符で示すように
、搬送ランク５０の人口ローラから入り、肥送ローラ群
に案内されて進み、出口ローラから排出され、次段の躍
送ランクに移設される。フィルム３０は、１般送ランク
５０においてその両側端が搬送ローラに係合されて、乳
剤面が互いに向き合った状態で殴送され、その中間部の
空間に攪拌部材５３が位置することになる。

フィルム３０の先端にリーダ３ｌが取り付けられて、先
行するりーダ３ｌに引っ張られる方式でフィルム３０が
Ｉｌｌ送される搬送方式の場合には，フィルム３０の側
端部は、搬送ローうに係合していなくともよい。但し、
このような搬送態様では、搬送ランク５０中でフィルム
３０がたるむ事態が発生すると、乳剤面が攪拌部材５３
の翼部材５３Ｂに接触して乳剤面を傷付ける恐れがある
ので、好ましい搬送路を規制するためのガイド板等を設
けることが望ましい。このように、フィルム３０の搬送
路を一定させれば、攪拌部材５３の上下移動は、支持部
材５１、５１に設けられる長孔５５によって規制されて
いるので、翼部材５３Ｂの端面とフィルム３０との距離
を近づけても安全となる。処理液の撹拌効果をより高め
るためには、両者の距離をできるだけ近接させることが
好ましく、処理槽の大きさや、上下往復動の早さにもよ
るが、約５０ｍｍ以下であることが好ましい。

（実験１） 前記の処理において、下記のカラーネガフイルムに４８
００°Ｋ．５ＣＭＳでウエンジ状露光を与えて処理した
ところ、全てについて良好な結果を得ることができた。

１．富士写真フィルムＱ勾製　スーパーＨ　Ｒ　ＩＩ　
１００２．　　　　　　　　　　　スーパーＨＧ２００
３．／／　　　　　　　スーパーＨＧ４００４．　　　
　　　　　　　　スーパーＨ　Ｒ　ＩＩ　１６００５．
イーストマンコダノク社製　　　　　　　コタ゛カ　ラ
ーゴーノレド１００６．〃　　　　　　　コダカラーゴ
ールド２００７．　　　　　　　　　　　コダカラーゴ
ールド４００８．〃　　　　　　　コダカラーゴールド
１６００９．〃　　　　　　　　エクター２５ １０．コニカ株製　　　　　コニカカラーＧ　Ｘ　［１
　１００１１．　　　　　　　　　　　　コニカカラ一
〇Ｘ２００ｌ２．〃　　　　　　　　コニカカラーＧＸ
４００１３．　　　　　　　　　　　コニカカラーＧＸ
３ｌ００（実験２） 前記の処理において、第１図の通気部の大きさ及び数を
下記の表１の如く適宜変更し、各５時間連続稼働を行い
、５時間後の発色現像層の温度を測定した。また、処理
槽蓋部の水滴の付いている状況（結露）を観察した。

結果をまとめて表１に示す。

表　１ 上記表中、○は結露がないことを示し、△は若千発生が
認められることを、×は明らかに発生が認められ感光材
料を汚す可能性があることを表す。

表ｌより、通気部開口面積比率が０．０２より小さい場
合には、写真性能を維持できぬ程発色現像処理槽の温度
が高くなってしまい、さらに結露の発生が著しいことが
判る。しかるに、本発明の範囲では、いずれも極めて良
好であることが判る。また、通気部開口面積比率が０．
５より大きいものを製造したが、自動現像機が構造的に
極めて弱いものとなってしまい、また内部の部品が見え
てしまうことにより美的に悪い印象を与えるため、商品
的価値がないものとなった。

（実験３） 上記実験で用いた発色現像槽のタンク容量を下記表２の
如く変化させて他は実験２と同様にして実験を行った。

ただし、通気部開口面積比率は０．１及び０．００５で
行った。その際の５時間連続稼動後の発色現像槽の温度
を測定した。

結果をまとめて、表２に示す。

表２ 上記表２より、本発明の範囲内の通気部開口面積比率を
有するもの（Ｎｏ．２−６〜Ｎｏ．２−１０）は温度が
良好に維持されるものの、範囲外のもの、（Ｎｏ．２−
１〜Ｎｏ．　２　−　５　）は、コントロール不可であ
ることが判る。また、この効果は、タンク容量が３１以
下のものに、その効果が顕著に出ることが判る。

〔発明の効果〕

本発明によれば、自動現像機外装板に開口面積比率が０
．０２〜０．５の通気部を配設した小型自動現像機によ
り、下記■〜■の効来が得られる。

■　長時間にわたり安定した写真性能を与える小型自動
現像機が可能である。

■　自動現像機内部に処理ｌ夜の蒸気による結露が少な
く、処理される感光材料を汚すことがなく、また電装部
の故障や錆の発生を改良する。

■　処理液から発生する有害ガスによる写真性能への悪
影ｇ（カブリの発生等）や機材の腐食が改良される。

■　処理槽の温度をコントロールでき、常に安定した写
真性能を可能とする。

■　ポンプやモーターのオーバーヒートによる駆動不良
がない小型自動現像機を提供する。

本発明は以上のことから頭記した目的の達戒が可能であ
る。

なお、本発明においてフィルムとは、所謂ネガフィルム
に限らず、印画紙等の所謂ペーパーその他の写真材料を
指称する。

【図面の簡単な説明】

第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）は本発明を適用した自動
現像機を示す斜視図、第２図（Ａ），（Ｂ）は同じく分
解斜視図、第３図ぱ｛般送ラ・７クの斜視図、第４図〜
第７図は本発明の通気部の他の実施例を示す概略図であ
る。 １０ １１ １２ ■３ ｌ４ ２０ ２１ ２　２−・ ２３・ ３　０・ ３　１・ ４０ 枠体フレーム（外装板） 蓋体 蓋体 緊締手段 通気部 基体 ラック押え板 渡りガイド 排気通路 フィルム パトロー不 カッター 第 １ 図 第 図 第４ 図 第５図 第６図 第７図

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）現像機本体の外装板に開口面積比率が０．０２〜
   ０．５の通気部を設けたことを特徴とするハロゲン化銀
   写真感光材料用小型自動現像機。
2. （２）前記通気部が複数の小孔を有する板状部材である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のハロゲン
   化銀写真感光材料用小型自動現像機。
3. （３）前記現像機内の各処理槽の容量がそれぞれ３ｌ以
   下であることを特徴とする特許請求の範囲第１項、第２
   項のうちの１項記載のハロゲン化銀写真感光材料用小型
   自動現像機。
4. （４）前記現像機内の各処理槽に於ける処理時間の総計
   が１０分以内であることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項〜第３項記載のうちの１項記載のハロゲン化銀写真
   感光材料用小型自動現像機。
5. （５）前記通気部の主要部分が自動現像機側面下部にあ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項〜第４項記載
   のうちの１項記載のハロゲン化銀写真感光材料用小型自
   動現像機。
6. （６）前記通気部の開口面積比率が０．０３〜０．４で
   あることを特徴とする特許請求の範囲第１項〜第５項記
   載のうちの１項記載のハロゲン化銀写真感光材料用小型
   自動現像機。
7. （７）前記現像機において処理される感光材料がハロゲ
   ン化銀カラー写真感光材料であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項〜第６項記載のうちの１項記載のハロ
   ゲン化銀写真感光材料用小型自動現像機。
8. （８）前記現像機内の電装部空気を強制排気する電動フ
   ァンを有さないことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   〜第７項記載のうちの１項記載のハロゲン化銀写真感光
   材料用小型自動現像機。