JPH03149901A - 誘電体フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野》 本発明は、自動車電話、携帯電話、コードレス電話、衛
星通信用フィルタ等に適した誘電体フィルタ及びその製
造方法に係り、とくに複数個の誘電体共振器を一体化し
て筐体等への組み込み、固定構造を簡略化した誘電体フ
ィルタ及びその製造方法に関する。

（発明の概要） 本発明は、複数個の誘電体共振器をその外面の導体膜自
体で一体化して取り扱いを容易にし、筐体等への組み込
みや固定構造の簡略化を可能にしたものである。

（従来の技術） 従来、円筒状誘電体の外周面と内周面と短絡端面とに導
体膜を形成し、反対側の開放端面のみに誘電体を露出さ
せた同軸型誘電体共振器は周知であり、このような誘電
体共振器を複数個用いることにより誘電体フィルタが構
成されている。

第１０図に一般的な誘電体フィルタの１例を示す、この
図において、１はそれぞれ独立した同軸型誘電体共振器
であり、第１１図に示す如く円筒状誘電体３の外周面と
内周面と短絡端面とに導体膜４を形成し、反対側の開放
端面のみに誘電体３を露出させたものである。そして、
各誘電体共振器１はそれぞれ金属台座５を介して金属筐
体６の内側底部に配置固定される。すなわち、第１１図
の如く金属台座５の円弧状位置決め凹部７に導電性接着
剤８を塗布することにより、各凹部７に誘電体共振器１
がそれぞれ接着固定される。更に、筐体６内には各誘電
体共振器を静電容量で結合する結合用基板９が配置され
、第１０図では省略したが第１１図の如く各誘電体共振
器ｌに弾性で圧接する金属ばね部材１０を介して筐体６
の開口を閉じる蓋体がかぶせられる。

また、特開昭６０−２６０２０１号にはばね材で各誘電
体共振器を位置決めして各誘電体共振器の外側導体膜を
金属筐体にそれぞれはんだ付けした構成が開示されてい
る。

（発明が解決しようとする課題》 ところで、従来の誘電体フィルタは個々の誘電体共振器
がａ！械的に独立した部品であったため、筐体内に配置
収納する場合、各誘電体共振器を導電性接着剤や導電性
ばね材で個別に固定する必要があり、各誘電体共振器の
取り扱いや筐体への組み込み作業が面倒となる嫌いがあ
った。また、各誘電体共振器を筐体に固定するための構
造も複雑にならざるを得なかった。

本発明は、上記の点に鑑み、複数個の誘電体共振器を一
体化することにより筐体等への組み込み作業や固定構造
の簡略化を図った誘電体フィルタ及びその製造方法を提
供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明の誘電体フィルタは
、筒状誘電体に導体膜を設けてなる誘電体共振器を複数
個備えた場合において、隣接する前記誘電体共振器群士
を前記筒状誘電体外面の導体膜自体で接合一体化した構
成としている。

また、本発明の誘電体フィルタの製造方法は、複数個の
筒状セラミック誘電体に導体ペーストを塗布、乾燥し、
隣接する筒状セラミック誘電体外面の導体ペーストを相
互に接触させた状態で前記導体ペーストを焼き付け、当
該隣接する筒状セラミック誘電体同士を一体化すること
を特徴としている。

（作用） 本発明においては、隣接する複数個の誘電体共振器が機
械的に一体化されるので、複数個の誘電体共振器を１個
の部品として取り扱うことができ、取り扱いが簡便とな
る。従って、筐体等への組み込み作業も簡単になり、固
定構造も簡略化可能である。しかも、各誘電体共振器は
外面の導体膜が共通となっていることを除けば電気的に
独立しているため、個別にトリミング等の調整を行うこ
とができる利点がある。

（実施例） 以下、本発明に係る誘電体フィルタ及びその製造方法の
実施例を図面に従って説明する。

第１図は本発明の第１実施例を示す、この図において、
誘電〜体共振器群２０は、隣接する同軸型誘電体共振器
ｌ同士を円筒状セラミック誘電体３の外面の導体膜４自
体で接合一体化したものである。このような誘電体共振
器群２０は、複数個の円筒状セラミック誘電体３に導体
ペースト（ｅ１１４えば、銀ペースト、Ａｇ−Ｐｄペー
スト、銅ペースト、金ペースト等であり、金属粒子とガ
ラス粉末とを混合したものを有機剤に均一に分散して、
印刷、塗布可能にした比較的粘度の高い物質、ガラス粉
末の代ハリにＴ　ｉ　Ｏｔ、Ｃｕｂ、ＣｄＯ等の酸化物
を用いるものや、ガラス粉末と酸化物の両方を混合した
ものがある、）を塗布し乾燥させた後に、隣接する円筒
状セラミック誘電体外面の導体ペーストを相互に接触さ
せた状態でその導体ペーストを８５０℃程度の温度で焼
き付けて第２図の如く外面の導体膜４を接合状態で共通
に焼結することで作成される。この結果、隣接する誘電
体共振器同士は導体膜４で電気的及び機械的に強固に接
続固定されることになる。

前記誘電体共振器群２０は金属台座５Ａを介して金属筐
体６内に配置固定される。すなわち、誘電体共振器群２
０の両端部の誘電体共振器１に対応した円弧状位置決め
凹部７Ａに導電性接着剤８を塗布することにより、両端
部の誘電体共振器１が凹部７Ａに接着固定される。この
場合、各誘電体共振器１は相互に一体化されているから
中間部の誘電体共振器ｌを直接固定する必要はなくなる
。

更に、筐体６内には各誘電体共振器を静電容量で結合す
る結合用基板９が配置され、両端部の誘電体共振器１に
弾性で圧接する金属ばね部材１０Ａを介して筐体６の開
口を閉じる金属蓋体２１がかぶせられる。

なお、金属筐体６内における結合用基板９と各誘電体共
振器ｌとの位置関係及び接続関係は、第１０図の場合と
同様の配置とすることができる。

この第１実施例の場合、各誘電体共振器１は導体膜４を
形成する段階で一体化されて誘電体共振器群２０となっ
ているため、１部品として取り扱うことができ、金属筐
体６への組み込みが極めて容易となり、固定構造も簡略
化できる。

第３図及び第４図は本発明の第２実施例を示す。

これらの図において、誘電体共振器群３０は、複数個の
円筒状セラミック誘電体３に導体ペーストを塗布、乾燥
し、隣接する円筒状セラミック誘電体外面の導体ペース
トを相互に接触させかつセラミック棒材２５を隣接する
誘電体共振器１間の隙間に詰めた状態においてその導体
ペーストを８５０℃程度の温度で焼き付けて第４図の如
く外面の導体膜４を接合状態で共通に焼結することで作
成される。

このようにして得られた誘電体共振器群３０の金属筐体
への配置は前述の第１実施例の場合と同様にして実施で
きる。

この第２実施例の場合、セラミック棒材２５を誘電体共
振器間の隙間に詰めた状態で導体ベーストにて融着する
ため、融着面積を大きくして強度を増大させることがで
きる。

第５図は本発明の第３実施例を示す、この図において、
各誘電体共振器ＩＡの円筒状セラミック誘電体３Ａは外
周直に接合用円弧状切欠き渭４１を有している。そして
、このような誘電体共振器ＩＡを複数個一体化した誘電
体共振器群４０は、複数個の円筒状セラミック誘電体３
Ａにそれぞれ導体ペーストを塗布、乾燥し、一方の円筒
状セラミック誘電体３Ａの接合用円弧状切欠き溝４１に
他方の円筒状セラミック誘電体の外周を嵌め、該切欠き
溝４１の部分において隣接する円筒状セラミック誘電体
外面の導体ペーストを相互に接触させ、その導体ペース
トを８５０℃程度の温度で焼き付けて外面の導体膜４を
接合状態で共通に焼結することで作成される。この場合
、切欠き１４１にも導体膜４は形成され、各誘電体共振
器の電気的な独立性は保たれている。

このようにして得られた誘電体共振器群４０の金属筐体
への配置は前述の第１実施例の場合と同様にして実施で
きる。

この第３実施例の場合、円筒状セラミック誘電体３Ａの
外周面に予め接合用円弧状切欠き溝４１を形成しておく
ことにより、導体膜４の融着面積を増大させることがで
き、固着強度を向上させることができる。

第６図は本発明の第４実施例を示す、この図において、
各誘電体共振器ＩＢの円筒状セラミック誘電体３Ｂは外
周面に接合用平坦面５１を有している。該接合用平坦面
５１は誘電体の軸に平行に誘電体開放端面より短絡端面
に向けて帯状に形成されている。そして、このような誘
電体共振器ｌＢを複数個一体化した誘電体共振器群５０
は、複数個の円筒状セラミック誘電体３Ｂにそれぞれ導
体ペーストを塗布、乾燥し、隣接する円筒状セラミック
誘電体３Ｂの接合用平坦面５１同士を対接させ、該接合
用平坦面５１の部分において隣接する円筒状セラミック
誘電体外面の導体ペーストを相互に接触させ、その導体
ペーストを８５０℃程度の温度で焼き付けて外面の導体
膜４を接合状態で共通に焼結することで作成される。

このようにして得られた誘電体共振器群５０の金属筐体
への配置は前述の第１実施例の場合と同様にして実施で
きる。

この第４実施例の場合、円筒状セラミック誘電体３Ｂの
外周面に予め接合用平坦面５１を形成しておくことによ
り、導体膜４の融着面積を増大させることができ、固着
強度を向上させることができる。また、平坦面５１は他
の凹凸形状よりも容易に形成可能な利点もある。

第７図は本発明の第５実施例を示す、この図において、
各誘電体共振器ＩＣの円筒状セラミック誘電体３Ｃは外
周面に接合用凹溝６１を有し、この反対側の外周面に接
合用凸条６２を有している。

そして、このような誘電体共振器ｌＣを複数個一体化し
た誘電体共振器群６０は、複数個の円筒状セラミック誘
電体３Ｃにそれぞれ導体ペーストを塗布、乾燥し、一方
の円筒状セラミック誘電体３Ｃの接合用凹溝６１に他方
の円筒状セラミック誘電体の接合用凸条６２を嵌め、凹
凸嵌合部分において隣接する円筒状セラミック誘電体外
面の導体ペーストを相互に接触させ、その導体ベースト
を８５０℃程度の温度で焼き付けて外面の導体膜４を接
合状態で共通に焼結することで作成される。

このようにして得られた誘電体共振器群６０の金属筐体
への配置は前述の第１実施例の場合と同様にして実施で
きる。

この第５実施例の場合、円筒状セラミツタ誘電体３Ｃの
外周面に予め接合用凹凸を形成しておくことにより、導
体膜４の融着面積を増大させることができ、固着強度を
向上させることができる。

第８図は本発明の第６実施例であって、四角筒状誘電体
共振器ｌＤを使用した場合を示す、この図において、誘
電体共振器群７０は、複数個の四角筒状セラミック誘電
体３Ｄにそれぞれ導体ペーストを塗布、乾燥し、隣接す
る四角筒状セラミック誘電体３Ｄの側面同士を対接させ
、該側面の部分において隣接する四角筒状セラミック誘
電体外面の導体ペーストを相互に接触させ、その導体ペ
ーストを８５０℃程度の温度で焼き付けて外面の導体膜
４を接合状態で共通に焼結することで作成される。

このようにして得られた誘電体共振器群７０の金属筐体
への配置は前述の第１実施例の場合と同様にして実施し
てもよい、シ、金属台座を省略して直接筐体にはんだ付
けや導電性接着剤で固着してもよい。

この第６実施例の場合、四角筒状セラミック誘電体３Ｄ
の相互に対接している側面全部が導体膜４の融着面積と
なるため、固着強度は大変大きい。

また、金属筐体への配置構造も簡略化可能である。

第９図は本発明の第７実施例を示す、この場合、径の異
なるものを含む複数個の誘電体共振器ｌをその外面の導
体膜４で融着一体化して誘電体共振器群８０を構成して
いる。一体化構造自体は前述の第１実施例の堝合と同様
である。

なお、径の異なる誘電体共振器を融着一体化する場合に
も第２乃至第６実施例で示した構造を適宜利用しても良
い。

さらに、第６実施例では四角筒状誘電体共振器を複数個
融着一体化する場合を例示したが、三角筒以上の多角筒
状誘電体共振器を複数個融着一体化してもよい。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、隣接する誘電体
共振器同士を筒状誘電体外面の導体膜自体で接合一体化
したので、組立時に１部品として取り扱うことができ、
組み立て作業の簡略化や金属筐体等への誘電体共振器の
固着楕遣の簡略化を図ることができる。また、アース回
路が良好になるので性能の向上を図ることができる。ま
た、複数個の誘電体共振器を一体化するのに筒状誘電体
外面の導体膜を利用し、接着剤を別に使用する必要が無
く、製造容易である。さらに、筒状誘電体自体は個別に
作成でき、多様な機種のフィルタと共用するようにして
大量生産することが可能である。各誘電体共振器は導体
膜が共通となっている点を除き電気的に独立しており、
個別にトリミング等の調整作業が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る誘！＃フィルタ及びその１遣方法
の第１実施例を示す分解斜視図、第２図は同要部拡大断
面図、第３図は本発明の第２実施例の斜視図、第４図は
同要部拡大断面図、第５図は本発明の第３実施例の斜視
図、第６図は本発明の第４実施例の斜視図、第７図は本
発明の第５実施例の拡大断面図、第８図は本発明の第６
実施例の斜視図、第９図は本発明の第７実施例の斜視図
、第１０図は従来の誘電体フィルタの１例を示す平面図
、第１１図は第１０図の従来例において複数個の誘電体
共振器を位置決め固定−する構造部分を示す分解斜視図
である。 １、ＩＡ乃至１０・・・誘電体共振器、３，３Ａ乃至３
Ｄ−・・誘電体、４・・・導体膜、５．５Ａ・・・金属
台座、６・・・金属筐体、９・・・結合用基板、２０．
３０゜４０．５０．６０，７０．８０・・・誘電体共振
器群、２１・・−蓋体、２５・・・セラミック棒材、４
１・・・接合用円弧状切欠き溝、５１・−・接合用平坦
面、６１・・・接合用凹溝、６２・−・接合用凸条。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）　筒状誘電体に導体膜を設けてなる誘電体共振器
   を複数個備えた誘電体フィルタにおいて、隣接する前記
   誘電体共振器同士を前記筒状誘電体外面の導体膜自体で
   接合一体化したことを特徴とする誘電体フィルタ。
2. （２）　前記誘電体共振器の外面に接合用平坦面を形成
   した請求項１記載の誘電体フィルタ。
3. （３）　前記誘電体共振器の外面に接合用凹凸を形成し
   た請求項１記載の誘電体フィルタ。
4. （４）　前記誘電体共振器が円筒状であり、当該誘電体
   共振器の外面に接合用円弧状切欠き溝を形成した請求項
   １記載の誘電体フィルタ。
5. （５）　前記誘電体共振器が四角筒状乃至多角筒状であ
   る請求項１記載の誘電体フィルタ。
6. （６）　複数個の筒状セラミック誘電体に導体ペースト
   を塗布し、隣接する筒状セラミック誘電体外面の導体ペ
   ーストを相互に接触させた状態で前記導体ペーストを焼
   き付け、当該隣接する筒状セラミック誘電体同士を一体
   化することを特徴とする誘電体フィルタの製造方法。