JPH0314939Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、フアン用等の電動機に関する。

従来の技術 小型のモータフアンは、最近小型コンピユータ
等の工業製品や電磁調理器等の家電製品に冷却用
として広く用いられている。小型のモータフアン
は、ブラシレスモータを使用して簡易な構造に形
成されているものの、需要の増大等とともに、価
格競争が激化しているものである。

考案が解決しようとする問題点 しかし、従来の小型のモータフアンはブラシレ
スモータとなつて簡易な構造で小型化しているも
のの、積層鉄心にコイルを巻回して固定子を構成
していたり、所要の固定部に固着するために特別
の取付枠等を配設しているものであつた。

そのため、製造に手間がかかるとともに、さら
に小型化するには一定の限度があつて、価格の低
減にも限界を生じているものであつた。

問題点を解決するための手段 固定子２に可動子３を回転自在に配設した電動
機において、固定子２は円板状の固定子中央部材
５の周部にコイル巻回部６、取付脚７を放射状に
配設しており、上記コイル巻回部６は所定幅で軸
対称状に固定子中央部材５から複数個側周方へ一
体的に突き出して、その先端部を可動子３の円周
面にそうように垂直状に折曲して円弧状の磁極部
７を形成しているとともに、放射状の直線部分に
駆動コイル８を挿着しており、上記コイル巻回部
８の先端の磁極部７に対向して円筒状の可動子３
を回転駆動自在に上記固定子２に嵌装し、電動機
固定用の取付脚９を固定子中央部材５から所定の
長さ固定子２の側周方に突き出したことを特徴と
する電動機を提供するにある。

実施例 以下、本考案を実施例に基ずいて説明する。

第１図以下は、本考案をモータフアンに実施し
た一実施例である。モータフアン１は、第１図の
ように固定子２を内側に配設し、可動子３を外側
に配設した、いわゆるアウターロータ型のもの
で、可動子３にフアン４を一体的に取着して排風
または送風自在としているものである。固定子２
は、第２図に示すように円板状とした薄板の固定
子中央部材５の側周部に90度間隔でコイル巻回部
６を外側方へ放射状に突設し、その端部を第１
図、第２図のように可動子３の円周方向にそうよ
うに折曲してやや広幅状の円弧状の磁極部７を形
成し、コイル巻回部６に駆動コイル８を所要数そ
れぞれ巻回して、可動子３を回転駆動できるよう
にしている。また、上記固定子中央部材５の側周
部には、図のように各コイル巻回部６の間に細長
状の取付脚９を外側方に放射状に一体的に突設
し、中間部を上記磁極部７と反対方向に折曲して
先端部に固定用孔１０を開孔し、第１図のように
モータフアン１を所要の固定部１１に固定用孔１
０を介して固着具（図示せず）で固着できるよう
にしている。そして、固定子中央部材５の中心部
には、第１図、第２図のように固定子中央部材５
を円筒に絞つて打ち抜いた軸支部１２とし、周設
した円筒状の磁石材１３に正弦曲線等の所定の着
磁をした可動子３の中心部に取着した回転軸部１
４を上記軸支部１２に嵌装してかしめや溶接等で
で固着し、モータフアン１を形成している。そし
て、ICホール素子のような位置検出器１５を、
第１図、第２図のように隣り合う取付脚９の段落
部１６の可動子３の磁石材１３に近接し対向した
位置にそれぞれ取着して、可動子３の回転位置を
検出自在とし、公知のモータ制御回路を介してフ
アン４を回転制御できるようにしている。１７
は、固定子２部に嵌脱自在とした裏蓋である。

作 用 しかして、上記構成のモータフアン１を製造す
るにあつては、薄板材を打ち抜いて第２図のよう
に上記した所要の形状に折曲して固定子中央部材
５を形成し、コイル巻回部６に所要の駆動コイル
８を巻回して位置検出器１５を取着すれば固定子
２ができ上がるものである。このように、従来の
積層鉄心のものに比して著しく重量を軽量化でき
て製造工数を削減でき、また側周部に突設した取
付脚が駆動コイルの巻回装着時に取手や固定部分
として利用できて、コイル巻回が行いやすいもの
である。このように形成した固定子２の軸支部１
２に、フアン４と一体的に取着した可動子３の中
心部に固着した回転軸部１４を嵌装してかしめや
溶接等で固定し、裏蓋１７を嵌着すれだモータフ
アン１が第１図のようにでき上がるものである。
このモータフアンは固定子から一体的に突出して
いる取付脚によつて、所要の固定部に簡単に取着
できるため、従来のように外周部にケースや固定
用枠体等を取りつけて取着しなくてもよいもの
で、きわめて構造を簡素化でき、また薄型の小型
にすることもできて、価格の低減がはかれるもの
である。

また、固定子から一体的に突出した取付脚に
ICホール素子のような位置検出器を可動子の磁
石材に近接させて取着して、可動子の回転位置を
検出できるようにしているため、従来のように位
置検出器を特別の部材を介して取着することな
く、位置検出ができるものである。

なお、固定子の中央部に所要厚さの鉄心材を磁
力補充用として配設することも適宜に行えるもの
で、特に小径の薄板で形成する小型モータにとつ
て好ましいものである。

上記の実施例で、取付脚の強度をを向上させる
ため、取付脚にそつてリブを突設したり、凹設し
たりするなど適宜に行えるものである。

また、固定子中央部材または裏蓋を金属プリン
ト基板で形成して、中央部の円形部分に所要のプ
リント回路構成を設けておくと、固定子中央部材
とプリント回路の部材の共用がはかれ、さらに部
材等の削減がはかれるものである。

また、以上の実施例では、アウターロータのブ
ラシレスモータについて述べたが、インナーロー
タのものへも適宜に転用でき、また磁極部ををコ
字状に曲折するなどして磁極性と磁石材とが軸方
向に対向する軸対向型モータにも適用できるもの
である。

さらに、磁極は図示のような４極のものにかぎ
ることなく、２極や６極等のものでもよく、また
電動機は冷却や暖房用のフアン用に限らずに転用
可能なものにも適用できるものである。

考案の効果 以上のように本考案にあつては、製造工数を著
しく削減できるとともに軽量で薄状の小型化がは
かれ、しかも特に固定用枠体等を介することなく
固定子に突設した取付脚によつて所要の固定部に
固定できるもので、価格の格段の低減化がはかれ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側断面図、第２図
は同上の固定子部分の斜視図である。 １……モータフアン、２……固定子、３……可
動子、４……フアン、５……固定子中央部材、６
……コイル巻回部、７……磁極部、９……取付
脚。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 固定子２に可動子３を回転自在に配設した電動
   機において、 固定子２は円板状の固定子中央部材５の周部に
   コイル巻回部６、取付脚９を放射状に配設してお
   り、 上記コイル巻回部６は所定幅で軸対称状に固定
   子中央部材５から複数個側周方へ一体的に突き出
   して、その先端部を可動子３の円周面にそうよう
   に垂直状に折曲して円弧状の磁極部７を形成して
   いるとともに、放射状の直線部分に駆動コイル８
   を挿着しており、 上記コイル巻回部８の先端の磁極部７に対向し
   て円筒状の可動子３を回転駆動自在に上記固定子
   ２に嵌装し、 電動機固定用の取付脚９を固定子中央部材５か
   ら所定の長さ固定子２の側周方に突き出したこと
   を特徴とする電動機。