JPH0314538A - ジアリールマレイン酸誘導体、及びジアリールエテン類の製造法 - Google Patents

ジアリールマレイン酸誘導体、及びジアリールエテン類の製造法

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JPH0314538A
JPH0314538A JP18396089A JP18396089A JPH0314538A JP H0314538 A JPH0314538 A JP H0314538A JP 18396089 A JP18396089 A JP 18396089A JP 18396089 A JP18396089 A JP 18396089A JP H0314538 A JPH0314538 A JP H0314538A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なフォトクロミック性を有するジアリー
ルマレイン@誘導体、及びジアリールエテン類の製造法
,に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、光の照射により発色、又は消色するフォトク
ロミック性を有する化合物が種々知られており、これを
利用した記録・記憶材料、複写材料、調光材料、マスキ
ング用材科、光量計、あるいはディスプレイ用材料が踵
々提案されている。
例えば、それらのフォトクロミック化合物として、ペン
ゾスピロピラン類、ナフトオキサジン類、フルギド類、
ジアゾ侶合物類、あるいはジアリールエテン類等の化合
物が挙げられる。
近年、このようなフォトクロミック化合物を可逆的な光
記録材料として用いようとする研究が数多くなされてい
るが、光記録材料として用いるには次のような注能が必
要である。すなわち、(1)記録の安定性、(2)繰り
返し耐久性、(3)高い感度、(4)半導体レーザー感
受性、などである。
しかしながら、現在知られているフォトクロミック化合
物は、一般に着色状態、又は消色状態のどちらか一方が
熱的に不安定であり、室温に於いても数時間以内により
安定な状態に戻るため、記録の安定性が確保できないと
いう欠点を有している。光照射による二つの状態が熱的
には比較的安定なフォ1・クロミック化合物として、フ
ルギド類やジアリールエテン類が提案されているが、光
記録材料に応用するには安定性が不十分で、また繰り返
し耐久性に劣るという欠点がある。
したがって、従来のフォトクロミック化合物は、いずれ
も光記録材料として十分満足し得る性能を有するものは
なかった。
また、ジアリールエテン類の従来の製造法としては、ア
セチル化物の低原子価チタンによる二量化反応(特開昭
61=263935号公報)、シアノメチル化物の相間
移動蝕媒による二量化反応(特開昭63−24245号
公報)、ウィッティヒ反応による方法(特開昭63−7
7876号公報)等が知られている。しかし、これらの
方法は、置換基が限られる、選択的に目的物を得ること
ができない、合成に多段階を要するといった問題点があ
る。
したがって、前記欠点を解決すべくジアリールエテン類
を製造する上でも、従来の製造法では限界があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、このような事情に鑑み、なされたものであっ
て、その目的とするところは、着色状態の熱安定性、繰
り返し耐久性、あるいは感度に優れた特性を有するジア
リールマレイン酸誘導体を提供するにある。
更に他の目的は、ジアリールエテン類を高収率でかつ容
易に得ることができ、更に、非対称のジアリールエテン
類を選択的に製造することができる等、広範囲の構造を
有するジアリールエテン類を得ることができるジアリー
ルエテン類の製造法を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の目的は、一般式(1) (式中、Rl, R!は水素原子または脂肪族炭化水素
フッ素原子、R”e R”はメチル基を表わし、R4〜
R@.R’, R”, R”−R”ハ水11q 原子,
7 ッR /’X 子+ 8’8 肪族炭化水素基,脂
環式炭化水素基,シアノ基を表わし、R1とR2、ある
いはA1とA!は同一であっても、異なっていても良い
。) で示されるジアリールマレイン!!2誘導体によって達
成される。
更には、一般式(1) AX          ・・・ (!I)(式中、A
はアリール基または復素環基を表わし、Xは塩素原子,
臭素原子,ヨウ素原子を表わす。)で示される芳香族化
合吻誘導体もしくは複素環式化合物誘導体のハロゲンを
金属化合物で置換して得られる有機金属化合物を、一般
式の ROミCR     ・・・ ■ (式中、R,R’は水素原子,脂肪族炭化水素基.指環
式炭化水素基,芳香族炭化水素基,アルコキシ基.アル
コキシカルボニル基.アシル基.シアノ基を表わし、R
.R’は同一でも、異なっていてもよい。また、R,R
’は三重結合と共同して環構造を形成していてもよい。
) で示されるアセチレン誘導体に反応させ、この反応生成
物に、続けて、一般式(IY) A’X           ・・・ ω(式中、A’
はアリール基または複素環基を表わし、Xは前記と同じ
ものを示す。) で示される芳香族化合物誘導体もしくは復素環式化合物
誘導体を反応させることを特徴とする一般式(V) (式中、R, R’ . A, A’は前記と同じもの
を示し、A,A’は同一でも、異なっていてもよい。)
で示されるジアリールエテン類の製造法によって連或さ
れる。
次に、本発明を詳しく説明する。
本発明のジアリールマレイン酸誘導体は、前記一般式(
1)で示されるものであり、R1,R!が水素原子であ
るマレイン酸誘導体、またはRl,R!が脂肪族炭化水
素基であるマレイン酸エステル誘導体が含まれる。マレ
イン酸エステル誘導体としては、Rl , R2が炭素
数1〜3のメチルエステル、エチルエステル、もしくは
プロビルエステルが好ましい。
A”.A’ハフェニル基、チェニル基、モしくはペンゾ
チェニル基であり、特に AIまたはA!の少なくとも
一万がペンゾチェニル基であるものが、青色の熱安定性
、繰り返し耐久性が優れており、好ましい。
また BS, BTはメチル基またはフッ素原子、R@
,1N はメチル基である。
次に、本発明のジアリールマレイン酸誘導体も含め、ジ
アリールエテン類の本発明の製造法は、a)芳香族化合
物誘導体もしくは復素環式化合物誘導体からの有機金属
化合物の合成、b)有機金属化合物とアセチレン誘導体
との反応、C)有機金属化合物とアセチレン誘導体とに
より得られた生成物と、芳香族化合IPJ誘導体もしく
は復累環式化合物誘導体との反応、の3段階に分けるこ
とができる。
ただし、a)〜C)の反応は、連続して行うことができ
、工程簡略化上、生成物の単離は、目的物であるジアリ
ールエテン類が得られるまで特に行う必要はない。
まず、a)の反応で、一般式帽〉で示される芳香族化合
物誘導体もしくは複素環式化合物誘導体から有機金属化
合物を合成する。この有機金属化合物の合成方法として
は、例えば、芳香族化合物誘導体もしくは複素環式化合
物誘導体と金属マグネシウムを反応させる方法、金属マ
グネシウムを反応させた後、ハロゲン化亜鉛あるいはハ
ロゲン化銅を反応させる方法、金属マグネシウムを反応
させた後、臭化銅一硫化ジメチル錯体を反応させる方法
、あるいは有機リチウムを反応させた後、銅ジシク口へ
キシルアミドを反応させる方法等が挙げられる。
また、本発明の有機金属化合物の金属としては、マグネ
シウム、銅、亜鉛、スズ、ホウ素、アルミニウム、ケイ
素、ジルコニウム等が好適に用いられる。
本発明で用いる一般式(1〉で示される芳香族化合物誘
導体もしくは複素環式化合物誘導体は、金属化合物と反
応して得られる有機金属化合物に対して反応性が低けれ
ば良く、一般式(!)のAとしては、(ここで、RJ〜
R!!は水素原子,フッ素原子. Illv肪族炭化水
素基.脂環式炭化水素基,芳香族炭化水素基,ハロゲン
置換アルキル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル
基,アシル基,シアノ基を表わし、Yは酸素原子,硫黄
原子,アルキル置換窒素原子を表わし、z1〜zllは
窒素原子,又は一置換炭素原子を表わし、21〜zlの
うち少なくとも一つ及び24〜z6のうち少なくとも一
つは窒素原子である。)等が挙げられる。具体的な複素
環式化合物誘導体としては、例えば、チオフェン誘導体
、フラン誘導体、ピロール誘導体、ペンゾチオフェン誘
導体、ペンゾフラン誘導体、インドール誘導体、イソオ
キサゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、チアゾール
誘導体、ピラゾール誘導体もしくはトリアゾール誘導体
等が挙げられる。また、一般式(1)のXは塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子のうちのいずれかであればよいが
、特に反応性が高く、収率の良い臭素原子、またはヨウ
素原子であることが好ましい。
金属化合物の使用量は、芳香族化合物誘導体もしくは復
素環式化合物誘導体に対して、好ましくは0.7〜1.
3倍モル、より好ましくは0.8〜1.2倍モルである
反応温度は、使用する芳香族化合物誘導体もしくは複素
環式化合物誘導体によって異なり、適宜好適な温度を設
定すればよい。また、反応時間は、好ましくは1〜24
時間、より好ましくは2〜5時間である。
次に、b)の反応で、a)で得られた有機金属化合物に
、一般式圓で示されるアセチレン誘導体を加え、アセチ
レン誘導体への付加物を得る。ここで、一般式ので示さ
れるアセチレン誘導体は、その置換基凡,R′が前述の
有機金属化合物と反応性が低いことが必要であり、R,
R’は水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基
、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、アシル基、シアノ基を置換基として用いること
ができる。また、R,It’は同一であっても、異なっ
ていても良く、両者で環構造を形成するものでも良い。
アセチレン誘導体の添加量は、始めに使用した芳香族化
合物誘導体もしくは復素環式化合物誘導体に対して好ま
しくは0.7〜1.3倍モル、より好ましくは0.8〜
1.2倍モルである。
反応温度は、前記と同様に使用する化合物によって異な
るので、好適な温度を適宜設定すればよい。また、反応
時間は好ましくは0.5〜24時間、より好ましくは1
〜5時間である。
アセチレン誘導体と有機金属化合物から得られる付加生
成物を単離することなく、続けてC)の反応、すなわち
一般式■に示される芳香族化合物誘導体もしくは複素環
式化合物を加えることにより目的物である一般式σ〉で
示されるジアリールエテン類を得ることができる。加え
る芳香族化合物誘導体もしくは復素環式化合物は、始め
に用いた芳香族化合物誘導体もしくは復素環式化合物誘
導体と同じでも、異なっていても良い。特に異なった誘
導体を用いた場合には、選択的に単一の非対称のジアリ
ールエテン類を得ることができる。これが本発明の大き
な特長であり、従来のジアリールエテン類の製造法では
得られないものである。
添加する芳香族誘導体もしくは複素環式誘導体の量は、
始めに用いた芳香族誘導体もしくは複素環式誘導体に対
して、好ましくは0.8〜3倍モル、より好ましくは1
〜2倍モルである。
C)の反応温度は、好ましくは−80〜100゜C1よ
り好ましくは−80〜25゜Cである。また、低温で反
応を開始し、途中で昇温していく方法も採用することが
できる。反応時間は好ましくは2〜24時間、より好ま
しくは5〜15時間である。
C)の反応は、無触媒でも可能であるが、テトラキスト
リフエニルホスフィンパラジウム、ジクロロビス(トリ
フェニノレホスフィンンパラジウム、ジクロロ( 1.
 4−ビス(ジフェニルホスフイノブタン)〕パラジウ
ム等の遷移金属錯体触媒を用いると、収率が高くなり、
好ましい。
本発明の!&!造法は、充分に脱水した有機溶媒中、例
えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン( TH
F )等を用い、不活性ガス、例えば窒素あるいはアル
ゴン等により置換された容醪中で行うのが好ましい。
a)〜C)の反応で得られた生成物は、混合物であるの
でジアリールエテン類を得るためには、分離を行わなけ
ればならないが、分離は通常用いられる抽出法、蒸留法
、再結晶法、クロマトグラフィー法等を適宜選択するこ
とにより容易に行うことができる。
本発明のジアリールマレイン酸誘導体は、ジテエニルマ
レイン酸誘導体を例に挙げると、下記(社)式のように
、紫外光照射により開環体から閉環体に変化して、無色
から黄色になる。
また、この閉環体に可視光を照射すると、元の開環体に
戻り、消色する。本発明のジアリールマレイン酸誘導体
系フォトクロミック化合物は、着色状態も消色状態も熱
的安定性が高く、長期間変化せず、良好に保持される。
また、着消色の繰り返し耐久性にも優れ、可逆的な光情
報記録材科に有利に使用することができる。
本発明の新規ジアリールマレイン酸誘導体を含有する記
録層を利用した光記録材料は、例えば、?のような公知
の方法で得ることができる。すなわち、 (1)本発明のジアリールマレイン酸誘導体を、公知の
蒸着法により、適当な基阪上に蒸着する方法、 {2}  本発明のジアリールマレイン酸誘導体を、ポ
リエステルl?j脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニ
ルm指、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹
脂、ポリメチルメタクリル酸樹脂、ボリカーボネイトf
dt+旨、フエノーノレ■■■q旨、エポキシFM脂等
の樹脂バインダーと共に、ベンゼン、トルエン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、アセトン、
メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、四塩化炭素、クロロホルム等の溶媒に分散又は溶
解させて、適当な基板上に塗布する方法、(3)本発明
のジアリールマレイン酸誘導体を前記のような溶媒に溶
解し、ガラスセル等に封入する方法、 などにより、記録層を形成させ、本発明の光記録材料を
製造することができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明のジアリールマレイン酸誘導体は
、熱安定性に優れ、かつ発消色の繰り返し耐久性の良好
なフォトクロミック性を有し、記録・記憶材料、複写材
料、調光材料、マスキング材料、表示材料等各種の用途
に好適に用いることができる。また、本発明のジアリー
ルマレイン酸誘導体を記録層として用い、適当な光源を
用いて、発消色させるとともに、その色相の違いを信号
として読み出せば、信頼性の高い可逆的光記録材料を得
ることができる。
また、本発明の製造法によれば、ジアリールエテン類を
高収率で、かつ容易に得ることが可能である。本発明の
製造法は、非対称のジアリールエテン類を選択的に得る
ことが可能であるだけでなく、広範囲な構造を有するジ
アリールエテン類を製造することができる。
ジアリールエテン類は、フォトクロミック化合物として
有用なものが多く、本発明のジアリールマレイン酸誘導
体等優れたフォトクロミフク化合物の製造に、本発明の
製造法は利用できる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発
明は、これらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕 (1)  2.3−ジ(2−メチルベンゾチェニル)一
マレイン酸ジメチルの製造 811 1 0 0 mlの3つ口フラスコに3−ブロ
モ2−メチルベンゾチオフェン0. 2 2 9 f 
( 1. 0 1mmol)とジエチルエーテル5 m
lを入れ、窒素気流下で−70゜Cに冷却後、n−ブチ
ルリチウムヘキサン溶[1mmolを滴下し、30分間
撹拌した。次にジシクロヘキシルアミンとメチルリチウ
ムとヨウ化銅から別途調製した銅ジシクロへキシルアミ
ド1.1mmolのジエチルエーテル溶液10mlを滴
下し、40分間反応させた。次いで、ジメチルアセチレ
ンジカルボキシレート126μl( 1. O mmo
l )のジエチルエーテル溶液5 mlを滴下し、1時
間反応させ、更に3−ブロモー2一メチルベンゾチオフ
エン0. 2 2 9 f/ ( 1.0 1mmol
)(DTHFFJFeL5 mlとテトラキストリフェ
ニルホスフィンパラジウム0.0 5 8 1 ( 0
.0 5mmol )を加え、12時間かけて室温に戻
しながら反応させた。反応終了後、3規定塩酸1 0 
rnlを加えた後、ジエチルエーテル1 0 0 ml
で抽出した。得られ九反庇生戎持乞、シソカゲlレの枦
取7ルー←クロマトグラフィーで分離、精製した結果、
下記構造式のジアリールマレイン酸誘導体2 1 0 
m5y(収率48%)を得た。
(2)  分析値 (1)   H−NMR(CDOla)δ=5.55p
pm(s.6H)  2.7ppm(s,6H)7.2
 〜7.8ppfll(m.  8E[)(II)  
MS(m/e)  436(M+)(3)  フォトク
ロミック性 上記(1)で合成した化合物をベンゼンに10−3モル
/lになるように浴解して得た淡黄色の溶液を石英ガラ
スセルに封入し、これにガラスフィルタ−(U−330
保谷社製)を装菅したiaow水銀灯(オスラム社!+
!!!)により紫外光を30秒間照射したところ、濃黄
色に着色した。その吸収スペクトルは第1図に実線で示
すものから点線で示すものに変化した。すなわち、紫外
光゛で下記式の右方向に変化が起こり護黄色に着色した
(4)繰り返し耐久性(可逆着色消色サイクル耐性)上
記(1〉で合成した化合物の4 0 myをポリメチル
メタクリレート3 Q O mgと共に溶解し、これを
IX3cm角石英ガラス板上にスピンコーティング法に
より塗布、乾燥して記録層を作成した。
この記録層の吸収スペクトルの4 6 0 nmにおけ
る透過率は87%であった。この記録層にU−この青色
状態は熱的に非常に安定であり、37゜Cで2週間以上
故這しても第2図に示すように着色状態の吸収の減少は
全く認められなかった。次に濃黄!S着色状態の溶液に
カットフィルター(日本真空光学社fs)を装着したI
OOW水銀灯により4 0 0 nm以上の可視光を2
分間照射したところ、消色し元の色の状態に変化した。
この変化は可逆的に繰り返すことができた。
られたt色状態の吸収スペクトルの4 6 0 nmに
おける透過率は77%であった。次にこの着色状態の記
録層に、カットフィルターを装着しtこ100W水銀灯
により4 0 0 nm以上の可視光を2分間照射した
ところ消色し、この記録層の吸収スペクトルの透過率は
87%に戻った。この索外光、可視光の交互的な照射に
より、着色と消色を1サイクルとして、繰り返し耐久試
験を行った。この結果を第3図に示す。
第3図に示すように1000回繰り返した時点での吸収
スペクトルの4 8 0 nmの透過率は、消色状態で
86%、着色状態で77%であった。
2000回繰り返した時点では、消色状態が82%、着
色状態が72%であった。
〔実施例2〕 実施例1に準じた万法により、前記一般式(1)のHl
 , Ht , AI , A!が第1表に示すもので
あるジアリールマレイン酸誘導体を合成した。得られた
ジアリールマレイン酸誘導体のベンゼン溶液に実施例1
と同様にして紫外線照射試験を行ったところ、各々@1
表に示す色調に着色した。また、それぞれの着色状態は
熱的に非常に安定であった。次に、この着色状態のもの
に可視光を照射すると元の淡黄色の状態に消色できた。
更に、この変化は可逆的に繰り返し行うことができた。
豊]I]自 〔実施例3〕 容jlloomJの3つロフラスコに金属マグネシウム
0.0 7 3 1 ( 3mmol )を仕込み、窒
素雰囲気下、THF1mt!を加え、O″Cに保ち撹拌
した。これにヨードベンゼン336μl(3mmol)
のTHFflj液5 mlを滴下し、0゜Cで1時間、
さらに室温で1時間撹拌した。次に溶液を−78゜Cま
で冷却し、ヨウ化銅(3mmol)を加え、その後−4
0゜Cまで温度を上げ1時間撹拌した。再び溶液を−7
8゜Cまで冷却し、ジメチルアセチレンジカルボキシレ
ート367μe(3mmol)のTHF溶液5 mlを
徐々に滴下した。滴下終了後、−78℃に保ったまま、
1時間撹拌した。これに、テトラキストリフエニルホス
フィンパラジウム0.173g( 5 mo1%)を加
えた後、2−ヨードチオフェン331 ttl (3m
mol)の’I’EIF溶液5+nA’を徐々に滴下し
た。滴下後−78゜Cから徐々に室温まで昇温し、室温
で10時間撹拌した。
反応終了後、2規定の塩酸6 0 mlを加えた。その
後ジエチルエーテル50mlで2回抽出し、エーテル層
を集め、洗浄、乾燥後、エーテルを留去した。反応生成
物をシリカゲルの分取プレートを用いて分離、精製した
結果、下記溝造式のジアリールエテン類γ6 0 mg
 (収率B4%)を得た。
なお、生成物の同定は、核磁気共鳴スペクトル、赤外吸
収スペクトル、質量分析スペクトルにより行った。(以
下、生成物の同定はこれと同様にして行った。) 〔実施例4〕 第2表に示す芳香族化合物誘導体もしくは復素環式化合
物誘導体を用いて、池の条件は実施例3と同様にして、
第2表に示すジアリールエテン類を得た。得られたジア
リールエテン類はいずれも光照射による可逆的色変化が
認められた。
以(哨{余゛白 〔実施例5〕 容量1 0 0 mlの3つロフラスコに金属マグネシ
ウム0.0 7 3 F ( 3mmol )を仕込み
、窒素雰囲気下、THF5mlを加え0゜Cに保ち撹拌
した。
これにメシチルブロマイド458μl(3mmol)の
THF@液15mI!を滴下し、O℃で1時間、更に室
温で1時間撹拌した。次にこの溶液を−78℃まで冷却
し、臭化銅一硫化ジメチル錯体0. 6 1 7f(3
mmol)を加え、その後−40゜Cまで温度を上げ1
時間撹拌した。再び溶液を−78℃まで冷却し、ジメチ
ルアセチレンジカルボキシレート!G7μJ(3mmo
l)のTHFg液5 mlを徐々に滴下した。滴下終了
後、−78℃に保ったまま、1時間撹拌した。これに、
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム0.1 
7 3 f ( 5mol%)を加えた後、3−ヨード
−2.5−ジメチルチオフェン409,uI!(!mm
ol)のTHFg液5mlを徐々に滴下した。滴下後、
−78℃から徐々に室温まで戻し、室温で10時間撹拌
した。反応終了後2規定の塩酸8 0 mlを加えた。
その後、ジエチルエーテル5 0 mlで2回抽出し、
エーテル層を集め、洗浄、乾燥後、エーテルを留去した
反応生成物をシリカゲルの分取プレートを用いて分離、
′F?4製した結果、下記構造式のジアリールエテン類
6 5 0 my (収率58%)を得た。
〔実施例6〕 第3表に示す芳香族化合物もしくは復素環式化合物とア
セチレン誘導体を用い、池の条件は実施例5と同様にし
て、第3表に示すジアリールエテン類を得た。得られた
ジアリールエテン項はいずれも光照射による可逆的色変
化が認められた。
以1爛:余b X,亭 〔実施例7〕 容量1 0 0 mlの3つロフラスコに金属マグネシ
ウム0.0 7 3 1 ( 3mmol )を入れ、
窒素雰囲気下、THF1mNを加え、0゜Cに保ち撹拌
した。
これに、3−ヨウ化−2.5−ジメチルチオフェン40
9plC3mmol)のTHIPFJ液5 mlを滴下
し、0゜Cで1時間、さらに室温で1時間撹拌した。次
にIf!!液を−78゜Cまで冷却し臭化銅一硫化ジメ
チル錯体0.6 1 7 f ( 3mmol )を加
え、その後−40゜Cまで温度を上げ1時間撹拌した。
再び溶液を−78゜Cまで冷却し、ジメチルアセチレン
ジカルボキシレート367μl(3mmol)のTHF
溶液5 mlを徐々に滴下した。滴下終了後、−78゜
Cに保ったまま、1時間撹拌した。これに、無水塩化亜
鉛0.4 0 9 1 ( 3mmol )を加え、そ
の後室温まで温度を上げ1時間撹拌した。これに、テト
ラキストリフェニルホスフィンパラジウム0. 1 7
 3 1 ( 6 mo1%)を加えた後、4−ヨウ化
一2.5−ジメチルチアゾール0. 7 1 7 g(
 3mmol.)のTHF溶H5mlを徐々に滴下した
。m下終了後、室温で10時間、さらに40゜Cで3時
間撹拌した。
反応終了後、2規定の塩酸5 0 mlを加えた。
その後ジエチルエーテルで2回抽出し、エーテル層を集
め無水硫酸マグネシウムで乾燥後、エーテルを留去した
。反応生成物をシリカゲルの分取プレートを用いて分離
、精裂した結果、下記構造式のジアリールエテン類36
0mg(収率33%)を得た。
また、光照射による可逆的変化が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1の(1)で合成した化合物のベンゼ
ンgH中の吸収スペクトルの光変化を示すグラフ、@2
図は、実施例1の(1)で合成した化合物の着色閉環体
の吸光度減少率の経時変化を示すグラフ、第5図は、実
施例1の(4)で作成した光記録層の紫外光および可視
光の交互照射にともなう4 8 0 nmにおける透過
率の変化を示したグラフである。 第2 図 510 放X日数(日) 15 第3図 繰り返し回数

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) (式中、R^1、R^2は水素原子または脂肪族炭化水
    素基を表わし、A^1、A^2は▲数式、化学式、表等
    があります▼、▲数式、化学式、表等があります▼、▲
    数式、化学式、表等があります▼を表わし、R^3、R
    ^7 はメチル基またはフッ素原子、R^8、R^1^1はメ
    チル基を表ゎし、R^4〜R^6、R^9、R^1^0
    、R^1^2〜R^1^5は水素原子、フッ素原子、脂
    肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、シアノ基を表わし
    、R^1とR^2、あるいはA^1とA^2は同一であ
    っても、異なっていても良い。) で示されるジアリールマレイン酸誘導体。
  2. (2)一般式(II) AX・・・(II) (式中、Aはアリール基または複素環基を表わし、Xは
    塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を表わす。) で示される芳香族化合物誘導体もしくは複素環式化合物
    誘導体のハロゲンを金属化合物で置換して得られる有機
    金属化合物を、一般式(III) RC≡CR′・・・(III) (式中、R、R′は水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環
    式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アル
    コキシカルボニル基、アシル基、シアノ基を表わし、R
    、R′は同一でも、異なっていてもよい。また、R、R
    ′は三重結合と共同して環構造を形成していてもよい。 ) で示されるアセチレン誘導体に反応させ、この反応生成
    物に、続けて、一般式(IV) A′X・・・(IV) (式中、A′はアリール基または複素環基を表わし、X
    は前記と同じものを示す。) で示される芳香族化合物誘導体もしくは複素環式化合物
    誘導体を反応させることを特徴とする一般式(V) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(V) (式中、R、R′、A、A′は前記と同じものを示し、
    A、A′は同一でも、異なっていてもよい。) で示されるジアリールエテン類の製造法。
  3. (3)一般式(II) AX・・・(II) (式中、Aは▲数式、化学式、表等があります▼、▲数
    式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学式、表等
    があります▼、▲数式、化学式、表等があります▼、▲
    数式、化学式、表等があります▼、 ▲数式、化学式、表等があります▼、▲数式、化学式、
    表等があります▼を表わし、Xは塩素原子、 臭素原子、ヨウ素原子を表わし、R^3〜R^2^3は
    水素原子、フッ素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化
    水素基、芳香族炭化水素基、ハロゲン置換アルキル基、
    アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、シ
    アノ基を表わし、Yは酸素原子、硫黄原子、アルキル置
    換窒素原子を表わし、Z^1〜Z^6は窒素原子、また
    は一置換炭素原子を表わし、Z^1〜Z^3のうち少な
    くとも一つ及びZ^4〜Z^6のうち少なくとも一つは
    窒素原子である。) で示される芳香族化合物誘導体もしくは複素環式化合物
    誘導体のハロゲンを金属化合物で置換して得られる有機
    金属化合物を、一般式(III) RC≡CR′・・・(III) (式中、R、R′は水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環
    式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アル
    コキシカルボニル基、アシル基、シアノ基を表わし、R
    、R′は同一でも、異なっていてもよい。また、R、R
    ′は三重結合と共同して環構造を形成していてもよい。 ) で示されるアセチレン誘導体に反応させ、この反応生成
    物に、続けて、一般式(IV) A′X・・・(IV) (式中、A′は上記Aと同じものを示し、Xは前記と同
    じものを示す。) で示される芳香族化合物誘導体もしくは複素環式化合物
    誘導体を反応させることを特徴とする一般式(V) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(V) (式中、R、R′、A、A′は前記と同じものを示し、
    A、A′は同一でも、異なっていてもよい。) で示されるジアリールエテン類の製造法。
JP18396089A 1989-03-23 1989-07-17 ジアリールマレイン酸誘導体、及びジアリールエテン類の製造法 Expired - Lifetime JPH0742248B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7011925B2 (en) * 2000-03-28 2006-03-14 Mempile Inc. Three-dimensional optical memory
US7355775B2 (en) 2003-07-07 2008-04-08 The University Of Hong Kong Photochromic diarylethene-containing coordination compounds and the production thereof
US7755826B2 (en) 2003-07-07 2010-07-13 The University Of Hong Kong Photochromic diarylethene-containing coordination compounds and the production thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7011925B2 (en) * 2000-03-28 2006-03-14 Mempile Inc. Three-dimensional optical memory
US7355775B2 (en) 2003-07-07 2008-04-08 The University Of Hong Kong Photochromic diarylethene-containing coordination compounds and the production thereof
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