JPH0313996A - 電子消音システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子消音システムに係り、特に音波の伝播通路
を改善して高い消音効果を得るようにした電子消音シス
テムに関する。

〔従来の技術〕

従来、管内騒音に対する消音を管構造による干渉や管に
内貼りした多孔質材による吸音等の現象を利用して行う
受動型消音器は広く実用されている。しかし、このよう
な受動型消音器は、消音器のサイズ、圧力損失等の点で
、その改善に対する要求が多い。

一方、これに対して管内騒音を消音するもう一つの方法
として、古くから提案されていた能動型消音器、即ち音
源から伝播してきた騒音に対し、同一音圧、逆位相の付
加音を放射し、音波干渉によって消音効果を強制的に生
じさせる電子消音システムが着目されつつある。

前記電子消音システムは電子デバイス、信号処理技術等
の急速な発達に伴って、最近様々な観点からの研究成果
が次々と発表されている。

この電子消音システムについて、本出願人は既に特願昭
６１−７１１５　号明細書等に於いて実用化の為のシス
テム構成を開示してきた。

かかる電子消音システムは、第３図に示すように音波の
伝播通路２２内に於いて騒音源からの伝播音波を検出す
る２つのセンサマイクｌｖＬ　ＳＭ２が付加音源（スピ
ーカ）Ｓを基準にして、その上流側と下流側の位置に夫
々設置されている。

一方、コントローラ２４は、主として加算回路２６、Ａ
／Ｄ変換部２８．３０、Ｄ／Ａ変換部３２、アダプティ
ブディジタルフィルタ３４及び制御部３６から構成され
、前記２つのセンサマイクＭ＋　、Ｍ２　からの入力に
基づいてスピーカＳを制御する信号を出力する。

即ち、伝播通路２２内に於いて騒音源より発せられた伝
播音波がセンサマイクＭ＋　、Ｍ２　によって検出され
ると、センサマイクＭ＋　、Ｍ２の出力信号はＡ／Ｄ変
換部２８を介してディジタルフィルタ３４、制御部３６
に夫々人力される。制御部３６では、伝播通路２２の外
乱による伝播特性の変化及び各電気音響変換器自体の特
性変化等を考慮して、これらの特性を示す伝播関数を求
め、これらの伝達関数に基づいて消音効果、即ち騒音源
からの伝播音波とスピーカＳから放射された音波との干
渉状態を検出するセンサマイクＭ２　の出力信号が最小
になるようにディジタルフィルタ３４に付与すべき伝達
関数を決定し、この伝達関数を特定する為の制御パラメ
ータをディジタルフィルタ３４に設定する。尚、制御部
３６は、伝播通、路２２の伝播特性の変化及び制御系の
特性変化に応じて前記制御パラメータの修正を随時行う
。この・結果、センサマイクＭ＋　、　Ｍ２　によって
検出された騒音源からの伝播音波は電気信号に変換され
、加算回路２６、Ａ／Ｄ変換部２８を介してディジタル
フィルタ３４に入力される。この人力信号は、ディジタ
ルフィルタ３４によって、制御部３６から与えられた伝
達関数に基づいて所定の振幅特性及び位相特性を有する
ディジタル信号に変換される。前記ディジタル信号は、
Ｄ／Ａ変換部３２によってＤ／Ａ変換され、スピーカＳ
の駆動信号としてスピーカＳの駆動コイルに印加する。

これによって、スピーカＳからは、騒音源から発せられ
た伝播音波を打ち消す為の音波が放射される。この結果
、センサマイクＭ２　の設置位置に於いて、音波の干渉
により騒音源からの伝播音波は消去され、伝播通路２２
中に於けるセンサマイクＭ２　の設置位置より下流側で
は騒音源からの伝播音波は伝播されなくなる。

このように、前記電子消音システムでは、第４図に示す
ように伝播通路２２を線形システムと扱い、固有の伝達
関数Ｇで表している。殆どの管路では、これを線形シス
テムとして扱うことが可能である。尚、同図に於いて、
Ｈｅはコントローラ２４の制御特性を示す伝達関数であ
り、Ｘ、ＹはセンサマイクＭ＋　、Ｍ２　に於ける騒音
を示す信号、Ｅは残留騒音を示す信号である。　　〆ま
た、電子消音システムは、一次元音場の制御を前提とし
ているので、消音可能帯域は伝播通路２２の口径で決ま
る平面波伝播周波数以下まで消音可能である。これにつ
いては、本出願人らが特開昭６２−１６４４００　号公
報明細書に於いて既に開示している。

〔発明が解決しようする課題〕

しかしながら、従来の電子消音システムでは伝播通路の
口径が大きくなるに伴い、前述した平面波伝播周波数が
低下するので、広帯域周波数の消音効果を十分に得るこ
とができないという欠点がある。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、伝播
通路の口径に影響されることなく消音効果を十分に得る
ことのできる電子消音システムを提供することを目的と
する。

〔課題を解決する為の手段〕

本発明は、前記目的を達成する為に、音波の伝播通路内
に於ける騒音源からの伝播音波をセンサマイクによって
検出し、この検出した伝播音波によって逆位相で且つ同
一音圧の音波をスピーカから発生させ、前記伝播通路内
の所定位置でその音波干渉により消音を行う電子消音シ
ステムに於いて、 前記伝播通路内（１０）を、一次元音場を形成する口径
の伝播通路（１０ａ、１０ｂ）に分割し、該分割した伝
播通路（１０ａ、１０ｂ）に前記センサマイク（１２ａ
、　１２　ｂ、　１４　ａ、　１４　ｂ）、スピーカ（
１６ａ、１６ｂ）を夫々取付けたことを特徴とする。

〔作用〕

本発明によれば、伝播通路（１０）内を、一次元音場が
形成できる口径の伝播通路（１０ａ、１０ｂ）に分割し
、分割した伝播通路（１０ａ、ＩＱｂ）にセンサマイク
（１２ａｓ　Ｌ２ｂ、、１４ａ。

１４ｂ）、スピーカ（１６ａ、１６ｂ）を夫々取付けた
ので、伝播通路（１０）の口径に影響されることなく消
音効果を得ることができる。

〔実施例〕

以下添付図面に従って本発明に係る電子消音システムの
好ましい実施例を詳説する。

第１図は本発明に係る電子消音システムの実施例を示す
要部斜視図が示され、電子消音システム用ダクト１０に
はセンサマイク１２ａ、１２ｂ。

１４ａ、１４ｂ、スピーカ１６ａＳ１６ｂが配設されて
いる。尚、ここでは第３図に示したコントローラ部分の
作用を省略し、またセンサマイク１２ａ、ｔ２ｂ、１４
ａ、１４ｂ、スピーカ１６ａ３１６ｂの各作用について
も省略する。

一般に、前記ダクト１０は亜鉛鉄板で断面矩形状に構成
され、図示しない騒音源から発せられる伝播音波が矢印
六方向に伝播している。また、ダクト１０の口径は、前
記伝播音波に対して一次元音場とならない大口径に形成
されている。

前記ダクト１０内には矩形状の仕切板１８がダクト１０
の長手方向に取付けられ、ダクト１０を２分割している
。これによって、ダクト１０は一次元音場を形成するこ
とができる口径の分割ダクト１０ａ、１０ｂに分割され
ている。

前記分割ダクト１０ａ、１０ｂの上面中央部には、スピ
ーカ１６ａ、１６ｂが取付けられている。

また、スピーカ１６ａ、１６ｂの上部にはコントローラ
２０ａ、２０ｂが夫々設置されている。

前記センサマイク１２ａ、１２ｂは、前記スピーカ１６
ａ、１６ｂを基準にして分割ダクト１０ａ、ｌＱｂに於
ける伝播音波の上流側に設けられ、分割ダクト１０ａ、
１０ｂ内に於ける騒音源からの伝播音波を検出している
。また、前記センサマイク１４ａ、１４ｂは、前記スピ
ーカｔ６ａ、ｔ６ｂを基準にして分割ダク）１０ａ、１
０ｂに於ける伝播音波の下流側に設けられ、分割ダクト
１０ａ、１０ｂの下流側の伝播音波を検出している。

従って、本発明によれば、一次元音場を形成することが
できない大口径のダクト１０であっても、一次元音場を
形成できる小口径のダク）１０ａ、１０ｂに分割し、そ
の分割ダクト１０ａ、１０ｂにセンサマイク１２ａ、１
２ｂ％　１４ａ、１４ｂ。

スピーカ１６ａ、１６ｂを夫々取付けたので、ダクト１
０に伝播された伝播音波は分割ダク）１０ａ、ｌＱｂ内
で消音することができる。

また、本実施例ではダクト１０を２分割するとしたが、
この分割数に限られるものではなく分割したダクトの口
径が一次元音場を形成できる大きさに、ダクト１０の口
径に応じて適宜に分割すれば良い。また、分割したダク
トの口径形状は矩形状に限られるものではなく、例えば
三角形状等にしても良い。

第２図は、ダクト口径に対する消音周波数範囲を実験的
に求めた説明図である。第２図によれば、本発明の電子
消音システムは、ダクト口径が大きくなるに伴い消音周
波数範囲が狭帯域になっていた従来のものと比較し、消
音周波数範囲を広帯域で且つ一定に保つことが判明した
。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係る電子消音システムによ
れば、一次元音場を形成できない大口径のダクトを、一
次元音場を形成できる小口径ダクトに分割し、分割した
ダクトにセンサマイク、スピーカを夫々取付けたので、
ダクト口径に影響されることなく、消音効果を十分に得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る電子消音システムの実施例を示す
要部斜視図、第２図は本発明に係る電子消音システムの
消音周波数範囲を示す説明図、第３図は従来の電子消音
システムの基本′構成図、第４図は電子消音システムの
概念を示す図である。 １０・・・ダクト、　　１０ａ、１０ｂ・・・分割ダク
ト、２ａｓ ２ｂ。 ａｓ ｂ・・・センサマイク、 ａ１ ｂ・・・スピーカ、 ８・・・仕切板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 音波の伝播通路内に於ける騒音源からの伝播音波をセン
   サマイクによって検出し、この検出した伝播音波によっ
   て逆位相で且つ同一音圧の音波をスピーカから発生させ
   、前記伝播通路内の所定位置でその音波干渉により消音
   を行う電子消音システムに於いて、 前記伝播通路内を、一次元音場を形成する口径の伝播通
   路に分割し、該分割した伝播通路に前記センサマイク、
   スピーカを夫々取付けたことを特徴とする電子消音シス
   テム。