JPH0313978Y2 - - Google Patents

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JPH0313978Y2
JPH0313978Y2 JP1987054604U JP5460487U JPH0313978Y2 JP H0313978 Y2 JPH0313978 Y2 JP H0313978Y2 JP 1987054604 U JP1987054604 U JP 1987054604U JP 5460487 U JP5460487 U JP 5460487U JP H0313978 Y2 JPH0313978 Y2 JP H0313978Y2
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  • Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
  • Elimination Of Static Electricity (AREA)
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は回転軸のアース装置に関し、特に船
舶推進軸系の電食(電解腐食)防止用に適したア
ース装置に関するものである。
〔従来技術〕
一般に、船舶の推進軸系は、第3,4図に示す
ように、船体21に据付けられた主機関22のク
ランク軸23から中間軸24およびプロペラ軸2
5を経てプロペラ26に至るまでの系によつて構
成されるものであり、このうちクランク軸23は
そのクランクジヤーナル27が船体21に設置さ
れたクランク軸受28によつて回転可能に支持さ
れ、また中間軸24は船体21に設置された中間
軸受29によつて回転可能に支持されている。図
中30は船体21に取付けられた防食用の亜鉛陽
極すなわち防食亜鉛である。
ところで、このような推進軸系において、船舶
の航行中にクランク軸23(クランクジヤーナル
27の表面)にしばしば白斑模様の発生がみられ
るが、これは防食亜鉛30とプロペラ26との間
に生じる電位差を起電力としたクランクジヤーナ
ル27のクランク軸受28との間の放電溶解現象
の基づくものといわれ、この現象は一般にスパー
クエロージヨンと称されている。
このようなスパークエロージヨンは、主機関2
2が停止(船舶が停止)しているときは、第3図
に示すように中間軸受29を介して矢印のように
電流が流れるため、船体21と推進軸系(クラン
ク軸23、中間軸24、プロペラ軸25およびプ
ロペラ26)との間には電位差がほとんどなく、
そのため発生しない。
これに対して、主機関22の運転中は、推進軸
系の回転にともなつて各軸系とそれが支持する軸
の接触部との間に潤滑油の油膜が形成され、船体
21と推進軸系との間に大きな電気抵抗が発生し
て高い電位差が生じる。しかも、クランク軸受2
8にかかる負荷は中間軸受29にかかる負荷に比
べて著しく高く、また油膜の厚さも中間軸受29
に比べてクランク軸受28の方がはるかに薄いの
が一般的であるから、主機関22の運転中は、第
4図に示すようにクランク軸受28を介して矢印
のように電流が流れることとなつて、クランクジ
ヤーナルル27とクランク軸受28との間(すな
わち図中Aで示す部分)に放電現象が発生し、ア
ーク熱等によつてクランクジヤーナル27の表面
およびクランク軸受28の軸受面(ホワイトメタ
ル)に損傷が生じる。
このようなスパークエロージヨンによる損傷を
防止するため、従来は、船体21と推進軸系とを
電気的に導通させる第5,6図に示すようなアー
ス装置が使用されている。第5図に示すアース装
置は、中間軸24またはプロペラ軸25の外周面
に銀合合金からなるスリツプリング31を装置
し、このスリツプリング31の表面に銅合金等の
ブラシ32を圧着させ、ブラシ32に接続した導
通線33を介して船体21(第3,4図参照)に
短絡させるようになつている。また第6図に示す
アース装置は、中間軸24またはプロペラ軸25
の外周面に銅合金リングからなるスリツプリング
41を装着し、このスリツプリング41の表面に
銅合金等のブラシ42を圧着させ、ブラシ42に
接続した導通線43を介して船体(第3,4図参
照)に短絡させるようになつている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来のものにあつて
は、中間軸24またはプロペラ軸25の外周面全
周にわたつて高価なスリツプリング31または4
1が必要であり、またこのスリツプリング31ま
たは41の表面は露出しているため、ちりやほこ
り等の異物が付着しやすく、しかもそれらの異物
が付着するとブラシ32または42との間の電気
的導通性能が低下してしまうため、スリツプリン
グ31または41の表面から付着した異物を取除
くことを含めてメンテナンスに多大の労力を要す
るという問題点を有していた。
この考案は前記のような従来のもののもつ問題
点を解決して、高価なスリツプリングを必要とせ
ず、メンテナンスが容易で、しかも回転軸をつね
に確実にアースすることのできる回転軸のアース
装置を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は前記のような目的を達成するため、
本体と、この本体に設けられた回転軸との間の電
位差をなくすために、前記回転軸の端部に取付け
られる回転軸のアース装置であつて、このアース
装置は、前記本体に固定される筒状のケーシング
部材と、この筒状のケーシング部材内に軸受を介
して回転可能に設けられ、突出した一端が前記回
転軸の端面に固着される回転部材と、前記筒状の
ケーシング部材内に回転不能に設けられるととも
に、ばね部材によつて前記回転部材の他端面に圧
着されて面接触している導体製の摺動部材と、前
記摺動部材と前記本体との間を接続する導電線と
を具えた構成を有している。
〔作用〕
この考案は前記のような手段を採用したことに
より、回転軸は、その端面に圧着される回転部材
および、回転部材の端面に圧着される摺動部材を
介して、アースされることとなる。
〔実施例〕
以下、図面に示すこの考案の実施例について説
明する。
第1図にはこの考案による回転軸のアース装置
の一実施例が示されており、このアース装置は、
船舶推進軸系の電食防止用に適用したものであつ
て、第2図に示す船体21とクランク軸23との
間に装置されるものである。すなわち、このアー
ス装置は、円筒状のケース1内に軸受2を介して
回転可能に収容された導体材料からなる回転部材
3と、円筒状のケース4内にボルト5によつて回
転不能に収容された導体材料からなる摺動部材6
とを具え、両ケース1,4はボルトナツト7によ
つて一体に組付けられたうえ、保持部材8を介し
て船体21に固定されるようになつている。回転
部材3はその一端(図中左端)にねじ9が設けら
れていて、このねじ9がクランク軸23の開放端
面の中心にねじ込まれて一体に固着され、そのた
めクランク軸23が回転するとそれと一体に回転
するようになつている。摺動部材6は、ケース4
内に収容されたコイルばねまたはベローズ等のば
ね部材10によつて図中左方へ押圧されて、その
端面(図中左端面)が回転部材3の他端面(図中
右端面)につねに圧着されている。したがて、回
転部材3の回転時にあつては摺動部材6自体は静
止しているので、摺動部材6の左端面と回転部材
3の右端面とは相対的に摺動するようになつてい
る。摺動部材6の右端には導通線11の一端が接
続され、導通線11はケース4の端部に形成した
孔12から延び出して、その他端は船体21に溶
着またはボルト止め等によつて固定されるように
なつている。図中13は舌付座金14を介して軸
受2の内輪部と回転部材3とを一体に固定するナ
ツト、また15は回転部材3とクランク軸23と
の相対回転を防止させるために、一部がクランク
軸23に設けた孔内に位置している回り止めであ
る。
次に前記のものの作用について、第2図に示す
使用状態を参照して説明する。
まず、主機関22の運転にともなつてクランク
軸23、中間軸24、プロペラ軸25およびプロ
ペラ26が回転する。このとき、防食亜鉛30と
プロペラ26との間には電位差が生じるが、クラ
ンク軸23はその開放端面から回転部材3および
摺動部材6さらには導通線11を介して船体21
に電気的に接続されているため、第2図に矢印で
示すように電流が流れて、船体21と推進軸系
(クランク軸23、中間軸24、プロペラ軸25
およびプロペラ26)とは実質的に同電位に保た
れ、その結果スパークエロージヨンの発生は未然
にしかも確実に防止されることとなる。また回転
部材3および摺動部材6、とくに両者の圧着面は
ケース1,4によつて完全に覆われているため、
その圧着面にちりやほこり等の異物が付着するこ
とがなく、したがつて電気的導通性能はつねに安
定して高い導通性能が保たれることとなる。さら
に、前記回転部材の端面と面接触している摺動部
材は、船体と接続するための導電線が設けられて
いるので、回転部材の回転時に摺動部材がつれ回
りした場合には、摺動部材と導電線と接続部が破
損する恐れがあるが、既述のように摺動部材はボ
ルトによつてケースに対して回転不能に設けられ
ているので摺動部材と導電線との間の接続部が破
損する恐れはまつたくない。さらに、前記回転部
材と摺動部材とは面接触しているので耐摩耗性が
良好であるとともに、回転部材と摺動部材との間
に大電流が流れたとしても損傷する恐れがない。
また、前記回転部材の軸線と摺動部材の軸線とが
完全に一致しない場合であつても、回転部材と摺
動部材とは確実に導通するものである。
なお、前記実施例においては船舶推進軸系の電
食防止用に適したものを示したが、これに限定す
ることなく、たとえば船舶用または陸上用の発電
機関、あるいは、各種の回転機陥類にも適用でき
ることは勿論である。
〔考案の効果〕
この考案は前記のように構成したことにより、
回転軸をつねに確実にアースすることができ、こ
の場合、回転部材と摺動部材とが面接触している
ので耐摩耗性が良好であるとともに、大電流が流
れた場合であつても、また、回転部材と摺動部材
との軸線が完全に一致していない場合であつて、
回転部材と摺動部材との間の導通が確実であり確
実にアースすることができる。
また、摺動部材はケーシング部材に対して回転
不能に設けられているので摺動部材と本体とを接
続する導電線が破損することもない。しかも従来
のもののように高価なスリツプリングを必要とせ
ず、メンテナンスが容易で、そのうえ小型、軽量
化を実施することができるなどのすぐれた効果を
有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による回転軸のアース装置の
一実施例を示す断面図、第2図は第1図のものの
使用状態を示す説明図、第3図は一般的な船舶推
進軸系における主機関停止時の電流の流れを示す
説明図、第4図は第3図のものにおける主機関運
転時の電流の流れを示す説明図、第5図および第
6図は従来のもののそれぞれ異なつた例を示す断
面図である。 1,4……ケース、2……軸受、3……回転部
材、5……ボルト、6……摺動部材、7……ボル
トナツト、8……保持部材、9……ねじ、10…
…ばね部材、11,33,43……導通線、12
……孔、13……ナツト、14,15……回り止
め、21……船体、22……主機関、23……ク
ランク軸、24……中間軸、25……プロペラ
軸、26……プロペラ、27………クランクジヤ
ーナル、28……クランク軸受、29……中間軸
受、30……防食亜鉛、31,41……スリツプ
リング、32,42……ブラシ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 本体と、該本体に設けられた回転軸との間の電
    位差をなくすために、前記回転軸の端部に取付け
    られる回転軸のアース装置であつて、該アース装
    置は、前記本体に固定される筒状のケーシング部
    材と、該筒状のケーシング部材内に軸受を介して
    回転可能に設けられ、突出した一端が前記回転軸
    の端面に固着される回転部材と、前記筒状のケー
    シング部材内に回転不能に設けられるとともに、
    ばね部材によつて前記回転部材の他端面に圧着さ
    れて面接触している導体製の摺動部材と、前記摺
    動部材と前記本体との間を接続する導電線とを具
    えたことを特徴とする回転軸のアース装置。
JP1987054604U 1987-04-10 1987-04-10 Expired JPH0313978Y2 (ja)

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JPS63162461U JPS63162461U (ja) 1988-10-24
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5929387A (ja) * 1982-08-11 1984-02-16 神奈川県 電気機器用接地端子

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JPS61123475U (ja) * 1985-01-22 1986-08-04

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JPS5929387A (ja) * 1982-08-11 1984-02-16 神奈川県 電気機器用接地端子

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JPS63162461U (ja) 1988-10-24

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