JPH0313877B2 - - Google Patents

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JPH0313877B2
JPH0313877B2 JP60270548A JP27054885A JPH0313877B2 JP H0313877 B2 JPH0313877 B2 JP H0313877B2 JP 60270548 A JP60270548 A JP 60270548A JP 27054885 A JP27054885 A JP 27054885A JP H0313877 B2 JPH0313877 B2 JP H0313877B2
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JP
Japan
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genus
lactose
galactosidase
producing
microorganism
Prior art date
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JP60270548A
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JPS62130695A (ja
Inventor
Osamu Ozawa
Kotaro Ootsuka
Nobuko Takemura
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Nissin Sugar Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nissin Sugar Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0313877B2 publication Critical patent/JPH0313877B2/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明はガラクトオリゴ糖(ガラクトース残基
を含むオリゴ糖)の製造法に関し、さらに詳しく
はクリプトコツカス(Cryptococcus)属に属す
る微生物を利用してO−β−D−ガラクトピラノ
シル−(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシ
ル−(1→4)−D−グルコースを製造する方法に
関する。 [従来の技術] 近年、ガラクトオリゴ糖は腸内有用細菌である
ビフイズス菌の増殖因子として有効であると認め
られ、その製造法が種々検討されている。 ガラクトオリゴ糖を含む糖混合物の製造法とし
ては、ラクトースを原料として特定の微生物を培
養し、培養物中にガラクトオリゴ糖を蓄積せしめ
る直接発酵法や、ラクトースにβ−ガラクトシダ
ーゼを作用させる酵素法が知られている。 直接発酵法としては Penicillium ChrysogenumによるO−β−
D−Gal−(1→6)−O−β−D−Gal−(1→
4)−D−Glc(Tetrahedron、1960、vol.9、
p125〜129) Sporobolomyces SingularisによるO−β−
D−Gal−(1→4)−O−β−D−Gal−(1→
4)−D−Glc、O−β−D−Gal−(1→4)−
O−β−D−Gal−(1→4)−O−β−D−
Gal−(1→4)−D−Glc(Can.J.Chemistry、
1964、vol.42、p1341〜1344) Bacillus sp.No177−8によるガラクトース、
グルコース(β−D−結合)からなる三糖類
(特開昭56−115796) (以上、Galはガラクトース基、Glcはグルコ
ース残基を表わす) などの方法が報告されている。 一方、酵素法に関しては、ラクトースまたはラ
クトース含有物にアスペルギルス・オリゼの生産
したβ−ガラクトシダーゼを作用させることによ
つて得られる一般式Gal−(Gal)n−Glc(式中、
Galはガラクトース残基、Glcはグルコース残基、
nは1〜4の整数を表わす)で示されるオリゴ糖
や一般式O−β−D−Gal−(1→4)−[O−β
−D−Gal−(1→6)]−D−Glc(式中Galはガラ
クトース残基、Glcはグルコース残基)で示され
るオリゴ糖をビフイズス菌増殖因子として用いる
ことが提案されている(特公昭58−20266、特開
昭58−99497)。 [発明が解決しようとする問題点] 上記従来の直接発酵法では、オリゴ糖の収率が
低いか、培養条件が限定されているなど、実用化
の要請に応じられないものである。 また酵素法は、ラクトースにβ−ガラクトシダ
ーゼを作用させる時に起こるガラクトース基の転
移反応によつてガラクトオリゴ糖を生成させるも
のであるが、上記従来の酵素法では反応生成物中
にラクトースの分解生成物であるグルコースやガ
ラクトースなどの単糖がかなりの量含まれてお
り、ガラクトオリゴ糖のみを精製するのが困難で
あるとともに、上記従来法ではガラクトオリゴ糖
が10数種程度生成してくるので、単位物質として
のガラクトオリゴ糖を分離することは極めて難し
く、実用化する上で問題であつた。 本発明者らは、ビフイズス菌増殖因子として有
用であると考えられているガラクトオリゴ糖の生
産能の強い微生物を求めて、広く自然界より微生
物の検索を行つた結果、クリプトコツカス属に属
する微生物を炭素源としてラクトースを含有する
培地で培養することにより、培養物中に下記式 で表わされるO−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−D−グルコース(以下4′−ガラクトシ
ルラクトースまたは4′−GLという)を大量に蓄
積すること、およびこの微生物の菌体から得られ
るβ−ガラクトシダーゼとラクトースまたはその
含有物とを反応させることによりこのガラクトオ
リゴ糖を効率よく生産できることを見い出した
(特願昭59−108547(特開昭60−251896)、特願昭
60−76767(特開昭61−236790)、特願昭60−
248885(特開昭62−11685)。 しかしながら、培養物中にガラクトオリゴ糖を
蓄積する上記方法では、培養物中に上記ガラクト
オリゴ糖以外の多糖を副生し、上記ガラクトオリ
ゴ糖の精製にあたり、クロマト分離、限外口過な
どの操作が必要となり、実用上未だ問題を残して
いた。 また、β−ガラクトシダーゼを用いる方法にお
いても、ラクトースの分解生成物であるグルコー
スやガラクトース、その他受容体として存在して
いる糖にガラクトース基が転移するので、上記
()式で表わされるガラクトオリゴ糖以外の転
移オリゴ糖が副生され、所望の上記ガラクトオリ
ゴ糖の収率増加に限界があつた。 本発明は上記の事実を考慮し、ビフイズス菌増
殖因子として有用である上記()式で表わされ
るガラクトオリゴ糖の収率の良い製造法を提供す
ることを目的とする。 [問題点を解決するための手段および作用] 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研
究を重ねた結果、クリプトコツカス属に属する微
生物の菌体から得られるβ−ガラクトシダーゼと
ラクトースまたはその含有物とを酵素反応させる
際に、サツカロミセス(Saccharomyces)属、
シゾサツカロミセス(Shizosaccharomyces)
属、クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、
カンジダ(Candida)属、ロデロミセス
(Lodderomyces)属、ハンゼニアスポラ
(Hanseniaspora)属からなる群から選択され、
ラクトース及び4′−ガラクトシルラクトースを消
費せずグルコース及びガラクトースを消費する少
なくとも1種類の微生物を存在させることによ
り、目的生成物であるガラクトオリゴ糖が高収率
で得られることを見い出し本発明に至つた。 すなわち、本発明に係るガラクトオリゴ糖の製
造法は、サツカロミセス(Saccharomyces)属、
シゾサツカロミセス(Shizosaccharomyces)
属、クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、
カンジダ(Candida)属、ロデロミセス
(Lodderomyces)属、ハンゼニアスポラ
(Hanseniaspora)属からなる群から選択され、
ラクトース及び4′−ガラクトシルラクトースを消
費せずグルコース及びガラクトースを消費する少
なくとも1種類の微生物と、クリプトコツカス
(Cryptococcus)属に属する微生物から得られる
β−ガラクトシダーゼとを用いてラクトースまた
はその含有物から上記()式で表わされるガラ
クトオリゴ糖を製造することを特徴とする。 これは、上記β−ガラクトシダーゼと併存させ
る微生物が、反応の基質であるラクトース、目的
生成物である4′−ガラクトシルラクトースは消費
せず、ラクトースの分解あるいは4′−ガラクトシ
ルラクトース生成時に生ずる単糖類(グルコー
ス、ガラクトース)のみをよく消費するために、
ラクトースのガラクトース残基を転移させる際の
受容体としてはラクトースのみとなり、4′−ガラ
クトシルラクトースの収率が向上し、それ以外の
転移オリゴ糖が副生し難くなるものと推察され
る。 以下本発明について詳細に説明する。 () 本発明に用いるβ−ガラクトシダーゼ (イ) 由来する微生物 本発明で用いるβ−ガラクトシダーゼはク
リプトコツカス属に属する微生物の菌体内で
生産される。該微生物の一例としてクリプト
コツカス・ローレンテイ・バラエテイ・ロー
レンテイ(Cryptococcus laurentii var.
laurentii)OKN−4(以下OKN−4という)
は、本発明者らにより栃木県那須郡の土壌中
より発見された菌種であり、工業技術院微生
物工業技術研究所へ微工研菌寄第7629号とし
て寄託されている。 OKN−4は次の菌学的性質を有する。 なお、以下に記載の菌学的諸性質の試験
は、 J.Lodder;The Yeast(1970) 飯塚広、後藤昭二;酵母の分類同定法
(1969) 長谷川武治;微生物の分類と同定
(1975) に準拠し、また分類方法はJ.Lodder;The
Yeast(1970)に準拠して行なつた。 [OKN−4の菌学的性質] (a) 各培地における生育状態 MY液体培地:25℃3日間培養で、細胞
の形態は球、楕円形、伸長形 大きさは(3.0〜5.3)×(4.0〜5.3)μ 多極出芽、islet状の皮膜形成 培地はにごり沈澱を形成 MY寒天培地:25℃1か月培養で、コロ
ニーは淡いオレンジ色から黄褐色光沢があ
り、軟質で、粘稠である。 スライド培養:ポテト・デキストローズ
培地で菌糸、偽菌糸は形成しない。 (b) 子のう胞子の形成: 通常の胞子形成培地上では認められない。 (c) 射出胞子の形成: MY寒天平面培養で認められない。 (d) 生理的性質 (1) 最適生育条件:PH6〜7、温度30℃ (2) 生育の範囲:PH3〜9、温度20〜40℃ (3) 硝酸塩の同化:同化しない (4) 脂肪の分解:分解しない (5) 尿素の分解:分解する (6) ゼラチンの液化:液化しない (7) カロチノイドの生成:生成しないか生
成してもごく僅か (8) 有機酸の生成:生成しない (9) デンプン様多糖類の生成:生成する (10) ビタミンの要求性:ビタミン欠培地で
生育しない (11) アルブチンの分解:分解する (12) シクロヘキシミド耐性:生育しない (13) 37℃での生育:生育する (14) 50%グルコース酵母エキス培地での
生育:生育しない (e) 各炭素源に対する同化性 (1) D−アラビノース + (2) L−アラビノース + (3) D−リボース + (4) D−キシロース + (5) D−グルコース + (6) D−ガラクトース + (7) L−ラムノース + (8) L−ソルボース + (9) 麦芽糖 + (10) シヨ糖 + (11) 乳糖 + (12) メリビオース + (13) セロビオース + (14) トレハロース + (15) ラフイノース + (16) メレジトース + (17) α−メチル−D−グルコシド + (18) 可溶性デンプン ± (19) イヌリン − (20) エタノール + (21) アドニツト + (22) エリトリツト + (23) イノシツト + (24) D−マンニツト + (25) D−ソルビツト + (26) ズルシツト + (27) グリセリン + (28) DL−乳酸塩 − (29) コハク酸塩 + (30) クエン酸塩 − (31) サリシン + (+:よく同化する ±:同化が疑わしい
−:同化しない) なお、対類に対する発酵性はない。 以上の菌学的性質により本菌株はクリプト
コツカス・レーレンテイ・バラエテイ・ロー
レンテイに属するものと同定された。 本発明で使用するβ−ガラクトシダーゼが
由来する微生物としてはOKN−4はその一
例であり、その自然的及び人工的変異株は勿
論、クリプトコツカス属に属する微生物に由
来するβ−ガラクトシダーゼは総て本発明方
法において使用することができる。 上記微生物の培養は、通常用いられる固体
培地、液体培地のどちらを用いてもよいが液
体培地の方が好ましい。微生物の培養に使用
される培地は、炭素源としては微生物が同化
し得る炭素源を用いることが可能であるが、
好ましくはラクトース、または全乳、脱脂乳
のようにラクトースを一成分として含有する
物質、ソルビツト、ラクチツトなどである。
窒素源としては、酵母エキス、カゼイン、コ
ーンスチープリカー、大豆粉、綿実粉、小麦
グルテン、ペプトン、肉エキスなどの窒素化
合物や(NH42SO4、NH4Cl、尿素などの無
機窒素化合物を、無機塩類としてナトリウム
塩類、カリウム塩類、マグネシウム塩類、リ
ン酸塩類などを適宜に用いることができる。
さらにビタミン類や微量金属塩を追加して使
用菌の生育を良好ならしめることができる。 炭素源の濃度は1〜40重量%の範囲で、培
養温度は20〜40℃、培養液のPHは2〜9の範
囲内で、培養時間は1〜6日間程度である。
静置培養または通気撹拌、振とう培養のいず
れかの方法でも行なうことができる。 (ロ) β−ガラクトシダーゼ 上記微生物の菌体内で生産されたβ−ガラ
クトシダーゼは、該微生物の培養を終了した
培養液から遠心分離またはケイ藻土ロ過など
の分離手段によつて得られた微生物の菌体、
およびその菌体を凍結した凍結菌体、乾燥手
段によつて得られる乾燥菌体、菌体を物理的
手段によつて破壊した菌体残渣、その乾燥
物、そして菌体および菌体残渣から抽出手段
によつて抽出した水溶性物質、塩析法、透析
法、担体吸着法、電気泳動法、ゲルロ過法な
どの手段を用いて精製した精製酵素、あるい
はこれら酵素または菌体を公知の固定化手段
によつて固定化した固定化酵素、固定化菌
体、固定化増殖菌体として用いることができ
る。 () 併存させる微生物 上記β−ガラクトシダーゼと併存させる微生
物は、サツカロミセス(Saccharomyces)属、
シゾサツカロミセス(Shizosaccharomyces)
属、クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、
カンジダ(Candida)属、ロデロミセス
(Lodderomyces)属、ハンゼニアスポラ
(Hanseniaspora)属からなる群から選択され、
ラクトース及び4′−ガラクトシルラクトースを
消費せずグルコース及びガラクトースを消費す
る微生物であり、下記の保存菌株を用いること
ができる。 サツカロミセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) IFO−0309 シゾサツカロミセス・マリデボランス Shizosaccharomyces malidevorans) IFO−1608 クリベロマイセス・ドロソフイラルム (Kluyveromyces drosophilarum) IFO−1012 カンジダ・ブラシカ (Candida brassicae) IFO−1664 ロデロミセス・エロンギスポルス (Lodderomyces elongisporus) IFO−1676 ハンゼニアスポラ・オスモフイラ (Hanseniaspora osmophila) IFO−1754 上記菌体は、予め固体培地、液体培地などで
培養した1種類以上の菌体の培養物をそのまま
用いることができるが、微生物の培養を終了し
た培養液から遠心分離またはケイ藻土ロ過など
の分離手段によつて得られた微生物の菌体、お
よびその菌体を凍結した凍結菌体、凍結乾燥手
段によつて得られる凍結乾燥菌体、菌体を公知
の固定化手段によつて固定化した固定化菌体、
固定化増殖菌体として用いてもよい。 () 反応条件 本発明に用いる上記β−ガラクトシダーゼお
よび菌体の量は、反応条件によつて適宜好まし
い量を加えることができる。 本発明に用いる反応温度およびPHは、本発明
に使用する微生物が生存できるか、若しくは微
生物の持つ酵素群が失活しない温度およびPHが
用いられる。通常、温度は25〜45℃、PHは2.5
〜7.0の範囲である。 反応時間は、反応条件によつて異なるが、6
時間から7日程度である。 ラクトースまたはラクトース含有物の濃度
は、ラクトース分として通常、1〜40重量%が
用いられる。 反応が終了した反応液は、必要に応じて遠心
分離またはケイ藻土ロ過等により固形分を除去
し、また必要に応じて公知の精製手段を用いて
さらに4′−ガラクトシルラクトースを精製す
る。 本発明方式によれば、4′−ガラクトシルラク
トースの収率が高く、また副生成物も極めて少
ないので、精製操作が極めて容易である。酵素
および菌体を固定化しておけば、分離精製操作
がさらに一段と容易なものとなる。 [実施例] 以下に、本発明の実施例を示す。 下記の実施例および比較例における糖類の定量
は、高速液体クロマトグラフイー(ポンプは日立
製作所製655型、検出器は昭和電工製SE−31、カ
ラムはLichrosorb−NH2(5μm)CicaMerk製、
溶媒はアセトニトリル:水=65:35を用い、流速
は0.7ml/min)を実施し、ピーク面積より求め
た。 実施例 1 β−ガラクトシダーゼの調製 (1) 菌体の生産 下記の組成の培地100mlを500ml容三角フラス
コに仕込み、120℃で20分間殺菌後冷却し、ク
リプトコツカス・ローレンテイ・バラエテイ・
ローレンテイOKN−4株を植菌し、30℃で1
日間振とう培養して種菌とした。 培地組成 ラクトース 50g NH4Cl 2g KH2PO4 0.8g Na2HPO4・12H2O 0.3g MgSO4・7H2O 0.02g 酵母エキス 3g 水 1 PH 6.0 本培養は上記と同様の培養条件で種菌を2.5
ml接種し、30℃で2日間、毎分160回転で振と
う培養した。培養終了後、100mlの培養液から
遠心分離(5000rpm10分間)して菌体を集め、
蒸溜水にて5回洗浄後、水16mlに再懸濁した。
この菌体懸濁液の酵素活性はO−ニトロフエニ
ル−β−D−ガラクトピラノサイド(以下
ONPGという。)を基質として0.6U/mlであつ
た。(この菌体を以下菌体Aという。) なお、ONPGに対する力価は、5mMの
ONPG1.0ml、マツクルベン(Macllvaine)緩
衝液(PH5.0)2.0ml、酵素溶液1.0mlを混合し、
40℃で30分間反応させた後、1.0Mの
Na2CO31.0mlを添加して反応を停止させ、生成
したO−ニトロフエノールを波長420nmにお
ける吸収より測定した。1分間に1μモルの
ONPGを分解する能力を1ユニツト(U)と
した。 (2) 酵素の精製 上記の方法で培養した菌体209g(湿重量)
を蒸溜水でよく洗浄した後、160mlの酢酸エチ
ルと40mlの20mMリン酸緩衝液(PH5.8)を加
え、よく懸濁し、4℃で24時間往復振とうし
た。得られた菌体を蒸溜水でよく洗浄した後、
蒸溜水に懸濁し、800mlの菌体懸濁液を得た。
これを氷水中でマントン・ゴーリング菌体破砕
機により破砕(8000psi10回通液)した後、遠
心分離(5000rpm10分間)して菌体破砕液を得
た。菌体破砕液中の細胞壁画分を蒸溜水でさら
に1回洗浄した後、凍結乾燥し、27.6gの凍結
乾燥品を得た。この細胞壁画分の酵素活性は、
ONPGを基質として10U/gであつた。 次に、上記細胞壁画分の凍結乾燥品27.6gを
690mlのマツクルベン緩衝液(PH6.0)で懸濁
し、ザイモリエース20−T(生化学工業製)を
0.01重量%となるように添加し、30℃で3時間
往復振とうし、酵素を可溶化させた。反応後、
得られた溶液を東洋瀘紙(商品名)No.2でロ過
し、ロ液を蒸溜水に対し1昼夜透析した。透析
後、凍結乾燥により4.0gの粗酵素品を得た。
この粗酵素の活性は、ONPGを基質として
25U/gであつた。 さらにこの粗酵素品を20mMリン酸緩衝液
(PH5.8)340mlに溶解し、予め同緩衝液で平衡
化したDEAE−セフアデツクスA−50(50mmφ
×740mmH)カラムに吸着させ、次いで同緩衝
液(0〜1.0MNaClグラデイエント)にて70
ml/Hrの流速で溶出した。活性画分900mlを蒸
溜水に対し透析後、凍結乾燥し、1.75gの粗酵
素を得た。さらにこれを20mMにリン酸緩衝液
(PH5.8)24mlで溶解し、氷水中で1時間放置し
て白色の沈澱物を除去し、上澄液24mlのうち4
mlを20mMのリン酸緩衝液(PH5.8)で予め平
衡化したトーヨーパールHW−55Sのカラム
(22mmφ×750mmH)に注入して吸着させ、その
後、同緩衝液1.0ml/minで溶出した。この操
作を6回繰り返して合計108mlの活性画分を得
た後、これを蒸溜水にて透析し、凍結乾燥した
ところ、90mgの精製酵素を得た。この酵素はデ
イスク電気泳動法で単一のバンドを示した。精
製酵素の酵素活性はONPGを基質として
4.86U/mgであつた。(この精製酵素を以下精
製酵素Bという。) (3) 固定化菌体の調製 (1)で調製した菌体懸濁液16mlにアクリルアミ
ドモノマー3.0g、N,N′−メチレンビスアク
リルアミド0.16g、5重量%N,N,N′,
N′−テトラメチレンジアミン溶液2ml、2.5重
量%過硫酸カリウム溶液2mlを加え、0℃で20
分反応させ、ポリアクリルアミドゲルを調製し
た。これをカツターで細砕し、約5.0mm×1.0mm
φの顆粒に成型した後、純水でよく洗浄して凍
結乾燥したもの1.8gを固定化菌体として用い
た。この菌体のONPG活性は9.0U/gであつ
た。(この固定化菌体を以下固定化菌体Cとい
う。) 実施例 2 併存微生物の調製及び4′−GLの生産 (1) サツカロミセス・セレビシエの調製 サツカロミセス・セレビシエIFO−0309を
MY寒天斜面培地で30℃、3日間前培養した
後、500ml三角フラスコにグルコース10重量%、
酵母エキス0.4重量%、ポリペプトン0.4重量
%、KH2PO40.1重量%から成る培地100mlを入
れ滅菌したものに一白金耳植菌し、30℃で48時
間、毎分160回転で振とう培養した。培養後遠
心分離機にて菌体を回収し、純水で2回洗浄
後、水20mlに懸濁した。 (2) 4′−GLの生産 実施例1で得られたβ−ガラクトシダーゼ群
(菌体A、精製酵素B、固定化酵素C)を、10
重量%ラクトース(酵母エキス0.1重量%含有、
PH5.5)100ml当り、ONPG活性で4.5U加え、さ
らに上記(1)で調製したサツカロミセス・セレビ
シエIFO−0309の菌体懸濁液を、反応液100ml
当り1ml添加し、40℃で24時間および48時間反
応させた。反応後の糖含有量を高速液体クロマ
トグラフイー法にて定量した時の結果を第1表
に示した。単糖および転移オリゴ糖の生成は殆
どなく、また多糖の生成もみられず、高収率で
4′−GLが得られた。
【表】 併存微生物はサツカロミセス〓セレビシエ
を使用
実施例 3 併存固定化菌体の調製および4′−GLの生産 (1) サツカロミセス・セレビシエの固定化 実施例2の(1)で調製したサツカロミセス・セ
レビシエIFO−0309の菌体懸濁液20mlにアクリ
ルアミドモノマー3.0g、N,N′−メチレンビ
スアクリルアミド0.16g、5重量%N,N,
N′,N′−テトラメチレンジアミン溶液2ml、
2.5重量%過硫酸カリウム2mlを加え、0℃で
20分反応させポリアクリルアミドゲルを調製し
た。これをカツターて細砕し、約5.0mm×1.0mm
φの顆粒に成型した後、純水でよく洗浄した。
湿重量で27gの固定化菌体が得られた。 (2) 4′−GLの生産 実施例1で調製した固定化菌体C(ONPG活
性4.5U)をβ−ガラクトシダーゼとして、ま
た、サツカロミセス・セレビシエとしては上記
(1)の固定化菌体を反応液100ml当り1.5g使用し
て、実施例2の(2)と同一条件で反応させ、4′−
GLを生産した。24時間目の糖含量は、単糖0
mg/ml、ラクトース59mg/ml、4′−GL30mg/
ml、転移オリゴ糖0mg/mlであつた。 実施例 4 その他の微生物の調製および4′−GLの生産 (1) その他の微生物の調製 サツカロミセス・セレビシエIFO−0309の代
りに第2表に示す微生物を実施例2の(1)と同様
に培養した。 (2) 4′−GLの生産 β−ガラクトシダーゼとして実施例1で調製
した固定化菌体Cを用い、上記(1)で培養した微
生物を添加し、実施例2と同一条件で反応させ
た。24時間後の糖含有量を第2表に示した。い
ずれも、単糖および転移オリゴ糖の生成は少な
く、高収率で4′−GLが得られた。
【表】 比較例 β−ガラクトシダーゼ群のみによる4′−GLの
生産 実施例1で得られたβ−ガラクトシダーゼ群
を、10重量%ラクトース(酵母エキス0.1重量%
含有、PH5.5)100ml当り、ONPG活性で、4.5U加
え、40℃、毎分160回転の条件でロータリーシエ
ーカーで振とうしながら24時間または48時間反応
した。反応終了後の糖含量を高速液体クロマトグ
ラフイー法にて定量した結果を第3表に示した。
【表】 この結果と上記実施例2〜4とを比較すれば、
クリブトコツカス属に属する微生物から得られた
β−ガラクトシダーゼと上記併存菌体とを併用す
ることにより、4′−ガラクトシルラクトースの収
率および選択性を高めることができることが判
る。 [発明の効果] 以上説明した通り、本発明のガラクトオリゴ等
の製造法によれば、ビフイズス菌増殖因子として
有用である前記()式で表わされるガラクトオ
リゴ糖を収率良く、高い選択率で得ることができ
る。したがつて、後に続く精製工程が極めて簡単
になり、実用化する上で多大な効果をもたらすも
のである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 サツカロミセス(Saccharomyces)属、シ
    ゾサツカロミセス(Shizosaccharomyces)属、
    クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、カン
    ジダ(Candida)属、ロデロミセス
    (Lodderomyces)属、ハンゼニアスポラ
    (Hanseniaspora)属からなる群から選択され、
    ラクトース及び4′−ガラクトシルラクトースを消
    費せずグルコース及びガラクトースを消費する少
    なくとも1種類の微生物と、クリプトコツカス
    (Cryptococcus)属に属する微生物から得られる
    β−ガラクトシダーゼとを用いてラクトースまた
    はその含有物から下記式 で表わされるO−β−D−ガラクトピラノシル−
    (1→4)−O−β−D−ガラクトピラノシル−
    (1→4)−D−グルコースを製造することを特徴
    とするガラクトオリゴ糖の製造法。 2 クリプトコツカス属に属する微生物が、クリ
    プトコツカス・ローレンテイ・バラエテイ・ロー
    レンテイ(Cryptococcus laurentii var.
    laurentii)OKN−4である特許請求の範囲第1
    項に記載のガラクトオリゴ糖の製造法。 3 サツカロミセス(Saccharomyces)属、シ
    ゾサツカロミセス(Shizosaccharomyces)属、
    クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、カン
    ジダ(Candida)属、ロデロミセス
    (Lodderomyces)属、ハンゼニアスポラ
    (Hanseniaspora)属からなる群から選択される
    少なくとも1種類の前記微生物が固定化されてい
    る特許請求の範囲第1項または第2項に記載のガ
    ラクトオリゴ糖の製造法。 4 β−ガラクトシダーゼが固定化されている特
    許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
    のガラクトオリゴ糖の製造法。
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