JPH03136837A

JPH03136837A - 鮮度保持シート

Info

Publication number: JPH03136837A
Application number: JP1276321A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Nagami; 洋永海; Kanji Kawakami; 川上　寛二; Satoru Gunji; 郡司　悟; Mitsuo Iimura; 飯村　満男; Kenji Ikehara; 池原　健司; Tatsuhiko One; 大根　達彦
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 1989-10-23
Filing date: 1989-10-23
Publication date: 1991-06-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（ａ）産業上の利用分野本発明は野菜、青果物などの生鮮農産物の鮮度を長期間
に亘って保持する鮮度保持シートに関するものである。

（ｂ）従来の技術従来、野菜、青果物などの生鮮農産物は収穫されてから
消費されるまでの時間的経過のなかで商品価値が順次低
下する。

そこで、この収穫された生鮮農産物を収穫時の鮮度を保
持した状態で長期間に亘って保存しようとする試みがな
されている。

例えば、新鮮な生鮮農産物を鮮度保持のために低温貯蔵
したり、急速凍結後その状態で貯蔵する方法であり、今
後コールドチェーンの確立と共に鮮度保持技術の実用化
は更に発展するものと思惟される。この方法は温度を低
（して呼吸を抑えることにより代謝を抑えて鮮度を長期
間に亘って保持しようとするものである。

しかし、低温保存や凍結保存させることは生鮮農産物の
組織を着しく損じ、従って、低温や冷凍で貯蔵した場合
でも、色や味が追打し、保存後には品質がかなり劣り収
穫時とは全く異なった食感を示す場合がある。また、こ
のような状態になるとそれ以後の保存性に著しく影響し
て変色や異臭の発生を早めることになる。更に野菜のな
かには温度が低いと低温障害を起こすものがあるので注
意を要するのであり、しかも野菜では果物と同様保存中
に水分の蒸散作用が起こり、これが食品価値を低下させ
ることも多い。

そこで、最近では農産物等の鮮度を保持させるために、
種々の鮮度保持シートが開発されている。

この鮮度保持シートとしては合成Ｉｆ　ｆｆ１ｌｔ　ｆ
ｆｉ成物にエチレンガスやアンモニアガス等の有害ガス
の吸着剤を練り込み、これをシート状に成形したものが
提案されている。

即ち、エチレンガスは一種の植物ホルモンであり、生鮮
農産物の成熟を促進するガスである。このエチレンガス
は生鮮農産物の老化を早めて鮮度を低下させる働きがあ
る。このエチレンガスは生鮮農産物の呼吸によって発生
し、その濃度の上昇に伴って生鮮農産物の鮮度を者しく
低下させる。

又、アンモニアガスは生鮮農産物の腐敗を促進してその
商品価値を著しく低下させる。このアンモニアガスは生
鮮農産物の腐敗によって発生するのであるが、収穫時の
生鮮農産物のごく一部が腐敗している場合、これをその
まま保存用容器に入れるとそこからアンモニアガスが発
生し、健全な生鮮農産物の腐敗を促進するのである。

そこで、この種の有害ガスの吸着剤を練り込んだ鮮度保
持シートで生鮮農産物を保存し、これによって、生鮮農
産物の鮮度を長期間に互って保持しようとするものであ
る。

（Ｃ）発明が解決しようとする課題しかしながら、このものは単層のフィルムにガス吸着剤
を練り込んだものであり、これでは、ガス吸着剤が樹脂
組成物で覆われていたり、ガス吸着剤と有害ガスの接触
面積が低いため、有害ガスの吸収効率が悪く、生鮮農産
物の鮮度保持効果が不充分で側底満足できるものではな
いなどの課題がある。

本発明は、生鮮農産物の鮮度を保持するための包装用シ
ートが合成樹脂製のＡ層と多孔質のＢ層からなり、且つ
該Ｂ層には生鮮農産物の鮮度を低下させる有害ガスを吸
着させる吸着剤を保持させることにより、有害がスと吸
着剤の接触面積を大きくする上、有害ガスが吸着剤と直
接接触して有害ガスの吸着効率を向上させ、しかもＡ層
１とＢ層の組み合わせにより、有害ガスを外部に放出さ
せたり、シート全体の強度を向上させたり、更に内部の
湿度をコントロールして結露水が発生しないようにした
鮮度保持シートを提供することを目的とする。

（ｄ）　？ａ題を解決するだめの手段上記目的を達成するために、本発明の青果物の鮮度保持
シートは以下に述べる技術的手段を講じたものである。

以下、本発明の詳細な説明する。

先ず、本Ｍａｆ４求項１の鮮度保持シートにおいては、
生鮮農産物の鮮度を保持するために用いる包装用シート
であって、該包装用シートが合成樹脂製シート或いは第
１の合成樹脂製多孔質シートで形成されたＡｉと、第２
の合成樹脂製多孔質シート又は熱接着性多孔質シートで
形成されたＢ／ｌがらなり、且っ該Ｂ層には生鮮農産物
の鮮度を低下される有害がスを吸着させる吸着剤を保持
させているものである。

本発明で用いられる合成樹脂製シートは熱可塑性樹脂で
形成されたものが含まれるが、該熱可塑性樹脂としては
、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレンＩｆ　Ｎ　
、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリスチレン樹層、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ
アミド樹脂、ホットメルト系樹脂等から選ばれた少なく
とも一種の樹脂で形成されたシート、つまりこれらの樹
脂で形成された単層シート、２層或いは３層以上に積層
された複合シート、のいずれのシートでもよいのである
。

この合成樹脂製シートには、所望により、充填剤が配合
されたものも含まれるが、かかる充填剤としては炭酸カ
ルシウム、タルク、クレー　カオリン、シリカ、硫酸バ
リウム、硫酸カオリン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛
、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、マイカ等が
挙げられる。

この充填剤の平均粒径は３０μ齢以下のものが用いられ
、好ましくは０．１〜１０ＩＩＩｌｌの範囲の。

ものが望ましい。

尚、上記合成樹脂組成物には、通常用いられる酸化防止
剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤、蛍光剤等を添加
しで成るものでもよいのである。

この合成樹脂組成物を用いて合成樹脂製シートを形成す
るにあたり、その形成には通常の成形装置および成形方
法を用いればよく、インフレーシ勝ン成形磯、Ｔグイ成
形機などが好適に適用されるる。

そして、この合成樹脂製シートはその厚さが０゜０１〜
０．２　ａｍｌ特に０．０２〜０．１−輪の範囲とする
のが望ましく、この厚さが０．０１ｍｍ未満では強度が
低すぎて包材として使用できないだけでなく、酸素の透
過性が高く鮮度保持性に欠けるのであり、一方、厚さが
０．２１を超えると剛性が大となって包材として不適当
になる上、透湿性が低く結露を生じたり、コスト高にな
るので望ましくない。

又、本発明で用いられる第１の合成樹脂製多孔質シート
としては合成樹脂で形成されたものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えば上記合成樹脂製シートを多孔
質化したものが挙げられる。

具体的には、例えば上記合成樹脂製シートを一軸延伸又
は二袖藍伸により直接形成した多孔質シー１１或いはこ
のように延伸により多孔質シートを得、次いで、このシ
ート中の充填剤を酸、アルカリ又は水等で溶出して形成
した多孔質シートでもよいのである。この延伸方法とし
ては通常の延伸装置を用いて常法で行えばよ（、例えば
ロール延伸、同時二軸延伸、逐次二軸延伸等が採用され
る。

そして、この延伸処理において、−軸延伸の場合にはそ
の延伸率が１００〜５００％、二＠延伸の場合にはその
延伸率が１０〜３００％とするのが、多孔質シートの強
度や貫通孔の大きさ、つまり通気性等の観点より好まし
いのである。特に、−軸延伸の場合、延伸率が、１００
％未満では延伸された部分と未延伸部が混在して延伸が
不均一となり、一方、５００％を超えると延伸中に破断
する場合があるから好ましくない。

なお、本明細書において、延伸率とは、下記式により求
めた値である。

そして、この合成樹脂製多孔質シートはその厚さが０．
０２〜０　、５　ａｍ、特１こ０．０３〜０．２醜−の
範囲とするのが望ましく、この厚さが０．０２−輪未満
では強度が低すぎてその取扱い中に破れる恐れがあるだ
けでな（、酸素の透過性が高（鮮度保持性に欠けるので
あり、一方、厚さが０．５論−を超えると剛性が大とな
って包材として不適当になる上、コスト高になるので望
ましくない。

本発明においては、上述の合成樹脂製シート或いは第１
の合成樹脂製多孔質シートでＡ／［が形成されるがこの
シートの中でどのような特性のものを選コζかは包装さ
れる生鮮農産物によって異なる。

又、本発明で用いられる８層は第２の合成樹脂製多孔質
シート又は熱接着性多孔質シートで形成されたものであ
る。

上記第２の合成樹脂製多孔質シートとしては合成樹脂で
形成された多孔質でシート状のものであれば特に限定さ
れるものではなく、具体的には、例えば上述の第１の合
成樹脂製多孔質シートが挙げられる。

又、第２の合成街脂製多孔質シート及ゾ熱接着性多孔質
シートの厚さとしては上述の第１の合成樹脂製多孔質シ
ートの場合と同様である。

上記熱接着性多孔質シートとしては、特に、ホットメル
ト系樹脂で形成されたものがＡ層との熱接着性が良好で
あるので望ましい。

具体的には、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂や
エチレン−イソブチルアクリレート共重合樹脂などのエ
チレン−アクリル酸エステル共重合樹脂等のエチレン系
ホットメル）　Ｉｆ脂、ポリアミド系ホットメルト樹脂
、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ブチラール系ホッ
トメル）　Ｉｆ脂、セルロース誘導体系ホットメルト！
ｉＩｍ、ポリメチルメタクリレート系ホットメルト樹脂
、ポリビニルエーテル系ホットメルト樹脂、ポリウレタ
ン系ホットメルト樹脂、ポリカーボネート系ホントメル
トａｒｍ、ｅａビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体等が挙げられるが、これらのうち特にエチレン−酢酸
ビニル共重合！（詣、エチレン−アクリル酸エステル共
重合樹脂が優れた接着力を有し、しかも安価である上、
生産・加工性に優れているから好ましい。

そして、このホットメル）Ｍｌｆｌｌｌ’ｒとしては、
用いられるＡ層や後述する通気性補強用基材の融点より
低融点のもの、好ましくはその融点より５℃以上低い融
点のものを選択して使用するのが、Ａ層や通気性補強用
基材を熱劣化させないから望ましい。

上記エチレン系ホットメルトａｔ脂において、酢酸ビニ
ル含有量が８〜４０重量％、メルトインデックス（Ｍ　
Ｉ　）が０．９〜２０の範囲であって融点が４０〜１０
０°Ｃのものが良好な加工性や接着力が得られるので好
ましい。

上記熱接着性多孔質シートには均一に多数の微細孔を発
生させるために充填剤が配合されたものが用いられるが
、該充填剤の種類や粒径、更に配合割合は、Ａ層の場合
と同様である。

ところで、熱接着性多孔質シートに多数の微細孔を形成
するには、充填剤を分散させてなる熱接着性シートを上
述の方法で多孔質にすれば良いのである。

尚、上記Ｂの多孔質シートには、通常用いられる酸化防
止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、滑剤、蛍光剤等を添
加して成るものでもよいのである。

そして、本発明においては、上記Ｂ層には生鮮農産物の
鮮度を低下させる有害ガスを吸着させる吸着剤を保持さ
せてなる。

上記吸着剤としてはエチレンがスやアンモニアガス等を
吸着するものであれば特に限定されるものではなく、例
えば骨粉（アパタイト）、ゼオライト、活性炭、活性ア
ルミナ、シリカゾル、酸化チタン、ベントナイト、酸性
白土などの粘土鉱物、ケイソウ上、炭酸カルシウムなど
が挙げられるが、これらはその目的に応じて単独或いは
２種以上用いることができる。

そして、本発明の鮮度保持シートは、上記のＡ層とＢ層
からなる二層のＭｔ層レシート接合部によって接着され
たものが挙げられるが、この接合部の面積はシートの面
積の１％以上、好ましくは１〜９０％、より好ましくは
５〜８０％の範囲に亘って全体に略均−に且つ好ましく
は連続して形成されたものである。

接合部の面積が、１％未満では鮮度保持シート相互間の
接合面積が小さ過ぎて層間剥離が部分的に生じ、この結
果、得られたシーＦの機械的強度が不充分となる場合が
あるから好ましくない。

また、逆に９０％を超えると貫通孔をつぶしたり、孔径
が小さくなって、気体や液体の透過性が低下する場合が
あり、いずれの場合も好ましくないのであり、従って、
接合部の面積が５〜８０％の範囲とするのが最も望まし
い。

このように接合部を形成することにより、この接合部箇
所の通気性や透湿性が低下するが、当該箇所の通気性や
透湿性は維持されるのである。

このように接合部の面積をコントロールするには、例え
ばエンボスロールの凸部の面積を変える等の方法を用い
て極めて簡単になしうるのである。

そして、本発明においては、上述のＡ層とＢ層１を組み
合わせることにより、透湿度を、生鮮農作物の種類に応
じて１０〜６０００ｇ／１１１２・ｄａｙの範囲、特に
１０〜１０００の範囲まで任意にコントロールできるの
であり、またＡ層とＢ層の組み合わせを変えることによ
り、気孔率を１０〜８０％の範囲で変化させることがで
き、この結果、外部からの酸素（空気）の侵入をもコン
トロールして生鮮農産物の呼吸をコントロールすること
がでｂるのである。又、ＢＮに保持させた吸ＮＭにより
、エチレンガスやアンモニアガス等の有害ガスを吸着し
、これによって、生鮮農産物の熟成や腐敗を極力阻止し
得るのである。これらが相俟って生鮮農産物の鮮度を３
〜１０倍艮（保持しうるのである。

ところで、本発明において、Ａ層と８層がいずれも多孔
質シートで形成されている鮮度保持シートを得る場合に
は、先ず無孔のＡ層と８層のシートを形成し、これをラ
ミネート法や二層押出し法等によってシート面積の１〜
１００％の範囲で接合し、この積層シートを上述の方法
で延伸、多孔質化しても良いのである。

本ＨＵｔ求項２の鮮度保持シートにおいては、上述の第
１及び第２の合成樹脂製多孔質シートがポリオレフィン
系多孔質シートであるものが、延伸による多孔質シート
の製造が極めて容易であり、しかも安価で、延伸ムラが
なく品質の安定した多孔質シートが得られるので望まし
い。

上記ポリオレフィン系多孔質シートとしては、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、等の樹脂で形成された
ものが挙げられる。

本願請求項３の鮮度保持シートにおいては、ポリオレフ
ィン系多孔質シートが線状低密度ポリエチレン樹脂製多
孔質シートであるものがシートの生産・加工性に優れ生
産コストが安価であり、しかも、得られた鮮度保持シー
トの機械的強度が大であるので最も望ましい。

上記線状低密度ポリエチレン樹脂はエチレンとａ−オレ
フィンとの共重合体であり、ａ−オレフィンとしては、
ブテン、ヘキセン、オクテン等が挙げられる。

上記多孔質シートには、所望により、上述の充填剤と同
様の充填剤が配合されたものも含まれる。

この充填剤の平均粒径は３０μ−以下のものが用いられ
、好ましくは０．１〜１０μ−の範囲のものが望ましい
。

粒径が大き過ぎると貫通孔が大きくなり、逆に小さ過ぎ
ると凝集が起こり分散性が劣るから好ましくない。

又、本発明に用いられる線状低密度ポリエチレン樹脂製
多孔質シートには、充填剤の混線性、分散性を研出させ
たり、成形・加工性を向上させたり、或いはフィルムの
機能的強度を向上させるために、オレフィンターポリマ
ーや軟化剤が配合されたものでもよいのである。

上記オレフィンターポリマーとしては、数平均分子量が
５０００〜２０００００のゴム状物質であれば、特に限
定されるものではなく、具体的な代表例としては、エチ
レン、ａ−オレフィンおよび非共役二重結合を有する環
状または非環状からなる共重合物（以下ＥＰＤＭという
）が用いられる。

上記ＩＩＥ′ＰＤＭはエチレン、プロピレンもしくはブ
テン−１および以下に列挙するポリエンモノマーからな
るターポリマーであり、該ポリエンモノマーとしては、
ジシクロペンタジェン、１，５−シクロオクタノエン、
１．１−シクロオクタクエン、１，６−シクロドゾカジ
エン、１．７−シクロオクタノエン、１．５．９−シク
ロドデカトリエン、１．４−シクロヘプタノエン、１．
４−シクロヘキサノエン、１．６−ヘプタノエン、ノル
ボルナツエン、メチレンノルポルエン、２−メチルペン
タノエン−１，４，１，５−ヘキサジエン、メチル−テ
トラヒト四インデン、１．４−ヘキサノエンなどである
。

各モノマーの共重合割合は好ましくはエチレンが３０な
いし８０モル％、ポリエンが０．１ないし２０モル％で
残りがａ−オレフィンとなるようなターポリマーでムー
ニー粘度ＭＬ、、　ｄｉ　００℃）工ないし６０のもの
がよい。

又、上記軟化剤としては、数平均分子量が１０００〜３
００００の軟化剤であれば特に限定されるものではなく
、具体的な代表例としては、低粘度軟化剤として石油系
プロセスオイル、流動パラフィン、脂肪族系油、低分子
量可塑剤があり、比較的高粘度軟化剤として、ポリブテ
ン、低分子量ポリイソブチレン、液状ゴムなどの軟化剤
が好適に用いられる。

本発明においては、上記のように線状低密度ポリエチレ
ン樹脂に、充填剤とオレフィンターポリマーまたは軟化
剤が配合されるばあいがあるが、その各々の配合割合は
、線状低密度ポリエチレン樹脂１００重量部に対し、充
填剤１００〜３００重量部、オレフィンターポリマーま
たは軟化剤が５〜１００重１部の範囲とするのが望まし
く、かかる配合割合とすることにより、機械的強度およ
び通気性の優れた多孔質シートを容易に製造しうるので
ある。

又、線状低密度ポリエチレン樹脂、充填剤及びオレフィ
ンターポリマーまたは軟化剤の混合には特殊な装置を要
するものではなく公知の混合機が用いられるが、これら
の素材を均一に混合してシートの成形性を一層向上させ
るために、ミキシングロール、バンバリーミキサ−１二
軸型混線磯、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いるの
が望ましい。

尚、上記線状低密度ポリエチレン樹脂製多孔質シートに
は、通常用いられる酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防
止剤、滑剤、蛍光剤等を添加して成るものでもよいので
ある。

本ｇ請求項４の鮮度保持シートにおいては、このシート
が通気性補強用基材で補強されていることにより、シー
ト全体の？！！械的性的強度上するのでその取扱い中や
生鮮農産物を包装して輸送や取り扱う際に破れるなどの
問題が生じないのである。

上記通気性補強用基材としては上述の鮮度保持シートに
張り合わせてその強度を向上させるものであれば特に限
定されるものではないが、具体的には、例えば紙、不織
布、ネット、布帛、合成樹脂製のノ（ンチングシート等
が挙げられる。

本願請求項５の鮮度保持シートにおいては、通気性補強
用基材が吸水性を有するものであることにより、生鮮農
産物が呼吸により発生した水分によりシート内部が過湿
状態になってもその水分を効率良（吸収、拡散すること
ができるので、シート内部で結露が発生しないのであり
、これによって、−層生鮮農産物の鮮度を長期間に互っ
て保持しうるのである。

そして、本発明の鮮度保持シートを用いて生鮮農産物を
包装することにより、その鮮度が、後述する理由により
、長期間に互って保持されるのである。

（ｅ）作用本発明の鮮度保持シーＦは、上記構成を有し、生鮮農産
物の鮮度を保持するための包装用シー　トが合成樹脂製
のＡ層と多孔質のＢＮからなり、且つ該Ｂｌには生鮮農
産物の鮮度を低下させる有害ガスを吸着させる吸着剤が
保持されていることにより、吸着剤を露出させて有害が
スが吸着剤と直接接触して有害ガスの吸着効率を向上さ
せる上、有害ガスと吸着剤の接触面積を大きくし、しか
も。

Ａ層と８層の組み合わせにより、エチレンガスやアンモ
ニアガス等の有害ガスを外部に放出させたり、シート全
体の強度を向上させたり、またシート内部の湿度をコン
トロールして結露水が発生しないようにしたり、更にシ
ート内部の酸素濃度をコントロールする作ｍを有するの
である。

（ｆ）実施例以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。

構成　　製シー）　Ａ　の合成樹脂として線状低密度ポリエチレン樹脂（Ｍ■　２
．０、密度０．９３）１００重量部、オレフィンターポ
リマーとしてＥＰＤＭ（商品名、ＥＰＴ９７２０、ムー
二粘度２０、三井石油化学（製））４０重量部、充填剤
として炭酸カルシウム（平均粒径２μ輪、脂肪酸処理）
２００重量部及び滑剤としてステアリンｉ！！１．６重
量部を充分に攪拌混合し、この混合物を二輪混線ｆｉ（
ＴＥＭ−５０、東芝機械社（製））により充分に混練し
て得た組成物を、常法により造粒する。

かくして得られた線状低密度ポリエチレン樹脂組成物を
溶融して６５φのインフレーション押出し機によりシー
ト状に成形した。このシートの厚さは３０μ−である。

Ａ　　　　　　　シート　Ｂ　　の製上記の線状低密度ポリエチレンＩｆ脂組成物９５重量部
と有害ガスの吸着剤であるアパタイト粉（０，０１〜５
０μ論）５重量部を充分に攪拌、混合し、この混合物を
二軸混練機（ＴＥＭ−５０、東芝機械社（製））により
充分に混練して得た組成物を、常法により造粒する。

かくして得られた線状低密度ポリエチレン樹脂組成物を
溶融して６５φのイン７レーシ１ン押出し磯１こよりシ
ート状１こ成形しくＪ！７さ０．０５−一）、これをロ
ール延伸機により一軸延伸を行い、これによって、厚さ
０．０２ＩＩＩ１１の合成樹脂製多孔質シート（Ｂ層）
を得た。

この場合、延伸条件としては延伸温度４０℃、延伸速度
６ｍ／ｗｉｎ、延伸率は、ロールの速度比を変えること
により調節した。

シー　ト　　Ｂ　　　の　　先熱接着性Ｏ（脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
（酢酸ビニル含有量２５重１％、ＭＩ　　２、密度０．
９５）１００重量部と炭酸カルシウム（平均粒径２μμ
、脂肪酸処理）２００重量部更に滑斉哩であるステアリ
ン酸１．６重量部を充分に攪拌混合し、この混合物を２
軸混練ｆｉ（ＴＥＭ−５０、東芝機械社（株））により
元号に混練して得た組成物を、常法により造粒する。

この熱接着性樹脂組成物の融点は６４℃であった。

実施例１上記■の合成樹脂製シートと上記■の合成樹脂製多孔質
シートを用い、これを貼り合わせて、本発明の鮮度保持
シートを得た。

この鮮度保持シートは、透湿度が５０　ｇ／　ｍ’／　
ｄａｙであり、又、酸素の透過度が８８０　ｃｃ／　ｖ
ｇ”・ｈｒ・ａＬｅ＋（２４℃、乾燥状態）であった。

この場合、透湿度はＪＩＳ　　２　０２０８により測定
し、又、酸素の透過度はＡＳＴＭ％Ｄ１４３４−５８に
より測定した。

次に、この鮮度保持シー）で袋体を形成し、この中に二
２（東部）を入れて（３０５ｇ）、温度８℃、湿度４３
％の環境下で経口変化を調査した。

その袋体内のエチレンガス濃度の経口変化の結果を第１
表に示す。

また、この試験中にニラ（東部）の鮮度の経口変化を肉
眼により観察したところ非常に状態が良く、極めて良好
な結果が得られた。

実施例２上記■の合成樹脂製シートと上記■の熱接着性多孔質シ
ートを用い、これを貼り合わせて、本発明の鮮度保持シ
ートを得た。

この鮮度保持シートは、透湿度が５０ｇ／ｍ２／１３ａ
ｙであり、又、酸素の透過度が８８０　ｃｃ／　＠２・
ｂｒ◆ａｔｅであった。

この透湿度と酸素の透過度は実施例１と同様の方法で測
定した。

次に、この鮮度保持シートで袋体を形成し、実施例１と
同様の試験を行った結果を第１表に示す。

また、この試験中にニラ（東部）の−鮮度の経日変化を
肉眼により観察したところ非常に状態が良く、極めて良
好な結果が得られた。

比較例１上記■で得た合成１ｇ脂（Ｊａ状低密度ポリエチレン）
製シー）（ｒＪ−さ０，０３ｓ＋ｍ）を用い、実施例１
と同様の試験を行った結果を第１表に示す。

また、この試験中にニラ（東部）の鮮度の経口変化を肉
眼により観察したところエチレンガスの濃度の増加に伴
い黄変し、腐敗が者しく進行し、食用にはならなかった
。

比較例２市販されている鮮度保持シート（アパタイト粉５％混入
ポリエチレンシート（厚さ０．０３５ｍｍ）を用い、実
施例１と同様の試験を行った結果を第１表に示す。

また、この試験中にニラ（東部）の鮮度の経日変化を肉
眼により観察したところエチレンガスの濃度の増加に伴
い黄変の進行が着しく、腐敗が着しく進行し、食用には
ならなかった。

（以下余白）第１表上述の結果より、各実施例のものは、各比較例のものに
比べて、生鮮農産物の鮮度を長期間に互って保持しうろ
ことが認められる。

（ｇ）発明の効果本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を有する。

本Ｉｔ請求項１の鮮度保持シートにおいては、生鮮農産
物の鮮度を保持するための包装用シートが合成樹脂製の
４層と多孔質のＢ層からなり、且つ該Ｂ層には生鮮農産
物の鮮度を低下させる有害ガスを吸着させる吸着剤が保
持されていることにより、吸着剤を露出させてエチレン
ガスやアンモニアガス等の有害ガスが吸着剤と直接接触
して当該有害ガスの吸着効率を向上させる上、有害ガス
と吸着剤の接触面積を大きくし、しかも４層とＢ層の組
み合わせにより、有害ガスを外部に放出させたり、シー
ト全体の強度を向上させたり、またシー）内部の湿度を
コントロールして結露水が発生しないようにしたり、更
にシート内部の酸素濃度をコントロールすることができ
るのであり、この結果、生鮮農産物の鮮度を長期間に亙
って保持しうる効果を有するのである。

本′ｌＡｎ請求項２の鮮度保持シートにおいては、上述
のＰｊＳｌ及び＠２の合成樹脂製多孔質シートがポリオ
レフィン系多孔質シートであるものが、延伸による多孔
質シートの製造が極めて容易であり、しかも安価で、延
伸ムラがな（品質の安定したものが得られる効果を有す
るのである。

本１ｍ　３層求項３の鮮度保持シー）においては、ポリ
オレフィン系多孔質シートが線状低密度ポリエチレン樹
脂製多孔質シートであることにより、当該シートの生産
・加工性に優れる上、生産コストが安価であり、しかも
、得られた鮮度保持シートの機械的強度が大であるなど
の効果を有するのである。

本Ｍ請求項４の鮮度保持シートにおいては、このシート
が通気性補強用基材で補強されていることにより、シー
ト全体の機械的強度が向上するのでその取扱い中や生鮮
農産物を包装して輸送や取この結果、信頼性が着しく向
上するのである。

本願請求項５の鮮度保持シートにおいては、通気性補強
用基材が吸水性を有するものであることにより、生鮮農
産物が呼吸により発生した水分によりシート内部が過湿
状態になってもその水分を効率良く吸収、拡散すること
ができるので、シート内部で結露が発生しないのであり
、これによって、−層生鮮農産物の鮮度を長期間に互っ
て保持しうるのである。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）生鮮農産物の鮮度を保持するために用いる包装用
シートであって、該包装用シートが合成樹脂製シート或
いは第１の合成樹脂製多孔質シートで形成されたＡ層と
、第２の合成樹脂製多孔質シート又は熱接着性多孔質シ
ートで形成されたＢ層からなり、且つ該Ｂ層には生鮮農
産物の鮮度を低下させる有害ガスを吸着させる吸着剤を
保持させてなる鮮度保持シート。
（２）第１及び第２の合成樹脂製多孔質シートがポリオ
レフィン系多孔質シートである請求項１に記載の鮮度保
持シート。
（３）ポリオレフィン系多孔質シートが線状低密度ポリ
エチレン樹脂製多孔質シートである請求項２に記載の鮮
度保持シート。
（４）請求項１ないし３のいずれかに記載の鮮度保持シ
ートが通気性補強用基材で補強されている鮮度保持シー
ト。
（５）通気性補強用基材が吸水性を有するものである請
求項４に記載の鮮度保持シート。