JPH03134137A

JPH03134137A - 触媒担体材料に用いる加工性の優れたＦｅ―Ｃｒ―Ａｌ系合金薄帯およびその製造方法

Info

Publication number: JPH03134137A
Application number: JP1270323A
Authority: JP
Inventors: Masao Yukimoto; 正雄行本; Kazuhide Ishii; 和秀石井; Michiharu Ozawa; 小沢　三千晴; Toshio Irie; 敏夫入江
Original assignee: Kawasaki Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1989-10-19
Filing date: 1989-10-19
Publication date: 1991-06-07

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この発明は自動車排ガス用コンバータに用いるハニカム
材や高温発熱体・抵抗材など耐酸化性及び酸化スケール
の剥離性等が要求される用途に用いて好適なＦｅ−Ｃｒ
−Ａｌ系合金薄帯及びその製造方法に関するものである
。

〈従来の技術〉従来、自動車排ガス浄化用触媒コンバータにはコーディ
エライト（２Ｍｇ０２　Ａｌｔｏｓ　５５ｉｆｔ）の押
出焼成ハニカムにＴ−アルミナ微粒子を触媒担体として
コーティングした後、ｐｔなどの触媒をつけたものが用
いられている。

特開昭５６−９６７２６号公報に示されているように、
このコーディユライト製ハニカム耐酸化ステンレス箔を
組み立てて製作した金属製ハニカムにするとコンバータ
の小型化・エンジン性能の向上など種々の利点がある。

前記引用公報では耐酸化ステンレス箔としてイツトリウ
ム（Ｙ）を添加したＦｅ−Ｃｒ−Ａｌ系合金（Ｃｒ　：
　１５〜２５ｗｔ％、Ａｌ：３〜６ｓｔ％、Ｙ＋０．３
〜１．０　ｗｔ％）を提案しているが、Ｙが希少金属で
あるため非常に高価であり、また供給量が不足する恐れ
があり、一般の自動車に用いるのは経済性の点で困難で
あワた。これに対し、特開昭５８−１７７４３７号公報
ではＣｒ　：　８〜２５ｗｔ％、八！：３〜Ｑｗｔ％、
全希土類元素が０．０６ｗｔ％までで、０．００２〜０
．０５ｗｔ％のＣｅ％Ｌａ、　Ｎｄ等を添加した熱加工
可能な合金の使用を提案しており、これは希土類元素の
添加によってスケールの！！ＩＩ　Ｐｆｔを防いだＦｅ
−Ｃｒ−Ａｌ系合金で電熱線などには古くから用いられ
ていたものであるが、自動車の排気ガス浄化用触媒コン
バータのように、発進、加速、停止のたびに過酷な高温
繰り返し酸化と激しい振動を受ける場合、酸化スケール
が剥離してしまう、また特に排ガスの浄化能力を高める
ためには板厚は５０μ口以下が望ましく、スケールの耐
剥離性及び耐酸化性を向上させるにはＲＥＭの大量添加
が有効であるが、０．０６ｗｔ％以上のｒｌＥＭを添加
すると熱間圧延で割れが発生し、健全なホットコイルを
得ることが不可能である。

一方、特開昭６３−４２３４７号公報では大量のＲＥＭ
を添加した薄板の製造方法として象、冷薄帯法を提案し
ている。また同様に特開昭５８−９３８５６号公報及び
特開昭６３−７３４７号公報においても移動冷却面で溶
融金属を急冷し薄Ｖｉ、（１０〜６０ｐｍ厚）を製造す
る方法が提案されている。

しかし、これらの急冷薄帯法によって得られた薄板を、
触媒担体としてのハニカム構造に加工する場合、１８０
°曲げ等により割れが発生し、健全なハニカム体を得る
ことができないという問題があった。

また触媒担体材料を溶融金属から凝固したままの未加工
状態で所定の厚みの箔を製造する方法例えば単ロール法
が提案されているが、１．０ｗｔ％以上のＡｌを含有し
、かつ０．０１ｗｔ％以上の希土類元素を添加すること
により、高速の移動冷却面に溶鋼を供給するノズルの詰
まりが問題となっていた。

〈発明が解決しようとする課題〉本発明は、ハニカム構造を有する自動車排ガス浄化用触
媒コンバーク用の加工性、耐酸化性及び耐剥離性に優れ
た板厚８０−以下の箔及びその製造方法を提案すること
を目的とするものである。

く課題を解決するための手段〉すなわち本発明は、Ｃｒが１５．０ｗｔｆｔ％以上３５
．０ｗｔ％以下、八！が１．０ｗｔ％以上１５．軸【％
以下、ＲＥＡｌが０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下
、残部Ｆｅおよび不可避的不純物より成り結晶粒径が１
０ｐｍ以下、板厚が８０−以下である触媒１ｉ１体材料
に用いる加工性の優れたＦｅ−Ｃｒ−Ａｌ系合金薄帯又
は、Ｃ「が１５．０ｗｔ％以上３５．０ｗｔ％以下、Ａ
Ｚが１．０ｗｔ％以上！５．０ＩＩＬ％以下、ＲＥＡｌ
が０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下、Ｔｉ、■、Ｎ
ｂ、Ｚｒ、　Ｔａ、　Ｍｏ、　Ｗ、　ＭｎおよびＢより
選ばれる少な（とも一種が０．０３ｗｔ％以上３．０４
％以下、残部Ｆｅおよび不可避的不純物より成り結晶粒
径が１ｈｆｆｉ以下、板厚が８０ｐｍ以下である触媒担
体材料に用いる加工性の優れたＦｅ　−Ｃｒ−Ａｌ系合
金薄帯であり、また上記組成からなる合金溶湯を酸素分
圧０．１％以下の非酸化雰囲気中で冷却面が高速更新移
動する冷却面にクリアランスが０．１〜２．０ｍｍの範
囲内で配置した注湯ノズルより供給し、急冷凝固させ８
０−以下の薄帯を製造することを特徴とする加工性の優
れたＦｅ　−Ｃｒ−へ！系合金薄帯の製造方法である。

〈作　用〉まず、本発明の成分組成の限定理由を述べる。

Ｃｒ　：　１５．０〜３５．０ｗｔ％Ｃｒが１５．０％より少ないと期待する耐熱性を得るこ
とが難しく触媒担体ハニカムとしての耐酸化性が確保で
きず、一方３５．０％より多いとσ相の析出やスピノー
ダル分解の誘起によって２．激な脆化を来たし加工性が
悪化し、１８０度曲げが不可能になる。このためＣ「は
１５．０〜３５．０ｗｔ％の範囲に限定される。

八ｌ　　：　　　１．０〜１５．０ｗｔ％Ａｌは希土類
元素と共存して耐酸化性及び耐剥離性を確保するために
必要であるが、１．０％より少ないと耐酸化性が確保で
きず、一方、１５．０％を超えるＡｌ添加はＦ　ａ　ｘ
　Ａｌが一部形成され脆化して加工性の劣化を招くので
八ｌは１．０〜１５．０ｗｔ％の範囲に限定される。

ＲＥＭ：０．０１〜０．２賀ｔ％Ａｌが１５．０％以下の場合希土類元素の添加量が０．
０１％未満では厚さ５０−程度の箔での酸化スケールの
耐剥離性を確保することができず、０．２％を超えて添
加すると注湯ノズル詰まりが発生し、箔製造ができない
ので０．０１％以上０．２％以下に限定する。

なお、以上の成分のほかに、加工性改善成分としてＴＩ
％Ｖ　、Ｎｂ％Ｚｒ、　Ｔａ、　Ｍｏ５Ｗｓ　Ｍｎ及び
Ｂの各元素を単独または複合で０．０３〜３．０％の範
囲内で添加しても本発明の妨げにはならない。

さて上記の組成範囲に調整した合金溶湯は第１図に示す
ペルジャー内で酸素分圧０．１％ＰＯ２以下の熱酸化雰
囲気下でその注湯ノズルｌから高速で回転する冷却ロー
ル２に供給され、ノズル詰まりなしに連続して象、冷凝
固させて薄帯３ができ、巻取リール４で巻取られる。

酸素分圧０．１％ｐｏ、以下が必要なのは第２図に示す
ようにノズル詰まりを防ぐためであり、また酸素分圧が
低いと薄帯とロールとの密着性を高め（界面のエアーギ
ャップの生成を防ぐ）、薄帯の自由面からの酸化による
結晶粒の成長による脆化を防ぐことが可能となる。

また、結晶粒径を１０ｐｍ以下と限定したのは箔の加工
性（１８０度曲げ）を考慮したものである。第３図には
各酸素分圧における薄帯の結晶粒径と１８０”曲げの結
果を示す。鋳造パラメータ（ロール周速、ロール・ノズ
ルギャップ）により若干の差はあるものの、板Ｗ、８０
μｍ以下の急冷蕾帯では酸素分圧０．１ＰＯ，％以下で
結晶粒径１０μｍ以下の加工性の優れた薄板の製造が可
能となる。

また、注湯供給口例えばノズル、せきのリップと高速で
更新移動する冷却体例えばロール、ベルトのクリアラン
ス（ギャップとも称す）は０．１〜２．０閣の範囲に限
定される。これは０．１ｍｍ未満では溶鋼がノズルとロ
ール間に詰まったり、ロール・ノズルの熱膨張によりぶ
つかりノズルが欠１ｎするといったトラブルが生じる。

また２、０舗超ではパドルが安定化せず、スプラッシュ
が多く、ブレークアウトが発生し易く、板切れを生じる
ためである。

このようにすることにより、結晶粒径がｌｈｍ以下で、
板厚が８０７１１１１以下の加工性に優れるＦｅ　−Ｃ
ｒ　−Ａｌ系合金薄帯を製造することができる。

〈実施例〉第１表に本発明の実施例の合金と比較例の合金の化学成
分（−【％）を示す、試料Ａ−１〜Ａ−３、Ｃ−１−Ｃ
−４は溶融した合金を酸素分圧０．１％ＰＯ２以下の無
酸化雰囲気中でロール周速２０ｍ／就で回転する直径６
００肺の単ロールに噴射し、急、冷凝固させて得た厚さ
５０μｍ、幅１００Ｍの試料である。

一方試料Ｂ−１−Ｂ−４は溶融した母合金をロール周速
３ｍ／ｓｅｃで回転する直径５５０ｍの双ロール間に供
給し、急冷凝固させて厚さ０　、３　ｍｌ１１、幅５０
０閤の銅帯を作製し、その後９００°Ｃノルマ焼鈍、冷
間・温間圧延を行ったものであるが、Ｂ−１〜Ｂ−４に
ついては圧延中に耳割れ、板切れがあり、厚さ６０ｐｎ
まで薄くすることができなかった。また試料Ｄ−１−Ｄ
−４は溶融した母合金をインゴットにて凝固し、熱間圧
延したが耳割れ、仮切れが生じ、箔に加工することがで
きず、以後の試験は行わなかった。

また、Ｃ−３、Ｃ−４の試料は１８０度曲げで板厚５０
ｐａの箔が割れ、ハニカム成形に必要な波形加工ができ
なかった。

以上の試料から板厚５０−１幅２０胴、長さ３０Ｍの試
験片を採取して１１５０°Ｃ大気中雰囲気で酸化試験を
行った。その結果、試料Ａ−１〜Ａ−３では１１５０°
Ｃ１４４時間以上で酸化スケールの剥離は全くなく、表
面にＡｌ！０．ウィスカーが生成し良好な触媒担体ハニ
カムの材料特性を示した。

なお加工性、耐酸化性及び耐剥離性の評価は次のように
行った。

加工性：０：１８０°密着曲げで折れ割れの発生無し。

Ｘ：１８０°密着曲げで折れ割れの発生存り。

耐酸化性：Ｏ：５０−厚の箔で１１５０°ＣＸ１４４時間大気中加
熱後の重量増加が１．５＋ｎｇ／ｃ艷未満。

Ｘ：５０ｎ厚の箔で１１５０°ＣＸ１４４時間大気中加
熱後の重量増加が１　、５　ｍｇ　／　ｃｔ１以上。

耐剥離性：０　：　５０ｐｔａ厚の箔で１１５０°Ｃ大気中３０分
間加熱後１２分間急冷を１回として２００回繰り返した
後酸化スケールの剥離がないもの。

Ｘ：５０ｐｍ厚の箔で１１５０’Ｃ大気中３０分間加熱
後１２分間急冷を１回として２００回繰り返したとき酸
化スケールの、７．１１　＃があるもの。

〈発明の効果〉以上の結果が示すように本発明によるＦｅ　−Ｃｒ　−
Ａｆ−ＲＥＭ合金箔は耐酸化性、耐剥離性に優れ、更に
加工性の優れたものであり、その製造方法も容易であり
、公害対策上におけるメリットが大きい、また、自動車
排ガス用触媒担体用ハニカム以外の他の過酷な操り返し
酸化を受ける用途にも有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、単ロール法によるＰｅ　−Ｃｒ−Δｌ−ＲＥ
Ｍ合金５４帯の製造装置を示す説明図、第２図は単ロー
ル法における酸素分圧とノズル詰まりの関係を示すグラ
フ、第３図は単ロール法における酸素分圧と結晶粒径、
１８０度曲げテストの関係を示すグラフである。！・・・注湯ノズル、　　　　　２・・・冷却ロール、
３・・・薄　帯、　　　　　　　４・・・巻取リール、
５・・・ペルジャー

Claims

【特許請求の範囲】（１）Ｃｒが１５．０ｗｔ％以上３５．０ｗｔ％以下、
Ａｌが１．０ｗｔ％以上１５．０ｗｔ％以下、ＲＥＭが
０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下、残部Ｆｅおよび
不可避的不純物より成り結晶粒径が１０μｍ以下、板厚
が８０μｍ以下である触媒担体材料に用いる加工性の優
れたＦｅ−Ｃｒ−Ａｌ系合金薄帯。（２）Ｃｒが１５．０ｗｔ％以上３５．０ｗｔ％以下、
Ａｌが１．０ｗｔ％以上１５．０ｗｔ％以下、ＲＥＭが
０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下、さらにＴｉ、Ｖ
、Ｎｂ、Ｚｒ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｗ、ＭｎおよびＢより選ば
れる少なくとも一種が０．０３ｗｔ％以上３．０ｗｔ％
以下、残部Ｆｅおよび不可避的不純物より成り結晶粒径
が１０μｍ以下、板厚が８０μｍ以下である触媒担体材
料に用いる加工性の優れたＦｅ−Ｃｒ−Ａｌ系合金薄帯
。（３）Ｃｒが１５．０ｗｔ％以上３５．０ｗｔ％以下、
Ａｌが１．０ｗｔ％以上１５．０ｗｔ％以下、ＲＥＭが
０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下、残部Ｆｅおよび
不可避的不純物より成る合金溶湯を酸素分圧０．１％以
下の非酸化雰囲気中で冷却面が高速更新移動する冷却面
にクリアランスが０．１〜２．０ｍｍの範囲内で配置し
た注湯ノズルより供給し、急冷凝固させ８０μｍ以下の
薄帯を製造することを特徴とする加工性の優れたＦｅ−
Ｃｒ−Ａｌ系合金薄帯の製造方法。（４）Ｃｒが１５．０ｗｔ％以上３５．０ｗｔ％以下、
Ａｌが１．０ｗｔ％以上１５．０ｗｔ％以下、ＲＥＭが
０．０１ｗｔ％以上０．２ｗｔ％以下、さらにＴｉ、Ｖ
、Ｎｂ、Ｚｒ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｗ、ＭｎおよびＢより選ば
れる少なくとも一種が０．０３ｗｔ％以上３．０ｗｔ％
以下、残部Ｆｅおよび不可避的不純物より成る合金溶湯
を酸素分圧０．１％以下の非酸化雰囲気中で冷却面が高
速更新移動する冷却面にクリアランスが０．１〜２．０ｍｍの範囲内で配置した注湯ノズルより
供給し、急冷凝固させ８０μｍ以下の薄帯を製造するこ
とを特徴とする加工性の優れたＦｅ−Ｃｒ−Ａｌ系合金
薄帯の製造方法。