JPH0313327B2 - - Google Patents

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JPH0313327B2
JPH0313327B2 JP62274453A JP27445387A JPH0313327B2 JP H0313327 B2 JPH0313327 B2 JP H0313327B2 JP 62274453 A JP62274453 A JP 62274453A JP 27445387 A JP27445387 A JP 27445387A JP H0313327 B2 JPH0313327 B2 JP H0313327B2
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fiber bundle
pipe
fiber
rotating pipe
passage
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Takeo Suganuma
Shinichi Nishimura
Akihiko Takeshita
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Murata Machinery Ltd
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Murata Machinery Ltd
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Priority to IT48508/88A priority patent/IT1224292B/it
Priority to US07/263,710 priority patent/US4958487A/en
Priority to CH4056/88A priority patent/CH682825A5/de
Priority to DE3837082A priority patent/DE3837082A1/de
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Publication of JPH0313327B2 publication Critical patent/JPH0313327B2/ja
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H1/00Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
    • D01H1/11Spinning by false-twisting

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紡績糸の製造装置における口出し方法
に係る。
〔従来の技術〕
従来の紡績機はリング式、オープンエンド式、
および空気式の3つに大きく分類される。このう
ち空気式紡績機は近年開発されたもので、リング
式の数倍に及ぶ高速紡績が可能であり、その一例
は特公昭53−45422号公報(米国特許4112658号)
に示される。この公報の装置ではドラフト装置に
続いて2つの空気噴射ノズルが配設してあり、各
ノズルはドラフト装置から立た繊維束に対し互い
に逆方向に旋回する圧縮空気流を作用させる。繊
維束は2番目のノズルによつて仮撚され、仮撚さ
れた繊維束は1番目のノズルによつてバルーンさ
れる。このバルーンにより一部の繊維が他の繊維
上に巻付き、更に繊維束が2番目のノズルを通過
して解撚されることによつて強力に巻付けられ、
このようにして1本の紡績糸が生成される。
上記した従来の空気式紡績機により得られる糸
を詳細に検討すると、無撚または甘撚の芯繊維の
周囲に他の繊維が螺旋状に巻付いた結束紡績糸で
あることが分かる。該芯繊維と巻付繊維との量的
比率や繊維の巻付態様等は紡糸条件を種々変更す
ることによつて多少の変化を生じさせることがで
き、またこれに応じて糸強力等の糸物性も変化さ
せることが可能であるが、繊維長が長くなるとこ
の空気式紡績機では巻付繊維の挙動を安定させる
ことが困難な点がある。また、この紡績機では2
つのノズルを使用しているため圧縮空気の消費量
が多くエネルギーコストが大きいという問題があ
り、更にウールの様な長い繊維の紡績能力にかな
りの難点があるという問題があつた。そこで、本
発明は上記問題を解消すべく、次のような紡績装
置を開発した。
すなわち、ドラフト装置のフロントローラから
出た繊維束を通す繊維束通路を有する回転パイプ
と、該回転パイプの入口から離間した位置に一体
形成した回転板と、該回転パイプおよび回転板を
覆うケーシングとからなり、該ケーシングには上
記回転パイプの入口へと向けて斜めに開口した旋
回空気噴射ノズルを形成すると共に、上記回転板
位置に空気逃がし孔を形成し、上記回転パイプ内
へと導入される繊維束から分離した繊維端を上記
噴射ノズルから噴射される旋回空気によつて繊維
束へ巻付けて紡績する紡績装置であるが、この紡
績装置では紡出開始時のいわゆる口出しに関して
次のような問題があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
すなわち、上記装置では回転パイプの入口付近
に旋回空気流を形成する閉空間が必要なことか
ら、回転パイプ入口とフロントローラとはどうし
ても所定距離離間した配置となり、しかも回転パ
イプはその内部を繊維束通路に、かつその外部を
巻付繊維の巻付部となさなければならないことか
ら回転パイプの入口開口は大径とすることはでき
ず、上記理由によりフロントローラから送出した
繊維束の回転パイプ内への導入は困難で、失敗の
確立が高かつたのである。
本発明は、上記装置における口出しの確率を飛
躍的に向上する新規な口出し方法を提供しようと
するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明に係る方法は、上記装置において、紡出
開始時に回転パイプの繊維束通路内を負圧になし
て、該回転パイプ入口の繊維束をパイプ内へと積
極的に吸引導入する方法である。
〔実施例〕
第5図は本発明に係る方法を実施するための紡
績機の正面図を示し、本紡績機は原動機ボツクス
1およびブロアボツクス2間に沿つて延在する側
面視(第6図)、コ字状のフレームFに多数の紡
績ユニツトUを並設して成る。本紡績機の機台長
手方向には上記ユニツトUの列に沿つて台車走行
空間3が設けられ、該空間3内を玉揚装置4を装
備した玉揚台車5と糸継装置6を装備した糸継台
車7とを一体化した走行台車8が走行する。9は
原動機ボツクス1と紡績ユニツトUとの間にあつ
て上記玉揚装置4に紙管を供給する紙管供給装置
である。
第6図は略側面図であり、紡績ユニツトUはバ
ツクローラ11、ミドルローラ12およびフロン
トローラ13よりなる3線式ドラフト装置14
(高いドラフト率を得るために4線式を用いても
よい)、後に詳述する糸の製造装置15、該製造
装置15により生成された紡績糸Yを引出すデリ
ベリローラ16、紡績糸Yの太糸部分を検出する
スラブキヤツチヤー17およびパツケージPに糸
Yをトラバースしつつ巻取る巻取り部18より構
成される。
19,20は上記台車8の上下に設けた挟持ロ
ーラ21,21,22,22によつて挟まれて台
車8をガイドするレール、30はパツケージPに
転接するフリクシヨンローラである。
糸継台車7には紡出側の上糸YNを吸引把持し
て糸継装置6へ導くサクシヨンパイプ23と、パ
ツケージP側の下糸YPを吸引把持して糸継装置
6へ導くサクシヨンマウス24とが、第6図1点
鎖線で示す如く各々旋回可能に設けられており、
これらサクシヨン部材23,24の基端側には図
示しないばねによつて常時台車7の背後へと突出
付勢された接続ダクト25が連接してあつて、該
ダクト25が、上記空間3内をユニツトUに沿つ
て延設された吸引ダクト26に当接されて、サク
シヨンパイプ23とサクシヨンマウス24からの
吸引が行われるようになつている。
27は吸引ダクト26の前面にあけた孔28を
塞ぐ閉塞板であり、該閉塞板27は支点29まわ
りで約90度左右へ旋回自在となつており、上記台
車8が接近して来た際には上記接続ダクト25U
字状切欠31に係合して、該閉塞板27を略垂直
姿勢にもたらし、孔28と接続ダクト25とが直
結することによつて、当該位置でサクシヨンパイ
プ23とサクシヨンマウス24とに吸引作用を与
えるようになつている。
32は先端が前記デリベリローラ16とスラブ
キヤツチヤー17の間の糸通路に開口した細長い
筒状管からなるスラツクチユーブであり、該スラ
ツクチユーブ32の基端側は上記吸引ダクト26
に連結してある。
給糸パツケージ33として巻回された無撚のウ
ール梳毛粗糸即ち繊維束Sは上記ドラフト装置1
4を経て本発明の紡績糸製造装置15に導入され
て紡績糸Yとなり、更にデリベリローラ16で引
出された後、パツケージP上に巻取られる。
上記紡績糸の製造装置15の詳細構造は第1図
に示され、同図において左右に延びる1点鎖線は
繊維束Sまたは紡績糸Yの走行路を示している。
111はフレームFに固定された支持プレート
であり、該プレート111は螺子等により中空筒
状の軸受113が固定され、更に螺子等により後
述の回転パイプおよび回転円板のケーシング11
5が固定される。該ケーシング115は前後で一
対の分割型115a,115bから構成され、螺
子止めされている。
上記軸受113の内部にベアリング117,1
18を介して回転パイプ119が回転自在に支持
される。該パイプ119の外周には中空のプーリ
121が挿着される。
123は該プーリ121の外周に接触するよう
にしてユニツトUに沿つて懸回され図外のモータ
によつて走行駆動される無端状の駆動ベルトで、
該ベルト123の走行によりプーリ121と共に
回転パイプ119が高速回転する。回転パイプ1
19のベアリング118前方位置には一体に回転
板126が形成してある。
回転パイプ119の中心には繊維束通路124
が貫通形成され、本装置15はこの通路124の
中心とケーシング115の各中空部中心とが共に
繊維束Sの走行路と一致する同一直線上に位置
し、しかもパイプ入口119aとフロントローラ
ニツプ点Nとの距離が繊維束Sを構成する繊維の
平均長より短くなるよう配置される。回転パイプ
119の入口部119aの外径は充分に小さく、
該入口部119aに続く部分の外径は、一定区間
同一径で、該同一径部分以降は前記回転板126
に向かうに従つて増大する円錐状119bに形成
してあり、前記ケーシング115bの回転パイプ
119および回転板126を覆う部分は、回転パ
イプ119の入口部119a近傍が小径円筒状の
中空室151になしてあり、この中空室151に
続く部分が大きな角度で開いた円錐状の中空室1
52になしてある。
また、上記小径の中空室151より前方は回転
パイプ119の先端径よりも僅かに大径の円筒状
になしてあり、該円筒状部を繊維束Sのガイド通
路112になしてある。上記円錐状の中空室15
2の外周は環状の中空室153と、該中空室15
3に連続する接線方向の空気逃がし孔154が形
成してある。
該空気逃がし孔154には空気の吸引パイプ1
55が連結されている。
そして、上記ケーシング115bの内部には中
空の空気室131を形成してあり、該空気室13
1から前記回転パイプの入口119a方向へと向
き、かつ前記中空室151に対し接線方向を向い
た4つの空気噴射ノズル127が形成してあつて
(第1,3図)、該空気室131に孔128を介し
てエアホース129が接続してある。上記ノズル
127の向きは回転パイプ119の回転方向と同
一に設定してある。
該ホース129から供給される圧縮空気は前記
空気室131内に流入した後、上記ノズル127
から前記中空室151内に噴出し、回転パイプ入
口119aの近傍に高速の旋回空気流を生じさせ
る。
この空気流は中空室151内部で旋回した後、
前述の円錐状中空室152内をゆるく旋回しなが
ら外方へ拡散し、逃がし孔154方向へと導か
れ、排出される。また、同時に上記空気流はフロ
ントローラ13のニツプ点Nからケーシング11
5の中空部内へと流入する吸引空気流を発生させ
る。
さらに、34は前記軸受113の後端に嵌着し
たキヤツプであり、該キヤツプ34には半球状の
先端を有するセラミツク製の突起35が一体固定
してあると共に、該突起35を貫いて前記回転パ
イプ19の出口119cに連通する貫通孔36が
あけてあり、前記サクシヨンパイプ23が第1図
鎖線位置へと旋回しその吸引口23aと上記貫通
孔36とが接続されれば回転パイプ119内の繊
維束通路124全域が負圧になされて回転パイプ
119の入口から繊維束Sが積極的に吸引される
ようになつている。
37は回転パイプ119の端部にはめたOリン
グであり、該Oリング37がキヤツプ34内面に
密着することによつて、上記貫通孔36と回転パ
イプ119との間での空気漏れを防ぐようになつ
ている。
また、サクシヨンパイプ23の先端は円錐面3
8に形成してある。
そして、上記ガイド通路112を形成するケー
シング前端の円筒状部には、フロントローラ13
から送出された略偏平状繊維束を円滑に回転パイ
プ119入口へと導入するために、次のような堰
部材39,40が設けてある。
すなわち、円筒状部112の内面に座ぐり孔を
形成して円筒状部112の略中央位置へと補助円
筒41を装入してあり、該円筒41の内部に上下
1カ所ずつ互いに前後にずれた位置に板状の堰部
材39,40を設けてある。
各堰部材39,40の高さhは円筒41の内径
の1/2よりも小な値に設定し、かつ夫々の上辺3
9a,40aは水平(つまりフロントローラ13
のニツプ平面と平行)に形成してあつて、ケーシ
ング115を正面から視ると、第4図示のよう
に、2つの堰部材39,40の横長の〓間から回
転パイプ119の入口が僅かに見えるような構造
になつている。
次に、上記繊維機械による糸の製造過程を説明
する。
ドラフト装置14でドラフトされ、フロントロ
ーラ13から送出された繊維束Sは前記円筒状部
(ガイド通路)112前方の通路内へ向かつて働
く吸引空気流によつて該ガイド通路112内に引
き込まれるが、このフロントローラ13からの繊
維束Sの送出に先立つてサクヨンノズル23先端
が第1図鎖線図示の如く旋回して前記突起35に
当接するので、回転パイプ119入口付近にも回
転パイプ119内へと吸引する空気流が生じ、ガ
イド通路112内を奥方へ進入して来る繊維束S
は該回転パイプ119入口の吸引空気流によつて
積極的に回転パイプ119内へ吸引される。
回転パイプ119内を通つてサクシヨンパイプ
23内へ吸引された上糸(回転パイプ119を通
過しているので既に糸になつている)YNは、サ
クシヨンパイプ23の第6図実線位置への旋回に
よつて糸継装置6へと導入され、サクシヨンマウ
ス24によつて同じく導入されているパツケージ
P側の下糸YPと糸継される。
糸継作業中にも上記製造装置15から紡出され
る糸Yは前記スラツクチユーブ32により吸引さ
れてたるみを取除かれる。
糸継作業が完了すると、糸Yはデリベリローラ
16とスラブキヤツチヤー17およびフリクシヨ
ンローラ30を一直線で結ぶ通常の糸通路(第6
図)に沿つて走行しパツケージPに巻取られる。
なお、上記デリベリローラ16の周速はフロン
トローラ13の周速よりも僅かに大に設定してあ
つて、上記製造装置15中を通る繊維束Sには常
時テンシヨンがかけられた状態で紡績過程が施さ
れるようになつている。
次に、この製造装置15内での紡績過程につい
て説明する。
すなわち、第7図に示すように繊維束Sは回転
パイプ119の入口近傍において空気噴射ノズル
127から噴出され矢印132の方向に旋回する
圧縮空気流の作用を受け、同方向に少し仮撚され
る。繊維束Sの中心部に位置する繊維は上記空気
流に直接さらされないため、パイプ入口119a
を過ぎた位置で元の状態に解撚される。これに対
し繊維束Sの外周部または外周部近くに位置する
繊維f1は上記空気流に直接さらされ、繊維束S
から分離するように力を受けるが、繊維束Sの先
端が回転パイプ入口119aの位置にあるとき、
該先端は上記した仮撚を受けているため容易に分
離せず、また該繊維の後端は第1図示のようにフ
ロントローラ13にニツプされているかまたはノ
ズル127から遠い位置にあつて空気流の作用を
あまり受けないため未だ分離しない。
続いて、上記繊維f1の後端がフロントローラ
13から離脱し空気噴射ノズル127に接近する
と、該ノズル127からの空気流の力を強く受け
て繊維束Sから分離する。このとき繊維f1の先
端は、部分的に仮燃を受け、また空気流の作用の
少ない回転パイプ中に挿入されているため分離せ
ず、仮燃作用を殆ど受けない繊維後端f1aのみ
が繊維束Sから分離する。分離された繊維後端は
空気流の作用により回転パイプ119の入口部に
1回または複数回巻付き、続いて前記円錐部11
9bに少し巻付いた後回転板126に案内されて
該側へ延びる(第7図)。
次いで、繊維束Sは左方へと走行し続け回転パ
イプ119は矢印34方向に回転するため、上記
繊維f1の後端f1aは繊維束Sの周囲を旋回し
ながら徐々に引出される。
この結果、上記繊維f1は繊維束Sの周囲に螺
旋状に巻付き、繊維束Sは結束紡績糸Yとなつて
繊維束通路124を通過する。
上記した糸Yの製造過程において繊維f1は繊
維束Sの全外周から分離され、また該繊維f1分
離されることによつてその内側に位置する繊維が
空気流にさらされて更に分離されるため、多数の
繊維が連続的に分離される。分離されたこれらの
繊維は回転パイプ119外周および前記円錐状部
119bに均等に配分され、芯となる繊維の周囲
に均等に巻付けられる。これらの巻付繊維f1の
巻付方向は回転パイプ119の回転方向によつて
定まり、該パイプ119が矢印134方向に回転
するときはZ燃方向に、逆方向に回転するときは
S燃方向に巻付く。空気噴射ノズル127による
空気流の旋回方向は上記した巻付繊維f1の巻付
方向を乱さず、また繊維後端の旋回によつて繊維
先端が分離されることのないよう、回転パイプ1
19の回転方向と同一方向に設定されることが好
ましい。
第8図は上記紡績過程を経て製造された紡績糸
Yの外観を示している。本紡績糸Yの特徴は芯繊
維f2の周囲に巻付繊維f1が螺旋状に巻付いた
基本構造を有し、これら両繊維f1,f2特に巻
付繊維f1の配列に乱れが少ないことである。糸
Yの長さ方向にわたつて巻付繊維f1の数や巻付
角度が均一であり、従つて糸の太さムラが少な
く、毛羽やループも少ない。
なお、前述した糸Yの製造過程においては、繊
維束S表面の繊維の先端f1bが繊維束Sから分
離されて該繊維束Sの外周に巻付く場合も生じ得
ると思われるが、本装置により得られた糸Yを観
察する限りではこのようにして生成された巻付繊
維は比較的少数であり、大部分の巻付繊維は繊維
後端が分離して生じたものと思われる。
繊維先端f1bが繊維束Sから分離されて巻付
繊維となる過程について説明すれば、先端が繊維
束S表面にあつて分離され易く後端が繊維束S中
心部にあつて分離され難い繊維に前記ノズル12
7からの空気流が作用した場合、該繊維の先端部
分がパイプ入口119a達する前に分離されて回
転パイプ119に巻付く。このとき該繊維の後端
は分離されずに繊維束S中に留まつており、次い
で繊維束Sの走行と回転パイプ119の回転によ
り、該繊維は繊維束S外周に螺旋状に巻付いて巻
付繊維となる。この場合の繊維の巻付数および巻
付角度は前述した繊維後端が分離される場合と同
様である。
そして、上記繊維速S外周に巻付く巻付繊維の
巻付本数が多いほど糸強力は向上するのである
が、上記紡績過程ではデリベリローラ16の周速
をフロントローラ13の周速よりも僅かに大に設
定し、常時若干のテンシヨン状態下で上記過程が
遂行されるようにしたので、上記紡績過程中にお
ける繊維後端f1aの繊維束Sからの分離が生じ
やすく、その分多くの本数の巻付繊維が得られ
る。
すなわち、詳しくはフロントローラ13とデリ
ベリローラ16との間の距離をLとし、扱う繊維
束の最大繊維長をD、デリベリローラ16の周束
をVb、フロントローラ13の周束をVaとする
と、D>Lの場合、Vbは、1.00×Va〜1.05×Va
の範囲が良く、D<Lの場合、Vbは1.00×Va〜
1.10×Vaの範囲が良い結果が得られた。
つまり、紡績途中において繊維束を僅かのテン
シヨン状態下におくということは、いわゆる素抜
けを引起こす寸前の状態になすということで、そ
の分繊維束中に拘束されている繊維端の被拘束力
が弱く、繊維端の分離が生じやすいと考えられ
る。
また、デリベリローラ16を過ぎてパツケージ
Pに巻取られた紡績糸Yはテンシヨン零の状態に
なるので、テンシヨン状態下でいわば引締められ
た状態の芯繊維束f2(第8図)は、反動として
緩み膨張しようとするが、巻付繊維f1にその周
囲を巻付けられているので、上記芯繊維の緩み分
だけ、逆に巻付繊維f1が芯繊維f2に喰い込む
ことになり、巻付繊維f1による、より強力な巻
締めが得られ、そのことによつても糸強力が高め
られる。
次に、紡績開始時におけるフロントローラ13
から送出された繊維束Sの回転パイプ119への
導入過程について考察すると、フロントローラ1
3から送出される繊維束Sは上下のフロントロー
ラ13に圧接されて左右に広がつた偏平形状とな
つているが、この偏平状繊維束Sは円筒状ガイド
通路112内を奥方へと進入する際に、パイプ1
19入口付近の旋回空気流の影響を受けて捩れた
り、蛇行しながら進行するものと考えられ、前記
堰部材39,40が存在しない単なる円筒状ガイ
ド通路112では、うまくパイプ119入口に到
達してその中へ吸引される確率は低いが、上記堰
部材39,40を設けることによつてガイド通路
112内の空気流が旋回成分の少ない並行な層流
Aとなつて流れ、偏平の繊維束Sを良好に案内し
てパイプ119入口へと導入する(第9図)。パ
イプ119入口まで到達した繊維束Sは該入口付
近の吸引気流によつてパイプ119内へ吸引され
る。
したがつて、上記堰部材39,40は上記実施
例のように互いに前後にずらした位置の上下に設
けることが好ましく、いずれか一方のみでは良好
な結果が得られないが、3個以上の堰部材39,
40,41……を前後にずらして上下の千鳥位置
に配置してもよい(第10図)。
また、堰部材39,40の上辺は直線が好まし
いが、円弧等の曲線状であつても構わないし、堰
部材39,40の高さhは、上例のようにガイド
通路112の径の1/2よりも若干小さい値(約80
〜90%程度)が好ましいが当該値よりも若干増減
した値であつても構わない。
つまり、上記堰部材39,40の高さhが上記
径の1/2を越えれば、繊維束Sは上下に蛇行して
進行することになるので、その分円滑な導入は阻
害されることになり、逆に高さhが低すぎれば前
述の案内作用は弱められると考えられ、上記例で
は高さhを、ガイド通路112の正面視における
横長の〓間幅(第4図)が約1mmに設定して良好
な結果が得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の方法に従えば、
冒頭に述べた紡績装置において、フロントローラ
から送り出される繊維はガイド通路112から、
該通路の内径より小径の回転パイプ119の通路
内へと確実に吸引導入されるので、紡出開始時の
口出しの成功確率を飛躍的に高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る方法を実施する紡績糸の
製造装置の縦断側面図、第2図はケーシングの後
部型および回転パイプの正面図、第3図はノズル
部分の正面図、第4図はガイド通路の正面図、第
5図は紡績機の全体正面図、第6図は同じく略側
面図、第7図は紡績糸の製造過程を示す説明図、
第8図は製造された紡績糸の外観を示す図、第9
図は堰部材の作用を示す説明図、第10図は堰部
材の他の例を示した縦断面図である。 13……フロントローラ、14……ドラフト装
置、15……紡績糸の製造装置、23……サクシ
ヨンノズル、115……ケーシング、119……
回転パイプ、119a……入口、124……繊維
束通路、126……回転板、127……空気噴射
ノズル、f1……巻付繊維、S……繊維束。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ドラフト装置のフロントローラから出た繊維
    束を通す繊維束通路を有する回転パイプと、該回
    転パイプの入口から離間した位置に一体形成した
    回転板と、該回転パイプおよび回転板を覆うケー
    シングとからなり、該ケーシングには上記回転パ
    イプの入口へと向けて斜めに開口した旋回空気の
    噴射ノズルを形成し、かつ、上記フロントローラ
    と所定距離離間した回転パイプ入口間には、上記
    ケーシングに形成された、回転パイプの入口側外
    径より大径の内径を有する円筒状繊維束通路が位
    置され、上記円筒状繊維束通路から回転パイプ内
    へと導入される繊維束から分離した繊維端を上記
    噴射ノズルから噴射される旋回空気によつて繊維
    束へ巻付けて紡績する紡績装置において、上記回
    転パイプの糸出口にサクシヨンパイプの吸引口を
    接続して、回転パイプの繊維通路内を負圧にし、
    上記ケーシングの円筒状繊維束通路から回転パイ
    プ内へと繊維束を吸引導入するようにしたことを
    特徴とする紡績装置における口出し方法。
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