JPH031324B2 - - Google Patents

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JPH031324B2
JPH031324B2 JP55086569A JP8656980A JPH031324B2 JP H031324 B2 JPH031324 B2 JP H031324B2 JP 55086569 A JP55086569 A JP 55086569A JP 8656980 A JP8656980 A JP 8656980A JP H031324 B2 JPH031324 B2 JP H031324B2
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Japan
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fiber
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adsorption
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Kazuo Teramoto
Masanori Sakamoto
Seiji Shimamura
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Toray Industries Inc
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な官能基を有する芳香族ビニル系
重合体の製造法に係り、さらに詳しくは反応性の
活性ハロゲン原子を有し、塩基性、酸性およびそ
の他の官能基を容易に導入でき、吸着性、イオン
交換性あるいは各種酵素の固定などに有用な重合
体に転換し得る芳香族ビニル系重合体の製造法に
関する。 従来、高分子に各種の官能基を導入して、この
高分子をイオン交換樹脂や吸着材として利用する
試みは、例えば特開昭49−11791、同49−35284お
よび同54−110274号公報等により数多く提案され
ている。しかしながら、従来のこれらイオン交換
能あるいは吸着能を示す官能基の導入に用いられ
る高分子は、所定の性能、たとえばアニオン交換
能のみを示す官能基を導入できても、カチオン交
換能を示す官能基を導入することができなかつた
り、さらに吸着性や酵素固定化の機能を有する高
分子には基本的に変性ができないことが多く、汎
用性のある高分子とは言えなかつた。 本発明者らはイオン交換、吸着あるいは酵素固
定など各種の機能を示す官能基に容易に転換でき
る機能性高分子について鋭意研究を進めて本発明
を見出すに到つたものである。 すなわち、本発明の目的とするところは、カチ
オン交換能のみならずアニオン交換能をもつ官能
基を有する高分子のいずれにも転換でき、さらに
同一高分子から吸着性能や酵素固定など他の機能
を有する高分子にも転換できる合成重合体の製造
法を提供するにあり、他の目的は上記重合体から
誘導される酵素や菌体の固定並びに巨大分子の
吸・脱着に特に優れた性能を示す官能基を有する
高分子の製造法を提供するにある。 さらに他の目的は、ポリオレフイン、ポリアミ
ドまたはポリエステルなどの繊維形成性重合体を
併用することにより繊維形態に成形された取扱い
性に優れ、その固定・吸着能をより大きくした機
能性吸着繊維の製造方法を提供するにある。 このような本発明の目的は下記の構成要件の採
用により達成される。 (1) ポリスチレン系ポリマーを主体とするビニル
重合体に、下記工程Aの処理を行なうことを特
徴とする芳香族ビニル系重合体の製造法。 工程 A 該ビニル重合体の膨潤剤およびホルムアルデヒ
ドならびに酸触媒の存在下で下記一般式()で
示されるハロアセトアミドメチル化剤と反応させ
る工程。 上式中、Yは水素原子または低級アルキル基ま
たはアシル基を示す。また、Xはハロゲン原子、
R′及びR″は水素原子、低級アルキル基又はアリ
ール基を示し、R′とR″は同一でも異なつていて
もよい。 (2) 工程Aに続いて、更に下記工程Bの処理を行
なうことを特徴とする上記(1)項記載の芳香族ビ
ニル系重合体の製造法。 工程 B アミノ化合物で処理する工程。 本発明で言うポリスチレン系ポリマーを主体と
するビニル重合体とはスチレン、α−メチルスチ
レンまたはp−クロルスチレンの単独重合体また
はそれらを主成分とする共重合体を意味する。特
にポリスチレンまたはポリα−メチルスチレンが
成形性が良く、入手も容易であるので好ましい。 また、該ビニル重合体は粉末、粒子、繊維など
各種の形状に成型して用いられるが、とりわけ、
ポリオレフイン、ポリアミド、ポリエステルなど
の公知の繊維形成性重合体と共に混合紡糸、複合
紡糸などの手段を適用して繊維化したものが取扱
い性に優れるので良い。 さらに繊維の中でも、本発明者らが先に特開昭54
−15019号公報で提案したポリプロピレンまたは
その共重合体を芯成分とし、ポリスチレンやポリ
α−メチルスチレンなどを鞘成分とする多芯海島
型複合繊維が、特に機械的性質および取扱い性に
優れるので好ましい。 また、該繊維はステープル状、フイラメント
状、パンチフエルト、紙、織物および編物等の形
態で用いられる。繊維の太さには特に制限はない
が、通常0.01〜500デニール、とりわけ、0.1〜50
デニールが機械的性質および実用特性の面から好
ましく用いられる。 本発明の工程Aで用いられるハロアセトアミノ
メチル化剤としては、N−メチロールクロルアセ
トアミド、N−メチロール−α−ブロムプロピオ
ンアミド、N−メチロール−α−ヨードブチリル
アミドなどで代表されるN−メチロール−α−ハ
ロカルボン酸アミド類およびこれらのアルキルエ
ーテル化合物またはエステル化合物および水酸基
のハロゲン置換体などがあげられるが、経済性お
よび安全性の面から、とりわけN−メチロール−
α−ハロカルボン酸アミド類、なかでも、N−メ
チロール−α−クロルカルボン酸アミド、とりわ
け、N−メチロール−α−クロルアセトアミドが
好ましい。 本発明の工程Aで用いられるホルムアルデヒド
は一般式()の官能基の導入反応において、重
合体中の芳香族同士をメチルン結合あるいはメト
キシメチレン結合で結びつける架橋試薬として作
用するが、常温で気体であるので、気体として反
応液中に吹込んで溶解させるか、あるいは、パラ
ホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサ
ンなどの形で供給しても良く、また、メチラー
ル、メチレンジアセテートなどの、酸により容易
に分解して、ホルムアルデヒドを発生する化合物
として供給しても良い。ホルムアルデヒドの使用
量は成型品の架橋密度を決定する最も重要な因子
であり、その量が少なすぎる場合にはポリマの溶
解が起こり、他方、多すぎる場合には、架橋密度
が高くなりすぎて、ハロアセトアミドメチル基が
導入されにくくなる。ホルムアルデヒドの使用量
は、ポリモノビニル芳香族化合物の種類、成型品
の大きさ、あるいは繊維の太さ、酸触媒、ハロア
セトアミドメチル化剤、溶媒の種類および使用量
さらには製品の目標性能によつて異なるが、大体
0.001〜10モル、とりわけ0.01〜2倍モル対芳香
核が用いられる。 本発明の工程Aで用いられる酸触媒としては、
塩化亜鉛、塩化アルミニウム、四塩化スズ、塩化
第二鉄のごときフリーデル・クラフツ触媒、メタ
ン、ベンゼン、トルエン各スルホン酸のごとき有
機スルホン酸および硫酸(濃硫酸もしくは発煙硫
酸)などの無機強酸があげられる。とりわけ、硫
酸が反応性、操作性、経済性、安全性などの点で
最適である。酸触媒の量はハロアセトアミドメチ
ル化剤の1倍モル以上の広い範囲で変えることが
できるが、膨潤剤の種類および使用量によつて最
適使用量が変化する。 本発明の工程Aで用いられる膨潤剤としては、
直鎖もしくは架橋化ポリスチレン系ポリマーを主
体とするビニル重合体に対する膨潤作用を有し、
且つ、ハロアセトアミドメチル化剤および酸触媒
に対する溶解性を有する不活性溶媒ならば何でも
良く、ニトロプロパンなどのニトロアルカン、ニ
トロベンゼンなどの芳香族ニトロ化合物、1,2
−ジクロルエタンなどの塩素化炭化水素、スルホ
ランなどの非プロトン性極性有機溶剤などがあげ
られる。これらは個々別々に、もしくは、互いに
混合して、あるいは、他の不活性溶剤と混合し
て、用いることができる。 本発明の工程A反応は、一般に0〜100℃、副
反応抑制のため、とりわけ0〜30℃の温度範囲で
行なわれる。 本発明の工程Aで繊維状物を処理する場合は、
ハロアセトアミノメチル化剤、酸触媒、ホルムア
ルデヒドの種類および量の選択が非常に重要であ
り、また反応液が均一溶液になるような組み合せ
にすると、製品の均質性、操作性の面で有利であ
る。その意味で、硫酸とニトロ化合物溶剤を組み
合せると、均一溶液になり易く、扱い易い。 本発明における工程Bで用いられるアミノ化合
物はアンモニア、ヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ンのほか第一級または第二級アミノ基または第三
級アミノ基を有する有機アミノ化合物であり、そ
の具体例としては、メチルアミン、エチルアミ
ン、n−ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、ヘキサメチレンジアミン、ポリエチレ
ンイミン、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N−メチルアニリンなどがあげら
れる。 本発明の重合体から繊維を製造する方法におけ
るアミノ化合物と原料繊維中のハロアセチル基の
反応は、ハロゲン原子が最も反応性の低い塩素原
子であつても、室温付近の反応温度で良く進む反
応である。したがつて、常温〜100℃の低温条件
下で反応を行なうことができる。アミノ化合物の
使用量は繊維中に必要とするアミノ基と等モル量
以上用いられる。この場合、アミノ化合物が第二
級および第三級アミンである場合には繊維中の架
橋密度は変化しないが、アミノ化合物が、−NH2
基、もしくは複数の第二級アミノ基を有する場合
にはアミノ化合物は複数のハロアセチル基と反応
し、繊維の架橋密度が増大する。この架橋密度の
増加はアミノ化合物の使用量を増大させると抑制
される。 本発明における工程Bの反応において使用され
る溶媒としては水およびメタノール、エタノー
ル、n−ブタノールなどで代表される低級アルコ
ールおよびジオキサン、テトラヒドロフランで代
表されるエーテル類などが好ましく用いられる。 また、アミノ化合物が低沸点化合物である場合
には加圧下で反応させることにより反応時間を短
縮することができる。 本発明の方法の工程Aで得られるビニル重合体
にはハロアセトアミドメチル基が含まれている
が、このハロゲン原子の反応性に基づいて塩基性
基、酸性基あるいはその他の各種官能基を該重合
体中に容易に導入することができる。そのような
導入可能な官能基およびそのための反応の具体例
を示せば、第1級アミノ化合物および第2級アミ
ノ化合物との反応によるアミノグリシル基の導
入、第3級アミノ化合物との反応による第4級ア
ミノグリシル基の導入、フエノラートとの反応に
よるフエノグリシル基の導入、亜硫酸ナトリウム
との反応によるスルホン酸基の導入などが挙げら
れる。 また、該ハロゲン原子はハロゲン原子間で相互
に変換可能である。例えば、繊維中に導入された
該クロル基は、繊維をヨウ化カリウム、あるい
は、臭化カリウムの溶液で処理することにより、
容易に、ヨウ素基あるいは臭素基に変換できる。 本発明の製造方法工程Bで得られるアミノアセ
トアミドメチル基を導入した芳香族ビニル系重合
体は酵素や菌体の固定並びに巨大分子の吸着材と
して卓越した性能を示す。すなわち、この基はポ
リマ主鎖に直結する側鎖の中程に親水性のアミド
基を有し、アミドカルボニル基のα位の炭素原子
に活性アミノ基を有している。一般にアミノ基は
イオン交換や吸着の際の活性点として作用する能
力を持つが、そのアミノ基がポリマ主鎖や堅くて
かさ高な側鎖置換基あるいは1ないし2個の原子
を介して結合している場合には、立体障害のため
に中・高分子量物質のイオン交換や吸着を十分に
行うことができない。また、アミノ基が長くて柔
軟な側鎖の先端に結合している場合でも、その側
鎖が疎水性である場合には、親水性の中・高分子
量物質のイオン交換・吸着において十分な能力を
発揮することができない。さらに、アミノ基が適
当な長さの、親水性の側鎖の先端に結合している
場合でも、親水性基とアミノ基の位置関係によつ
て、アミノ基の化学的および熱安定性が悪いこと
がある。例えば、側鎖中において、アミノ基がア
ミドカルボニル基のβ−位の炭素原子に結合して
いて、α−位の炭素原子に水素原子が結合してい
ると、アミノ基が脱離しやすい。このような化学
構造の吸着材は、例えば、滅菌処理を必要とする
ような用途に使用する場合、最も安全性が高くて
便利な蒸気滅菌法が使用できない欠点がある。 一方、本発明の方法によつて得られるアミノア
セトアミドメチル化重合体においては、アミノ基
はポリマ主鎖に結合した芳香核に4個の原子から
なる直鎖を介して結合しており、かつ、その直鎖
の中程に親水性基であるアミド基が存在するの
で、中・高分子量のイオン交換・吸着および酵
素・菌体の吸着において優れた能力を発揮するも
のである。また、アミノ基はアミドのカルボニル
基に対してα−位に位置する炭素原子上に結合し
ているので、熱的に安定であり、本発明の方法に
よつて得られる重合体は蒸気滅菌処理が可能であ
る。 ここで、アミノアセトアミドメチル基は重合体
中の芳香族1モル当り少なくとも0.01モル、好ま
しくは0.1〜1モルの範囲で含有されているのが
よく、0.01モルより少ないと最終目的の各種機能
性官能基量が少なく、イオン交換、酵素、菌体の
固定あるいは吸着などの実用性能が満足されな
い。 さらに、本発明の重合体は使用時に溶解しない
ようメチレンまたはメトキシメチレン結合によつ
て架橋され、不溶化されていることが望ましい。 本発明の方法工程Bで得られる繊維は低分子ア
ニオンのイオン交換から高分子量物質の吸着・イ
オン交換、酵素・菌体の固定化まで巾広い用途に
利用できるものであるが、個々の用途に応じて最
も適した規格の繊維を選択して使用するのが好ま
しい。 繊維の機械的強度の高いことが要求される用途
には補強用ポリマを含有する繊維が好ましく用い
られる。 補強用ポリマは本発明成型品の製造過程におい
て物理的および化学的に不活性であり、且つ、機
械的強度を維持できるものならなんでも良く、特
に限定はない。特に好ましい補強用ポリマの具体
例としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
(3−メチルブテン−1)、ポリ(4−メチルペン
テン−1)などで代表される結晶性ポリα−オレ
フインがあげられる。 本発明繊維内部における補強用ポリマの配置形
式としては、不溶性アミノアセトアミドメチル化
ポリモノビニル芳香族化合物(以下基幹ポリマと
略称する)と補強用ポリマが無秩序に細かく分散
した単純混合繊維形式のもの、および、補強用ポ
リマを芯部とし、基幹ポリマを外側に配置した芯
鞘型複合繊維形式のもの、および、基幹ポリマを
海成分とし、補強用ポリマを海成分中に多数分散
した島成分とする多芯海島型複合繊維形式のもの
があり、これらのいずれもが夫々特徴を有して有
効に使用される。 単純混合繊維形式のものは補強用ポリマがその
混合比の割合で外部に露出しているので、吸着性
能はやや劣るが、膨潤収縮が小さい利点があり、
芯鞘型複合繊維形式のものは吸着能が大きい利点
があるが、膨潤収縮が大きく、膨潤収縮をくり返
すうちに芯部と鞘部のハク離が起りやすい欠点を
有する。多芯海島型複合繊維形式のものは、両者
の長所を維持しつつ、両者の短所を改良したもの
であり、吸着能が大きく、耐ハク離性が大きいの
で、特に優れている。この場合、海成分中に化学
的に安定な補強用ポリマを1〜30%混合すると膨
潤収縮が小さくなり、耐ハク離性が更に向上す
る。また、島の数は多い程良いが、技術的な制約
があり、通常5〜50個、とりわけ、10〜30個が好
ましい。 以下、本発明の実施例により、さらに具体的に
説明する。 なお、実施例においてハロアセトアミドメチル
基およびこれから誘導される基の同定は次の測定
法により行つた。 (1) 元素分析 炭素、水素および窒素は熱伝導法による同時定
量法で求め、ハロゲンはフラスコ燃焼法により定
量した。 (2) 赤外線吸収スペクトル 試料細片をKBr錠剤法により、日立赤外線分
光光度計EPI−G3型を用いて、測定した。以下、
実施例について述べる。 実施例 1 ポリプロピレン(三井“ノーブレン”J3HG)
40部を島成分とし、ポリスチレン(”スタイロ
ン”666)50部、ポリプロピレン(住友“ノーブ
レン”WF−727−F)1.5部の混合物を海成分と
する多芯海島型複合繊維(島数16、単糸繊度2.6
デニール、引張強度2.9g/d、伸度55%、フイ
ラメント数42)10gを、N−メチロールクロルア
セトアミド10g、ニトロベンゼン80g、98%硫酸
80gおよびパラホルムアルデヒド0.17gからなる
溶液中、20℃で15時間反応させたのち、水を加え
て反応を止め、次に、繊維を水で洗滌し、繊維に
付着したニトロベンゼンをメタノールで抽出除去
した。繊維を60℃で乾燥し、14.5gを得た。この
繊維の元素分析の結果は、炭素71.4%、水素8.7
%、窒素4.2%、塩素10.6%であつた。また、赤
外線吸収スペクトルでは3400cm-1、3280cm-1
1655cm-1および1520cm-1にアミド基に特有の吸収
を示した。これらの結果および後述する反応性か
ら、この繊維はクロルアセトアミドメチル基で約
92%置換された芳香核を有する繊維であることが
判明した。 この繊維をジメチルアミン10%水溶液に浸し、
70%で4時間加熱したのち、水洗し、次いで1規
定カセイソーダ水溶液で洗つたのち、洗剤が中性
になるまで水洗した。この繊維の一部を元素分析
に、一部を交換容量測定に、他の一部を加水分解
処理に供した。元素分析結果は、炭素76.5%、水
素10.2%、窒素8.5%でハロゲンは認められなか
つた。赤外線吸収スペクトルでは、1670cm-1およ
び1545cm-1にアミド基に特有の吸収を示し、ま
た、交換容量は塩酸型繊維1グラム当り2.42ミリ
当量であつた。また、6規定塩酸中15時間還流加
熱した繊維の交換容量は塩酸塩型繊維1グラム当
り3.32ミリ当量であり、この繊維の赤外線吸収ス
ペクトルでは1670cm-1の吸収が消失していたこと
から、ジメチルアセチル基が無くなつたことが確
認された。 実施例 2 ポリプロピレン(三井“ノーブレン”J3HG)
を島成分とし、ポリスチレン(“スタイロン”
666)49.5部、低分子量ポリスチレン(“ハイマ”
ST−120)1.5部、ポリプロピレン7.5部および低
分子量ポリプロピレン(“ビスコール”550P)1.5
部の混合物を海成分として、海島比が海:島=
60:40になるように溶融紡糸したのち、4倍に延
伸することによつて、多芯海島型複合繊維(単糸
繊度3.7デニール、引張強度3.4g/d、伸度39
%)を得た。 次に、この繊維(156デニール/42フイラメン
ト)から、4インチφ−24ゲージの平編機で筒編
を作つた。 ニトロベンゼン475部と98%硫酸475部との混合
溶液に20℃でパラホルムアルデヒド3部を溶解
し、次に、この溶液を0℃に冷却し、温度を0〜
5℃に保ちながら、N−メチロールクロルアセト
アミド50部を添加・溶解した。得られた溶液に上
記多芯海島型複合繊維筒編70gを浸漬し、20℃で
20時間反応させた。 得られた筒編を水およびメタノールで十分洗滌
したのち、50℃で真空乾燥して、クロルアセトア
ミドメチル化繊維筒編103部を得た。 次に、第1表の各種アミノ化合物を10%濃度で
含む水またはエタノール溶液20部に、上記で得ら
れたクロルアセトアミドメチル化繊維筒編1部を
浸し、70℃で5時間加熱し、次いで水洗後乾燥し
て表中試料1〜4のアミノアセトアミドメチル化
不溶性ポリスチレン(ポリプロピレン補強)繊維
筒編を得た。また、上記で得たクロルアセトアミ
ドメチル化繊維筒編をヨウ化カリウム10%、エタ
ノール80%および水10%からなる溶液中70℃で6
時間加熱して、クロル基をヨウ素基に変換したの
ち、この繊維筒編を10%トリメチルアミン水溶液
中で70℃で6時間加熱して、表中試料5のトリメ
チルアンモニウムアセトアミドメチル化繊維筒編
を得た。これらの試料について、元素分析、交換
容量測定、含水度およびビリルビル吸着能測定を
行つた。結果を第1表に示す。 但し、表中の窒素含有率は、試料1〜4では遊
離アミン型、試料5では塩酸塩型での分析値であ
る。表中の交換容量は塩酸塩型での値であるが、
試料1〜4は弱アニオン交換容量を、試料5は中
性塩分解容量を示す。 また、含水度は乾燥試料4g(W0)を水中で
十分膨潤させたのち、遠心分離して、表面の水分
を除去したのち、重量(W)を測定し、次式から
算出したものである。 含水度=W−W0/W0 ビリルビン吸着量は、乾燥重量(W1)既知の
試料をPH7の中性リン酸緩衝液(1/15モル濃度)
を25%含み、牛血清アルブミンCohn分割第フ
ラクシヨンを560mg/とビリルビンナトリウム
塩を60mg/含む水溶液で3時間振とう吸着さ
せ、吸着前後の水溶液のビリルビン濃度を450m
μの吸光度から検量線を用いて求め、次式から算
出した。 ビリルビン吸着量=C1−C2/W1×V[mg/g] 但し、式中C1は吸着前の、C2は吸着後のビリ
ルビン濃度を示し、Vは水溶液の使用量を示す。 交換容量は、試料を1規定水酸化ナトリウム水
溶液で再生後、1規定塩酸で処理し、残存する塩
酸の量から消費された塩酸の当量数を求め、その
値を塩酸塩型の試料の乾燥重量のグラム数で割つ
た値である。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリスチレン系ポリマーを主体とするビニル
    重合体に、下記工程Aの処理を行なうことを特徴
    とする芳香族ビニル系重合体の製造法。 工程 A 該ビニル重合体の膨潤剤およびホルムアルデヒ
    ドならびに酸触媒の存在下で下記一般式( )で
    示されるハロアセトアミドメチル化剤と反応させ
    る工程。 上式中、Yは水素原子または低級アルキル基ま
    たはアシル基を示す。また、Xはハロゲン原子、
    R′及びR″は水素原子、低級アルキル基又はアリ
    ール基を示し、R′とR″は同一でも異なつていて
    もよい。 2 工程Aに続いて、更に下記工程Bの処理を行
    なうことを特徴とする請求項1記載の芳香族ビニ
    ル系重合体の製造法。 工程 B アミノ化合物で処理する工程。
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JPS5712008A (en) 1982-01-21

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