JPH03130406A - 導電性複合繊維 - Google Patents

導電性複合繊維

Info

Publication number
JPH03130406A
JPH03130406A JP26785389A JP26785389A JPH03130406A JP H03130406 A JPH03130406 A JP H03130406A JP 26785389 A JP26785389 A JP 26785389A JP 26785389 A JP26785389 A JP 26785389A JP H03130406 A JPH03130406 A JP H03130406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
conductive
fiber
laminate
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26785389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2676948B2 (ja
Inventor
Setsuo Taguchi
田口 節男
Tatsuro Mizuki
達郎 水木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP26785389A priority Critical patent/JP2676948B2/ja
Publication of JPH03130406A publication Critical patent/JPH03130406A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2676948B2 publication Critical patent/JP2676948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、導電性複合繊維に関する。
さらに詳しくは、高い導電性を有しかつ芯成分の着色を
、外観上良好に隠蔽した導電性複合繊維に関する。
すなわち、高い導電性をを損ねずに、繊維に好みの着色
形態や光沢を付与することができ、例えば白色導電性繊
維として利用できる新規な導電性複合繊維に関するもの
である。
[従来の技術] 導電性繊維に対する要求は、衣料用、産業用など種々の
分野に存在し、広く実際に使われている。
一般に、導電性繊維は静電気除去、すなわち摩擦帯電圧
を押えるために必要であり、衣料用繊維として、またカ
ーペットに混繊したりして使用されている。さらに、コ
ンピューター等を使用するエレクトロニクス産業上の利
用分野で、電波遮蔽の目的で使用されている。
しかし、現在使われている導電性繊維は、その導電性を
になう物質の黒色がその繊維の色として視覚に入るため
、用途に制限があるという欠点がある。
かかる欠点をカバーするために種々の方法が考案されて
おり、例えば、織り方を工夫することで黒色導電性繊維
を表面に露出しないようする方法があるが、満足とはい
えない。また、導電性繊維自体に工夫をしてその着色を
軽減する対策もいろいろなされている。例えば、芯鞘導
電性繊維において、鞘成分に白色系無機粒子を添加し芯
成分の黒色を押える方法があるが、添加する無機粒子の
混入率に限界があるためその効果が十分でない上、無機
粒子の混入による強度低下が著しいという問題があった
。また、鞘成分の厚みを厚くするという方法もとられて
いるが、必然的に繊維径が太くなるという問題が生じて
いる。
また、導電性をになう物質としてカーボンブラック以外
の物質を用いる方法も数多くある。例えば、よう化銅、
酸化錫などを使用したり、酸化錫の表面に酸化チタンを
コーティングするなどの方法が挙げられる。しかし、こ
れらの方法は価格が高い上に、得られる導電性がそれほ
ど高くないという欠点があった。
さらには、後処理として、非導電性繊維の表面に含金属
溶液を接触させ、導電性物質をコーティング、もしくは
化学結合させる方法も見出されている。確かに、この方
法では淡色で高い導電性を有する繊維が得られるが、そ
れでも白色化は困難であり、さらに、特定の官能基を有
するポリマーにしか適用できないなど使用できる繊維に
制限があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる問題を解決し、高い導電性を有しかつ
その着色を従来になく押え、任意の着色または光沢の発
現を可能とする繊維を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記した目的を達成するために、本発明は次の構成を有
する。
すなわち、本発明の導電性繊維は、導電性物質を含有す
るポリマを芯成分とする導電性複合繊維であって、異種
ポリマよりなる多数のフィルム状構成要素または中空層
を介した多数のフィルム状構成要素の積層体が繊維断面
における鞘成分を形成し、該鞘成分を構成する積層体の
直角側面が結合しており、かつ該芯成分および/または
該フィルム状構成要素の各界面あるいは表面が凹凸形状
を呈していることを特徴とする導電性複合繊維である。
かかる本発明の導電性複合繊維において、好ましくは、
芯成分に含まれる導電性物質の体積抵抗率が109Ωc
m以下、その含有量が芯ポリマに対して重量で10%以
上であるものであり、あるいはまた、導電性物質がカー
ボンブラックであるものであり、あるいはまた、積層体
の積層数が10以上であるものであり、あるいはまた、
積層体を構成する異種ポリマが、ポリエステルとポリア
ミドであるものであり、あるいはまた、積層体を構成す
る異種ポリマの屈折率の差が0.03以上であるもので
ある。
[作用] 以下、本発明の詳細な説明する。
本発明における複合導電性繊維の特徴は、異種ポリマま
たは中空層を介した多数のフィルム状構成要素の積層体
で鞘成分を形成し、該鞘成分を構成する積層体の直角側
面が結合し、かつ該芯成分および/または該フィルム状
構成要素の各界面あるいは表面が凹凸を有することにあ
る。
すなわち、繊維断面において少なくともlっ以上のポリ
マまたは中空層が、芯成分を多重に包囲し、鞘を形成し
ている点にある。
つまり、一つには、屈折率の異なる異種ポリマあるいは
中空層を介して、フィルム状構成要素が同窓円状に多数
かつ薄層で重ねられることにより、該繊維への入射光に
対する反射効率が著しく高くなり、芯成分の着色を押え
るとともに、様々な複数層からの光の反射光がお互いに
干渉し合い好ましい光沢特性を呈すること、もう一つに
は、該芯成分および/または該フィルム状構成要素の各
界面あるいは表面が凹凸を有することにより、さらに好
ましい導電性能と光輝性を抑えたノープルな光沢特性を
呈す、ることである。
本発明でいう積層体とは、成分Aからなるフィルム状構
成要素が、異種の成分Bからなるフィルム状構成要素ま
たは中空層を介して重ねられた横断面を有する構造のも
のを言うものである。また、直角側面とは、フィルム状
構成要素の長平方向に対して直角な側面のこと、すなわ
ち、フィルム状構成要素の接合面と直角方向の側面のこ
とであり、これらを図面でもって説明する。
すなわち、第1図、第2図および第3図においては、異
種ポリマによるタイプの本発明の導電性複合繊維を示し
、1および2はフィルム状構成要素、3は積層体の直角
側面が結合した部分、4は芯成分である。
第1図は、積層体が1つの場合、第2図は積層体が2つ
の場合、さらに、第3図は積層体が4つの場合である。
第4図、第5図および第6図においては、中空層による
タイプの本発明の導電性複合繊維を示し、1はフィルム
状構成要素、3は積層体の直角側面が結合した部分、4
は芯成分、5は中空部である。
本発明において、鞘成分を形成する積層体の直角側面が
全て結合するにあたり、層数が多くフィルム状構成要素
の厚みが薄い場合には、結合時にこの部分で両方の成分
のポリマが入り混じることが起こる。この部分が各層を
連結し、柱としての役割を果たすので、繊維の断面形状
が崩れにくく、優れた一体性と好ましい機械的性能を付
与できる。
本発明において、着色芯成分の隠蔽効果は鞘成分の界面
の数すなわち層数が多いほど顕著であり、好ましくは1
0層以上、より好ましくは20層以上であり、場合によ
っては、1000層を超えても何ら差支えない。また、
各積層体によってその枚数が異なっても差支えない。こ
の層数が多くなると、通常フィルム状構成要素の肉厚が
薄くなり、ポリマの組合わせによってはフィルム状構成
要素間の接合は、より強固となり好ましくなるという結
果にもなる。
本発明における複合成分の割合は、重量比でA/B=9
9/1〜1/99であり、好ましくはA/B=9515
〜5/95である。
本発明において、鞘成分は通常二種以上のポリマにより
構成され、中空層を含む場合には一種以上のポリマーに
より構成される。
本発明における中空層は、例えば、第4図〜第6図に示
すような形状となるが、これは二種以上のポリマから構
成された鞘成分の少な(とも一種の成分を、除去するこ
とにより得られる。除去の方法は任意の方法が可能で、
溶剤による溶解、熱分解、放射線分解、加水分解、酸、
アルカリ分解、化学的還元などの手法が用いられる。か
かる中空層が存在する場合にも、積層体の直角側面の結
合部が残存したフィルム状構成要素を支え、その中空部
を潰れ難(するのである。
本発明のもう一つの大きな特徴は、該芯成分および/ま
たは該フィルム状構成要素の各界面あるいは表面を凹凸
形状を呈して構成していることにより、さらに導電性能
を高めることができ、また光輝性を抑えたノープルな光
沢特性を呈することができるのである。かかる作用の詳
細な理由については、今のところ必ずしも明らかではな
いが、導電性能については、凹凸とすることによりその
先端でコロナ放電が起きやすくなっているためではない
か、また、光沢特性については、フィルム状構成要素の
各層からの反射光が凹凸部分で散乱して一定方向の光が
減少しているためではないかと、本発明者らは考えてい
る。
該凹凸の形状は、例えば、棒状、三角形、四角形、円形
、楕円形、キノコ状等各種のものをとることができ、特
に限定されない。また、これらが混在しても構わない。
凹凸の数は、各々の層とも10以上であることが好まし
く、特に20以上であることが好ましい。
凹凸の高さは、層厚さの1〜200%であることとが好
ましく、特に10〜50%であることが好ましい。また
、種々の高さが混在してもよい。例えば、高、低、高、
低・・・・・・・・・のような規則的なジグザグ型、あ
るいは高、低、高、高、高、低、高、高、低・・・・・
・・・・のような不規則ジグザグ型などであっても構わ
ない。
さらに、該凹凸の数、高さ、形状とも芯あるいは各フィ
ルム構成要素ごとに異なっても構わない。
また、凹凸は芯のみあるいはフィルム構成要素のみに存
在せしめても構わない。
本発明における鞘成分を構成するポリマとしては、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、アセテー
ト等およびその共重合体などの通常繊維化に用いられる
ポリマーであれば特に制限はない。価格、汎用性、紡糸
条件のとり易さなどの点から、ポリエステルとポリアミ
ドの組合わせが好ましい。また、二種以上のポリマを同
時に紡糸するため、−成分は通常単独では繊維形成しに
くいポリマでも抱合わせて用いることができる。この例
として、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート
などが挙げられる。これらのポリマ群の中から目的、用
途に応じて二種以上のポリマを適宜に選べばよい。また
、上記ポリマをブレンドしたものを鞘成分の一成分とし
て用いても何ら差支えない。
本発明において、芯成分の着色を隠蔽するばかりでなく
、新規な光沢、例えば真珠光沢などを合せて付与しよう
とする場合には、鞘を構成するポリマは透明であること
が望ましい。さらに、鞘成分のフィルム状構成要素が二
種以上のポリマよりなる場合には、その屈折率の差が大
きい方が好ましい。その屈折率の相対比が大きいほど好
ましくなる。具体的には、0.03以上が好ましく、0
゜1以上がより好ましい。その組合わせの具体例として
、ポリエチレンまたはポリメタクリル酸メチルまたはポ
リプロピレンに対して、ポリ塩化ビニルまたはポリスチ
レンまたはポリカーボネートなどを目的に応じて選択す
ることができる。
また、光の乱反射を高めるために、鞘成分の少なくとも
一種以上に、酸化チタンや硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ムなどの微粒子を添加することは何ら差支えない。繊維
の光沢を高めるためには、炭酸カルシウムがより好まし
い。
本発明における導電性を有する物質とは、その物質が有
する高い導電性のため、繊維全体としても導電性が発現
し、最終的に静電気の発生が押えられるものである。通
常、該物質は、糸状形成のため芯成分を構成するポリマ
中にあらかじめ混合されて紡糸に使用される。したがっ
て、該物質の形状としてはポリマ中に均一に分散させる
ために微粉末もしくはウィスカーといった形態が好まし
く、その最大径または最大長で5μ以下が好ましく、1
μ以下がより好ましく、0.3μ以下がさらにより好ま
しい。
また、最終的に糸もしくは布帛の状態で静電気を除去す
るためには、該物質の体積固有抵抗値は106Ωcm以
下、好ましくは、104Ωcm以下であることが望まし
い。この条件を満足すれば、あらゆる種類の物質の使用
が可能であり、カーボンブラックや各種金属粉、酸化錫
、酸化亜鉛、酸化銅、酸化インジウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化タングステンなどの導電性金属酸化物が使用で
きる。
また、該金属酸化物に導電性強化剤がドーピングされた
ものや、非導電性粒子に上記金属酸化物被膜を付与した
粒子、さらには逆に、上記導電性粒子の表面に非導電性
物質を種々の理由でコーティングしたものなども使用で
きる。さらには、硫化銅、よう化第−銅、硫化亜鉛、硫
化カドミウム等の金属化合物や導電性層間化合物も使用
できる。
その他、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリアニリンなどの有機導電性化合物であってもか
まわない。これらの中で、導電性、価格の点からカーボ
ンブラックが好ましい。通常のカーボンブラックを用い
た導電性繊維においては、不可能であった白色化の達成
が可能となる点において本発明は大きな特徴となる。
該導電性を有する物質の、芯を構成するポリマに対する
割合いは、少なければ全体としての導電性が低下し、多
すぎるとポリマとの均一な混合が困難になり安定な紡糸
を妨げるため、重量で5%〜50%が好ましく、10%
〜40%がより好ましい。ポリマと該導電性物質との混
合方法は、公知の方法をとることができ、例えばエクス
トルーダーやニーダ−を用いてのブレンドが可能である
本発明における芯成分を構成するポリマとしては、特に
制限がなく、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィ
ン、ポリビニル系、ポリエーテル、ポリウレタンなどが
使用可能であり、上記導電性を有する物質との混合の容
易さから、ポリエチレンのようなポリオレフィン系ポリ
マや、ナイロン6、ナイロン66のようなポリアミド系
ポリマがより好ましい。
本発明において、芯成分と鞘成分の比は特に制限されな
い。しかし、高い導電性を得るためにあまりにも芯比率
を高めると、隠蔽が困難になるとともに糸強度も低下す
るので好ましくない。通常は、重量比で芯:鞘=3:9
7〜30 : 70が好ましく、5:95〜20 : 
80がより好ましい。
本発明における複合導電性繊維の糸径や芯成分の断面形
状は特に限定されない。また、この繊維は、繊度ミック
ス、熱収縮度ミックス、あるいは他の繊維と混合して、
さらには仮撚加工を施し伸縮性、嵩高性を付与したいわ
ゆる加工糸として用いることもできる。また、本発明の
複合導電性繊維は、織物、編物、不織布等の布帛あるい
はそれらの複合体の形態で用いることももちろん可能で
ある。
本発明は、かかる繊維を製造する手段を何ら問うもので
はないが、かかる繊維を好ましく製造する例を以下に述
べる。
本発明の繊維は、基本的には通常の芯鞘複合紡糸法によ
り得られる。ここで、芯成分を包囲する鞘成分の吐出ノ
ズル形状がC型に代表される円環状断面を形成せしめる
吐出孔を用いること、さらにポリマ流を乱して芯および
/またはフィルム構成要素の界面あるいは表面に凹凸形
状を形成せしめることに特徴がある。
かかる凹凸形状は、芯鞘複合紡糸パックに対し、口金孔
から吐出する寸前にポリマ流を乱す金網、ポーラスメタ
ル、サンド等からなる乱流板を装着し、この乱流板にポ
リマ流を通過せしめて紡糸することにより形成せしめる
ことができる。したがって、凹凸の数、高さ、形状等は
紡糸パック中に装着する乱流板のメツシュ、厚さ、重ね
枚数、材料等を適宜選択することよって用途、目的に応
じて決められる。
たとえば、第1図の断面を有する繊維を製造するために
は、まず、特公昭60−1048号公報に記載の方法に
より、紡糸パック中で性質の異なる2種のポリマが交互
に繰返し接合した多層接合形複合ポリマ流を作る。これ
が、前述の積層体に相当し、目的の繊維の鞘成分を構成
する。次いで、該積層体をフィルム構成要素の長平方向
に引伸し、これをC型ノズル口金より直角側面を結合せ
しめるように吐出する。このとき、C型ノズルの中央部
から、芯成分を同時に吐出させ、両者を合流してから口
金外に吐出するまでに凹凸形状を形成せしめるための乱
流板を設けるにより、最終的に第1図の繊維が得られる
また、第2図のように鞘を構成する積層体の数が二つの
場合には、二つの積層体を結合プレートを用いて直角側
面で結合せしめ、さらに該結合積層体をフィルム構成要
素の長平方向に引伸し、これをC型ノズル口金より前述
のように芯成分と同時に吐出し、両者を合流した直後か
ら口金外に吐出するまでに凹凸形状を形成せしめるため
の乱流板を設けるにより得ることができる。
また、第3図の断面を有する繊維を得るには、上記と同
様にして四つの積層体を直角側面どうしで結合せしめ、
さらに該結合積層体をフィルム構成要素の長手方向に引
伸し、これをC型ノズル口金より前述の芯成分と同時に
吐出し、両者を合流した直後から口金外に吐出するまで
に凹凸形状を形成せしめるための乱流板を設けるにより
得ることができる。
また、第4図、第5図、第6図のような積層体の一部と
して中空層を有する繊維を作成するには、前述の第1図
、第2図、第3図に示した繊維から、鞘成分の一成分を
、該ポリマに対してのみ溶解性または分解性を持つ薬剤
を用いて処理、除去することにより得られる。
本発明の複合導電性繊維は、衣料用あるいは非衣料用の
広い分野において、静電気除去、あるいは電波遮蔽の目
的で使用することができる。
[実施例] 実施例1 特公昭60−1048号公報に記載と同型の流体交互配
列素子を縦方向に6個連結した流体混合器16列と、そ
の下部に該流体混合器2列から吐出された流体を結合す
る結合プレート、さらにその流体を引伸ばすエキスバン
ドプレートを用いて、酸成分がテレフタル酸95.0モ
ル%15−ソジュウムスルホイソフタル酸5.0モル%
からなるポリエステルとナイロン6の多数のフィルム状
構成要素の積層体を作り、該積層体が鞘成分となるよう
C型吐出孔を用いて環状に吐出させ、同時に、芯成分と
してカーボンブラック30%含有したナイロンを吐出さ
せた。この複合ポリマ流を60メツシユの3枚重ねの金
網からなる乱流板を装着した集合口金を通過せしめた後
、1.0mm径の口金孔より吐出し紡糸した。このとき
の紡糸条件は、温度280℃、引取速度1500m/m
in 、フィラメント数16、芯鞘比=20/80、鞘
成分におけるフィルム状構Mlff1分比50 : 5
0であった。
引続き、延伸速度300 m/min 、ホットプレー
ト温度120℃、延伸倍率2.8で延伸を行い、次いで
合糸して95デニール、■6フイラメントの延伸糸とし
た。
得られた繊維の断面形状は、第1図の構造を有していた
。すなわち、カーボンブラック含有ナイロンを芯成分と
し、そのまわりをポリエステルとナイロン6が同心円状
に交互に50〜65対繰返し接合された断面であり、さ
らにその二つの直角側面が結合して環状でかつ芯および
鞘の各層に不規則な凹凸をなすものであった。
該繊維の比抵抗を常法により測定したところ、3.2X
102Ωcmであり、かつ該繊維の色は、芯成分の黒色
を隠蔽しており、光輝性が少なく、白色程度は通常のポ
リエチレンテレフタレートと遜色ないものであった。
実施例2 鞘を構成するポリマーの組合わせを、ポリスチレンとポ
リエチレンテレフタレートとした以外は、実施例1と全
く同様にして第1図の断面を有する繊維を得た。次いで
、該繊維をトリクレンの洛中に含浸してポリスチレンを
除去したところ、第4図に示した断面と同形の繊維が得
られた。
該繊維の比抵抗を常法により測定したところ、5、lX
102Ωcmであり、かつ該繊維は、芯成分の黒色を隠
蔽しており、通常のポリエチレンテレフタレートと同様
の外観を示した。
実施例3 特公昭60−1048号公報に記載と同型の流体交互配
列素子を縦方向に6個連結した流体混合器16列と、そ
の下部に該流体混合器2列から吐出された流体を結合す
る結合プレート、さらにその流体を引伸ばすエキスバン
ドプレートを用いて、屈折率1.49のポリエチレンお
よび1.59のポリスチレンの多数のフィルム状構成要
素の積層体を作った。次いで、該積層体を2つずつ結合
プレートを用いて直角側面で結合せしめ、さらに該結合
積層体をフィルム構成要素の長手方向に引伸した。次い
で、引伸ばされた結合積層体が鞘成分となるよう、実施
例1と同様にして乱流板を装着した紡糸パックを用いて
芯鞘複合紡糸を行った。
この実施例においても吐出はC型口金を用い、また芯成
分として、カーボンブラック30%含有したナイロンを
使用した。このときの、紡糸条件は、温度280℃、引
取速度1000m/min 、 フィラメント数8、芯
鞘比= 10/90.鞘成分におけるフィルム状構成成
分比50 : 50とした。
引続き、延伸速度300 m/min 、ホットプレー
ト温度120°C1延伸倍率2.8で延伸を行い、次い
で合糸して95デニール、16フイラメントの延伸糸と
した。
該繊維は、第2図の断面構造を有しており、かつ外観は
、芯成分の黒色を鞘成分が隠蔽している上、鞘成分が屈
折率差0. 1以上ある二種ポリマーの薄層の積層体か
ら成り、かつ透明ポリマーであるため、真珠光沢に近い
光沢を呈し、従来にない外観の導電性繊維となった。
該繊維の比抵抗を常法により測定したところ、2.7X
103cmであり、優れた導電性を示した。
比較例 実施例1で用いたカーボンブラック30%含有ナイロン
を芯成分にし、鞘成分として酸化チタン6%含有ポリエ
チレンテレフタレートを用い、芯鞘比6.94で複合紡
糸を行った。該繊維に引続き、実施例1と同様の延伸処
理を施し、50デニール、フィラメント数18のマルチ
フィラメントを得た。
該繊維の比抵抗は、3X104Ωcmであり、かつ繊維
の色は、酸化チタンを大量に混入し、芯成分比を押えて
いるにもかかわらず、灰色であった。
[発明の効果] 以上述べた通りの本発明の導電性複合繊維は、高い導電
性を有し、かつその着色を押え、任意の着色または光輝
性を抑えたノープルな光沢特性を呈する繊維を提供する
ことができる。
特に、鞘成分としての積層体の層が多くなるほど、隠蔽
効果を大きくすることができる。このため、例えば、白
色導電性繊維として衣料用および非衣料用分野に利用で
き汎用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図、第4図、第5図および第6図
は、いずれも本発明の導電性複合繊維の一例を示す横断
面モデル図である。 1.2:フィルム状構成要素 3:積層体の直角側面が結合した部分 4:芯成分 5:中空部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)導電性物質を含有するポリマを芯成分とする導電
    性複合繊維であって、異種ポリマよりなる多数のフィル
    ム状構成要素または中空層を介した多数のフィルム状構
    成要素の積層体が繊維断面における鞘成分を形成し、該
    鞘成分を構成する積層体の直角側面が結合しており、か
    つ該芯成分および/または該フィルム状構成要素の各界
    面あるいは表面が凹凸形状を呈していることを特徴とす
    る導電性複合繊維。 (2)芯成分に含まれる導電性物質の体積抵抗率が、1
    0^9Ωcm以下であり、その含有量が芯ポリマに対し
    て重量で10%以上である請求項(1)に記載の導電性
    複合繊維。(3)導電性物質が、カーボンブラックであ
    ることを特徴とする請求項(2)に記載の導電性複合繊
    維。 (4)積層体の積層数が、10以上である請求項(1)
    に記載の導電性複合繊維。 (5)積層体を構成する異種ポリマが、ポリエステルと
    ポリアミドである請求項(1)に記載の導電性複合繊維
    。 (6)積層体を構成する異種ポリマの屈折率の差が、0
    .03以上である請求項(1)に記載の導電性複合繊維
JP26785389A 1989-10-12 1989-10-12 導電性複合繊維 Expired - Lifetime JP2676948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26785389A JP2676948B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 導電性複合繊維

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26785389A JP2676948B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 導電性複合繊維

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03130406A true JPH03130406A (ja) 1991-06-04
JP2676948B2 JP2676948B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=17450542

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26785389A Expired - Lifetime JP2676948B2 (ja) 1989-10-12 1989-10-12 導電性複合繊維

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2676948B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018092746A1 (ja) * 2016-11-15 2018-05-24 東レ株式会社 光沢繊維

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018092746A1 (ja) * 2016-11-15 2018-05-24 東レ株式会社 光沢繊維
CN109952395A (zh) * 2016-11-15 2019-06-28 东丽株式会社 光泽纤维
KR20190080886A (ko) * 2016-11-15 2019-07-08 도레이 카부시키가이샤 광택섬유
JPWO2018092746A1 (ja) * 2016-11-15 2019-10-17 東レ株式会社 光沢繊維
CN109952395B (zh) * 2016-11-15 2021-10-12 东丽株式会社 光泽纤维
US11255027B2 (en) 2016-11-15 2022-02-22 Toray Industries, Inc. Glossy fiber

Also Published As

Publication number Publication date
JP2676948B2 (ja) 1997-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4420534A (en) Conductive composite filaments and methods for producing said composite filaments
TW517105B (en) Core-sheath compound conductive fiber
US4457973A (en) Conductive composite filaments and methods for producing said composite filaments
EP1413653B1 (de) Leitfähige, schmutzabweisende Kern-Mantel-Faser mit hoher Chemikalienresistenz, Verfahren zur deren Herstellung und Verwendung
JPH09501470A (ja) 帯電防止繊維
JPH01139803A (ja) 異形断面繊維
JPS60224812A (ja) 導電性複合繊維
JPH03130406A (ja) 導電性複合繊維
JPH0261173A (ja) 可染性導電性紡織フィラメント
JPH0327108A (ja) 導電性複合繊維
JPS6156334B2 (ja)
EP0162564A2 (en) Fiber for insulating material, non-woven fabric, wadding structure and net-like fiber sheet
JP3210787B2 (ja) 導電性混繊糸
JPH01132811A (ja) 多葉状繊維
JPH1150350A (ja) 耐久除電性を有するワイピングクロス
JPS5925886Y2 (ja) レ−ダ電波反射性偽装物
JPH0284517A (ja) 光線遮断ファブリック
JPH07157959A (ja) 制電性長繊維不織布及びその製造方法
JPH01132812A (ja) 多葉型繊維
US20240110314A1 (en) Conjugate fiber and multifilament
JP2923949B2 (ja) 導電性液晶樹脂成形物
JP4515182B2 (ja) セルロース鞘芯繊維およびその製造方法
JPS6045610A (ja) 複合繊維
JPH01266217A (ja) ホツトメルトバインダー繊維
JPH01132810A (ja) 複合繊維