JPH0312987Y2 - - Google Patents

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JPH0312987Y2
JPH0312987Y2 JP1987100968U JP10096887U JPH0312987Y2 JP H0312987 Y2 JPH0312987 Y2 JP H0312987Y2 JP 1987100968 U JP1987100968 U JP 1987100968U JP 10096887 U JP10096887 U JP 10096887U JP H0312987 Y2 JPH0312987 Y2 JP H0312987Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電磁コイルの非励磁状態において圧縮
コイルばねの弾発力により制動トルクを得る負作
動形電磁ブレーキに関するものである。
〔従来の技術〕
第2図および第3図は従来におけるこの種負作
動形電磁ブレーキを示し、第2図はその縦断面
図、第3図は第2図のA矢視部の拡大縦断面図で
ある。図において、負作動形電磁ブレーキ1は、
図示しない被制動機械側の被制動軸2と同心環状
に形成されて被制動機械側に固定されたフイール
ドコア3を備えており、このフイールドコア3の
環状凹陥部内には、電磁コイル4がコイルボビン
5を介して嵌装固定されている。フイールドコア
3の磁極面3a側には、円板状のサイドプレート
6が、外周部等配位置にカラー7でフイールドコ
ア3との間に所定の間隔を保持されて挿入緊締さ
れた複数個のボルト8によつて固定されており、
これらフイールドコア3とサイドプレート6との
間には、アーマチユア9とデイスク10とが介装
されている。このうち、円筒部9aを有する円板
状のアーマチユア9は、前記カラー7に外周部の
孔9bを摺動自在に嵌合されており、円筒部9a
をフイールドコア3の内孔に係入されている。ま
た、円板状のデイスク10は、被制動軸2に固定
されたハブ11と回動を規制する多角形部で摺動
自在に嵌合されており、嵌合部の溝内には、バツ
クラツシユ防止用の板ばね12が介装されてい
る。そして、アーマチユア9は、フイールドコア
3に固定のプレート13との間に介装された圧縮
コイルばね14によつてデイスク10に圧接され
る方向に付勢されており、この結果、フイールド
コア3の磁極面3aとアーマチユア9との間に
は、図に符号Gで示す間隙が形成されている。ま
た、電磁コイル4が励磁されると、間隙Gがなく
なるようにアーマチユア9が圧縮コイルばね14
の弾発力に抗して磁極面3aに吸着される。15
はこれを引張ることにより手動で制動を解く手動
解放用ワイヤである。
このように構成されていることにより、電磁コ
イル4が非励磁の場合には、図示のように圧縮コ
イルばね14の弾発力によりアーマチユア9とサ
イドプレート6とでデイスク10を挾圧し、被制
動軸2が制動される。また、この状態から電磁コ
イル4を励磁すると、その磁束φによつてアーマ
チユア9が圧縮コイルばね14の弾発力に抗して
フイールドコア3の磁極面3aに吸着され、アー
マチユア9がデイスク10から離間して被制動軸
2の制動が解かれる。
このような負作動形電磁ブレーキにおいては、
アーマチユア9がフイールドコア3またはその固
定部材に対し軸方向へのみ移動可能であることが
必須であり、このため前述したようなアーマチユ
ア9の孔9bとカラー7とを摺動自在に嵌合させ
ており、この嵌合部の摺動抵抗を小さくするため
に、通常3等配位置に設けられる孔9bの寸法が
カラー7の外径寸法より大きく設定される。圧縮
コイルばね14のコイル径は、ばね座となるアー
マチユア9の円筒部9aの外径寸法よりも大きく
設定して作動中におけるこれら部材間の摩擦抵抗
を小さくしている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の負作動形電磁
ブレーキにおいては、フイールドコア3に対して
アーマチユア9と圧縮コイルばね14とが偏心し
ていたり、あるいは圧縮コイルばね14の軸心が
傾斜したりすると、装置の作動中、第3図に示す
ように圧縮コイルばね14の巻き端部14aが、
圧縮押圧力で磁極面3aとアーマチユア9との間
隙G内に侵入しようとする傾向があり、巻き端部
14aがフイールドコア3の角3bまたはその近
傍と摩擦摺動してこの結果作動不良を招く原因と
なるおそれがある。これは近年装置をコンパクト
化するために圧縮コイルばね14の収納スペース
が縮小されることによりその傾向が多くなつい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
この様な問題点を解決するために本考案では、
フイールドコアの内孔と、アーマチユアの円筒部
との間に介装されてアーマチユアをフイールドコ
アの磁極面から離間させる方向に付勢する圧縮コ
イルばねのアーマチユア側巻き端部の内径と、こ
の巻き端部以外の箇所の内径よりも小径とし、か
つ前記円筒部の基部外径とほゞ同径とした。
〔作用〕
電磁コイルを非励磁にすると、圧縮コイルばね
の弾発力によりアーマチユアがフイールドコアの
磁極面から離間し、アーマチユアが被制動軸側の
デイスク10に圧接されて被制動軸が制動され
る。この場合、圧縮コイルばねのアーマチユア側
巻き端部は、アーマチユアの円筒部に添接してい
てフイールドコアの内孔から離間しているので、
フイールドコアとアーマチユアとの間隙へ侵入す
るような傾向にならない。
〔実施例〕
第1図は本考案に係る負作動形電磁ブレーキの
実施例を第3図に対応して示す圧縮コイルばね巻
き端部近傍の拡大縦断面である。圧縮コイルばね
以外の構成は第2図に示す従来の負作動形電磁ブ
レーキと同構成であるから、詳しい説明を省略
し、以下同図を用いて簡単に説明する。電磁コイ
ル内設の環状フイールドコア3にボルト8で支持
されたアーマチユア9の平面は、被制動軸2側に
固定のデイスク10の平面に対向しており、アー
マチユア9に形成された円筒部9aは、フイール
ドコア3の内孔に係入されている。フイールドコ
ア3の内孔と、アーマチユア9の円筒部9aとの
間に形成された円筒状空間部内には、圧縮コイル
ばね20が、アーマチユア9側の巻き端部20a
と他方の巻き端部とを、円筒部9aの基部と、フ
イールドコア側プレート13とにそれぞれ圧接さ
せて介装されている。こうすることにより、アー
マチユア9は圧縮コイルばね20の弾発力でフイ
ールドコア3の磁極面3aから離間するように付
勢されている。この結果離間した両部材9,3a
間には間隙Gが形成されている。
圧縮コイルばね20は、図に符号L1で示すア
ーマチユア9側巻き端部20aの内径を、図に符
号L2で示す巻き端部20a以外の箇所の内径よ
りも小さく形成されており、また、巻き端部20
aの内径L1は、図に符号L3で示す円筒部9aの
外径とほゞ同径に形成されている。このように構
成されていることにより、巻き端部20aは円筒
部9aの基部に添接されており、フイールドコア
3の角3bから離間している。また、圧縮コイル
ばね20の巻き端20a以外の箇所も円筒部9a
の外周面から離間している。このように構成され
た負作動形電磁ブレーキの動作を、従来例を示す
第2図を併せ用いて説明する。電磁コイル4が非
励磁の場合には、圧縮コイルばね20の弾発力に
よりアーマチユア9とサイドプレート6とでデイ
スク10を挾圧し、被制動軸2が制動される。ま
たこの状態から電磁コイル4を励磁すると、その
磁束φによつてアーマチユア9が圧縮コイルばね
20の弾発力に抗してフイールドコア3の磁極面
3aに吸着され、アーマチユア9がデイスク10
から離間して被制動軸2の制動が解かれる。
このような制動の断接動作において、アーマチ
ユア9の被吸着面が圧縮コイルばね20を伸縮さ
せながらフイールドコア3の磁極面3aに対し接
触、離間して間隙Gが開閉し、圧縮コイルばね2
0の巻き端部20aがこの開閉部に臨むが、巻き
端部20aがこの開閉部の開口端である角3bか
ら離間していて円筒部9aの基部に添接している
ので、巻き端部20aが間隙Gへ入り込もうとす
ることがなく、角3bに接触しない。また圧縮コ
イルばね20は巻き端部20a以外の箇所を巻き
端部20aよりも大径に形成されているので、傾
斜したり円筒部9bの周面に触れたりすることが
なく、円滑に伸縮する。また、前記カラー7と孔
9bとの間に多少の加工誤差があつても、これが
圧縮コイルばね20の介装部で吸収されるので、
加工精度が緩和される。
なお、圧縮コイルばね20の巻き端部20aの
内径L1と円筒部9aの外径L3とほゞ同径であれ
ばよいのであつて、例えば内径L1を小さくして
円筒部9aを圧入するようにしてもよい。あるい
は内径L1を円筒部外径L3よりもわずかに大径に
して微小ながたを設けてもよい。また負作動形電
磁ブレーキ自体の構造は実施例のものに限定する
ものではない。
〔考案の効果〕
以上の説明により明らかなように、本考案によ
れば、負作動形電磁ブレーキにおいて、フイール
ドコアの内孔と、アーマチユアの円筒部との間に
介装されてアーマチユアをフイールドコアの磁極
面から離間させる方向に付勢する圧縮コイルばね
のアーマチユア側巻き端部の内径を、この巻き端
部以外の箇所の内径よりも小径とし、かつ前記円
筒部の基部外径とほゞ同径としたことにより、圧
縮コイルばねの巻き端部が円筒部の基部周面に常
時添接しており、制動面の断接のために圧縮コイ
ルばねが伸縮しても、巻き端部がフイールドコア
側に接触することがなく、また巻き端部以外の箇
所が円筒部周面に摺接することがないので、圧縮
コイルばねによる作動不良が解消されるととも
に、アーマチユアとフイールドコアとの加工精度
が緩和され、装置の構成がよりコンパクト化され
て生産が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る負作動形電磁ブレーキの
実施例を示す圧縮コイルばね巻き端部近傍の拡大
縦断面図、第2図は従来例と本願考案の実施例と
に共用される負作動形電磁ブレーキの縦断面図、
第3図は第1図に対応して第2図のA矢視部を拡
大して示す従来例の拡大縦断面図である。 2……被制動軸、3……フイールドコア、3a
……磁極面、3b……角、4……電磁コイル、9
……アーマチユア、9a……円筒部、10……デ
イスク、13……プレート、20……圧縮コイル
ばね、20a……巻き端部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 電磁コイル内設のフイールドコアと、このフイ
    ールドコアの内孔へ円筒部を係入させフイールド
    コアの磁極面に対する遠近方向へ進退自在に形成
    されたアーマチユアと、このアーマチユアの前記
    円筒部と前記フイールドコアの内孔との間の円筒
    状空間部内に介装されて各巻き端部端面をフイー
    ルドコア側の平面と前記円筒部の基部とにそれぞ
    れ圧接されアーマチユアをフイールドコアの磁極
    面から離間させる方向に付勢する圧縮コイルばね
    とを備えた負作動形電磁ブレーキにおいて、前記
    圧縮コイルばねのアーマチユア側巻き端部の内径
    を、この巻き端部以外の箇所の内径よりも小径と
    し、かつ前記円筒部の基部外径とほゞ同径とした
    ことを特徴とする負作動形電磁ブレーキ。
JP1987100968U 1987-07-02 1987-07-02 Expired JPH0312987Y2 (ja)

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JPS646436U JPS646436U (ja) 1989-01-13
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5421782U (ja) * 1977-07-14 1979-02-13
JPS5440385B2 (ja) * 1976-07-21 1979-12-03

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6215551Y2 (ja) * 1977-08-25 1987-04-20

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JPS5440385B2 (ja) * 1976-07-21 1979-12-03
JPS5421782U (ja) * 1977-07-14 1979-02-13

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